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【個】『観覧席』【ミ】

1名無しは星を見ていたい:2021/04/30(金) 19:56:44

     ┌───────────────────
     │・『アリーナ』の観戦
     │・『イベント』の見物
     │その他、あらゆる『観客』を歓迎します。
     └───────────────────

★当スレッドの使い方について★
・GMを問わない『共用スレ』になります。
・メインとなるミッションやイベントの『応援』や『観戦』を行うスレッドです。
・メインミッションのGMが許可した時のみ、使用できます。

7鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2021/04/30(金) 20:06:17
どうしてこうなったのだろうか。
元はといえばあの怪しい男の風貌などに
路地裏に捨てられた犬のような悲しさのような不思議な感情を抱いてしまったからだ。
5万。学生には大きい数字だ。

だが、恐いもの見たさ。
そして後学、もしも自分に闘いの火の粉がふりかかるとき
少しでも闘いの知識、知恵、慣れ、あったほうがいい。

「お店、休んできたけど。
 ……大丈夫やろか。」

なんともいえない感情を胸に、今この観客席にいる。

持ち物
和傘 巾着袋(大福 饅頭 入り) スマホ 財布

服装
朱色の和服 足袋 下駄

8名無しは星を見ていたい:2021/04/30(金) 20:07:09
.

9『六道辻』:2021/04/30(金) 20:08:01
>>3(スミシー)
『太田垣 VS 慧観』、対戦カードは予め聞かされていた。

座席に座るスミシー、女性の売り子がコーラやハンバーガーを売っている。
ビールサーバーを背負っている女性もいる。雰囲気は『野球場』に良く似ている。


                    ドサッ


隣に長身の男が腰掛けた。マダラ模様の髪色が目立つ。
随分と窮屈そうだが、満席では仕方ない。



                    ドサッ


隣に五分刈りの大男が腰掛けた。スラブ系の顔立ちだ。
随分と窮屈そうだが、満席では仕方ない。
……随分と窮屈なのだが、満席では仕方ない。


>>4(穂村)
「ハッハッハッ、言ってくれるじゃないか!
 まぁまぁ、楽しもうよおにーさん! トッポギ食べる?」

首に薄いストールを巻いた優男が、朗らかな笑い声と共に肩を叩く。
馴れ馴れしい態度だが、悪意はないようだ。『穂村』の隣に座り、笑顔を絶やさない。
タッパーに詰めた『トッポギ』と呼ばれる甘辛餅を、『穂村』と『シュニッケンズ』に差し出す。


     「君も食べなよ!
      遠慮しないでさぁー、どうだい!?」


『穂村』を飛び越えるように差し出されたタッパーは、
『シュニッケンズ』の隣のアメコミ風パーカーを羽織った少年へと差し出された。


>>5(久染)
おっかなびっくりの様子でアリーナへとやってきた『久染』。
周囲を確認するが、見知った顔は見かけない。
むくつけき大男や、でっぷりとした金持ち、意地悪そうな中年女性、
『アリーナ』の客層なのか、そうしたいかにも怖そうな人たちばかりだ。


     「君も食べなよ!
      遠慮しないでさぁー、どうだい!?」


ヌッと、目の前に『トッポギ』が差し出された。
ストールを首に巻いた優男が白い歯を見せ、朗らかな表情を作る。
『久染』と優男の間にある二つの席、そこに座るのは『虎柄シャツ』の男。
そして、『スタンド』だ。中華風の偉丈夫が座っている。虎柄のスタンドだろうか。


>>6(トミー)


                    ドサッ


『トミー』は好奇心を抑えきれぬまま、少年の隣に腰掛けた。
赤いレンズの眼鏡とは中々変わった趣味の持ち主だ。


                    ドサッ


彼を挟んで反対側、大柄なロシア人が席に座る。
Tシャツがはちきれんほどのマッチョだ。背丈はトミーと同じくらい。
少年には不憫だが、他の席も埋まっている。随分と盛況だ。


>>7(鈴元)
怖いもの見たさか、小男に惹かれたか。
座席に腰掛けた『鈴元』はアリーナを見下ろす。


                ガラララララ・・・


黒服の男達が、何か大きなものを運んでいる。
恐らく、試合に用いられるのだろう。


        「ほう、『太田垣』の策略家か?
         随分と手の込んだ真似をするじゃあないか」


着流しを纏った男が『鈴元』の隣で腕を組んでいる。
解ったような口を利いているが、鼻に張られた大きなガーゼのせいか、鼻声になっている。

10スミシー『ザ・ウィズ』:2021/04/30(金) 20:09:05
>>9(GM)

(なんつーか、これからやり合うって感じじゃねーな。
 エンターテイメント・・・・・・野球の試合でも見るかって空気だぜ。)

ビールって気分でもない。コーラでも買うか――

                    ドサッ

……横に知ったまだら模様が坐った。
店の客として知ってるだけで、たしか喋ったこともないが。

(ウオッ……)

                    ドサッ

          「……」

(な、なんだってこうデケーやつばっかりよォ〜〜)

まあ仕方ない。
しかし――

「太田垣……か。」

あの太田垣なのだろうか。
いやまあありふれた苗字でもないし、スタンド使いだし、多分そうなのだろうが。

          (闘技場ってキャラだったか……?
           いやまあ、大して親しくもねぇが……)

11東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/04/30(金) 20:10:26
>>3

「片方はわしと同じ学生か」
「なんにせよ・・・わし以外の『スタンド使い』の勝負を見るのは初めてじゃけぇの」
「参考にさせてもらおうか」

観客席に腰を下ろし、腕を組んで試合が始まるのを待つ。

(当PCは、太田垣PCや慧観NPCに関する噂などを得ている可能性はありますか?)



【服装】巨躯を覆う学生服に、青海波紋柄のバンダナを頭に巻いている
【所持品】:財布、スマホ、ロープ(ポリエステル製、9mm×1m)

12穂村公康『フー・シュニッケンズ』:2021/04/30(金) 20:10:58
>>9
相も変わらず死んだ魚のような目で
ストールを巻いた優男を見る。

「いや…俺、
 知らない人からお菓子をもらっちゃダメって
 ママに言われてるんでスンマセン…」

                 『老師、アナタ天涯孤独デスヨネ!?
                  ナンデソンナ嘘ヲつくノでスカ!』

「ばッか、             
 お前、俺が甘いもん嫌いだって知ってんだろ。
 この『冬ソナ』な兄さんを傷つけないようにだなぁ。
 この間『冬ソナFINAL』で3万負けて、
 俺の心は既にズタボロだけどよ」    『ハァ…』

ジュースを啜りながら。

「オタク、この馬鹿見えてるって事は、
 もしかして此処のランカーだったりすんの?
 つか、試合まだかって話ですわな」

13久染 墨彦『インク・フィッシュ』:2021/04/30(金) 20:11:12
>>9
マッチョ! 富豪! いじわる婦人!
…………この客層!
マジにマンガの世界に迷い込んだみたいだ。

この人たち、
やっぱ『どっちにいくら』の『賭け』とかしてんのかなァ…………


と、周囲の非日常に妄想が膨らみかけたところで
目の前に差し出される日常たっぷりの『赤煮込み』。
手元のタッパーと隣席のサワヤカお兄さんの笑顔を交互に見比べる。


  「ええ…………?」


裏表のなさそうなスマイルだが、
さすがに着席直後に見知らぬお兄さんから差し出された
タッパーをガッといく勇気は僕にはない。


  「は、ハハ……」


と曖昧な笑みで返す……実に日本的な奥ゆかしい断り方だ。
が、優男のさらに隣席の様子が視界に入ったとたん、その笑顔もカチンと固まる。
スタンドが……席とってる……。

14鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2021/04/30(金) 20:11:26
>>9

試合はまだ始まらないようだ。
何かしたいことがあるわけではないし、したいこともない。

ふと、隣に座る男を見る。

(今時珍しいカッコのお人さんやなぁ。)

自分も男と同じ着流しの癖にそんなことを考える。
和装が二人並んだわけだ。

「あの、あんさん……今から始まる『闘い』っちゅうん?
 それに出はるお人さんについて、なんか知ってはるん?」

「や、別に答えたなかったらエエんやけど。」

この男、アリーナの関係者なのだろうか。

15『六道辻』:2021/04/30(金) 20:11:44
>>14(鈴元)
「ハッ、無論だ。
 いいか、ここに集まるは明日の闘いを見据えたファイターだ。

 俺を含めて、だ。当然、ガキんちょを相手にするヒマはない。
 小僧、貴様はアメでもシャブリながら驚き役に徹するがいい」

『着流しの男』は不遜な態度を隠さず、『鈴元』を相手にする様子はない。
事実、周囲の空気はピリピリしている。場内に運ばれる『箱』へ無数の視線が注がれている。
――――と、そこにバンダナを被った大柄な学生が現れた。
チラリ、と『着流しの男』は彼へ視線を送り、顔を引き攣らせる。

「――――が、折角だから教えてやろう。
 『慧観』はアリーナが最も注目するファイターだ。
 ヤツの息子はアリーナの試合で『死亡』しているからな」

             「『復讐劇』、『遺恨試合』。
              いずれにせよ、ヤツは『物語』を背負っている……」

>>11(東雲)
『慧観』の噂は、アリーナ会場でしばしば囁かれている。
『ファイター殺し』、『非業の菩薩』、注目度の高さが伺える噂ばかりだ。
(『慧観』の情報については、『東雲』氏の裁量で知って頂いて構いません。)

    「何だ、『東雲』じゃあないか。
     さながら、貴様も『敵情視察』といったところか」

ふと、以前に倒した『尾藤』が『東雲』を見付け、開口一番に偉そうな言葉を吐く。
先程までは隣に座る和装の少年へ、『慧観』についての解説を加えていたようだ。
意外と面倒見の良い性格なのか、はたまた先輩面したがる気質なのか……。

>>12(穂村)
>>13(久染)
「おおっと、シャイボーイ&シャイメンに唐突だったねッ!
 何にせよ『遠慮』は無用、これからは『ショータイム』だからさッ!

 そして、自己紹介を失礼。『キム・クァンガン』、お見知り置きを。
 ――――君もお察しの通り、『B級ファイター』をやらせて頂いている」

『久染』は眼前の非日常に若干引いてしまいながら、
『穂村』はマイペースな態度を崩さぬまま、『クァンガン』の自己紹介を聞く。

>>10(スミシー)
>トミー
『エンターティメント』、『スミシー』の発想は間違っていない。
購入したコーラを一口啜りながら、盛り上がった会場の空気を肌で感じる。


    「チッ、アリーナも地に堕ちたモンだな。
     お涙頂戴の『メロドラマ』が見たけりゃ、
     民法でも流してろよ、意識低ィんだヨ」


巨躯のロシア人だけが殺伐とした雰囲気を崩さず、試合会場を灰色の目で見下ろす。
苛立ちのままに手にしたビール入りの紙コップを握り潰し、


            グシャッ
                             ボチャビチャッ


     「――――悪りィな、坊主。
      これで拭いてくれ、昨日買ったばかりだ」


飛び散ったビールは『スミシー』の衣服とメガネに引っかかる。
ロシア人は仏頂面を崩さず、低い声色で謝罪の言葉を述べる。
その場で着ていたTシャツを脱ぎ、半裸になってシャツを差し出した。
広く逞しい胸板に彫られているのは『カラシニコフ銃』で『イコンのマリア』の両目を撃ち抜く刺青だ。


>ALL
試合会場に運ばれた四つの箱、それは直立した『冷蔵庫』だ。
恐らくは『業務用』だろう。直立した人間一人が入ってしまいそうな大きさだ。

          フッ

   ≪紳士淑女の皆様、おまたせしましたァ!
    遂に、遂にあの『白岡慧観』がB級チャレンジに王手を掛けましたッ!
    『怒り』、『同情』、歓声は皆様の心のままに! ですが、ですが、それが何でしょう!
    『死別』を乗り越えた『仏僧』にとって、外野の言葉など些事に過ぎるッ!≫


サングラスが特徴的なオールバックの中年男性は大汗を掻きながら熱弁を振るう。
腹の底から絞り上げるシャウトに、観客達も思い思いに声を上げる。


      「うおおおおお!!!! 『慧観』ンンン――――ッッ!!!」


                  「テメェの試合を息子に魅せてやれよォォ!!!!」


      ≪さぁ、まずは『挑戦者』の入場です!
        赤コーナー、『太田垣良』、出てこいやァ!≫
                                             ――――フッ


