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ちょっと短めのSS投下スレ

229ハンコック×ルフィ:2009/11/27(金) 20:24:56
「さあ、服の中へ」
 船がインペルダウンへと到着してから数刻、部屋の外でまだかと急かす海兵達を尻目に、マントをたくし上げたハンコックがルフィに囁いた。「ああ」と神妙な顔で頷いたルフィだったが、
「……ところでお前、何でさっきは俺の横なんかで寝てたんだ?」
 何気無い顔で質問すると、ハンコックの身体がびしりと固まった。「そ、それは……」と、たちまちしどろもどろになる。
 あの後――ルフィの顔を自分の膝に置くと、そのまま寝てしまった。もっとも、彼は起きて来るのがかなり遅い。滅多な事では自分の方が先に起きるだろうと計算しての事である。だが、
 ――甘かった
 ハンコックが、がっくりと肩を落とした。流石の海賊女帝も、眠気と疲れには勝てなかったらしい。気が付けばルフィに起こされていた上――それだけならまだ良かったのだが――起こされた時の姿が色々と大問題だった。
(あの……あの夢が悪いのじゃ……)
 脳裏に、天竜人を倒した後に繰り広げられた、ルフィとの熱いロマンスが、ありありと蘇る。実際は単にルフィの寝相が悪かった所為なのだが、半裸に近い状態で、お互い組んづほぐれづな体勢になっていれば、あまり意味の無い事ではあった。
「なあ、何でだ?」
 落ち込みながら赤面するという、何とも器用な事をやってのけるハンコックに、ルフィが追求する。当然答えが返って来る訳も無く、「ああ…」やら「ううっ」やら、普段の彼女からは想像もつかない様子でうろたえている。
 最初の方は彼女の出方を待っていたルフィだったが、やがて段々と面白くなって来たらしい。
 結局、彼女が我を取り戻すまで、一緒になって付き合っていたのだった。
「よぉし!エースを助けに行くぞぉ!」
 仕切り直しとばかりに言い放って、ルフィがハンコックのマントをめくり上げる。無言で頷いた彼女と一瞬目が合うと、にっと笑いかけた。
「よろしくな!ハン…ック」
「……え?」
 囁く程の小さな声だったが、ハンコックは呆気に取られた。最後の辺りがよく聞こえなかったが、まさか――
「そ……そなた今……!?」
 言い出しかけた直前、扉から再び催促の声がした。
「時間がねぇ!早く!」
「う、うむ……」
 聞き間違いだったのだろうか――マントの位置を手早く直しつつ、さっきの事を考える。が、
(まあ、また出会った時でよい……か)
 どうせすぐに会える。そんな確信めいた予感を胸に抱いて、扉へと歩き出す。
 それからおよそ30分後、彼女は幸福の絶頂を味わう事になるのだが――
 無論、この時の彼女が知る由は無かった。


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