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504名無しになりきれ:2013/03/05(火) 12:13:02
>「笑っているか、だと?『笑っていた』さ。俺のすぐ傍でな。そして今は、どこにもいない」

苛立ちの色を隠せないジャン。彼は鳥居の頭を蹴り飛ばし、マリーに視線を移す。
そう、まるで、わざと悪いことをして自分に興味をむけさせる駄々っ子のように。

だから鳥居は思った。彼には自分しかいないのだと。本当に孤独なのだと。
それもそうだろう。自分の心を癒すために人の命を奪う。
そんな者を誰が好きになるというのか。それ故に自ら堕ちてゆく永遠の闇と孤独の螺旋。

ヌケダセヤシナイ。救われない。

鳥居の心はまたもや揺らいだ。が、その時、マリーが歩み寄んでくる。その動きは怒りを孕んだ無拍子。
鬼気迫るマリーの眼光に、鳥居は孤独に喰われそうになった自分を取り戻す。
そして血煙の中で交差する二つの影。横溢し、ぶつかり合う二つの剣気。
それに伴い、周囲を埋め尽くしてゆく殺気。

その中で、突如、鳥居の耳朶に響いたのは優しい声だった。

>「自分がそんなになってもうたら……誰が……マリーはんを……守るんや……」

「あかねさん。

505名無しになりきれ:2013/03/05(火) 12:19:47
>「笑っているか、だと?『笑っていた』さ。俺のすぐ傍でな。そして今は、どこにもいない」

苛立ちの色を隠せないジャン。彼は鳥居の頭を蹴り飛ばし、マリーに視線を移す。
そう、まるで、わざと悪いことをして自分に興味をむけさせる駄々っ子のように。

だから鳥居は思った。彼には自分しかいないのだと。本当に孤独なのだと。
それもそうなのかもしれない。ジャンは自分の心を癒すためだけに人の命を奪う。
そんな者を誰が好きになるというのか。それ故に自ら堕ちてゆく永遠の闇と孤独の螺旋。

ヌケダセヤシナイ。救われない。

ジャンと自分の心を照らせ合わせ、鳥居の心はまたもや揺らいだ。
が、その時、マリーが歩み寄んでくる。その動きは怒りを孕んだ無拍子。
鬼気迫るマリーの眼光に、鳥居は孤独に喰われそうになった自分を取り戻す。
そして血煙の中で交差する二つの影。横溢し、ぶつかり合う二つの剣気。
それに伴い、周囲を埋め尽くしてゆく夥しい殺気。

そんな中、ふと鳥居の耳朶に響いたのは優しい声だった。

>「自分がそんなになってもうたら……誰が……マリーはんを……守るんや……」

506名無しになりきれ:2013/03/05(火) 16:05:45
>「笑っているか、だと?『笑っていた』さ。俺のすぐ傍でな。そして今は、どこにもいない」

苛立ちの色を隠せないジャン。彼は鳥居の頭を蹴り飛ばし、マリーに視線を移す。
そう、まるで、わざと悪いことをして自分に興味をむけさせる駄々っ子のように。

だから鳥居は思った。彼には自分しかいないのだと。本当に孤独なのだと。
それもそうなのかもしれない。ジャンは自分の心を癒すためだけに人の命を奪う。
そんな者を誰が好きになるというのか。それ故に自ら堕ちてゆく永遠の闇と孤独の螺旋。

アア、ヌケダセヤシナイ

ジャンと自分の心を照らし合わせ、鳥居の心はまたもや揺らいだ。
が、その時、マリーが歩み寄んでくる。その動きは怒りを孕んだ無拍子。
鬼気迫るマリーの眼光に、鳥居は孤独に喰われそうになった自分を取り戻す。
そして血煙の中で交差する二つの影。横溢し、ぶつかり合う二つの剣気。
それに伴い、周囲を埋め尽くしてゆく夥しい殺気。

そんな中、ふと鳥居の耳朶に響いたのは優しい声だった。

>「自分がそんなになってもうたら……誰が……マリーはんを……守るんや……」

「そんなことを言ったって、今の僕に出来ることは、これくらいしかないんです。
あとはマリーさんを信じて、待つしかないのです」
マリーさんなら僕たちを笑顔に変えてくれる。鳥居はそう信じていた。
この戦いはもうすぐ終わって、あかねも助かる。
重傷をおってもなお、人のことを気遣っているこんな優しい少女が助からないわけがない。

気がつけば、血煙の中から出ているジャン。
構える刀の切っ先はマリーの正中線を捉えて離さない。

>「鳥居はん……マリーはんを……助けたげてや……」
あかねの声は小さく弱弱しかった。でもその言葉は純粋で、真っ直ぐ鳥居の心に響く。
と同時に体のなかが暖かくなる。とてもあたたかく、熱いくらいに。
なんということか。あかねは術で己の血液を操作して鳥居に供給してくれたのだ。

507名無しになりきれ:2013/03/05(火) 16:14:32
>「笑っているか、だと?『笑っていた』さ。俺のすぐ傍でな。そして今は、どこにもいない」

苛立ちの色を隠せないジャン。彼は鳥居の頭を蹴り飛ばし、マリーに視線を移す。
そう、まるで、わざと悪いことをして自分に興味をむけさせる駄々っ子のように。

だから鳥居は思った。彼には自分しかいないのだと。本当に孤独なのだと。
それもそうなのかもしれない。ジャンは自分の心を癒すためだけに人の命を奪う。
そんな者を誰が好きになるというのか。それ故に自ら堕ちてゆく永遠の闇と孤独の螺旋。

アア、ヌケダセヤシナイ

ジャンと自分の心を照らし合わせ、鳥居の心はまたもや揺らいだ。
が、その時、マリーが歩み寄んでくる。その動きは怒りを孕んだ無拍子。
鬼気迫るマリーの眼光に、鳥居は孤独に喰われそうになった自分を取り戻す。
そして血煙の中で交差する二つの影。横溢し、ぶつかり合う二つの剣気。
それに伴い、周囲を埋め尽くしてゆく夥しい殺気。

そんな中、ふと鳥居の耳朶に響いたのは優しい声だった。

>「自分がそんなになってもうたら……誰が……マリーはんを……守るんや……」

「そんなことを言ったって、今の僕たちに出来ることは、これくらいしかないんです。
あとはマリーさんを信じて、待つしかないのです。
いいからアカネさんは安静にしていてください!おねがいですから!」
マリーなら僕たちを笑顔に変えてくれる。鳥居はそう信じていた。
この戦いはもうすぐ終わって、あかねも助かる。
重傷をおってもなお、人のことを気遣っているこんな優しい少女が助からないわけがない。

気がつけば、血煙の中から出ているジャン。
構える刀の切っ先はマリーの正中線を捉えて離さない。
どうやら仕留め切れなかったらしい。鳥居は祈る気持ちで目を閉じた。

>「鳥居はん……マリーはんを……助けたげてや……」
聞こえてくる小さく弱弱しいアカネの声。でもその言葉は純粋で、真っ直ぐ鳥居の心に響く。
と同時に体のなかが暖かくなる。とてもあたたかく、熱いくらいに。
なんということだろう。あかねは術で己の血液を操作して鳥居に供給してくれたのだった。

508名無しになりきれ:2013/03/05(火) 16:19:30
>「笑っているか、だと?『笑っていた』さ。俺のすぐ傍でな。そして今は、どこにもいない」

苛立ちの色を隠せないジャン。彼は鳥居の頭を蹴り飛ばし、マリーに視線を移す。
そう、まるで、わざと悪いことをして自分に興味をむけさせる駄々っ子のように。

だから鳥居は思った。彼には自分しかいないのだと。本当に孤独なのだと。
それもそうなのかもしれない。ジャンは自分の心を癒すためだけに人の命を奪う。
そんな者を誰が好きになるというのか。それ故に自ら堕ちてゆく永遠の闇と孤独の螺旋。

アア、ヌケダセヤシナイ

ジャンと自分の心を照らし合わせ、鳥居の心はまたもや揺らいだ。
が、その時、マリーが歩み寄んでくる。その動きは怒りを孕んだ無拍子。
鬼気迫るマリーの眼光に、鳥居は孤独に喰われそうになった自分を取り戻す。
そして血煙の中で交差する二つの影。横溢し、ぶつかり合う二つの剣気。
それに伴い、周囲を埋め尽くしてゆく夥しい殺気。

そんな中、ふと鳥居の耳朶に響いたのは優しい声だった。

>「自分がそんなになってもうたら……誰が……マリーはんを……守るんや……」

「そんなことを言ったって、今の僕たちに出来ることは、これくらいしかないんです。
あとはマリーさんを信じて、待つしかないのです。
いいからアカネさんは安静にしていてください!おねがいですから!」
マリーなら僕たちを笑顔に変えてくれる。鳥居はそう信じていた。
この戦いはもうすぐ終わって、あかねも助かる。
重傷をおってもなお、人のことを気遣っているこんな優しい少女が助からないわけがない。

気がつけば、血煙の中から出ているジャン。
構える刀の切っ先はマリーの正中線を捉えて離さないでいた。
どうやら仕留め切れなかったらしい。鳥居は祈る気持ちで目を閉じる。

>「鳥居はん……マリーはんを……助けたげてや……」
すると聞こえてきたのは小さく弱弱しいアカネの声。でもその言葉は純粋で、真っ直ぐ鳥居の心に響くのだった。
と同時に体のなかが暖かくなる。とてもあたたかく、熱いくらいに。
なんということだろう。あかねは術で己の血液を操作して鳥居に供給してくれたのだ!

