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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 2●

63/3:2008/01/19(土) 18:09:06 ID:y5vS4b5U

「やあ、ごめんね。そんな怒るとは思わなくて」
「うっせ」
 学校に着くと、タカシの奴はなんでもない顔をして普通にいた。どんな体の構造してやがる。手を合わせてオレに謝ってきているが、ぜってー許さねえ。
「いや、違うんですよ。なんか俺の中に住む悪魔? 天使? そのような得体の知れない物体が俺に囁いたんですよ、『イエ……ジョウダンデアイシテルトイエ……!』って」
「なんかこえーよっ!」
「そのような次第であり、決して俺の本意ではないのです」
「ふん」
 ……それって、オレが好きじゃないってことかよ。
「や、あくまで愛してると言わされたこと、それ自体が本意ではないということであり、俺自身の気持ちはまた別ですよ?」
「あ? どーゆうことだ?」
「んーと、簡潔に言うと、俺はかおるのこと結構好きだよってこと」
「んなっ!? て、テメェ、こんなとこで告白かよっ!」
「側溝の方がよかった?」
「それはもういい」
 タカシは少し残念そうだった。ちょっと可愛い。
「や、異性の、いわゆる恋人とかの話でなく、人としての好意の話。その好き」
「う……そ、それなら、その、お、オレも、おめーのこと、す、す、……好きだぜ?」
 ……う、ううう。ガラじゃねえ。ガラじゃねえとも。なんだってこんな話になってんだ。
「やあ、安心した。つまり、俺たちは両想いと。ラブラブチュッチュと」
「てっ、テメェ! 人としての話なんだろーが、今は!」
「やあ、忘れてた」
 ぜってー嘘だ。ニヤニヤ笑いやがって。
 ……うう、なんで両想いって台詞だけでこんな嬉しいんだよ、オレッ!
「かおる、顔がニヨニヨしてますが、何か異様な病気?」
「異様とか言うなッ!」
「はっはっは。まーなんだ、これからもどうか仲良くお願いしませう」
 笑いながらオレの頭に手を乗せるタカシに、オレは笑顔にならないよう必死でふて腐れるフリをするのだった。




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