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支援物資用スレ
1
:
宇垣纏 </b><font color=#FF0000>(TDTF3Pt6)</font><b>
:2005/03/20(日) 11:28:14
文の添削、流れ無いようにメモ、等。
372
:
名無しさん@トナメで人生アウト
:2005/04/22(金) 03:01:01
オグリ89年編
1
年が明け、昭和64年は間もなく平成元年となった。
4歳となったオグリキャップ、サッカーボーイ、スーパークリークは
これからの時代を担うスターホースとして期待を集めていたが、
3頭ともその後に故障が判明し、春全休を余儀なくされた。
無事是名馬という言葉どおり、競走馬は常に故障と背中合わせなのだが、
主役達の不在は競馬ファン達を大いに落胆させた。
だが、時は主役達の復活まで主役の座を空けて待っていてはくれない。
オグリキャップと同じく地方競馬(大井)からやってきた野武士・イナリワンが
天皇賞・春(G1)、宝塚記念(G1)を連勝し、一躍主役候補に躍り出たのである。
この時点でのイナリワンは「空き巣G1馬」としてあまり評価は高くなかったが、
このイナリワンも、これからオグリキャップらと壮絶な戦いを繰り広げることになる。
373
:
名無しさん@トナメで人生アウト
:2005/04/22(金) 03:01:40
2
そして、秋。サッカーボーイは故障の回復が思わしくなく残念ながらそのまま
引退することになってしまったが、オグリキャップはターフに戻ってきた。
なお、復帰後のオグリキャップの手綱はタマモクロスの鞍上も務めた南井騎手が
取ることになった。
復帰緒戦のオールカマー(当時G3)を快勝したオグリキャップは、2戦目の
毎日王冠(G2)で早くもイナリワンとの直接対決を迎えた。
G2とはいえ、お互い譲れぬ意地がある両頭の争いは大激戦となったが、
オグリキャップはイナリワンを鼻差抑えて1着となり、秋の天皇賞にむけて
故障からの復活とともに主役に返り咲いたことを大いにアピールした。
同日、西のG2・京都大賞典でもスーパークリークが見事な勝利で復活を飾り、
いよいよ主役達が秋のG1戦線で顔をそろえる運びとなった。
374
:
名無しさん@トナメで人生アウト
:2005/04/22(金) 03:02:14
3
第100回、天皇賞・秋(G1)。強豪馬が一同に会したこの舞台で、
オグリキャップは単勝1.9倍の圧倒的な1番人気に支持された。
ファンの多くがオグリキャップの勝利を待ち望む雰囲気の中で
レースは始まったが、この日のオグリキャップはとことん運に恵まれなかった。
まず、スローペース。スローペースでは前を走る馬がスタミナを温存できるので、
中段につけたオグリキャップにとっては分が悪い流れである。
そして、最後の直線でも前を他の馬に塞がれ、一旦大外に持ち出して
体勢を整えることを強いられた。致命的なロスである。それでも、オグリキャップは
そこから懸命に追撃を開始したが、前方からうまく抜け出したスーパークリークと
その鞍上の若き天才・武豊(当時まだ20歳)の絶妙な手綱さばきまでは捕らえる
ことができず、結局2着に終わってしまった。
'89年天皇賞・秋の結果
http://db.netkeiba.com/index.php?pid=race_detail&id=198905040810
375
:
名無しさん@トナメで人生アウト
:2005/04/22(金) 03:03:00
4
この日の敗戦は、オグリキャップの運命の歯車を大きく動かすきっかけとなった。
当時のオグリキャップの馬主は期限付きの馬主であり、秋の天皇賞で1着の賞金を
取り損ねたその馬主は、自分が馬主である間に少しでも多く賞金を回収しようと、
なんとマイルCS(G1)、ジャパンC(G1)と2週連続でオグリキャップをG1に出走させる
プランを発表したのである。
これは他のスポーツで言えば、例えばプロ野球で前日に9回完投した投手を
翌日も9回投げさせようとするような、まさしく無謀な計画である。
当然このプランには各方面から猛烈な批判が浴びせられたが、
結局馬主の意向は変わらず、オグリキャップは2週連続でG1に挑戦することになった。
376
:
名無しさん@トナメで人生アウト
:2005/04/22(金) 03:03:32
5
マイルCSでは、ファンの同情を受けながらもオグリキャップは1番人気に支持された。