509名無しになりきれ:2013/03/05(火) 16:24:05
>「笑っているか、だと?『笑っていた』さ。俺のすぐ傍でな。そして今は、どこにもいない」

苛立ちの色を隠せないジャン。彼は鳥居の頭を蹴り飛ばし、マリーに視線を移す。
そう、まるで、わざと悪いことをして自分に興味をむけさせる駄々っ子のように。

だから鳥居は思った。彼には自分しかいないのだと。本当に孤独なのだと。
それもそうなのかもしれない。ジャンは自分の心を癒すためだけに人の命を奪う。
そんな者を誰が好きになるというのか。それ故に自ら堕ちてゆく永遠の闇と孤独の螺旋。

アア、ヌケダセヤシナイ

ジャンと自分の心を照らし合わせ、鳥居の心はまたもや揺らいだ。
が、その時、マリーが歩み寄んでくる。その動きは怒りを孕んだ無拍子。
鬼気迫るマリーの眼光に、鳥居は孤独に喰われそうになった自分を取り戻す。
そして血煙の中で交差する二つの影。横溢し、ぶつかり合う二つの剣気。
それに伴い、周囲を埋め尽くしてゆく夥しい殺気。

そんな中、ふと鳥居の耳朶に響いたのは優しい声だった。

>「自分がそんなになってもうたら……誰が……マリーはんを……守るんや……」

「そんなことを言ったって、今の僕たちに出来ることは、これくらいしかないんです。
あとはマリーさんを信じて、待つしかないのです。
いいからアカネさんは安静にしていてください!おねがいですから!」
マリーなら僕たちを笑顔に変えてくれる。鳥居はそう信じていた。
この戦いはもうすぐ終わって、あかねも助かる。
重傷をおってもなお、人のことを気遣っているこんな優しい少女が助からないわけがない。

気がつけば、血煙の中から出ているジャン。
構える刀の切っ先はマリーの正中線を捉えて離さないでいた。
どうやらマリーは、ジャンを仕留め切れなかったらしい。鳥居は祈る気持ちで目を閉じる。

>「鳥居はん……マリーはんを……助けたげてや……」
すると聞こえてきたのは小さく弱弱しいアカネの声。でもその言葉は純粋で、真っ直ぐ鳥居の心に響くのだった。
と同時に体のなかが暖かくなる。とてもあたたかく、熱いくらいに。
ああ、なんということだろう。あかねは術で己の血液を操作して鳥居に供給してくれたのだ!

510名無しになりきれ:2013/03/05(火) 17:09:16
「なんてことを!なんてことをしたんですかアカネさんっ!!」
悲しみが胸を押しつぶしてくる。こんなに悲しいのなら心なんていらない。
それなのに自分は冷酷な怪物にもなりきれない、まして人間の子どもとしての幸せもありはしない。
中途半端な生成り小僧。つらいことを忘れたいから、因果さえも笑い飛ばしたい。
それゆえにサーカスで繰り広げてきたのは永遠の宴。道化芝居。

かなしみよ、なくなってしまえ!この胸の奥深くに封じ込めてしまえ!

つらい。くるしい。こんな現実はいやだった。
鳥居はまだ息のあるアカネの姿をみて震えていた。

>「鳥居はん……マリーはんを……助けたげてや……」

しかしアカネの言葉が頭に響く。鳥居はマリーに視線を移す。
そこには一人ジャンに立ち向かうマリーの姿。
彼女は怒気で揺らいで見えた。その姿に鳥居はふと思う。

(悲しみや怒り。それは忘れたり押し殺したりしてしまうものじゃないのかも。
立ち上がる気持ちや、戦う気持ちに変えるべきものなのかもしれない。そう、マリーさんのように。
そうじゃなきゃ、この心はなんのためにあるというんですか!)

鳥居の瞳に灼熱の炎が宿り初める。

(僕は幸せでした。アカネさんの優しい気持ちに触れることができて…。
それに、目の前にはマリーさんが立っています。彼女は背中で僕に語りかけてくれました。
そして教えてくれました。ぶれない心の軸というものを!)

511名無しになりきれ:2013/03/05(火) 19:15:19
>「笑っているか、だと?『笑っていた』さ。俺のすぐ傍でな。そして今は、どこにもいない」

苛立ちの色を隠せないジャン。彼は鳥居の頭を蹴り飛ばし、マリーに視線を移す。
そう、まるで、わざと悪いことをして自分に興味をむけさせる駄々っ子のように。

だから鳥居は思った。彼には自分しかいないのだと。本当に孤独なのだと。
それもそうなのかもしれない。ジャンは自分の心を癒すためだけに人の命を奪う。
そんな者を誰が好きになるというのか。それ故に自ら堕ちてゆく永遠の闇と孤独の螺旋。

アア、ヌケダセヤシナイ

ジャンと自分の心を照らし合わせ、鳥居の心はまたもや揺らいだ。
が、その時、マリーが歩み寄んでくる。その動きは怒りを孕んだ無拍子。
鬼気迫るマリーの眼光に、鳥居は孤独に喰われそうになった自分を取り戻す。
そして血煙の中で交差する二つの影。横溢し、ぶつかり合う二つの剣気。
それに伴い、周囲を埋め尽くしてゆく夥しい殺気。

そんな中、ふと鳥居の耳朶に響いたのは優しい声だった。

>「自分がそんなになってもうたら……誰が……マリーはんを……守るんや……」

「そんなことを言ったって、今の僕たちに出来ることは、これくらいしかないんです。
あとはマリーさんを信じて、待つしかないのです。
いいからアカネさんは安静にしていてください!おねがいですから!」
マリーなら僕たちを笑顔に変えてくれる。鳥居はそう信じていた。
この戦いはもうすぐ終わって、あかねも助かる。
重傷をおってもなお、人のことを気遣っているこんな優しい少女が助からないわけがない。

気がつけば、血煙の中から出ているジャン。
構える刀の切っ先はマリーの正中線を捉えて離さないでいた。
どうやらマリーは、ジャンを仕留め切れなかったらしい。鳥居は祈る気持ちで目を閉じる。

>「鳥居はん……マリーはんを……助けたげてや……」
でもアカネはさらに言葉を続けてきた。小さく弱弱しい彼女の声。
でもその言葉は純粋で、真っ直ぐ鳥居の心に響くのだった。
と同時に体のなかが暖かくなる。とてもあたたかく、熱いくらいに。
ああ、なんということだろう。あかねは己の術で血液を操作し、
鳥居にその血液を供給してくれたのだ!

512名無しになりきれ:2013/03/05(火) 19:28:15
「なんてことを!なんてことをしたんですかアカネさんっ!!」
悲しみが胸を押しつぶしてくる。アカネは死んでしまうかもしれない。
そんなことは耐えられない。それなら、こんなにも悲しい気持ちになるのなら心なんていらない。
それなのに自分は冷酷な怪物にもなりきれない、まして人間の子どもとしての幸せもありはしない。
中途半端な生成り小僧。つらいことを忘れたいから、因果さえも笑い飛ばしたい。
それゆえにサーカスで繰り広げてきたのは永遠の宴。道化芝居。

鳥居は思いっきり叫びたかった。

かなしみよ、溢れるな!この胸の奥深くに閉じ込められてしまえ!と。

だが、つらい。くるしい。こんな現実はいやだった。
鳥居はまだ息のあるアカネの姿をみて震えていた。

>「鳥居はん……マリーはんを……助けたげてや……」

しかしアカネの言葉が頭に響く。鳥居はマリーに視線を移す。
そこには一人ジャンに立ち向かうマリーの姿。
彼女は怒気で揺らいで見えた。その姿に鳥居はふと思う。

(悲しみや怒り。それは忘れたり押し殺したりしてしまうものじゃないのかも。
立ち上がる気持ちや、戦う気持ちに変えるべきものなのかもしれない。そう、マリーさんのように。
そうじゃなきゃ、この心はなんのためにあるというんですか!)

鳥居の瞳に灼熱の炎が宿り初める。

(僕は幸せでした。アカネさんの優しい気持ちに触れることができて…。
それに、目の前にはマリーさんが立っています。彼女は背中で僕に語りかけてくれました。
そして教えてくれました。絶対に揺らぐことのない、正義の心というものを!!)

513名無しになりきれ:2013/03/05(火) 20:10:28
「なんてことを!なんてことをしたんですかアカネさんっ!!」
悲しみが胸を押しつぶしてくる。アカネは死んでしまうかもしれない。
そんなことは耐えられない。それなら、こんなにも悲しい気持ちになるのなら心なんていらない。
それなのに自分は冷酷な怪物にもなりきれない、まして人間の子どもとしての幸せもありはしない。
中途半端な生成り小僧。つらいことを忘れたいから、因果さえも笑い飛ばしたい。
それゆえにサーカスで繰り広げてきたのは永遠の宴。道化芝居。
それなのにこんなことが起きてしまうなんて……。

だから鳥居は思いっきり叫びたかった。

かなしみよ、溢れるな!この胸の奥深くに閉じ込められてしまえ!と。

だが、溢れ出して来る感情は止められない。つらい。くるしい。こんな現実はいやだった。
鳥居はまだ息のあるアカネの姿をみて震えながら、絶望でその心を萎縮させていた。

>「鳥居はん……マリーはんを……助けたげてや……」

しかしアカネの言葉が頭に響く。鳥居はマリーに視線を移す。
そこには一人ジャンに立ち向かうマリーの姿。
彼女は怒気で揺らいで見えた。その姿に鳥居はふと思う。

(悲しみや怒り。それは忘れたり押し殺したりしてしまうものじゃないのかも知れません。
立ち上がる気持ちや、戦う気持ちに変えるべきものなのかもしれない。そう、マリーさんのように。
そうじゃなきゃ、この心はなんのためにあるというんですか!)

