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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その4

1名無しは星を見ていたい:2020/05/23(土) 19:46:51
短編、単発のミッションなどにお使いください。
長編やシリーズものの予定でしたら、自分のスレで行うことをお勧めします。

594『伝播のG』:2020/10/09(金) 14:18:22
>>592(林檎)

空織が仕掛けた『罠』によって、
事件の元凶である『グレムリン』は捕らえられた。
しかし、『疑問』が残る。
何故『グレムリン』は、わざわざ速度を落として近付き、
通路の手前で立ち止まったのか。

林檎達の動きを警戒していたのは確かだろう。
だが、本当に『それだけ』だったのだろうか。
少なくとも、『スピード』という点においては、
『グレムリン』に分があった。
もし『グレムリン』が最初から全速力で接近し、
途中で一度も足を止めていなければ、
空織の初撃が当たらなかった可能性は十分ある。
もし外れていれば、
スムーズに捕らえる事は出来なかったかもしれない。

    スッ

       〜〜〜〜〜♪

                ツゥゥゥゥゥ――――――ッ

スマホで音楽を再生し、床を滑らせる。
何の変化も見られない。
警備室と連絡を取るために、
林檎は無線機を『取り出そうとした』。

            《キキッ》

  ド ド ド ド ド
            ド ド ド ド ド 
                      ド ド ド ド ド

次の瞬間、林檎には『それ』が見える。
通路の突き当りを右手側に折れた方向から、
『それ』は姿を現した。
今、くるみの背後に佇んでいるのは、
『飛行服を着た小悪魔』だ。
空織に押さえ付けられた『グレムリン』は、
依然として『暗幕の中』におり、そこから抜け出せていない。
だが、林檎の目の前には『グレムリン』がいる。

595『伝播のG』:2020/10/09(金) 14:20:12
>>594

>「でも考えてみれば、
>『スタンド』は壁を通り抜けたりできないじゃない?」
>「そんな能力でもない限り、ね」
>「ねぇ、くるみさん。
>放送中は、やっぱり鍵はかけてあるのよね?」

>放送中に、スタジオから出ていく人がいるとは考えにくい。
>逆に、スタジオの中に入った人の中に犯人がいるなら、
>別にスタンドを外に出す必要はないはず。
>そのまま自分の近くで解除してしまえばいいから。

>入らない、というのは予想外。
>入らなくても仕込めちゃうの?

>「そうよね。
>役目を終えた『スタンド』は、
>本体の元へと戻るはずだから」

>この前マイクが故障した時は、
>すぐ外に『グレムリン』がいたんだもんね。
>だから中に潜んでる可能性は少ないし、
>何か仕込みをしている可能性の方を探ってるけど、
>『メイン』も『サブ』も異常なし。
>やっぱり仕込みいらずで、見るだけで発動できるのかな。

>「『グレムリン』は、
>わざわざ故障させるために壁を登ったということ?
>それなら、
>能力のためには直接触れる必要があるというの…?」

>独り言として呟く。
>そうなると、ますます犯行は難しくなるだろう。
>くるみさんのお話も合わせると、
>最初の放送事故の時は
>放送前に『グレムリン』を中に入れていたのかな。
>放送途中は
>流石にドアを開けることはできないと言っていたから。

>じゃあいつ襲ってくるのかってことだけど、
>一つ分かるのは、犯人はタイミングを伺っているってこと。
>ここまで用意周到な犯人が、
>ボクたちが待っている中
>何も考えずに突っ込んでこないと思う。

このラジオ局で調査を始めた時から、
林檎は『その点』に着目していた。
『放送事故が起きた直後』に、犯人である『グレムリン』が、
『スタジオの外』で目撃された事実について。
外から『能力』を仕掛けられるなら中に入る必要はない。
だからこそ、林檎は『視認発動』の可能性を考えてきたが、
『グレムリン』は、監視カメラを停止させるために、
壁を這い上がっている。
つまり、くるみから聞いていた目撃情報と食い違う。
それらが意味するのは『一つの事実』だ。
『グレムリン』は『一体ではなかった』。

     ――――――ドシュゥッ!!

『もう一体のグレムリン』が、
今や見慣れた高速で突っ込んできた。
行き先は『Bスタジオ』だ。
『一体目』のようにスピードを落とす事もなく、
一直線に『目的地』へ駆ける。

『犯人』にとって最も『邪魔』だったのは、
『Bスタジオ』に張り付いていた『林檎』だった。
『一体目』は、林檎達が用意するであろう『策』を消費させ、
ドア付近から林檎を退かすための『デコイ』。
空織が『一体目』に対処し、
林檎が『Bスタジオ』から離れる瞬間を、
『バードウォッチャー』は待ち続けていた。

    シャキッ

          ヒュ
             バッ!!

                    シャキッ

『二体目のグレムリン』は空織を一瞬で追い越し、
両手の『爪』を伸ばしながらドアに向かっている。
林檎との距離は『ない』に等しい。
何もしなければ、このまま通り抜けられてしまうだろう。
空織は『一体目のグレムリン』に構っているために、
不意を突いて現れた『二体目』には反応出来なかった。
今この瞬間、即座に対応出来るのは林檎だけだ。

596『伝播のG』:2020/10/09(金) 14:21:11
>>593(空織)

『爪』によるダメージは深くない。
多少の痛みは残っているが、
行動に支障が出る事はないだろう。
暗幕の中の『グレムリン』は、半ば無力化したも同然。
完全に動きを止めるため、
空織は『最後の仕上げ』に『取り掛かろうとした』。
その時だ。

            《キキッ》

     ――――――ドシュゥッ!!

不意に現れた『もう一体のグレムリン』が、
フルスピードで空織を追い抜いていった。
『縫合』を始めた直後であり、空織は振り返ってさえいない。
当然、くるみに呼び掛ける事も出来ていなかった。
しかし、一つだけ確かな事がある。
『グレムリン』は『一体ではなかった』。
『バードウォッチャー』は、
最初から『このタイミング』を狙っていたのだろう。
空織が『一体目』を捕らえ、
林檎が『Bスタジオ』から離れる瞬間を。

    シャキッ

          ヒュ
             バッ!!

                    シャキッ

『二体目』の行き先は『Bスタジオ』のようだ。
『一体目』とは違い、速度を緩める気配は一切ない。
両手の『爪』を展開しながら、
高速でドアに向かって接近している。
まだ『縫合』が済んでいないため、
『一体目』も抵抗を続けている。
弱体化したとはいえ、
時間を掛ければ脱出される可能性も有り得る。


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