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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】

1名無しさん:2004/11/27(土) 03:12
コソーリ書いてはみたものの、様々な理由により途中放棄された小説を投下するスレ。

ストーリーなどが矛盾してしまった・話が途切れ途切れで繋がらない・
気づけば文が危ない方向へ・もうとにかく続きが書けない…等。
捨ててしまうのはもったいない気がする。しかし本スレに投下するのはチョト気が引ける。
そんな人のためのスレッドです。

・もしかしたら続きを書くかも、修正してうpするかもという人はその旨を
・使いたい!または使えそう!なネタが捨ててあったら交渉してみよう。
・人によって嫌悪感を起こさせるようなものは前もって警告すること。

19名無しさん:2005/01/16(日) 02:58
職人さんたちに触発されて、スピードワゴンの井戸田さんてが能力に目覚める前の
小沢さんが一人で戦ってた頃の話を書いてみたのですが、
自分が小心者なのと設定があいまいなとこがあるのでここに投下させて頂きます。

2019:2005/01/16(日) 03:05
太陽が真横から照り付けていたので小沢は眩しさに目を閉じそうになるが、
かろうじてそれを思いとどまる。そんな余裕がないからだ。
小沢は住宅地の中の小さな公園で男と対峙していた。
名前は思い出せないがどこかで会ったことがある気がするからお笑い芸人だろう。
男は小沢よりも背が低くどこか頼りない相貌をしていたが、その顔にはふてぶてしいほどの余裕があった。
(こっちは全然余裕ないってのにね…!)顔には出さずに心の中で悪態を吐くと、小沢は男に話しかける。
「君の能力はもう見切ってるよ。光を宝石の中に集め収縮させて矢にする。
集めるのに時間が掛かるから連続して矢はだせない。
光は矢になった時点でどういう訳か、重さになる。つまり当たっても、くるのは衝撃だけだ。
殴られんのと同じようなもんだね、そう思えば恐怖心はない。」
「へぇ、さっきの攻撃だけでよく分かりましたね。さすが売れっ子」
小沢の説明を受けても男は動揺した様子もみせず、逆に感心した声を出した。
それが本心かどうかなんて小沢には分からなかったが、
「君にも観察眼があれば売れるかもね」
とりあえず挑発してみた。


小沢がその男に会ったのは、何ヶ月ぶりかのオフの日だった。
久々に一人で外出すると、首筋あたりにねっとりとした視線を感じた。
嫌な予感がした小沢はそのまま人通りの多い道を避け、
視線に気付かない振りをしながらも目ではどこか戦える場所を探しながら歩き続けた。

小沢が目の前を横切った車に注意を向けた一瞬の、不意打ちだった。
かろうじて反応したので、直撃にはならなかったがわき腹に当たった。
衝撃に息がつまりながらも小沢はなんとかこの公園へと男をおびき寄せたのだ。
痛む脇腹をさりげなく手で押さえながらも男と向き合い続ける。

2119:2005/01/16(日) 03:09
「余裕ですね、小沢さん」
男が自分の顔前に黄緑色の石をかざすと、石は男に応えるように光りだす。
「でもその余裕、どこまで持つかな?」
それに恐怖心だって、ないわけじゃないでしょ?
と男の嫌味たらしい(少なくとも小沢にはそう感じた)笑みに対抗するように、
小沢も唇の端を上げる。
「そうだね…」
否定はしない。
男の攻撃が時間の掛かるものだとしても、もうそろそろなんらかの対策を講じないとやばい。
小沢はひとつ息を吐くと叫ぶ。
「だから逃げるんだよ!」
同時に身を翻すと、全力で駆け出した。

2219:2005/01/16(日) 03:13
ちなみに…


石…ぺリドット←「太陽の石」と呼ばれてる
能力…光を集めて矢のように放出する。打撃系。
条件…集めた光により威力が決まる。
宝石を対象に翳さないと攻撃できないため、正確に相手に当てるのが大変。