鳥居の瞳に灼熱の炎が宿り初める。

(僕は幸せでした。アカネさんの優しい気持ちに触れることができて…。
それに、目の前にはマリーさんが立っています。彼女は背中で僕に語りかけてくれました。
そして教えてくれました。絶対に揺らぐことのない、正義の心というものを!!)

「助太刀します!マリーさん!」

ドクンと心臓が脈打つ。
鳥居はジャンに向かって一歩踏み出し、次に駆けた。
この体に宿るのはアカネの命。そしてこの拳に宿るものはマリーの意志。
猪突してある程度の間合いに入った時、ジャンはあの絶対的な勝利の間合いに鳥居を引きずり込むはず。
それならば鳥居は逃げない。さらにもう一歩踏み出して刀よりも深い間合いに潜り込む。
そこへ炎の神気をこめた拳で一突き。狙うはがら空きになるであろう左わき腹。
鳥居の身長なら低姿勢で踏み込めば剣撃より先に踏み込むことができるはず。
例え防御されたとしてもそのまま拳を捻りこむ。追いかけて焼き尽くす。



514名無しになりきれ:2013/03/05(火) 20:25:38
「なんてことを!なんてことをしたんですかアカネさんっ!!」
悲しみが胸を押しつぶしてくる。アカネは死んでしまうかもしれない。
そんなことは耐えられない。それなら、こんなにも悲しい気持ちになるのなら心なんていらない。
それなのに自分は冷酷な怪物にもなりきれない、まして人間の子どもとしての幸せもありはしない。
中途半端な生成り小僧。つらいことを忘れたいから、因果さえも笑い飛ばしたい。
それゆえにサーカスで繰り広げてきたのは永遠の宴。道化芝居。
それなのにこんなことが起きてしまうなんて……。

だから鳥居は思いっきり叫びたかった。

かなしみよ、溢れるな!この胸の奥深くに閉じ込められてしまえ!と。

だが、溢れ出して来る感情は止められない。つらい。くるしい。こんな現実はいやだった。
鳥居はまだ息のあるアカネの姿をみて震えながら、絶望でその心を萎縮させていた。

>「鳥居はん……マリーはんを……助けたげてや……」

しかしアカネの言葉が頭に響く。鳥居はマリーに視線を移す。
そこには一人ジャンに立ち向かうマリーの姿。
彼女は怒気で揺らいで見えた。その姿に鳥居はふと思う。

(悲しみや怒り。それは忘れたり押し殺したりしてしまうものじゃないのかも知れません。
立ち上がる気持ちや、戦う気持ちに変えるべきものなのかもしれない。そう、マリーさんのように。
そうじゃなきゃ、この心はなんのためにあるというんですか!)

鳥居の瞳に灼熱の炎が宿り初める。

(僕は幸せでした。アカネさんの優しい気持ちに触れることができて…。
それに、目の前にはマリーさんが立っています。彼女は背中で僕に語りかけてくれました。
そして教えてくれました。絶対に揺らぐことのない、正義の心というものを!!)

「助太刀します!マリーさん!」

ドクンと心臓が脈打つ。
鳥居はジャンに向かって一歩踏み出し、次に駆けた。
この体に宿るのはアカネの命。そしてこの拳に宿るものはマリーの意志。
猪突してある程度の間合いに入った時、ジャンはあの絶対的な勝利の間合いに鳥居を引きずり込むはず。
それならば鳥居は逃げない。さらにもう一歩踏み出して刀よりも深い間合いに潜り込む。
そこへ炎の神気をこめた拳で一突き。狙うはがら空きになるであろう左わき腹。
鳥居の身長なら低姿勢で踏み込めば剣撃より先に踏み込むことができるはず。
例え防御されたとしてもそのまま拳を捻りこむ。追いかけて焼き尽くす。

>「奪ってやるぞ、神殺し……。俺だけが奪われたままでなど、いられるか……。
 仲間も、命も、正義も、全て失って……お前も俺になってしまえ――!」

「マリーさんが、お前になんかなるわけないです!僕が、守ってみせるからぁ!!」
咆哮し、疾駆する鳥居。その右手に凝縮されるは炎の神気。
間合いを詰められたと同時にそれは発火し、ジャンの左脇腹を狙うことだろう。

515名無しになりきれ:2013/03/06(水) 12:12:16
シャドウの火炎攻撃を受け、ペルソナ「オトヒメ」の内部には無数の水泡のようなものが噴出。
それはまるで水のエナジーが沸騰しているようなイメージだった。
海棠を守っていたオトヒメは身を悶えながら消滅してゆく。
そう、オトヒメは耐久性に優れているペルソナであった。
しかし弱点をつかれてしまえば至極脆いものなのだ。

(くっ、情けない。こんなんじゃ…足止めにもなってないよ……)
膝から崩れ落ちた身体は気絶寸前。ふらりと崩れ落ちてゆく。
ああ、だめ。全身に力が入らない。このままでは頭を床に打ち付けてしまう。
そう思った次の瞬間――

>「ちょいと失礼するぜ!?」
身体を支えられた。次に持ち上げられた。整髪料の匂いが鼻腔をくすぐる。
(あの、オールバックメガネ?)
海棠を肩に担いだ中務は、安全な場所に移動すると優しく床に下ろしてくれた。
それはとても意外な行動で海棠には信じられなかった。
昔、海棠がメガネをかけていた時、クラスメイトの男子たちは
みんな揃って海棠のことをメガネザルとバカにした。
それは不良と呼ばれる人達だけではなく、普通の子も含めてクラスの男子全員だった。
だけどこのインテリヤクザ風な少年は、その見た目とは違って海棠を助けてくれたのであった。

「…あ、ありがと」
床にへたれこんでいる海棠は少年を見上げながら言った。
すると神部の声が響きわたる。そう、彼女は逃げていなかったのだ。

>「お願い、アクラシエル、ハンマ!!」
神々しい光を纏い、両腕に二挺の長槍を持った天使が光鎖でシャドウを縛り付けていた。
あれが神部のペルソナ「アクラシエル」なのだろう。
神部の心のように美しいペルソナ。それでいて何か強い情念を秘めているようなペルソナだった。

(まさかと思ってはいたけど、本当にペルソナを出しちゃうなんて)
しかし海棠はもう一度驚くことになる。

>「フフ、そう、か。そうだったな……。見たぞ、約束だ――僕に力を貸せ。来い、”スサノオ”!!」

「う、うそよ!!あの子までペルソナを…」
もうなんて表現すれば良いのだろう。ほとんどノリのようなもの。
でもスサノの生み出したペルソナは異様な巨体を誇っていた。
だから海棠は、その巨体が張りぼてではないことを祈る。ただなんとなく。

それでもシャドウは怯むこともなく火炎攻撃を再び発動させた。
それに応戦するかの如くスサノオは赤の壁を生み出しシャドウの火炎を防御。
次に大剣を構えながらシャドウに突進。
目標のシャドウは光鎖に拘束されたまま沈黙しているかのようだった。
だがそれは諦念からの沈黙ではなかった。
シャドウの内部は高エネルギーで臨界点にまで達していたのである。

>「吠え面かいてろ、鉄屑が――――マカジャマ」
しかしシャドウの魔法が発動する刹那、中務の封殺が展開された。
その隙を突くようにスサノオの大剣が、シャドウの身体を突き破る。

516名無しになりきれ:2013/03/06(水) 12:20:05
シャドウの火炎攻撃を受け、ペルソナ「オトヒメ」の内部には無数の水泡のようなものが噴出。
それはまるで水のエナジーが沸騰しているようなイメージだった。
海棠を守っていたオトヒメは身を悶えながら消滅してゆく。
そう、オトヒメは耐久性に優れているペルソナであった。
しかし弱点をつかれてしまえば至極脆いものなのだ。

(くっ、情けない。こんなんじゃ…足止めにもなってないよ……)
膝から崩れ落ちた身体は気絶寸前。ふらりと崩れ落ちてゆく。
ああ、だめ。全身に力が入らない。このままでは頭を床に打ち付けてしまう。
そう思った次の瞬間――

>「ちょいと失礼するぜ!?」
身体を支えられた。次に持ち上げられた。整髪料の匂いが鼻腔をくすぐる。
(あの、オールバックメガネ?)
海棠を肩に担いだ中務は、安全な場所に移動すると優しく床に下ろしてくれた。
それはとても意外な行動で海棠には信じられなかった。
昔、海棠がメガネをかけていた時、クラスメイトの男子たちは
みんな揃って海棠のことをメガネザルとバカにした。
それは不良と呼ばれる人達だけではなく、普通の子も含めてクラスの男子全員だった。
だけどこのインテリヤクザ風な少年は、その見た目とは違って海棠を助けてくれたのであった。

「…あ、ありがと」
床にへたれこんでいる海棠は少年を見上げながら言った。
すると神部の声が響きわたる。そう、彼女は逃げていなかったのだ。

>「お願い、アクラシエル、ハンマ!!」
神々しい光を纏い、両腕に二挺の長槍を持った天使が光鎖でシャドウを縛り付けていた。
あれが神部のペルソナ「アクラシエル」なのだろう。
神部の心のように美しいペルソナ。それでいて何か強い情念を秘めているようなペルソナだった。

