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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 2●
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友子の怖い所は、その変な妄想の90%が正解だという事だ。
「お取り込み中悪いけど、ちょっといいか?」
そこに、唐突にタカシが割って入って来た。私はびっくりして、声のした方を向く。
『キャッ!? ちょっと、びっくりさせないでよ』
私はワザとらしく睨み付けて文句を言った。正直、今日はタカシに話し掛けて貰いたく
ない。だって、寂しさが倍増するだけじゃない。
「悪い。すぐ済むからさ。はい、これ」
ちょっと照れた仕草で、タカシは唐突に綺麗にラッピングされた包みを私に差し出した。
『へ……何よ、これ……?』
私はキョトン、としてそれを見つめた。見た感じ、ホワイトデーのお返しに見える。し
かし、私はあげていないのだから、貰う権利も発生していないのだ。もしかしたら、タカ
シは勘違いをしているのかも知れない。見掛けに寄らず――無論、私から見ればカッコい
いけど――仲の良い女の子が多いタカシは、たくさんとまでは行かなくても、義理チョコ
をそこそこ貰っているから、それで私からも貰ったのだと。
『あのさ、あたしは――』
咄嗟に言い掛けたのを、タカシは手の平で制する。
「かなみからはさ。その……貰えなかったけど、でも、まあ日頃からお世話になってるし、
ついでってのもあるし、それにさ。まあ、くれなかった子に渡しちゃいけないってもんで
もないだろ。だからさ。ほら」
一応、勘違いではなかった訳だ。タカシが包みを押し付けるように差し出すので、あた
しは成り行きのままに、それを受け取ってしまった。
『まあ、その……くれるって言うんなら、貰ってあげなくもないけどさ……』
ちょっと呆然としつつ答えると、タカシはニッコリ笑って頷いた。
「良かった。いらねーって言われたらどうしようかと思ったから。それじゃ、邪魔したな」
そのまま立ち去るタカシを見送っていると、横から脇を激しく突付かれた。
『んきゃっ!? な、何すんのよ友子!!』
悪戯好きの友人を睨み付けると、彼女は唇を尖らせて文句を言って来た。
『ずーるーいーっ!! あげてもいないのに貰えるなんてさ。そんな幸運に預かれるのな
んて、かなみだけじゃないの』
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