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【場】『 私立清月学園 ―城址学区― 』 その2

1『星見町案内板』:2021/02/26(金) 23:22:22
『H城』の周囲に広がる『城址公園』の敷地を共有する『学び舎』の群れ。
『小中高大一貫』の『清月学園』には4000人を超える生徒が所属し、
『城郭』と共に青春を過ごす彼らにとって、『城址公園』は広大な『校庭』の一つ。

『出世城』とも名高い『H城』は『H湖』と共に『町』の象徴である。

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                 ミ三ミz、
        ┌──┐         ミ三ミz、                   【鵺鳴川】
        │    │          ┌─┐ ミ三ミz、                 ││
        │    │    ┌──┘┌┘    ミ三三三三三三三三三【T名高速】三三
        └┐┌┘┌─┘    ┌┘                《          ││
  ┌───┘└┐│      ┌┘                   》     ☆  ││
  └──┐    └┘  ┌─┘┌┐    十         《           ││
        │        ┌┘┌─┘│                 》       ┌┘│
      ┌┘ 【H湖】 │★│┌─┘     【H城】  .///《////    │┌┘
      └─┐      │┌┘│         △       【商店街】      |│
━━━━┓└┐    └┘┌┘               ////《///.┏━━┿┿━━┓
        ┗┓└┐┌──┘    ┏━━━━━━━【星見駅】┛    ││    ┗
          ┗━┿┿━━━━━┛           .: : : :.》.: : :.   ┌┘│
             [_  _]                   【歓楽街】    │┌┘
───────┘└─────┐            .: : : :.》.: :.:   ││
                      └───┐◇      .《.      ││
                【遠州灘】            └───┐  .》       ││      ┌
                                └────┐││┌──┘
                                          └┘└┘
★:『天文台』
☆:『星見スカイモール』
◇:『アリーナ(倉庫街)』
△:『清月館』
十:『アポロン・クリニックモール』
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前スレ:
【場】『 私立清月学園 ―城址学区― 』
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453647476/

101白灰『ヒップホップ・イズ・デッド』【高2】:2021/05/28(金) 22:34:44
>>100
「…………」

宙に浮いた『図鑑』を見て、白灰は言葉を失う。
驚き、衝撃、予想外――といった表情だ。

「賢、オマエ……」
 、、、、、
「こっちもかよ!」

『ヒップホップ・イズ・デッド』――スタンドが白灰の傍らに発現する。
『パンテオン・ロココ』が手にとった植物図鑑を、同じように手で取り、引っ張る。

「俺にもある――そういう『力』。
 『特別な力』ってワケじゃないんだな、コイツ」

102隼士 賢『パンテオン・ロココ』【高2】:2021/05/28(金) 22:47:36
>>101

> 、、、、、
>こっちもかよ! 『特別な力』ってワケじゃないんだな、コイツ

白灰の傍に発現される『ヒップホップ・イズ・デッド』
 それに、同じく隼士も一瞬衝撃を受けたのか顔を硬直させた。

そして

「ふ   ふhuhuhuうhuhuはhahahahaha――!!
なぁ〜〜んだ、なぁなぁなぁなぁなぁりっとりっとリットぉ!
お前も、俺の父親とか母親には見えない『力』あんのかよ!

あっ、他にもランニングガールとかバス停で待ってたガールとかも
俺の『パンテオン・ロココ』を見えてたから、てっきりガールが力を
持つの多いと思ってたけど、やっぱ男も発現するもんなんだな!」

そう爆笑しつつ饒舌に喋る。

「なぁリットリットリットぉ! この力、『おもしれー』よな!
だってよ、見えねー奴等にはぜってー見えねーもん!

なに起きてるかわからねーから、物を持ち上げたり 軽く体叩いてやっても
気の所為って思ってんのか反応うすくてさー」

 ――やっぱ、『力』無い奴等って『つまんねぇ』なー。

そう、何処か危うい空気を醸しつつ隼士は溜息と共に呟いた。

103白灰『ヒップホップ・イズ・デッド』【高2】:2021/05/28(金) 23:05:42
>>102
「あ、しかも結構いんのな……」

(ていうかコイツ、メチャクチャ関わってんな……。
 行動力の塊みたいな奴だから、良くも悪くも『引き寄せる』のか)

「確かにな。俺も気づいてから色々試したけど……気付かれないし。
 同じようなヤツに出会うのはオマエが初めてだから、
 『見えない』ヤツの方が、多分多いんだろーな。
 いや、最初は俺も何か幻覚でも見てるのかと思ったけど、
 ちゃんと物を動かせるからびっくりしたワケなんですが――」

テンションの高い隼士につられて、こちらもべらべら喋るが、
ポツリとこぼされた呟きに言葉を止める。

「…………」

「おいおい、賢、珍しくテンション下げたな。
 『つまんねぇ』ヤツラなんて気にしないのが、『オマエらしさ』じゃねーの?」

104隼士 賢『パンテオン・ロココ』【高2】:2021/05/28(金) 23:31:35
>>103(けっこー長く絡んだな……次でUFO探しの旅『〆』に出ようと思うぜぇ!)

>『つまんねぇ』ヤツラなんて気にしないのが、『オマエらしさ』じゃねーの?

「・・・あ゛っ?」

・・・・・・
オマエらしさ?

リットは何言ってんだ? 俺が何時もつまんねーと思ってる奴等。

何時も何時も何時も何時も何時も何時も何時も何時も何時も何時もだ
なんべん俺が自分に正直に生きても否定『殺して』してくる奴等。

UFOなんて夢見ごと   子供の空想   大人になれ
 何時までもガキ見たいな事言うな     ちょっとヤバいんじゃないの?

(あぁ うるせぇ。うるせぇうるせぇうるせぇうるせぇうるせぇうるせぇ
うぜぇうぜぇうぜぇうぜぇうぜぇうぜぇうぜぇうぜぇうぜぇうぜぇうぜぇ)

俺が気にしてないとでも? 俺が好き好んで、こんな風に笑って
つまんねー奴等に合わせるノリをしてるとリットは本気で思ってんのか??

あいつ等の吐く息と一緒の空気を吸い込んでると思うとマジ吐き気がして
けど、俺もあのつまんねー親も周りの奴等も生まれた頃から直ぐ近くにいるから
一緒の大気を吸ってるわけで、けど俺にはそんな酸素拒否する事もできなくて
苛ついてブっ殺してやりたくてブっ殺して殺して殺して殺して殺して。

>うちは人間が大好きだから、人間達と寄り添いたいから

鈴蘭パーカーから芳香が強まった気がした。

>だから生きたい、人間達と一緒に

スゥゥゥぅうううう!! ふーーーっ……!!

「…………リットぉ〜〜〜〜、俺はっショ……UFOを見つけて
早く、早く早く地球を抜けて別の銀河に飛び立ちたいんだぜぇ?
きっと、こんな地球には無い素晴らしいものが俺の小さな世界の外側に
沢山たくさーん詰まってるんだから!」

 一瞬顔に過った形相は、大きく深呼吸すると共に穏やかな顔になった。
それでも、声色は弱弱しく少し切ない。

「じゃなきゃよ……じゃなきゃ、お、俺……きっと、多分もう少しで
『取返しのつかなくなる』……あぁ゛……なんで……UFOは来ないっショ?
俺、俺、俺・・・こんなにUFOを愛して、力も貰ったってぇのに」

「り り リッ リット
UFOは……い いるっショ! そ、そうっ。まだこの街には俺や皆が
知らない不思議が目白押しっショ! そうっ……諦めるなんて
『俺らしくない』もんなぁ!!」

 笑って、リットに告げる。

105白灰『ヒップホップ・イズ・デッド』【高2】:2021/05/28(金) 23:49:51
>>104(了解! お疲れさまでした)
「……そう、だな。そのとおりだって、賢!」

(『オマエらしい』……か。
 ちっと『地雷』ふんだか……あー、まいったな)

(クラスメイトとしてそれなりに話してた、つもりだった。
 こうやって話すぐらい、には。でも……『ここまで』だったか? わかんねーな……)

「『鈴蘭』の女の子……俺も色々調べてるからな。
 この『力』も合わせて、少しはオマエの願いの役に立てるかもしれねーし」

(コイツの内に踏み込んで、何かを『背負う』のは……まだ無理だ。
 ここで、『何も気にしてない』っていう風に話すのが、多分『俺らしい』)

「クラスメイトとして、手伝ってやるよ」

笑顔で、『ヒップホップ・イズ・デッド』の拳を突き出す。

106隼士 賢『パンテオン・ロココ』【高2】:2021/05/29(土) 00:00:23
>>105(めんどくせーキャラに丁寧に付き合ってサンクス! 今後も宜しくな!)


>クラスメイトとして、手伝ってやるよ

「応ohおーっショ!! リット!!
UFOはきっと直ぐ近くで俺達の知らない間に飛行してる筈さっ!
フラワーキッズって言うなまものの証拠もあるぐらいなんだ
ぜってーぜってー何時かUFOに宇宙人と出会える筈っショ!」

『パンテオン・ロココ』の拳で、その突き出された拳に合わせるっショ!!

「それじゃー俺はそろそろ『湖畔』へ向かうぜぇ!
またなーリットぉ!!
 UFOはぜってー近くにいる筈さ! リットが手伝ってくれるってなら
100倍力だぜぇ、お前が困ってる時があったら直ぐ俺も手伝ってやるっショぉ!」

 さぁ! さぁさぁUFOUFOUFOだ!!

期待を新たに胸にチャージして図書室を走り抜け外に飛び出してUFOを
見つけてみせる!! 必ず、この街(世界)にUFOは存在する筈だから!!

107白灰『ヒップホップ・イズ・デッド』【高2】:2021/05/29(土) 00:09:52
>>106
「……ふぅ〜」

隼士が立ち去った後、一人息を吐く。

「アイツも『力』を持っているのにはびっくりしたけども……。
 大丈夫かね、アレ。UFO……いや、最早俺も完全に否定はできねーけど」

「『力』を使える他の連中が……UFOを生み出してたのかもな、なんてな」

本を片付けて、その場を後にした。

108ナカレ『サクソン』:2021/06/02(水) 22:46:01

「・・・・・・・」

清月学園中学二年生の教室の一つ
窓際の席に一人の女生徒が物思いに耽りながら窓の外を見下ろしていた

「はぁ・・・・」

ふと、ため息を一つついた
彼女の周りに他の生徒はいない
この教室の生徒の多くは、彼女の様子を遠巻きに見つめながら一定の距離を取っていた

その原因は、朝のHRにあった

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

   「あー、皆、席に着いたか? 今日は転校生を紹介する」

がやがやと騒々しさを増す教室
季節外れの転校生だ、生徒たちの好奇心は否応なく高まるだろう

ガラガラと扉を開けて、一人の女子生徒が入ってきた
年齢相応の体躯でありながら、その眼差しは年不相応に険しい
その少女はつまらないものを見るかのように教室の生徒達を見回して、自己紹介を始めた

   「赤月ナガレ、先月まで海外にいたが訳あって越してきた」

海外から来た転校生という言葉に生徒たちの無音のボルテージはさらに高まる
しかし、次の台詞を聞いた途端に、教室内に困惑の空気が流れた

   「この街に潜む『影の組織』について知っている者は私のもとに来てくれ
    私が言いたい事はそれだけだ」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

   ヒソヒソ
          ヒソヒソ

(おかしいぞ・・・・何故、私は遠巻きに監視されているのだ?
『後見人』からのアドバイスで学校に通う事を決めたまではよかったはずだ
 だが、何故彼らは私に話しかけてこない? 何故、監視を続ける?)

