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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その4

1 名無しは星を見ていたい :2020/05/23(土) 19:46:51
短編、単発のミッションなどにお使いください。
長編やシリーズものの予定でしたら、自分のスレで行うことをお勧めします。

847 空織 清次『エラッタ・スティグマ』 :2021/01/13(水) 22:36:01
>>845 (GM)

「タバコは妻の妊娠を期に辞めた。
 だが……今日ぐらいは妻も娘も大目に見てくれるだろう。
 今日はわたしも疲れた。本当に疲れたよ。
 きっと君だってそうだろう」

 雛形氏に礼を言い、厚意の火をいただく。
 数年ぶりに味わう退廃の風味を
 たっぷり肺に浸してから、
 この空のどこかにある月に向かって
 細く長い紫煙を吐きだす。

 窓枠に手を置き、
 ふたたび雛形氏と束の間の沈黙を共有する。

 煙の尾が解けたころ、思い出したようにつぶやく。
 今日のラジオで誰かが紡いだ一節を。

「『素直に自分の気持ちを伝えた方がいいよ。
 『軽々しく言わないで』って。
 それで距離を置かれるようなら、
 その程度の繋がりだったって事』――」

 彼女のことを考え、最後までその先を口にするか迷った。

 だが事態を先に進めるには、
 結局いつかはこの線を踏み越えるしかない。

 彼女は誰かを『庇って』いるのか、
 それとも誰かに『庇われて』いるのか。

「『バードウォッチャー』は、君か?」

848 『伝播のG』 :2021/01/14(木) 19:58:03
>>846(林檎)

「そうよね……。
 何かあったとすれば、
 やっぱり『雛形さんの入退院』くらい……」

「お見舞いに行った時に、
 『彼女が上の空だった』って話したでしょ?
 『バイク事故の犯人を知ってるから』だと思ってたけど、
 もしかすると何か『別の理由』があったのかも……」

以前にも確認した通り、
まず三週間前に『機材の不調』と『バイク事故』が起こった。
『弥生の退院』は二週間前だ。
そして、ここ一週間以内の間に『脅迫メール』が届き、
『放送事故』が起こっている。
『トラブルの間にある大きな出来事』は、
やはり『雛形弥生の退院』しかない。
そして、『脅迫メールが送られてきた頃』には、
『グレムリンの暴走』は収まっている。

「鍋島さん――まだ確実とは言えないけど、
 確かに有力だと思うわ。
 『動機』については、それで間違いないでしょうね」

「でも、『スタンドの暴走』についてはどうなのかしら?
 そうなるためには、『何かのきっかけ』が必要だと思うの。
 鍋島さんは雛形さんを説得しようとしていたみたいだし、
 苦労はしていたでしょうけど……」

鍋島は雛形に手を焼いていた。
『プラン9』で聴き出した内容から、それが読み取れる。
しかし、文面から感じ取れる鍋島の内面は冷静だった。
もちろん、心の中で何を思っていたかまでは分からない。
だが、『無意識にスタンドを暴れさせる程のストレス』を、
彼が抱え込んでいたようには見えなかった。

「林檎さん、『二週間前』を調べてみない?
 その辺りを探ってみれば『答え』が見つかるかもしれないわ」

>>847(空織)

「そう――――」

       ボッ

弥生がライターを差し出し、空織のタバコに着火する。
宵闇の帳に二筋の紫煙が漂う。
そして、空織は弥生に言葉を投げる。
明確な『追及の言葉』だ。
弥生が口を開こうとした時、彼女のスマホが鳴った。

            スッ

                「…………はい」

  「…………分かった」

                ジュッ

「呼ばれたから戻る。『制作室』にいるから。
 林檎さんに伝えておいて」

携帯灰皿で火を消し、弥生が歩き去る。
彼女がドアを開けると、そこには鍋島がいた。
弥生の入室時に見かけた『グレムリン』の姿はない。
鍋島と弥生は、無言で挨拶を交し合う。
弥生が立ち去ると、鍋島が小会議室に入ってきた。

「――――調査の進み具合が気になりましてね。
 『犯人』の目星はつきましたか?」

「林檎さんは『電子機器妨害装置』だとお考えのようですが、
 空織さんはどう思います?」

849 猫柳 柚子『カーマ・カメレオン』 :2021/01/15(金) 21:59:40
>>848

「なるほど。確かに、弥生さんをただ陰謀に巻き込まれただけの人と仮定するのは、早計だったかもしれないわ」
「…むしろ、弥生さんが『本体』の可能性もある。くるみさんは、そう考えているのね?」

盲点だったかも。ここまで具体性を持って行動しているからには、
全て鍋島さんの思い通りに動かせる前提だと考えてたけど。
あそこまで弥生さんに声をかけていたのは、弥生さんの心情を重視してじゃなくて、
そもそも弥生さん自身に協力の意思がなければ、できない事だからなのかな?

「お願いするわ。弥生さんのスマホの、『二週間前後』の通信履歴を」
「メールやSNS、着信や発信履歴でもいいわ。何かしら、手掛かりはあるかしら…?」

850 空織 清次『エラッタ・スティグマ』 :2021/01/23(土) 18:54:17
>>848 (GM)

「――――はあ」

 わたしなりの『覚悟』を持って踏み込んだつもりだったが……
 その返答が『これ』とはな。
 『黙って立ち去る』。

 ずいぶんな肩透かしだ。
 追求しようにも引き止めるヒマもない。

 ため息で希釈した最後の紫煙を吐きだし、
 入れ替わりであらわれた鍋島氏に向き直る。

 曖昧な目礼を交わしながら、わたしの背後に
 『エラッタ・スティグマ』を発現する。


「ああ……『犯人』の目星ですか?
 ついてますよ。
 使用されたのがその手の妨害機器の類じゃないことも」

 そう言うと、指先でタバコを自分の背後へピンと弾く。
 吸い殻は弧を描いて窓外の闇へ消える……ことはなく、
 『エラッタ・スティグマ』が右手を伸ばして?みとる。
 そして『分解』する。
 この世界から存在を解いて消し去る。

 まあ、ちょっとした手品だな。


 わたしはなんてことない顔で鍋島さんを見ている。
 それで、その先は? と視線で彼につづきを促す。
 彼にはなにか話したいことがあるんじゃないかと思ってね。

851 『伝播のG』 :2021/01/24(日) 18:57:26
>>849(林檎)

「ええ、そうしましょう」

「『プラン9』――――」

林檎の言葉を受けて、
くるみは再び自身のスタンドに問い掛ける。
まず、『電話』と『メール』に関する質問だ。
何回かに分けて尋ねた結果、
特に不審な点は発見されなかった。
退院直後というだけあって、
鍋島も路線変更の話は持ち出さず、
弥生の体調を気遣うような発言をしている。
園部や曽我とのやり取りもあったが、
概ね彼らも同じような内容だ。

「次は『SNS』ね……。彼女のアカウントを教えてくれる?」

       《イエス!!イエス!!》

そして、プラン9は弥生の『アカウント名』を告げた。
これについては、
『林檎のスマホ』で直接閲覧した方が早いだろう。
くるみも自分のスマホで弥生のアカウントをチェックしている。
メインのアカウントの他に、サブアカウントがあるようだ。
サブの方は、いわゆる『裏垢』らしく、
より赤裸々な内容が書かれている。
普段はメインアカウントを更新し、ストレスが溜まった時に、
サブの方で吐き出して発散しているらしい。
最後にサブが更新されたのは『三週間前』だ。

【何も思い付かない】

【何やってもダメ】

【どうせ私なんか誰も気にしてくれない】

【つらい】

【消えてしまいたい】

文面から判断すると、
弥生は相当なストレスを抱えていたようだ。
そして彼女は件のバイク事故に遭い、入院する事になる。
退院後は、メインアカウントに更新があった。

【お久しぶり。ちょっと具合が悪くてお休みしてました。
 心配してくれた人がいたら、ありがとう&ごめんなさい。
 また放送再開するので、みんな聴いてね】

「林檎さん…………どう思う?」

>>850(空織)

空織が『踏み込んだ』時、
弥生からは『躊躇っている』ような印象を受けた。
言おうとして言えなかった。
立ち去った彼女の背中からは、
そのような雰囲気が感じられた。

    シュルルルルルルルル…………

                    ――――フッ

「……つまり、こういう事ですか?」

「今やったのと『同じやり方』だと」

「この業界で、私もそれなりに見聞きしてますからね。
 半端なトリックなら直感で分かりますが、今のは違う。
 よほど高級なトリックか、そうでなければ『超常現象』か」

