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【場】『 私立清月学園 ―城址学区― 』 その2

1『星見町案内板』:2021/02/26(金) 23:22:22
『H城』の周囲に広がる『城址公園』の敷地を共有する『学び舎』の群れ。
『小中高大一貫』の『清月学園』には4000人を超える生徒が所属し、
『城郭』と共に青春を過ごす彼らにとって、『城址公園』は広大な『校庭』の一つ。

『出世城』とも名高い『H城』は『H湖』と共に『町』の象徴である。

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                 ミ三ミz、
        ┌──┐         ミ三ミz、                   【鵺鳴川】
        │    │          ┌─┐ ミ三ミz、                 ││
        │    │    ┌──┘┌┘    ミ三三三三三三三三三【T名高速】三三
        └┐┌┘┌─┘    ┌┘                《          ││
  ┌───┘└┐│      ┌┘                   》     ☆  ││
  └──┐    └┘  ┌─┘┌┐    十         《           ││
        │        ┌┘┌─┘│                 》       ┌┘│
      ┌┘ 【H湖】 │★│┌─┘     【H城】  .///《////    │┌┘
      └─┐      │┌┘│         △       【商店街】      |│
━━━━┓└┐    └┘┌┘               ////《///.┏━━┿┿━━┓
        ┗┓└┐┌──┘    ┏━━━━━━━【星見駅】┛    ││    ┗
          ┗━┿┿━━━━━┛           .: : : :.》.: : :.   ┌┘│
             [_  _]                   【歓楽街】    │┌┘
───────┘└─────┐            .: : : :.》.: :.:   ││
                      └───┐◇      .《.      ││
                【遠州灘】            └───┐  .》       ││      ┌
                                └────┐││┌──┘
                                          └┘└┘
★:『天文台』
☆:『星見スカイモール』
◇:『アリーナ(倉庫街)』
△:『清月館』
十:『アポロン・クリニックモール』
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前スレ:
【場】『 私立清月学園 ―城址学区― 』
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453647476/

628夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』:2023/08/16(水) 01:46:42

「わたし『ミネラルウォーター』のシュルイあてるのトクイだって、
 はなしたコトあったっけ??」

空き教室の一室で、一緒にいる相手に話し掛ける。

      「『カワのミズ』」

          コトッ

      「『イケのミズ』」

          コトッ

     「『ミズウミのミズ』」

          コトッ

三本の『ペットボトル』を机の上に並べていく。
中身は『鵺鳴川の水』と『烏兎ヶ池の水』と『湖畔の水』だ。
当然『煮沸消毒』はしていない。

「いや〜〜フトおもったんだよね〜〜!!
 こういう『シゼンのミズ』って、どんな『アジ』するのかなって!!」

        クルクルクルクルクル

「ナツの『ジユウケンキュウ』として、
 イマから『テイスティング』しようとおもうんだけど、どう??」

片手に持った『ストロー』を回しながら、サングラス越しに目を輝かせる。

629功刀 初雪『サクラ・ブルース』:2023/08/16(水) 02:11:45
>>628

『保健室登校』の常連である『功刀』だが、
『同級生』との面識はさすがにある。


         コトッ

            「『汚水』」

         コトッ

            「『汚水』」

         コトッ

            「……『汚水』」

学生服の上に羽織った『羽織り』の袖を口元に添えて。

「聞いた気はするけれど……バッカじゃないのかしらぁ?」

露骨に眉をひそめて『ボトル』から顔を離すようなしぐさをする。

「悪いことは言わない。やめておきなさいな。
 この虎穴にいるのは『虎児』じゃあなくて、
 得体のしれない虫だの菌だの……気色悪い物だけ」

          「けほっ」

「病院で過ごす夏休みはつまんないわよぉ」

丸眼鏡越しの視線に輝きはなく、辟易の色を織り成していた。

630夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』:2023/08/16(水) 04:17:26
>>629

傍から見れば、夏休みの残りを棒に振る『命知らずの行為』であり、
『それだけ』で済んだら、むしろ『ラッキー』だろう。

「いやいやいや、そういうワケにはいかんのだよ。
 なんてったって、わたしは『アリス』だからな!!
 イッカイきになりだしたらキチンとカクニンしとかないとヒルネもできないって、
 わたしのナカの『コウキシンさん』がいってるぞ!!」

