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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 3●

4415/5:2010/09/10(金) 23:21:57 ID:???
「まあ、なんだ。答えを言う前に逃げられたので、一応は言っておこうと思いまして」
 ぴたり、とかなみの抵抗が止んだ。じぃーっと物言いたげな視線が俺を貫く。その視線の持ち主の耳元に顔を近づける。
「うっ……ばっ、ばかっ!」
 口を開く前にかなみは俺を突き飛ばすと、ばしゃばしゃと水をかけた。
「ぷわ。ぷわ。ぷわ」
「ばっ、ばか! ばかばか! ばかばかばか!」
「馬鹿馬鹿言うな。ぷわ。自覚はしてる。ぷわ。ていうか水をかけるのやめろ。ぷわ。まだ言ってないんだから」
「うっ、うるさい、ばか! アンタの気持ちなんてどーでもいいわよ! どっちにしろ、あたしはアンタなんて大嫌いなんだからっ!」
「嫌いであろうとなかろうと、俺の気持ちは別に」
「わ、わーっわーっわーっ! 聞こえない聞こえない聞こえないーっ!」
「ちくわ大明神」
「全く関係ないッ!」
 聞こえてるじゃん。
「うう……なによ、この敗北感は!」
「知らん。ていうかなんか疲れた。もう普通に泳ごうぜ……」
「そ、そうね。普通が一番よね」
 そんなわけで、かなみと一緒にしばらく泳ぐ。
「あー……涼しくて気持ちいいわねー。プールって大好き!」
「全くだな」
「でしょ? アンタもそう……」
 油断してるかなみに背後からすいーっと近づき、耳元でぽしょぽしょ囁く。
「!!!!?」
 そしてすぐさますいーっと逃げる。
「こっ、こら、ばか! そ、そういうこと言うだけ言って逃げるとかずるい! ばか、ばかばか!」
「いやははは、これでも人並みに羞恥心がありましてね。ああ、返事はまた後日で結構」
「ばか、ばかばか、ばかばかばか! 今すぐ返事言わせろ、ばかーっ!」
 真っ赤な顔で泳いでくるかなみから逃げるぼくドザエモンだった。




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