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いやね、おかしいとは思ったんですよ。このご時世に月一万の部屋…それも都内なんて。
だから多少のボロさは覚悟の上だったんですよ。ぶっちゃけ、屋根と壁があれば十分だと思いましたから。
でもいざ行ってみると思ったよりボロくなくて(常識から見ればやっぱりボロいが)これは千載一遇のチャンスだと思ったんですよ。
油断したんでしょうね。もう少し疑ってみるべきだったんです。
…でも、普通想像できないでしょ?
夜中にすすり泣く女の幽霊が出るなんて。
『シクシクシクシクシクシクシクシク……』
「………」
時刻は午前二時。草木も眠る丑三つ時。だが俺は起きている。
当たり前だ。こんな所で寝られるか。
自分の安眠を確保する為、俺は呪われる事を覚悟で声の方へと歩き出す。
声の主は押し入れの中。戸に手をかけ、一気に開ける。
「………すいません。誰かいますか?」
『シクシクシクシクシクシクシク…ンッ…誰…じゃ?人が泣いている時に。空気の読めない奴じゃのう』
「読めなくて結構。今日からここに越してきました別府と言います。あ、とりあえずハンカチどうぞ」
『ん。すまんの』
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