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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その4
419
:
『伝播のG』
:2020/08/09(日) 22:35:00
>>417
(空織)
「いや、大した事じゃありませんよ」
「今、我々は『同じテーブル』に着いてる。
『上座』も『下座』もない『円卓』だ」
「話の『邪魔』にならないように、向こう側にいますから。
さっき言ったように、『取調べ』には私も立ち会います。
声を掛けて頂かなくとも、勝手に来ますんで」
「――――どうぞ、お気遣いなく」
スタ スタ スタ
そう言い残し、彼は再び歩いていく。
向かう方向は『備品倉庫』のようだ。
だが、彼は途中で立ち止まった。
「………………」
二人から15mほど離れた位置で壁に背中を預け、
スマホを取り出して何かしらの操作を始めた。
鍋島に聞かれないように、
林檎と話をする分には問題ない距離だ。
しかし、彼に知られないように警備室に入るのは、
おそらく無理があるだろう。
>>418
(林檎)
やがて、鍋島の足が止まった。
15mほど離れた位置で立ち止まり、
壁に背中を預けてスマホを弄り始める。
警備室が開いたら、すぐに彼も入ってくるつもりなのだろう。
スッ
ズキュンッ
『カーマ・カメレオン』の能力で『壁の生地』を抜き取り、
即座に『着替える』。
『スタンドの強さ』は『本体の強さ』でもある。
その場に応じた利用法を見出す『柔軟な思考力』も、
その一つとして挙げられる。
「…………外…………偶然…………」
「…………で…………興味が…………」
「…………嘘…………い…………」
同じ素材にした事が功を奏したかどうかは不明だが、
林檎の耳に室内の声が聞こえてくる。
かなり不鮮明だが、どうにか一部だけは聞き取れた。
これは、『橋田の声』だ。
ボリュームが落ちたか、それとも位置を移動したのか、
やがて声は聞こえなくなってしまった。
今の間に、空織と『情報の共通』をしておいてもいいだろう。
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