      クルクルクルクルクル

「フフフフフ――――『アマチュア』にはオススメできないけど、
 アリスは『セミプロ』だからヘーキだ!!
 フユに『スズラン』も『アジミ』したコトあるし!!
 なんか…………こう『ピリッ』として『スリリングなフレーバー』だった!!」

        ――――――ピタッ

『ストロー』を回していた手が止まる。

     ズ ギ ュ ン ッ

そして、『人型スタンド』が現れた。
輝く『金髪』が緩やかに靡き、全身に纏うのはカラフルな『光のリボン』。
両目を覆う『青いリボン』は『サングラス』と同色だ。
鋭利な切っ先を有する『爪』は、『ネイルアート』を思わせる。
そのヴィジョンは総じて、『本体自身の姿』に似ていた。

「よし!!『カワのミズ』からいってみるか!!
 たぶんコレがイチバン『わかりやすい』とおもうんだよね〜〜。
 ほら、『ナガレ』があるからさぁ」

ペットボトルの栓を開け、迷いなくストローを差し込む。
もちろん『超人的味覚』は『移植済み』。
ちなみに『スタンド使いである事』は教えてなかったが、本人は忘れてしまっていた。

631功刀 初雪『サクラ・ブルース』:2023/08/17(木) 00:36:21
>>630

「どんな穴にでも飛び込まないと気が済まないの?
 虎児のいない穴にはウサギもいない。
 『墓穴』の底まですってんころり……そんなのつまんないわ」

          ヒュルン

「まっ…………好奇心の価値は否定しないけれど。
 せっかくならもう少し、面白いものを楽しんだらぁ?」

『純白の小太刀』……それを『手に発現』させ、
『峰』の側でこつん、と『ペットボトル』を打つ。

もう片手は口元に残している――――表情を気取られにくいように。

「身近に『使い手』がいるのは驚いたわ。
 『そ・れ』…………私の知っているのとは、随分違うのねぇ」

        ツイッ

刃を持つ手を返し、手の甲で『ヴィジョン』を指し示す。

「なかなか『見目麗しい』じゃない」

『夢見ヶ崎』に酷似するその姿は『初雪』の知る常識とは違っている。

632夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』:2023/08/17(木) 01:51:27
>>631

「もしかしたら『トラ』と『ウサギ』が『おちゃかい』してるかもしれないじゃん??
 あとから『キリン』もきたらどうしよう??
 なるべく『テンジョウ』たかくしとかないと!!
 『ふきぬけ』にして『アカリとりよう』の『マド』もほしい!!」

            ピクッ

    「ほうほう??『ユキちゃん』よぉ〜〜〜〜」

                 ジッ

          「『ソレ』は――――――『アレ』だ!!」

思わず興味を引かれ、反射的に『小太刀』を見る。
詳しくないので、分かるのは『小さい刀』という事くらいだ。
この手の形は初めてではないが、なかなか珍しいタイプだった。

「そういや『カタナ』のヤツ、まえドッカでみたな…………。
 『ブラック・ムーン』だっけ??『くろいカタナ』だった」

以前に戦った相手。
その中に『刀』を使うヤツがいた。
だからどうだという訳でもないが、何となく思い出したのだ。

「でもさぁ、コレは『しろいカタナ』だよねぇ〜〜。
 しっくりくるカンジがグッド!!」

「そしてアリスは、またあたらしい『ウサギ』をみつけてしまった!!」

        つまり………………『ユキウサギ』か!!

     「う〜〜〜〜〜〜ん」

ストローに指先で触れながら、目を閉じて小首を傾げた。

「たとえるなら『にちようびのコウサテン』。
 『ヒトがザツゼンとながれてる』みたいなカンジ。
 さすがに『シゼンのミズ』は『フジュンブツ』がおおいな!!」

『超人的四感』の一つ――――『超味覚』によって、ストロー越しに『味』を感知する。
やはりというか『雑味』が強い。
『ビョーインでナツやすみ』がイヤなコはマジでマネするなよ!!

