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「むー・・・」
さっきから唇を尖らせて俺の携帯電話を操作しているかなみは時折こんな風にうなっていた。
大学につくまで残り30分…俺の携帯は暇つぶしという名のもとにプライバシーを侵害されている。
「女の子の番号ばっか」
人の携帯を弄り倒したあげく、そんな感想をかなみは漏らした。
「ん〜、昨日新歓コンパの勧誘で20人くらい増えたからなぁ・・・ほとんどサークル関係だな」
「ふーん・・・まぁどうでもいいわね。わたしには関係ないし」
そう言ってかなみは鬱陶しそうな表情をして俺の携帯電話握った手を窓の外に向けて伸ばした。
「暑いわね・・・・手に汗握って滑ってしまいそうだわ」
「ちょっと待って!かなみさん、危ないので走行中に手をだしたらいけませんよ!!!」
「そう・・・」
手をひっこめたかなみの手を握り、携帯を奪い返そうとするがどうやら手放す気はないようだった。
「わかってくれてお兄ちゃんは凄く嬉しいよ・・・・」
「ねぇ・・・・最近の携帯って丈夫らしいけど走っている車から投げたらどうなるのかしら?」
「暑いね!!!窓閉めて冷房にしよう。それから携帯は車から投げたら危ないし絶対壊れます!!!」
「そうそう・・・わたしのメールアドレス登録しておいてあげたわ。送迎の時間はメールする。」
「はいはい。ありがとうございます・・・」
「はいは3回よお兄ちゃん」
「はいはいはい・・・・」
「それから、メールなんか鬱陶しいだけだから勘違いしてつまらないメール送ってこないでね」
「・・・・」
「わたしのメールには必ず3分以内に返信すること。座布団とれないようなくだらないメール送ったら殺すわ」
意外にも笑点好きらしい…
そして再び俺の携帯を弄りだした…と思ったら突然こちらを睨みだす。
「お兄ちゃん五月蝿い」
「いや、しゃべってないし!!!」
「昨日の夜から朝にかけての話よ」
「そっちかよ!!寝言いってた・・・?」
「呼吸音とか心臓の音とかとめてくれない?」
死ねって言われた。
どうやらまた機嫌が悪くなってしまった…いった何が…
結局かなみは大学につくまで散々俺の携帯をなにやら操作し、
「ありがと・・・でも恥ずかしいから大学では半径3km以内に近寄らないでね」
そう言ってかなみは車を後にした。
車内に残された俺は、タバコに火をつけると自分の携帯をとりだすとこれからの暇つぶし相手を探すべく電話帳を開く。
047 神野りな(笑)
「・・・・」
こうして俺のアドレス帳に存在する女の子は全員語尾が(笑)という奇妙な登録に変更された。
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