当のオグリキャップもこれから自らの辿る過酷な道を予感していたのか、
この日の走りは精彩を欠いていた。南井騎手の手は終始オグリキャップに走るペースを
上げるよう促し続け、最後の直線入り口になってようやく先頭集団に取り付いたものの、
直線が半ばを過ぎても先頭をゆくバンブーメモリーの脚色は一向に衰えない。
「もうダメか、、、」 南井騎手含め、誰もがそう感じていたことだろう。
だがこの状況下でも、唯一オグリキャップ自身だけは勝負を諦めてはいなかった。
周囲の悲壮感に必死に反発するかの如く、残り100mあたりからみるみるうちに
バンブーメモリーとの差を縮め、そしてゴール寸前で見事にバンブーメモリーを捕らえ、
2頭並んだままゴールに飛び込んだ。
写真判定の結果、オグリキャップは見事に栄冠を勝ち取った。
しかし、その勝利には素直に喜ぶ暇すら与えられない。すぐに次なる戦いが控えているからである。
'89年マイルCSの結果
http://db.netkeiba.com/index.php?pid=race_detail&id=198908050610
レース動画 (高画質)
http://www.jra.go.jp/50th/html/50horse/meta/1989milecs_h.asx
(低画質)
http://www.jra.go.jp/50th/html/50horse/meta/1989milecs_l.asx
377
:
名無しさん@トナメで人生アウト
:2005/04/22(金) 03:04:29
6
マイルCSからわずか7日後、第9回ジャパンカップ(G1)。
この年も世界の最高峰・凱旋門賞の勝ち馬キャロルハウス、前年の覇者ペイザバトラー、
芝2400mのワールドレコードホルダー・ホークスターなど、海外の一流馬が日本に集結した。
こういった強力な海外勢を迎え撃つべく、ファンが日本の総大将として1番人気に選んだのは、
オグリキャップではなくスーパークリークだった。
「何着でもいいから、怪我だけはせずに無事にゴールしてほしい・・・」
これが当時のファンの正直な気持ちだっただろう。
そんなファン達にとって、この日のレースがG1連闘であるにも関わらず
オグリキャップにとって生涯で最も過酷なレースになるなどとは夢にも思わなかったことだろう。
378
:
名無しさん@トナメで人生アウト
:2005/04/22(金) 03:04:55
7
'89年のジャパンカップは、スタートの直後から大きく動き出した。
ホークスター、そしてイギリスから来たイブンベイの2頭が、常軌を逸した凄まじいペースで
逃げをうったのである。先頭に立ったイブンベイは最初の1000mを58.5秒というタイムで
駆け抜けただけでなく、1800m(残り600m)地点、2000m(残り400m)地点の通過タイムは
いずれも当時の東京競馬場の1800m、2000mのコースのそれぞれのレコードタイムすら上回った。
超ハイペースで迎えた最後の直線は、先にバテた馬から脱落していくという
サバイバルレースになった。逃げたイブンベイのみならず、後ろに控えていた馬すら
力尽きていく過酷な流れの中、残り400mでニュージーランドの女傑・ホーリックスが
先頭に立った。それに必死に食らい付いていく馬が一頭・・・そう、オグリキャップである。
ゴールが近づいてきた所では、ホーリックスもオグリキャップもさすがにスタミナは
残っていなかった。それでも、南井騎手の懸命の鞭に応え、オグリキャップは
必死にホーリックスの葦毛の馬体に詰め寄っていった。
379
:
名無しさん@トナメで人生アウト
:2005/04/22(金) 03:05:48
8
先週もG1を走ったばかりの体で、なぜそこまで踏ん張ることができるのか。
東京競馬場の最後の直線、追いかけても捕まえられない葦毛の馬の影・・・
もしかしたら、オグリキャップの体を突き動かしていたのは、1年前に死闘を演じた
永遠の強敵・タマモクロスの幻影だったのかもしれない。
第9回ジャパンカップは、ホーリックスが2分22秒2という驚異的な世界レコードで優勝した。
オグリキャップは1着と同タイム、クビ差の2着でゴールした。
のちに芝2400mの世界レコードは塗り替えられたが、この2分22秒2というタイムは
今も日本レコードとして輝き続けている。
'89ジャパンCの結果
http://db.netkeiba.com/index.php?pid=race_detail&id=198905050810
レース動画 (高画質)