633功刀 初雪『サクラ・ブルース』:2023/08/17(木) 05:04:47
>>632

「あなた……前からそこまでぶッ飛んでたかしらぁ?
 イカれてるのは帽子屋だけで結構っ。正気は10シリングじゃあ買い戻せないわ」

小さく鼻を鳴らす。

「ともかく、語彙も経験も豊富でお羨ましいこと…………けほっ」

        「とはいえ、褒められて悪い気はしないわ。
         『美術品』や『舞台道具』ではないにせよ、
         理想は『羊頭羊肉』
         見た目の優美さも、また『質』なのだから」

言葉の奥から読み取れたのは『刃物は珍しい』ということだ。
もしいくらでもいるなら、『1つの例』を挙げるとは考えにくい。

「……そうすれば『飲まなくてもわかる』 の?  
 さしずめ、あなたの言うところの『窓』を作る能力ということかしら。
 好奇心が人の形をしたあなたらしいといえば、らしいけれどぉ」

『正体』は知らないが――――便利そうな能力だ、と思う。

「これは『戦う』ためにある力だと思っていたわ。
 結局、千の思考も一見に如かず……勉強にはなるわね」

自分の能力も大いに役立つものだが、『毛色』が違う。
『戦闘の役に立つ』ものばかりが『スタンド』だと思っていたが――――存外奥が深い。

「将来は『ゲテモノ美食家』としてひと財産築けるんじゃあない?
 あなたになら鬼子母神の柘榴が、代用食足りえたのかも分かるのでしょうし」

汚水の食レポに眉を顰めつつ、こうなったのであれば、それを続けることを止めはしない。

634夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』:2023/08/17(木) 07:58:48
>>633

「『アリスのアリス』は、なんでもわかっちゃうんだよなぁ〜〜。
 だって『アリス』だし。フハハッ!!」

誇張は混ざっているが、決してデタラメではない。
こうして『出してるだけ』で、多種多様な『最新情報』が手に入るのだから。
今だって、生徒同士の噂話や教師の世間話が、遠くの方から自然と耳に入ってくる。

    「『ドクター・アリス』ってナマエだから、
     ユキちゃんもおぼえてかえってほしいな!!」

           シ ャ ラ ァ ン

『光』のように輝く『金髪』をかきあげる『人型』。

「ちなみに『こういうカタチしたの』がイチバンおおいっぽい。
 アタマがあってウデがあってアシがあってってヤツ!!
 わたしより『ゴージャス』なのは、みたコトないけどさぁ」

一旦ストローを抜いて、『湖畔の水』のチェックに取り掛かる。

  「おん??やっぱチョットちがうな??」

      「コッチは『ヒコージョーのロビー』。
       ヒトはイッパイだけど、それなりにまとまりがある。
       で、たまにうるさい」

             「――――そんなトコ!!」

『水質の分析』を終え、初雪に向き直る。

「いつだったか、トモダチに『ジャーナリスト』が『テンショク』だっていわれた。
 ショージキわるくないな!!
 アリスのユメは『セカイのゼンブをみるコト』だから!!」

「そのコは『ケーサツカン』になるんだって。
 ユキちゃんは、そういうのあったりする??」

         スッ

眉を顰める顔を横目で見つつ、最後のペットボトルに手を伸ばす。

635功刀 初雪『サクラ・ブルース』:2023/08/17(木) 20:39:27
>>634

「『アリス』は『迷い歩く』イメージだけれど――――」

 アリス
『夢見ヶ崎』の能力としては、妥当なのだろう。

「――――『ドクター』を名乗らせるからには、
 それはも〜、なんでもご存じなんでしょうねぇ」

緩やかに刀身を解除し、ごく当然のことを言った。
『湖畔の水』には、もちろん興味を惹かれてはいない。

「味の喩えを『目』でするのは――あなたらしい、のかしら?
 まっ、少なくとも。美味しそうには聞こえないわね」

        フン

「飛行場になんて、ろくに行ったことも無いけれど……」

が、通り一遍ではない程度に、返答はする。

       「『将来の夢』……」
       「けほっ」

                ス…

「……さぁ? 考えたこともないわぁ。
 『多岐亡羊』……やれることが多すぎるというのも、考え物だわ」

口元は大きな袖で隠したまま、『最後のボトル』に視線を落とす。

「『ジャーナリスト』は『後ろ暗い』ことも多い仕事と聞くわ。
 『前向きで明るい』あなたに、果たして向いているのやらねぇ」

そして、揶揄うような声色に話をそらした。

636夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』:2023/08/17(木) 23:53:41
>>635