(まさかと思ってはいたけど、本当にペルソナを出しちゃうなんて)
しかし海棠はもう一度驚くことになる。

>「フフ、そう、か。そうだったな……。見たぞ、約束だ――僕に力を貸せ。来い、”スサノオ”!!」

「う、うそよ!!あの子までペルソナを…」
もうなんて表現すれば良いのだろう。ほとんどノリのようなもの。
でもスサノの生み出したペルソナは異様な巨体を誇っていた。
だから海棠は、その巨体が張りぼてではないことを祈る。ただなんとなく。

それでもシャドウはスサノオを怯むこともなく、火炎攻撃を再び発動。
それに応戦するかの如くスサノオは赤の壁を生み出しシャドウの火炎を防御。
次に大剣を構えながらシャドウに突進。
目標のシャドウは光鎖に拘束されたまま沈黙しているかのようだった。
だがそれは諦念からの沈黙ではなかった。
シャドウの内部は高エネルギーで臨界点にまで達していたのである。
それは、ここにいる誰も気付いていないであろう危機だった。

しかし――

>「吠え面かいてろ、鉄屑が――――マカジャマ」
シャドウの魔法が発動する刹那、中務が封殺を展開。
その隙を突くようにスサノオの大剣が、シャドウの身体を突き破る。

517名無しになりきれ:2013/03/06(水) 14:16:52
シャドウの火炎攻撃を受け、ペルソナ「オトヒメ」の内部には無数の水泡のようなものが噴出。
それはまるで水のエナジーが沸騰しているようなイメージだった。
海棠を守っていたオトヒメは身を悶えながら消滅してゆく。
そう、オトヒメは耐久性に優れているペルソナであった。
しかし弱点をつかれてしまえば至極脆いものなのだ。

(くっ、情けない。こんなんじゃ…足止めにもなってないよ……)
膝から崩れ落ちた身体は気絶寸前。ふらりと崩れ落ちてゆく。
ああ、だめ。全身に力が入らない。このままでは頭を床に打ち付けてしまう。
そう思った次の瞬間――

>「ちょいと失礼するぜ!?」
身体を支えられた。次に持ち上げられた。整髪料の匂いが鼻腔をくすぐる。
(もしかして、オールバックのメガネくん?)
海棠を肩に担いだ中務は、安全な場所に移動すると優しく床に下ろしてくれた。
それはとても意外な行動で海棠には信じられなかった。
昔、海棠がメガネをかけていた時、クラスメイトの男子たちは
みんな揃って海棠のことをメガネザルとバカにした。
それは不良と呼ばれる人達だけではなく、普通の子も含めてクラスの男子全員だった。
だけどこのインテリヤクザ風な少年は、その見た目とは違って海棠を助けてくれたのであった。

「…あ、ありがと」
床にへたれこんでいる海棠は少年を見上げながら言った。
すると神部の声が響きわたる。そう、彼女は逃げていなかったのだ。

>「お願い、アクラシエル、ハンマ!!」
神々しい光を纏い、両腕に二挺の長槍を持った天使が光鎖でシャドウを縛り付けていた。
あれが神部のペルソナ「アクラシエル」なのだろう。
神部の心のように美しいペルソナ。それでいて何か強い意志を秘めているようなペルソナだった。

(まさかと思ってはいたけど、本当にペルソナを出しちゃうなんて)
だが海棠は、もう一度驚くことになる。

>「フフ、そう、か。そうだったな……。見たぞ、約束だ――僕に力を貸せ。来い、”スサノオ”!!」

「う、うそよ!!あの子までペルソナを…」
もうなんて表現すれば良いのだろう。ほとんどノリのようなもの。
でもスサノの生み出したペルソナは異様な巨体を誇っていた。
だから海棠は、その巨体が張りぼてではないことを祈る。ただなんとなく。

それでもシャドウはスサノオを怯むこともなく、火炎攻撃を再び発動。
それに応戦するかの如くスサノオは赤の壁を生み出しシャドウの火炎を防御。
次に大剣を構えながらシャドウに突進。
目標のシャドウは光鎖に拘束されたまま沈黙しているかのようだった。
だがそれは諦念からの沈黙ではなかった。
シャドウの内部は高エネルギーで臨界点にまで達していたのである。
それは、ここにいる誰も気付いていないであろう危機であった。

しかし――

>「吠え面かいてろ、鉄屑が――――マカジャマ」
シャドウの魔法が発動する刹那、中務が封殺を展開。
その隙を突くようにスサノオの大剣が、シャドウの身体を突き破る。

518名無しになりきれ:2013/03/06(水) 15:46:11
大型のシャドウ。その金属の身体に深々と突き刺さるスサノオの大剣。
ラクシャーサの連撃による多くの裂傷。
ハンマにより拘束されマカジャマにより封じ込められたシャドウのエナジーは
今まで内外から受けたの圧力に耐え切れないとばかりに、傷口から弾けるように噴出する。

大剣をトリガーとして内側から完熟した石榴のように翻るシャドウ。
溢れ出た金属の部品は、まるで肋骨のようだった。

ふと気がつけばポーチの中の水晶髑髏が青白く発光していた。
そうだ、イデアルエナジーを回収しなければ。
取り出した水晶髑髏を目の前に掲げる。
するとシャドウの残骸から幾条もの光が、光線となって水晶髑髏に吸い込まれていった。

それはまるで、人の魂のようだった。おまけに海棠が奪っている感じ。
今までにあの機械のシャドウが集めていたものを強奪している気分。
としたらあれはこの廃工場で、何かのエネルギーを集めていたのかもしれない。

ふと海棠は、とある噂を思い出す。この廃工場は昔、処刑場だったということ。
貧苦に喘いで一揆を起こした農民たちを大量に殺戮した場所であり
謀反の際には、士族が同じ場所で大量に殺された曰くつきの場所だということを。

(長居は無用かも。かなり火もまわってきちゃったし)

「神部さん、スサノちゃん。みんな、早く逃げましょう!動けない人はいないよね?」
自分なりに大声で叫んで、海棠は廃工場から脱出した。

(とりあえずは、任務完了ってとこかな…)
徐々に心が落ち着いてくる。いい意味でも悪い意味でも。なので海棠はまた無口になった。
あんな風に最後にシャドウのエナジーを吸い取った自分を皆はどう思っているのだろうか。
やはり普通じゃないと思われるのだろうか。でもそんなことを言ってしまえば、みんな普通ではないのだが。
問題は山積み。彼らのもつあの召喚器は、ジョーカーから渡されたものなのだろうか。
海棠は近くにいた風祭にむかって恐る恐る話しかけてみる。

「あの…、さっきは助けていただいてありがとうございました。私、海棠美歩って言います。
驚きました。あなたたちもペルソナ使いなんですよね?
その召喚器って、どうなされたのですか?もしかして、ジョーカーから授かったものだったりして?」

首をかしげて覗くように少年の顔を見上げる。月明かりを浴びた彼の顔はいたって普通。
普通過ぎるほど普通だった。あの悪鬼のペルソナを内に秘めているとは思えないほどに。

見上げれば、夜空には不気味なほどに光り輝く巨大な満月。それはビルを背景にぽっかりと浮かんでいた。
街並みに生み出された巨大な影は深く、その影は黒で黒を塗りつぶしたかのような漆黒。
踏み外してしまえば、奈落にでも堕ちてしまうと錯覚するほどに、その闇は深いのであった。
【シャドウ殲滅。その後、廃工場から脱出。帰りの道すがら、風祭さんに、その召喚器はどうしたの?って聞く海棠】

519名無しになりきれ:2013/03/06(水) 15:57:09
シャドウの火炎攻撃を受け、ペルソナ「オトヒメ」の内部には無数の水泡のようなものが噴出。
それはまるで水のエナジーが沸騰しているようなイメージだった。
海棠を守っていたオトヒメは身を悶えながら消滅してゆく。
そう、オトヒメは耐久性に優れているペルソナであった。
しかし弱点をつかれてしまえば至極脆いものなのだ。

(くっ、情けないね。こんなんじゃ…足止めにもなってないってば……)
膝から崩れ落ちた身体は気絶寸前。ふらりと崩れ落ちてゆく。
ああ、だめ。全身に力が入らない。このままでは頭を床に打ち付けてしまう。
そう思った次の瞬間――

>「ちょいと失礼するぜ!?」
身体を支えられた。次に持ち上げられた。整髪料の匂いが鼻腔をくすぐる。
(もしかして、オールバックのメガネくん?)
海棠を肩に担いだ中務は、安全な場所に移動すると優しく床に下ろしてくれた。
それはとても意外な行動で海棠には信じられなかった。
昔、海棠がメガネをかけていた時、クラスメイトの男子たちは
みんな揃って海棠のことをメガネザルとバカにした。
それは不良と呼ばれる人達だけではなく、普通の子も含めてクラスの男子全員だった。
だけどこのインテリヤクザ風な少年は、その見た目とは違って海棠を助けてくれたのであった。

「…あ、ありがと」
床にへたれこんでいる海棠は少年を見上げながら言った。
すると神部の声が響きわたる。そう、彼女は逃げていなかったのだ。

>「お願い、アクラシエル、ハンマ!!」
神々しい光を纏い、両腕に二挺の長槍を持った天使が光鎖でシャドウを縛り付けている。
あれが神部のペルソナ「アクラシエル」なのだろう。
神部の心のように美しいペルソナ。それでいて何か強い意志を秘めているようなペルソナだった。

