したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。

【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その4

77『伝播のG』:2020/06/12(金) 22:15:54
>>74(空織)

「ええ、確かに空織さんの言われる通りです。
 この業界、『そういうトラブル』とは、
 切っても切れない部分がありますし」

「さすがに『日常茶飯事』じゃないですけどね」

    クスッ

ちょっとしたジョークを交えて返しながら、くるみは軽く笑った。
話を円滑に進めるために、
場が固くなりすぎないようにしているらしい。
そこには、『パーソナリティー』としての矜持もあるのだろう。

「……『それだけ』なら、私も同じように考えたと思います」

空織の見解は至極もっともだった。
謎めいており不気味ではあるが、
言ってしまえば『それだけ』なのだから。
当然、『そこで終わり』ではないのだろう。
くるみは『アリーナ』に連絡している。
それが必要だと判断する『何か』があったという事だ。

>>76(林檎)

「私は現場にいた訳じゃないんだけど、
 急にマイクの音声が途切れちゃったそうね。
 その時は新しいマイクに取り替えて凌いだみたい。
 でも、後から調べたら、
 何処もおかしくなってなかったって聞いたわ」

「ちゃんと電気は流れてたし、電波の異常でもない。
 それから、人為的な手違いも考えにくいわね。
 もちろん、プロでもミスをする事はあるわ。
 ただ、この点もチェックはされてるから、
 今回は信用して貰って大丈夫だと思う」

「『声が出なくなった』っていう事もなかったみたいね。
 原因らしい原因が見当たらない。
 要するに『原因不明』っていうのが正直な所ね……」

林檎が上げた幾つかの条件は、全て当てはまらないようだ。
『原因不明』のトラブル。
くるみが言ったように、その言葉が最も的確だろう。

「『防犯カメラ』はあるわよ。
 設置してあるのは主に重要な場所だから、
 全ての場所じゃないんだけど」

「――『警備員』の人達も見回ってくれてるしね」

話しながら、彼女は受付の近くに視線を向けた。
そこには、制服を着た若い警備員が立っている。
気のせいか、くるみが警備員の方を向いた時、
彼は僅かに目を逸らしたように見えた。

>>(両者)

「トラブった直後に局内で見たんです――――『スタンド』を」

「その時、私は自分の仕事で離れられませんでしたし、
 遠くの方にチラッと見えただけでした。
 でも、それが『スタンド』だったのは間違いありません」

「もちろん『トラブル』と関係してる確証はないですけど……。
 でも、今まで見かけた事がないですからね。
 『このタイミング』で現れたっていうのは、
 偶然にしては上手すぎますし」

『放送事故』と同時期に『スタンド』が目撃された。
それが、『アリーナ』を通して二人に依頼した理由らしい。
くるみは小さく息を吐き出し、話を続ける。

「――そしたら『二通目』が来ました。
 『I Love Me』の放送枠を縮小して、
 『Electric Canary Garden』の放送枠を拡大しなければ、
 また『放送事故』が起こる。
 ……かいつまんで言うと、そういう内容です」

「『I Love Me』っていうのは、
 『Electric Canary Garden』の前にやってる番組ですね。
 『事故』が起きたのは『I Love Me』の放送中でした」

そこで、くるみは再び一区切り入れた。
一気に喋らないのは、二人の意見を聞くためだろう。
『職業上の習慣』もあるのかもしれない。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板