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【場】『 私立清月学園 ―城址学区― 』 その2
1
:
『星見町案内板』
:2021/02/26(金) 23:22:22
『H城』の周囲に広がる『城址公園』の敷地を共有する『学び舎』の群れ。
『小中高大一貫』の『清月学園』には4000人を超える生徒が所属し、
『城郭』と共に青春を過ごす彼らにとって、『城址公園』は広大な『校庭』の一つ。
『出世城』とも名高い『H城』は『H湖』と共に『町』の象徴である。
---------------------------------------------------------------------------
ミ三ミz、
┌──┐ ミ三ミz、 【鵺鳴川】
│ │ ┌─┐ ミ三ミz、 ││
│ │ ┌──┘┌┘ ミ三三三三三三三三三【T名高速】三三
└┐┌┘┌─┘ ┌┘ 《 ││
┌───┘└┐│ ┌┘ 》 ☆ ││
└──┐ └┘ ┌─┘┌┐ 十 《 ││
│ ┌┘┌─┘│ 》 ┌┘│
┌┘ 【H湖】 │★│┌─┘ 【H城】 .///《//// │┌┘
└─┐ │┌┘│ △ 【商店街】 |│
━━━━┓└┐ └┘┌┘ ////《///.┏━━┿┿━━┓
┗┓└┐┌──┘ ┏━━━━━━━【星見駅】┛ ││ ┗
┗━┿┿━━━━━┛ .: : : :.》.: : :. ┌┘│
[_ _] 【歓楽街】 │┌┘
───────┘└─────┐ .: : : :.》.: :.: ││
└───┐◇ .《. ││
【遠州灘】 └───┐ .》 ││ ┌
└────┐││┌──┘
└┘└┘
★:『天文台』
☆:『星見スカイモール』
◇:『アリーナ(倉庫街)』
△:『清月館』
十:『アポロン・クリニックモール』
---------------------------------------------------------------------------
前スレ:
【場】『 私立清月学園 ―城址学区― 』
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453647476/
2
:
仁宇 櫻子『ハスカー・ドゥ』
:2021/02/27(土) 20:25:38
私立清月学園。大学棟。午前。
遅起きな大学生がそろそろ講義に向かうくらいの時間帯。
「初めてきた!」
「大学生ってどんな人たちなのかな〜」
高等部の制服を着た女子が闊歩している。
中高校生は授業の時間のはずだが…。
3
:
御影憂『ナハトワハト』【大学二年】
:2021/02/27(土) 23:20:05
>>2
前方から、白いワンピースを着た女が歩いてきた。
前髪が異様に長く、その姿は遠くからでも目立つ。
最近、どこかで見たような気がするかもしれない。
フラッ
「ねむ…………」
フラッ
普段『夜型』のため、早い時間の講義は辛い。
しかし、出席しなければ単位が貰えないのだ。
まだ半分眠ったまま、覚束ない足取りで近付いてくる。
4
:
仁宇 櫻子『ハスカー・ドゥ』【高校一年】
:2021/02/27(土) 23:40:28
>>3
「やっっっっ ほ―――い」
「ぐあい悪そうだねぇ――――ッ!!」
大声、手を振り、近づく。
知った顔を発見しちゃったからね。
「きょうは大学生の様子を探りにきました」
「体調悪い?保健室いく?ダイガクに保健室ってあるのかな」
5
:
御影憂『ナハトワハト』【大学二年】
:2021/02/27(土) 23:55:51
>>4
「………………」
チラ……
(誰だっけ…………)
(あ…………この前の『変なの』だ…………)
眠いせいで反応が鈍かった。
ワンテンポ遅れて、声の方を見る。
そういえば同じ学校だったような気がする。
「…………『サボリ』?」
眠気で相手の言葉がイマイチ頭に入らず、聞き返した。
まともな高校生なら、この時間なら授業だろう。
逆に言えば、まともでないなら、ここにいてもおかしく無いが。
6
:
仁宇 櫻子『ハスカー・ドゥ』【高校一年】
:2021/02/28(日) 00:17:43
>>5
「むー…先生の許可はもらってるよ」
「高校の校舎から抜け出す許可はとってないケド…」
「体育の授業には出るなっ
って事になってるんだ〜寂しいよね」
女の子だから、秘密も事情もあるのです。
「………やっほー!意識ある?寝起き?」
「髪型すごいよー!幽霊みたいになってますよー!」
お姉さんがボンヤリしてるので、
ちょっと大きめの声で呼びかけたり。
7
:
御影憂『ナハトワハト』【大学二年】
:2021/02/28(日) 00:42:42
>>6
「ほえー…………」
(…………『喧嘩が好き』みたいな事言ってなかった?)
