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【ミ】『忘れじの瑕、コメットテイル』

1『幸せ兎』:2019/03/08(金) 22:34:41

覚えていて悲しんでいるよりも、忘れて微笑んでいるほうがいい。

                     クリスティナ・ロセッティ


   ≪  ザザ――――z__________________ .....  ≫

   
     「…………」
                       
                    「キミも、そう思う?」

        「いいや」

    「おれは――――悲しくっても、覚えてたいよ」

                       「……この景色を。
                         いくつになっても。」

  「はは。理由なんて。だって、生まれ故郷だぜ。この――――」

                           ≪ザザ  ――――― ≫
 
                                       ≪    プツン≫

―――――――――――――――――――――――――――――

★ここは『薬師丸』がGMのミッションを行うスレです。

☆過去スレ(星見板)
【ミ】『ハッピー・ハッピー・コメットテイル』 
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【ミ】『コメットテイル幸福奇譚』
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【ミ】『コメットテイル、禍福の星巡り』
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1511075107/

★過去スレ(黄金板)
【ミ】『黄金色ハッピーテール』 
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【ミ】『黄金色ハッピーテール』 #2
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1439137290/

518黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/15(日) 23:20:48
>>516-517
「そうですね……。
 では……私は『この世界と外の世界を繋ぐ穴を開けたのは、私達を監視しているグループの誰かか?』を聞きましょう……」

519『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/16(月) 21:57:55
>>517(小石川)
>>518(黒峰)

『出雲』:
「……………『五人』……全員!?
 スタンド使いが、五人も徒党を……マジか。
 そういう『戦力』の用意を気軽に出来る組織は、
 あらかた『滅んだ』って話を聞いたハズ、なんスけど」

「…………存在が眉唾のはずのこの『紅鏡町』に、それだけの数を割く…………?
 今、結果論で言うなら『価値』はあるかもしれねェーッスけど、
 それだけの人数を動かすなら、動く前段階で何か確信はあるハズ……」

「……もしくは余程無軌道な連中か……
 どっちにせよ、そうスか、五人……」

小石川の説明を聞いた出雲の表情は、楽観は無い。
だが絶望も無い……あるのは『覚悟』に思えた。
覚悟。聞こえのいい言葉だがそれは『意味』を要しない。
何か策がある可能性はあるが……捨て鉢の覚悟でもおかしくはない。

『出雲』:
「…………………分かりました、これは『調査』しとかないとヤバい。
 おれも手を貸します。万一の場合でも、絶対に護送を成功させるためにも。
 とりあえず黒峰さんの質問は……念のため、『必要』だと思うッス。
 敵の意思でいつでも穴を開けたり閉じたり出来るのか、それとも別の要因なのか。
 おれとか……この空間自体に、そんな事が起きる理由はないッスからね」

説明が功を奏したか、出雲も滞りなく調査に加わる意思を見せる。
盤面を囲む人間はこれで五人。迎える六周目の質問権は、今までで最多となる。

『天雨』:
「異論ございませんわ。……気になるのはやはり『レイト』の能力。
 いえ、この場合『どのように銃を増やしたのか』と言うべきかしら。
 コピーに何か条件があるのか……自分が使うだけか、人にも渡せるのか。
 あくまで、レイト側のコピー能力、という仮定によるものだけれど……」

『小角』:
「うむ、続けるのであれば、わたしからも異論はないとも。
 ただ……小石川さんの質問、その聞き方は少し危ういかもしれない。
 なにせ戦闘に向かないスタンド、というものの定義は人によるからさ」

3名はそれぞれ小石川の方針に納得を示すが、その中で小角だけは講釈を添える。
彼女のスタンドである『イル・ソン・パティ』には、彼女が最も詳しい。
 
「むろん、わたしくらい分かりやすく向かない、なら一発で綺麗な答えが出るだろう。
 あまりやりたくないが……た、戦いの役にたつ技もある。それでも『はい』になるだろうね。
 だがね……戦いに使えるかどうかのボーダー上、みたいな能力だと、答えの精度が落ちるんだ。
 『はい』と出たのに、能力を活かしてこちらを翻弄し罠にかけて来たりしてもおかしくない。
 代わりに……たとえばだね、『スタンドのヴィジョンや、発動する能力に、人間を超えた破壊力を有する部分はありますか?』
 ……このような聞き方なら、『はい』と『いいえ』以外の迷いやブレは生まれないわけだ」

「まあ、もちろん…………このように具体的に聞くことにも欠点はあるがね。
 次は『じゃあスピードは?』『破壊力もスピードも関係のない殺傷力は?』
 聞くべき事項が、無限と思えるくらいに増えてしまう……悩みどころだ。
 ……どうするかは小石川さんに任せるよ。わたしも後者が絶対良い、とは言い切れないからね」

ただ、詳しいからと状況への最適解を常に引けるわけではないようだが・・・
この助言を受け入れるか、考え方の一つとして留保するかは、小石川次第となる。

520小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/16(月) 23:50:14
>>518
>>519

黒峰の質問を聞いて、正直なところ少し困った。
その答えは、おそらく『ノー』だ。
『根拠』もある。
だが、それを出雲に聞かせることが、
ここに残ろうとする自分にとってマイナスになる可能性があるのだ。
『その人間さえいなくなれば町に入れなくなる』と、
彼に思わせるのは不味い。

『入口』あるいは『出口』を作ったのは笹暮の能力だろう。
詳しく聞いた訳ではないが、彼の能力は『開錠』。
数多くいるであろう人員の中から、
彼がえらばれて派遣されたのは、
決して単に手が空いていたからではないはず。
アリーナは、紅鏡町や出雲について、
ある程度の情報を掴んでいる様子だった。
情報を持ちながら、
『入れない人間』を一人で現地に寄越すというのは考えにくい。
彼は『入れるからこそ送られた』と考えるのが、
一番納得のいく答えだ。
根拠というのは、それだけではない。

敵は、笹暮を生かしている。
彼らは障害となる者に対して容赦がない。
そして、彼らにとって、笹暮は明確に『敵』だ。
たとえば、『人質にする』とか、
『情報を引き出すため』という可能性もあるだろう。
しかし、わざわざ『意識がある状態』にしておく理由はない。
誰かに情報を喋られないように気絶でもさせておけばいい。
眠らされていた笹暮が自分で意識を取り戻した可能性もある。
だが、ゴウは彼を黙らせなかった。
ゴウが彼を攻撃したのは、笹暮が彼を挑発したからに過ぎない。

笹暮が殺されず、
意識も奪われていない理由は、
『彼の能力が作用しないと出入りが出来ない』からだと考えられる。
それなら、『殺さずに意識は残して動けなくしている』理由になる。
彼らが笹暮を奇襲したという点も、その裏付けになるだろう。
つまり、『入ろうとして入口を開けた直後』を狙ったと思われるのだ。
もちろん100%の確証がある訳ではないが、これが自分の考えだ。