「私は『オカルト否定派』って訳でもないですから、
 『犯人』にそんな力があったとしたら、
 今回の放送妨害も簡単に出来ただろうとは思えますね」

『分解』を経て『消滅』する吸い殻。
常識では考えられない現象だが、
『エラッタ・スティグマ』ならば容易い芸当だ。
披露された『手品』を目の当たりにしても、
鍋島は動揺を見せない。
静かに落ち着きを保っている。
その姿は、先程の弥生とは対照的だった。

「――――それで、『本体』は誰でした?」

852 猫柳 柚子『カーマ・カメレオン』 :2021/01/24(日) 22:35:44
>>851

「─────そうね」
「ここまで追い込まれていたなら、何をしてもおかしくないわ。
 むしろ、すぐに『鍋島』さんの誘いに乗らなかったのがすごいくらいよ」
「『動機』は分かったわ。でも、そうすると鍋島さんと言い合っていたのは何故かしらね?」

まぁそれも周囲に対して、何か疑われないようにしたかったからかもしれないけど。
実際は、ある程度もうお話が進んでいたのかもしれない。

「そうなると、『バイク事故』は鍋島さんにとってとても都合の良いできごとということね」
「でも、それならあの『事故』は狙って起こされた事でないと、おかしいかしら」

番組の存亡をかけているのに、たまたま起きた事故がきっかけで話が進んでいくってそんな杜撰な計画は立てないよね、鍋島さんなら。
でも、『グレムリン』の本体が弥生さんなら、どうやってあのタイミングでバイクを故障させたんだろう。

853 空織 清次『エラッタ・スティグマ』 :2021/01/27(水) 19:44:32
>>851 (GM)

 指先でタバコを飲み込んだあと、『エラッタ・スティグマ』は
 糸クズを払い落とすように両掌をパンパンと叩き合わせ、
 フッと右手に息を吹きかけるポーズをする。


「はあ……?
 『本体』とはどういう意味です?」

 一方わたしは窓の外にタバコをポイ捨てしただけで、
 わたしの背後で起こった超常現象なんて
 な〜〜〜んにも見ちゃいない。
 だからすっとぼけたツラで答える。


「『実行犯』って意味なら、それは鍋島さんが
 想像しているとおりの人物だと思いますよ。
 動機もきっと、あなたが想像しているとおり」

 「そしてあなたはその人を庇うためにここに来た。
  ……違いますか?」


 もし鍋島さんが『庇う側』なら、『スタンド』のことを
 いっさい理解していない可能性もあると思っていた。
 だから彼の口から『本体』ってワードが出てきたのは
 少々意外だった。

 わたしの推理は間違っていたのだろうか?
 真実を確かめるべく、鍋島氏と向かい合う。

854 『伝播のG』 :2021/01/28(木) 13:46:28
>>852(林檎)

「林檎さん、一つ気になる事があるんだけど……」

「例の『バイク事故』は、
 やっぱり『偶然の出来事』なんじゃないかしら……。
 雛形さんは怪我をして休んでいたし、
 その間は代わりの番組を立てなきゃいけなくなったわ。
 ディレクターの鍋島さんにとっても、
 それは良くない事だっていう気がするの」

「鍋島さんは番組の方向性について、
 雛形さんと揉めていたみたいだけど、
 『番組そのもの』が潰れてしまったら、
 意味がないと思うから……。
 それに、事故の事を『宣伝』に利用するつもりなら、
 公にしていたでしょうし……」

林檎の意見を受けて、くるみは自身が思う疑問を口にする。
被害者である弥生も、加害者となった澤井も、
事故の晩に現場を通ったのは『偶然』でしかない。
それを考えると、『狙ってやる』のは極めて困難だ。
逆に『狙っていなかった』なら、そういう『事故』も起こり得る。
そして、『偶然を当てにした計画』というのは、
そもそも成り立たない可能性が非常に高い。

「『ミキシングコンソールの故障』も『バイク事故』も、
 起きたのは同じタイミングよね……。
 でも、『機材の故障』は意図が分からないし……。
 いえ……『意図』があったのかしら……?
 さっき林檎さんも教えてくれたけど、
 『本体の制御』を離れて動く場合もあるから……」

「『事故』の方も『偶然』のように見えるし……。
 こっちも特に『意図はなかった』としたら……。
 『目覚めたばかり』の時は、
 スタンドが独りでに動いてしまう場合もあるのよね?」

くるみが林檎に問い掛ける。
彼女は、三週間前の『故障』や『事故』が、
『偶発的なもの』であると考えているようだ。
しかし、『今のグレムリン』は、
確実に『本体の制御下』にいる動きだった。
実際に戦った林檎には、それが分かる。
その時、澤井が林檎の方に近寄ってきた。

「あの……話の最中にすみません。
 些細な事なんですが、
 雛形さんについて思い出した事があって……」

>>853(空織)

「『超能力の大元』という意味です。
 林檎さんがこう言われていたんですよ。
 『妨害装置でもなければ超常現象だ』と」

「先程も言いましたが、私は『オカルト否定派』じゃあない。
 何もかも肯定してるって訳でもないですけど」

       フッ

「私はね、空織さん。
 『そういうもの』に出会った事があるんです。
 ここで働く前の話ですが」

「それが存在を知った『きっかけ』ですね」

鍋島は薄く笑い、
『エラッタ・スティグマ』が立つ方向を一瞥した。
そして、彼は空織に向き直る。
空織の推理を聞き、鍋島の顔から笑みが消えた。

「…………そういう事にしておきましょう」

鍋島は、空織の言葉を否定も肯定もしなかった。
だが、真剣な表情だった。
おそらくは、これまで見た中で最も。

「もしそうだとしたら――――どうします?
 その『実行犯』を叩きのめして口を割らせますか?」
 
「――あなたの『スタンド』で」

855 猫柳 柚子『カーマ・カメレオン』 :2021/01/29(金) 01:46:44
>>854

「なるほど、ね。『鍋島』さんに運が味方していたと考えるなら、ひとまずは仮説が成り立つわ」

バイク事故で、しかもそれを同僚が運転していたなんてそうそう
起きるものじゃないから、誰かの意図が関係してると思ってたけど。
くるみさんの仮定通り、もしもその始まりが偶然起きた事だとするなら、一つの筋が通るよね。

「『グレムリン』に目覚めるも、スタンドを扱えていなかった弥生さん。
 その暴走が原因なのか、『ミキシングコンソール』を不調にさせたり、
 たまたま通りがかった『澤井』さんのバイクを故障させて、弥生さんがひかれてしまうの」
「それにショックを受けた弥生さん。退院する時には既に覚悟を決めていて、
 『スタンド』も扱えるようになっていて。精神的にやられてしまった弥生さんは、鍋島さんの意見に従うことにしたのよ」

そうなると、やっぱりボクと清次さんが来た時に、弥生さんたちが揉めていたのは演技ってことかな。
それとも、やることは決まったけど詳しい内容でぶつかってたのかな?
そんな事を考えていたら、澤井さんがちょうど来たみたい。

「あら、どうしたのかしら?澤井さん」

856 空織 清次『エラッタ・スティグマ』 :2021/01/30(土) 00:52:45
>>854 (GM)

 彼の口から『スタンド』という単語が出たとき、
 ピクリと眉が動く。
 が、特に言及はしない。

 試されている――そう感じた。

 居住まいを正し、
 正面から真摯に鍋島氏と向き合う。

 いつになく真剣な表情の彼を見て、
 わたしも微笑や軽薄さの類をすべて捨てる。


「……犯人に『良心の呵責』があるのなら、
 最後には『改心』してくれるかもしれない。

 そんな『個人的な願望』をずっと信じてきましたし、
 そのために今まで動いてきました。
 その気持ちは今なお一つも揺らいでいません」


「どんな人間にも『贖罪』と『再起』の機会があるべきだ。
 それがわたしの信念です。個人的な信仰と言ってもいい。

 だから……わたしにできることは、
 その『良心』を信じて最後まで『説得』することだけです」


 そう言い切ると、微笑を頬に取り戻す。


 「さて……鍋島さん、次はあなたの番です。
  わたしの答えを聞いたうえで、
  あなたはこれから『どうします?』」

 「わたしを『説得』しますか?
  それとも――

  わたしと一緒に犯人のもとへ、
  『説得』に向かってくれますか?」


 鍋島氏の立ち位置はまだ判然としていない。
 わたしは『犯人を察した身内』のように感じていたが、
 実際には『共謀者』かもしれない。『黒幕』かもしれない。

 だからこの質問はちょっとした『賭け』だ。
 だがベットしてみる価値はあると信じる。


 さて、鍋島氏の返答を聞こう。

857 『伝播のG』 :2021/01/30(土) 19:37:36
>>855(林檎)