会場の照明が全て消え、壁面に埋められたLEDライトが戦場を照らす。
吹き上がるスモーク、ライトに着色された真っ赤な煙が『挑戦者』の道筋を浮かばせる。

16穂村公康『フー・シュニッケンズ』:2021/04/30(金) 20:12:09
>>15

  「おう」

「俺、穂村公康君な。
 此処には暇つぶしと、スト4の練習の為に来たから。
 やっぱ春麗じゃあどうにも力不足でよォ」

>>43(久染)

    「あ」

気付いた。

『ドウゾドウゾ!
 ソコノ少年!
 我ノ横の席ガ空イテマス!
 一緒ニ血沸き肉躍ル戦イヲコノメにヤキツケマショウ!』

>ALL

  「ッて、なんだ。すげー大層な実況だな。
   最近やったクソゲーよりよっぽどバックボーンが重厚みてーだな坊さん。
   冷蔵庫出て来たけど、あそこから太田垣が出てきて、
   ドッ!ワハハ!でオモロー!で会場ドッカンドッカンだろ。知ってるぜ」

モグモグ

売店で買ったホットドッグを喰いながら、

「いいぞー行けー。
 期待してんぞ」

17東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/04/30(金) 20:12:34
>>15

「『ファイター殺し』…か」

その噂が虚構でなければ、もしあの少年が負ければいずれは自分とも戦うのだろう。
むしろ、吉田サンが許可してくれるならば次は自分が名乗りを上げたいところだ。
何の理由があるかは知らないが、この『アリーナ』はより強者たる力を得るために。
そしてこの町を取り巻く不気味な何かに近付くために、ここを潰されては困る。

「…ン?」「尾藤サン。…あんたも同じか?」

『敵情視察』かどうか、問い返す。鼻のガーゼには触れない。
言いたければ言うだろうし、言いたくなければ訊ねはしない。
その傷がとある意味を示しているのかは分からないが、同じファイターとして、触れられたくない事もあろう。

ついでに初対面の、和装の少年へとも声をかける。風流な子だ。

「わしは東雲 忍(しののめ しのぶ)じゃ。あんたもファイターっちゅうことか?」

と、そこで選手入場の実況が聞こえた。

>   ≪紳士淑女の皆様、おまたせしましたァ!
>    遂に、遂にあの『白岡慧観』がB級チャレンジに王手を掛けましたッ!
>    『怒り』、『同情』、歓声は皆様の心のままに! ですが、ですが、それが何でしょう!
>    『死別』を乗り越えた『仏僧』にとって、外野の言葉など些事に過ぎるッ!≫

そしてそれに応じる観客。なんとなくだが、あの仏僧の事情を察することができた。

「・・・・・・・・・・・・・・・」

18久染 墨彦『インク・フィッシュ』:2021/04/30(金) 20:12:49
>>15 (GM)

「あ、ご丁寧にどうも……
 僕は久染 墨彦(ひさぞめ すみひこ)です。

 いや、実はこういうところに来るのは今日が初めてで。
 ちょっと緊張しちゃって……アハハ。なんか独特の緊張感ありますね」


我ながらちょっと落ち着きなさすぎたかな……。
そこにきてキムさんのフランクな態度は助かるかも。
この先分からないことが出てきたら色々訊いてみようかな……

アリーナのシステムについては
ある程度の説明を直前になんとか飲み込んだつもりだが――


 「って……キムさん、『B級ファイター』、なんですか?」

目の前の優しげな風貌とその肩書が頭の中で噛み合わなくて
思わず聞きかえす。



>>16 (穂村)

 「喋るんですね!」 「しかも結構フランク!」

 強面な外見にちょっと引き気味だったが一気に心を掴まれた!
 勧められた席に移ろうとして腰を上げたところで……



>ALL

 「っと。始まった……」

 腹の底に響く実況、闘争心をこれでもかと掻き立てる演出。
 観客たちの熱狂が会場のそこかしこから噴き出している。
 すごい。本当に一級のエンターテイメントだ。

 息を呑み、『挑戦者』の入場を見つめる。

19スミシー『ザ・ウィズ』:2021/04/30(金) 20:13:14
>>15

(なんつーか、現実感がねーっつーか……
 いや、娯楽ってんなら、そーいうもんか。
 一応、殺しはナシらしいし――)

ここにいる全員が『予習』や『見学』目的でもあるまい。
ともかく――

            グシャッ
                             ボチャビチャッ

「ウゲッ……」

(こ、このデカブツ〜ッ……!
 ただ物じゃあねェオーラ漂わせてやがるが……)


      「……ああ、ドーモ。
       こいつはずいぶん、恐れ多いぜ。」

  グシ

     グシ

特に躊躇せず、シャツで眼鏡と衣服を拭く。
それにしても。

>  ≪紳士淑女の皆様、おまたせしましたァ!
    遂に、遂にあの『白岡慧観』がB級チャレンジに王手を掛けましたッ!
    『怒り』、『同情』、歓声は皆様の心のままに! ですが、ですが、それが何でしょう!
    『死別』を乗り越えた『仏僧』にとって、外野の言葉など些事に過ぎるッ!≫

>                  「テメェの試合を息子に魅せてやれよォォ!!!!」


「……『死別』……『息子』だ?
 そいつは、ずいぶん、ケッコーな坊さんらしいが――」

息子。親子二代でのファイターってとこだろうか?
そして息子は――

    「……」

(不慮の事故、ってやつか……?)

ありえない話でもあるまい。
スタンドでやり合うのだし、絶対の安全ってのもないだろう。

         ・・・・さて、太田垣の登場を見守ろう。

20『六道辻』:2021/04/30(金) 20:13:27
>>16(穂村)
>>18(久染)
「さあて、そんなイリュージョンも有りだろうね。
 僕もやってみようかな? ――――と、始まるみたいだ」


試合が始まると一転、『クァンガン』は真っ直ぐな視線でアリーナを見つめる。
周囲の観客も同じだ。それだけ、選手には強い期待が掛かっているのだろう。


   「今日は、少し特別だ。緊張も、呑まれるのも、無理はない。
    この試合は、多くのファイターが注目しているんだ。
    ――――向こうにも、同じB級の『ニコン』がいる」


>>17(東雲)
「当たり前だ。
 ……『義務』も兼ねて、な」

それだけ言い捨てると、『尾藤』は『アリーナ』へと視線を向ける。
本気の視線だ。今にも会場ごと喰らい付くさんと身を乗り出している。
周囲の観客達も、同様の姿勢を見せる。彼らは『ファイター』なのだろう。

>>19(スミシー)
「『白岡知空』は中々のファイターだったと訊いている。
 俺も、一度は手合わせをしてみたかったが」


>ALL
ポップな入場曲と共に、赤コーナーから『太田垣』が現れる。
スモークを分け入るその姿は、何処か軽薄な印象を受ける。
首筋の蝶ネクタイも、その一因だろう。

入場曲:JINDOU『WILD CHALLENGER』
ttps://www.youtube.com/watch?v=_IWg-mmO_6Q


       ≪身長170cm、昨今のアリーナを騒がせる『学生ファイター』!
         彼もまた、その波に乗れるのでしょうか!?

         ――――ピンクの蝶ネクタイがイカしてます!≫


   ≪その能力は明らかにならず、未だに『片鱗』を見せるのみッ!
     温存されたパワーは、果たして『開放』されるのか!?≫


   ≪さあ、『選手入場』です!
    青コーナー、『白岡慧観』ン!≫    ≪出てこいやぁ!≫


             ブシュゥゥゥゥ――――z______


『太田垣』の入場が終わり、『慧観』が現れる。
袈裟に金縁眼鏡、剃髪した大柄の坊主だ。
しかし、曲だけは妙にあっていない。随分と『ゴシック』な印象だ。

入場曲:ALI PROJECT 『六道輪廻サバイバル』
ttp://youtu.be/u3NvNKjXRg4

両者、対峙する。――――何やら、会話をしている。
ここからでは聞こえないが……。

21鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2021/04/30(金) 20:13:45
>>15 (GM)

「へぇ。なるほど。」

口の悪い言われ方をしたが気にはしない。
事実であることだし。

「息子が『死亡』……?」

「一体なにがあってそんな……」

死。それはもっとも身近にあってもっとも非日常であること。
これから現れるファイターも色々なものを背負っているという事だろうか。

「まぁ、教えてくれはっておおきに。」

死んだことについては今は深く聞かないで置こう。

>>17 (東雲さん)

「あぁ、こんにちは。
 や、僕はここで闘うたりはせんけどぉ……」

そう言うと聞こえる選手入場。
なんというか、あからさまというか、期待感は片方の天秤に傾いているように感じられる。

「東雲さんはこっちのお人さんと知り合い?」

そろそろ闘いが始まるだろうから、闘士の方をみつつ聞く。

22穂村公康『フー・シュニッケンズ』:2021/04/30(金) 20:13:58
>>20>>18(GМ・久染)
「おーッ、おーッ。キムさん、        『シマショウ!
 坊主、せっかくだし一緒に見ようぜ」  シマショウ!』


             ジュボッ

煙草に火を点け、コミカルパンクなBGМと共に現れる学生と、
変則的な曲調と共に現れる坊主を眺める。

「ボボボーボーボ・ボーボボにアリプロかよ。
 あれ?ボボボーボ・ボーボボだっけ」
                        『老師ッ!茶化サナイデクダサイ!
                         ソレニタバコは身体ニ悪イカラヤメテくださいと何度イエバ!
                         後、此処は禁煙デス!!』

「いーじゃねか。うぜーな。
 おー、おー、始めろ」

23スミシー『ザ・ウィズ』:2021/04/30(金) 20:14:21
>>20(GM)

「手合わせねえ。ファイターの血……ってやつか?
 そのへん、オレにはゼンゼンわからねー感覚だが……」

スミシーは戦いを望まない。
正しくは、『無用な戦いを』だ。

もちろん当人達には無用でもないのだろう。
だから、とりあえず試合を見る。

             ブシュゥゥゥゥ――――z______   

「……」

(あの坊さんには似合わねー曲だな……
 おおかた、息子の曲を使ってるってとこか――)

         ・・・・なるほど『泣かせる』演出だ。

「……しかし、マジに坊主な坊主だな。
 マンガみてーな破戒僧ってぇ空気でもねー。」

『慧観』を見つつ、コーラを飲む。

もっと見た目からしてヤバそうなのを想像していた。
もちろん見た目と強さに何ら関係はない。

24『六道辻』:2021/04/30(金) 20:14:37
>>21(鈴元)
『東雲』の自己紹介に答え、『鈴元』は互いの関係を伺う。

>>22(穂村)
『シュニッケンズ』を会話を続け、タバコを吹かしはじめる。

>>23(スミシー)
奇怪な『選曲』に想像を巡らせ、『慧観』に注目する。


>ALL

    ≪ステージに用意しましたのは『巨大冷蔵庫』です!
      電源こそ入っていませんが、『太田垣』選手はどうやって扱うか!?

      これだけの巨物を扱える、圧倒的パワーを有しているのか――――≫

『太田垣』を真っ直ぐに見据える『慧観』。
互いに交わらぬ、静かな『闘気』が場内を満たす。

    ≪さぁ、互いに戦意は十分ッ


                             いざ尋常に、始めェッ!≫


          カァァァ――――z_____   ンンッ!!


鳴り響くゴング。『慧観』は空手から『弓』を発現する。
大きく引き絞られたそれは、中空より現れる『矢』を番えられ、


          ≪出ましたァ! 『エンプティ・エステート』ォ!
            その片鱗の一つ、『弓矢』の発現ですッ!≫


                 ≪『慧観』選手は弓道の有段者でもあり、
                   地元の高校では指導も行っております!≫


    「南無ッ!」


              ―――――バシュッ!


『太田垣』目掛けて、野球のストレートを上回る速度で放たれる『矢』!

25スミシー『ザ・ウィズ』:2021/04/30(金) 20:14:54
>>24(GM)

          カァァァ――――z_____   ンンッ!!

開幕、そして発現される『弓』と、矢!
間違いなく、当然だがスタンド能力。

「……!
 ありゃ、弓矢?」

       「『エンプティ・エステート』……
          『武器を発現する』系のスタンドか!?」


(……つっても、ただの弓矢じゃあねえだろ。
 いくら弓がウマくても、それだけで強ェはずがねー。)

つまり様子見だろう。
太田垣はどう対処するのか――?

      (……あの冷蔵庫!
       あれをどう、使うかだが……!)

