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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その4

446『伝播のG』:2020/08/21(金) 22:13:29
>>444(空織)

「ハハハ――――」

「お褒め頂いて恐縮ですが、
 生憎そこまで明敏じゃあないもんでしてね。
 今から聞こうと思っていたんですよ」

「『何故そんな質問を?』」

鍋島は、軽く笑いながら聞き返した。
狙い通り、彼の注意は空織の方に移ったようだ。
警備室の事を忘れた訳ではないだろうが、
即座にそちらに行く素振りは見えない。

「なるほど、そいつは『興味あるお話』ですね」

橋田が『クロ』であれば、
この事件は解決に近付いていると言える。
もちろん、警備室に閉じ込めたからといって、
『スタンド』を封じられるとは限らない。
だが、彼を見張っておけば、下手な動きは出来ないだろう。

「どうぞ、続きを聞かせて下さいよ。
 そこまで引っ張っておいて、
 『やっぱり止めた』ってのはナシでお願いしますよ」

「――――ハハ」

もし『シロ』なら、これで事件は終わらない。
あと一時間も経たない内に、『I Love Me』の放送が始まる。
脅迫文の内容が実現するとすれば、
『グレムリン』は必ず現れる筈だ。

>>445(林檎)

「当然じゃないですか?
 どこに何があるか分からなかったんですから…………」

林檎は『接客』に慣れている。
日頃『黒猫堂』を訪れる客には、
バーテンやホステスとの会話を楽しむ者も多い。
そうした人間の中には、
自分から身の上を語る人間も少なくないだろう。
しかし、橋田は『客』ではない。
少なくとも話をする事に積極的ではないし、
仮に何かを隠していたとして、
自ら進んで口を開く見込みは極めて薄い。

「…………何度か聴いた事はあります。
 ただ、興味を持ったのが最近なので、
 それほど詳しくはないですけど」

鍋島は、まだ姿を見せない。
空織が引き止めているのかもしれない。
ただ、いつまで持つかは分からないし、
『放送開始』までの時間も既に『一時間』を切っている。


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