   ヒソヒソ
          ヒソヒソ

赤月は兄の仇を追い、『アリーナ』という組織について探るためにこの街へ来た
本当は『組織』について調査する時間を作るために、学校に入学する気はなかったのだが、
『後見人』から、義務教育は受ける様にとのアドバイスを受け、この学校への転入を決めたのだ

(学校に通いつつ、『アリーナ』についても探る
 完璧な作戦だと思ったのだがな・・・・)

『後見人』にとって最大の想定外は、彼女が想像以上の『世間知らず』だった事だろう

109赤月『サクソン』【中2】:2021/06/03(木) 22:59:05
>>108

遠巻きに生暖かい目で見られる中、赤月は一日を終えた
日本の学生たちが『退屈な授業』と表現するようなものであっても、
これまで腰を落ち着けて勉強をする機会がなかった赤月にとっては物珍しく、
思いの外、充実した一日を過ごすことが出来た

「少し、疲労が溜まったな」

「本格的な調査は明日からにして、今日は一度本拠地に帰るか」

こうして、赤月の学園生活初日は幕を下ろした
現在の本拠地である学生寮に向けて歩き去って行く

110御影憂『ナハトワハト』【大学二年】:2021/06/13(日) 05:46:39

       フラッ…………

夕方――――『心理学部』の研究室を後にし、
外の風に当たろうと一人外に出る。
今日は『最悪の気分』で学校に来ていたため、
あまり体調は良くなかった。
足元が不注意だったのは、そのせいだったのだろう。

  ガッ

     ズッダァ――――――ンッ!!

                        バサバサバサァッ

普段は気にも留めないような些細な出っ張りに躓き、
勢い良く前のめりに倒れ込んだ。
見た感じ、思いっきり『顔』から行ってしまったようだった。
教授から受け取った資料が、辺りに散らばる。

111御影憂『ナハトワハト』【大学二年】:2021/06/13(日) 21:42:54
>>110

  …………ム ク リ ッ

                 サッ サッ サッ

ゆっくりと起き上がると、落ちている資料を拾い上げて、
その場を去った――――。

112赤月『サクソン』【中2】:2021/06/18(金) 21:47:02

「・・・・・・・・。」

―――昼休み
中等部の制服を適当に着崩した少女が校舎の屋上で大の字になっていた
灰色の曇り空を眺めながら、思い返すのは『あの夜』の事だ

歓楽街で突然、通り魔に襲われたあの夜・・・・
相手に殺意がなかったために運良く殺されずに済んだが、
あの出来事が起きたタイミングはいくら考えても不可解だ

(私がスタンドの訓練をするのを見計らうかのように、2人のスタンド使いに狙われた
 普通に考えれば、両者は繋がりがあると考えるのが普通だろう
『ダミーナイフ』の意味・・・・警告か? これ以上、『アリーナ』の詮索をするな、という?)

右手で目を覆う
視界が闇で満たされ、考える事に集中できる

(だが、『アリーナ』は私の事をどこで知った?
 多少は派手に動いていたとはいえ、『アリーナ』が私の事を知るには・・・・)

闇の中に一人の少女の顔が思い浮かぶ
この町に来て、初めて出来た『友達』の顔が・・・・

「違う! そんなはずはない!」

頭に浮かんだ一つの『疑念』を振り払うかのように
飛び上がるかの様に立ち上がった

113高見盛 炸盤『デイヴ・エドモンズ』【高2】:2021/06/18(金) 22:21:53
>>112

  「どんなことだってあるさ」
 
 
 ガ

          シャン
 

声を上げつつ立ち上がる『赤月』に、野太い声が掛けられる。
 
 
    ガシャ

                ガシャ
 

もしも赤月が顔を上げることがあれば、恐らくは目にすることになるだろう。
屋上に設置された『転落防止用フェンス』に『外側から』手を掛け、屋上へと登り来る男の姿を。
  
 
「こういうことも、だから勿論ある」
 
 
既に肩から上はフェンスを通して見える位置まで上がってきており、
その顔が精悍な太眉と、誠実さを感じさせる一重瞼を備えていることも、その気になれば分かることだろう。
 
「なにも違わない……さ」
 
男は更に腕を伸ばしフェンスに指を掛け、徐々に体を持ち上げつつある。
フェンスを乗り越え屋上へ入り込むのは、時間の問題だろう。

114赤月『サクソン』【中2】:2021/06/18(金) 22:41:44
>>113

>  「どんなことだってあるさ」

「・・・・・・・ッ!」

頭の中にこびりつく『疑惑』を必死に否定しようとする赤月の耳に
飛び込んできた言葉は可能性を肯定する言葉・・・・

それを聞いて、やはりそうか、と思いそうになり・・・・

「え?」

気付いた・・・・その男の存在に!
フェンスの外側から現れる『異様な男』が目の前にいる事に!

「誰だ!? まさか、この前の『連中』の仲間・・・・!?」

男の顔を見れば、実直な印象を受ける顔立ちに気が付いただろう
しかし、今の赤月にはそんな些末な事に気が付く余裕はなかった
それどころか、立ち上がった身体を半身に構えて、臨戦態勢を取った

フェンスの外側から現れる異様な男・・・・
そして、先日襲撃を受けたばかりのこの状況・・・・
目の前の男は『先日の連中』の仲間ではないか?という疑念が心を満たし、思わず声を上げた

115高見盛 炸盤『デイヴ・エドモンズ』【高2】:2021/06/18(金) 22:51:36
>>114
 
「ん……ッと」
 
左右の腕をリズミカルに軋ませながら、とうとう男はフェンスの上端へと手を掛ける。
全身を露わにしたその男は、上半身を黒色のタンクトップで鎧い、
下半身には『清月』の指定制服であるスラックスを纏っていた。
 
「『こういうこと』に、『仲間』もなにもないだろう。
 確かに俺は見ての通りの『高校生』だけれど……ンッと」
 
赤月の言葉に応じつつ、動きは些かも淀むことはない。
『苦労してどうにかこうにか』といった調子とは違った、慣れた動きがその端々から読み取れる。
 
「『部活動』ッてワケでもないのだから、『仲間』は必要ないんだ。
 これはただの、そう、『訓練』みたいなものだからね」
 
 
ガッ
 
「君はひょっとして」
 
 
   ギッ

            ギシィッ


 
    「『お昼ごはん』でも、食べていたのかな?」
 
 
アクシデントもトラブルもなければ、次の瞬間にでも、男は屋上に降り立つだろう。

116赤月『サクソン』【中2】:2021/06/18(金) 23:09:49
>>115

「『高校生』・・・・? 『訓練』・・・・?」

右手で拳を握りしめながら、臨戦態勢を継続する
下半身に履いているスラックスが指定制服である事には気が付いたが、
それなりに制服を着崩している自覚のある自分から見ても、
彼の上半身の出で立ちは明らかに異常だ

「『訓練』って・・・・君は一体、何の『訓練』をしに来たんだ?」

赤月の中には一つの仮説が浮かんでいた

先刻の『襲撃』・・・・あれがこちらの戦力を測るものだったとすれば?
その上で、赤月が『弱者』と判断され、『少年兵』の『訓練』に利用されている・・・・としたら?
『先日の襲撃』・・・・『目の前の異様な男』・・・・全てを繋げると、そんな『思惑』が浮かび上がる

(『仲間』も連れていないなんて・・・・ふざけた男だ)


>「君はひょっとして」

「・・・・・・ッ!」

男が何かを言おうとしている
『宣戦布告』か『降伏宣言』か・・・それとも

>    「『お昼ごはん』でも、食べていたのかな?」

「ああ・・・・この前、『O阪』に行ってきたものでね
 ちょうどいいから『お昼ごはん』にしていたんだよ・・・それがどうした!?」

ピリピリとした緊張感が走る・・・・!
赤月の左手には『蓬莱の肉まん』が握りしめられている・・・・
先日、『O阪』に行ってきた折に、美味しかったからお土産で買った代物だ

117高見盛 炸盤『デイヴ・エドモンズ』【高2】:2021/06/18(金) 23:26:59
>>116
 

     ダンッ!

「『自分にできること』を」
 
遂に屋上に降り立った男は、力強く地面を踏み鳴らす。
男の身長は高く、肩幅も、胸の厚みもそれなりに備わっている。
格闘技か何かで鍛えたというよりは、『よく食べよく寝たら育った』という印象を見る者に与えるスタイル。
 
「『もっと上手にやりたい』と思っているだけだよ。
 そのための『訓練』だ」
 
男は穏やかな笑みを浮かべてこそいるが、その会話はどこか噛み合わない。
 
「この程度のことに、果たして『仲間』が必要なのかな……?」
 
緩やかに両腕を広げ、緩慢な足取りで赤月へと迫る男。
単なる身振り手振りだけを見れば、そこに敵意や害意の類は見られないだろう。
しかし。 
 

「だからその、『それ』」
 
 
右手の人差指を伸ばし、赤月の左手に握られたそれを示す。

「それは、お昼に、冷めきってしまったものを食べて」
 果たして十分に、おいしいものなのかな?」
 
「俺はそれが、凄く気になる」
 
 
一風変わった『昼食トーク』と受け取ることも、ともすれば可能だったのかも知れない。
続く男の言葉を聞いて、それでも昼食トークをしたければ、きっと男は応じるだろう。
 
 
  「君は」
 
 

      「『どうやってここまで上ってきた』と、訊かないね」

 

「俺が『誰』で、俺の『仲間』や『訓練』や──フフッ!『お昼ごはん』のことを」
   
男の瞳は、ただただ黒い色をしていた。
 
 
「そこまで気にする君の事が――俺は君の『肉まん』と同じくらい、気になるんだけれどね」
 
 
男が歩みを止めることはない。
赤月の任意の距離を始点として、そこから常識的な位置までは近づいてきてしまう──のだろう。

118赤月『サクソン』【中2】:2021/06/18(金) 23:42:13
>>117

「『登ってきた方法』・・・・?」

言われてみれば盲点であった
清月学園の建物は比較的新しく、その外壁は亀裂一つ無い
にも拘わらず、まったくの無手でこの男は外壁をよじ登ってきたのだ

「来るな!」

疑問点が多すぎる
赤月の言葉と目の前の男の語る言葉は、噛み合っているとはとても思えず、
まるで何か重要な『前提条件』が間違っているかのように思える

「私に・・・・近づくな!」

だが、この話術も彼にとっては戦術の一つなのかもしれない
こちらの頭をかき乱し、戦いを有利に運ぶための戦術なのかも・・・
そう思い、赤月は男が近づく前に、その身に『サクソンのトレンチコート』を纏った

(しかし・・・・彼が何の関係もない一般人だとしたら・・・・?)

スタンドを身に纏いはしたが、赤月の胸中では常に『迷い』が渦を巻く
先制攻撃をしかけるべきか・・・・ それとも、この疑惑がただの思い過ごしなのか・・・・

迷いの中、赤月は思わず後ずさりをした

119高見盛 炸盤『デイヴ・エドモンズ』【高2】:2021/06/18(金) 23:57:54
>>118
 
「不思議だろう?」 
 
見る限り、男が『スタンド』の類を発現している様子は無い。
フェンスを掴んでよじ登ってきたのは、単なる身体能力に拠るものなのだろう。
ただ、それはフェンスを掴んでいるから可能なことであって、勿論その下の『外壁』をよじ登れた理由には成り得ない。
 
「それを不思議と思わない君の事が、俺にはどうにも不思議で、
 ――フフッ!」
 
『サクソン』を発現する赤月を見て、言葉を区切り噴き出す男の様子からすれば、
『見えている』のは間違いないのだろう。
男は不自然なほどに何気なく赤月から視線を外し、空を仰ぐ。
 
「前回の娘は、サラリーマンの脚を折っていたのだっけ」
 
「その前の娘は、自動販売機を殴りつけていたな」
  
 
顔を上げたまま、瞳だけを下ろし、再び『赤月』と『目を合わせる』。
赤月の言葉に従う気があるのか、少なくともそれ以上に接近する様子はない。
 
 
「君は君の『それ』で、一体何を始めるつもりなのかな。」
 
 
『スタンド』が見えている事を隠す気は微塵もない。
襲えば襲っただけ襲い、退けば退いただけ退く。
その程度の、どこまでも気安く身軽で等身大の、言葉であった。

120赤月『サクソン』【中2】:2021/06/19(土) 00:14:02
>>119

「そん・・・・な・・・! その程度の事が・・・・!?」

確かに、外壁をよじ登ってきた理由は気になる・・・・しかし、それは『多少』程度だ
だが、目の前の男は(その異様な風体には目を向けずに)『その疑問』こそを重視している

(いや・・・・?)