  「――……」

  「黒峰さん……」

  「いえ――何でもありません……」

黒峰に視線を送り、何かを言いかけて口を閉ざす。
ここで自分が説明すれば、
『笹暮の能力さえなければ入れなくなる可能性』を、
出雲に知られてしまうことになる。
他の質問に切り替えてもらえれば、それを回避することが出来る。
しかし、彼女の質問権は彼女自身にある。
彼女の質問は彼女の意思に委ねる。

  「『戦闘要員』が『五人』か『四人』か……。
   私は……それを知りたいと思っています。
   『四人』なら多少は危険が減るでしょう……」

  「『もし私と彼が、他者の介入のない一対一の条件で、
   相手を再起不能にすることを目的として、
   お互いの能力を駆使して正面から戦ったら
   彼の方が有利ですか?』」

  「……これではどうでしょう。
   私は『自分の能力』は、よく分かっているつもりです。
   それを基準にして、
   『有利か不利か』を判断するというのは……。
   『能力』や『性能』が分からなくとも、
   最低限それだけ分かれば十分です」

小角の方を向いて、言葉を返す。
たとえば、仮に『一対一』で『こちらが有利』だとすれば、
状況が『二対一』なら『より確実』になる。
どうしても適切な質問を出せないようなら、
こちらの意図に沿う質問を、
本体である彼女に『依頼』することも考える。
この『調査方法』について誰よりも熟知しているのは彼女だ。
貴重な時間を無為にするよりは、その方がいい。

521小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/16(月) 23:52:47
>>520

まだ『質問』はしない。

522黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/17(火) 19:29:12
>>519-520
(……ふむ)

小石川がなにか言いたげ、ということは自分の質問はあまり適切ではないということかと判断。

「……いま、『見張りの見張り』はいないのですよね。
 私はそれほど聞きたいわけでもないですし……こちらはお任せしておきます」

その場を移動する。
できれば調査の話し声が聞こえる程度の距離を保ちたい。

523『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/18(水) 22:31:31
>>520(小石川)
>>521(黒峰)

ありとあらゆる真実を暴き出すという事は――――
即ち『不都合な真実』をも容赦なく暴き出すという事だ。
小石川の考察する『根拠』には、驚くほどに『筋』が通っている。
確証はない。……『今、確証があれば不味い』という発想も恐らく『正しい』
出雲が目の前にいる状況では、『聞かない』事が最も確実な対策だろう。

ただ、『小石川』の牽制の意図は『黒峰』には忖度できたが、
天雨や小角、そしてほかならぬ出雲自身にどうかは分からない。
『6周目』が始まれば、誰かがすぐに聞いてしまってもおかしくはない。

『小角』:
「うむ……そうだね、それならば『答え』は出やすいと思う。
 わたしにはそれより良い聞き方は……少なくともすぐは思いつかない」

「無論、時間を掛ければできるかもしれないが……」

『天雨』:
「あまり長い時間を取るべき状況ではない――――それは前提ですわ。
 小石川さんの聞き方で、十分に質問の『目的』を達成する事にはなるでしょう。
 そして『リサーチ』に重要なのは一つでも多くを得る事ではなく、必要なものを得る事!」

         「ビジネスのみならず、探偵稼業でもそう……では、ないかしら?」

『小角』:
「そ、その通りだとも。わたしもそう言おうと思っていたんだ。
 ……ん、黒峰さん……いや、そうだね。『見張りの見張り』は必要だ。
 敵のスタンド能力が分からない以上、いつなにをしてくるかもわからないからな」

『出雲』:
「そうッスね。動きが無いのも、『見張りを見張られてるのに途中で気づいた』
 からって可能性もゼロではないッスから。お気をつけて。……おれらは、そろそろ『調査』に入りますか」

黒峰はその場を離れる――――バスの向こう側まで出ると話し声はぎりぎり聞こえない。
見張りの見張りをこなしつつ調査内容も聞く、というのは、黒峰だけの努力では難しいように思える。
なお、例の『見張りの若者』はやや位置取りを変えてはいるが、相変わらずこちらを見張っているようだった。

524小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/18(水) 23:26:32
>>522
>>523

一度『出口の話題』が出てしまった以上、
黒峰が聞かなくても他の誰かが聞く可能性は大いに有り得る。
出雲にしても、その話題には興味を示していた。
彼の口から同じ質問が出る可能性は高いと言える。

  「――……」

事前に考えを伝えていなかったのは、自分のミスだった。
ただ、ここは黒峰には残っていてもらいたい。
彼女がいるだけで、質問の数が一つ増えるのだから。
むしろ、『出口の質問』で一つ費やすとすれば、
黒峰が抜けた分だけ損をすることになってしまう。
彼女がいてくれれば、残り四つの質問を活用できる。

  「……黒峰さん、よければ私の質問を代行して頂けませんか?
   内容は、今さっき私が話したもので結構です」

  「『今バスを見張っている男性と小石川が、
   他者の介入のない一対一の条件で、
   相手を再起不能にすることを目的として、
   お互いの能力を駆使して正面から戦ったら
   彼の方が有利ですか?』」

  「これをお願いします。
   『もう一つの質問』の方は、その間に考えておきますので……」

  「……申し訳ありません」

黒峰に呼び掛けて、先程までと同じように『代行』を頼みたい。
その結果を聞いてから、もう一つの質問を検討する。
出雲を加えたとしても『二対五』という圧倒的『戦力差』――
積極的な争いは避けたいが、万一は常に有り得る。

  「それから、今の内に聞いておきたいのですが……」

  「どなたか『中身が空の袋か鞄』をお持ちではないですか?
   『空にしてもいい袋か鞄』でも構いません」

  「外から中身が見えず、
   このエコバッグ以上の大きさがあるものが望ましいのですが……」

           ス……

天雨から受け取ったエコバッグを全員に見せる。
『目的』のためには、あと二つあれば十分だ。
一つでもどうにかやれないことはないかもしれないが、
二つなら尚良い。

525黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/19(木) 20:21:18
>>523-524
「はあ……それは構いませんが……。
 ……袋は、私のバッグを中身を抜いて使っていただいても構いません……」

自身の肩掛けバッグを示す。
調査を開始したら質問する。

「『今バスを見張っている男性と小石川さんが、他者の介入のない一対一の条件で、相手を再起不能にすることを目的として、
 お互いの能力を駆使して正面から戦ったら彼の方が有利ですか?』」

526『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/20(金) 00:33:27
>>524(小石川)
>>525(黒峰)