「そうね……。確かに、そういう事だったなら……」

「事故の時、雛形さんは『お酒』が入ってたでしょう?
 ハッキリとは言えないけど、
 もしかしたらそれもあったのかも……」

「林檎さんの言う通りだった可能性は十分あると思うわ」

くるみも林檎の推理に同意を示した。
事故の加害者が同じ職場の人間だったというのは、
確かに偶然としては出来過ぎている。
しかし、たまたま現場に居合わせた二人を利用して、
故意に事故を引き起こすのは、もっと難しいだろう。
事故自体は『偶然の産物』だった。
そう考えるのが、最も自然な解釈だ。

「ええと……『退院した直後』くらいに、
 雛形さんが『雑誌』を読んでいるのを見かけたんです。
 その、本当に『それだけ』なんですが……」

「ただ、それが『心霊』とか『超常現象』とか、
 そういうジャンルのものだったので。
 私は遠くからチラッと見ただけだったんですが、
 確か雛形さんは、そういった類の話を信じないとか……」

澤井によると、雛形は『オカルト雑誌』を読んでいたようだ。
彼女が『オカルトを信じない』という話は、
ミキサーの園部も言っていた。
『事故の直後』というタイミングを考えると、その辺りから、
『スタンドの存在』を意識していたのかもしれない。

>>856(空織)

『贖罪』と『再起』。
その二つは、『空織自身の過去』に起因するものでもあった。
だからこそ、『心からの言葉』として、
『説得力』があったのだろう。

「そうですか――――」

無言で耳を傾けた後に、鍋島は深く頷いた。
彼の表情からは、ある種の『納得』のようなものが感じられた。
それから、鍋島は小さく肩を竦める。

「どちらも選びませんよ。
 あなたを説得もしませんし、
 あなたと一緒に説得に向かう事もしません」

「ただ、一つだけ『忠告』しておきます。
 『良心を信じる』という信念は、
 非常に尊いものであると私も思います。
 ただ、もし私が空織さんの立場だったとしたら、
 『良心』だけで『犯人が落ちる』とは考えません。
 私なら、何らかの『証拠』を持って行く」

「お分かりとは思いますが、『残り時間』は多くはないですよ。
 放送が終わった後、私が上に掛け合って、
 『出来るだけ早く警察を呼んだ方がいい』と進言しましたから。
 今すぐ説得に向かった所で、目に見える『根拠』がなければ、
 時間の浪費で終わるでしょうね。
 もしかすると、『それ以後のチャンス』はなくなるかもしれない」

「『解決』を望まれるなら、
 林檎さんと十分に話し合っておく事を勧めますよ。
 実際にどうするかは空織さんの自由ですが」

そう言って、鍋島は小会議室の扉に視線を向けた。
『次の一回』が『最後の一回』になる可能性もある。
鍋島の言うように、
『良心』に訴えかけるだけで『解決』出来るとは限らない。
それだけで折れるような『犯人』であれば、
『事件』を起こしてはいないだろう。
『十分な用意』をした上で行く必要がある。

858 猫柳 柚子『カーマ・カメレオン』 :2021/01/31(日) 01:13:55
>>857

「そうなのね。貴重な情報をくださってありがとう、澤井さん」

ようやくだけど、少しずつ事件の全容が見えてきた。気がする。
清次さんにメールをしなきゃ。ここからどうやって詰めるか、二人で考えよう。

『清次さん、あたしはどうやら勘違いしていたみたいだわ』
『弥生さん達のバイク事故が、鍋島さんの意図でもなく、もちろん弥生さんの意図でもなく、
 ただの偶然によって起きたものだとしたら。そしてそれにより、グレムリンを操るきっかけを得て
 鍋島さんの意見に賛同するようになったとしたら、ひとまず辻褄が合うと思うの』

859 空織 清次『エラッタ・スティグマ』 :2021/01/31(日) 22:10:55
>>857 (GM)

 林檎君からのメールが届いていれば、
 今のうちに確認しておこう。

 同時に、わたしも肩をすくめて苦笑する。

「すくなくとも今日のある時点まで、
 あなたは明確に『犯人側』に立っていましたよね。
 『警察』の件もその一つでしょう?」

  それから顔を上げ、
  鍋島氏の瞳を正面から見据える。


「だけど鍋島さん―――
 わたしが今の話をあなたにしたのは、
 ひょっとしたらその『証拠』を持っているのは、
 他ならぬあなたかもしれないと思ったからです」

  「例えば今日の『十二時』ごろ、
   あなたは局外で雛形さんとお話されていましたよね」

 「その時に、あなたには『何か』気づいたことが
  あったのではないですか?」


 会話した事実を二人が黙した理由を、
 わたしはそんな風に推察した。
 『庇って』いるのか、『庇われて』いるのか。


 もちろんいまだ彼は『犯人側』かもしれない。
 だとしたら真実を話してくれる保証はない。

 ただ、わたしは『良心』に賭けただけだ。
 それは『犯人』に対してだけじゃあない――

 果たして、
 わたしの『ベット』に『リターン』はあるだろうか?

860 『伝播のG』 :2021/02/01(月) 00:01:15
>>858(林檎)

空織にメールを送信する。
モニターを見ると、彼は鍋島と話し合っているようだ。
真剣な雰囲気が画面越しにも伝わってくる。

「あとは……やっぱり『証拠』が必要になるかしら。
 雛形さんが『本体』だとして、
 それを指摘するだけで解決出来るとは考えにくいし……。
 何か目に見える『証拠』がないと、
 否定されて終わる事にもなりかねないわ」

澤井が離れた後で、くるみが囁いた。
『スタンド使い』である事を追及したとして、
それを相手に認めさせなければならない。
そのためには、何らかの『証拠』を見つける必要がある。

「林檎さん、まだ『プラン9』で出来る事があると思うの。
 もう一度『雛形さんのスマホ』を探ってみましょう。
 きっと何か見つかるわ」

弥生が『スタンド使い』になったとすれば、
ごく『最近の事』だろう。
そして、『スタンドに目覚める』というのは、
当人にとって『大きな変化』である筈だ。
そうした変化が、『生活』にも影響を与えているかもしれない。
スマホは『個人情報の塊』であり、
『プラン9』はスマホにアクセス出来る。
『まだ調べていない領域』に、
『証拠』が残されている可能性は十分にある。

>>859(空織)

スマホを確認すると、林檎からのメールが届いていた。
そこには、『彼女の推理』が綴られている。
理屈の辻褄は合っており、『信憑性』も高いように思われた。

「『犯人側』ですか。まぁ、そう思って下さっても構いません」

「その上で言っておきますが、
 私が何かしら『証拠』を握っていたとして、
 それを素直に出すと思いますか?
 もっとも、私は『証拠』なんて持っちゃいませんよ」

「確かに私は、弥生が外にいたのを見ていました。
 今更隠し立てしても仕方ありませんから言いますが、
 それを黙っていた事も確かです。
 『なぜ隠したか』お知りになりたいでしょう?」

「『何となく』ですかね。
 それなりに付き合いが長いので、都合が悪い時には、
 口に出さずとも雰囲気で分かるんですよ。
 だから言わなかった。それだけです」

「それに、会話したといっても、本当に挨拶程度でしたしね。
 信じてもらえるかどうかは分かりませんが」

「繰り返しになりますが、
 私から『証拠』を引き出そうとするのは、
 得策じゃありませんよ。
 何せ、『持ってない』んですから。
 誓って言いますが、この点について嘘はありません」

それだけ言って、鍋島は口を閉ざした。
『証拠が必要になる』と告げた事自体が、
彼なりの『良心』だったのだろう。
真意の全てまでは分からない。
だが、『証拠を持っていない』という言葉は、おそらく本当だ。
鍋島と相対する空織には、それが感じ取れた。

861 空織 清次『エラッタ・スティグマ』 :2021/02/01(月) 19:30:58
>>858 >>860 (GM・林檎)

