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二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所5

868 ◆0i7FhSLl8w:2011/03/05(土) 07:08:29
斎葉の装置により、天木は自身の能力に何が足りないのかを客観的に知る術を得た。
極端な瞬脚もどきを何度も行い、どのような動作がどのような結果に繋がるのかを調べていく。
足りないのは経験と、誤差修正の方法だけだった。
しかしそれも、数値化され必要な力が晒されてしまえば、努力の『方向』が解るのだ。
結果として、飛躍的に彼の修行の速度を上げる事となった。

そして、氷室がタイムアップを告げる僅か三十分前に。
天木はようやく、その感覚を自分の物として扱うことに成功する。
なめらかな、とは行かないまでも、敵の動きにある程度ついていけるであろうレベルの瞬脚。
バランスを崩す問題や、移動中の知覚の問題も、反復練習により感覚を掴み、解決する。


彼の顔にあったのは、疲労よりも大きな達成感であった。

「ここまでしてもまだスタートラインにたったばかりッてェのはいささか困ッたもンだが、
それでもまァ…戦えるだけ、マシってとこだなァ。可能性が0じゃァ無くなったンだ、嬉しいこッたぜ」

そしてその目は神宮や海部ヶ崎、斎葉達に向いた。

「ありがとうなァ。……いや、やっぱり良いか。」

素直な感謝と、何かを言おうとして止めた事。
どちらも偽らざる本心であり、それを全て言葉にすると重すぎる、と彼が判断した為に言いよどむ事になった。

そして、氷室に。

「最初は投げ出してすまなかッた、だが…チャンスと機会を。与えてくれた事に感謝する。ありがとう」

目を合わせずにそう告げて。彼は海部ヶ崎の後ろに続き、洞窟へ向かう。


【天木 諫早:各人に礼を言い、洞窟へ向かう。】




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