(いや…………『好き』とは言ってなかったっけ?)
実はヤンキーなのかと思ったが、違うようだ。
運動を止められているという事は、体が弱いのか。
喧嘩に興味を持っていたのも、『憧れ』的なものかもしれない。
「ん…………『髪』…………?」
「………………」
ガ バ ァ ッ !
いきなり両手を広げて飛び掛かる――フリをする。
前髪で大部分が隠れた顔が間近に迫り、すぐに身を引いた。
特に意味は無く、ただの『ドッキリ』だ。
「――――ビックリした?」
眠気は飛んだらしく、フラつきは無くなっていた。
8
:
仁宇 櫻子『ハスカー・ドゥ』【高校一年】
:2021/02/28(日) 01:19:53
>>7
> ガ バ ァ ッ !
「わきゃぁっ」
> 「――――ビックリした?」
「……!」
「もぉ〜! その見た目でやられると
ちょっとホラーだよぉ」
目を見開いて、首をガクガクし頷く。
この間あったときの印象からも、
おとなしい人と思ってたけど… イメージ変わるね
「あっ ていうかこの間」
「一緒にいた人………彼氏? いいなぁー」
「もしかして『サークル仲間』!大学生だからこれかな」
「いいなあ大学生 いいなァーー」
ユメも憧れもいっぱいあるんだ。女の子だから。
9
:
御影憂『ナハトワハト』【大学二年】
:2021/02/28(日) 01:44:03
>>8
「なら良かった…………」
ニヤァ
笑った顔は、どこか満足げだった。
ただ、あんまり明るい笑い方では無い。
大人しいと言えば大人しいかもしれないが、
実際は少し違うらしい。
「そう…………『サークル仲間』」
「色々やってる…………」
ボソッ
「…………詳しくは『秘密』」
正確には違うが、そういう事にしておいた。
『仲間』なのは確かだし、『色々やってる』というのも事実だ。
それを明かすつもりは無いが。
「…………彼氏いる?」
首を傾げながら、控えめに尋ねる。
何だかんだ、そういう話題も嫌いじゃなかった。
話の中に出ると、ちょっとは気になるのだ。
10
:
仁宇 櫻子『ハスカー・ドゥ』【高校一年】
:2021/02/28(日) 02:10:53
>>9
「『良かった』?ヘンなの。」
「『色々やってる』?
飲み会?バーベキュー?合宿?
ひょっとして真面目な研究?
お姉さんマジメそうだもんねえ」
> 「…………詳しくは『秘密』」
「あっ秘密。ごめんね」
>「…………彼氏いる?」
「かれし……いない……」
「気になる男子いるけど。運動部でね。話しかけにくくて」
「そう…わたしは…
ともだちも…少ない……」
シュン
ションボリしてみせる。
実際はそこまで気にしてる訳でもないが、
でも寂しいものは寂しい…
11
:
御影憂『ナハトワハト』【大学二年】
:2021/02/28(日) 02:43:19
>>10
「あっ…………」
深く言われずとも察したらしい。
そして、そういう姿を見せられると気になってしまう。
胸の奥に、何となく引っ掛かるものがあるのだ。
「『御影憂』…………」
「そういう名前だから…………」
「ヒマだったら…………また話してもいい…………」
その時、『講義』の事を思い出した。
早めに自宅を出たが、そろそろ教授が来る頃合だ。
『単位』の為には行かねばならない。
スタ スタ スタ
――――クルッ
「…………『円谷世良楽』って知ってる?」
「高等部の…………同じくらいの学年で…………」
「明るいし…………よく喋るから…………」
「…………『友達』になれる」
「多分…………」
スタ スタ スタ……
最後に同学年の『世良楽』を紹介し、その場を去る。
彼女なら、もし同じ場にいれば自分から声を掛けに行くだろう。
自分は苦手なタイプだが、新しい友達が欲しい場合は、
ありがたい相手だろう。
12
:
仁宇 櫻子『ハスカー・ドゥ』【高校一年】
:2021/02/28(日) 04:12:05
>>11
「覚えとくね!」
「わたしも自己紹介してなかったや
『仁宇 櫻子』!高1!」
「ばいばーい 杖のおニーさんにもよろしくね」
手を振り、また構内見学を始める。
『円谷』ちゃん……そのうち会えるといいな。
13
:
空井イエリ『ソラリス』【大二】
:2021/04/10(土) 01:14:43
大学部敷地内――文学部の学部棟付近にて。
パラ
パラ…
ベンチに座り本を読んでいる。
小柄で、髪を二つ結びにした、
空色の瞳を宿す垂れ目の少女。
どこか少女趣味な服装も、
体格もあって不自然ではない。
――というだけでは、目立ちはしない。
パラ…
本というのが『ビバリウムの専門誌』で、
表紙にデカデカとトカゲの写真が載ってなければ。
別に見せびらかしたいというわけではなく、
次の講義待ちで、春の日差しを楽しみながら、
先ほど『大学生協』で買った雑誌を読んでるだけだ。
14
:
御影憂『ナハトワハト』【大学二年】