(まさかと思ってはいたけど、本当にペルソナを出しちゃうなんて)
だが海棠は、もう一度驚くことになる。

>「フフ、そう、か。そうだったな……。見たぞ、約束だ――僕に力を貸せ。来い、”スサノオ”!!」

「う、うそよ!!あの子までペルソナを…」
もうなんて表現すれば良いのだろう。ほとんどノリのようなもの。
でもスサノの生み出したペルソナは異様な巨体を誇っていた。
だから海棠は、その巨体が張りぼてではないことを祈る。ただなんとなく。

それでもシャドウはスサノオを怯むこともなく、火炎攻撃を再び発動。
それに応戦するかの如くスサノオは赤の壁を生み出しシャドウの火炎を防御。
次に大剣を構えながらシャドウに突進。
目標のシャドウは光鎖に拘束されたまま沈黙しているかのようだった。
だがそれは諦念からの沈黙ではなかった。
シャドウの内部は高エネルギーで臨界点にまで達していたのである。
それは、ここにいる誰も気付いていないであろう危機であった。

しかし――

>「吠え面かいてろ、鉄屑が――――マカジャマ」
シャドウの魔法が発動する刹那、中務が封殺を展開。
その隙を突くようにスサノオの大剣が、シャドウの身体を突き破る。

520名無しになりきれ:2013/03/06(水) 16:06:31
大型のシャドウ。その金属の身体に深々と突き刺さるスサノオの大剣。
ラクシャーサの連撃による多くの裂傷。
ハンマにより拘束され、マカジャマにより封じ込められたシャドウのエナジーは
今まで内外から受けたの圧力に耐え切れないとばかりに、爆発とともに傷口から噴出する。

大剣をトリガーとして内側から完熟した石榴のように翻るシャドウ本体。
溢れ出た金属の部品は、まるで肋骨のようだった。

ふと気がつけばポーチの中の水晶髑髏が青白く発光していた。
そうだ、イデアルエナジーを回収しなければ。
取り出した水晶髑髏を目の前に掲げる。
するとシャドウの残骸から幾条もの光が、光線となって水晶髑髏に吸い込まれていった。

それはまるで、人の魂のようだった。おまけに海棠が奪っている感じ。
今までにあの機械のシャドウが集めていたものを強奪している感じ。
としたらあれはこの廃工場で、何かのエネルギーを集めていたのかもしれない。

海棠は、とある噂を思い出す。この廃工場は昔、処刑場だったということ。
貧苦に喘いで一揆を起こした農民たちを大量に殺戮した場所であり
謀反の際には、士族が同じ場所で大量に殺された曰くつきの場所だということを。

(長居は無用かも。かなり火もまわってきちゃったし)

「神部さん、スサノちゃん。みんな、早く逃げましょう!動けない人はいないよね?」
自分なりに大声で叫んで、海棠は廃工場から脱出した。

(とりあえずは、任務完了ってとこかな…)
徐々に心が落ち着いてくる。いい意味でも悪い意味でも。なので海棠はまた無口になった。
あんな風に最後にシャドウのエナジーを吸い取った自分を皆はどう思っているのだろうか。
やはり普通じゃないと思われるのだろうか。でもそんなことを言ってしまえば、みんな普通ではないのだが。
問題は山積み。彼らのもつあの召喚器は、ジョーカーから渡されたものなのだろうか。
それと行方不明の久我浜清恵は何処に?海棠は近くにいた風祭にむかって恐る恐る話しかけてみる。

「あの…、さっきは助けていただいてありがとうございました。私、海棠美歩って言います。
驚きました。あなたたちもペルソナ使いなんですよね?とてもかっこよかったです。
そして質問あるんですけど、あの廃工場で久我浜清恵さんを見かけなかったですか?
それとその召喚器って、どうなされたのですか?もしかして、ジョーカーから授かったものだったりして?」

首をかしげて覗くように少年の顔を見上げる。月明かりを浴びた彼の顔はいたって普通。
普通過ぎるほど普通だった。あの悪鬼のペルソナを内に秘めているとは思えないほどに。

見上げれば、夜空には不気味なほどに光り輝く巨大な満月。それはビルを背景にぽっかりと浮かんでいた。
それとは逆に、街並みに生み出された巨大な影は深く、その影は黒で黒を塗りつぶしたかのような漆黒。
踏み外してしまえば、奈落にでも堕ちてしまうと錯覚するほどに、その闇は深いのであった。
【シャドウ殲滅。その後、廃工場から脱出】
【帰りの道すがら風祭さんに、久我浜清恵さんを知らない?その召喚器はどうしたの?って質問】

521名無しになりきれ:2013/03/06(水) 16:15:36
シャドウの火炎攻撃を受け、ペルソナ「オトヒメ」の内部には無数の水泡のようなものが噴出。
それはまるで水のエナジーが沸騰しているようなイメージだった。
海棠を守っていたオトヒメは身を悶えながら消滅してゆく。
そう、オトヒメは耐久性に優れているペルソナであった。
しかし弱点をつかれてしまえば至極脆いものなのだ。

(もう、情けないっ。こんなんじゃ…足止めにもなってないってば……)
膝から崩れ落ちた身体は気絶寸前。ふらりと崩れ落ちてゆく。
ああ、だめ。全身に力が入らない。このままでは頭を床に打ち付けてしまう。
そう思った次の瞬間――

>「ちょいと失礼するぜ!?」
身体を支えられた。次に持ち上げられた。整髪料の匂いが鼻腔をくすぐる。
(もしかして、オールバックのメガネくん?)
海棠を肩に担いだ中務は、安全な場所に移動すると優しく床に下ろしてくれた。
それはとても意外な行動で海棠には信じられなかった。
昔、海棠がメガネをかけていた時、クラスメイトの男子たちは
みんな揃って海棠のことをメガネザルとバカにした。
それは不良と呼ばれる人達だけではなく、普通の子も含めてクラスの男子全員だった。
だけどこのインテリヤクザ風な少年は、その見た目とは違って海棠を助けてくれたのであった。

「…あ、ありがと」
床にへたれこんでいる海棠は少年を見上げながら言った。
すると神部の声が響きわたる。そう、彼女は逃げていなかったのだ。

>「お願い、アクラシエル、ハンマ!!」
神々しい光を纏い、両腕に二挺の長槍を持った天使が光鎖でシャドウを縛り付けている。
あれが神部のペルソナ「アクラシエル」なのだろう。
神部の心のように美しいペルソナ。それでいて何か強い意志を秘めているようなペルソナだった。

(まさかと思ってはいたけど、本当にペルソナを出しちゃうなんて)
だが海棠は、もう一度驚くことになる。

>「フフ、そう、か。そうだったな……。見たぞ、約束だ――僕に力を貸せ。来い、”スサノオ”!!」

「う、うそよ!!あの子までペルソナを…」
もうなんて表現すれば良いのだろう。ほとんどノリのようなもの。
でもスサノの生み出したペルソナは異様な巨体を誇っていた。
だから海棠は、その巨体が張りぼてではないことを祈る。ただなんとなく。

それでもシャドウはスサノオを怯むこともなく、火炎攻撃を再び発動。
それに応戦するかの如くスサノオは赤の壁を生み出しシャドウの火炎を防御。
次に大剣を構えながらシャドウに突進。
目標のシャドウは光鎖に拘束されたまま沈黙しているかのようだった。
だがそれは諦念からの沈黙ではなかった。
シャドウの内部は高エネルギーで臨界点にまで達していたのである。
それは、ここにいる誰も気付いていないであろう危機であった。

しかし――

>「吠え面かいてろ、鉄屑が――――マカジャマ」
シャドウの魔法が発動する刹那、中務が封殺を展開。
その隙を突くようにスサノオの大剣が、シャドウの身体を突き破る。

522名無しになりきれ:2013/03/06(水) 16:19:12
大型のシャドウ。その金属の身体に深々と突き刺さるスサノオの大剣。
ラクシャーサの連撃による多くの裂傷。
ハンマにより拘束され、マカジャマにより封じ込められたシャドウのエナジーは
今まで内外から受けたの圧力に耐え切れないとばかりに、爆発とともに傷口から噴出する。

大剣をトリガーとして内側から完熟した石榴のように翻るシャドウ本体。
溢れ出た金属の部品は、まるで肋骨のようだった。

ふと気がつけばポーチの中の水晶髑髏が青白く発光していた。
そうだ、イデアルエナジーを回収しなければ。
取り出した水晶髑髏を目の前に掲げる。
するとシャドウの残骸から幾条もの光が、光線となって水晶髑髏に吸い込まれていった。

それはまるで、人の魂のようだった。おまけに海棠が奪っている感じ。
今までにあの機械のシャドウが集めていたものを強奪している感じ。
としたらあれはこの廃工場で、何かのエネルギーを集めていたのかもしれない。

海棠は、とある噂を思い出す。この廃工場は昔、処刑場だったということ。
貧苦に喘いで一揆を起こした農民たちを大量に殺戮した場所であり
謀反の際には、士族が同じ場所で大量に殺された曰くつきの場所だということを。

(長居は無用かも。かなり火もまわってきちゃったし)

「神部さん、スサノちゃん。みんな、早く逃げましょう!動けない人はいないよね?」
自分なりに大声で叫んで、海棠は廃工場から脱出した。

(とりあえずは、任務完了ってとこかなぁ…)
徐々に心が落ち着いてくる。いい意味でも悪い意味でも。なので海棠はまた無口になった。
あんな風に最後にシャドウのエナジーを吸い取った自分を皆はどう思っているのだろうか。
やはり普通じゃないと思われるのだろうか。でもそんなことを言ってしまえば、みんな普通ではないのだが。
問題は山積み。彼らのもつあの召喚器は、ジョーカーから渡されたものなのだろうか。
それと行方不明の久我浜清恵は何処に?海棠は近くにいた風祭にむかって恐る恐る話しかけてみる。