26久染 墨彦『インク・フィッシュ』:2021/04/30(金) 20:31:22
>>20 >>24 (GM)

「………………『特別』、ですか?」

先ほどの『実況』と『観客席の声』を思い返せば、
僕のような門外漢にもその意味を察することはできる。

単なる遊興にとどまらない『この場所に立つ理由』が
彼らの背後にはある……そういうことなのだろうか?


「しかし、挑戦者の方は……コレ、学生のような……
 それも僕とそう年の変わらない……」


一体どんな理由で、彼はこの場所に?
ステージ上の挑戦者の姿を食い入るように見つめる。



>>21 (穂村)

「じゃあ、失礼して……」

 ボフッ

改めて勧められた席に座る。
煙いのは……まあ、我慢しよう。
にしてもスタンドに健康を注意されているなんて、なんとも不思議な光景だ。



「ってェ……先制攻撃はまさかの『弓矢』!?
 これは―――」

挑戦者、太田垣の行動を見守る。

27鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2021/04/30(金) 20:31:41
>>24

「冷蔵庫?なんに使いはるんやろか。」

(中に隠れたりとか?まぁ、純粋に盾として使えるけど。)

あまり振り回したりできる武器ではない。
よほどパワーに自信があるのかそれとも何か別の理由か。

「え?弓矢?」

「この距離で弓矢はアカンわ。」

突如として現れた弓矢に少し面食らう。
鉄砲にその立場を追われてはいるが現代でも十分に通用する武器だ。
矢は速い。この距離なら那須与一でなくとも扇を射抜けるだろう。
彼は弓道の有段者なのだから。

28東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/04/30(金) 20:31:53
>>20(GM)

「そうか」

頷き、自分も同じように試合へと視線を向ける。
他人の戦いを見たいのは己とて同じ事だ。
尾藤に勝ったとはいえ、自分はまだまだ未熟。戦いを目の当たりにすることで見えてくるものもあるはずだ。

>>22(鈴本)

「違うんか」

少年の返答に頷く。確かに、ギラついたこの場の雰囲気にはあまりそぐわない出で立ちだ。

「あぁ、わしと尾藤サンは先日ここで戦ったんじゃ。同じ『ファイター』じゃけぇのぉ」

>>64(GM)

「…『得物』を発現しおったのぉ。武器を取り出す能力っちゅうことか?」

だが『片鱗』と称するからには、それだけの能力ではあるまい。
何らかの形で、放たれた矢に特性があってもおかしくはない。
太田垣の対応に注目する。

29トミー『ラム・オブ・ゴッド』:2021/04/30(金) 20:32:13
>>24
じーーーー  っ

と、集中している。
傍目にはクソぼんやりしているようにしか見えないだろうが、集中して戦いを見学している。

「(弓矢)」
「(坊さんが弓。僧兵みたいだが鎧は着てない)(んふっ)」

次は薙刀か? 武器を取り出すだけの能力だとしたら、あの坊さんは強いらしい。素でかなり強いということだ。
果たして・・・

「おや」「君、『ダイナー』の。奇遇ですねえ。こういうの興味あったんですねえ。んっふっふっふ」

隣りの『スミシー』に気付いたので、一声かける。
返答を期待とかそういうわけではない。独り言のようなものだ。

30穂村公康『フー・シュニッケンズ』:2021/04/30(金) 20:32:28
>>26>>24(久染・GM)


  「おいおいおい」

いきなり弓矢を発現した坊主に面を食らう。

「いきなり『弓矢』取り出したぞ。
 天津飯みてーなナリしてんのにやる事が汚ぇぞ。
 凶器攻撃は流石に早すぎんだろ。
 武道がどうこう言ってるくせに、
 武器使うとかまるでどっかの誰かさんみたいだな。おい」

『老師ッ!ヤメテクダサイ!
 我ハアナタのスタンドデスヨ!!』

「るっせータコ!
 卑怯なもんは卑怯なんだよ。
 んな生臭坊主。ボッコボコにしろー」

31『六道辻』:2021/04/30(金) 20:32:44
>ALL

         ズバ
                  シィッ!!


発現される『ザ・サードマン』は放たれる『矢』をキャッチする。
そのまま、『太田垣』は西の冷蔵庫へとにじり寄り、
『ザ・サードマン』の握っていた矢が解除される。


            ≪『太田垣』選手、ガッチリと捕獲しました!
              矢の勢いを逸らす技量、要チェックです!≫

>>25(スミシー)
>>29(トミー)
トミーは隣の少年に挨拶を呟く。

>>27(鈴元)
>>28(東雲)

      「『矢』は牽制だ。
       あの和尚、今の一発でパワーとスピードを計算したか」


『尾藤』はアリーナを睨み付けたまま、独り言を呟いた。

>>26(久染)
>>30(穂村)


     「いやいや、『武器』を用意するのも立派な戦術さ。
      このアリーナで生き残るには、『多様』な闘い方が求められるからね」


『クァンガン』は飄然としつつも、フォローの言葉を忘れない。

32鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2021/04/30(金) 20:33:00
>>28 (東雲さん)

「へぇ。ここで闘ってお人さんでしたか。」

以前闘ったらしいこの二人。
普通に会話しているし、ドロドロとした関係ではないのだろうか。
男同士、河原で殴り合えば心通う可能性があるが、この二人もそうなのか?

>>31 (GM)

「ふぅん。止めれるんや。」

矢を正確に受け止める速さと精密性。
闘いになれぬ鈴元にもそれは感じ取れた。
ここの闘士であるあの和尚もそれを感じ取っているはずだ。

「また矢ぁ出しはるんやろか?
 でも、太田垣さん。冷蔵庫盾に出来そうやし。」

冷蔵庫の陰に隠れれば矢の攻撃は防げるだろう。
もっとも矢の攻撃は、であるが。

33東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/04/30(金) 20:33:12
>>31>>32

『ピクリ』

「ほお、止めたか」

太田垣のスタンド、速度は『ザイオン・トレイン』と同等のようだが
その精密さは比較にならないようだ。何なく迫り来る矢を掴んで見せた。
もっとも、尾藤の言う通り初手から致命傷を期待していたわけではあるまい。
まずは小手調べと言ったところか。少なくとも、触れて何か変化が起きるわけではなさそうだ。

「じゃがその戦闘力が割れたところで、ただ多様な武器を出せるだけの能力じゃあ、
 結局のところ『太田垣』のスタンドと殴り合いになってもうたら不利じゃ」
「近付かせずに封殺する手段があるんか、あるいは能力値の差をひっくり返すことができるんかのぉ」

34スミシー『ザ・ウィズ』:2021/04/30(金) 20:33:27
>>29(トミー)
>>31(GM)

話しかけられた。
驚きはしない。

「あ、ども……大食いの。
 キョーミっつーか、まあ、折角だからってトコッスね。」

「ウチも関わってる? らしいッスし。
 まあ、その辺の『上』のアレコレはよく分からねーが……」

ダイナーは単なる飲食店ではないらしい。
そこについては、スミシーも分かっている。

               ・・・・ともかく。


「矢を……キャッチしたぜッ!
 やりやがるな、あのスタンド捌き。」

(人型のヴィジョンがあるスタンドってのは、あーいうとこ便利だな……)

牽制の一発とはいえ、見事。
相当に高度なスピードと精密さ。

      (……だが、どう攻める気だ、こっから? あの冷蔵庫を使うのか?)

35久染 墨彦『インク・フィッシュ』:2021/04/30(金) 20:33:40
>>31 (GM・穂村)

         ズバ
                  シィッ!!



「! うひゃあ――――――」


  「挨拶代わりの一射も、
   『弓矢なんて屁でもない』って余裕のキャッチ!
   挑戦者は精密さに自身ありって感じだ!」


 初手の攻防だけで二人の手練具合を感じるぞ……
 挑戦者は僕とそう変わらない年のはずなのに……ムムム、スゴイなァ!
 にわかに興奮してきた。


 「和尚さんはヴィジョンが見えないけど……
  弓矢を出したり消したりするのが能力なんですかね――?

  接近されると厳しそうだけど……」

36穂村公康『フー・シュニッケンズ』:2021/04/30(金) 20:33:54
>>31>>35(GМ・久染)

「太田垣のスタンド、
 マジやべーな。
 この馬鹿と交換して欲しいくらいだわ」

             『シュン…』

「手元離れてるのに矢消したな。
 ムムッ、よくわかんねーぜ」

37『六道辻』:2021/04/30(金) 20:34:06
>ALL

       バカァ!


『太田垣』は『冷蔵庫』の扉を開く。
……心なしか『嬉しそう』だ。

       ザッ                     シ
                  ザッ          ャ
                               ラ
                               ・.
       ≪『慧観』選手、接近です!        ’
         弓矢を捨て、錫杖に持ち替えて『接近』ッ!≫
                                          シャラ ン
                                               ・ .

       ≪生身とスタンド、その戦力差を知って尚、歩みを止めなァァ―――い!!≫

『弓』を解除し、『錫杖』に持ち替えた『慧観』は『太田垣』へと接近する。
迷いのない足取りだ。

>>32(鈴元)
>>33(東雲)

     「一つ、気になる点がある。
      チェーンソー・パフォーマーの『反町』との試合、
      ヤツは『引き分け』に持ち込んだ。『不死身』と名高い男だった。

      スタンド使いが二人掛かりで、ようやく『鎮圧』したと聞く。
      どうやって能力を『無効化』したか、――――チッ、喋りすぎだ」


>>34(スミシー)
「あれはヴィジョンの技量、ヤツの実力じゃあねェ。
 あの『冷蔵庫』をどうするか、『太田垣』を褒めるなら、そこからだ」


『ニコン』は静かな口調で呟いた。


>>35(久染)
>>36-37(穂村)
「確かに君の言う通り、
 ヴィジョンがなければ『格闘戦』は困難だ。

 だが、あの接近は『勝算』があってのものだろうね。
 今の一射から判断するなら、『技量』を封殺出来る方法があるか――――」

38スミシー『ザ・ウィズ』:2021/04/30(金) 20:35:19
>>38

「……そーいうモンか?
 ファイターがそう言うならそーなのかね。」

(別にホメてもいいじゃねえかよォ。
 ……ファイター的には、そーいうのはいらねえってことか?)

ともかくだ。
坊主が次に発現したのは――

「……ありゃあ、杖? 錫杖ってやつか。
 坊主っぽい武器を発現する――」

        「それだけなら……
         近づくなんてことはしねえわな。」

太田垣の様子も気になる。
『ニコン』も言っているが――あの冷蔵庫。

(スピードや精密さはスゲーが……
 あれを投げたりするパワーはねえだろ。
 能力でどうにかするんだろーが……)

いったい、何をする気か?

39久染 墨彦『インク・フィッシュ』:2021/04/30(金) 20:35:40
>>36 (穂村)

あッ、
スタンドさんが露骨にシュンと落ち込んでいる……
公共の場でそんなこと言われてちょっとかわいそうだ。

「ス、スタンドさん、
 ポップコーン食べますゥ? コーラとか……」

なんとか外野からフォローを試みる。



>>38 (GM)

 「! そんな……
  まさか自ら接近していくなんてッ!」


予想に反する慧観の動きに驚きの声をあげると、
横からキムの冷静な解説の声。


 「『封殺できる方法』」

   「単に消したり出したり……
    だけじゃあないってことですか?」


  「ゴクリ…」

生唾を飲み込み、
心配げに太田垣の次の一手を見守る。

40トミー『ラム・オブ・ゴッド』:2021/04/30(金) 20:35:51
>>38
「(弓に。錫杖。ふむ)」

「(冷蔵庫で何をする? 何か入れている――のかな。そういやアイス買っとかないとな)」

おやつの心配をしつつ、観戦だ。
ここから、一体どう転がるのか・・・

41穂村公康『フー・シュニッケンズ』:2021/04/30(金) 20:36:04
>>38>>40


       『イインデスカ!!
        我ハ武道ヲヤッテイルノデ
        常ニ空腹デス!アリガタキ幸セ!』


「ダンスやってるから、
 みてーに言ってんじゃねーよ。
 あんまり餌上げすぎると、たまごっちみてーに病気になっから。
 ほっとけほっとけ」

          『我、食事ヲ摂取シタ記憶ナイノデスガ・・・』


「『弓』の次は『杖』出したぞ。
 てっきり『弓矢』がヴィジョンかと思ったけどよ。

 ッと太田垣が冷蔵庫に近づいたぞ!
 あの中に俺のお母さんが入ってるサプライズか!?」

42『六道辻』:2021/04/30(金) 20:36:46
 >   「それでは、しばしのお別れ…でもってShowtime!」

            バタムッ!