:2021/04/10(土) 01:31:05
>>13
ザッ……
白いワンピースを着た女が通りがかった。
そのまま通り過ぎようとした時、ふと足が止まる。
異様に長い前髪の隙間から覗く片目が、空井を見た。
(どっかで見たような…………)
(いや…………『違う』)
空井と直接会った事は無かった。
ただ、その存在を聞いた事があったのだ。
警官の『桐谷研吾』から。
「あ………………」
空井を見ていた視線が、雑誌の方に移る。
表紙が目に留まり、思わず声が出た。
御影憂は、『蛇』を飼育していた。
15
:
空井イエリ『ソラリス』【大二】
:2021/04/10(土) 01:39:13
>>14
視線に気づいて顔を上げた。
が、視線は自分の容貌ではなく、
表紙のトカゲの目と合っているのに気付いた。
「……ん? ……ああ。……悪いな。
カバーでも付けて読むべきだったか」
ス
雑誌を膝に乗せ、
表紙を手で隠すようにする。
知人にも、爬虫類が苦手な人間は多い。
「おれの配慮が、足りなかったよ」
口調こそぶっきらぼうだが、声は鈴の鳴るようだ。
――『聞いた話通り』に。
16
:
御影憂『ナハトワハト』【大学二年】
:2021/04/10(土) 02:02:53
>>15
「いや…………『いい』」
ボソ
「『それでいい』…………」
呟くような声色。
緩やかな足取りで空井に近寄っていく。
そして、その隣に腰を下ろした。
「………………『サウザンパインスネーク』」
「この前…………『お迎え』した…………」
ペットショップで見かけた白蛇。
それを連れて帰ったのは、少し前の事。
(ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453049221/854-855)
「『爬虫類好き』は…………『仲間』…………」
『同好の士』は貴重だ。
ゆえに、御影としては珍しく、
親睦を深めようという意図があった。
『それ以外の意図』も、ゼロでは無かったが。
17
:
空井イエリ『ソラリス』
:2021/04/10(土) 02:13:38
>>16
「ん、そうか……いいなら、いいんだが」
「ああ、隣良いよ」
ベンチに置いていた鞄をどかす。
そして隣に座った『御影』を見上げた。
「『サウザンパインスネーク』――――ああ!
あの、白くて綺麗な蛇だよな。わかるぜ。
『売れてた』のを見たが、そうか、おまえさんが」
フッ
「なるほど、だな。
おまえさんとおれは『同好の士』らしい。
うれしいよ、いいよな、『爬虫類』」
イエリは『ペット』を愛好している。
それは自分の楔でもあるからだが、
単純に、動物が好きなのもある。
「でも、『パイン』ってのはさ」
「『怒りっぽい』品種だと、本で読んだ事があるよ。
それを選んだってことは、結構慣れてるのかな」
だから爬虫類の話を振る事にした。
『蛇』は飼っていないので、門外漢ではあるのだが。
18
:
御影憂『ナハトワハト』【大学二年】
:2021/04/10(土) 02:43:07
>>17
スッ
右手を持ち上げて、指を見せる。
そこには、真新しい傷があった。
大きくも深くもないが、目に見える範囲だ。
「昨日…………『ご飯』あげる時に噛まれた…………」
「でも…………これくらいは普通…………」
餌である『冷凍マウス』を解凍する時、
手に匂いが残っていた。
その匂いに反応して噛まれたのだ。
しかし、噛まれる事自体は初めてでは無いので、
特に驚いたりするような事は無かった。
「ザラザラした手触りのしっかりした鱗感…………。
お腹の方はツルツルしていてセラミックのような…………」
「ずっと見てられる…………」
おもむろに、スマホを取り出す。
画面に写真を表示させ、それを見せる。
写っているのは、件の『サウザンパインスネーク』だ。
ケージの中は、森の中のようにディスプレイされている。
『愛情』が感じられた。
19
:
空井イエリ『ソラリス』【大二】
:2021/04/10(土) 03:27:49
>>18
「それは痛そうだな、かわいいものだけどさ」
指の傷は痛ましくはあるが、
爬虫類――いやペット飼いとしては、
これくらいは『そういうもの』である。
「『慣れてる』みたいでよかった。
ヘビも、おまえさんもだが……
きっといい出会いだったんだと思う。
爬虫類との付き合いは、難しいけど、楽しいよな」
そして写真を見て、口元を緩める。
先の質問は『確かめる』意図もあった。
別にだからどうするわけでもないが、
見た目だけで衝動買いしたとかでなく、
慣れた愛好家であることに安心した。
それはいいことに違いないからだ。
「しかし、いい蛇だな……
この色合い、艶感。写真でも引き込まれるよ。
蛇は、自分で飼ったことはなかったんだが」
飼っているのは『ヨロイトカゲ』だ。
「見せられると、気になってきた。
おすすめの品種とかはあったりするのかな?
