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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その4

532『伝播のG』:2020/09/19(土) 06:15:00
>>530(林檎)

「…………『スケープゴート』?」

弥生は首を傾げながら、林檎の言葉を繰り返す。
警備室で話した印象では、
橋田には犯人らしい雰囲気はなかった。
もし彼が計画に加担していたとしても、
少なくとも『主犯』ではないように思える。
だが、このまま事件が解決せず、
警察の介入によって決着する事になれば、
状況から橋田が『第一の容疑者』として挙げられる。
それを阻止するためには、
『バードウォッチャー』を名乗る『真犯人』を、
林檎達の手で見つけ出さなければならない。

「『あるいは』って――――」

弥生の表情に真剣な色が混じる。
『入館証を失くした露木自身』が、
この事件の犯人である可能性を考えたらしい。
少なくとも、七日前に紛失届けを出された『入館証』が、
今回の犯行に利用された事は間違いないだろう。

「何か…………手伝える事はある?」

ブースの方を気にする林檎に気付いたのか、
弥生が尋ねてきた。
配線の具合を確かめるのであれば、今の内だ。
放送間近になってからでは、確認するのは確実に難しくなる。
壁の時計を見ると、現在の時刻は『午後二時五十分』。
『放送開始』まで――――残り『十分』。

>>531(空織)

「………………」

     スッ……

空織が離れると、橋田はポケットから片手を抜いた。
その動作から、多少は警戒を緩めたらしい事が分かる。
しかし、先程の『圧力』が効き過ぎたせいか、
まだ表情には緊張が残っていた。
現在の時刻は『午後二時五十分』。
『放送開始』まで、残り『十分』だ。

「すみませんでした。気付かなかったので……」

「一言言ってもらえれば、今度は上手く合わせますよ」

澤井は軽く頭を下げ、空織に代わって橋田の方を振り返る。
モニターを確認するが、露木と美作の姿は見つからなかった。
二人とも、カメラの『範囲外』にいるようだ。
同時に、二人の『身分証』を思い出す。
空織の記憶では、
曽我と同じように『カードホルダー』を使用していた。

   ジジッ
             ジッ
                      ジジジッ

唐突に、モニターの一角に『ノイズ』が生じた。
一階の『備品倉庫』付近に設置されている監視カメラだ。

    ザァァァァァ
         ァァァァァ
             ァァァァァ――――…………ッ

映像は『途絶』し、代わりに『砂嵐』が流れ続ける。


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