したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

●事情によりこちらでSSを投下するスレ●

7392/2:2007/04/20(金) 02:13:56 ID:/JAzsi6Y
「じゃ、じゃーじゃーうるさいとは何事じゃ! これは高貴なわらわのみ使える言葉じゃぞ! そうじゃ、わらわは高貴なる存在なのじゃ。プリンのひとつやふたつ、献上して当然と思わんかえ?」
 聞いた話によると、まつりはどっかの国のお姫様らしい。俺の予想では、戦国時代のお姫さんがタイムスリップしてきたとかそんな。
「思わん! たとえまつりが城で『爺、暇だ。罪人の首をはねよ』とか言うくらい偉くて残虐非道な人だとしても、それはそれ! プリンを返せ!」
「そんなこと言わんのじゃ! わらわをなんだと思おておる!」
「姫」
「なんじゃ、分かっておるではないか。そう、わらわは高貴なる姫! 本来、貴様のような下賎な輩がおいそれと口をきけるような者では」
「いかん、プリン分が足りなくなってきた。このままではプリン分を補うため俺の体内で化学反応が起こり、臓器が全部プリンに置き換わる」
「どうして貴様はわらわの話を途中で……な、なんじゃと!」
 まさか信じるとは思わなかったが、面白いので騙そう。
「言ってなかったが、俺は奇病、内臓プリンに侵されている。この病気にかかると、一定時間プリンを摂取しなかったら臓器が全てプリンに変わってしまうんだ」
「な、なんと、タカシがそんな大病に侵されていようとは……」
 簡単に騙される辺り、姫さんのような気がしないでもない。
「よし、今からコンビニ行ってプリンを買ってくる! それまでプリンになるんじゃないぞ、タカシ!」
「悪い……もう遅いようだ」
 ぱったり倒れ、体中の内臓がプリンになったフリをする。難しすぎる。
「た、タカシ!? まだじゃ、まだプリンになってはならん!」
「す、すまない……俺、おまえと会えて、嬉し……か……」
「こ、こうなってはわらわの口内に残るプリンのカスで補うしか……」
 いかん、話がおかしな方向に。
「な、なんか奇跡が起きて治ったような」
「気など使わずともよい! こ、これは接吻ではない、ただの人命救助じゃ。……そ、それに、おぬしとなら、わらわは、その、別に……」
 いかん、このままでは俺の唇が大変ピンチ! いやそれが嫌とかそういう話でなくてええとええと!
「そうだ、これは体液の交換でうつるという設定……いや、そういう病気なのだ! だからキスすると」
「……設定?」
 いかん、俺がピンチ。

 結局、芋づる式に嘘が全部ばれた。
「よくもわらわを騙したな! なにが内臓プリンじゃ、莫迦者!」
「すいません」
 すごい怒られたが、接吻を回避できたしまぁOK。……こういうことは、騙してとか嫌だし。




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板