初雪が口にした感想は、さりげなく的を得ていた。
元々は『視力を持たない本体』を補助する為に目覚めた能力だ。
『光あふれる世界』という名の『不思議の国』に来る前の『アリス』。

「『ドクター』っていうくらいだからな!!
 『カラダのつかれぐあい』から『ココロにためこんでるストレス』まで、
 なんでもかんでもイロイロわかっちゃうね〜〜〜〜。
『ツボおしマッサージ』もトクイだぞ」

『人間の匂い』は『心身のコンディション』によって、様々に推移するものだ。
『疲労』が蓄積した人間からは『アンモニア臭』がするし、
『ストレス』を抱えていれば『硫黄臭』が漂う。
『ドクター・アリス』の『超人的嗅覚』は、それを『見抜ける』。
『超人的触覚』と『超人的精度』が合わされば、
『按摩』のような『ツボ押し』だってお手の物。
まぁ、コッチにかんしては、マダマダおおいに『ケンキュウのよち』があるな!!

  「ふむふむ、ユキちゃんもやるなぁ」

          「でも、『ドクター・ブラインド』…………」

     「――――じゃなくて『ドクター・アリス』も『タキボーヨー』だぜ??」

『長い付き合い』だった。
今でも、たまに間違える事がある。
『ドクター』の部分を説明するなら、『前の方』が分かりやすかったかもしれない。

「で、『タキボーヨー』ってナニ??
 『しにせオンセンりょかん』のナマエとか??
 『ウミのサチ』と『ヤマのサチ』でまよっちゃうってコトだ!!
 こんどはソッチのレポートやるか!!」

           ――――――ストン

最後のペットボトル――――『烏兎ヶ池の水』にストローを差す。
これだけは形が違う。
『専用のボトル』だ。

「コレ、『ジンジャのミズ』でさぁ。
 しってる??『カラス』と『ウサギ』の。『300エン』だった」

「『ヌエ』ってヤツがおちたとかナンとか…………。
 ベツに『ミズがひかってる』とかはなかったけど、『パワースポット』なんだって。
 こんどイッショにいかない??」

『烏兎ヶ池』は『霊池』だ。
もちろん飲用の際は『煮沸推奨』。
そのまま飲んで入院する無謀な輩も世の中にはいるだろうが、
夢見ヶ崎明日美は『毒味』をしても無事でいられる。

「ほかにも『コウホ』があるから、ホントに『なる』かどうかはわかんないかなぁ〜〜。
 でも、わたしは『ゼンブ』しりたいから、
 『オモテ』も『ウラ』も『ウラのウラ』もバッチリみとどけないと!!
 『オモテのオモテ』もわすれずに!!」

            キラリ

   「ユキちゃんさぁ――――『カンがするどい』っていわれない??
    あ、ソレも『タキボーヨー』??」

繊細な手付きでストローを玩びながら、
『光のリボン』で隠された『ドクター・アリス』の『眼』が初雪を見つめる。

637功刀 初雪『サクラ・ブルース』:2023/08/18(金) 00:48:26
>>636

「『疲労』や『ストレス』を感じた動物は味が落ちるそうだものね。
 猟師が獣を一撃で斃すのは自然への敬意だけじゃあなくて、
 商品価値のためもあるんだとか…………けほ」

『ドクター・アリス』の能力は『当てづらい』。
味覚が鋭いだけ、ということもないのだろう――――とは考えているが。

「『多岐亡羊』」
「目標も可能性も多ければ多いほどいいとは限らない……という意味よ」

   「あなたには当てはまらなさそうな……つまんない考え方かしら?」

『故事成語』はこの世の真理では無い。
『初雪』自身、それは己を飾り立てる鎧の一つに過ぎないのだから。

「……『烏兎ヶ池神社』の『霊水』。それだけは『知ってる』。
 効能は……『病気平癒』。……全く、いい商売してるわぁ。
 煮沸しないと飲めやしない……獣が漬かったドブ水で、何の病気が治るのかしらね」

