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二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所5
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どうやら規制ラッシュに巻き込まれたようですね
とりあえず昨日投下できなかった赤染のを投下します
前スレ
>>50-51
「え? あぁ……あはは、確かに。でも、実は僕、正体を……」
王将の返事はそこで途切れることとなる。
「オーッホッホッホ!」
突如、甲高い笑い声がこの場に響き渡ったからだ。
背後から聞こえたその声に反応し、赤染は振り返った。
そこにはなにも無い。 ニジ
いや、“その人物”はまるでペンキが滲みでるようにその姿を現した。
「またお会いしましたねぇ。えーと、確かお名前は……赤染サン、でしたか?
ホホホ、“お迎えに上がりました”よ」
登場したのは不気味な仮面を被った、死神のようなピエロ――ジョーカーだった。
突然の事だったが、既に朝に同じ経験をした赤染は心に余裕を持っていた。
(名乗った覚えはねぇんだがな……いや、それよりもだ)
「さ、参りましょう。嫌と言っても無駄ですよ。もう“時間切れ”です」
(“お迎えに上がりました”? “時間切れ”? ピエロ野郎は何を言ってやがる?
自分と狂戦士との間には何も因縁関係はねぇはずだ…いや、そうじゃねえ…………!!)
早くも、真実にたどり着いた赤染だが、結果的にはそれは遅すぎた。
ズンッ!!
背中から胸にかけ、衝撃が走る。
肉を裂く音を追うように、赤染の苦悶の声と血液が地面に滴り落る音が発せられたのはほぼ同時だった。
視線を下げると、自分の胸が内側から突き破られていた……銀色のサーベルによって。
「……助けを求められたら手を差し伸べる、って言ってたね。やっぱり僕には理解できないよ。
異能者を見たらまず敵と思って警戒しないと。でないと、こうなるんだから」
赤染はこの状況を理解し、そして王将の言葉に確信を得た。
自分は王将みちるにサーベルで、背後から刺されたのだ。
「けど、それでもボクはキミが凄いと思う。さっきも僕の言葉に微妙な違和感を感じ取ってたでしょう?
答えには気付かなかったみたいだけど、説明のつかない違和感が気になっただけでも大したものだよ。
でもね、“闘いたくない”というのも“闘えない”っていうのも、実はどっちも間違いじゃないんだ」
サーベルが勢いよく赤染から引き抜かれる。
恐らく動脈を何本か傷つけられたのだろう、血が飛沫となって体外に散った。
膝を着きこそはしなかったものの、赤染は立っているだけで精一杯だった。
だから、王将の言葉をただ聞くことしか出来ない。
「だって、自分の“仲間”と闘えるわけないでしょ? もっとも向こうは敵に見えただろうけどね。
下位の狂戦士にも知性があることにはあるけど、それは主人と認めた人に従える程度のもの。
敵を殺せと命令されたら、主人以外の人間に対し見境なく凶拳を向ける、その程度なんだ。
彼は僕が仲間でしかも格上の存在であることを理解できなかった。だから僕も狙われたの。
まぁ、今から思えばいいスリルを味わえたかなーなんて思ったりするんだけど。あはははは♪」
「そろそろ参りましょう……宜しいですね? 『キング』」
「あっ、うん? もうそんな時間? 早いなー、たまの自由時間なのにさー」
王将みちる――キングは笑うのをやめ、前屈みに胸を手で押さえていた赤染の横を通り過ぎていった。
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