『出雲』:
「カバン……そういうのは持ってないッスね。
 まー、その辺で売ってるんじゃないかとは思うッスけど……」

『小角』:
「かばんや袋はバスの中に置いてきてしまったが……なにか作戦に使うのかね?」

出雲と小角はそれを今『持っていない』。
小角は厳密に言えば持っているのだが、
それはこの場にはない。取りに行く時間が必要になる。

『小角』:
「ともかく、調査はこれで『六周目』だ。質問に入っていこうか!」

戻ってきた黒峰の質問に、コインが動き出す。
六週目。『5万円』のマイナスが生じ、『52万円』から『47万』まで減少する。

>『今バスを見張っている男性と小石川が、
>他者の介入のない一対一の条件で、
>相手を再起不能にすることを目的として、
>お互いの能力を駆使して正面から戦ったら
>彼の方が有利ですか?』

                  ススス
                      スススス

                           ススス … ピタ

―――――――『いいえ』だ。

『出雲』:
「『使い手の腕前』の問題と、『能力の相性』の問題。
 その辺がどこまで絡んでくるかは未知数ッスけど、
 完全な『スタンド戦闘の専門家』ってわけじゃあ、なさそうッスね」

『天雨』:
「私の理解では、だけど……
 小石川さんの能力は純粋な戦闘用ではありませんものね。
 恐らく、あの『見張り』もそう。『非戦闘員』かどうかは分からないけれど」

527小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/20(金) 17:45:07
>>525
>>526

  「ありがとうございます、黒峰さん。
   おそらく……後でお借りすると思います」

  「すぐに必要な訳ではありませんが……。
   小角さん――後で確認して頂けますか?」

残り一つ。
それだけあれば、目的は達せる。
小角が持っていれば、それを借りるし、
彼女に持ち合わせがなければ、緑里に話を持ち掛けることにする。

  「一対一の戦闘では『スーサイド・ライフ』よりも不利……」

今まで情報収集や隠密行動に利用してきたように、
『スーサイド・ライフ』は幅広い局面で活用の利く能力だ。
天雨の言う通り、決して戦闘に特化したスタンドではない。
しかし、『ナイフのヴィジョン』と『本体の技量』で、
標準的な戦闘も十分に行える。

  「天雨さんのおっしゃる通り、
   私のスタンドは争いに特別向いた能力ではありません。
   ですが……出来ない訳でもありません」

  「『上限』は分かりました。次は『下限』を確認しましょう……」

  「『先程の質問と同じ条件で、
    今バスを見張っている彼と天雨さんが戦った場合、
     彼の方が有利ですか?』」

  「……これを『私からの質問』とさせて下さい」

天雨のスタンドは、おそらく自分以上に戦闘向きではないだろう。
これまで見てきた情報から、それが窺える。
『10cc』より上か下かで、相手の『下限』を推し量る。

528黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/20(金) 21:49:28
>>526-527
「彼は戦闘向きでないからこそ見張り役……ということでしょうか……」

この場で自分の役目は一旦終えたということで、見張りの見張りへ向かう。
最終的な調査結果はあとで聞かせてもらえるだろう。

529『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/22(日) 08:02:33
>>527(小石川)
>>528(黒峰)

『小角』:
「うむ、かまわないぞ。おみやげ用に持ってきた袋があったはずなんだ。
 ……おみやげなどと言っている場合では、なくなってしまったけどね」

エコバッグは確保できる……と考えて良いだろう。
いずれにしても質問の手番は進む。

>『先程の質問と同じ条件で、
> 今バスを見張っている彼と天雨さんが戦った場合、
> 彼の方が有利ですか?』」

『天雨』:
「私の戦力は……そうですわね、『一般人』に少し毛が生えた程度。そう言って過言ではなくってよ。
 護身術程度は教わっているけれど、そのような物は、スタンド使い同士なら誤差でしょう?
 ですから少なくとも、1vs1でなら……私に不利な人間は、完全な『非戦闘員』でしょうけど」

         スススス   ピタ

――――『はい』


『天雨』:
「…………そうではない、みたいでしてよ」

・・・どうやら、その天雨よりはいくらか優っているようだった。
彼がスタンドを戦闘に一切転用出来ないなら、そうはならないだろう。

『出雲』:
「『人型なり何なりヴィジョンはあるけど戦闘に使える能力じゃない』か、
 『小石川さんと同程度には戦闘に使える能力で、本体が戦闘を得意としない』?
 『何かピンポイントな能力で、今は使えないから見張りに回された』って線もある。
 まあそんなとこッスかね…………少なくとも『戦えない』わけじゃあないってコトだ。
 捨て駒じゃないなら『退避』に向いた能力か、それか本当に『監視』専門か……?」

『小角』:
「ううむ、次に何を聞くか悩ましいところだが……
 ああ黒峰さん、行ってらっしゃい。何かあればすぐ伝えてくれたまえ!」

『出雲』:
「ま、戻って来るより、こっちが解散する方が早いとは思うッスけど――おれも質問いいスか?
 …………それとも、小石川さんがまだなんか聞きたいコトあるなら、代わりに聞くッスけど?」

「おれより先に調査始めてますし……今おれに見えてないとこも、見えてそうッスから」

残りの質問者は天雨、小角、出雲。それで『六周目』が一巡することになる。

出雲は調査に協力的だ。彼の目的を考えれば、敵の情報は必須のものだろう。
あるいは単に、そういう性格という部分もあるのかもしれないが……どちらにせよ、質問数を増やせる。

ただもちろん、任せるのであれば彼は彼なりに、気になっているところを聞くだろう。

>>528(黒峰)

バスの『向かい側』……監視を受けている側に戻った黒峰の目に、特に異常は見当たらない
発車を待っている乗客達が無闇にバスから出たりもしておらず、『異常』は…………いや、そもそも。

         ・・・

               ・・・

   ・・・


………………………見当たらない。あの『監視』の男は、『どこにいった』のだろうか?

530小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/22(日) 14:10:48
>>529

  「小角さん――ありがとうございます」

これで、『入れ物』は三つ。
自分のバッグを合わせれば四つになる。
十分な数だ。

  「……少なくとも純粋な戦闘では『10cc以上』かつ、
   『スーサイド・ライフ以下』と考えていいでしょう」

  「おそらくは――その『中間の何処か』……。
   戦闘能力は皆無ではなく、強いとも言えない……」

出雲のような能力の推理はしない。
『戦闘における相対的な強さ』が分かれば良かったのだ。
考えなければならないことが多いために、
一人の能力について深く検証する余裕がないというのもある。
『一対一』で有利なら、『二対一』なら更に確実。
笹暮がされたように『不意打ち』を仕掛ければ、もっと確実になる。
戦闘は避けたい。
しかし、万一避けられない場合は、まず『一人』を減らす。

  「――彼に関しては、ここまでにしましょう。
   次は、『レイト』について調べたいのですが……」

  「彼女は『コピー』に関する能力を持っているというのが、
   今の見解です。
   天雨さんが言われたように、
   その『条件』の一端を把握しておきたい――と……」

