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>>62 ・ツンデレがタカシで、タカシがツンデレで
ある朝、タカシが不安な夢から目を覚ましたところ、ベッドのなかで自分がツンデレ
に変わっているのに気がついた。長い髪を下にした寝姿だった。
ちょっと頭をもたげてみると、せりあがった双アーチ型の胸部が見えた。その胸の
てっぺんには、身に着けたパジャマのボタンがいまにも弾け飛びそうなかっこうで
やっとこふみとどまっている始末。いつもの大きさにくらべると、可憐なくらい細く小
さな手の平が、目のまえで頼りなげにちらちらしている。
「何が起きたのだろう?」と、彼は考える。そしてとりあえずのところ、下半身の状態
が気になったので、そのうちタカシは考えるのをやめた。
タカシの手がパジャマのズボンをずり下ろすと同時に、見慣れた姿の男性が部屋に
飛び込んできた。「あ、アンタねえ!人のカラダで何やってんのよっ!」オカマのように
女口調で喋る”彼”は、まぎれもなく自分の姿であった。女物の制服を着てはいるが。
「おお、愛しい俺の体」思わず自分の体に抱きついたタカシの頬に、男の力強い一撃
が飛んでくる。「ど、どこさわってるのよっ!」「いいじゃねえか。俺の体なんだし。ああ、
このちょっと伸びたヒゲまで愛おしい」「”今”は私の体なんだから、気安く触るんじゃあ
ないわよっ!」何が原因かは分からないが、どうやら目の前の”彼女”は、今のタカシ
の体の、元の持ち主らしかった。
四度目のビンタでようやく落ち着いたタカシは、目の前の自分の姿をしたツンデレと
置かれている状況について考えることにした。しかしタカシは気になることがあった。
大体の話し合いが終わりそうなとき、タカシはある一点をじっと見つめた。
「ど、どこみてるのよっ?」「どこって、そりゃ俺の股間」「だ、だから今は…はうっ!」
下に目をやった元の持ち主は、どうやら男性の生理現象についての理解が乏しい様
であった。よほどテンパっていたのだろうか。膨らんだ股間は、スカートの上からでも
十分に自身を主張していた。
「まあ、お前の体だっていうんならお前が処理してくれよな」「ば、馬鹿言ってるんじゃ
ないわよっ!なんでそんな…」「嫌なら、俺がやる。俺に貸せ」そう言うと、タカシは元
の自分の体に覆いかぶさった。
数十秒後。女物の制服を着たまま勃起し、徘徊しているわが子(中身はツンデレ)を
案じたタカシの母親に、二人の乱交が目撃されるのだが、それはまた別の話。
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