 鍋島氏の応答を聴き終えると、
 片眉を下げて苦笑する。

「『都合が悪いと思ったから事実を隠していた』……って、
 それがまさに『犯人側』の言い分だってこと分かってます?」


 とはいえ、ここでは『証拠を持っていない』ことと、
 彼の現在のスタンスが分かっただけで十分だ。

 彼女の心情を考えたとき、できれば
 『プラン9』以外の『出口』が欲しかったところではあるが……
 こればっかりはどうしようもないな。


「では……
 わたしはそろそろ『説得』の準備に向かうことにします。
 残り時間も少ないらしいですからね。
 話をしてくださってどうもありがとう」


 鍋島氏に目礼を送って出入り口へ向かう。
 林檎君に合流のメッセージを送ろうとしたところで、
 ふと思い出したように彼に向き直る。


「そういえば――
 『I Love Me』の『路線変更』の件。
 あれ、今でもそうした方がいいと思ってます?」

862 猫柳 柚子『カーマ・カメレオン』 :2021/02/02(火) 01:46:50
>>860

「弥生さんの心の中はどうだか知らないけれど、少なくともあちらを選んだ『覚悟』は決めているはずだものね」
「確かな証拠を叩き付けて、逃げ道をなくさなければいけないわ」

心に訴えるのは、少しは効果があるかもしれないけど、期待はできないかな。
できればそれで落ちてくれればボクも楽だし、弥生さんのことを嫌いにならなくて済むけど。
でも、結局鍋島さんの案に乗っかる形を選んだんだもんね。だったら敵ってことだよね。

「『動画』、あるいは『メモ帳』で『三週間』前後の内容を調べてみましょう」
「あたしはとある人に『スタンド』を目覚めさせていただいたから、
 疑問は全てその人に解決してもらったのだけれど。もし弥生さんが自然に目覚めたのなら、
 色々と能力について試したくなることがあるはずよ。何かにそのデータを残してあるかもしれないわ」

能力を発動した時の様子とか、射程距離とか色々と残してあるかも。
もうプライバシーとかどうのこうの言ってられないからね。

863 『伝播のG』 :2021/02/02(火) 19:21:28
>>861(空織)

「ええ、勿論。どう思って頂いても結構です。
 そうでなきゃあ、自分からこんな事を言いませんよ」

「――――『ご健闘』をお祈りします」

           スッ

目礼を返しながら、鍋島が道を開ける。
彼から『証拠』は引き出せない。
ゆえに、空織は『パートナー』との合流に向かう。

「…………さてね。
 その件については、私もまだ考えている途中なんです。
 何しろ色々ありましたからね」

「申し訳ないですが、この場では答えられません」

苦笑いを浮かべ、鍋島は空織を見送る。
明確な回答は得られなかったが、
彼の表情からは迷っている様子が見て取れた。
『考えている途中だ』という言葉に偽りはないのだろう。

>>862(林檎)

「確かに……。
 私も『ある人』に出会って『プラン9』が目覚めたんだけど、
 そうでないなら自分で調べなきゃいけないものね。
 『パソコン』に『データ』を移したりしてるかもしれないけど、
 スマホの方にも『調べた結果』を残してあるかも……」

「『動画』と『メモ帳』ね。
 まずは『動画』から当たってみるわ。
 内容は『口頭』で伝える事になるから、
 少し分かりにくくなっちゃうけど」

「『動画ファイル』について教えてくれる?
 期間は『三週間』前後」

       《ハイッ!!今スグニッ!!》

《『ドウガ』ハ 『二件』アリマス。内容ヲ 読ミ上ゲマス》

《『一件目』デス。『ソト』ガ映ッテイマス。
 カメラガ 動イテイマス。奥ノ方ニ 『猫』ガ見エマス。
 カメラハ 『猫』ヲ追ッテイマセン》

《『二件目』デス。『部屋ノ中』ガ映ッテイマス。
 流レテイタ音楽ガ 急ニ途切レマシタ。
 カメラハ 『スピーカー』ニ向イテイマス》

「――分かったわ。今度は『メモ帳』の方をお願い」

     《イエスッ!!少々オ待チ下サイッ!!》

《『メモ』ハ 『一件』アリマス。内容ヲ 読ミ上ゲマス》

《他ノ人ニハ見エナイ。『イタズラ好キ』。
 『ハチミツノド飴』ヲ食ベタ》

《全部デ『六体』。人間ヨリ『速イ』ケド人間ヨリ『非力』。『50m』》
 
《『機械』ヲ止メル。『故障』スル?『グレムリン効果』》

「……彼女が『本体』なのは間違いないようね。
 林檎さん、まだ何処か『調べたい所』はあるかしら?」

『林檎の推理』に従って、
『プラン9』がスマホから『情報』を引き出した。
『I Love Me』のパーソナリティーを務める『雛形弥生』。
彼女が『グレムリン』の『本体』である事は、
ほぼ『確定的』だろう。
これを以って『証拠』とするか、
念には念を入れて『別の場所』にも探りを入れるか。
この場における判断は、林檎の考えに委ねられる。

864 空織 清次『エラッタ・スティグマ』 :2021/02/03(水) 11:01:18
>>863 (GM・林檎)

「この事件が終わったら、
 もう一度雛形さんやスタッフの皆さんと
 しっかり話しあう機会を設けたほうがいい」


「今日の放送であなたが自ら選んだメールと、
 それに対する雛形さんの返答 (>>623)。

 そのメッセージに込められた意図を、
 あなたはもう理解しているんでしょう?」


 そう口にしたところで、
 歯噛みするように片目を閉じる。
 失言だった、と悔いるように舌打ちする。


「―――すみません、余計なお世話でしたかね。
 では、わたしはこれで失礼します。
 ……また後で」


 鍋島氏に別れを告げ、
 特に引き止められなければ会議室を出る。


 『今から合流する』というメッセージを
 会議室でのやり取りの要約とともに林檎君に送信し、
 『警備室』へ向かう。

865 猫柳 柚子『カーマ・カメレオン』 :2021/02/03(水) 22:08:17
>>863-864

清次さんからのメールに返信しておく。ここに来た時に、すぐに話が進められるように。
時間はどんどんなくなっていく、ここは清次さんの知恵をお借りしたいところ。

『分かったわ。こちらが調べているところ、弥生さんが本体で間違いなさそうよ。
 ただ、今のところ目に見える証拠と言えるのは断片的な「メモ帳」だけ。
 何か清次さんもくるみさんに調べてほしいことがあったら、今の内に考えておいて』

「清次さんもお話が終わったようね。これからこちらにいらっしゃるみたい」

「くるみさん。『グレムリン』というキーワードで、メモ帳やメールを検索することはできるかしら?」

弥生さん自身もその言葉を使ってるなら、何かの手掛かりが他にも見つかるかも。
ボクも弥生さんのアカウントで、何かそういったワードが出てきてないか、自分のスマホで調べてみよう。

866 『伝播のG』 :2021/02/04(木) 19:37:28
>>864(空織)

        フッ

「あなたなら、多分そう言うだろうと思いましたよ」

鍋島の口元には、『微笑』が浮かんでいた。
引き止められる事もなく、空織は『小会議室』を後にする。
室内に残る鍋島は、ポケットからスマホを取り出し、
何かの操作をしていた。

          ――――ガチャッ

やがて、空織は『警備室』に戻った。
空織の姿を見たくるみが目礼する。
林檎から送られてきた『報告』の内容は、既に把握済みだ。

>>865(林檎)

「『グレムリン』という言葉が入っている『メール』か、
 『メモのファイル』はある?」

       《『該当ナシ』。見当タリマセン》

「ダメね……。ええと……他には何か……」

目ぼしい手掛かりは得られなかった。
片手を顎に添え、くるみが考え込む。
その間、林檎は弥生のアカウントを閲覧する。
ざっと見た所、『グレムリン』という単語は出て来ていない。
不意に、くるみが何かに気付いたように、
林檎の顔を正面から見つめた。

「…………ちょっと待って。今、『検索』って言わなかった?」

「もしかしたら、『ネット』で『検索』してるかも!
 林檎さんが言ったように、
 自然に目覚めたなら自分で調べなきゃならないし……」

「雛形さんの『検索履歴』を見れば、
 新しい『証拠』が出てくるかもしれないわ。
 試してみる価値はあると思うけど……」

          ――――ガチャッ

くるみが林檎に意見を求める。
その時、警備室の扉が開き、空織が入ってきた。
これで『話し合い』の準備は整った。

867 猫柳 柚子『カーマ・カメレオン』 :2021/02/05(金) 22:27:57
>>866(GM・清次さん)

「『検索履歴』」
「言われてみれば、ありえるわね。この世の中で、知らないことがあれば
 すぐさまスマホで調べるのが当たり前になってきているもの」
「それでも『超能力』をインターネットで調べるなんて、ちょっと稚拙かもしれないけれど
 他に取る手段がなければ、結局はそこに頼るしかないわよね」

簡単に友達に聞ける言葉じゃないし。だって頭おかしいって思われちゃうかもだから。
図書館で調べるのも、なんかちゃんとした歴史のできごととかならともかく、
超能力なんかで役に立つものが置いてあるとは思えないし

「お願いするわ、くるみさん」
「弥生さんがインターネットブラウザで、ここ一ヶ月ほどで検索したワードは何か教えて」

そこで清次さんもちょうど来てくれた。頷いて、ここまでの流れ(>>836-866)を説明しておこう。

868 空織 清次『エラッタ・スティグマ』 :2021/02/07(日) 00:51:21
>>866-867 (GM・林檎)

 『良心に問うだけでは動かせないものがある』。
 そう言ったのは他ならぬ彼自身だ。

 無意味な訴えだと分かっていたのに、
 それでも言わずにはいられなかった。
 くそッ!