  「つまり……持ち主の『許可』がいるかどうか。
   『貸して欲しい』と言っても、相手に断られる場合もあります。
   普通は、それでは貸してもらえません」
   
  「どれだけ強く望んでいたとしても、
   相手に『その気』がなければ意味がない。
   相手が応じてくれなければ、『願い』は達せられない」

  「『そういった可能性』があるかどうか……」

話しながら、それとなく出雲の顔を窺う。
意図的に『紅鏡町の本体』の話と重ね合わせることで、
彼の反応を見る。
出雲の意識を『出口』の話題から逸らす意味合いもある。

  「『レイトがフレッシュ&ブラッドを使うためには、
    フレッシュ&ブラッドの本体の許可が必要ですか?』」

  「これを聞いてみたいのですが……いかがでしょうか?」

自分以外の三人に尋ねる。
まだ質問はしない。
その前に意見を聞いておきたい。

  「それから出雲さん……
   『人を閉じ込めておける場所』に心当たりはありませんか?」

  「使う必要がなければいいのですが……念のためです」

バスを見張っている彼を捕らえた場合の用意だ。
戦闘能力が高くないなら、
たとえば『壁を破って逃げる』ということは考えにくい。
もちろん能力にもよるだろうが、その時は『動けない状態』にする。

531黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/22(日) 23:42:37
>>529
「……!
 いない……。
 ……仮に、監視を続行しつつ場所を移動したとすれば……」

急いで小石川たちのもとへ戻り、調査の様子が見える範囲に男の姿がないか探す。

「見張りがいなくなっています……。
 仲間の元へ戻ったのか……あるいは、こちら側へ移動したのかもしれません……」

532『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/23(月) 01:05:12
>>530(小石川)
>>531(黒峰)

『天雨』:
「『能力を無条件でコピーできる』だなんて、
 それは、あまりに強力すぎますもの。
 勿論スタンドにも強弱はあるでしょうけれど、
 同じ人間が運用する以上『限度』はあるはずですわ。
 小石川さんの言う条件……それなら、自然ですわね」

『小角』:
「わたしも、そう思う。
 どんなにすごい能力も……いやすごい能力こそ!
 むずかしい条件や、デメリットがあるのが普通なんだ。
 そこを調べる事には、意味がある……その質問で行こう!」

小角はスタンド戦闘に詳しいのだろうか?
この少女は自信過剰な気があり、そこは読みづらい。
が、いずれにしても『同意』は得られそうだった。

『出雲』:
「……そうスね。『自己完結』していない『熱意』は、
 どれだけ熱量があっても、結果に繋がらない事はある」

「『自己完結』どころか、『他人ありき』なら……猶更でしょうね」

出雲の言葉の、真意までは分からない。だがこれも同意だろう。
質問すべきことはあらかた固まった。そして直面する事態は。

『出雲』:
「閉じ込める? ……ああ。『空き家』は把握してますが、『近く』はないッス。
 単に『人間を封じ込めたい』なら、その手段は……おれにはありますよ」

           チラ

                「『使う必要』は、あるかもしれないッスね」

戻ってきた黒峰の報告に、出雲は傍らにスタンドの『腕』を浮かべる。
その手に浮かぶ細長い物体は、捻じ曲がった『時計の針』……彼は注意深く周囲を見渡す。

『小角』:
「な、なんだと!? ほんのちょっとの間に……人がいなくなるのを待ってたのか!?」

『天雨』:
「……『戻った』なら、ルートも特定できない以上追いつくのは至難でしょう。
 動きを見せないから戻るように指示を受けた、これも十分『有り得る』話ですわ。
 ……周辺にいるなら、そしてこの調査を見ているなら、その方が『よろしくない』ですわね」

                キョロッ   

                        キョロッ

『小角』:
「ど、どうする……調査を割いて『付近にいるかどうか』を調べるかっ!?」

『出雲』:
「…………残ってるにせよ戻ったにせよ、『予断』を許す状況じゃァーなさそうッスね」

天雨は足元に散水し、『草』を結界のように展開する―――――小角は周囲を見渡す。何かに気づく様子は無い。

533小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/23(月) 02:04:53
>>531

  「……分かりました。『警戒』をお願いします」

周囲の見張りは黒峰に任せておく。
『目』を解除しなければ良かったとも思った。
しかし、今更どうにもならない。
それに、『後』のことを考えると、
精神の消耗は抑えなければならなかったのだ。
どちらにしても、過ぎたことは仕方がない。

>>532

  「……落ち着きましょう。立ち去ったなら、それでいい。
   見られているなら『どうしようもない』」

自分自身に言い聞かせるように、言葉を告げる。
ただ、心中は穏やかではない。
もし見られているとしたら『最悪』だ。
『調査していることを知られることが』ではない。
『自分がツアー客の仲間だと知られることが』だ。

  「しかし……見つからずに見張りが出来るのなら、
   既にしているはずです」

  「彼は、『会話の内容が聞こえないか』と尋ねられていました。
   彼は『聞こえない。これ以上近付くと見つかる』と答えた。
   見つからずに見張れるなら、
   『これから確かめる』と答えてもおかしくない……」

  「そして『これ以上近付くと見つかる』ということは、
   『まだ見つかっていない』ということです。
   少なくとも、彼はそう考えていた。
   『見張りの見張り』に気付いたとは考えにくい……」

自分には、密かに考えている『策』があった。
それが成功する確率は、決して高いとは言えない。
しかし、『戦わずに敵を引き上げさせられる可能性』はある。
そのためには、自分が『ツアー客と無関係』だと、
敵側に思わせておく必要がある。
万一知られてしまったら、計画が破綻する恐れが出てくるからだ。

  「いずれにせよ……聞いてみれば分かることです」

  「『バスの人間以外で、
    現在この調査の様子を見ている人間がいますか?』」

        スッ

  「小角さん――お願いします」

動揺する小角の肩に手を置き、
それまでよりも柔らかい声色で『質問』を頼む。
使いたくはないが、こればかりは確認する必要がある。
その答え次第によっては、
大幅に『策』を練り直さなければならない。

534黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/23(月) 18:37:30
>>532-533
「こちら側には……今のところ姿が見えませんね……。
 ……私は改めて、あちらを見張ってきます……」

再度反対側へ。
念の為もともと男がいた場所を再確認し、その後広い範囲を確認する。

535『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/24(火) 21:54:24
>>533(小石川)
>>534(黒峰)

小石川の支えもあり、小角は言われたまま質問を行う。

>『バスの人間以外で、
> 現在この調査の様子を見ている人間がいますか?』

――――『いいえ』

『小角』:
「き、杞憂……か。それならいいんだ……ふう。
 すまないねみんな、お騒がせをしてしまって」

『天雨』:
「杞憂――――そうですわね、『今は』
 …………あえて、厳しい事を言わせていただきますけれど、
 この『調査』は今しか分からない。『まだ見ていないだけ』かもしれない」

