レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
●事情によりこちらでSSを投下するスレ●
-
―――――そうして、日沈。
…彼女の影が、薄く延び始めた。
『そろそろ時間だ。私は帰ることにするよ』
じゃあまた、あさって。
今度は、学校で会おうね。
白い病室が、黒く染まる。
…また、ひとりの夜がきた。
それを思うと、少し、かなしくなった。
『…さびしい、か?』
……うん。僕にとって、夜はひとりでいることなんだ。
さびしいに、決まってるじゃないか。
『じゃあ、もうすこしだけ、ここにいてやろう』
ありがと。…うれしいな。
『あえて言うが、おまえの為だからな。
私の望んだことじゃないぞ。わかったな?』
それでも、いいよ。
…ただ、そばにいてくれるだけで、うれしいから。
ここ数年で、医療はどんどん発達してきた。
不治の病ってやつも、今は薬一つで何とかなる。
とはいっても、やっぱりハンデってやつがある。
…そのおかげで、いろんな人に迷惑をかけている。
『なんだ、悩みごとか?』
うん。……どうして、僕は生まれてきたのかな、って。
『どうして、そんなことを考えるんだ…?』
だって、僕は迷惑をかけるだけの存在だ。
…邪魔なだけじゃ、ないかな。
『……そうか?迷惑を掛けるのは人生の常だろう。
だが、迷惑を掛けた分、きちんと返すのも常だろうな』
でも、僕にはそれを返せる自信がないんだ。
父さんと、母さんに、何をすればいいのかすら、わからない。
『自信なんて、なくても問題ないさ。それを返せなくても、いい。
…だから、せめて、おまえに出来ることを、精一杯やり遂げろ』
僕に、なにができるんだろう。…それすら、わからない。
『簡単なことだ。…一秒でもながく、生きていればいいんだよ』
それなら、僕にも何とか出来そうだ。
―――――ありがと、僕はがんばる。
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板