http://www.jra.go.jp/50th/html/gjpro/meta/14_h.asx
(低画質)
http://www.jra.go.jp/50th/html/gjpro/meta/14_l.asx
ちなみに、現在日本が持つ世界レコードは、芝3200m(マヤノトップガン)と
芝3000m(ナリタトップロード)である。
この2頭を知る人なら、競走馬たちの生涯が織り成すドラマこそが
こういった世界レコードを生み出す原動力なのではないかと感じる人も多いはずだ。
380
:
名無しさん@トナメで人生アウト
:2005/04/22(金) 03:06:30
9
ジャパンCより1ヵ月後。
年末のグランプリ・有馬記念(G1)にもオグリキャップの姿はあった。
しかし、2ヶ月と少しの間に5回もレースに出走したオグリキャップにはもう
余力はほとんど残っていなかった。
スタートから積極的に飛ばしたオグリキャップだったが、直線入り口で
先頭に立ったところで力尽き、ずるずると後退していった。
ここでしめたとばかり先頭に立ったのが、武豊騎手とスーパークリーク。
ジャパンCで1番人気に支持されながらも、G1連闘というハンデを背負った
オグリキャップに先着を許してしまった彼らは、今度こそオグリキャップにだけは
どうしても負ける訳にはいかなかったのである。
だが、負けられない馬がもう一頭襲い掛かってきた。イナリワンである。
春の天皇賞、宝塚記念という2つの大きな栄冠を手にしながら、オグリキャップ・
スーパークリークが不在だったがためにそれらの栄冠は全く評価されず、
さらには天皇賞秋で6着、ジャパンCでは11着と評価を覆すどころか逆に
栄冠を踏みにじられつつあったのである。
そんなイナリワンにとっては、オグリキャップとスーパークリークを倒して
新たな栄冠を勝ち取ることしか、世に認めてもらう道は無かったのである。
381
:
名無しさん@トナメで人生アウト
:2005/04/22(金) 03:07:36
10
イナリワンがスーパークリークに追いついた、まさにその地点がゴールだった。
写真判定の結果、意地が上回ったのはイナリワンだった。
'89有馬記念の結果
http://db.netkeiba.com/index.php?pid=race_detail&id=198906050809
レース動画 (高画質)
http://www.jra.go.jp/50th/html/50horse/meta/1989arima_h.asx
(低画質)
http://www.jra.go.jp/50th/html/50horse/meta/1989arima_l.asx
これでイナリワンが今年手に入れたG1は3つ。堂々の89年年度代表馬に選出された。
イナリワンはこの勝利でやっとG1馬として相応しい名声が与えられ、オグリキャップ・
スーパークリークと並んで「平成三強」と称された。
ファン達は来年新たに演じられる平成三強の戦いに胸を躍らせていたが、
皮肉なことに「平成三強」の成立したこの有馬記念が、3頭が揃って出走した
最後のレースとなった。
382
:
名無しさん@トナメで人生アウト
:2005/04/22(金) 03:11:26
10改
イナリワンがスーパークリークに追いついた、まさにその地点がゴールだった。
写真判定の結果、意地が上回ったのはイナリワンだった。
'89有馬記念の結果
http://db.netkeiba.com/index.php?pid=race_detail&id=198906050809
レース動画 (高画質)
http://www.jra.go.jp/50th/html/50horse/meta/1989arima_h.asx
(低画質)
http://www.jra.go.jp/50th/html/50horse/meta/1989arima_l.asx
これでイナリワンが今年手に入れたG1は3つ。堂々の89年年度代表馬に選出された。
イナリワンはこの勝利でやっとG1馬として相応しい名声が与えられ、オグリキャップ・
スーパークリークと並んで「平成三強」と称された。
ファン達は、来年新たに歴史に書き加えられるであろう平成三強の名勝負に胸を馳せていたが、
皮肉なことに「平成三強」の成立したこの有馬記念こそが、3頭が揃って出走した
最後のレースになってしまうとは誰も想像しなかっただろう。
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