                フン

         「餅は餅屋。薬は薬屋。『薬剤師』は『国家資格』」

「ま……藁にも縋りたい気持ちまでは、否定する程子供でもなし。
 …………池の周りの散歩くらいだったら、付き合ってあげても構わないけれど?」

『飲んだことがある』から、ますます興味はない。
もっとも、当然、それは『煮沸』されたものだったように思うが。

「……けほ、『勘』? どちらかといえば、『理論』のほうが好きなのだけれど。鈍いとは思ってないわ。
 そういう言い方をするあたり、あなたの『鵺的』な部分をなにか暴いてしまったかしら?」

638夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』:2023/08/18(金) 02:10:14
>>637

大抵のスタンドには『動き』がある。
それがない『ドクター・アリス』は、他人からは何をしているのか分からない。
『視覚』を得た今は尚更そうだろう。

「ユキちゃん、『モノシリ』だな!!
 アリスとしては、『ウサギのあしあと』はおおいほうが、
 『ウサギ』をみつけやすくなってイイかなって!!
 でも、ちゃんと『カイセツ』してくれるとスゲーたすかる」

      「ま、そんな『ウマいハナシ』はナカナカないよね〜〜」

『同級生』だから『身体が弱い』のは知っている。
『霊水』に対して思う事も、おぼろげながら察せるが、深くは言わない。
ただ、『一定の理解』を示した。

    「ほうほう――――」

           「ふむふむ――――」

                  「なるほどなるほど――――」

「『ちょうどイマごろのトショシツ』ってカンジ。
 レイボウがきいてるから、すずみにきてるヒトがワリといる。
 フダンよりハナシゴエはするけど、ヨソよりシズカ」

「よし!!これにて『レビュー』かんりょう!!
 めぼしい『めいがら』を『せいは』したぞ!!」

    スッ

      「ゴチソーさまでした」

                  ポイッ

使い終えたストローをゴミ箱に落とす。
『おいしかった??』ってきかれると、おいしくはないな!!
のむんだったら『エビアン』とか『ボルヴィック』にしとけ。

「あ〜〜〜〜なんかノドかわいたな〜〜〜〜」

        グビグビグビィ

『4本目のボトル』を取り出して口をつける。
自販機で買った『ミネラルウォーター』だ。
何て事のない普通の商品だが、『超味覚』を通して味わうと、
『未処理の水』とは比較にならない程に『クリア』な飲み心地だった。

「――――――うまい!!
 だいいっかい『ウォーター・オブ・ザ・デイ』をジュショウしたのは、
 『とびいりさんか』の『きたアルプスてんねんすい』!!
 カンペキにゴボウぬきのブッちぎりだ!!」

未処理の水を飲み続けていると『ミネラルウォーターの美味しさ』が良く分かる。
あたりまえにある『ミズのたいせつさ』をリカイするイベント。
それが『W・O・T・D』のシュシなのだ。

「『ヌエ』??イケにおちたってヤツ??
 あ、ソイツ『ネイルアート』がシュミとか??」

本体とスタンドが共に小首を傾げ、同じような仕草でカラフルな『爪』を眺めた。
とぼけている訳ではない。
しかし、ある意味『鵺に触れた』のも事実ではある。

639功刀 初雪『サクラ・ブルース』:2023/08/18(金) 21:47:57
>>638

「……人のこと言えない自覚はあるけれど、
 あなたのユーモアは少しわかりにくいわ」

        「もっと素直な方が好み」

   ツイ

明確な返答になるような言葉は使わず、視線を窓のほうに向けた。
外ではセミすら静まる猛暑が渦巻いている。

「……ふ。鵺の趣味は『身体改造』でしょう。
 舌を蛇みたいにする人間はいるけれど、
 しっぽ代わりに蛇をつけるセンスにはかなわないわね」

「……」

          スッ

カバンから自分の水筒を出し、
緩やかにコップをひねって、白褐色の液体を注いだ。

「『正午の紅茶・ロイヤルミルクティー』……
 どんな純粋なお水よりも、結局これが一番美味しいわ」

          グイ

甘い。
奥行きのない、健康でもない甘さ。

「……『池』。行くなら、夏が終わってからがいいかしらね」

窓の外を見たまま、そうこぼした。
空き教室の夏の日は、そのようにして流れていくのだろう――――


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