もしかして、これこそが先程から感じていた『前提条件の違い』なのでは?

(『不思議だろう?』という言葉が『不思議に思って欲しい』という意思の表れだとしたら?
 彼が外壁をよじ登ってきた理由が、『私に驚いて欲しい』のだとしたら?)

ひょっとしたら、彼は思ったよりも危険な存在ではないのでは?
と思い直し、改めて声をかけようとして・・・・

>「前回の娘は、サラリーマンの脚を折っていたのだっけ」
>「その前の娘は、自動販売機を殴りつけていたな」

「・・・・・・・・!?」

ぞわぞわとした危険を感じる
彼は『スタンド』が見えていて・・・・自分以前に何度も『スタンド使い』と遭遇している
しかも、彼の言葉を信じるならば、どれも危険な『スタンド使い』だ・・・!

「私は・・・・君と争うつもりはない」

左手に持った『肉まん』をトレンチコートの左ポケットに入れる

「何かをするつもりも・・・・・今はない
 だが、一つだけ君に聞きたいことがある」

右手の掌を男の目の前でかざす
『待った』を意味するジェスチャーだ

「君は『アリーナ』という組織を知っているだろうか?」

121高見盛 炸盤『デイヴ・エドモンズ』【高2】:2021/06/19(土) 23:32:59
>>120
 
「『どんなことだってある』んだ」
 
「誰かの『その程度』が誰かの『どの程度』か、分かる人は少ないんじゃあないのかな」

フフ、と小さく零す声に棘は無い。少なくと語調に限って言えば、それは間違いないだろう。
 
「君にとっての大事なことが誰かに『その程度』呼ばわりされる機会が、
 このさき決して無ければいいと、俺は心から祈っていたりするんだけれどね」

歩みを進める様子はない。先の『近づくな』の言葉にいまだ従っている、ということなのだろう。
だからこそ。
 
「俺は不思議だ」
 
「突然屋上まで素手で登ってくる人物がいたとして、それに驚くのは『不思議じゃない』。
 『どうやってここまで』。『なんで素手で』。どれも普通だ。何も不思議じゃない」 

『待った』のジェスチャーも働いているのだろう、男には本当に、攻撃的な振る舞いは一切見られない。
 
「ただそれよりも先に、『俺が誰の仲間であるかだとか』、『俺の訓練がなんなのかだとか』、
 それを気にするのは『不思議だ』」
 
 
「だから『質問』は『俺から』だ。
 突然に『スタンド』を向けられ、『来るな』『近づくな』と言われた俺に、
 これ以上『要求』しようってのは虫が良すぎるんじゃあないのかな」
 
「だから『俺から』訊くんだ」
 
「君は一体、『何に』」
 
 
「『何にそんなに怯えているんだ?』」
 
 
男の瞳は真昼の陽光を存分に吸い込んで、白々しいほどに黒々と濡れている。

122赤月『サクソン』【中2】:2021/06/19(土) 23:54:12
>>121

「それは・・・・!」

煙に巻くような捉え所のない言葉遣いではあるが、言っている事の意味はわかる
自分の『目的』が他の人間にとって、吹けば飛ぶような『些事』だとしたら?

(それでも・・・・私は、私を保つことが出来るのだろうか?)

>「俺は不思議だ」

  「・・・・・・!?」

一つの言葉に思い悩む間もなく、次の言葉が浴びせられる
固く握りしめられた拳の中に汗が滲む
目の前の男への緊張からか、視線をこの男から外す事が出来ない

>「『何にそんなに怯えているんだ?』」

「お、怯えてなんていない!?
 私は・・・・『お前ら』なんかに・・・・・!」

緊張を振り払うかのように大声を上げて否定する
だが・・・・その所作こそが、彼女の抱える感情を証明しているようにも見える

「怯えてなんか・・・・ ・・・・・? お前は・・・・わかって、言っているのではないのか?
 この前の『襲撃』、あれはお前ら・・・・そう、お前ら『アリーナ』がやったのだろう?」

123高見盛 炸盤『デイヴ・エドモンズ』【高2】:2021/06/21(月) 20:29:21
>>122
 
高見盛は考える。
目の前の少女は明らかに『何か』に怯えている。
だから、その『何か』が『なんなのか』を考える。
 
『この前の連中』と呼ぶ以上、相手が複数なのは間違いない。
すかさず戦闘の構えを取ったところを見るに、なにやら物騒な、『暴力』が絡む事態であることも想像に難くない。
恐らくは『スタンド』関連なのであろう。その上で。
 
その上で『アリーナ』という『組織』について問われた以上、既に答えは出ているも同然だった。
あとは片手を左右に軽く振って、『いやいや、そんなものと俺は何の関係も無いよ』と言ってしまうだけで良かった。
 
 
「不思議だな」 
 
 
そしてそれが出来るのであれば、高見盛炸盤がここまで誤解の多い人生を歩むことはなかった筈だ。
 
 
「それを訊かれて、例えば俺が素直に『そうそう。この間のアレは俺達アリーナがやったんだ』。
 『俺の仲間の能力はどうで』『何人いて』『君をどうするつもりなのか』だとかを、話すと思うのかな」
 
「『襲われる側』の君が、そんなことを正直に質問できてしまうッて事実が、俺にはすごく不思議だ」
 
不思議に思ったことを我慢できないというだけで、どこまでも失敗してしまう。
思えば祖父の目を潰した時もそうだった。『本当に痛くないのか』が、不思議で仕方なかったのだ。
 
「だから、その質問には答えられないな。
 ただ見ての通り今日の俺は一人で、君に危害を加えるつもりはない。
 『君をどうこうする』ッてのは、俺の『訓練』とは関係無いんだ。
 誓って言おう、これは本当だ」
 
胸に手を当て、害意の無さを訴える。
少なくとも本人は、徹頭徹尾に誠心誠意のつもりであった。

124赤月『サクソン』【中2】:2021/06/21(月) 21:33:07
>>123

「・・・・・・ッ!?」

しまった!と、心の中でそう思った
相手の素性がわかっていない状況で、自分の情報を曝け出すような真似をしてしまった
歓楽街で会った男はこう言っていた・・・・「慎重にやれ」と

(私はまたやってしまった・・・・ッ!)

ただ『襲われた』だけで醜く逃げ惑い、
『異様な行動』を見ただけで酷く怯え、情報を漏らしてしまった
『戦士』としても、『暗殺者』としても、下の下だとしか言いようのない醜態だ

「・・・・よくわかった
 私のこの、醜く惰弱な行動が、自分自身を追い詰めているという事が」

目の前の男の『目的』を考える・・・・

(『この男がアリーナと無関係』だという可能性は捨てた方がいいだろう
 まったく無関係の人間が突然現れ、ここまで挑発的な言動をするなんて
 楽観主義にも程がある考え方だ)

(次に考える可能性・・・・『私をどうこうするつもりはない』?
 これが本当だとすれば・・・やはり、今回の目的は『示威行為』か
『兵隊』に対する訓練として、敵対者に対して『示威行為』を行い、生きて戻る事が課題・・・・か?)

(どちらにせよ、私を殺すために彼を送り出した可能性は低いはずだ
 それならもっと容赦なく攻撃を開始しているはず・・・彼の行動は攻撃にしては悠長だ)

(『アリーナ』は私を御しきれると考えている・・・・・?)

「・・・・・わかった、君の言う事は信じよう
 君を攻撃する事もしない、君の『訓練』を邪魔する事もしない・・・・だから」

左手をトレンチコートのポケットに潜り込ませ、肉まんを握りしめる
そして、肉まんを『息討器』に変化させる・・・形状変化はさせず、機能だけが再現される

「だから、この場を見逃してほしい
 お互いに、ここでやりあうというのは『利益』がないはずだ」

赤月にとってはとても屈辱的な提案だ
自分は今、『アリーナ』の人間(だと赤月は思っている)に怯えて逃げようとしているのだ
だが・・・・精神的に有利を取られた今の状況はあまりにも不利だ

高見盛に視線を向けたまま、じりじりと後退し、出口へと向かう

125高見盛 炸盤『デイヴ・エドモンズ』【高2】:2021/06/23(水) 04:41:42
>>124

「いやいや、何もそういうわけじゃないんだ。
 君がそんな、いっそ卑屈に聞こえるような物言いをするのは、俺にしたって本意じゃあない」
 
その口調は変わらず穏やかなものであったが、しかしそこに、僅かに焦りの色が混じる。
それが高度な演技でなければ、『本意でない』という部分はまずもって事実なのだろう。
 
「ただおかげで……不思議は解消されたかな。どうして『君がそんなに素直な質問をするのか?』」
 
「『襲撃』される覚えがあって、そこに俺が現れて――フフッ!
 それでもきちんと『質問』をするのは、そう」
 
納得したように頷き、続ける。
 
「きっと君が酷く真面目で……とびきり『優しい』からなんだろうな。
 それなりのリスクはあるのだろうけど、出会った時点で俺を『どうにかこうにか』することくらい、
 きっと君にはできたはずなんだ」
 
「それをせずに、俺を『ひょっとしたら』『悪人じゃないのかもしれない』と、そう思ってくれたのだとしたら、
 それが俺にはたまらなく嬉しい」
 
『どうせ』『悪人なのだろう』と思われることの方が、ずっとずっと多かったのだ。
あの家で生きるために鈍感にならざるを得なかった炸盤ですら、そう感じる事が多かったのだ。
 
「だから『見逃してもらう』のは俺の方だ。
 俺の名前は『高見盛 炸盤(タカミサカリ サクバン)』。
 この学園の『高校二年生』だ――間違いなく籍があるから、調べてもらっても構わない。
 『スタンド』は『訓練中』で、大したことはできない……壁を登るくらいしか」
 
目の前の少女がそれを真実であると納得するかはともかく、
自らの本名と能力について告げる。これが高見盛が支払える数少ないコストだ。

「『どうか見逃してください』。
 具体的にはこの学園内で、『俺のことを悪く触れ回らないでくれ』……ると、嬉しいな」
 
「好きなコが居るんだよ」 
 
そこまで言って、高見盛はくるりと半周ターンをし、少女にまるきり背を向け両手を軽く掲げる。
 
「この通りだ。勿論俺はお願いする立場だから、『その代わりにどうこう』だとかを言う気は無いよ。
 それにきっと君は、俺が背中を見せても、きっと酷いことはしないだろう?」 
 
言いながら緩やかに脚を進め、もと来た『フェンス』へと向かう。
『下り』も『訓練』の一環なのだ、最後まで、やり切ろう。

126赤月『サクソン』【中2】:2021/06/23(水) 23:08:54
>>125

じりじりと後退する赤月に相変わらず声がかけられる
目の前の男の今までの言動には珍しく、焦りが滲んだ声だ

「・・・・・ッ! 優しくなんて・・・・ない!」

先刻の自戒も忘れて、またしても感情に任せて言葉を放ってしまう

(違う・・・私は『冷酷な暗殺者』だ・・・・!
『アリーナ』に災いを齎す『復讐者』なんだ・・・・!)