「あの…、さっきは助けていただいてありがとうございました。私、海棠美歩って言います。
驚きました。あなたたちもペルソナ使いなんですよね?とてもかっこよかったです。
そして質問があるんですけど、あの廃工場で久我浜清恵さんって女の子を見かけなかったですか?
わたしと同じ七姉妹学園の生徒なんですけど。それとその召喚器って、どうなされたのですか?
もしかして、ジョーカーから授かったものだったりして?」

首をかしげて覗くように少年の顔を見上げる。月明かりを浴びた彼の顔はいたって普通。
普通過ぎるほど普通だった。あの悪鬼のペルソナを内に秘めているとは思えないほどに。

見上げれば、夜空には不気味なほどに光り輝く巨大な満月。それはビルを背景にぽっかりと浮かんでいた。
それとは逆に、街並みに生み出された巨大な影は深く、その影は黒で黒を塗りつぶしたかのような漆黒。
踏み外してしまえば、奈落にでも堕ちてしまうと錯覚するほどに、その闇は深いのであった。
【シャドウ殲滅。その後、廃工場から脱出】
【帰りの道すがら風祭さんに、久我浜清恵さんを知らない?その召喚器はどうしたの?と質問】

523名無しになりきれ:2013/03/12(火) 16:28:23
>「俺は……これからも人を殺すぞ。右腕が治れば、また……。
 いや……治らなければ、左腕だけでも……。左腕を失えば、剣を咥えてでも殺してやる……!」

まるで殺して欲しいとでも言わんとばかりのジャンの形相に鳥居は悟った。
彼はマリーに殺してもらいたかったのだろうと。きっと死に場所を求めていたのであろうと。
しかし、マリーは殺さなかった。それを鳥居は疑問に思う。
なぜなら寺院での鳥居の問いかけに、マリーは悪い奴らがのさばっているのは許せないと言っていたからだ。
なのにマリーは殺さなかったのである。

(ふむむ?では殺すのと殺さないの違いってなんでしょう…)
ジャンの鞘で拳を弾かれたあと、マリーの剣撃をジャンが受けたことを確認していた鳥居は
距離をとって二人をじっと見ていた。
(彼に生き恥をさらさせるつもりなのでしょうか)
そうとも思った。かつてマリーは、鳥居の頂いたスペル・ヴァイザーの撮影機を破壊した。
その時もスペルの命を奪うことはしなかった。

(もしかして、彼のことを可哀想と思っているのかも。戦争に運命を狂わされた可哀想な犠牲者と…)
何はともあれ、マリーは殺さない。という答えを選び、いっぽうのジャンは、殺し続けてやると吠えている。

>「殺せ……。さもなくば、後悔させてやるぞ……。いつか、必ずな……!」

ジャンをこのまま放って置けば、これからも沢山の罪もない人が彼に殺されるだろう。
でも今ここでジャンを殺してしまえば、これからは誰も死なない。彼もこれ以上殺さずにすむ。
そう考えると鳥居の頭はわけがわからなくなってしまう。
ただ鳥居がジャンを殺せない理由は、死んで彼が救われるというのなら
自分もこのまま生きていては救われないということを認めてしまうことになってしまいそうだからだ。
おまけに他人の血を浴びた身体で人を喜ばせることなど出来やしない。

だからもう、関係ない。後は自己責任なのだ。鳥居はジャンを殺さない。その行為に後悔はしない。
今後の人生は彼の人生であり、いつかジャンに恨みをもった名も知れぬ者に彼が殺されたとしても自業自得。
そんなことよりも今の鳥居にはやらなければならないことがある。
鳥居はアカネの元へ駆けると彼女を背負う。傷の手当てのために寺院へと帰ろうとしているのだった。

524名無しになりきれ:2013/03/12(火) 21:02:57
>「俺は……これからも人を殺すぞ。右腕が治れば、また……。
 いや……治らなければ、左腕だけでも……。左腕を失えば、剣を咥えてでも殺してやる……!」

まるで殺して欲しいとでも言わんばかりのジャンの形相に鳥居は悟った。
彼はマリーに殺してもらいたかったのだろうと。
あのフェイ老人と同じく、わりきれないまま運命の裁定を待っているか弱い人間なのだと。
それならばマリーが殺さなかった理由も頷ける。
かつてマリーは、鳥居の頂戴したスペル・ヴァイザーの撮影機を破壊した。
その時もスペルの命を奪うことはしなかった。

(もしかして、彼のことを可哀想と思っているのかも。戦争に運命を狂わされた可哀想な犠牲者と…)
何はともあれ、マリーは殺さない。という答えを選び、いっぽうのジャンは、殺し続けてやると吠えている。

>「殺せ……。さもなくば、後悔させてやるぞ……。いつか、必ずな……!」

ジャンをこのまま放って置けば、これからも沢山の罪もない人が彼に殺されるだろう。
でも今ここでジャンを殺してしまえば、これからは誰も死なない。彼もこれ以上殺さずにすむ。
そう考えると鳥居の頭はわけがわからなくなってしまう。
ただ鳥居がジャンを殺せない理由は、死んで彼が救われるというのなら
自分もこのまま生きていては救われないということを認めてしまうことになってしまいそうだからだ。
おまけに他人の血を浴びた身体で人を喜ばせることなど出来やしない。

だからもう、関係ない。後は自己責任なのだ。鳥居はジャンを殺さない。その行為に後悔はしない。
今後の人生は彼の人生であり、いつかジャンに恨みをもった名も知れぬ者に彼が殺されたとしても自業自得。
そんなことよりも今の鳥居にはやらなければならないことがある。
鳥居はアカネの元へ駆けると彼女を背負う。傷の手当てのために寺院へと帰ろうとしているのだった。

525名無しになりきれ:2013/03/12(火) 21:24:19
>「俺は……これからも人を殺すぞ。右腕が治れば、また……。
 いや……治らなければ、左腕だけでも……。左腕を失えば、剣を咥えてでも殺してやる……!」

まるで殺して欲しいとでも言わんばかりのジャンの形相に鳥居は悟った。
彼はマリーに殺してもらいたかったのだろうと。
あのフェイ老人と同じく、わりきれないまま運命の裁定を待っているか弱い人間なのだと。
それならばマリーが殺さなかった理由も頷ける。
しかし、このままジャンを放って置けば、これからも沢山の罪もない人が殺されてしまうことだろう。
でも今ここでジャンを殺してしまえば、これから先は誰も殺されることはない。彼もこれ以上殺さずにすむ。
そう考えると鳥居の頭はわけがわからなくなってしまう。
ただ鳥居がジャンを殺せない理由は、死んで彼が救われるというのなら
自分もこのまま生きていては救われないということを認めてしまうことになってしまいそうだからだ。
何か良い方法はないものだろうかと、色々と思案するものの良い考えは浮かばない。

526名無しになりきれ:2013/03/13(水) 13:46:57
>「俺は……これからも人を殺すぞ。右腕が治れば、また……。
 いや……治らなければ、左腕だけでも……。左腕を失えば、剣を咥えてでも殺してやる……!」

まるで殺して欲しいとでも言わんばかりのジャンの形相に鳥居は悟った。
彼はマリーに殺してもらいたかったのだろうと。
あのフェイ老人と同じく、わりきれないまま運命の裁定を待っているか弱い人間なのだと。
それならばマリーが殺さなかった理由も頷ける。
しかし、このままジャンを放って置けば、これからも沢山の罪もない人が殺されてしまうことだろう。
でも今ここでジャンを殺してしまえば、これから先は誰も殺されることはない。彼もこれ以上殺さずにすむ。
そう考えると鳥居の頭はわけがわからなくなってしまう。
ただ鳥居がジャンを殺せない理由は、死んで彼が救われるというのなら
自分もこのまま生きていては救われないということを認めてしまうことになってしまいそうだからだ。
何か良い方法はないものだろうかと、あれやこれやと思案するものの良い考えは浮かばない。
マリーを守るために振り上げた拳も、ただ行き場を失ったまま、
やけに冷たい土の感触に怒りの心を冷ましてゆくだけだった。

527名無しになりきれ:2013/03/13(水) 15:00:32
>「俺は……これからも人を殺すぞ。右腕が治れば、また……。
 いや……治らなければ、左腕だけでも……。左腕を失えば、剣を咥えてでも殺してやる……!」

まるで殺して欲しいとでも言わんばかりのジャンの形相に鳥居は悟った。
彼はマリーに殺してもらいたかったのだろうと。
あのフェイ老人と同じく、わりきれないまま運命の裁定を待っているか弱い人間なのだと。
それならばマリーが殺さなかった理由も頷ける。
しかし、このままジャンを放って置けば、これからも沢山の罪もない人が殺されてしまうことだろう。
でも今ここでジャンを殺してしまえば、これから先は誰も殺されることはない。彼もこれ以上殺さずにすむ。
そう考えると鳥居の頭はわけがわからなくなってしまう。
ただ鳥居がジャンを殺せない理由は、死んで彼が救われるというのなら
自分もこのまま生きていては救われないということを認めてしまうことになってしまいそうだからだ。
何か良い方法はないものだろうかと、あれやこれやと思案するものの良い考えは浮かばない。
マリーを守るために振り上げた拳も、ただ行き場を失ったまま、
やけに冷たい土の感触に怒りの心を冷ましてゆくだけだった。