 自分自身の甘さに心中で何度も舌打ちしながら、
 しかめっ面のまま警備室前にたどりつく。

 ドアの前でふうっと短く息を吐き、
 渋面もいっしょに吹き飛ばすと、
 ドアを開けて中に入る。

 そしてなるべくいつもどおりの表情で、
 林檎君からの報告を聞く。


「なるほどな………
 さっきメールでもチラっと確認したが、
 ずいぶんクリティカルな情報を掴んだみたいだな。
 さすがだな、ふたりとも」


 「発現のきっかけは
  『視聴率低迷』と『路線変更』の心理的過負荷、
  目的は『同情を買う』こと……か」

 「そして『バイク事故』は『暴発』で
  『本体』が『彼女』――。

  残念だが、とはいえ最初に予想したとおりでは
  あったな…… (>>320)」


 自分からも林檎君に、
 『雛形』氏に『バードウォッチャーか』を問うたが、
 回答を『躊躇』するような態度で黙って去っていったこと、
 入れ替わりに『鍋島』氏が来て
 『スタンド』や『路線変更』の話をしたことを伝えよう。


「それで今、雛形さんは『制作室』にいるのか?」

 モニターで『Bスタジオ』スタッフ全員の
 居場所を確認する。

869 『伝播のG』 :2021/02/07(日) 13:37:41
>>867(林檎)

空織の口から語られたのは、弥生と鍋島の様子だった。
弥生は『犯人かどうか』の質問には答えなかったそうだ。
また、鍋島は『スタンド』の存在を認知していたらしい。

「ええ、やってみましょう」

「ここ一ヶ月の間に、
 『インターネットブラウザ』で検索した『ワード』を教えてくれる?
 頭から順番に読み上げて」

《イエッサー!!》

『ネット検索』による情報収集は、
必ずしも信憑性があるとは言えない。
しかし、時間や場所を選ばず、
『手軽に行える』というメリットは大きい。
そのため、分からない事があればネットで調べるのが、
現代における『一つの常識』となっている。
林檎が考えるように、簡単に相談出来るような話題でもない。
後から図書館などを利用していたとしても、
最初に当たるのが『インターネット』であった可能性は高い。

>>868(空織)

「ええ、林檎さんのお陰です。それに空織さんも」

くるみが頷きで応じる。
空織が『容疑者』と直接接触していたからこそ、
林檎達は自由に動けた。
それぞれの役割分担が功を奏したと言える。

「『背景』についても、おそらくは……」

弥生と曽我の二人は『制作室』にいた。
今は別々の席にいるが、空織に頼まれた通り、
曽我は弥生の近くに留まっているようだ。
『ライブラリー』には園部の姿があった。
鍋島は、まだ『小会議室』に残っている。
窓を閉め、出口に向かって歩いていく。

>>(両者)

くるみの言葉に応じて、
『プラン9・チャンネル7』の『情報提供』が始まる。
月の初めの方には、
この事件に関わるようなワードは一切なかった。
『弥生がオカルトを信じていない』というのは本当だったらしい。
それに『変化』が現れたのは、『三週間前』からだった。
ちょうど『事故の直後』辺りだ。

《『事故 後遺症』 『事故 後遺症 幻覚』 『事故 後遺症 幻覚 幻聴』》

《『悪霊 取り付かれた』 『憑依 体験談』 『霊感 後天的』》
 
《『小悪魔 飛行服』 『グレムリン』 『グレムリン効果』》

弥生が検索した数々のワードからは、内心の『困惑』が窺える。
何度も検索を繰り返した結果、彼女は最終的に、
『グレムリン』という言葉に辿り着いたらしい。
『プラン9』の聴取は続く。

《『ネガティブキャンペーン』 『炎上マーケティング』 『炎上 利用 宣伝』》

《『放送事故 実例』 『脅迫状』 『フリーメール』》

これらのワードで検索が行われたのは、今から『二週間前』。
『脅迫メールが届くよりも前』だ。
『雛形弥生』を追及するには、十分な『証拠』だろう。

870 空織 清次『エラッタ・スティグマ』 :2021/02/08(月) 17:32:35
>>869 (GM・林檎)

 悲願の証拠だが、思ったほどの昂揚も動揺もない。
 最初からそうあって欲しいと願っていた可能性の一つだからか……

 『暴発のほうが悲しむ人間が少なくて済む』――
 それはつまり、『自作自演』なら『被害者』が一人減るってことだ。


「―――決まりだな。
 『小会議室』へ向かおう」


 美作さんはどうする?
 と目線でふたりに問う。
 同行するか、ここで万が一に備えるか。


「それと林檎君……
 君は『鍋島』さんのこの事件の立ち位置を、
 どういう風に捉えている?」

871 猫柳 柚子『カーマ・カメレオン』 :2021/02/08(月) 20:53:40
>>869-870

「うふふ。なるほど、検索ワードとしては妥当なところね」
「これで確定かしら。後は、弥生さんのスマホを証拠として突きつける時に、変な動きをされないようにしないとね」

いきなり水槽に突っ込んだらデータとか吹っ飛ぶのかな?いや、『小会議室』に水槽あったか知らないけど。
とにかく、壊したりとか何かして抵抗されるかもしれないし。
できればじたばたしないで受け入れてくれるとボクたちも手間が省けるね。

「『鍋島』さん?あの人が、そもそも発端なのではないかしら」
「実行犯はスタンドを持つ弥生さんだけれど、それを教唆したのはあの人でしょう?」

872 『伝播のG』 :2021/02/08(月) 21:17:48
>>870(空織)

『証拠』は上がり、確固たる『裏付け』が得られた。
長い一日だったが、正真正銘これで『最後』だ。
後は、どう『ケリ』を付けるか。

「私は、お二人の希望に合わせて動くつもりです。
 ここで待機するか、一緒に行くか、
 それとも離れた場所で見ているか……。
 どれでも構いません」

くるみの位置は空織達次第だが、特に指示がなければ、
彼女自身の裁量に任せる形になるだろう。
その時、くるみが手にしていたスマホが鳴動した。
誰かから『電話』が掛かってきたようだ。

>>871(林檎)

「『証拠』は彼女の『手の中』にある訳だし……。
 やろうと思えば『抹消』されてしまう可能性はあるわよね」

『証拠』を握っているのは他ならぬ『弥生自身』だ。
その気があれば『証拠隠滅』は難しくない。
考慮に入れておく必要はあるだろう。

    〜〜〜〜〜♪

            「――――もしもし?」

話し合いの途中で、くるみのスマホに着信が入った。
画面を見て、彼女はスマホを耳に当てる。
『電話』が掛かってきたらしい。

>>(両者)

「ええ、大体は……。はい、そうです」

「これからですか?あ、ちょっと待って下さい」

「――――『紅』さんからです。
 お二人の仕事が片付きそうなら、
 今からこちらに向かうそうで」

電話の相手は『紅儚』らしい。
彼女には『事後処理』という役割がある。
おそらくは、その辺りの事情も絡んでいるのだろう。

873 空織 清次『エラッタ・スティグマ』 :2021/02/09(火) 21:25:59
>>871-872 (GM・林檎)

