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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 3●

4892/3:2010/09/19(日) 22:05:40 ID:???
「お、おいしいけど……デートなんだからもうちょっと気合入れた場所に連れて行きなさいよ!」
「や、そういった場所には疎くて」
「はぁ……今度そういう雑誌買ってくるから、ちゃんと調べること! いいわね!?」
「超めんどくせえ」
「何か言った!?」
「何も言ってないです」(半泣きになりつつ)
「そっ。ならいいのよ」
「でも、かなみの作る飯は美味いので、そこらの店では太刀打ちできないかと」
 これは世辞でもなんでもなく、俺の嫁が作る飯は信じられないくらい美味い。いや最初は正直勘弁してくださいと逃げては殴られるレベルだったが、それを堪えて毎日食ってたら次第に俺好みの味になり、今ではそこらの弁当では吐いちゃうほど。なに、信じられない? じゃあ今すぐ吐いてやる!(今日も電波と会話中)
「こう、うお……ぐええ」
「なにをいきなり吐こうとしてるか!」
 吐瀉物を探そうと口に指を突っ込んでたら、かなみに止められた。
「もー、アンタってばいついかなる時でも訳が分からないわね」
「かなみの飯の美味さを証明しようとしたら、なぜか吐かざるを得ない状況に自ら追い込まれたんだ」
「説明されても分かんないわよ……」
 言われてみると本当だ。俺の思考は謎に包まれていると言えよう。
「そ、それより。……そんなあたしの作るご飯が好きなの?」
「好き。愛してる。結婚してください」
「……も、もうしてる」
 かなみの手を取ったら、そんな恥ずかしい台詞で切り伏せられた。かなみはかなみで顔を赤くして視線をさ迷わせてるし。ええい。
「……う、ううーっ! もうっ! 恥ずかしいじゃないの! 変なこと言わせないでよ、ばかっ!」
「思わぬ展開に俺も驚いてるところだ」
「も、もー。……ばか」
 かなみは俺の手を取り、ちらちらとこちらを見た。そして視線が合うと、ぼしょぼしょと何やら呟き始めた。
「あ、あのさ。……あたしと結婚して、嬉しい?」
「当然」




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