>「殺せ……。さもなくば、後悔させてやるぞ……。いつか、必ずな……!」

怨念を孕んだジャンの言葉。彼はこの場で殺されることを強く願っている。
しかしその言葉は少年の心にやけに虚しく響くのだった。
自分が救われる答えなんてない。ありやしないと彼は叫び、死を望んでいるのだ。

そう、確かにこうすれば救われるという答えなどない。
でも諦めて止まってしまった人間と、探し求め続ける人間では何かが違うと鳥居は信じてみたい。
そんな価値があると信じていたい。信じる心を失わないでいたい。
鳥居は思い出す。かつて、そんな男と出会っていたことを。
一突きによって殺された人たちの魂を、救ってみせると誓ったあの男の姿を忘れない。
はっきり言えば馬鹿。でも彼は求め続けている。

諦めて捨ててしまったものは二度とは戻ってこないかもしれない。それは自分で捨ててしまったから。
だが失ったものは求めれば見つけられるのではないか。形は違えど再び新しい花は咲くのではないか。
ただそう信じていたいだけだった。心のなかに眠るあの男とともに。

「死にたいのなら一人で勝手にどうぞです」
そういい残して、アカネを背負う。鳥居は彼女の治療のために寺院に戻るつもりだ。
もう後のことは関係ない。今はアカネを救いたいだけ。
これから何が起ころうともただ自分の人生を真っ当するだけ。
障害は怒りの炎で焼き尽くす。ただそれだけのこと。

【鳥居:アカネを背負い寺院へ。あとはマリーさんにお任せ】

528名無しになりきれ:2013/03/13(水) 15:07:30
>「俺は……これからも人を殺すぞ。右腕が治れば、また……。
 いや……治らなければ、左腕だけでも……。左腕を失えば、剣を咥えてでも殺してやる……!」

まるで殺して欲しいとでも言わんばかりのジャンの形相に鳥居は悟った。
彼はマリーに殺してもらいたかったのだろうと。
あのフェイ老人と同じく、わりきれないまま運命の裁定を待っているか弱い人間なのだと。
それならばマリーが殺さなかった理由も頷ける。
しかし、このままジャンを放って置けば、これからも沢山の罪もない人が殺されてしまうことだろう。
でも今ここでジャンを殺してしまえば、これから先は誰も殺されることはない。彼もこれ以上殺さずにすむ。
そう考えると鳥居の頭はわけがわからなくなってしまう。
ただ鳥居がジャンを殺せない理由は、死んで彼が救われるというのなら
自分もこのまま生きていては救われないということを認めてしまうことになってしまいそうだからだ。
何か良い方法はないものだろうかと、あれやこれやと思案するものの良い考えは浮かばない。
マリーを守るために振り上げた拳も、ただ行き場を失ったまま、
やけに冷たい土の感触に怒りの心を冷ましてゆくだけだった。

>「殺せ……。さもなくば、後悔させてやるぞ……。いつか、必ずな……!」

怨念を孕んだジャンの言葉。彼はこの場で殺されることを強く願っている。
しかしその言葉は少年の心にやけに虚しく響く。
自分が救われる答えなんてない。ありやしないと彼は叫び、死を望んでいるかのようだった。

そう、確かにこうすれば救われるという答えなどない。
でも諦めて止まってしまった人間と、探し求め続ける人間では何かが違うと鳥居は信じてみたい。
そんな価値があると信じていたい。信じる心を失わないでいたい。
鳥居は思い出す。かつて、そんな男と出会っていたことを。
一突きによって殺された人たちの魂を、救ってみせると誓ったあの男の姿を忘れない。
はっきり言えば馬鹿。でも彼は今も求め続けているのだろう。

少年の顔から悲しい笑みがこぼれる。

諦めて捨ててしまったものは二度とは戻ってこないかもしれない。それは自分で捨ててしまったから。
だが失ったものは求めれば見つけられるのではないか。形は違えど再び新しい花は咲くのではないか。
ただそう信じていたいだけだった。心のなかに眠るあの男とともに。

「死にたいのなら一人で勝手にどうぞです」
そういい残して、アカネを背負う。鳥居は彼女の治療のために寺院に戻るつもりだ。
もう後のことは関係ない。今はアカネを救いたいだけ。
これから何が起ころうともただ自分の人生を真っ当するだけ。ただそれだけのこと。

【鳥居:アカネを背負い寺院へ。あとはマリーさんにお任せです】

529名無しになりきれ:2013/03/13(水) 17:21:22
>「殺せ……。さもなくば、後悔させてやるぞ……。いつか、必ずな……!」

ジャンの形相に鳥居は悟った。彼はマリーに殺してもらいたかったのだろうと。
あのフェイ老人と同じく、わりきれないまま運命の裁定を待っているか弱い人間なのだと。
それならばマリーが殺さなかった理由も頷ける。
しかし、このままジャンを放って置けば、これからも沢山の罪もない人が殺されてしまうことだろう。
でも今ここでジャンを殺してしまえば、これから先は誰も殺されることはない。彼もこれ以上殺さずにすむ。
そう考えると鳥居の頭はわけがわからなくなってしまう。
ただ鳥居がジャンを殺せない理由は、死んで彼が救われるというのなら
自分もこのまま生きていては救われないということを認めてしまうことになってしまいそうだからだ。
何か良い方法はないものだろうかと、あれやこれやと思案するものの良い考えは浮かばない。
マリーを守るために振り上げた拳も、ただ行き場を失ったまま、
やけに冷たい大陸の風に、怒りの炎を冷ましてゆくだけだった。

怨念を孕んだジャンの言葉は、この場で殺されることを強く願っている証。
しかしその言葉は少年の心にやけに虚しく響いていた。
自分が救われる答えなんてない。ありやしないと彼は叫び、まるで死を望んでいるかのようだった。

そう、確かにこうすれば救われるという答えなどない。
でも諦めて止まってしまった人間と、探し求め続ける人間では何かが違うと鳥居は信じてみたい。
信じる心を失わないでいたい。
鳥居は思い出す。かつて、そんな男と出会っていたことを。
一突きによって殺された人たちの魂を、救ってみせると誓ったあの男の姿を忘れない。
はっきり言えば馬鹿。でも彼は今も求め続けているのだろう。

少年の顔から悲しい笑みがこぼれる。

諦めて捨ててしまったものは二度とは戻ってこないかもしれない。それは自分で捨ててしまったから。
だが失ったものは求めれば見つけられるのではないか。形は違えど再び新しい花は咲くのではないか。
ただそう信じていたいだけだった。心のなかに眠るあの男の愚直な笑顔とともに。

「死にたいのなら一人で勝手にどうぞです」
そういい残して、アカネを背負う。鳥居は彼女の治療のために寺院に戻るつもりだ。
もう後のことは関係ない。今はアカネを救いたいだけ。
これから何が起ころうともただ自分の人生を真っ当するだけ。ただそれだけのこと。

【鳥居:アカネを背負い寺院へ。あとはマリーさんにお任せです】

530名無しになりきれ:2013/03/16(土) 12:40:56
>「殺せ……。さもなくば、後悔させてやるぞ……。いつか、必ずな……!」

ジャンの形相に鳥居は悟った。彼はマリーに殺してもらいたかったのだろうと。
あのフェイ老人と同じく、わりきれないまま運命の裁定を待っているか弱い人間なのだと。
それならばマリーが殺さなかった理由も頷ける。
しかし、このままジャンを放って置けば、これからも沢山の罪もない人が殺されてしまうことだろう。
でも今ここでジャンを殺してしまえば、これから先は誰も殺されることはない。彼もこれ以上殺さずにすむ。
そう考えると鳥居の頭はわけがわからなくなってしまう。
ただ鳥居がジャンを殺せない理由は、死んで彼が救われるというのなら
自分もこのまま生きていては救われないということを認めてしまうことになってしまいそうだからだ。
何か良い方法はないものだろうかと、あれやこれやと思案するものの良い考えは浮かばない。
マリーを守るために振り上げた拳も、ただ行き場を失ったまま、
やけに冷たい大陸の風に、怒りの炎を冷ましてゆくだけだった。

怨念を孕んだジャンの言葉は、この場で殺されることを強く願っている証。
しかしその言葉は少年の心にやけに虚しく響く。
自分が救われる答えなんてない。ありやしないと彼は叫び、まるで死を望んでいるかのようだった。

そう、確かにこうすれば救われるという答えなどない。
でも諦めて止まってしまった人間と、探し求め続ける人間では何かが違うと鳥居は信じてみたい。
信じる心を失わないでいたい。
鳥居は思い出す。かつて、そんな男と出会っていたことを。
一突きによって殺された人たちの魂を救ってみせると誓ったあの男の姿を忘れない。
はっきり言えば馬鹿。
世界のすべてを飲み込もうとして海のものとも山のものともつかなくなってしまった愚かな男。
でも彼は今も探し求め続けているのだろう。この世のどこかで。

少年の顔から悲しい笑みがこぼれる。

諦めて捨ててしまったものは二度とは戻ってこないかもしれない。それは自分で捨ててしまったから。
だが失ったものは求めれば見つけられるのではないか。形は違えど再び新しい花は咲くのではないか。
ただそう信じていたいだけだった。心のなかに眠るあの男の愚直な笑顔とともに。