いや、自分で探してお迎えするのが一番だろうけどさ」
ヘビを今すぐ飼えるキャパシティがあるか、
あるとして実際今すぐ飼うかは分からないが、
話のタネとして聞いておけば、いつか役立ちそうだった。
20
:
御影憂『ナハトワハト』【大学二年】
:2021/04/10(土) 18:10:58
>>19
「気性は個体差もあるし…………」
「荒くなくても…………
機嫌が悪い時はバンバン飛んでくる…………」
もっとも、爬虫類に限った話ではなく、
その辺りは哺乳類も同じ事だろう。
「入門用なら『コーンスネーク』…………」
「トウモロコシ畑にいたからコーンスネーク…………」
「アダルトでも手頃なサイズだし…………
大人しい方だから飼育しやすい…………」
「品種も多い…………」
スッ
「…………ウチにもいる」
別の写真を表示させると、先程とは違うケージがある。
中にいるのは、
くすんだ白色にグレーの模様がある小型の蛇だった。
『コーンスネーク』の一品種で、
『ゴースト』と呼ばれている種類だ。
「蛇は『丸呑み』で少しずつ消化するから…………
ご飯は一週間に一回でいい…………」
「あ…………『ベビー』なら一週間に二回ぐらい…………」
トカゲにも共通する部分だが、
ペットと聞いて多くの人が想像する犬や猫と比べ、
蛇は非常に飼いやすい。
大きな声で鳴く事がなく、体臭もないし、毛も落とさないし、
散歩は必要なく、食事は一週間に一度で十分だ。
ただ、哺乳類と違って変温動物なので、
温度や湿度の管理には気を遣う。
犬猫と違って、診てくれる病院も多くない。
結局は、最後まで責任を持って付き合う意志と、
愛情があるかどうかによるだろうが。
「それから…………『脱走』には要注意…………」
蛇は脱走の名人だ。
鍵があれば大丈夫だが、そうでなければ、
スルスルと這い上がって何処かへ行ってしまう。
そこはトカゲとは違う部分だろう。
21
:
空井イエリ『ソラリス』【大二】
:2021/04/10(土) 19:43:08
>>20
「なるほど、詳しくってためになるよ。
それに分かりやすい説明だ。
おまえさんの『蛇愛』が伝わってくる。
それも一方的な『愛』じゃあなくって、
ちゃんと理解しようって、そういう愛がさ」
多角的で幅広い知識を伝えられ、
イエリは得心したように頷く。
アドバイスを求めればいくらでもしてくれる。
『本当に好き』な人間なら、ありがちな事だ。
だからこそ『信用できる』と思った。
「今すぐ飼うわけじゃあないが」
フ
「飼うから『コーン』にしてみるよ。
その時にはまたアドバイスがもらいたい。
嫌じゃあなきゃ、おれと連絡先を交換してくれないか」
装飾過多のスマホを取り出して、
チャットアプリのQRコードを見せる。
「もちろん、アドバイスだけ――
教えてもらうだけってつもりじゃないぜ」
「もっともおまえさんが……
トカゲの方にも興味があるなら、だが」
22
:
御影憂『ナハトワハト』【大学二年】
:2021/04/10(土) 20:20:39
>>21
「もしいなくなった時は…………
『暖かくて狭い所』にいると思う…………」
「いつだったか…………『冷蔵庫の下』にいた…………」
コク……
連絡先交換の申し出には小さく頷き、同意を示す。
「………………『オッケー』」
「『爬虫類好き』は…………『仲間』…………」
手の中のスマホを操作し、QRコードリーダーを起動し、
空井のQRコードを読み取る。
その後、こちらのQRコードを表示させ、空井に見せる。
そして――――。
「………………『御影憂』」
「『大学部二年』…………」
自身の名前と学年を名乗る。
お互い同じ学園に通っているのなら、
また顔を合わせる機会があるかもしれない。
相手の事を知っている方が、何かと便利だ。
「また会ったら…………」
「今度は…………『トカゲの話』で…………」
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