     ≪な、な、何を考えているんだァァァ〜〜〜〜〜!?
       『太田垣』選手、引きこもったァァァァ!!!!!!≫

     ≪い、今ほど『解説』が欲しいと思ったことはありません!
       誰か説明してください!? 一体、意味あっての行動なのかぁぁ!!!≫

     ≪これには『慧観』選手も思わず苦笑いィィ―――≫

『太田垣』は冷蔵庫に入ると『サードマン』を重ね合わせ、扉を閉める。

                      「摩訶般若波羅蜜多心経」

                      「観自在菩薩行深般若波羅蜜多時照見五」

                      「蘊皆空度一切苦厄舎利子色不異空空不」

『慧観』は念仏を唱え、悠然と歩み寄る。

>>39(スミシー)
>>41(トミー)
「どうやら、『棺桶』は自前で用意したみたいだな。
 ――――四つの箱、あれが能力に関連しているのか?」


      「いずれにせよ、杖や矢じゃあ『破壊』出来ねぇ。
       つまり、あれを『打破』する手段が『慧観』に求められるわけだ」

真剣な表情で試合を観戦する『ニコン』。
面白みには欠けるが、ファイターらしい姿勢なのだろう。

>>40(久染)
>>42(穂村)
無言の笑顔で『クァンガン』はトッポギを『シュニッケンズ』に差し出した。

       「『オモニ』にせよ『アボジ』にせよ、
        『格闘戦』とは全く別のアプローチが必要になる。

        ヴィジョンを封じる、使えなくする方法、『慧観』に問われるのはそこだ。
        先の二戦は『ミツバチ』と『刀』、ヴィジョンの格闘はなかったからね」

43鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2021/04/30(金) 20:37:31
>>42

「ん?なんで?」

冷蔵庫に隠れて何をするつもりだろうか。
しかも内部に。
杖で冷蔵庫を叩ききることは出来ないかもしれない。
しかし袋小路だ。

「尾藤さん。どう思いはる?」

とりあえず聞いてみよう。

44トミー『ラム・オブ・ゴッド』:2021/04/30(金) 20:38:04
>>42
「ぼくなら一撃だが」「・・・ン」

そう、どうするつもりなのか。
つい『自分なら』って考えを口に滑らしてしまった。

「余裕はあるようですよ。お坊さんには」
「ただ」

ちょっと声も出した方が考えもまとまりやすい、と思い直して、ちょくちょく会話もすることにしよう。

「何の意味も無く用意した箱、というわけでもないでしょうし。自分で入るのはびっくりですけどね」

45久染 墨彦『インク・フィッシュ』:2021/04/30(金) 20:38:36
>>42 (穂村)

「えッ
 病気になっちゃうんですか? ……ウッ。ふふ」

二人の漫才みたいなやりとりに思わず吹き出しそうになる。
仲いいんだなこの二人……。
食べたければ好きにつまんでどうぞって感じのスタイルはとっておく。

そして試合に注目だ。


>>43 (GM)


生ツバを飲み込み注視していた太田垣の次の一手、
それはなんと―――『引きこもり』ィ!?


   「な、なんだそりゃああああ〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!?
    こんなのアリですかッ? キムさんッ!?」


 「冷蔵庫に出口なんてないッ! カンヅメになるだけだ!
  こんなの相手に接近&仕込みの時間を与えるだけでは――」


   「な、なにやってんだ挑戦者―――
    早く出ないと近づかれるぞ――――ッ!」


  思わず大声が出る。

46スミシー『ザ・ウィズ』:2021/04/30(金) 20:39:03
>>43

(良の能力――
 社交界でチラっと見た気もするが……)

詳細までは知らない。
どういう能力なのかも。

「棺桶ってよりは――
 脱出マジックでもやる気っぽいが。
 ……まさか隠れるための仕掛けとは思えねー。」

ここはアリーナ。
逃げも隠れも、意味はないはず。

(ショータイムだと?
 なにかイカす策でもあんのか――)

          ・・・・何をする気だ?

対する慧観は。

「近づいてくってことは、手はあるんだろうぜ。
 焦ってる感じもね―。様子見って感じもねー。」

物体を発現する能力はいくつか知っている。
それらはたいてい、物体に副次的な能力がある。

       (念仏なんて唱えてやがる。
        ……坊主だからか? それか、あれも能力か?)

47.:2021/04/30(金) 20:39:28
.

48『六道辻』:2021/04/30(金) 20:39:45
>ALL
               ザッ

                      「異色色即是空空即是色受想行識亦復如」


               ザッ

                      「是舎利子是諸法空相不生不滅不垢不浄」


               ザッ

                      「不増不減是故空中無色無受想行識無眼」


至近の冷蔵庫に左手を翳し、『慧観』の足が止まる。
念仏だけが響き渡り、実況の声も止まっている。
どうやら、互いに出方を伺っているようだ。


>>44(鈴元)

     「ははぁん、『読めた』ぞ。
      四つの『冷蔵庫』、これがスタンド能力のキーか」

     「『箱』と『箱』の中身を『瞬間移動』させる。
      『太田垣』め、そういう『脱出ショー』を見せる気か」


悟ったような表情を作り、『尾藤』は『鈴元』へ自慢気に語る。


>>45(トミー)
>>47(スミシー)
「何にせよ、注目すべきは『慧観』だ。
 どういう能力かは、ハッキリ言って『二の次』だ。

 未知の能力にどう対処するか、ファイターの真価はそこで問われる」


>>46(久染)
「あ、ありかなしかでいうなら」

       「――――な、なしかな……」


これにはB級ランカーの『クァンガン』も予想外のようだ。
明らかに戸惑っている。

49穂村公康『フー・シュニッケンズ』:2021/04/30(金) 20:41:55
>>48

「ブフォッ」

予想外の行動に思わず、
飲んでていたオレンジジュースを吹き出した。


「志村ー!後ろー!出てこい出てこい!
 身をもって冷蔵庫の安全性を確かめてる場合じゃねーって。
 おまッ、おまっ!これマジやべーわ」

50スミシー『ザ・ウィズ』:2021/04/30(金) 20:42:19
>>48

「ナルホドな……そいつは、確かに。」

そこは同意できる。
このアリーナに限らず。

(……そうは言うが、どう出やがる?
 あの坊主の動きも、なんとも不気味だぜ。)

意味のない接近で、念仏なのか?
それとも――

          「……」

「……膠着か?
 迂闊には動けねーわな、どっちも。」

坊主は罠を警戒するだろう。

太田垣は――なぜ入ったのか?
そこが分からないが……策なら、切り時を探っているのか?

51鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2021/04/30(金) 20:42:35
>>48

「さすが闘士さんやね。」

尾藤の意見が正しいかどうかは分からない。
しかしここで闘う人間であるのだから、鈴元以上の見極めができるに違いない。

「じゃあ太田垣さんは他の冷蔵庫ん中移動して攻撃するつもりなんかな?尾藤さん。」

先ほどみたスピードと精密性で突然攻撃されれば
敵も面食らうに違いない。

「お坊さんも一気にはいかんのやね。」

ますますもって太田垣に有利な状況なのではないか?
もしも太田垣が『箱』から『箱』に移動する能力ならの話ではあるが。
いや、あの坊主もただ念仏を唱えているわけではないと思うが。

52久染 墨彦『インク・フィッシュ』:2021/04/30(金) 20:42:48
>>48 (GM)

「………………
 ………………
 ………………マジで出てこない」


念仏だけが反響する不気味な沈黙。
時間の流れがひどく遅く感じる……


「や、やっぱりこういうのは
 アリーナでも珍しい展開なんですね……」

「つ、つぎ動きがなかったら、野次を飛ばそうかな さすがに……」

53穂村公康『フー・シュニッケンズ』:2021/04/30(金) 20:43:08
>>49

    「いや、
     これスゲーぞ。
     おいバカ、これ」   『承知!』

シュニッケンズに手荷物を持たせ
スーツのポケットに入れておいたスマホを取り出し、
闘技場へとカメラを向け

          パシャッ  パシャッ


「ッぶねー。ぶねー。 
 写真撮るの忘れてたわ。」

54トミー『ラム・オブ・ゴッド』:2021/04/30(金) 20:49:13
>>48
「(普通なら――)」

先程も言っていたが『棺桶』だ。
自分から退路を断つ。それは気持ちとして理解出来るが、ここでやる意味が無い。
ということは単に入っただけではない筈だが――

「(『開ける』か? ぼくなら開けない。叩いて潰してから中身を確かめる)」
「あるいは『瞬間移動』・・・のような能力とも考えられるが・・・」
「武器を出せるなら、あの坊さんは槍でも出してくるかな」

宝蔵院は寺の名前だ。

55『六道辻』:2021/04/30(金) 20:49:34
>>47,>>53(穂村)
>>52(久染)
観客達も痺れを切らし、ブーイングを浴びせている。
そして、隣の『穂村』はスマートフォンを取り出し、撮影までしようとしている。

               パシャッ!

                        「――――と、ソイツはNGだ」

スマートフォンに撮影されたのはドアップの『トッポギ』だ。
『フー・シュニッケンズ』のスピードに合わせ、『クァンガン』は撮影を妨害したのだ。

     「撮影は禁止でね、漏洩の恐れがあるだろう?
      ――――まっ、僕も『トッポギ』を持ち込んでるしね。
      黙っちゃあいるからさ、その写メはぐるなびにでもアップしてくれよ、ハッハッ!」

>★『観戦』について★
>・会場内への飲食物、危険物の持ち込みは禁止されています。撮影もご遠慮下さい。

>>51(鈴元)

    「ああ、背後からの強襲を狙っているのは明らかだ。
     さっきの観客も『志村ー、後ろ後ろ』と叫んでいたな。
     やはり、侮れんものよ。読みを同じくするファイターが隠れているとはな」

気を良くした『尾藤』はペラペラと喋っている。
どうやら、『尾藤』と同じレベルの観客も混じっているらしい。

>★『観戦』について★
>・また、度の過ぎる能力推理やアドバイスも御遠慮下さい。ライブ感をお楽しみ頂ければ幸いです。

>>54(トミー)
「槍? 最早、個人の『兵力』を問う状況じゃあねェ。
 あそこまで時間を掛けるには、今までの『武器』じゃダメなんだろう」

>ALL
         「多咒即説咒曰」    「掲諦 掲諦 波羅掲諦 波羅僧掲諦」

         「菩提薩婆訶 ――――『般若心経』」


異様な光景に観客達も押されていたが、
『般若心経』が途切れれば不満の声も聞こえてくる。


     「何してんだよ葬式じゃねぇんだぞ!」


                 「出てこいよ太田垣!」


     「坊主テメェーも攻めろや!」


罵声を意に介さず、『慧観』は『般若心経』を詠み終えた。
そのまま翳した手を押し込み、

                              ガァンッ!

あれは、『梵鐘』だ。翳した手から突如現れ、『冷蔵庫』の上から覆い被さる。
そして、そのままコンクリートの床に手を付き、


       「秘技・『安珍殺し』」


                     ボワァァァ〜〜〜〜〜ッッ!!


              ボボボボボボボボ―――――


アリーナの床が燃え広がるッ!
あれは『大文字』、京都の『送り火』だ。

56穂村公康『フー・シュニッケンズ』:2021/04/30(金) 20:49:50
>>55
「おーッ悪ィ悪ィ。
 俺、ランチの写真をinstagrammにあげるOLみたいな所あるからよ。
 めっちゃ反省だわ。てへぺろ」

         『老師、ルールを守って
          楽シク観戦シマショウ。
          ソシテ、『闘士』達カラ『技術』ヲ学ビ、
          我ラノ夢デアル『スタン道』ノ完成ヲ――』

「いや、目指さねーけどよ。
 ちょっとうるさいんで黙ってて貰えないですかね元太君」

          『救命阿ッ!』

スマホをしまい込んで、闘技場に目線を戻す。

「ッて炎上してるじゃねーか。
 坊さんやべーな」

57スミシー『ザ・ウィズ』:2021/04/30(金) 20:50:04
>>55

「……ありゃあ、鐘?
 まさか、音で攻め――」

その予想は、一瞬にして覆された。
 
          「――――炎!?」

「鐘はともかく……あの炎! 火力!
 ちょっとついでに炎も出せるんですよ〜って感じじゃねえぞ。」

炎――いや、大文字。
それが何を意味するかは分からないが……

「こうなったら、もう中にはいられねー……
 かといって出るには鐘が邪魔だ。
 マジに、棺桶……火葬そのものじゃねえかッ!」

         (だがっ! 炎はともかく――
          外から仕掛けてくる可能性は良も考えてるはず。)

ここからどうするか――
さっきとは立場が逆だが、『対応』が問われるシーン、か。

58久染 墨彦『インク・フィッシュ』:2021/04/30(金) 20:50:17
>>53 >>55 (穂村・GM)

「さ、撮影!
 そんなことしていいんですか―――えッ?」


隣席から伸びる静止と注意の声。
み、見えなかったけど……一体いつの間に?