「…………ふむ」

 眉根を寄せて林檎君の返答を聞き入る。

「鍋島さんが『路線変更の提案』をしてたってのは、
 わたしも聞いちゃいたが…… (>>371
 しかし、それを『教唆』とまで断言できる『確証』はあるのか?」

 「いずれにせよ、雛形さんが『真相』を
  話してくれることを願うのみだが」


 それから呼び出し音の方に目を向ける。
 しばし黙って電話のやりとりを眺めたあと、
 紅氏への返答は『OK』だと視線で伝える。

 そしてふたりに提案する。


「スタンドで得た情報に『証拠』の説得力を確保するなら、
 彼女の前で『プラン9』の能力を実演してみせるのが
 いちばん『話が早い』。

 ……美作さん、いっしょに来てくれるか?」

874 猫柳 柚子『カーマ・カメレオン』 :2021/02/10(水) 01:33:48
>>873

「最初から番組の路線変更を示唆していたのは『鍋島』さんだったし、
 あたしは『スタンド』を鍋島さんに相談した結果、この犯行に及んだと思っているわ」
「でも言われてみれば、確かに清次さんの言う通り、自暴自棄になった弥生さんが
 より厄介な考えを抱いてもおかしくないわね」

結局聞いてみなければ分からないけれど。ま、ボクは実際どっちでもいいかな。
どっちがどれくらい悪いとか、どうでもいいよ。仕事を果たしてお金をもらうだけ。

「くるみさん、お願いするわ。あなたと儚さんにも、来てもらいたいの」

実際、この作戦の要はくるみさんのスタンドだし。来てくれないとちょっと困っちゃうかも。

875 『伝播のG』 :2021/02/10(水) 02:08:19
>>873(空織)

この事件における『鍋島の立場』には、
まだ不明瞭な部分が残っている。
『実行』したのが弥生なのは確かだが、
鍋島は何処まで関わっているのか?
喋るかどうかは別にしても、おそらく弥生は知っているだろう。

「分かりました。私も『ご一緒』します」

くるみが頷きながら、空織の提案に同意する。
『証拠』を見せ付けるには、
『プラン9』の『能力』を利用するのが最も手っ取り早い。
その意味では、空織の判断は極めて『正しい』。

>>874(林檎)

空織は『心情的な側面』を気に掛けている様子だった。
彼とは対照的に、林檎はあくまでも『仕事』に徹する。
『仕事の完遂』と引き換えに『報酬』を受け取る事が、
林檎が紅儚と交わした『契約』なのだから。

「ええ、二人に『解決』を頼んだのは私だから。
 その『責任』は果たさなくちゃね」

「紅さんが間に合うかどうかは分からないけど、
 到着を待っている訳にもいかないわ。行きましょう」

美作くるみは『依頼人』だ
『能力』に関する事だけではなく、
出来る限り二人に協力する『責任』がある。
だからこそ、彼女は林檎達の申し出に深く頷いたのだろう。

>>(両者)

「――――行きましょう」

くるみが警備室のドアを開け、部屋の外に出た。
他に準備がなければ、空織の提案に従い、
三人で『小会議室』に向かう事になる。
『最後の詰め』だ。

876 空織 清次『エラッタ・スティグマ』 :2021/02/10(水) 13:06:09
>>874-875 (林檎・GM)

「…………
 もし君が鍋島さんを『黒幕』だと『確信』していたなら、
 美作さんはここに残って彼の動向を監視する―――
 そういう選択肢もあるなと考えていたんだ」

 「しかし君たちふたりが同行を望んでいるとあれば、
  わたしから特に異論はない。
  彼女に会いに行くとしよう」


 いちおう、監視の役目は
 『澤井』氏たちにお願いしておくとしよう。(まだいるのか?)
 異常を確認したらすぐ報告してくれ、と警備員ふたりに伝える。

 特に何もなければ、『制作室』へ向かう。

877 猫柳 柚子『カーマ・カメレオン』 :2021/02/10(水) 23:16:56
>>875-876

「きっとそれも、『真実』を突きつければ弥生さんが話してくれるわ」
「流石に弥生さんも、鍋島さんの事を全て黙ったまま捕まったりはしないでしょう」

多分、仕事の繋がりがあると言っても、そこまで盲目的ではないと思うけど。
でも、この場合鍋島さんも一緒に捕まえられるのかな。それとも実行犯の弥生さんだけ?
ま、判断は儚さんがするよね。みんなで『小会議室』に行こっか。

878 『伝播のG』 :2021/02/10(水) 23:30:40
>>876(空織)

問い掛けに対する林檎の反応は、どこか『ドライ』だった。
彼女は、空織とは違う視点で事件を見ている。
心なしか、そう思えた。
警備室には澤井が残っている。
彼に指示を伝え、くるみに続いて部屋の外に出た。

>>877(林檎)

鍋島の件について、弥生が口を割るかは定かではない。
だが、この事件が片付けば、
何らかの形で明らかにはなる筈だ。
林檎達が頼まれたのは『解決』する所まで。
それ以降の処理は儚がやってくれる。
『仕事』を果たすため、林檎達は『目的地』に向かう。

>>(両者)

やがて、三人は『制作室』に到着した。
そこに行ってみて、すぐに気付く。
弥生の姿が『消えている』。

「雛形さんはいらっしゃいませんか?」

「弥生なら『御手洗い』に行くと言って、少し前に出て行った。
 まさか、ついて行く訳にもいくまい」

くるみの言葉に曽我が答えた。
どうやら『入れ違い』になったようだ。
待っていれば、直に戻ってくるだろう。
退席の理由が『言葉通り』であるなら。
そうでなければ――――。

879 空織 清次『エラッタ・スティグマ』 :2021/02/11(木) 22:50:46
>>878 (GM)

「出ていかれたのはどっちの方向です?」

 と曽我氏に訊ねつつ、
 懐からスマホを取りだす。
 雛形氏に電話をかけてみよう。

 通話状態を確認しつつ、
 応答がなければ警備室に連絡する。
 カメラで雛形氏の現在地が確認できないかを問う。
 出ていった方向が分かるなら、
 そっちを重点的に見てもらう。

 それも『NO』なら、美作氏たちに人力で
 『近場』を探してもらうようお願いするしかないか。

 この状況、『プラン9』に『居場所を教えて』って
 ねだるのは無理なんだったっけかな。
 局内はたしかGPSも効いてないみたいだしな。

880 猫柳 柚子『カーマ・カメレオン』 :2021/02/11(木) 22:58:37
>>878

「逃げられたかしら?まぁタイムリミットまで逃げ切れたなら、濡れ衣を着せられるものね」
「その後、証拠を突きつけて『真犯人』を逮捕してもらえるのかしら?」

逮捕できるとしても、ここで弥生さんを捕まえられるならその方がいいよね。
清次さんは直接弥生さんに電話をかけるみたいだから、ボクは警備室に電話をしようかな。
この建物の出入り口に、弥生さんが通った形跡はあるかどうか。
なければ、弥生さんを見つけ次第連絡してもらうようにお願いしておこう。

881 『伝播のG』 :2021/02/11(木) 23:09:06
>>879(空織)

「さぁ、知らんよ。
 出て行った後の方向まで見ていた訳ではないからな」

弥生に電話を掛けてみると、『留守電』になっていた。
『本人』が出る様子はない。
警備室に連絡しようとしたが、林檎の方が早かった。

>>880(林檎)

「分かりました。録画された映像を確認してみます」

「……『多目的ホール』のようですね。
 そこに入っていく姿が映っていました」

無線機越しに、警備室の澤井から連絡が入る。
彼女の居場所は分かった。
一階の『多目的ホール』だ。

>>(両者)

「出鼻を挫かれちゃいましたね。
 でも、これで『決着』にしましょう」

くるみが先に立って制作室を出て行く。
当然、行き先は『多目的ホール』だろう。
この事件の『犯人』である『雛形弥生』は、そこにいる。

882 空織 清次『エラッタ・スティグマ』 :2021/02/12(金) 01:44:55
>>881 (GM)

 曽我氏には『お手洗い』と伝えといて
 実際は『多目的ホール』にいるってことは、
 まあ何かしらの意図はあるんだろうな。

 そう感じつつも、『向かう』以外に選択肢はなし。
 今日一日中あちこち振りまわされつづけてきたが、
 さすがにこれだけやりゃあもう十分だろう。


「そうだな。行こう」

 雛形氏が待つ『多目的ホール』へ向かう。

883 猫柳 柚子『カーマ・カメレオン』 :2021/02/12(金) 19:10:11
>>881

「くるみさん、『多目的ホール』に何らかの電子機器はあったりするのかしら?」

もしボクが本気で逃げるつもりなら、自分の『スタンド』に都合のいいモノを用意しておくけど。
まぁ『カーマ・カメレオン』に便利なものは、あんまりないけどね。
くるみさんに訊ねながら、歩いていく。