「『今は見ていない』のは間違いない。 
 けれど、それは『この場から帰った』と同義ではなくってよ。
 ただ、小石川さんの仰る通り……『見ている』としたら方法が読めませんわ」

「透明化や遠隔視のような能力があるなら、
 姿を見せて近づく理由もないでしょうもの」

天雨はあくまで冷静に、一同の顔を見渡して見解を述べる。
それは事実だ。『イル・ソン・パティ』は今この瞬間の全能を授けるが、
一瞬先については予見する事さえかなわない。それは、人間の領分だ。

『出雲』:
「見張りの見張りに気づいたとも考えにくい――――ッスけど」

                     シュン

出雲はスタンドのヴィジョンを解除する。

「こっちの動きを不審に思った可能性はあるッスね。
 バスが『動かない』ことをか、『黒峰さん』を含めた人間が、
 この『バスの裏』に行って戻ってこないことをか……」

          「それで新しい動きを始めた可能性はあるッスよね」

>黒峰

黒峰はバスの――――出雲の言い方で言えば『バスの表』に戻る。
元居た場所には男の姿はない。

                    オ オ オ オ  ・・・

が、別の位置にいる――――『バスの裏側』に回り込むような移動。
移動――――いつ、移動していたのだろう。誰もいなかったタイミングでか?
出雲と黒峰が入れ替わる間なら、先ほど見当たらなかったのはなぜだろうか。

ともかく確かにあの位置、というより距離では『何をしているのか』までは見えないだろうが、
人が集まっていることは、見えていてもおかしくはない。もちろん、今の黒峰の動きもだ。

536小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/24(火) 22:53:46
>>535

少なくとも、まだ見られてはいないのだろう。
しかし、天雨や出雲の言う通り、油断は出来ない。
調査の完了を待たず、早急に『準備』を終えてしまう必要がある。

  「……天雨さん、お願いがあります。
   小角さんの『エコバッグ』を取りに行って下さいませんか?
   それから、このことを緑里さんにも……」

  「小角さん――バッグの『場所』を教えて下さい」

  「『レイトがフレッシュ&ブラッドを使うためには、
    フレッシュ&ブラッドの本体の許可が必要ですか?』」

  「……出雲さんには、この『質問』をお願いします」

          ズシュッ

三人に声を掛け、『スーサイド・ライフ』を発現して『片目』を抉る。
車体の下を通って、黒峰の向かった先に追随させる。
『存在するかもしれない敵』に発見されないよう、
車体の陰から周囲を観察したい。
『スーサイド・ライフ』は脚に隠す。
それから『天雨のエコバッグ』を取り出し、
『自分のバッグ』の口を開ける。

537黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/25(水) 19:02:19
>>535
「いた……。
 ……さっきはたまたま死角にいただけ……?」

今裏に行かれれば、たとえ小角のスタンドをとっさに隠しても『複数人が集まって何かをしていた』ことはバレるだろう。
なのであえてはっきりと男の方を見て、さらにそちらへ向かうような素振りを見せてこちらに注目させる。

538小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/25(水) 19:25:21
まだ黒峰のバッグは借りていない状態でしょうか?

539『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/25(水) 22:13:51
>>538(小石川・回答)
借りているものとしていただいて構いません。

540小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/27(金) 11:57:02
>>539
回答感謝します

>>536

『自分のバッグ』と『天雨のエコバッグ』を地面に置く。
上記の行動に加え、『黒峰のバッグ』の口を開ける。
これも地面に置いておく。

541『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/27(金) 23:58:24
>>536 >>540(小石川)

『天雨』:
「畏まりましてよ。小角さん、座席のどこにございますの?」

『小角』:
「う、うむ。『座席のポケット』というのかな……前の座席の」

『天雨』:
「網のようになっているところですわね。すぐ取ってきますわ。
 説明を求められたら、上手く付けてくるつもりだけれど…… 
 少なくとも、小角さん本人が行くよりは『されづらい』ハズですし、
 場合によっては緑里さんにも手伝わせる。少しばかりお待ちくださいまし」

天雨はそう言い残してバスに向かう。
説明通り、多少の時間は要するかもしれないが、問題はないだろう。
その間は小石川にも『やれること』があるからだ。

『出雲』:
「ああ、そうでした、その質問をするとこでしたね――――それじゃあ」

「『レイトがフレッシュ&ブラッドを使うためには、
 フレッシュ&ブラッドの本体の許可が必要ッスか?』」

出雲には彼自身の質問――小石川には望ましくない質問――もあるが、
他の2人への支持と並行して行われる指示が、否応なく質問内容を決める。
小石川の判断が活きた形だ。そして、得られた回答は。

                      ――――――『はい』

『出雲』:
「まあ、そりゃ、そうだ……」

           フゥ ―― ・・・

「……あー、つまり、『こっちの能力』を無断使用は出来ないわけッスね。
 こうなると気になるのは、『敵の他の能力』は既に許可を取ってんのか。
 あるいは『他の能力の許可を今から取る事が出来る』のか、ってところッスかね」

出雲は答えに対し、そのような見解を述べる。
小石川は――――目玉を切断し、偵察に向かわせる。3つのバッグも、準備は出来ている。

>>537(黒峰)

『??』:
「…………………!」

         サッ

             「……!」

                  「……!」

敵は『狙い通り』――――近付くそぶりを見せる黒峰に気づいた。
慌てた様子でトランシーバーを耳に当て、何かを捲し立てている。そして。
 
        『ズギュン』

あれは――彼自身が『纏う』ような形で発現されたのは、『スタンド』だ。
その意匠は、スマートな体形が一回り大きく膨らむシルエットの、『ギリースーツ』!

           キラ  キラ

    ・・・ただし、『隠密』目的のハズのそれは妙に『きらびやか』で、逆に『目立っている』が。

542『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/27(金) 23:59:32
>>541(追記)
小石川の片目にも、その光景は見えている。
天雨は、まだ黒峰の見える範囲には移動していない(バスの裏側から表に移動する『間』)

543小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/28(土) 02:18:07
>>541>>542

  「そう――ですね……」

質問に対する出雲の反応には、
『紅鏡町の本体』のことも含まれているのだろう。
どちらも『相手側の許可』がいる。
『許可』が必要なら、出雲の言う通り、
『こちら側の能力』が『コピー』されることはない。

  「……今、黒峰さんが『敵』に見られました。
   あちらの注意を引いてくれているようです」

  「彼は何か言っていますが……
   おそらくは『見つかった』というところでしょう。
   それが演技でなければ、
   やはり気付いていなかったようですね……」

  「……『スタンド』を身に纏っています。
   何か体を覆う『スーツ』のようなもののようですが……」

身に纏うスタンドは、過去の旅行中に見た覚えがある。
自分が目撃したのは、
『ボクシンググローブとボクシングシューズ』のヴィジョンだった。
だから、厳密には違うかもしれない。