一瞬あっけにとられていたが、
観客の怒声に意識が会場に引き戻される。
…………『年季』を感じるブーイングだ。


 「って! 今度は『鐘ェ』!?
  それに『火』! いったいどこから……
  なんとも典型的だが効果は歴史が保証済み!

  逃げ場ゼロの『城攻め』だ――――――ッ!」

59鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2021/04/30(金) 20:50:31
>>55

「矢ぁ、杖の次は鐘っちゅんはなんや変な感じするわ。」

「お坊さん、ずっとお経唱えてはったんも気になるけど。」

坊主なのだから経くらい唱えるだろう。
それに今から太田垣を倒すつもりなら経を唱えるのも悪い判断ではない。
鐘は冷蔵庫の上に覆いかぶさっている。
まだ中にいるのなら何らかの覚悟をしておいたほうがいいのだろう。

「安珍殺し?」

故郷、京都の五山の送り火。その中でも有名であろう大文字を髣髴とさせる火だ。
風流だ。

……鈴元の記憶が正しければ
安珍は清姫から逃れるために鐘に隠れたが蛇に変わった清姫に焼き殺されている。
僧である安珍の死をこの坊主が再現する気ならなかなかに面白い光景である。

60東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/04/30(金) 20:50:51
>>55

「ふむ」
「あの太田垣ってヤツは・・・相当な『博打打ち』か」
「あるいはよほど自分のスタンドの『奇襲』能力に自信があるんかのう」

いきなり冷蔵庫に隠れた太田垣を見て、呟く。
慧観は、太田垣のスタンドのスペックを見てなお接近戦に持ち込もうとした。
つまり、それに更に打ち勝てる自信があることになる。もちろん、そこには『エンプティ・エステート』の能力が絡んでいるはずだ。

あくまで自分の考えだが、堅実な選択なら、可能ならば防御や回避に使える策を講じつつ、応戦する。
そこで慧観は、太田垣のスタンドに打ち勝てる能力を見せるのだろう。
恐らくダメージは食らうだろうが、敵の能力を見られるなら悪くはない、と思う。
後はどれだけそのダメージを下げられるか、だ。

しかし太田垣は、戦闘を避けて持ち込んだ冷蔵庫の中へ隠れた。そこから不意をついて『反撃』するつもりなのだろうか。
自ら突っ込んでくる慧観を警戒しているのかもしれないが、しかし相手の動向が見られないデメリットもある。
あるいは、潜みながらも相手を観察できる能力なのかもしれないが。
うまくいけば、相手の能力をかわしつつこちらが攻撃を加えることができる、最高の流れだ。

だがその『反撃』の策が奇策であればあるほど、失敗した時のリスクも大きかろう。
ましてや相手の能力が分からない状況では、成功するかどうかも不確定要素が強い。『ギャンブラー』だ。

「…気ィ張れよ、太田垣」「『流れ』、持ってかれんようにな」

はたしてあの炎は、太田垣のスタンドに効くのだろうか。

61トミー『ラム・オブ・ゴッド』:2021/04/30(金) 20:51:04
>>55
「・・・(おいおいおいおい〜ッ。解除すればいいと思っているんだろうが、かなりヤバいんじゃないか?)」
「(火はヤバいだろう・・・火は)」

気になるのはやはり『太田垣』の行方だが、まだ冷蔵庫の中にいるとするならば相当危険だ。
梵鐘を持ち上げることができる・・・なら、望みはあるかもしれないが・・・

「(に、しても)」

「(やはり一貫性に欠けているように見える。共通点はあるかな。『弓』。『錫杖』。『梵鐘』。『大文字焼き』・・・)」

「失礼、『あそこまで時間をかける』とは、どういう?」「あの『般若心経』のことですか? いま終わった・・・」

62『六道辻』:2021/04/30(金) 20:51:19
>ALL

    ≪あれは『梵鐘』、寺院に置かれた大型の鐘です!
      『除夜の鐘』で皆様も御存知でしょう、日本最大は『飛龍の鐘』ッ!≫

    ≪その大きさは『直径2.8m』、高さは『4.5m』、
      そしてェ、その重さは『一万貫』、――――『37.5トン』です!

      『慧観』選手の発現した『梵鐘』はそれより小さいですが、
      それでも冷蔵庫を覆っても尚余りある大きさ、加えて『火攻め』です!
      容赦のない、慈悲を忘れた『最善手』ッ! これには『太田垣』選手はひとたまりもないィィ―――≫


     「あ、あれって『反町』を倒した技だろ……」

               「ああ、あの時は『音』だったが……」

     「銃弾でも死なない『反町』も、『音』は効果的だったからな」

     「『振動障害』、『難聴』、ファイターとしては『再起不能』だろ――――」


『森田』の実況によって、観客達もざわめきはじめる。
文字通りの『必殺技』、『安珍殺し』の名は伊達ではないということだろう。


>>59(鈴元)
>>60(東雲)
「当たり前だ。アイツは『テレポーター』だからな。
 今から背後の『冷蔵庫』をコッソリ開けて、不意を突く。

 いかなるスタンド能力も、背後から殴れば無意味となる。
 少々あっけなかったが、勝負の常でもあるな――――」

                        「おう、ビールを一つ。
                         そこの少年二人に、コーラだ」

すっかり安泰と決め込んだ『尾藤』は売り子に飲み物を要求する。
推論に推論を重ねて結論付ける『尾藤』の浅はかさに反し、『東雲』は冷静だ。
不意打ちのメリットを思索しつつ、能力の推理が及ばない段階での『奇策』を危険視する。

           「……おい、遅すぎやしないか?
            何をしている『太田垣』、観客を焦らしてる場合か?」

痺れを切らした『尾藤』はビール片手に『梵鐘』を睨む。
二人にも『コーラ』が手渡される。周囲の観客も飲み物を頼んでいる。
どうやら『長丁場』を見越しているようだ。緊張による喉の渇きもそれに加わる。

>>57(スミシー)
>>61(トミー)
「あの鐘を持ち上げるのは、スタンドじゃあ不可能だ。
 『クレムリンの鐘』よりも小さいが、それでもざっと『20トン』はあるな。

 レイチェルの『ブロンディー』のような圧倒的パワーを利用し、
 傾けるのに全力を費やしても『タンクローリー』が限界だ。
 ヴィジョンを超えた、『力押し』ではない『応用』が求められる場面になる――――」


灰色の目を鈍く光らせ、『ニコン』は真剣な口調で事態を憂う。
その目には『好奇心』が宿る。今始めて、彼は『太田垣』に注目しているのだ。


    「いや、あれがどうとかじゃあねぇ。
     『籠城』を選択した時点で、時間を掛ければ有利になるのは『太田垣』だ。
     それでも尚、性急な攻めを見せずに『時間』を掛けた。

     つまり、『慧観』もまた、『時間』を掛けるだけのメリットを有している」

>>56(穂村)
>>58(久染)
「実を言うと、僕は同種の『箱』から『箱』へ『瞬間移動』する能力と考えていた。
 冷蔵庫から冷蔵庫へテレポートし、『慧観』住職の背後を突く作戦だと。

 ――――だが、ここは『アリーナ』だ。『実況』が、『観客』の目がある。
 移動を伴う『不意打ち』では衆目の反応でバレてしまう。
 そんな技を使うわけがない、これは僕の予想が浅はかだった……。

 そして、不意打ちが出来るなら今のように時間を掛ける理由は『太田垣』君にはない。
 まさかとは思うが、――――もう『詰んでいる』んじゃあないのかッ!?」

『クァンガン』は『トッポギ』を食べるのも忘れ、試合を見守っている。

63鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2021/04/30(金) 20:56:15
>>62

「あんままやったら
太田垣さん焼け死んでまうわ」

勿論このままやられることはないだろう。
なにか策があるはずだろう。
闘士なのだから。

「長なりそうやねぇ。」

「ああ、おおきに。」

コーラを受け取る。
長いとか短いとかはわからないが
周りの雰囲気から
そういう感じだろうと思う。

「……太田垣さん大丈夫よね?」

64穂村公康『フー・シュニッケンズ』:2021/04/30(金) 20:56:30
>>62
「いやいや」
「いやいやいやいやッ」

首をぶんぶん振る。

「箱に閉じこもって火あぶりって、
 マジシャンのお得意マジックじゃねーか。
 こっからドーン!ってマジック披露するんだろ。
                  だよな?」

65久染 墨彦『インク・フィッシュ』:2021/04/30(金) 20:56:54
>>62 (GM)

 「な……
  なんてスケールのスタンド攻撃!

  籠城するならその城ごと包んで焼いてしまおうなどと!
  この灼熱地獄に逃げ場も容赦もまるでなしッ!

  しかしこれが坊さんのやることかッ!」


 思わず身を乗り出して絶叫すると、
 周囲から次々と聴こえてくる不穏な言葉に背筋が凍る。

 『障害』 『再起不能』 『詰んでいる』…………


「そっ そんな…………
 これじゃあ中の様子がわかりませんよッ!
 炎の熱と酸欠!
 すでに『KO』――
 いや、それ以上の事態になっている可能性もあるのでは……!?」


 「な、中はどうなってるんだ!
  挑戦者は生きてるのかァ――――――ッ!」

66スミシー『ザ・ウィズ』:2021/04/30(金) 20:57:07
>>62

「20トン〜〜ッ……!?
 なんじゃそりゃ、いや、まあ、それくらいのサイズではあるが……!」

「ナルホド、そりゃ力押しじゃあどうにもならねーわな……」

規格外の重さだ。
伊達に長い準備はしてないってことか。
太田垣のスタンドにはパワーはそれほどなさそうだし、先ほどのようなスペックでの対処は不可能。

(レイチェル? 誰だそりゃ……いや、この流れだし、有名ファイターってとこか。)

「……良の野郎、マジで何か仕込んでるんだろうなァ〜〜ッ。
 いや、仕込んでたとして……こっからどう脱出しやがるか……」

なんとなく隠れてみました、ってわけはないんだろうが……

67東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/04/30(金) 20:57:26
>>62(GM)

「ありがとうございます」

『ペコリ』

感謝を述べつつ頭を下げ、コーラを受け取る。
果たして尾藤の予測通りになるかどうか。少なくとも、周囲の観客は
この人の予測とは逆の結末を想定しているようだが。

>>63(鈴元)

「少なくとも死にゃあせん。その前にストップがかかるようになっちょる」

不幸中の幸いか、少なくとも武器を発現している『エンプティ・エステート』と違い、
太田垣のスタンドは全く能力を見せていない。ここからどうにかできる可能性もある。
仮にまだあの冷蔵庫の中に太田垣がいるのならば、むしろここは能力を使わざるを得ない場面だろう。

68『六道辻』:2021/04/30(金) 20:57:42
>ALL

        ガゴッ

                ォォォオオオオオ――――ン


何かがぶつかる音が鳴り、か細い鐘の音が響き渡った。
中の冷蔵庫が傾きでもしたのだろうか。


       ≪悪戦苦闘か、『太田垣』選手ッ!
         『慧観』選手、念仏を唱え始めていますッ

         『ファラリスの雄牛』もかくやという『拷問』に、
         何のためらいもありませんッ! 怒りか、憎しみか!?≫


『慧観』は念仏を唱え始めている。
状況に変化はない。

>>63(鈴元)
>>67(東雲)
「何、いざとなれば『ギブアップ』もある。
 拍子抜けだろうが、『再起』もまた――――」

ふと、ビールを飲む『尾藤』の手が止まる。
『鈴元』、『東雲』もまた、ある不安が脳裏を過る。
『ギブアップ』という制度は、当然ながらファイターの『アクション』によるものだ。
だが、今の『太田垣』にギブアップを伝える手段はあるのだろうか……。

>>64(穂村)
>>65(久染)
「彼にはアリーナとの『因縁』がある。
 息子を殺された怨み、過去の『屈辱』は力になる。

 ……いや、違うな。力を振るうだけの『理由』になる。
 あの所業を許容出来るだけの『怒り』が、彼の中には眠っている」

>>66(スミシー)
「物質を変化させ、一部を破壊することは出来るだろう。
 ……だが、今に至るまでその『手』は打っていない」

                     リ バ ー サ ル
      「――――どう出る、『表裏一体』」

69スミシー『ザ・ウィズ』:2021/04/30(金) 20:58:04
>>68

「……動きがねー。手があるなら打ってる頃だと思うが……
 何か、こう、何か――やってるんだろうな、アイツよォ〜〜ッ。」

太田垣の動向が気になる。
そして、慧観の念仏。またもや何か仕掛ける前触れなのか……?