884 『伝播のG』 :2021/02/12(金) 20:16:48
>>884(空織)

これまでは、空織達が場所を指定してきた。
今回は逆に、弥生から呼び出されたような形だ。
空織達が追って来ている事を知っているのなら。

>>883(林檎)

「ええ、イベントに必要な機器は常設してあるわ。
 音響とか照明とか、そんな感じね」

『タイムリミット』まで粘れば、
おそらく弥生は逃げ切れるだろう。
しかし、彼女はエントランスから外に出ようとはせず、
多目的ホールへ向かった。
その行動には、何らかの意図があるのかもしれない。

>>(両者)

    シィィィィィィィィィィ――――――………………ン

空織と林檎は、くるみと共に『多目的ホール』に向かった。
照明が落ちているらしく、内部は薄暗いが、
全体の構造は視認できた。
ラジオ局の一部という事もあり、そこまで規模は大きくない。
幅も奥行きも、およそ17〜18mで、天井の高さは6m程だ。
奥にはステージが設けられ、
左右には大型のスピーカーが置かれている。
天井付近に取り付けられたレールには、
通常の照明とは別にスポットライトが設置されていた。
そのライトに照らされるようにして、
ステージ上に『雛形弥生』が立っている。

「…………あぁ、いらっしゃい」

          クルッ

「気分をスッキリさせたくて、ちょっとだけ遊んでた。
 他の人には内緒だけど」

入口に背中を向けていた弥生が振り返る。
その片手には『スマホ』があった。
『弥生のスマホ』だ。

「ここで『公開収録』したりするの。
 私も二回ぐらい使ってるけど、
 リスナーのリアクションが直に見られるのはいいものよ」

「それで…………揃って『ここに来た』って事は、
 もう全部分かってるんでしょ?」

「ただ、惜しいのは――――『証拠がない』」

885 猫柳 柚子『カーマ・カメレオン』 :2021/02/12(金) 22:10:26
>>884

音響に照明かぁ。操作できれば色々とできるけど、『グレムリン』は故障させる能力。
あんまり能力には使えないかな?何か機械を起動させて、それを故障させて、解除すればあるいは。
でもそれなら大体は、リモコン一つでどうとでもなるよね。便利な世の中ばんざい。
中に入ったなら、他の人やスタンドの確認をしておくよ。
薄暗くて、ステージ上に注目が集まりやすいこの場所は、フクヘイとかがいてもおかしくないしね。

「残念ね、弥生さん。あなたのことも好きになりそうだったのに」
「『証拠』。本当に用意できてないまま、あたしたちがここに来たと思っているのかしら?」

あたかもハッタリを言っている、と思わせながら、ゆっくりと前に歩いていく。
一番困るのは、『証拠』を消されてしまう事だから。
できれば不測の事態に対応できる距離がいい。

886 空織 清次『エラッタ・スティグマ』 :2021/02/14(日) 02:30:33
>>884-885 (GM・林檎)

 今日一日通してたびたび思ったが、
 修羅場じゃ林檎君のほうが『肚』が据わってる。

 『覚悟』でわたしが彼女に遅れをとってどうする。
 そう心中で頬を張る。


「『証拠』が必要ってのは『表』の論理だな。

 『裏』の罪がどう裁かれるのか、
 『なりたて』の君には分かるまい?」


 片目を閉じ、
 虚空から『エラッタ・スティグマ』の像を引き出す。

 そして林檎君とは別の方向から
 スマホ片手にステージへと近づく。

 美作氏はわたしの後ろに追従してもらおう。
 死角を警戒しながら、彼女にも周囲を注視してもらう。


 スタンドについて誰にも相談できず、
 数週間の『検索』で得た知識がせいぜいの
 『スタンド使い一年生』。
 それが雛形氏だ。

 『スタンド』を用いた犯罪の立証に、
 ふつうの『証拠』が必要か?
 いったい誰がどうやって裁くのか?

 そんなもん彼女に分かるわけあるまい。
 わたしだって知らんのだからな。


 そうして彼女の注意を引きつつつ、
 そのままスタンドとともに舞台へと進んでいく。

887 『伝播のG』 :2021/02/14(日) 20:17:13
>>885(林檎)

「そう…………」

「警備室の前で励ましてくれた時は嬉しかったわ」

        クス……

「林檎さん――私も、あなたの事は嫌いじゃなかった」

「それは『本当』」

           ザッ

辺りに注意を払いながら、
ステージに向かって慎重に歩いていく。
この場に他の人間はいなかった。
また、近いものであれば判別できるが、
遠くにあるものを見つけるのは難しいように感じる。
2mほど進んだ時、横を向いた林檎の目が、
『落ちている何か』を捉えた。
手の中に収まる程度の大きさだ。
現在地から約5m離れた床の上にある。
距離と暗さのせいで、正体までは掴めない。

「二人がかりで私を痛め付けて、自白を強要するつもり?」

「もしそうなら…………止めた方がいいと思うけど」

弥生はステージの上に立っている。
全体が見渡せる位置だ。
別々の方向に分かれた林檎と空織の両方を、
彼女は同時に視界に入れている。

>>886(空織)

『スタンドを用いた犯罪』に、
『普通の証拠』は必ずしも必要ではない。
その考え方は正しい。
しかし、『アリーナ』を動かすためには『証拠』がいる。
『アリーナ』は巨大な組織であり、
そうした組織は容易に『間違い』を犯せない。
だからこそ、空織達が突き止めた『証拠』は、
無駄にはならない。

      ズ ズ ズ ズ ズ…………

空織の呼び掛けに応じ、
虚空から発現する『エラッタ・スティグマ』。
自らの半身を傍らに控えさせ、臨戦態勢を整える。
弥生の両目は、
明確に『エラッタ・スティグマ』を見据えていた。

「フ…………」

「一体何の話をしてるの?
 悪いんだけど、言ってる意味が分からないわ」

        チラ

「――――『ハッタリ』がお上手ね」

弥生の視線が、『空織の手元』に向けられた。
彼女も、『全ての知識』を『検索』で得た訳ではないだろう。
当然、自分のスタンドを実際に動かした『経験』も、
そこに含まれている筈だ。
『目覚め方』に違いがあったとしても、
基本的なノウハウという点では空織と大きな差はない。
とはいえ、弥生は『裏の事情』に通じてはいない。

            ザッ

追従するくるみと共に、ステージに向かって歩き出す。
そのまま2mほど進んだ時、
闇の中に身を潜める『グレムリン』が微かに見えた。
彼我の距離は5m程ある。

888 猫柳 柚子『カーマ・カメレオン』 :2021/02/15(月) 01:30:01
>>887

「くるみさんと立場が逆だったなら、あたしはあなたの味方をしていたのだけれど」
「でもダメね。大事な友達を傷付けようとする人をあたし、許すわけには行かないもの」

スマホを取り出して、ライトを起動するよ。明るくなれば、落ちているモノの正体が分かるかな。

「あたしは女の人をいじめるのは好きじゃあないのよ。そんなこと、したくはないわ」
「それに、ひょっとしたらこの会話も『録音』されているかもしれないもの。
 野蛮な手を使って情報を引き出せても、それは証拠にならないわ」

『アリーナ』の人がくれば、公正に裁いてくれるかな?急に証拠を壊されたりしないように。
それなら来てから追い詰めたい所だけど。でもいつ来るか分からないから、とりあえずゆっくり進めていこう。

889 空織 清次『エラッタ・スティグマ』 :2021/02/17(水) 00:57:43
>>887 (GM)

「『ハッタリ』というか……
 シンプルに知りたくないか?
 君もそこんとこが分からんと、正直不安で仕方ないだろ」


「言っとくが、別にわたしは君の『敵』じゃあないぞ。
 『悪霊に取り憑かれた者どうし』って点じゃあ、
 まあ仲間と言えなくもない。
 この件で君に心配事があるなら、相談に乗ることもできる」

 『焦燥感』と『プレッシャー』、
 そして相談者のいない『孤独』が
 彼女を追い詰めた原因だってことはもう判明してる。
 『説得』の感触を確かめるなら、まずそこからだ。