心の未熟さのためか、定義したはずの自己が揺らいでいく
見透かしたような事を言って!と、お門違いにも憤慨が心を満たしていく

「『高見盛・・・・ 炸盤』」

「クッ・・・・・! わかった・・・・君の事は特別な理由なく口外しないと誓おう
 そのふざけた理由が本当かどうかも詮索しない」

好きなコがいる、などという理由が本当かどうかは知らない
方便かもしれないし、事実を語っているだけかもしれない・・・・しかし

(しかし、この感じ・・・・私と敵対しているというのは思い違いなのでは?
 ・・・・い、いやいや! ここで情に流されるわけにはいかない!
 この『話術』こそが奴の術策なのかもしれない・・・・気を抜くな!)

「お互いに、黙っていた方が身のためという事か
 好きにするといい・・・・君は『訓練』を続けるのだろう?」

生きて帰る所までが『訓練』という事なのだろうか?と、高見盛の言葉を考察しながら、
後ろ手に出口の扉を開け、そのままこの場から去って行った


  タッタッタッタッタッ!!

「クッ・・・・ 情けない!
 先手を打って動いているつもりでも、イニシアチブは『向こう』に握られたままか!」

「何故、『向こう』に私の情報が漏れた・・・・?
 まさか・・・・ まさか・・・・ 『あの子』が・・・・・!」

昼休みももう終わる
『暗器化』を解除し、くしゃくしゃに潰れた『肉まん』を飲み込みながら教室へ戻っていった

127りん『フューネラル・リース』:2021/07/04(日) 06:44:11
「君が好きだと 叫びたい」

小学4、5年生くらいの少女が体育館で一人バスケットボールをやっている
別に何もおかしな事は無い
おかしな事があるとすれば

    頭 に 鈴 蘭 が 咲 い て い る 事 だ け だ

少女がドリブルをする度に頭の鈴蘭もブルブルと震える

128りん『フューネラル・リース』:2021/07/05(月) 09:02:42
>>127
挑戦者が
現れました

清少 翔(せいしょう しょう)「すまぬのう、麿達にはちとボールが入り用でごじゃる」
清少「素直に言うことを聞いてくれるなら、手荒なことはしないでごじゃるよ…」

りんからボールを奪い取ろうとする清少だったが、華麗なドリブルでかわされてしまう

清少「フフフ…女の腕で、勝てると思っておるかえ?」

ボールを奪おうとりんの隙を伺う清少だが

清少「此奴の構え…隙が…ある!
   否!隙があるようで隙がない…余程の使い手か!不気味な…」
清少「だが…ここは一気に!」

しかし、ここでシュートの構えに入るりん

清少「3ポイントの使い手か!」

りんの3ポイントシュートが決まる

清少「やはり凄腕か…この勝負、預けたでおじゃる!」

                  _         / ̄ ̄ ̄\
                  //            才     \
             { |           | И⌒) 七/
             ヘ |――-      \     (メ⌒)  |
          / /         \   \  __/
             |     |            )/
        /   '⌒乂___人⌒ヽ   ハ
         /  ,4芳ミ   4芳ミY  ハ
        И  {{弋_り    弋_り }}  | ハ
       八  |〃    _   〃|  .ハ八
.       〈 ∧人     ‘ー’    人 /   〉
       \ ∨〕ト  _   ,,. イ / _ イ
          〈>--</丁「  └t/  ノ 〉
          (⌒>イ   |: |    乂 _人
         〔////.厶--、|: | / ̄ ̄∨///〕
          〉― /::::::::::::::Ⅵ/:::/::::::::::|―‐く
        乂__人____\V/__/乂___ノ

    十ヽ -|-、レ |
    d⌒) /| ノ ノ

129リズ『チック・タック・フィジー』:2021/07/09(金) 23:49:50
学食。
込み合っている。

「……はぁ」

昼食時はいつもそうなのでなるべく避けるが今日はそうもいかなかった。

「……相席も覚悟しないとな……」

130朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』【中二】:2021/07/11(日) 00:28:24
>>129
「…混み合ってるなぁ。」
ため息を付きながら食堂に現れた少女がいる。

「とりあえずなにか適当に食べよう…」
涙音は食堂メニューを眺めたあとで注文に行く

「あっ、ちょうど開いてる席が…」
どうやら彼女は空いた席を見つけたようだ。
リズのとなりあたりに座りそうな感じがする。

131リズ『チック・タック・フィジー』:2021/07/11(日) 01:35:58
>>130

ブルネットの髪、青い瞳。
170cmの身の丈。
それが月見そばを前にしている。

「……ん」

座る、とは思いつつも椅子を引いたりはしない。
そこまでする義理はないし、座らないなら座らないでいいからだ。

(……おにぎりも買っておいてよかったな)

132朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』【中二】:2021/07/11(日) 01:59:20
>>131
「あ、どうもこんにちは」
軽く会釈をすると、彼女は近くの席にたつ。
どうやら彼女はカツ丼を注文したらしい。

「えーっと、こちら座っていいでしょうか?」
そう言って椅子を引く。リズの隣に座るようだ。

133リズ『チック・タック・フィジー』:2021/07/11(日) 02:14:55
>>132

「……」

息を吐く。
別にそばが熱かったわけじゃない。
ため息というものだ。

「お好きにどうぞ」

134朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』【中二】:2021/07/11(日) 14:53:50
>>133
「どうもありがとうございますー。」
とりあえず笑顔で会釈すると
隣にそっと座る。

「いただきます。」
そう言って彼女はカツ丼を食べ始めた。
見かけによらず随分とボリュームのあるものを食べている…

135リズ『チック・タック・フィジー』:2021/07/11(日) 15:56:05
>>134

(まったく、この国は人を詰めすぎる)

(あぁ、フードファイターか)

ずるり、と出汁ごと生卵を飲み込む。
いつもの癖だ。

(……)

別にそういう趣味じゃないが隣に視線を投げている。

136朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』【中二】:2021/07/11(日) 16:07:40
>>135
(ちょっと食事のタイミングずらしたほうが良かったかなー。
 結構人が多いと、なんだか暑くなるんだよねぇ…)
一応冷房はかけられているものの
ご飯や人の熱気でやや暑い。

「もぐ…ん」
視線がこっちに向いているのを見てふとリズの方を見る。

「んー、どうかしましたかー?」
少し首を傾げる。
その表情からみて別に不愉快というわけでもなさそうだ

137リズ『チック・タック・フィジー』:2021/07/11(日) 17:41:19
>>136

「あ?」

目が合って、またため息を着く。

「なんでもないが」

買っていた明太子のおにぎりの封を切りながら。

「お前こそどうかしたのか? あぁ、オレが見てるからか」

138朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』【中二】:2021/07/11(日) 18:37:35
>>137
「まぁそうですねー、こう…隣りにいると
 なんとなく隣の人が気になったりしますからね。」
そう言ってリズの方に目を向ける。

「なんとなく隣のご飯が美味しそうとか、そんなかんじもありますから。」
そう言って少しおにぎりのほうをながめた

139リズ『チック・タック・フィジー』:2021/07/11(日) 22:37:51
>>138

「おい」

不機嫌そうな声色だった。

「見境なしか?」

「人の飯をそんな目で見るな」

140朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』【中二】:2021/07/11(日) 23:00:41
>>139
「あ、いえ…すいません。」
思わず頭を下げて謝った。

「別にその、ほしいとかそういうのではなく
 なんだかつい、そう思っただけでして…」
申し訳無さそうな表情だ。

141リズ『チック・タック・フィジー』:2021/07/11(日) 23:49:45
>>140

「……」

「…………はぁ」

そう、ひと言。

「別に構わない」

「ティーンのガキにいちいちキレたりしない」

142朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』【中二】:2021/07/12(月) 00:16:22
>>141
「どうもありがとうございます・・・」
申し訳無さそうにしながら再び食事を始める。

「というと…あなたは大学部のお方でしょうか?」
ティーンと言われて改めて様子をうかがう。

143リズ『チック・タック・フィジー』:2021/07/12(月) 01:58:12
>>142

「大学の三年だ」

「普段ここには来ないがね」

もそもそとおにぎりを食べつつ。

「君は中学かな。小学生に見えなくもないが、日本人だからな」

144朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』【中二】:2021/07/12(月) 20:47:30
>>143
「そうですか。そうなるとだいぶ上の先輩になりますね。」
改めて頭を下げる。

「ええ、そのとおりです。
私は中学の二年生です。
えーっと名前は、朱鷺宮涙音といいます。」
なんとなく自己紹介を返す。

145リズ『チック・タック・フィジー』:2021/07/12(月) 22:30:06
>>144

「中二ね。なるほど」

日本人の見た目というのはよく分からない。
流石に慣れてきたが。

「とりあえず、飯を食ったらどうだ?」

146朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』【中二】:2021/07/12(月) 22:47:47
>>145
「んー、そういうふうに見えませんかねー。」
そういいつつも軽く微笑む。
もしかしたら印象より幼く見えるのだろうか。

「ん、あ、そうですね。
 冷めちゃうところでした。」
そう言ってカツ丼をどんどん食べる。
結構食い意地がはっているのかもしれない

147リズ『チック・タック・フィジー』:2021/07/12(月) 23:12:54
>>146

「私から見れば大体の日本人は子供顔だよ」

さっさとおにぎりを食べ終わってしまう。

「それじゃあ楽しんで」

席を立つ、そろそろ出るつもりらしい

148朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』【中二】:2021/07/12(月) 23:37:20
>>147
「そうなんですねー。
 確かに海外の方はたいてい皆さん大人びてますよね。」
感心するように頷いて答える。

「どうもありがとうございます。
 …えーっと…」
名前を聞いていなかったので少し困っているようだ。

149リズ『チック・タック・フィジー』:2021/07/13(火) 02:22:29
>>148

「Elizabeth McMahorn」

そうとだけ告げた

150朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』【中二】:2021/07/13(火) 17:55:07
>>149
「わかりました。エリザベスさん。」
結構きれいな発音を聞いて少し驚きながらも
頷いてから見送ることにした。

…以降も彼女はとりあえずご飯を完食していった。

151ネキリ『テロライザー』:2021/07/13(火) 19:28:59
  「はじめまして、柊音霧といいます。よろしくお願いします」


挨拶はうまくいった。と、思う。


     「前までは九州の学校に通ってました。え? 敬語……あっ、くせで」
  
   「ありがとう、みんな優しいね」


新しいクラスメイトもいい人ばかりだ。

急な転校ではあったし、不安だったけれども、きっと楽しくやっていける。そんな気がする。



「ね。」「『テロライザー』」



『テロライザー』は答えないが、自分自身のことだから、これは独り言みたいなものだ。
放課後の、いろいろな部活の声で騒がしい校庭を、その端っこで眺めながら、

「(『部活』。楽しそうだな。何かやってみようか…でもこんな途中から入部なんかできるのかな)」

とか考えている。

152ネキリ『テロライザー』:2021/07/15(木) 20:47:13
帰ろう。

153飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』【中二】:2021/07/19(月) 09:13:38
退屈な歴史の授業。
茶髪をツインテールにした少女――飯田がなにやら『ルーズリーフ』になにかを書き連ねている。
しばらく書くと満足したのか、折り紙のように長方形に折りたたみ、宛先を書いて隣へ回した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

宛先は…ちゃんと[赤月c]って書いたよね、届くかな…?
いきなりちゃん付けとか引かれないかな…?
先生に見つかりませんように…。

[赤月cへ
  お手紙ごめんね
  なんとなく最近元気なかった気がして…心配…
  時々ケガとかしてるし、大丈夫?
  今度、一緒に買い物行こうね!
  おそろいのぬいぐるみ買おう!
                   咲良]

154赤月『サクソン』【中2】:2021/07/19(月) 12:38:26
>>153

転校初日に行った宣言のせいで(>>108
しばらくの間、赤月の存在はクラスの中で浮いた存在となっていた
しかし、この1か月の振舞いを振舞いを見て赤月のクラス内での認識は
『かなり変わった所はあるけど、真面目で、悪い奴じゃない』まで落ち着いていた
(もっとも、その認識に落ち着いた要因としては飯田との付き合いのおかげもあっただろうが)

飯田の隣席の子はふふっと微笑むと、受け取った『紙片』を次に回していく
途中で何人かの男子は紙にいたずら書きをしようとしていたが、
丁度その時、教師の視線が生徒たちに向かったため慌ててやめていた

「ん・・・・・?」

そうした、幾たびかの困難を乗り越えて『紙片』は赤月の所までたどり着いた
自分の名前が書かれた表面から『何者か』からのメッセージと判断し、中を開ける

(咲良・・・・)

『あの夜』の出来事以降、二人の間には見えない何かが挟まったかのように距離が空いていた
その原因は赤月が抱いてしまった『不信感』だ
『あの事』を告白してすぐに、歓楽街での『襲撃』を受けた事から、
情報の漏洩元として飯田の存在を疑ってしまっていたのだ

(違う・・・・ きっと違う・・・・!)

