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・ツンデレの眼鏡を壊してしまったら(委員長ver.)
『失敗したな……』
渡り廊下を小走りに走りながら、私は自分自身を呪った。
昼休み、食事の後にちょっと本でも読もうと図書室に行ったのだが、睡眠不足が祟った
せいか、うたた寝をしてしまった。司書の先生が起こしてくれなかったら、そのまま授業
が始まるまで寝ていたに違いない。
『(クラス委員長が授業サボって寝ていたなんて、話にならないもの)』
授業開始まであと2分。ギリギリ間に合いそうだ。私はちょっと足のペースを速める。
バタバタと教室に駆け込むなんてみっともない真似はしたくないから、ちょっと時間を稼
いでおく必要がある。
あそこの角を曲がれば、後は歩いて教室まで行こう。
そう目標を定めて、私は走る。あと、3メートル……2メートル……1メートル……
ドンッ!!
廊下の角を曲がろうとした瞬間、突然何かにぶつかって、私は後ろに弾き飛ばされた。
『きゃああっ!』
何が起こったのか、訳が分からなかった。激しい衝撃が連続し、目の前が真っ暗になる。
『う……』
手が、冷たくて固いものに触れる。それから少しずつ、全身の感覚が蘇ってきた。どう
やら、衝撃で倒れてしまったらしく、私は横向きに廊下に寝そべっていた。
「……い! ……丈夫か!?」
何か、遠くで誰かの声が聞こえる。いや、違う。意外と近く……すぐ傍だ。頭をはっき
りさせようと、軽く振ると、私は体を起こそうと手を付いた。
『いったあ〜〜〜〜〜〜……』
結構激しく倒れたから、どこか打ち身でも作ったかもしれない。痣になると嫌だなあ、
と思いながら、ゆっくりと体を起こす。
何だか、視界がぼやけてるな。そう思った時、目の前で、誰かがしゃがみ込んで私の方
を窺っているのに気づいた。
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