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二つ名を持つ異能者になって戦うスレ避難所5
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代理お願いします。
>>223>>224>>225>>226
変化は目に見えて現れた。
壁に刺さり、地に落ちていた刃物たちが、再び浮き上がって周りを囲んだのだ。
肌で感じられるほどの大きな気を持って。
(やはり私を敵と見なしたか。予想通りのリアクション。後は──)
後は、何とかして本体をこの場に引きずり出す。
そう続けようとして、頭を掴まれる突然の感触に、海部ヶ崎は思考を止めた。
「……悪いがちょっと我慢してろ」
耳元で男が囁く。男は海部ヶ崎の頭を掴んで、体ごと傍に引き寄せていた。
「なっ──」
「覇阿ァッッ!!!!!!!」
何かと問うより早く、男から耳を劈くような声が発せられ、
それと共に生じた震動と炎が、室内を駆け巡って刃物を焼失させていく。
部屋の床や壁ごと……。それは正に一瞬の出来事であった。
(炎の使い手……。しかも、中々の腕だ。……いや、それはそうと)
「とっとと放せ。私は人形ではないぞ」
その声を聞き、男が「おっと、すまん」の言葉と共に海部ヶ崎の身を解き放つ。
海部ヶ崎は改めて男と対峙し、その風貌を確かめた。
ワインレッド色の髪の毛、黒いジャケットに同色のパンツ。
顔から見て歳はまだ若い。20代の前半……といったところだろう。
「お前、確か俺に聞きたいことがあるとか言ってたな? 丁度いい、俺もだ。
どうやら、攻撃の第二波はすぐには来ねぇみたいだし、とっととここから離れるぞ」
言うより早く、男が建物の裏口を潜っていく。
(まぁいい。第二派が来る気配がないということは、恐らく敵も離れたと見える。
今から正体を暴こうとしても無駄だろう。どうやらピエロでもなさそうだしな)
これ以上、ここに留まることは無意味との結論を出した海部ヶ崎は、
素直に男の言葉を聞きいれ、同じように裏口を潜って男の後をつけていった。
そして、男の後をつけることおよそ二分。
ふと男が立ち止まるを見て、海部ヶ崎も立ち止まった。
そこは先程の場所から少し離れた民家の庭の中であった。
「ここまで来れば大丈夫か。さて、ようやく話ができる状況になったな。
俺の名前は赤染壮士って言う。腕輪の番号は462だ。さっきの戦闘で借りがあるし、お前の質問答えてやるぜ」
男──赤染と名乗った彼が、縁側に座りながら告げる。
それに対し、海部ヶ崎は軽く一礼しながら言った。
「いや、最終的にあの攻撃を無力化したのはキミだ。私は礼を言われるほどのことをしたつもりはない。
私の名は海部ヶ崎 綺咲。角鵜野市という場所から来た。
私がキミに訊きたいのは二つ。一つはあの場所──恐らく喫茶店と思うが、
あの近くにピエロがいたはずだが、奴はどこに消えたのか……勿論、知らないなら知らないでもいい。
ただ、どんな些細なことでもいいから、奴の向かう先に関して気が付いたことがあったら聞かせて欲しい。
そして二つ目──」
顔を上げて、海部ヶ崎は続けた。
「先程、私に聞きたいことがあると言っていたな。それはなんだ?」
【海部ヶ崎 綺咲:赤染に質問を投げる】
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