『疑惑』を本人に突き付ける事は『友情を疑う』という事!
とはいえ、彼女の事を完全に信じきるには、『疑惑の芽』は無視できないくらいに大きかった
かくして、赤月は『疑惑』と『信頼』に挟まれ、悶々とした日々を送っていたのだ

(そう・・・・夕立と相談して、わかったじゃないか
 あの『襲撃』は『アリーナ』の存在とは無関係の可能性があるって)

だが、赤月もまた情報収集を続ける事で理解を深めていた

「・・・・・・・・・。」

歴史の授業は赤月にとってそれなりに面白い内容であったが
一旦そこから意識を離し、破いたノートの切れ端にメッセージを書き付ける

[咲良へ

  心配をかけてすまない
  あの後、色々な事情が重なって『トラブル』に巻き込まれてしまったんだ
  それはなんとかなった 君とのお出かけが楽しみだ]

この文面のさらに下にいくらかの『空間』が空いている
どうやら、一度何かを書こうとして、消しゴムで消した跡が残っているようだ
じっくりと観察すれば、こんなうっすらとこんな文章が書かれていたという事がわかる

[君は『アリーナ』に情報を・・・・]
  [『襲撃』に関わっていたりは・・・・]

       [『監視者』がついていないか不安・・・・]

「む・・・・・」

ところで、赤月はこのような『メッセージ』のやり取りを今までにした事がなかった
いくらかの『金』を握らせるべきだろうか、何か『符合』が必要なのだろうか、などと
見当違いの考えを働かせ・・・・

「ええい」

最終的に『サクソン』の手で直接配達する事にした
『サクソン』の『トレンチコート』に隠された物体は『一般人』の眼からも隠される
ポケットの中に上記の文章が書かれた『紙片』をいれ、トコトコと飯田の席に歩いていき・・・・
  
     さっ

ほれ、というような感じでスタンドの手から『紙片』が渡される

155飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』【中二】:2021/07/19(月) 13:25:27
>>154
隣の女子、男子、もひとつ男子。それから女子。
何人もの手が私の手紙を届けていくのを冷や冷やしながら眺める。
先生の目が何度か手紙のあたりに行ったときはどきっとしたけど…無事に辿りついたみたい。



退屈でよくわかんない歴史を聞き流しながら、ちらちらと赤月さんの方を見る。

……なにか、消してる?
私なら間違えたらぐしゃぐしゃーって塗りつぶしちゃったりするけど…赤月さんはしないんだ。
古風な話し方したりするし、やっぱりしっかりした子なんだ。

そうして眺めていたら、いつか見た『トレンチコート』が出てきてびっくりした。
……そっか、『スタンド』を使えば連絡に困んなかったんだ。

でも…なんだか前の時と『スタンド』…違う?
前は『トレンチコート』だけだったのに、今回は身体がある…よね?
もしかしたら私の『シスター』みたいに纏うのと纏わないのとがオンオフできるのかも。おそろい!


私は『スタンド』から届けられた手紙を読んで、
返事を書き始めようとしたところでさっき消していたらしい跡に目がいった。

……『襲撃』?『アリーナ』?『監視者』??

読み取れただけでも不穏で、本当に大変な『トラブル』だったのが…伝わってくる。

[赤月cへ
  トラブル…。大変だったんだ…
  もしなにか手伝えることとか困ったことがあったら教えてね

  買い物、どこにしよっか、今から楽しみ!

  P.S. もし不安なことがあるなら、このあとお昼休みとかに聞くよ!
             赤月cの友達 咲良]

私も同じように『シスター』を出して宅配させてみる。
ここに他に『スタンド使い』がいたら異様な光景に見えるかも。

156赤月『サクソン』【中2】:2021/07/19(月) 19:25:34
>>155

「不安・・・・」

飯田から送られてくる新たな『紙片』を目にして、そう呟く
前方では初老を迎えた教師が日本史についていくつかのエピソードを交えて解説していた
興味を引く内容であったが、こちらの方が先決とばかりに『紙片』に新たなメッセージを書こうとして・・・・

「そうだ」

途中でやめた
その代わりに、発現した『サクソン』を歩かせて飯田の席まで向かう

   ズズズズズ・・・・・・

『あ、あー・・・・聞こえる?』

『スタンド会話』だ
クラスの中に他のスタンド使いがいたら、「授業中にうっとおしいな」と思うかもしれないが、
幸いなことに二人の会話に反応した生徒は今のところ居ない

『こっちの方が楽だったから・・・・これで話をさせて欲しい』

『「トラブル」と言ってもそれ程大したことではないんだ
 ただ、ちょっと変な連中に絡まれただけでさ』

『トラブル』という言葉について、『サクソン』からはちょっとした事だ、と
軽い言葉が発せられるが・・・先ほどの『紙片』に残された跡からは強い懊悩が感じられた

『気にする必要はない・・・・ ないのだけど・・・・』

いくらかのためらいの間を空けた後、沈黙を破って次の言葉が発せられる

『・・・・・君の近くで、何か変わった事は起こらなかったか?
 例えば、誰かに見られてる気がするとか、物が動いたとか』

157飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』【中二】:2021/07/19(月) 19:56:30
>>156

『シスター』で届けた手紙を読んだ赤月さんがスタンドをこちらに向かわせてきたときにはなんだろう?って考えてたけど、
『スタンド会話』だって気付いて、手紙じゃなくてこうすればよかったんだってちょっとびっくりした。

『うん、聞こえてる』
『そっか、こうすれば授業中おしゃべりし放題だね!赤月さん頭いい!』

『変な人たちに絡まれて…!?』
『もしかして、お兄さんの…「仇」…とか…?』
『ごめん!もしかして私が「アリーナへの紹介状」渡しちゃったから!?』

さっきの消された文字、最近の怪我。
お兄さんを殺した『アリーナ』の人がトラブルの原因なら納得できる。できてしまう。
『アリーナ』は憂さんが言うには『乱暴』っぽいし…。

……私は、『大切な友達』を傷つけた『アリーナ』にちょっと怒ってるみたいだった。


『私の近くで変わったこと…?』
『ちょっと前に「オウム」みたいなスタンド使ってる人と会ったくらいかな?』
『あと、女の子にリンゴもらって食べたら急に気持ち悪くなって吐いちゃったとか…』
『物が勝手に動くとかはないかも』

最近の出来事を指折り数えながら思い出してみる。
たぶん見られてるとかは…ないはず。

158赤月『サクソン』【中2】:2021/07/19(月) 21:12:30
>>157

「頭いい」と言われた事に気を良くしたのか
離れた席で、授業を聞くふりをしている赤月が照れくさそうに顔を背けた
だが、話が『アリーナ』の事に戻ると慌てた様に口をはさむ

『違う! ・・・・・君のせいじゃない
「紹介状」の件がなくても、きっと変わらなかったよ』

違う、と、そう思った
今まで、ひょっとしたら彼女が情報を漏らした犯人なんじゃないかという疑いを捨てきれずにいた
だが、直接話してみて思った・・・・彼女が信じるべき人間だと

(ひょっとしたら、と、そんな考えがずっと頭を離れなかったけど
『違う』・・・咲良は信じるべき人間だ・・・・)

(良かった・・・・)

ほっと、安堵のため息を付きながら肩を落とす
長く憑き纏っていた『憑き物』が取れた様な晴れやかな気分だ

『えっ? 女の子から貰った「リンゴ」を食べて気持ち悪くなった?
 身体の調子は大丈夫なのか?』

159飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』【中二】:2021/07/19(月) 21:30:09
>>158

私のせいじゃない。そう言ってくれたのは正直ほっとした…けど…お兄さんの『仇』の可能性は否定されなかった…。
きっと…『アリーナ』が赤月さんになにかしたんだ…。

『……気をつけてね。
 もし、なにかあったら呼んで。
 私だって「スタンド使い」だから。手伝えるかも』

私の『シスター』は護る相手がいないと本来の力が使えない。
でも、二人なら…赤月さんを護ろうとしながらならなにかできることがあるかもしれない。


『リンゴを慌ててトイレで吐いて、病院行っていっぱい水分取ったりして…大変だったよ…』
『病院で「鈴蘭」の毒かもって言われたけど、鈴蘭なんて食べてないのにね』
『あ、でも、くれた女の子、頭に「鈴蘭」のアクセサリーつけてたかも…まさか…』

あんな親切に相談に乗ってくれた子が、毒を盛った可能性に思い当たって私は顔が青くなる。
そんな、そんなこと…ないよね…?