  「『器具以外のスタンドであっても、
   本体の許可があればレイトは使うことが出来ますか?』」

  「この質問は、いかがでしょうか……?
   どんなスタンドでも『コピー』出来るのであれば、
   『残り四人のスタンド』全てを使える……」

  「あるいは……」

  「『レイトが他人のスタンドを使うためには、
    元々の本体が近くにいる必要がありますか?』」

  「レイトが『フレッシュ&ブラッド』を使っていたのは、
   元々の本体の近くでした。
   『離れていても使える』のかどうか……」

小角と出雲に問い掛けながら、『スーサイド・ライフ』を抜く。
まず『耳』を切り落とし、それから『下半身』を本体から両断する。
さらに『上半身』を『右』と『左』に分割し、最後に『頭』を刎ねる。
『目』・『耳』・『頭』・『右上半身』・『左上半身』・『下半身』という、
『六つのパーツ』に全身をバラバラ(>>536)に『解体』する。
『本体』は『頭』だ。

  「すみません……お手数ですが、手伝って下さいませんか?
   小角さんは『私』を『私のバッグ』に詰めて下さい。
   入ればいいのですが……」

  「出雲さんは、
   『下半身』を『黒峰さんのバッグ』に詰めて頂けますか?
   もし入らなければ、
   『天雨さんのエコバッグ』に『黒峰さんの荷物』を移して下さい」

  「それから、『天雨さんのエコバッグ』に『右上半身』を……。
   『黒峰さんの荷物』があっても、何とか入るかと思います」

二人に指示を出し、『準備』を手伝ってもらう。
その際、脚と腕を折り曲げて、出来るだけ『スペース』を稼ぐ。
残る『左上半身』は、
天雨に頼んだ『小角のエコバッグ』に入れるつもりでいる。
『耳』は、ひとまず車体の下に隠す。
念のため、『目』と同じ位置まで進ませておきたい。

544黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/28(土) 20:35:04
>>541
(ひとまず、注意を向けることには成功しました……。
 相手は恐らく……私がスタンド使いであることは伝えられているはず……)

相手がスタンドを発現したのを見て足を止める。
刺激は与えすぎないように……この場での戦闘は得策ではない。

(やたらと光を反射する纏うスタンド……『光学迷彩』?
 ……先程姿を見失ったのも、説明がつきますね……)

545『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/30(月) 02:46:22
>>543(小石川)

『出雲』:
「『纏うタイプ』で小石川さんよりは弱い……
 ってことは、『戦闘用』の能力じゃあないでしょうね」

ここにいる人間では恐らくスタンド戦に慣れているであろう、
出雲の見解はそうなる――――小角も、それに頷く。

『小角』:
「纏うスタンドは身体能力が上がる……らしいからね」

小石川が過去に見た『スティング』も、そうだった。
絶対ではないが普遍の性質なのかもしれない。

『小角』:
「質問は……そうだね、それでいい気がする……
 要は『フレッシュ&ブラッド』以外も使えるかどうかが重要だからね。
 『器具』は他にいないだろうし、それで確かめることは可能だろう」

『出雲』:
「レイトの能力の詳細まで分かれば一番ッスけど、
 『手札』がどんだけあるのかさえ分かれば十分ッスからね。
 コピーは他にあるのか、コピーしたものはいつでもどこでも使えるのか、
 混ぜ返すなら、『コピーするだけの能力』なのか、別の何かなのか……」

『小角』:
「うむ、一応……レイトの能力でコピーしてるとは限らないからね。
 『フレッシュ&ブラッド』が増やせるとか、コピーして配る能力の仲間がいるとか」

質問への見解をそれぞれが述べる。そして――――

『出雲』:
「うおッ……と、なるほど、そういう『用途』」

『小角』:
「や、やはり、ぞっとする光景だが……わかった、やらせてもらうよ」

小石川の作戦もまた、進行する。
切り分けた全身が詰め込まれていく。
『6つ』――――能力の限界点まで、活用する。
己を捌く刃の冴えは、度重なる発動による疲労に曇らず、むしろ滑らかに感じた。

目と耳だけが外界に残される。それらは、『黒峰』と同じ以下の光景を捉える。

>>544(黒峰)

                タッ

                    『キラ…』

ギリースーツの男は――――その場を離れるように動く(スB相当)
トランシーバーを耳に当てている、つまり指示を仰いでいるのは変わりない。
少なくとも、まだ独断で何かの動きをするほど『追い詰めすぎて』はいない。

その際、全身に纏わりつく『きらめき』が少し、薄れたように見える。
黒峰が足を止めると、彼も足を止めた。見張りに適した位置ではなくなっただろう。
こちらからも、相手の姿はしっかりとは確認できない程度の位置関係になった。

ここからどうするか。戦闘は得策ではない。それは方針上間違いない。
そのうえで、『放置する』か、『追い払う』か、『追いかける』か、他の何かをするか。
追うならば、追いつけるかはともかく見失いはしないだろう。黒峰と『オールナイト・トレイン』ならば。

546小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/30(月) 15:48:06
>>545

『目』と『耳』だけは外に出しておく必要がある。
外界からの情報を得るために。
『頭』を本体にしたのは、『最悪の状況』を想定してのことだった。
『頭以外』を本体にしてしまうと、
本体以外を『総解除』する手が使えなくなる。
頭部の再生中は意識が途絶するため、
文字通り『思考停止』に陥ってしまうからだ。

  「ええ……。私も、お二人と私も同じ意見です」

『見張り』として送り込まれている以上、その役割は果たすだろう。
しかし、既に調べたように、
彼の純粋な戦闘能力は『スーサイド・ライフ』に劣るはず。
それに加えて、スタンド使いが何人いるかも分からない所へ、
一人で攻撃を仕掛けてくるとは思えない。

  「では、『これ』で……」

  「『器具以外のスタンドであっても、
   本体の許可があればレイトは使うことが出来ますか?』」

  「小角さん――お願いします」

『バッグの中』から、小角に『最後の質問』を頼む。
『パーツ』は全て入っただろうか。
あとは天雨が戻ってくれば、ひとまずの『準備』を完了させられる。

  「……ここで『何かしている』と感付かれたとしても、
   まだ『弁明』は効きます。
   『万一に備えて話し合っていた』と言えば説明はつくでしょう」

  「彼らにしても、私達を完全に信じている訳ではありません。
   それと同じようなことを私達がしていたとしても、
   おかしくはないはずです」

  「『もしもの時』は……全員で『口裏』を合わせましょう」

自分の考えを二人に話しておく。
今すべきことは他にはない。
念のため、まだ残っているであろう『左上半身』を、
黒峰のバッグの陰に移動させる。
『スーツのスタンド使い』に近付かれても、見られないようにしたい。
『スーサイド・ライフ』は『左手』に握っている。

547黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/30(月) 19:47:00
>>545
(速い……追えば追いつけないことはないでしょうが……。
 ……追い払おうとすれば、バスからだいぶ離れることになります……。
 ……まだ作戦を決行していない状況で……単独行動すべきではないでしょう……。
 敵から私への警戒度があがったとすれば、そのぶんバスへの注意はわずかでも下がるはず。
 そう考えれば……悪い状況ではないかもしれません……)

足を止めたまま男の様子を見る。
きらめきは今も薄れたまま?