「とはいえ『おなじ目線で話し合う』には
 まず『おなじ舞台の上』に立たなくちゃあな」


 闇の中でグレムリンの影を捉えたが、
 自分から先んじて何かを仕掛けるつもりはない。

 スタンドを発現させたのは
 『臨戦』ではなく『応戦』のためだ。
 わたしの『個人的信仰』に変わりはない。

 ただ『優先順位』を付けただけだ。


「――美作さん。
 自分の身は自分で守れるか?」

 『エラッタ・スティグマ』にわたしの手荷物を渡す。
 グレムリンの挙動を注視しながら、
 背後の美作氏に声だけで問いかける。

 進むことよりも反応することに重心を置きつつ、
 スタンドを正面に構えてゆっくり舞台へ近づいていく。

890 『伝播のG』 :2021/02/17(水) 02:27:38
>>888(林檎)

儚には連絡済みだが、いつ到着するかは不明だ。
『アリーナ』も、警察といざこざを起こす事は望まないだろう。
もし警察の方が先に来れば、
事件は有耶無耶に処理されてしまいかねない。

「じゃあ、どうするの?この私を……」

「そうやって近付いてくるのは『何かする為』じゃない?」

「…………違う?」

            ――――パッ

足を止めてスマホのライトを起動し、
光を向けると正体が分かった。
床に落ちているのは『音楽プレイヤー』だ。
誰かが忘れていったのかもしれないが、
何故そこにあるのかは分からない。

「逆に言えば…………『近付かなきゃならない理由』がある」

「『野蛮な手』が目的じゃないなら……何が狙い?」

弥生はステージから動いていない。
林檎と空織の両方に、油断なく視線を走らせている。
現在、彼女の注意は、
くるみよりも二人の方に向けられているようだ。

>>889(空織)

『アリーナ』が独自の見解を持つように、
空織の心中にも『信じる主義』がある。
この仕事を引き受けたのは空織達だ。
最終的な裁量は『仲介者』である『紅儚』に任せるとしても、
そこに至る道筋を決める権利を持つ人間は、
空織達以外には存在しない。

「ちょっと『任せて下さい』とは言えませんけど……」

「でも、何とかやってみます」

背中から、くるみの声が飛んでくる。
彼女の『プラン9・チャンネル7』に戦闘能力は皆無。
それでも、スタンドを確認できる分だけ、
『一般人』よりはマシだろう。

          クス……

「私が貴方の立場でも…………そう言うでしょうね」

『グレムリン』は近付いてこない。
一定の距離を保ったまま、
空織の動向を窺っているように見える。
さらに2mほど進み、スタージまでの距離は約13〜14mだ。
同時に、『エラッタ・スティグマ』にバッグを渡す。
それを見て、弥生が目を細めた。

891 空織 清次『エラッタ・スティグマ』 :2021/02/18(木) 00:37:01
>>890 (GM)

 すこしだけ首をかたむけて、
 背後の美作氏にウインクを見せる。

 『エラッタ・スティグマ』は
 竪琴を爪弾くようにバッグの表面に指を滑らせ、
 アルミ糸の『刺繍』をあらたに施す。


「ふうん。
 ちなみにこの『グレムリン』を――
 いや、君が言うには『タヌキ』だったか。
 コイツらを使って、君の目的は果たせたのか?
 君が狙ったような効果があるとは思えんのだがな」


 言葉で彼女の気を引きつつ、
 向こうから何か仕掛けてこないかぎり
 そのままどんどん舞台へ進んでいくぞ。
 時間稼ぎが目的って可能性もあるしな。

 ただし『反応』に比重を置く姿勢に変わりはない。
 わたしの半身を隠すように、
 『エラッタ・スティグマ』が正面に構える。

892 猫柳 柚子『カーマ・カメレオン』 :2021/02/19(金) 00:05:59
>>890

「もしものためよ」
「あたし、さっきも言った通り、あなたが『犯人』である証拠を持っているの」
「でも、あたしドラマで見たことあるのよ。証拠を突きつけた犯人が自殺してしまうところを」
「だから、そんなことをさせないためにもね。大丈夫よ、あたし一人じゃあ強くないの、ご存知でしょう?」

『音楽プレーヤー』から離れるようにゆっくり歩いて回り込んでいく。
ひょっとしたら、グレムリンにはまだボクたちの知らない何かがあるのかも。
辺りを照らして、グレムリンの方にも注意を向けておくよ。

893 『伝播のG』 :2021/02/19(金) 01:09:52
>>891(空織)

      シュバァァァァァ――――――ッ


『エラッタ・スティグマ』を動かし、
バッグに『アルミの刺繍』を施す。
『スタンドに干渉可能な鈍器』となった攻撃力は、
先の戦いで既に証明済みだ。
一撃を浴びせれば、
『グレムリン』の力を大きく削ぎ落とす事が出来るだろう。

「…………同じ事を言わせないでくれる?」

「何を言ってるのか分からないわ」

        トッ トッ トッ

タイミングを見計らっているかのように、
『グレムリン』は追い掛けて来る。
その間に、空織も歩みを進める。
ステージまでの距離は、およそ11〜12mとなった。

        《キキッ》

               ダンッ!

その時――――『グレムリン』が距離を詰めてきた。
『エラッタ・スティグマ』の側面に回り込む軌道だ。
彼我の距離は約3m。

>>892(林檎)

「…………ふぅん」

「その『証拠』とやらを早く見せて欲しいわ。
 本当にあるんならね」

『音楽プレイヤー』を警戒しながら、前進を続ける。
ステージまでは、残り11〜12m。
『カーマ・カメレオン』で仕掛けるには、まだ遠すぎる。
『機械を故障させる』――それが、
林檎達が目撃した『グレムリン』の『能力』だ。
あるいは、それ以外の『何か』があるのだろうか?

        トッ トッ トッ

空織の方にライトを向けると、『グレムリン』の姿が見えた。
一定の距離を維持したまま、
空織をマークしているような動きだ。
やがて、その動向に変化が訪れた。

        《キキッ》

               ダンッ!

加速した『グレムリン』が、空織に接近する。
『エラッタ・スティグマ』を回り込むような軌道で、
本体の空織を狙っているらしい。
弥生は、その光景を無言で見下ろしている。

894 空織 清次『エラッタ・スティグマ』 :2021/02/20(土) 00:58:25
>>893 (GM)

「なら君はもうすこし言い訳のボキャブラリを
 増やしたほうがいいな。
 『喋りのプロ』なんだろ、君は?」


 こちらに駆けよってくる際に、グレムリンが
 前傾なり『踏み込み』していたかを目視や間で判断する。

 飛びこむスピードの目算もつけよう。
 (スタジオ前廊下で見たときと変わらない速度感だろうか?)


 警戒していたわたしは即座にグレムリンに向き直る。
 『エラッタ・スティグマ』も追従してわたしの前へ。
 美作氏をかばうように立ち塞がる。

 そしてバッグを構える――が、
 こちらから仕掛ける気はない。
 あくまで『応戦』、その意思に変わりはない。
 そのためなら爪の一太刀ぐらい食らってやる。

 わたしは君と戦うためにここに来たんじゃあない。


 先制するのは、グレムリンが
 『美作氏』や『林檎君』を狙いにいった場合に絞りこむ。

 あらかじめ襲撃の軌道を予測し『迎撃』に専念したのなら、
 わたしのスタンドの『精密性』だ。
 バッグをブチ当てるのはそう難しいことではあるまい。

895 猫柳 柚子『カーマ・カメレオン』 :2021/02/20(土) 01:36:45
>>893

「逆に訊ねるけれど、あたしたちに『暴力』を振るって事態を解決しようなんて、思っていないでしょう?」
「そんなことをしても、余計に話がこじれるだけだもの。あたしたちだって、それは望んでいないわ」

うーん、こういうのが『着るタイプ』のスタンドの辛いところだよね。
射程距離が短いし、特にボクのは力や速さが上がるわけじゃないし。
でもね、特に何か仕掛けようってわけじゃないから。特に作戦はないし、まずは正面から。
もちろん向こうがやる気なら、力ずくでスマホを取り上げるけどね。

「・・・・・・・・・・」

『グレムリン』が清次さんを襲いに行ったのは気になるけど。できれば話し合いで解決したいよ。
だからボクはそのまま近付こう。

896 『伝播のG』 :2021/02/20(土) 02:59:06
当ミッションは、引き続き以下のスレで行います。

【ミ】『A to Z』
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1612673497/


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