160赤月『サクソン』【中2】:2021/07/19(月) 22:45:31
>>159

『・・・・・・大丈夫、咲良には関係のない話だから』
『むしろ、私の方こそ、君を巻き込んでしまっているかもしれないのに・・・』

申し訳なさそうな声色が届く

『「鈴蘭」の毒を「リンゴ」に仕込む女の子・・・・
 くっ・・・・それは・・・・!?』

最悪の想像をしてしまう
もしも、『監視者』の嫌がらせが、自分ではなく周辺に及んでいたとしたら・・・・と
『襲撃者』の正体は恐らく『アリーナ』とは関係がない、とうすうす気づいてきている

しかし、『監視者』と『アリーナ』との関係はまだ疑っていた
これが『監視者』の警告による行動だとすれば・・・・

『咲良・・・・この町に来て思ったのだけど、
 この町のスタンド使いの中には訳もなく誰かを襲う者も多い
 咲良を襲ったのも、そういう連中かもしれない・・・・でも』

『でも、ひょっとしたら・・・私のせい・・・・なのかも
 私が「アリーナ」を敵に回したから・・・・だから咲良にまで被害が・・・』

スタンドから伝わってくる念話が弱弱しい気色を帯び始める
席に着いた赤月の表情も困惑したような顔になり・・・・


   教師「次、赤月、この問題を答えてみろ」

「う、あっ・・・・・はい」

「『バビロン捕囚』・・・・」

   教師「惜しいなー、今は日本史の授業だからなー
      ちなみに答えは『島原の乱』だ もう少し真面目に授業を聞きなさい」

『・・・・・すまない、変な事を言ってしまった』

161飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』【中二】:2021/07/19(月) 23:12:58
>>160

『巻き込まれてなんかないよ、きっと大丈夫』
『もし巻き込まれてても、いいよ』
『だって「友達」でしょう?』

申し訳なさそうな、沈んだ赤月さんの声にそう敢えて明るく返した。
友達だから助けたい。もしなにかあったら手伝いたい。
それは当たり前のことだと思うから。

『…赤月さん、たくさん怖いことがあったんだね…』
『……もしかして、何回も襲われたの…?』

『私、「アリーナ」のことは詳しくないけど…きっと「鈴蘭」の子はそんな酷い子じゃないと思うんだ』
『すこし思い出したんだけど、あの子、私が具合を悪くしたときに
 すぐに「吐いて」「病院行って」って教えてくれたから…
 だから私は今こうしていられるんだし』
『本当は傷つけたくなかったんじゃないかな』

『もし、もしもね、赤月さんが「アリーナ」を探ったから私が狙われたのなら、
 「鈴蘭」の子は「病院行って」なんて言わなかったと思う。
 病院行ってすぐ治っちゃったら赤月さんに伝わらないかもしれないし、脅しとかにならないでしょ?』
『だから、大丈夫だよ。悪い人はいないよ』

ノートに渦巻きを延々と書きながら、『スタンド会話』を続けた。
日本史ってなんでこう年号がころころ変わったり、名前が漢字ばっかりなんだろう。覚えにくい。

162赤月『サクソン』【中2】:2021/07/19(月) 23:43:05
>>161

『「友達」・・・・・』

一時期はその『友情』を疑う事もあった
大事な友達を危険に巻き込んでしまう事への『罪悪感』は今でもある

だが、今はどうだろうか・・・・
抱いているのは、彼女が傍にいて欲しいという願いだ
その『甘え』がどこかで二人に牙を剥くとしても・・・・

(この『甘え』は弱さか・・・? 『友情』は私の『殺意』を鈍らせるのか・・・・?
 わからない・・・・でも・・・・ 咲良と離れたくない・・・)

『この先・・・・危険な事に君が巻き込まれるかもしれないし
 今よりもっと、怖い目に遭わせてしまうかもしれない・・・・でも
 それでも良ければ、傍にいて欲しい・・・・「友達」として』

『覚悟』を決める
この先・・・更なる危険に彼女を巻き込んでしまった場合、その責任を取る『覚悟』を

『うん・・・・そうだ 実際に襲われたのは一回だけだけど
 その時に、油断ならない「監視者」がいた』

そう決めたのなら、これまでの事情を打ち明けるしかない

『姿も見えず、音も聞こえない、まるで闇に潜むかのような「監視者」は
 私が謎の「襲撃者」に襲われる所を、何もせずにじっと見つめていた』

『それは私のスタンド「サクソン」が暴いた事実だ
 私のスタンドにはそういう能力があるから・・・・
 そいつに怯えたせいで色々と痛い目に遭ったけど』

そう言いながら左腕を擦る
『監視者』を見つける為に増やした『傷』は完全に治癒し、薄らとした痕だけを残している

『確かにそいつらと比べると「鈴蘭の子」の挙動は違う気がする
 もしかしたら、自分でも能力を抑えられないスタンド使いなのかもしれない
 全部がその子の演技という事も考えられるけど・・・・でも、あまり悪意は感じられない』

163飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』【中二】:2021/07/20(火) 00:09:41
>>162

『危険なことがあったって、怖い目に巻き込まれたって一緒にいる。
 だって、「友達」だから』

私はそう返しながら『シスター』で赤月さんのスタンドの手を優しく握った。
スタンドには、自分が受けたダメージを本体にフィードバックする力がある。
赤月さんの子にそれが備わっているなら、手を握った感触が届くはず。

『襲われたの、一回だけなんだ…。たくさんじゃなくてよかった…』
『「監視者」…。何のために見てたんだろう…。
 私も気付いてなかっただけで見られてたのかもしれないよね…』

誰だかわからない相手に見られてたのは素直に恐怖だと思う。
それが襲われてた時であれば、なおさら。

『「鈴蘭」の子はそういう不気味さとはちょっと違うかも』
『……「スタンド使い」って、この町に本当にたくさんいるんだね…』

164赤月『サクソン』【中2】:2021/07/20(火) 00:27:37
>>163

『温かい・・・・』

スタンドに体温はない
にも関わらず、『シスター』に握られる手から感じるこの『熱』は
決して錯覚とは思えない

『わからない・・・・
 私は今までに「監視者」がどこかで見てはいないかと
 何度もそいつの存在を見つけようとした』

『しかし、私の事を監視していたのはその一回だけだった
 それ以外でそいつの気配を感じた事はない
 一体、何が目的で・・・・』

>『……「スタンド使い」って、この町に本当にたくさんいるんだね…』

『そうか、それかもしれない
 この町にいる「スタンド使い」の数は・・・・はっきり言って異常だ
 もしかして、そいつの目的は「スタンド使い」自体を監視しているのかも・・・・』

『とはいえ、何のためにという疑問は最後まで残るけど』

先生の目を盗んでの『秘密の会話』は続く
とはいえ、授業時間は有限だ

   キンコーン カンコーン・・・・

  教師「おっと、もう時間なったか」

『・・・・・! この話の続きはまた今度にしよう
 一緒の買い物・・・・楽しみにしているよ』

165飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』【中二】:2021/07/20(火) 07:43:30
>>164

よかった、赤月さんに届いた…。
この間の『オウム?』の人は本体さんが自分のスタンドを攻撃っぽいことしてもなにもなかったから…ちょっとだけ心配だった。
でも赤月さんの子はダメージを届けるらしい。

『目的…。
 もしかしたら…「たまたま」だったのかも…。
 一回だけでなにもせずに見てただけだったら、
 たまたま近くにいてたまたま見てただけの可能性も…あるかなって…。
 恐がりで襲われてるのを見て出てこれなかった…とか』

『あ、確かに!「スタンド使い」の監視もありそう…!
 私もここに越してきてそんなに経ってないけど…会ったスタンド使いは片手の指くらいはいるし…。
 ……やっぱりこの街のスタンド使いの数って…多すぎるよね…』

赤月さんと話して、たくさん知りたいことができた。
『アリーナ』のこと、『スタンド使い』のこと、『この街』のこと。
お姉ちゃんのことも気になるけど、『友達』のことも大切。
赤月さん一人で悩まないで済むように、近くにいたいって。そう思った。

   キンコーン カンコーン・・・・

『あ、チャイム!
 次は体育だっけ、早く着替えないと』
『ぬいぐるみ可愛いの買おうね!』

私はそれだけ言って『シスター』を解除して次の時間の準備に取りかかった。
早く更衣室に行かないと!

166赤月『サクソン』【中2】:2021/07/20(火) 21:50:30
>>165

『「たまたま」・・・・そうだとすれば、私も安心できるのだが・・・・』

先月の『監視者』が実は監視者でもなんでもないただの野次馬で
本当は誰も敵なんていない
そう思う事が出来ればどれだけ心安らかに過ごせるか・・・・

『いいや・・・・だとしても警戒を緩めるわけにはいかない
 この町のスタンド使いの数はやっぱり異常で、君も私も何かに巻き込まれる可能性があるのだから
 だから、いつ命の危機が訪れても不思議では・・・・・』

そう言いかけた所で、自分がむやみやたらに不安を増長させている事に気づく

『ごめん・・・・変な事を言ってしまった』

   キンコーン カンコーン・・・・

>『あ、チャイム!
> 次は体育だっけ、早く着替えないと』
>『ぬいぐるみ可愛いの買おうね!』


『・・・・! あ、ああ!』

今は気にしても仕方のない事だ、と考えを切り替える
いずれ訪れる『お出かけ』の事を考えて頬を緩ませながら、
歴史の授業を終え、更衣室へと走っていった

167天之 月夜『レンブラント』:2021/07/21(水) 09:17:24
♪〜      ♪〜      ♪〜      ♪〜

  ♪〜      ♪〜      ♪〜      ♪〜

深夜の音楽室

鳴り響くピアノソナタ『月光』

168御影憂『ナハトワハト』【大学二年】:2021/07/21(水) 17:39:15
>>167

               深夜の『学生寮』前――――。

                      ザッ

          ちょうど『出掛ける』所だった。

               ピクッ

      「――――――………………?」

だが、妙な『音』を聞いて立ち止まる。

(『調べる価値』はある…………か…………)

     スゥッ…………

『闇色の帽子と外套』――『ナハトワハト』を身に纏い、
その姿が『亡霊』のように消え失せる。
『闇の中』では『ナハトワハト』は『無敵』。
どんな能力があろうと、触れる事も認識する事も出来ない。

(『例外』は………………)

(『なくはない』………………けど………………)

確かに『例外』はある。
『サクソン』には見破られた。
もっとも、『どこかにいる』事が分かっただけで、
完璧な探知ではない。
仮に『いる』事が分かった所で『干渉』は不可能。
『闇の衣』が『無敵』である事には、何ら変わりはないのだ。

           ドヒュゥッ!!

『闇』と同化した『ナハトワハト』は高速の移動を可能とする。
超人的なスピードで廊下を駆け抜け、
一気に音楽室前まで突き進む。
『現場』に着き次第、外から室内の状況を確認する。

169天之 月夜『レンブラント』:2021/07/21(水) 18:02:46
>>168
電気のついている音楽室
中には、至る所に『懐中電灯』が灯りがついた状態で配置されていて眩しい
『ナハトワハト』を維持して入れる場所ではないだろう

中にいるのは小学6年生か、中学1年生程の少女
黒いゴスロリ衣装を着た、黒く長い髪、そして
『銀色の瞳の右目』、『金色の瞳の左目』が特徴だ
そんな少女が、無表情に、ただ一人、誰かに聴かせるわけでもなくピアノを弾いている

170御影憂『ナハトワハト』【大学二年】:2021/07/21(水) 18:36:08
>>169

            ――――――ピタァッ

    (………………『子供』?)