ガゴッ

                ォォォオオオオオ――――ン


「今の音ッ! こりゃあ、脱出の……
 反撃のための『音』なんだろうなァ〜〜ッ……
 クソッ、見えねーのがもどかしいぜ。」

(このままじゃあ、マジで火葬だ。
 万策尽きて、もがいてる音だとは、思いたくねえが……!)

しかし実際何の動きも見えない。
手は打っているのか?

それとも、この梵鐘作戦は流石に予想外だったのか――?

70穂村公康『フー・シュニッケンズ』:2021/04/30(金) 20:58:17
>>68
「へェ。よくわかんねぇが、
 彼氏がガンで死んだ後に子供を授かったケータイ小説びっくりな、
 バックボーンがこの坊さんにあるわけな。 

 おッ、なんか中からガンガンやってんぜ。
 出てくんのか?冷蔵庫の中から出てくんのか?
 やるのか?やらねーのか?」

71鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2021/04/30(金) 20:58:31
>>68

「鐘の音はきれぇやけど、ここで聞きたくは無かったわぁ。」

内部から破壊を試みているのだろうか。
鐘を冷蔵庫で破壊するのは難しそうだ。

「当然なんやろうけど、お坊さん容赦せんみたいやね。」

このまま一気に勝ちまで持っていく気だろう。

>>67

「まぁ、でも止められるんやったら……ん?」

鐘の中にいま太田垣は閉じ込められている。
鐘はあの坊主の能力なのだから坊主にその気が無ければ消せないのではないか?
それはつまり太田垣の生死を握っているのはあの坊主であるということだ。

あの坊主が殺そうと思えばいつでも殺せるのではないのか?
太田垣は先ほどのように鐘をガンガン鳴らさなければ
ギブアップの意思を示しようがないのではないか?

「お二人さん。太田垣さん、大丈夫なんよね?」

本当に太田垣の能力が瞬間移動なら大丈夫だろう。
本当にそうなら。

72久染 墨彦『インク・フィッシュ』:2021/04/30(金) 20:59:06
>>68


 「な……あ、『アリーナに息子を殺された』?
  それは一体―――」


  「…………! あッ!

   か、鐘の中から音がッ!

   挑戦者――太田垣さん、
   意識はあるのか? それとも――」


 思わず身を乗り出す。

 今はただ、
 挑戦者の『奇跡の脱出』、
 その瞬間が見れることをただただ祈るのみだ……

 言葉も忘れ、ステージ上に意識を集中する。

73トミー『ラム・オブ・ゴッド』:2021/04/30(金) 20:59:23
>>68

「・・・鐘が」

鳴った。
中々、これが『演出』だとしたら、中々に凝ったものだとは思う。

「フム・・・『表裏一体』。今更だけどそういえば、なんとなく親近感を覚えるよなあ」

『壁抜け』なんか、得意そうなあたりが特に。

74東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/04/30(金) 20:59:37
>>68(GM)

まさか、だが。

「・・・・・・・・・・」

「尾藤サン、今までにこういう状況はなかったんか?例えば選手と
 意思の疎通が図れる『スタンド使い』なんかはおらんかったんか?」

自分よりも、このアリーナでの試合数が多い尾藤に訊ねる。
選手の姿が確認できない状態で、試合が進む。こういった場面を『アリーナ』は想定していないのか?

>>71(鈴元)

「・・・・・分からん」「一般人ならその気になりゃあ鐘ん中までは見れるじゃろうが」
「・・・確かに冷蔵庫ん中の姿は見えんじゃろう」

「じゃが本来、命のやり取りをせんはずの場所で、あの坊さんだけが太田垣の命を奪おうとしちょるんなら」
「わしゃあ壁をブッ壊してでもアイツをブチのめしちゃるけぇ」

まだ動くべきではない、アリーナの他の様子を伺う。
これも運営側の想定内なのか。それともあからさまに動揺しているか。

75『六道辻』:2021/04/30(金) 20:59:58
>ALL
                    ――――ガタッ

      ォォォオオオオオ〜〜〜〜〜ンン

無情な鐘の音がまたしても響く。
『慧観』は相変わらず『念仏』を唱えている。
その顔にはじわりと汗が滲んでいる。火元から離れず、至近に佇んでいるからだ。


    「んだよこれ、試合じゃねぇだろ!」

         「坊主てめぇーナメんじゃねぇぞ!」

    「出てこいよ蝶ネクタイ!」

         「パチカスのガキになりてぇのか!?」


    ≪え、えぇーー、落ち着いてください!
      モノを投げないで! 『太田垣』選手、中々出てきません!

      詳細こそ語れませんが、『ザ・サードマン』であれば、
      梵鐘から出てくるのは容易いと思いましたが、
      何か策あってのことなのでしょうか!?≫


膠着した試合への不満から、場内の『ブーイング』もヒートアップしている。
実況の『森田』も何とか観客を宥めようとしているが、流石に難しそうだ。
傍から無線機を取り出し、何やら会話をしている。


>>70(穂村)
>>72(久染)
「『白岡知空』、半年前に試合の事故で亡くなった。
 三か月後、無言のままで現れたのが『慧観』住職だ。
 彼は以後の試合を全て観戦し、情報において圧倒的有利を得てからファイターになった。

 生きていれば『太田垣』選手と同い年だった。
 手心を加えると思ったが、……そんなことはなかったな」

もう一度、鐘の音が響く。


>>69(スミシー)
>>73(トミー)
「チッ、万策尽きたみてぇだな」

『ニコン』は残ったビールを煽ると、おかわりを売り子に要求する。
ついでにハンバーガーを受け取ると、無作法に噛み千切った。

     「お前、あのファイターと知り合いなのか?
      ……どうだ? 無理なのか、ソイツは」

>>71(鈴元)
>>74(東雲)
「ああ、大丈夫だろう。
 ……おい、しっかりしろ! 太田垣!

 テメェ、これで終わりなら承知しねぇぞ!」

『尾藤』が怒鳴り声を上げるが、応えるのは鐘の音だけだ。
『東雲』の質問に対し、苦虫を噛み潰した表情を作った。

    「いや、そもそもその必要がなかった。
     知っての通り、『リングアウト』の時点で敗北だ。
     選手の姿が隠れるというのは、本来は想定してはいない。

     俺の『鏡花水月』は『評価』を耳にした者の視界から消える能力だ。
     会場の外で試合を見ていた者なら、俺の姿は見えていたはずだ」

現状を想定していないのは確かなのだろう。

76東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/04/30(金) 21:00:13
>>75

思ったよりも、事態は深刻なようだ。

「太田垣がうまいことやらんと、その命はあの坊さん次第っちゅうことか」

ここで彼がうまく逆転の目を見つけてくれれば良いが、そうでなかった場合
敗北は確実、最悪その命までも絶たれてしまうかもしれない。

「………」

珍しく太田垣に肩入れする尾藤に、やや驚きながらも、
改めて自分もリングの上の鐘を見やる。これすらも策の内というなら、大したエンターテイナーだが。

77久染 墨彦『インク・フィッシュ』:2021/04/30(金) 21:00:27
>>75


「『半年前に事故』で……?」


 それをわざわざ『アリーナで殺された』と言うからには、
 なにかしらの『過失』がアリーナ側にあったということなのか?


「『弔い戦』、あるいは『仇討ち』……と、
 そういうことなんでしょうか。
 B級になることで――」



と、観客の怒声が会話を裂く。

言葉遣いは相当ヒドいが、正直な話
彼らの言い分に同情できる部分がないわけじゃない。

これが興行として成立するのかどうか、
ギリギリの戦局が続いている……
僕も焦れったさに焼かれそうだ。

立ち上がり、ステージに向かって叫ぶ。


 「挑戦者ァ―――――――――ッ
  アンタ まだ戦えるのかァァァ―――――――ッ!」


     「頼むから奇跡を見せてくれ――――――ッ!」

78『六道辻』:2021/04/30(金) 21:00:43
   「テメェーの料理教室じゃねぇンだよ住職ッ!」


                   「寺に火ィ付けっぞゴルァ!」


   「引きこもってんじゃねェぞ太田垣ィィ―――!!!」


                   「蝶ネクタイ千切られてェのかァアアン!?」


膠着しきった試合へのブーイングが止まらない。
金網を蹴り付ける客まで現れ始める。一歩間違えれば『暴徒』になるのは明らかだ。
念仏を唱えていた『慧観』だが、やがて『梵鐘』から視線を外し、観客の方を向いた。


              スッ


      「今、この会場にいらっしゃる『B級ランカー』は二人。
       『ニコン・C・カラシニコフ』選手、『キム・クァンガン』選手。
       『太田垣』選手の『ギブアップ』を運営側が認め次第、すぐに試合へ移行させて下さい。

       お二人が『急用』を思い出したのでしたら、『C級ランカー』へ残留致しましょう。
       『尾藤』選手を倒した『東雲』選手、ルーキーキラーの『相模』選手、
       この会場にいらっしゃる十五人の『C級ランカー』の方々に、『対戦希望』を致します」


             「皆様が『腹痛』を訴えるのでしたら、致し方ありません。
              長期入院中の『稲積』選手の治療費を負担し、会場へ送迎致すも良し、
              登録抹消をされた『小久保』選手の復帰試合を組むも良し、
              『セクションX』の方々を招致頂くも良し、運営側のスタンド使いを『選手登録』するも良し」


巨躯から発される歌うような低声が場内に響き渡り、ブーイングが鳴り止む。
『慧観』の表情は変わらない。大海の如く穏やかな笑みを浮かべ、そこにさざなみさえ立たない。


             「――――そして、『白岡知空』を殺害したファイター、
              彼との『遺恨試合』を組むも良し、この試合に代わる『マッチング』は様々」

             「聞け、修羅道に堕ちし蒙昧の迷い人よ。
              己に執着し、決別を忘れ、力に拘泥し、
              刹那の『勝利』にしか自己を見いだせぬ者達よ。

              ――――全員、この『地獄』から解き放ちましょう」


その言葉は己の甥を殺害した『ファイター』への果たし状であり、
会場にいる全ての『ファイター』への挑戦状であり、
闘争にのみ存在意義を持つ『アリーナ』への『斬奸状』であった。

79『六道辻』:2021/04/30(金) 21:00:55
     「挑戦者ァ―――――――――ッ
       アンタ まだ戦えるのかァァァ―――――――ッ!」


         「頼むから奇跡を見せてくれ――――――ッ!」


その最中、祈るような叫びが場内に木霊した。
一人の声援が、静寂に包まれたアリーナを切る。
『慧観』はその声に目を細め、

                l /
               ホ                 「!?」
                ゥ
                      ガクゥ.
               ヴ          \
                                i


突如、『慧観』は片足を引っ張られるようにバランスを崩した。
何が起こったかは解らない。その場から飛び退き、周囲を警戒する。
金縁眼鏡越しにハッキリと見える、その双眸は動揺の色を隠せない。


     ゴ
                     ゴ

      ゴ     ≪い、今ッ!?
              御覧になられたでしょうか!?≫
                                              ゴ     ゴ
             ≪突如、『慧観』選手がバランスを崩しましたッ!≫
                                                 ゴ
             ≪床を這う『炎』が持ち上がり、鎌首をもたげたッ!
              まるで『蛇』、燃え上がる『大蛇』が『慧観』選手に襲い掛かったか!?≫


驚きに上擦った『森田』の言葉通り、突如として『慧観』の傍にて『火柱』が立った。
さながら『雌伏』から『雄飛』へ、翼を羽ばたかせるかのようだ。
――――アリーナは、不気味な沈黙に満たされる。

80鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2021/04/30(金) 21:02:17
>>78-79

鈴元涼は観客だ。
このアリーナの闘士ではない。
ただの観客で、何も知らぬ部外者のような立場だ。
異邦人のような立場だ。

坊主がこの闘いに色々思うことがあるのだろう。
それに対して鈴元は文句もなにもない。

「あ。」

誰かの叫ぶ声。
祈りのようなその声。どこかで……?