>「鳥居、茜をつれて急いで寺院へ戻れ…もしかしたら、まだ何とかなるかもしれない
 …万が一間に合わなかった時は分かってるな」

「…はい」
マリーの言葉に真剣な顔の鳥居。

>「私は少し遅れる…すぐに追いつくはずだから心配しないでくれ」

彼女の顔は恐ろしいほどに冷たい顔だった。
以前の鳥居ならどうしてそんな怖い顔しちゃうのかなって不思議に思う顔。
でも今はわかる。この世で生きるということは真剣なことなのだ。

鳥居もジャンを見つめる。でもその顔はマリーとは対照的に哀れみの顔。
そう、ジャンがもっとも嫌う表情だった。

「あなたは今までどうして生きてきたのですか?死ぬのが怖かったからですか?
いえ、それなら今こうして死を望むことはないと思います。
たぶん神殺しのマリーさんに決闘を挑んで、剣士としての最期を迎えるつもりだったのでしょう?
それを僕はとても残念に思います。剣士としての誇りは貴方を生かすとともに貴方を痛切なまでに苦しめた。
つまりその苦しみはあなたの愛の形だったのではないでしょうか?
ですが死にたいのなら一人で勝手にどうぞです。
マリーさんは貴方のように弱い人間を殺すことは出来ませんから…」

そういい残して、アカネを背負う。鳥居は彼女の治療のために寺院に戻るつもりだ。
もう後のことは関係ない。今はアカネを救いたいだけ。
これから何が起ころうともただ自分の人生を真っ当するだけ。ただそれだけのこと。

【鳥居:アカネを背負い寺院へ帰る(予定)】

531名無しになりきれ:2013/03/16(土) 12:49:25
>「殺せ……。さもなくば、後悔させてやるぞ……。いつか、必ずな……!」

ジャンの形相に鳥居は悟った。彼はマリーに殺してもらいたかったのだろうと。
あのフェイ老人と同じく、わりきれないまま運命の裁定を待っているか弱い人間なのだと。
それならばマリーが殺さなかった理由も頷ける。
しかし、このままジャンを放って置けば、これからも沢山の罪もない人が殺されてしまうことだろう。
でも今ここでジャンを殺してしまえば、これから先は誰も殺されることはない。彼もこれ以上殺さずにすむ。
そう考えると鳥居の頭はわけがわからなくなってしまう。
ただ鳥居がジャンを殺せない理由は、死んで彼が救われるというのなら
自分もこのまま生きていては救われないということを認めてしまうことになってしまいそうだからだ。
何か良い方法はないものだろうかと、あれやこれやと思案するものの良い考えは浮かばない。
マリーを守るために振り上げた拳も、ただ行き場を失ったまま、
やけに冷たい大陸の風に、怒りの炎を冷ましてゆくだけだった。

怨念を孕んだジャンの言葉は、この場で殺されることを強く願っている証。
しかしその言葉は少年の心にやけに虚しく響く。
自分が救われる答えなんてない。ありやしないと彼は叫び、まるで死を望んでいるかのようだった。

そう、確かにこうすれば救われるという答えなどない。
でも諦めて止まってしまった人間と、探し求め続ける人間では何かが違うと鳥居は信じてみたい。
信じる心を失わないでいたい。
鳥居は思い出す。かつて、そんな男と出会っていたことを。
一突きによって殺された人たちの魂を救ってみせると誓ったあの男の姿を忘れない。
はっきり言えば馬鹿。世界のすべてを飲み込もうとして海のものとも山のものともつかなくなってしまった愚かな男の大きな背中。
でも彼は今も探し求め続けているのだろう。この世のどこかで。

少年の顔から悲しい笑みがこぼれる。

諦めて捨ててしまったものは二度とは戻ってこないかもしれない。それは自分で捨ててしまったから。
だが失ったものは求めれば見つけられるのではないか。形は違えど再び新しい花は咲くのではないか。
ただそう信じていたいだけだった。心のなかに眠るあの男の愚直な笑顔とともに。

>「鳥居、茜をつれて急いで寺院へ戻れ…もしかしたら、まだ何とかなるかもしれない
 …万が一間に合わなかった時は分かってるな」

「…はい」
マリーの言葉に真剣な顔の鳥居。

>「私は少し遅れる…すぐに追いつくはずだから心配しないでくれ」
彼女の顔は恐ろしいほどに冷たい顔だった。
以前の鳥居ならどうしてそんな怖い顔しちゃうのかなって不思議に思う顔。
でも今はわかる。この世で生きるということは真剣なことなのだ。
続けて鳥居もジャンを見つめる。でもその顔はマリーとは対照的に哀れみの顔を隠せないでいた。
そう、ジャンがもっとも嫌う表情で少年は言葉を紡ぐ。

「あなたは今までどうして生きてきたのですか?死ぬのが怖かったからですか?
いえ、それなら今こうして死を望むことはないと思います。
たぶん神殺しのマリーさんに決闘を挑んで、剣士としての最期を迎えるつもりだったのでしょう?
それを僕はとても残念に思います。剣士としての誇りは貴方を生かすとともに貴方を痛切なまでに苦しめた。
つまりその苦しみはあなたの愛の形だったのではないでしょうか?
ですが死にたいのなら一人で勝手にどうぞです。
マリーさんは貴方のように弱い人間を殺すことは出来ませんから…」

そういい残してアカネを背負う。鳥居は彼女の治療のために寺院に戻るつもりだ。
もう後のことは関係ない。今はアカネを救いたいだけ。
これから何が起ころうともただ自分の人生を真っ当するだけ。ただそれだけのこと。

【鳥居:アカネを背負い寺院へ帰る予定です】

532名無しになりきれ:2013/05/01(水) 11:45:51
「どうした小僧!腰がひけているぞ!それにその腰の剣は飾り物か〜?」
色男の長い足がトロを蹴る。ドタ!
戦車の屋根に転がるトロ。気絶!

――ボクは誰だ?
まるで暴れる生き物の背中から放り出されるように目が覚めた。
といってもここはどこなのか。船の中なのか。
(……ああ、これは『夢の中』だ。ボクはいまテイールで小悪党どもと戦っている真っ最中なんだ)
トロは夢の中で目覚めていた。頭上から女の声が聞こえてくる。

「もう逃げられないのですか?やはりこのような小さな船では……」
この女の人は誰なのだろう。すると男の声がして

「私たちは命にかえてもこの子を守ろうと決めた。弱音は吐かない。最後までだ」
この二人の男女の声には聞き覚えがある。とても懐かしい声。
するとしばらくして、船底から鈍い響き。慌てた召使らしき男が駆け下りてくる。

「旦那様!早く!海の中から…海底から何かが上がってきます!」

「この子を甲板へ!」
言われるのかが早いか、抱き上げられる感覚。
漆黒の空。頬を打つ風。

「樽に入れて放り投げろ!」
「正気ですかあなた!?この嵐の」
「早くしろ!この船は呑まれる!!」

――空中に投げられ、海面に落ちる瞬間でトロは目覚めた。

>「トロ! 逃げよう!」
「うん!」エルに手をひかれ路地裏を逃げる。

533名無しになりきれ:2013/05/01(水) 12:17:13
自然と悲しくなって、目からは涙がこぼれていた。
トロはエルに見られないように手で拭う。

一方でロゼッタ一味の戦車。
ロゼッタに罵られ、てんぱったデブは戦車をそのまま後進させていた。

「ほええええ!」
ひっくり返ってマヌケな格好になるロゼッタ。
すると戦車のなかにもどってくる色男。

「ロゼッタさま!!だいじょうぶですか!!」

「ええい触るんじゃないよ気持ち悪い!はやくあのガキどもを追うんだよ」
ロゼッタは色男を跳ね除け、戦車の蓋をあけると、そこから上半身を乗り出す。

「あの小娘が首からぶら下げていた宝石。ありゃオーリキャルクだよ。
なんであんな小娘がそんなたいそうなものをもってたんだろうねえ?
…おわっ!!」
とつぜん戦車は急停車。なんと両側の建物の壁に挟まれて進めなくなってしまっていた。

534名無しになりきれ:2013/05/01(水) 12:28:01
「おーい、マキガインさーん!」
トロは手をふって近づいてゆく。

「あ、君たち。無事だったんだね…」
めがねをひろい残念そうなマキガイは静かに呟く。

「あのクソ女、ゆるさねえわ。歩く公共猥褻罪が。
こんど会ったらアンカケぶっ掛けてやる」

今日からマキガインとトロたちの、振り返ればロンリネスな、
振り返らなくてもロンリネスな生活が始まる。

535名無しになりきれ:2013/05/08(水) 17:26:47
「おーい、マキガインさーん!」
トロは手をふって近づいてゆく。

「あ、君たち。無事だったんだね…」
めがねをひろい残念そうなマキガイは静かに呟く。

「あのクソ女、ゆるさねえわ。歩く公共猥褻罪が。
こんど会ったらアンカケぶっ掛けてやる」

今日からマキガインとトロたちの、振り返ればロンリネスな、
振り返らなくてもロンリネスな生活が始まる。

536名無しになりきれ:2013/06/14(金) 13:35:07
「おーい、マキガインさーん!」
トロは手をふって近づいてゆく。

「あ、君たち。無事だったんだね…」
めがねをひろい残念そうなマキガイは静かに呟く。

「あのクソ女、ゆるさねえわ。歩く公共猥褻罪が。
こんど会ったらアンカケぶっ掛けてやる」

今日からマキガインとトロたちの、振り返ればロンリネスな、
振り返らなくてもロンリネスな生活が始まる。

537名無しになりきれ:2013/08/11(日) 21:13:46
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