『光』の存在に気付いて足を止め、『闇』の中で眉を潜める。
気になる点は幾つかあった。
第一に『そこにいる人間』。
深夜の学校に子供がいて、
ピアノを弾いている事自体が妙だ。
第二に『懐中電灯』。
部屋の電気が付いているなら他の明かりは要らない。
第三に『多すぎる数』。

(………………『光』)

室内の様子を見て、心の中で舌打ちする。
あの中に踏み込んで行く事は、
『ナハトワハト』にとって『地雷原』を進むようなもの。
しかし、『見えている地雷』を踏む間抜けはいない。
ただ見るだけなら、危険を冒して接近する必要はないのだ。
決して音楽室内には立ち入らない。

(あの過剰な『光』………………)

       ドヒュッ

(………………嫌な予感がする)

少なくとも、ピアノが聞こえている最中は、
少女は音楽室にいるという事だ。
その間に、近くの教室に入る。
『窓の鍵』を開け、その窓を開け放つ。

171天之 月夜『レンブラント』:2021/07/21(水) 18:59:34
>>170
「?」

ピアノの音が鳴り止んだ
近くの教室に誰かが入った事に気付いたのだろうか?
少女は、一度演奏を止めて音楽室の戸を開け辺りを見渡す
しかし、『闇』に溶け込んだ『ナハトワハト』を纏う御影を見つける事は
彼女―――天之 月夜には不可能だ

        オンガク
「足りない」 「悲鳴が」 「もっと奏でなきゃ」


               コツン コツン

廊下の向こうから、誰かがやって来る足音がする
月夜はまた音楽室に戻り、演奏を続けた

172御影憂『ナハトワハト』【大学二年】:2021/07/21(水) 19:32:29
>>171

(………………『勘』がいい)

ピアノを弾きながら、他の音にも気を回せる。
『ナハトワハト』にとって『光』は『天敵』だが、
それだけではない。
やはり『用心』しておいて正解だ。

(『音楽』………………)

     ス ッ

(………………『それだけ』なら………………)

               フ ワ ッ

(………………気にする事もないけど)

ピアノの音が戻ったタイミングを見計らい、
開けた窓から『外』に出る。
『非実体化中』の『ナハトワハト』は『浮遊移動』が可能。
その特性を利用して、『音楽室の窓の外』に回り込み、
そこから室内の様子を窺う。
音楽室内は『光』で満たされているが、
十分な距離を取っていれば、
その脅威に晒されてしまう事はないだろう。
もし『カーテン』や『ブラインド』が引かれていたら、
お手上げだが。

173天之 月夜『レンブラント』:2021/07/21(水) 20:01:34
>>172
運の良い事に、『カーテン』も『ブラインド』も引かれていない
浮遊霊の様に、『闇』の中から音楽室を覗く御影

ガラッ

誰かが、音楽室を戸を開けた
先程の足音の主だ

少女「あの、誰かいるんですか…?」

小学生高学年くらいの子供だ
御影も月夜も知らないし、どうでもいい事だが
彼女は、夏の肝試しで友人達と夜の学校に忍び込み
途中ではぐれて一人になってしまったのだ

持っている懐中電灯を、月夜に当てる少女
その時、月夜の姿が変わった

いや、月夜自身は変わっていない
正確には月夜の『服装』が変わった
ゴスロリの服は、『仄かに輝く夜空のようなドレス』に

その瞬間、月夜を照らす『懐中電灯』と『月夜』の間に『光の帯』が敷かれる
そして―――

『光の帯』に沿って移動するように、月夜は『光の粒子』となり
一瞬で少女の前に現れた

少女「ひっ」
月夜「お前 楽器になる?」

少女に、月夜の手が伸びる

174御影憂『ナハトワハト』【大学二年】:2021/07/21(水) 21:09:33
>>173

(――――――!!)

少女の『変化』と『移動』を目の当たりにし、両目を見開く。
やたらと部屋が眩しかった理由も分かった。
『ナハトワハト』とは正反対に、
『光の中』でこそ最大限の力を発揮するという事か。

(………………『同じタイプのスタンド』)

『ナハトワハト』と同じ『身に纏うタイプ』のスタンド。
『闇色の帽子と外套』に対し『夜空を思わせるドレス』。
意匠まで似通っているにも関わらず、
『能力』が真逆なのは奇妙な暗示を感じる。

      (………………)

御影憂には『三つの顔』がある。
『心理学部の大学生』は『社会的身分』。
『組織の一員』は『裏の仕事』。
『亡霊』は『プライベート』。
それら三足の草鞋を切り替えて、『三重生活』を送っている。

      (………………)

音楽室に入った少女。
今、彼女に危険が及んでいる事は直感で分かる。
だが、御影の生活サイクルの中に、
『人助け』は含まれていない。
『スタンド使いの情報』を得るという意味でも、
ここで出て行くのは好ましくない。
行動と結果の『費用対効果』を考えると、
割に合わない行為だ。

      (………………)

怯える少女の顔。
その表情が、記憶の中にある『幼い自分』と重なる。
『今の自分』を作り上げた苦い記憶だ。

           スッ

全身を『非実体化』したまま、ゆっくりと『片足』を引く。

      ――――ブンッ!

『足』を振ると同時に、『足首から下』を『実体化』。
それにより、履いている『サンダル』を、
足から『すっぽ抜け』させ、音楽室の窓に叩き付ける。
下駄でやる『天気占い』の要領だ。
サンダルが窓にぶつかる音で、
『ドレスの少女』の注意を引きたい。
窓の外に視線を向けたなら、
片方の『足首』だけが浮いているのが見えるだろう。

175天之 月夜『レンブラント』:2021/07/22(木) 06:50:54
>>174
バンッ!

月夜の魔の手が少女の手に伸びようとしていたその時、
突然窓に何かがぶつかる音がする

月夜「?」

鳥でもぶつかって来たのか?
音の正体を確かめるべく、窓の方を見やる月夜
すると、なんと女性の『足首』が浮いているではないか!

月夜「おばけ?」
少女「あ…あああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

あまりにも非現実的出来事が重なり、発狂してしまった少女
POWが低い彼女にはSAN値直送なイベントだった

月夜「あっ、待っ」

バタン

突然、左目を抑えて倒れる月夜

176御影憂『ナハトワハト』【大学二年】:2021/07/22(木) 16:17:57
>>175

『少女の悲鳴』をバックコーラスにして、
『深夜の学校』で奏でられた『恐怖の二重奏』。
『子供の肝試し』としては、あまりにも刺激が強すぎた。
後々ちょっとした『噂』になるかもしれない。

(………………ふぅ)

それでいい。
片鱗とはいえ、
『能力』の一部まで曝して手助けしてやったのだ。
『逃げられませんでした』では、本当の意味で割に合わない。

(………………倒れた?)

状況は飲み込めないが、音楽室には入れない。
おそらく『ドレス』が少女のスタンドだ。
まだ解除されていなければ、意識が残っているという事になる。

    ――――――フッ

『足首』を『非実体化』し、窓越しに様子を見守る。
何も変化がなければ、このまま立ち去る事になるだろう。
既に『収穫』は十分だ。

177天之 月夜『レンブラント』:2021/07/22(木) 16:36:49
>>176
少女「ひぃっ」

突然倒れるドレス女
突然消える窓の外の足首

もう何が何だか分からない少女

だが勇気を振り絞って、倒れた月夜に話しかける

少女「あ…あの……大丈夫…ですか…?」

月夜の肩に触ろうとしたその時

月夜「ああああ…っ!!」

左目を抑えてのた打ち回る月夜

少女「あ、ああ…」
月夜?「早く 行きなよ」
少女「…え?…は、はい」

少し雰囲気が変わった月夜
月夜の言葉に従い、一目散に逃げ出す少女

「何で まだ邪魔をするの…?
 『朝陽』…?」

「あああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」

ドゴォォォォォォォォォン

月夜の慟哭に呼応するかのように落ちる雷により停電する
音楽室を照らしていた懐中電灯は、一斉に電池が切れた

全くの偶然だ、天文学的な偶然が起きて学校は闇に包まれた

178御影憂『ナハトワハト』【大学二年】:2021/07/22(木) 17:23:45
>>177

(――――――『バカ』………………!!)

少女の行動を見て、思わず叫びそうになった。
『優しさ』は認めるが、それも時と場合による。
『さっさと逃げろ』と心の中で言うが、どうにもならない。
出来るだけの事はしてやった。
これ以上は当人の責任だ。

(何………………?)

(………………『変わった』?)

同時に、落雷と共に『光』が消え、
辺りは『真の闇』に包まれた。
好都合だが、既に『いる事』は知られている。
『闇』の『ナハトワハト』は『無敵』だが、
『サクソン』の例もある。
万が一を考えて、今日の所は引き上げる事を選んだ。
『サンダルの片方』を外に残したまま、校舎から離れていく。

         フワッ

(また『ビラ』撒かなきゃ………………)

とりあえず『報告』だ。
『フラジール』と同じか、
それ以上の危険があるかもしれない。
早急に『対応』を考える必要がある。

(でも………………)

(………………『助かって良かった』)

御影憂は『影』であり『闇』だ。
優しくなんてならない。
だが、『否定しきれない気持ち』も何処かにある――――。

179天之 月夜『レンブラント』:2021/07/22(木) 18:23:41
>>178
「…『朝陽』はもう 殺した
 もう 後戻りは出来ない」

暗闇に包まれた校舎を、彷徨い歩く月夜
そんな彼女が今考えている事は

グゥ〜…

「お腹減った」

180飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』【中二】:2021/07/26(月) 10:17:42
茶髪を二つ結びにしている少女が『城址公園』のベンチに座って本を読んでいる。
小さな声でなにかを呟いているようだ。

ーーーーーーーーーーーーーー

「ぴゃう…ひえ……むりむりむり…」

夏にぴったりな本だからって勧められて借りたけど…『ホラー』だなんて聞いてないよ…。
しかも、本の中の日付も今日で、『幽霊の日』なの…無理だって…。

きっと今、私、めちゃくちゃ血の気が引いてる…。
私が怖がりだって知ってこの本勧めたよね、あの子…!?

181???『???』:2021/07/26(月) 18:13:15
>>180

本から顔を上げた時、『白い物』が視界に入った。
正面の植え込みの中に『何か』が落ちているようだ。
枝葉に隠れて、よく見えないが…………。

そういえば、少し前に、
『深夜の学校で幽霊を見た』という噂を聞いたかもしれない。

182飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』【中二】:2021/07/26(月) 18:20:57
>>181

「……あれ、なに…?」

私は本を置いてベンチから立ち上がった。
誰かの落とし物かもしれないし、その『白い物』が純粋に気になったのもある。

…でも…『お化けの話』とか聞くし、やっぱり怖いから…。『シスター』に見てきてもらおう…。

私は『シスター・ゴールデンヘアー』を発現して、その『白い物』を観察しに向かわせた。
『シスター』の行ける範囲は15m。きっと植え込みまでなら行けるはず…。

183???『???』:2021/07/26(月) 18:41:35
>>182

人型形態の『シスター・ゴールデンヘアー』は、
特別な能力を持たない。
その代わりとして、
長い射程距離と視聴覚リンクを兼ね備えている。
自らの長所を活かし、
『シスター』を使って植え込みの中を調べに向かう。

           ガサ…………

スタンドの手で枝葉を掻き分けると、
『そこにある物』が分かった。
シンプルなデザインの白い『サンダル』だ。
『女性用』らしく、サイズは少なくとも子供向けではない。
理由は分からないが、片方だけが落ちている。
そこまで汚れてはいない所を見ると、
ここに落ちたのは最近のようだ。

184飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』【中二】:2021/07/26(月) 18:47:50
>>183

「……サンダル…?」

『シスター』の目を通して、『白い物』がなんなのか確認した私はそれに近付いてみる。

片方だけって変…だよね…?
落とし物…なら届けてあげたいけど…。

その『サンダル』を拾い上げる。よく観察してみたらなにかわかるかも。
名前とか…は書いてないかもしれないけど…。
それにしても、学校の庭である『城址公園』に大人のサンダルは奇妙な感じ…。

185???『???』:2021/07/26(月) 18:59:00
>>184

片方だけの『サンダル』を拾い上げ、よく観察する。
使い古しではなく、比較的新しい品だ。
生憎、『名前』は書いていないが…………。

     ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

そうしている内に、記憶の片隅に『引っ掛かるもの』を感じた。
これと『同じ物』を、どこかで見たような気がする。
一度ではなく『何度か』だ。

               ――――ザッ ザッ ザッ

その時、不意に背後から足音が近付いてきた。

186飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』【中二】:2021/07/26(月) 19:02:52
>>185

なんか、どこかで見たことある気がするんだけど…どこだっけ…?
私が首を捻っていると、後ろから足音が聞こえてきた。

  ザッ ザッ ザッ
      「ぴゃっ!?」

お、『お化け』…?
でも、『お化け』に足は…ないよね…?