なんか申し訳ないくらい設定が適当ですね…

2319:2005/01/16(日) 03:16
ただ逃げながら、小沢はふと今日は何曜日かが気になった。
どうでも良い事ではあったが、そんなことでも考えないと足がもつれて転んでしまいそうだったのだ。
後ろは振り返らなかったが、男が付いて来ているのだけは分かる。
(石をかざさないと攻撃はできない。だから追いかけてきているうちは安全)
考えながら小沢は目を付けた脇道に入る。
路地裏のため道が狭かったので置いてあったどこかの料理店のゴミ箱を蹴飛ばすが、
あいにくそれに構ってる暇はなかった。
闇雲に迷路のような路地裏を走るが、行き止まりに当たり否応なく立ち止まる。
ビルの壁を前にしながら、小沢は息を整える。
小沢の入った路地が行き止まりと知っているのかどうやら男は歩いているようだ。
大きな通りから離れているせいか辺りはやけに静かで、小沢の息継ぎと男のゆっくりとした不気味な甲高い靴音だけがやけに大きく響く。(落ち着け、落ち着け)小沢はひとつ深呼吸をすると靴音がする方へと振り向き、ポケットの中のアパタイトを握り締める。
男が小沢の視界に入り、再び二人は向かい合った。間髪入れず小沢は叫ぶ。
「いるんだよ、俺の心の中に君がさ!」
指を鳴らしながら、男に向かって走りだす。
「残念、行き止まりですね」
しかし男は向かってくる小沢に怯んだ様子も見せない。
「日陰に入ったから、光が集めにくいって思ってます?」
男はポーズだけは残念そうにつぶやいた。
「小沢さんは気付いてないようですが…」
男は先ほどの小さな公園でしたのと同じように自分の眼前に石をかざす。
「この石、光を貯めておくことができるんですよ」
男の台詞と同時に光の矢が放出される。

2419:2005/01/16(日) 03:17
男と小沢の距離は10メートルほどか。
目算すると小沢は眼前に迫った光に話しかけるように、
「そんなことより、パーティ抜け出さない?」
瞬間、小沢の体が消えた。目標を失った矢は小沢の居た場所を通り抜ける。
「なっ…!」
男は呆然と「そんなことまでできんのかよ」と呟き無意識に辺りを見渡す。
「まぁね」
小沢の応える声と、同時に男は顔面を殴られるような衝撃を受ける。
体勢を立て直そうとする間もなく、足が体を支えきれず後ろへ吹き飛ばされた。

2519:2005/01/16(日) 03:19
「君は気付いてなかったみたいだけど…」
男はかすんだ視界の先に、さっきまで自分が立っていた場所より
右寄りの位置に立つ小沢を見る。
「俺は始めの攻撃で君に暗示を懸けたんだ」
言いながらちょっとだけ体をずらす。
「ガラス・・・?」
「そう、鏡は光を跳ね返す。
窓ガラスだって明るいとこなら十分鏡の代わりになるし、
ここだって完全に日陰ってわけじゃない」
君はフェイントだとでも思ったみたいだけどさ、小沢は微笑んだ。
「君にも観察眼があれば売れるかもね」
男には小沢の声が聞こえただろうか?
思いながら小沢はもう一度ポケットの中のアパタイトを握り締める。
「もうこんな遊び、終わりにしない?」

パチリと小さな音が静かな路地裏に響き渡った。

2619:2005/01/16(日) 03:22
路地裏を抜け大通りにでると、小沢は眩しさに目を閉じた。
戦っている最中は気付かなかったが、男に攻撃された脇腹が軋むように痛んだ。
「明日仕事だってのに…」
潤に気付かれないようにしないとなぁ、舌打ちしながら人ごみに紛れる様に歩き出す。
いつまでこんな事を続けなければならないのか、見当がつかない。
いつまで傷つくのか、いつまで人を傷つけるのか。

いつまで一人で戦わなければならないのか。

(・・・まぁそんな事考えても詮無いか)
小沢は考えるのをやめた。


歩き続ける小沢の背をただ太陽だけが見ていた。
彼のそばには太陽に照らされて出来た自身の影だけが、
彼を慰めるように寄り添っていた。

2719:2005/01/16(日) 03:24
小沢さんの能力は2つ同時に発動できるのかが分からなかったので、
没になりました。
思ったより長くなってしまった…

読んでくださった方、ありがとうございました!


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