548『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/12/30(月) 23:16:11
>>546(小石川)

>『器具以外のスタンドであっても、
> 本体の許可があればレイトは使うことが出来ますか?』」

      スス  ピタ

小角に任せた『最後の質問』に、コインはごく速やかに『いいえ』を示した。

『出雲』:
「……よし。これなら能力の正体はどうあれ……敵の背後に大組織があって、
 そこに『レイト』がコピー出来る器具型スタンド使いが大勢いるとか、
 そーいうんじゃなけりゃ使えんのは『フレッシュ&ブラッド』だけッスね」

もちろんそれでも十分な脅威ではあるだろう。
ゴウの操る『フレッシュ&ブラッド』は他者を容易に傷付ける能力で、
その詳細について、未だに不明な部分がほとんどだ。危険性は減っていない。

だが、同じ危険性でも敵の底が見えないのと明らかになっているのはまるで違う。
そして、敵にはこちらの情報はほとんど無い。戦うも戦わないも、『質的優位』は約束される。

そして……小石川の考えには出雲と小角も同意する。

『出雲』:
「皆さんが来たのはあくまで偶然……それは間違いないことッスからね。
 『もしかしたら何か企んでいる』くらいなら、寧ろさっさと追い返したいでしょう。
 戦いを避けられないとすれば……こっちが敵意を持っている、そう思われた時だ」

『小角』:
「わたし……たちの目的は、『帰ること』だからね。
 そこに嘘はないし、すくなくともわたしたちから戦う気はない。
 それをわかってもらえれば……危害は加えて来ないと、思いたいな」

左上半身をバッグの陰に隠しているうちに、天雨が小さな袋を持ってこちらに歩いている。
すると小角が顔を上げ、「わたしのバッグだ」と小石川に告げた……準備は、およそ整ったらしい。

>>547(黒峰)

作戦は既に練られている。追う必要は、何か理由がなければ無いだろう。
足を止めた黒峰の判断は正しいはずだ……ちょうどその時視界に隅に、バスから出てくる天雨が見えた。
手には小さなエコバッグがある。小角のそれを回収してきたのだろう。
黒峰の方を一瞥するも、『取り込み中』と悟ったらしくバスの裏へ移動する。

…………そして。

        キラ…

               キラ…… キラ

ギリースーツに纏わりつくきらめきは、彼の足が止まると再びその濃度を増し始めている。
彼自身が何かの動作をしている様子はない。トランシーバーによって、連絡を続けているだけだ。

549小石川文子『スーサイド・ライフ』:2019/12/31(火) 02:08:01
>>548

  「……十分な情報です。
   小角さん――『調査』をして頂き、ありがとうございました」

これで『フレッシュ&ブラッド以外は使えない』ことが確定した。
『銃』というのは、確かに強いだろう。
しかし、他のスタンドは使えないと分かれば『心構え』ができる。
『別のスタンドに切り替えてくる可能性』を、
考えに入れる必要がなくなったのは大きい。
たとえば、『デストルドーが二体になる』というような事態を、
あらかじめ想定しておく心配を消せるのだから。

  「天雨さん、私は『ここ』です……。
   『小角さんのバッグ』に『これ』を入れて頂けませんか?」

天雨に呼び掛け、『小角のエコバッグ』の中に、
『左上半身』を収めたい。
それで、『姿を隠す』という目的は達成できる。
次は、『運び手』を頼んでおく必要がある。

  「小角さん、お願いがあります。
   私の『左上半身』を運んで頂けないでしょうか?」

  「『中身』を見られないように……」

この役割は、事情を知っている者でなければならない。
だからこそ、小角に『運び手』の一人を頼みたい。
承知してもらえるかは別として、残る二つは、
黒峰と緑里に依頼するつもりでいる。

  「もし矢田さんと運転手さんに私の所在を尋ねられたら、
   『小石川は大丈夫だ』と伝えて下さい。
   矢田さん達は、私の『能力』を知りませんが、
   『力があること』はご存知ですので……」

スタンド使いではないとはいえ、彼らも事情は把握している。
全てを説明せずとも、察してくれると思いたい。
二人から納得が得られなければ、
『バラバラに切り刻まれた身体』を見せなければならなくなる。

  「ひとまず黒峰さんに戻って頂くべきかと思います。
  「『見張りの見張り』は、私が引き継いでおきますので……」

  「出雲さん――黒峰さんを呼んできて下さいませんか?
   彼女がいない間の『調査』で分かったことも、
   伝えて頂ければ……」

注意を引いてくれている黒峰を、出雲に呼んで来てもらうよう頼む。
とりあえず、一度集まるべきだろう。
黒峰・天雨・緑里の三人には、内々で話しておきたいこともある。
出雲に聞かれては不味いので、
彼が離れた間に、天雨には軽く伝えておきたかった。
小角にも、『運搬』について話さなければならない。

550黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2019/12/31(火) 19:50:36
>>548
(迷彩は止まっている間は強く、動くと薄れる……ということでしょうか)

相手が目立った行動を起こさないならこちらも何もしない。
きらめきの濃度(迷彩効果が増していくようならその効果)がどこまで上がるのが観察する。

551『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/01/01(水) 02:53:45
>>549(小石川)

『小角』:
「……うむ。わたしの仕事が、役に立ったならよかった!」

小角のスタンドからは、天雨と出雲が指を離す。
この町での役割を果たした探偵の秘術道具は、
浮かび上がるコインが元の『絵柄』に戻る形で沈黙する。

『天雨』:
「バッグを持ってきましたわよ。あら――――ああ!
 小石川さん……『そういう風に』なっておりましたのね」

             「ええ、畏まりましてよ」

       スッ

             ギッ  ギ…

『小角』:
「わ……わかった。落とさないようにも……説明にも気を付けるよ」

多少詰め込んだ感はあるが、まず袋には詰められた。
そして、運び手を依頼された小角も、恐る恐るながら頷く。
その首肯には、矢田ら運営スタッフへの説明問題も含まれている。

『天雨』:
「ええ、必要であればもう少し説明は付け足しますわ。
 彼女らも深入りはしないでしょう……中を見ない限りは」

「けれど……お連れの方がいる小角さんだと、
 隠すのは一筋縄ではいかないんじゃあなくって?
 カモフラージュのために上から布でも被せるべきかしら」

懸念を口にはするが、天雨も小石川の判断を支持している。

『出雲』:
「――――そうスね。呼び戻してくるッス」

出雲はこの場を去った。
あとは能力の『盤』からそっと手を離した小角と、黙考する天雨がこの場に残っている。
緑里はまだこの場に来る様子は無い。バスの中で役割を果たしているのかもしれない。