「あら?お坊さん、どないしはたんやろ。立ちくらみやろか?」

「や……太田垣さん。なんかしはったね。」

81スミシー『ザ・ウィズ』:2021/04/30(金) 21:02:31
>>75(GM)

「……スタンド使いだ、って知ってる程度には知り合いだぜ。
 つっても、能力も知らねーし、『戦い方』も知らねー……冷蔵庫の用途もな。」

「……だがッ、もう無理とは思いたくねー。
 何か策はあるはずだぜ……きっとよォ……何か……ッ!」

……こうも、こうもあっけなくやられてしまうのか?

慧観の『勝利宣言』が響く。
歯噛みするスミシー。

「め、メチャクチャ言って、いい気になりやがってよォ〜〜ッ! なんつー坊主だッ!」

      「……」

太田垣は動きを見せない。
……終わったとは思いたくない。
だが、この状況。


             「…………ま、マジに……終わりなのか?」



      ・ ・ ・ ・いや!

(…………なんだ? 坊主野郎が、急にガックリしやがった……)

「…………まさかッ!」

反撃開始……か?
沈黙の中、謎の現象の、様子を見守る。

82東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/04/30(金) 21:03:00
>>78-79



>      「今、この会場にいらっしゃる『B級ランカー』は二人。
>       『ニコン・C・カラシニコフ』選手、『キム・クァンガン』選手。
>       『太田垣』選手の『ギブアップ』を運営側が認め次第、すぐに試合へ移行させて下さい。

>       お二人が『急用』を思い出したのでしたら、『C級ランカー』へ残留致しましょう。
>       『尾藤』選手を倒した『東雲』選手、ルーキーキラーの『相模』選手、
>       この会場にいらっしゃる十五人の『C級ランカー』の方々に、『対戦希望』を致します」

「・・・・・・・・・・」

どうやら慧観には、少なくとも太田垣の命を奪うつもりはなさそうだ。
復讐心に駆られ、暴走する可能性も考慮したが、流石は坊主か。
アリーナを潰すとしても、非道な手段は用いない。そういう信念があるようだ。

だが。


>             「皆様が『腹痛』を訴えるのでしたら、致し方ありません。
>              長期入院中の『稲積』選手の治療費を負担し、会場へ送迎致すも良し、
>              登録抹消をされた『小久保』選手の復帰試合を組むも良し、
>              『セクションX』の方々を招致頂くも良し、運営側のスタンド使いを『選手登録』するも良し」


『ブチッ』

ここまで分かりやすい挑発を受けて、落ち着いていられるほど東雲は大人しくはない。
あからさまに表情を険しく変え、組んだその太い腕やこめかみに、血管が浮き出る。
ここが試合中でなかったら、即座にその挑戦を買っていただろう。

そう、試合中でなかったなら。だが試合はまだ終わっていないのだ。

           「じゃかあしいわ、アホんだらぁッ!!」

立ち上がり、大声で叫ぶ。

     「まだ決着はついとらんじゃろうが、他の相手ばっか見とらんで集中せんか!!」

                    「『油断』や『慢心』は、相手に、戦いに対する冒涜じゃァッ!!!」

そして鼻を鳴らし、腰を下ろす。
ヤツの言葉通りにもし太田垣が敗れた場合、即座に名乗りを上げてやろう。

83穂村公康『フー・シュニッケンズ』:2021/04/30(金) 21:03:32
>>79-80
「なァなァ」  『ハイ?』

「こいつらうるせえよな。
 やっぱ流石の民度っつーかよ。
 銀と金に出てくる分かりやすい汚い金持ちの方が、
 まだお上品だよな」

           「るっせーバーカ!」

振り向いて『太田垣』と『坊主』に罵声を浴びせる観客に、
罵声を浴びせてみよう。

「んだ、こいつら。
 もし試合がオジャンになったら、
 公康君の『ルービックキューブ』捌きでオーッて沸かしてやっけど
 ッて、お。
          お?  お?

 坊主が倒れて炎上してるじゃん。ヤベーわ。
 太田垣、なんかしたんか?これ、マジック炸裂か?」

『素晴ラシイッ!京成逆転デスカ!
 オォォ――――――ッ』

84『六道辻』:2021/04/30(金) 21:04:12
>ALL
           「じゃかあしいわ、アホんだらぁッ!!」

           「まだ決着はついとらんじゃろうが、他の相手ばっか見とらんで集中せんか!!」

           「『油断』や『慢心』は、相手に、戦いに対する冒涜じゃァッ!!!」

           「ナメんじゃねぇぞ坊主!」

           「ツブすぞハゲ!」    「ハゲ!」

頭上にてファイターの一人が怒声を荒げている。
それに続くように、何人かのファイターが怒号を響かせる。


                バシュッ


         ≪解除です! 今、『梵鐘』と『大文字』が解除されました。
           その『全貌』が明らかになるッ! ああっ、酷い有様です!≫


『火炎』と『質量』でダメージを受けた『コンクリート床』に、亀裂が産まれている。
そこには誰もいない。『脱出』に成功した『太田垣』、その所在は――――


    「『地下』に逃れましたか。
     ――――しかし、規定に」

    ≪『太田垣』選手、『地下』へ逃れましたッ!
      ルールによると『地下』はリングアウトとなりますが、

      『ザ・サードマン』は単純な『反転』とは別に、『亜空間』を形成した上で、
      『どんでん返し』を作り出せます! グレーではありますが、合法です!≫

『地下はリングアウト』、『慧観』の指摘よりも早く、『森田』の解説が唸る。

         ギィィ――――

                               バタムッ

        ≪現れましたッ! 満を持して、『ザ・サードマン』の登場です!
          あの『灼熱地獄』から二分弱、長い奮闘でしたが遂に戦場へ復帰しましたッ!≫

戦力に勝るヴィジョンを前に、『慧観』は何事かを呟きながら、


                        ガバァ


一歩下がり、傍に置かれた『冷蔵庫』の扉を開ける。

>>80(鈴元)
>>82(東雲)
「今、見えたぞ。
 ――――『床』だ。『床』が持ち上がった」


『尾藤』は目敏くも変化に気づき、床を注視する。
まさにその言葉通り、持ち上がった床板から『ザ・サードマン』が現れる。

>>81(スミシー)
「来たぞ、『太田垣』ィィ……」


     「ここからか、ここからじゃあねェか。
      『慧観』、ファイターを甘く見るなよ」


     「スタンド能力が明かされた、ここからはあっという間だ。
      『太田垣』は能力を隠す間さえ与えず、攻め続けるぞ――――」


筋骨隆々の大男、灰色の目を光らせて口角を吊り上げる。

85『六道辻』:2021/04/30(金) 21:04:29
>>83(穂村)
「観客が湧いている……」


       「流石は『慧観』住職、
        葬式仏教と蔑まれているとはいえ、
        人の心を揺さぶるのは『宗教家』の本懐か」


『クァンガン』は笑みを浮かべる。
今までの穏やかさではない、『野生』を帯びた鋭ささえ感じられる。

86スミシー『ザ・ウィズ』:2021/04/30(金) 21:04:52
>>84(GM)

         ギィィ――――

                               バタムッ

「どんでん返し……
 あいつが『良の能力』……かッ!」

      「文字通りッ!!
       ひっくり返しやがった!
       ――つまり、形勢ってやつを!」

坊主――『慧観』は強い。
だが、太田垣はまだ、なんの強さも見せていない。

「もはや坊主の押せ押せムードじゃあねえ……!
 良、オメーのエンターテイメントでッ……!」

――そう、ここからだ。
ここからは。

       「……戦い方でッ!!
        お前のターンだぜ、ついに……!!」

『ザ・サードマン』が、慧観を翻弄するターン……だ。
もちろん、どうなるかは、分からないが。

87穂村公康『フー・シュニッケンズ』:2021/04/30(金) 21:06:28
>>85

「おお」

『オオ!素晴ラシイ!

 此処デ”スタンド”ヲ使い、文字通り”ドンデンガエシ”!
 今マデノ冷蔵庫ニル一見悪手ニモ思エル戦法ハ、
 コノ状況ヲ作る為ノモノカ!成程成程…!
 我ラニは決シテ、デキヌ!イヤ、シカシコノ技術・・・
 我ラノ”スタン道”ニ組コメナイモノだロウか。
 ”八極拳”の技術ヲ応用スレバアルイワ・・・!

     穂村老師ッ!クァンガン殿!侍殿(久染)!ドウ思イマスカ――ッ!』

          バッ

「なんつーか、アレよ。
 場の空気が一気に変わったな。
 おー、おー、いけ、いけー」

シュニッケンズを無視し、太田垣に声援を送る。

88東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/04/30(金) 21:06:43
>>84

「・・・・・」


尾藤の発言に、流石と思い、同時に頭が急速に冷えていくのを感じた。
一人で熱くなってしまった自分とは違い、冷静に戦場を見据えている。
同じ『ファイター』であるからには、『アリーナ』に対する斬奸状へ何も思わないはずはないのに、だ。
自分も後は黙して、両者の戦いを観察しよう。

「『どんでん返し』…なるほどのぉ。面白い能力じゃ」

さて、間合いは近付いたようだが、『ザ・サードマン』に対し『慧観』はどう出るのだろうか。

89鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2021/04/30(金) 21:07:10
>>84 (GM)
>>82 (東雲さん)

「!」

隣の東雲が叫んだため少し驚いた。
表には出さないが、心臓がばくばくと動く。

「おぉ、太田垣さん。」

ついに反撃開始か?

「なるほどぉ『どんでん返し』
 『箱から箱への瞬間移動』ではなかったみたいやけど、凄いねぇ。」

二人の姿を見守る。

90久染 墨彦『インク・フィッシュ』:2021/04/30(金) 21:07:31
>>84-85 (GM)


        「!」



    「ついにッ」



           「ついにッ!」



  「『戻ってきたッ!』 
    戦いの舞台にッ!」



 さきほどの『慧観』の穏やかな、
 それだけに背筋が凍る
 『宣戦布告』……


 彼の戦いは『弔い』も『仇討ち』も超えて、
 血と暴力を麻薬のように吐きだして回る
 アリーナが持つ『業』そのもの にまで到達しているようだった。


 彼の生き方について、
 僕の中に答えは見つからない……

 『答え』を見つけられるとすれば、
 それは今この舞台の上で戦うものだけだ。



  「おおおおおおおおおおおッ!
   太田垣――――――――――――ッ!」


 ステージ上には見えない挑戦者に向かって、
 そんな祈りを込めた声援を送りつづける。 



>>87 (穂村)

 「スタンドさんの言う『スタン道』というのは
  僕にはサッパリですが、
  スタンドさんならきっと努力すればできますよ――――――ッ!」


 ステージの興奮のあまり、
 深く考えずに炊きつけるような返事をしてしまう!

91『六道辻』:2021/04/30(金) 21:07:51
>ALL
そのスピードを生かし、『ザ・サードマン』は『慧観』目掛けてタックルを仕掛ける。
距離を取っていたこともあり、『慧観』はすぐさま『錫杖』を発現し、


                   ギュバッ!
                                ダダダッ――-


それに対し、すぐさまタックルの軌道を変化させ、西へと抜ける『ザ・サードマン』。
『ザ・サードマン』の身体制御力によるものだ。
『慧観』は発現した『錫杖』を片手で持ち、その先端を天へと掲げる。


>>88(尾藤)
>>89(鈴元)
「言い出せなかっただけだ。
 ……俺は、あの『住職』に『畏怖』を覚えている。

 負けたからではない。
 『慧観』には、『修羅の相』が浮かんでいる」


          「『どんでん返し』、それは『試合』でも起こり得るか――――」


『東雲』の胸中を察したように、『尾藤』は唸るように呟いた。
『尾藤』は睨むようにアリーナを見続けている。


>>87(穂村)
>>90(久染)

     「解らんッ!」

『シュニッケンズ』の唐突な質問に、にべもなく返す『クァンガン』。
興奮のあまりに雄叫びを上げる『久染』、『穂村』も思わず試合に食い入る。


     「そうだ、これが『アリーナ』だッ!
      『情熱』、『闘争』、美しい『タイマン』があるッ!」


>>86(スミシー)
「ああ、ここで決まる。
 ヴィジョン、能力、いずれも『慧観』を翻弄出来る。

 そして、弱点の『本体』を隠しているのなら……」

『ニコン』は唸る。『太田垣』に勝ちの目は十分あるのだ。
そして、『B級ランカー』である『ニコン』は『太田垣』に注目しつつある。

92久染 墨彦『インク・フィッシュ』:2021/04/30(金) 21:08:16
>>91

 「弓矢、錫杖、梵鐘ときて、
  また『錫杖』ッ!」


    「だけど太田垣――――さん、
     冷静な動きだ! 対応を読めているッ」


 「住職のスタンドは
  不思議で多彩な攻撃を見せるが、
  操っているのはしょせん人間!

