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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その4

359『伝播のG』:2020/07/24(金) 21:20:50
>>357(空織)

「…………『私を撥ねた』のが誰だか知ってるの?」
 
「知らないんならいいわ」

「もし知っているなら――――もう何も言わないで」
 
「『分かってる』」

『澤井』は『誰を撥ねたかも分からなかった』と言っていた。
だが、『弥生』はどうだったのか。
加害者が分からなかったからといって、
『被害者も分からなかった』とは限らない。
そして、彼女は澤井とは違う。
澤井のように『表情には出ない』。

「『脅しみたい』には聴こえないわ。
 品評会に出しても恥ずかしくないぐらい、
 立派な『脅し』に聴こえるから。
 あなたに『意図』はないんでしょうけど」

「――――解釈は『自由』よ。
 好きなように『理解』すればいいでしょう」

幾ばくかの時間を置いて、弥生は決然と言い放った。
それ以上は答える気がないようだ。
後は、空織自身が考えるしかない。

「他に『質問』は?」

空織の腕時計が、静かに時間を刻む。
現在時刻は『十三時半』。
『放送開始』まで残り『一時間半』。

>>358(林檎)

林檎の姿は、ただでさえ『目立つ』。
もし中に入っていたら、
その話が人から人に伝わっていくのは明らかだ。
ラジオ局内だけでなく『外部』にも漏れてしまったら、
それを解決するのは『この事件』よりも難しいかもしれない。

「スマホ置いてきちまった。今、何時?」

「――『一時半』ですけど」

件の男を待っていると、先程の男女の会話が聞こえてきた。
『放送開始』まで残り『一時間半』だ。
やがて一人、また一人と外へ出て行き、
最後に『スタッフ風の男』が外に出てきた。


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