私は、そっと後ろを振り返る。
そこにいるのが『お化け』じゃないことを祈りながら…。

187御影憂『ナハトワハト』【大学二年】:2021/07/26(月) 19:13:42
>>186

『お化けに足はない』というのが、ある種の定説になっている。
足音がするなら、それはお化けではないのだろう。
また、今は『昼間』だ。
お化けが活発になる時間帯でもない。
おそるおそる振り返ると――――――。

「………………あ」

そこには異様に前髪の長い女が立っていた。
服装は、いつものロングワンピース。
『御影憂』だ。
足元は『黒いサンダル』。
『あの一件』の後で、新しく買い換えたのだった。

         ジッ

前髪の隙間から覗く片目が、『白いサンダル』に向けられる。

188飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』【中二】:2021/07/26(月) 19:19:03
>>187

「ひゃうっ…!?」

後ろを振り返って、それが誰か認識するまでの間に私は上擦った声をあげてた。

だってさっきまで読んでいたのは『ホラー小説』だし、最近『お化け』が出るって話を聞いてたし、
それに…憂さんは『お化け』みたいな格好が好きみたいだし…。

「う、憂さん、こんにちわ…」

話しかけてから思い出す。
このサンダル、どこかで見た気がしてたけど、憂さんが履いてたのじゃないっけ?

「もしかして……これ、憂さんの落とし物ですか??」

189御影憂『ナハトワハト』【大学二年】:2021/07/26(月) 20:18:48
>>188

「サクラ………………」

「………………『こんにちは』」

驚かれるのは気分がいい。
自分が『恐怖を与える側』である事を実感できる。
今回の場合は、特に脅かそうという意図はなかったのだが。

「………………」

無言のまま、咲良の手の中にあるサンダルを見つめる。
あの時は立ち去る事を優先したために、
それを回収できなかった。
その後は大学の方が色々と忙しく、探す暇がなかった。
ようやく纏まった時間が取れたので、
こうして探しに来てみたのだが、
既に発見されてしまっていた。
しかし、正直に『自分の物だ』という言う訳にはいかない。

「………………ううん」

        ボソッ

「………………『私の』じゃない」

それは確かに『御影憂のサンダル』だった。
咲良自身にも、御影が『同じ物』を履いていた記憶がある。
だが、御影は否定した。
たまたま『同じサンダル』が落ちていたという可能性もあるが……。
どう感じるかは咲良次第だろう。

(気に入ってたのに………………)

少々惜しかったが、『必要経費』と割り切る。
『何をしたか』がバレる事に比べれば些細な問題だ。
肝試し中の少女を助けなければ、
サンダルを捨てずに済んだのだが、
その代わりに心に『悔い』を残す事になっていただろう。

「『それ』………………」

      スッ

「………………どこで見つけたの?」

片手を上げて、『サンダル』を指差す。

190飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』【中二】:2021/07/26(月) 20:40:44
>>189

「憂さんのじゃなかったんですね」

私は首を傾げて手元にある『サンダル』を見る。
……見たことある気がするんだけど…勘違いかな?
憂さん、今『黒いサンダル』履いてるし、落としたならどうやって帰ったんだろうってなっty……

……も、もしかして、これ、『自殺』した人の…とか…。
『自殺』したなら…靴履いてなくてもおかしくないよね…。
普通は靴、履かないでいるなんて考えられないし…。

私は一度上を見上げて、飛び降りられるような場所がないか確認した。
青くなったり青くなったりしながら、かろうじで言葉を紡いだ。

「これは…ここの茂みに落ちてて…今拾ったんです…。
 警察に届けるほどのものでもないし、目立つように置いとこうかなって。
 そうしたらもしかしたら持ち主が拾っていくかもしれないし…」

……持ち主さんがいてほしい。本当にいてほしい。
学校のこんな近くで『自殺』に『お化け』とか…怖い…。

191御影憂『ナハトワハト』【大学二年】:2021/07/26(月) 21:11:32
>>190

確かに、履物を『片方だけ』残して帰るというのも妙な話だ。

      ――――スィッ

サンダルが落ちていた場所を見上げてみる。
真上に見えるのは『音楽室』だ。
そういえば、『例の噂』では、
『幽霊』が出たのは『音楽室』の辺りだったような…………。
目撃者によると、『窓の外にいた』という話だ。
『偶然』だろうか?

「………………そうなんだ」

「もし………………」

「『持ち主』が現れなかったら………………」

「………………どうしよう?」

後で回収してもいいが、そこを人に見られると不味い。
御影憂は『学生』と『亡霊』と『懐刀』を兼ねた、
『三重生活』を送っている。
『秘密』が明るみに出る可能性は、
常に考えておかなければならなかった。

(………………『夜中』に取りに来ようかな)

しかし、『お気に入りのサンダル』だっただけに、
『勿体ない気持ち』も残っていたのだ。

192飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』【中二】:2021/07/26(月) 21:28:07
>>191

『音楽室』…。
そういえば…『お化け』が出たって噂の場所って…あそこだったよね…。
私は見上げた先を見て、思い出したことを頭に浮かべる。そろそろ顔が真っ白になってそうだ。

「も、ももも…もち、持ち主が現れなかったら…」

それは、持ち主になにか不幸があったという可能性があるということで…。

「お、『お経』を上げます…!」

私は明らかに突飛なことを口走ってしまっていた。
慌てて憂さんに説明するように早口で話し始める。

「靴、かたっぽだけほったらかしにしちゃうって普通のことじゃないですし、
 あそこの『音楽室』、『お化け』が出たらしいんです…。
 もしかして、『自殺』した『お化け』の持ち物とかかも…」

そう言い切ってからまた上を見る。もしかしたらちょっと私、震えているかも。

193御影憂『ナハトワハト』【大学二年】:2021/07/26(月) 21:47:42
>>192

『片方だけのサンダル』と『幽霊の噂』。
その二つには『音楽室』という共通点がある。
『何らかの関係』があったとしても、おかしくはないだろう。

「『お経』………………」

「………………ぷっ」

あまりにも唐突な発言に、思わず吹き出してしまう。

「『お経』………………『お経』………………!」

「ふふっ………………ふっ………………!」

小さく肩を震わせながら、
込み上げてくる笑いを必死に堪える。
どうやら『ツボ』に入ってしまったようだ。
しばらくして、ようやく笑いが収まった。

「『音楽室のお化け』………………」

「『その話』………………聞いた事ある」

「もしかして………………」

       ボソッ

「持ってたら『呪われる』かも………………」

咲良とサンダルを交互に見て、縁起でもない事を呟いた。

194飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』【中二】:2021/07/26(月) 21:53:55
>>193

憂さんが笑ってるのを見て、私はきょとんと止まってしまった。
こ、こんなに笑ってる憂さん、初めてかも!?

「そ、そんなに笑いますー!?」

でも、憂さんの笑い声で、すこし怖いの吹っ飛んだかも。
そう思ったのは憂さんの次の言葉を聞くまでの時間だけだった。

>「持ってたら『呪われる』かも………………」
        「ぴゃあぁああああああー!?」

私は思わず、持っていたサンダルを放り出した。
『呪いのサンダル』かもしれないそれを一秒たりとも持ってたくなかった…。

195御影憂『ナハトワハト』【大学二年】:2021/07/26(月) 22:11:27
>>194

「だって………………『お経』だし………………」

「『お経』………………ふふふっ………………!」

その言葉が頭をよぎる度に、つい口元が緩んでしまう。
『一人の人間』である以上、御影憂も『笑う事』はある。
だが、その姿を人前で見せる事は滅多にない。

        ――――パシッ

まだ半分笑ったままの表情で、
放られた『サンダル』をキャッチする。

「これ………………私が『預かってあげる』………………」

         ボソッ

「もし『呪われてた』としても………………
 サクラは『大丈夫』………………」

咲良は『ホラーが苦手』だ。
前に、一緒に『映画』を見た事があるから知っている。
だから、このリアクションは想定内。
これで、疑われる事なく、
『サンダル』を回収する事が出来たという訳だ。
拾っていたのが咲良でなければ、
こう上手くはいかなかっただろう。

196飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』【中二】:2021/07/26(月) 22:25:42
>>195

「もうっ…!」

私は笑われて、すこしばかり拗ねたようにそう言った。
……中学生にもなって、ちょっと子供っぽすぎだかもしれない…。
すこしだけしょんぼりしてから、『呪いのサンダル』をキャッチした憂さんを見る。

「わ、私は『大丈夫』って…だめです…。
 憂さんが呪われたら…私……泣きます!」

なんてったって『呪い』なのだ。
きっとビデオから人が出てきたり、『お化け』に付け回されたり、お風呂に髪の毛が浮いたりしちゃうはずだ。

197御影憂『ナハトワハト』【大学二年】:2021/07/26(月) 23:02:43
>>196

『呪い』という言葉が付き纏うアイテムは、世の中に数多い。
このサンダルが本当に『曰くつきの品』なら、
『心霊現象』が起きても不思議はないだろう。
それを持っている『本人』の方が、
よっぽど『お化け』みたいな風貌をしているが。

「大丈夫………………」

        パッ パッ

「………………ちゃんと『供養』してもらうから」

サンダルの埃を軽く払いながら、そう言葉を返す。
もちろん実際は、そんなものは必要ない。
『咲良なら信じてくれる』だろうという考えだ。

          ザッ

踵を返しかけた時、ふと振り返る。

「あ………………そういえば………………」

「『金と銀の目の女の子』には注意した方がいいかも………………」

「その子………………『スタンド使い』なんだけど………………」

「『人を襲ってた』みたいだから………………」

「………………『知り合い』が見たって言ってた」

あの少女は『危険』だ。
実際に『現場』に立ち会った時、直感で理解した。
彼女は『学校内』に現れている。
もしかすると、今後も出てくるかもしれない。
念のために、それとなく咲良にも『忠告』しておこう。

198飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』【中二】:2021/07/26(月) 23:12:25
>>197

「『供養』…してもらえるんですか…。
 それなら、それなら大丈夫ですね…!」

正直、本当に『供養』してくれるところがあるかなんてわからない。
でも、憂さんが言うのだからきっと大丈夫なんだろうと、私は信じることにした。

「『金と銀の目』…?ですか?
 オッドアイの猫みたいな色合いですね…?」
「人を襲ってた…って…怖いです…。
 その『知り合い』さんも危ないところだったんですね…」

憂さん、たくさん心配してくれて、本当にいい人で…。

「いつも、気にしてくれてありがとうございます…!」

本当に感謝しかない。

199御影憂『ナハトワハト』【大学二年】:2021/07/26(月) 23:37:10
>>198

「気を付けて………………」

「見かけたら………………『連絡』して欲しい………………」

    ボソッ

「………………『情報の共有』」

自分と同じ『身に纏うタイプ』のスタンド。
外見こそ酷似しているが、その『能力』は正反対。
『ナハトワハト』は『闇』を味方にするが、
『少女の能力』は『光』を武器にする。
スタンドは『精神の象徴』。
奇妙な暗示を感じた。

「じゃあ………………また………………」

              ザッ

「今度は………………
 『私の部屋』に遊びに来てもいい………………」

                         ザッ

「新しい『映画』………………用意しとくから………………」

『新たな恐怖』を匂わせつつ、その場から立ち去っていく。

200飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』【中二】:2021/07/26(月) 23:51:05
>>199

「はい、もし見かけたら連絡しますね!」

……そういえば、目の色と女の子だってこと以外は教えてもらってないけど…。
それだけ目立つ色なら、たぶん大丈夫だよね。

「わー!またヘビさんと会えるの楽しみです!」

1000個のパイナップルのヘビさん…そう、『サウザンパインスネーク』だ。
白くて可愛いあの子にまた会えるのが楽しみでわくわくしている私を憂さんの次の言葉が揺さぶる。

「……その、お手柔らかに…お願いします…」

前回はすごく怖くて憂さんにすがりついちゃったから…。

いなくなる憂さんの背中をしばらく眺めたあと、借り物の『ホラー小説』をベンチから拾い上げて、私も寮に帰ることにした。


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