  あのスピード&機動力があるなら、
  いずれ住職の対応を上回るのは確実だッ!」


 名勝負の予感にますます興奮が高まるぞ。


  「行け―――――――ッ!
   太田垣――――――――ッ!」

93鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2021/04/30(金) 21:08:33
>>91
               ヤ
「あのお坊さん。なんや嫌な感じするわ。」

「笑ってはっても、嫌な感じ。」

観客の闘士の反応を見ればわかる。
怒りを買う存在。しかし、彼の言葉で静まり返った瞬間があったのも事実。
恐ろしい男だ。

「ただ、嫌な感じがするんとどんでん返しが起きるんとの間に関係はないよね。」

「太田垣さん。気張りぃや。」

94『六道辻』:2021/04/30(金) 21:08:48
>>279


           バビュッ

                   ガギッ!
                             ――――ボグァ!!


『ザ・サードマン』の鉄拳、それが『慧観』の顔面目掛けて放たれる。
それに対し、『慧観』は『ザ・サードマン』の拳をマトモに喰らう。


         ≪入ったァァァ―――――ッッ!!

           『ザ・サードマン』の一撃、『慧観』選手の膝を付かせるゥゥ――――≫


冷蔵庫を背にし、錫杖を支えにした『慧観』には衝撃の逃げ場がない。
『ザ・サードマン』の正確さも功を奏し、『慧観』は表情を揺らがせて崩れ落ちる。


               ブバッ

                           ブシュゥゥゥゥ――――!!!!


         ≪こ、これはァァ――――!?

           『スモークマシン』です! 何故ここで!?
           ああっと、多量だッ! 五里霧中、どうなっているんだァァ―――ッッ!!≫


『慧観』が突き刺したのは床下の『スモークマシン』だ。
突如、白煙が一人と一体を覆い隠し、その様子は確認出来ない。

>>92(久染)
「ああ、その通りさッ
 ……だが、それは『慧観』住職も知ってのことだ」


     「そして、打てない『策』なら『策』じゃあないッ!
      今の一撃は確実に入ってるぞッ! 思いっきり顎を撃ちぬいたッ!」


『クァンガン』も興奮の余り、トッポギをやけ食いしながら応援している。


>>93(鈴元)
「あ、あれはッ!?」


      「『東雲』、お前の仕掛けた『スモーク煙幕』ッ!」


『尾藤』は露骨に驚愕し、両目を丸くして白煙の向こうを見続ける。

95スミシー『ザ・ウィズ』:2021/04/30(金) 21:09:05
>>91 >>94(GM)

「ナルホドそりゃあそうだ、単にひっくり返しただけじゃあねえ!
 ひっくり返して、自分側にまで状況をゴッソリ引っ張りこんだッ!」

スタンドと人間では前者が圧倒的に有利。
つまり、この状況は大田垣の圧倒的有利ということだ!

      ・・・・さらに!

「――――入ったッ!
 あの一撃は相当、キいてるだろうぜ……!」

それをモノにした一発。
あの速度の拳は、無視できるダメージではあるまい。

           ……だが。

「……煙!?
 スモークマシンだとォ〜?」

     「何だって今……目くらましか? 
      だが、あいつにも見えねーハズだ。
      まだ何か仕掛ける技があるってのか?」

そうだ、見えないのは慧観も同じのはず。
単なる目つぶしは意味を成すまい。

        となると、奴の狙いとは――?

96東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/04/30(金) 21:09:19
>>91>>94(GM)

「…家族を失った男の胸中、並大抵の覚悟ではないっちゅうことか」


>「あ、あれはッ!?」


>      「『東雲』、お前の仕掛けた『スモーク煙幕』ッ!」

「現状で打ち合うのは、『慧観』にとっちゃあ不利と認めたんじゃろう」
「だがアイツに『探知能力』でもありゃあ話は別じゃが、
 太田垣と同じく常人並みなら単なる時間稼ぎにしかならん」

「…こん中にそういう観戦者はおるんかのぉ」

煙が晴れるまで、チラリと周囲の『ファイター』の動向を見てみよう。
特に何もなければ、再び煙幕の向こうに目を凝らす。

97久染 墨彦『インク・フィッシュ』:2021/04/30(金) 21:09:53
>>94

  「まさしくッ!」


     「景気のいい一発が入りましたよ――っ!
      いいぞ――ッ 太田垣――――ッ!」


  キムの言葉に興奮冷めやらぬ顔で同意しつつ、
  座席上でさっきのパンチの手真似をする。
  トッポギの『赤』は情熱の『赤』だ!


   「…………がッ ここで『白煙』! 
    この『目隠し』!」


       「『冷蔵庫』を利用するように見せかけてその実、
        床下の『スモークマシン』の位置を
        冷静に見極めていたのか……!」



 これは『すべての試合を観戦し通した』という
 住職の手練と場数のなせる技か。

 僕自身『ヴィジョンを持たないスタンド使い』だから、
 住職の戦い方から学ぶものは多い………


 とはいえ、観客の口の悪さは一級品。
 再三の『目隠し試合』にさっきみたいな
 強烈な野次が飛ばなきゃいいが……

98鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2021/04/30(金) 21:10:07
>>94

「入った。」

一撃。一時はどうなるかと思ったが、叩き込まれた。
確実に流れが太田垣に来ている。

「すぐ追撃で……あ。」

白煙。消える姿。
流れを断ち切られるか?

「見えへん。向こうさんの狙いも。」

またあの安珍殺しでもしかけてみるのか?
それとも何か別の大技をしかけるか?

ヴィジョンによって身を守ることの出来ない坊主だ。
攻めねば負けるだろう。

99『六道辻』:2021/04/30(金) 21:10:24
>ALL

               ブシュゥゥ―――― ―― ―


       「クッソ、見えねぇぞこれッ!」


              「いつになったら試合見られンだよォ!」


       ≪そ、それは私にも解りませんッ!≫


互いの姿が朧気になるほどの『煙幕』、
半径3mの煙の塊に覆われた一人と一体、その行方はまだ解らない。

>>95(スミシー)
「『混戦』に持ち込む気だ。
 『慧観』が張り合えるとしたら『パワー』、
 それも『凶器』の分だけ威力とリーチを上乗せ出来る」


        「まだ勝負は判らんぞ、ボーイ。
         ――――『素人』の喧嘩は、ここからが恐ろしい」


>>96(東雲)
>>98(鈴元)
「時間を稼ぐ気か?
 『慧観』は時間を稼いで、何かを仕掛ける気だ」

『鈴元』に対し、『尾藤』はスモークにも勝るとも劣らぬ『不明瞭』な予想を返す。
周囲もどよめき、その中で『東雲』は客席を観察する。
老若男女いずれも驚き声とざわめくばかりの凡骨ばかりだ。
ある意味では、このアリーナを正直に楽しんでいると言い換えても良いのだが……。

>>97(久染)
「まるで何も見えないぞッ!
 ロックライブの『コーンスターチ』よりもヒドイじゃあないかッ!」

『クァンガン』同様、周囲のファイターも文句を垂れながら『煙幕』に食い入る。
先ほどまでの激しい『ブーイング』にまで発展しないのは、
『煙幕』から脱するのは『梵鐘』よりも容易いからだろう。

100久染 墨彦『インク・フィッシュ』:2021/04/30(金) 21:10:39
>>99

 「……………………ふうううう」


  伸びゆく白煙を見て
  張り詰めていた緊張がすこし緩み、
  今まで溜め込んでいた息をたっぷり吐き出す。


    この煙幕、観客ウケは悪いだろーが、
    『見世物としての戦い』を求めるギャラリーの消沈なんて、
    住職からしたらむしろ望むところだろーな。


  それに住職がこれから『B級』を戦い抜くつもりなら、
  きっと『秘匿』も重要なファクターの一つになってくる。


  なにせギャラリーには、
  わざわざ観戦にやってきたB級ランカーが
  (住職の言うとおりなら) 2人もいるらしいし……


   「…………」


    そのうち一人は僕の隣で、
    僕以上に無邪気なリアクションを
    している気がするけど……



 「これは…………ギャラリー的には、
  束の間のブレイクタイムって感じですかね――っ。

  今のところ戦況は五分五分……かな?」

101東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/04/30(金) 21:10:52
>>99

(『ファイター』とて同じか。まぁ仮に煙ん中を覗ける能力だったとして、簡単にこの場でそれを晒すアホはおらんか)

再び視線を場内へと戻す。
自分が使った策だから分かるが、煙とていつまでも立ち込めているわけではない。
太田垣と慧観、この状況で両者がどう動いたか、晴れた後にそれを考察するのも良いだろう。

102スミシー『ザ・ウィズ』:2021/04/30(金) 21:11:05
>>99(GM)

「……! な、ナルホド。
 お互い見えねえなら……スピードとか正確性よりもッ!」

       「『リーチ』!
        『パワー』!」

「闇雲に振り回して当たりやすく……
 んでもって、大ダメージを与えられる優位性……!
 ヤケクソに見えて、あの坊主、そこまで考えてやがるかッ!」

姿が見えないなら、正確な狙いより攻撃範囲。
手数より、一撃。

           ・・・・慧観の有利か。

「……野郎には大技がある。
 目隠しして、時間稼ぎする――ってのもありえるか?」

          「良、どう突破しやがる……?」

仮に敵が見えなくても、広域を巻き込めれば問題ない。
あの安珍殺しのような技が他にあって、なんらおかしくもあるまい。

103鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2021/04/30(金) 21:11:18
>>99

「時間稼がれてまた変なモン出されたらかなんわ。」

「ただ、接近してるんやったらさっきの鐘は出されへん思うけど。」

鐘の大きさを考えると、相手と一定の距離を離す必要があるだろう。
でなければ自分も鐘の中だ。
いや、勝負を度外視すれば自分ごと鐘に入れられるかもしれないが。

「ただ、いつまでもこうっちゅんは親切やないね。」

別に他人に闘いを見せるために闘っていないなら
見えないことを闘士が気にする必要は無いだろう。

104『六道辻』:2021/04/30(金) 21:11:32
>ALL
『煙幕』はじょじょに薄まっていく。
人影が二つ、その距離を詰めていく――――

105鈴元 涼『ザ・ギャザリング』:2021/04/30(金) 21:11:49
>>104

現したその姿。
距離を詰めたいであろう太田垣。
距離を離したいであろう坊主。
いや、詰めているのなら二人とも近づきたいのか?
どちらでもいい。どうあろうと勝負は、決着は一瞬だ。

「太田垣さん。」

太田垣がここまでいくと他の者は思っていたのだろうか。
何も知らない鈴元はともかくとして、このアリーナの事情をあの坊主の事情を知るものは
あの坊主に声援を送っていたのではなかったか?

「太田垣良さん。」

自分と同じ響きの名前を持つあの少年。
そこから親近感は沸かなかった。
しかし、それと彼を応援したいと言う気持ちは変わらない。
一時はどうなるかとも思ったが、彼は今闘っている。
その姿は鈴元の目に勇ましく見えた。

「頑張って。」

106久染 墨彦『インク・フィッシュ』:2021/04/30(金) 21:12:06
>>104

 「………………お、早いですね、
  もう晴れてき………」


             「おおッ!?」


 白煙内で繰り広げられていたのは、
 これまでの試合運びから考えれば
 少々意外な光景だった。


 「『接近』!

  だが挑戦者のほうはともかく、
  まさか住職まで―――」


   おいおいおいおい、
   何がブレイクタイムだって?
   とんでもない―――


  ステージ上から濃厚に立ちのぼっているのは
  一刹那後の『激突』の予感!


   何かとんでもないことが起こりそうな
   予感しかないッ!



 椅子に深く預けていた姿勢が
 ガバッっと一瞬で持ちなおり、
 ステージに向かって身を乗り出す。


    「――――――」


  声援を送ることも束の間忘れて息を呑む。
  次の一瞬を見逃さないよう、
  ステージの二つの人影を食い入るように見つめる――


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