>>550(黒峰)

相手は通信を続けているようだ。大きな動きはない。
きらめきの濃度は『一定のライン』で止まったようだが、
それにより姿が見えづらくなるような事は無い・・・むしろ目立つ。

            ザッ…

バスの方から足音が聞こえる。
誰かが黒峰の方に歩いて来たようだ。
振り向くにせよ向かないにせよ、
耳に『スタンドの声』が届いてくる。

         ――来たのは『出雲』だ。

『出雲』:
≪――――黒峰さん、バスの方に戻ってきてください。
  戻れそうにない状況……戻れない状況なら、説明しとくッスけど≫

≪見張りの見張り自体は、小石川さんが能力で続けるそうッス≫

――――ここに残る理由が無ければ、小石川らは合流を望んでいるようだ。

552小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/01/01(水) 05:09:46
>>551

  「『布』――ですか……」

天雨の指摘は納得できるものだった。
かといって、事情を知らない人間に運んでもらう訳にはいかない。
一人に複数を持ってもらうというのも危険だ。
決して軽いものではないし、何より目立ちやすくなる。
『その後』のことを考慮しても、やはり別々にしておく方がいい。

  「……『小石川から預かったもの』というのは、
   いかがでしょうか?」

  「『大事なものだから』と付け加えておけば……
   積極的に見られることを避けられるかもしれません」

  「その上で何かの布を掛けておけば、より安全かと……」

森に到着する前にしておきたいことは『三つ』。
その内の一つは『身を隠すこと』。
つまり、これで『第一段階』は完了した。
『運び手』を依頼することが『第二の段階』。
そして、三人に『策』を明かすのが『第三段階』だ。

  「『運搬』のことですが……」

  「天雨さんには『私』を運んで頂きたいのです。
   『下半身』は緑里さんに……
   黒峰さんには『右上半身』をお願いするつもりです」

黒峰のスタンドは、明確な戦闘能力を備えているように感じた。
もし『万一』が起きた時、彼女は貴重な存在だ。
彼女に『頭』を持ってもらうと、
行動の足枷になってしまう恐れがある。
だから、彼女には『それ以外』を持ってもらいたい。
緑里に『下半身』を運んで欲しいのは、単純に『重さ』の問題だ。

  「それから、『その後』について……」

  「考えているのは『二つ』です。
   『森の中で出る』か『出口を抜けてから出るか』……」

  「……森の中は警戒が厳しいでしょう。
   ですから、今の所は『後者』のつもりでおります。
   『鞄を隠せる場所』がありましたら、
   そこにバッグを下ろして下さい」

  「それが難しい場合は、見つからないよう、
   私が『自力』で外に出ます……。
   その時は中で『強めに揺れますので』、
   バッグの口を開けておいて頂けないでしょうか?」

  「ただ、『頭』だけは動かせませんので……。
   『鞄を下ろす』のが難しい場合でも、
   『私』の入ったバッグだけは、
   何とか悟られないように隠しておいて下さいませんか?」

  「本体の『頭』さえ残っていれば、
   そこから『全身』を『再生』することも出来ます。
   万一の時は、『頭以外』を全て解除してしまえば……
   『他のバッグ』を気にする必要はなくなります」

出雲が場を離れたのを見計らって、
天雨と小角に相談を持ち掛ける。
それ以外にも、まだ話すべきことがある。
『第三の段階』についての話だ。

  「天雨さん――『敵への対応』について、
   私に『考え』が……。
   これには、天雨さんと黒峰さん、
   それに緑里さんに手伝って頂く必要があるかと思います。
   彼らを引き上げさせられる『可能性』を、私なりに検討しました」
   
  「……成功する保障は、どこにもありません。
   協力を断られても仕方がないと思っています。
   これは、私の勝手なお願いです……」

  「ただ――どうか、話だけでも聞いて頂きたいのです……」

おそらく、出雲はすぐに戻ってくるだろう。
だから、今は触れるだけに留める。
折を見て、『詳しい内容』を伝えることにしたい。
机上の空論に過ぎないのかもしれない。
ただ、これが自分の考え得る精一杯の『策』だ。

553黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/01/01(水) 22:18:14
>>551
(……光学迷彩ではないかもしれませんが……姿を誤魔化すような能力はあると見るべきでしょうね……)

「……了解しました……」

出雲の言葉に応じてバスの方へ戻る。

554『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/01/02(木) 22:27:04
>>552(小石川)

『天雨』:
「それは……名案ですわね。なにより……小角さん自身の大事な物とするより、
 他の人から預かった……とした方が見られにくいのは間違いありませんわ。
 それに小石川さんと、小角さんのご友人の方は深い関わりがない。距離がありますもの……」

天雨は言葉にしないが、小石川の『風貌』も、その『不干渉』を助けるだろう。
喪服というキーワードは、一定のラインより先に『踏み込み難い』印象を与える。
小石川と話す上での『接しやすさ』とは違う軸……避けがたい『印象』というものだ。

・・・そして『第二の段階』についての説明は、特に異論なく受け入れられる。
小角が左上半身、黒峰が右上半身、緑里が下半身、そして天雨が頭を担当する。
おそらく、何か理由がなければ、緑里も『脱出』への協力を惜しむことはないだろう。

『天雨』:
「委細承知致しましたわ。……今、全員が目的を果たすにはそれが最適の策でしょう。
 もちろん……貴女の言う『考え』次第で、そちらが最適になるでしょうけれど」

『小角』:
「……? わたしは……何かすることはないのかい?
 小石川さん、その『考え』とは……一体なんなんだ?」

……ちょうど話し出す前に、『黒峰』がこちらに戻ってくるのが視界に入った。

出雲はまだ、こちらに戻ってきてはいない。が、『目』の捉える光景からして、もうじきだろう。
彼にバレずに、かつ落ち着いた状況で『作戦』を話す機会があるとすれば……恐らくは、今が最後となる。

>>553(黒峰)

謎めいた『きらめく迷彩』を纏う男は、やはりその場から大きく動く様子はない。

『出雲』:
《……黒峰さんが外してる間の調査内容は一応伝えとくッスけど、
 もし敵の『レイト』がコピーの能力を持ってるとしても、
 『器具型以外は使えない』し『フレッシュ&ブラッドは許可がいる』そうっス》

         《迷彩と銃の組み合わせとかは出来ないわけッスね》

出雲は、男を見据えながら黒峰に先に戻るように促す。
彼もあえて今、独断の動きをするつもりは無いだろう。
先に戻る際、背を見せる事になる黒峰の『殿』の役目というところか。

いずれにせよ戻った黒峰は……小石川が天雨と小角に、秘された『考え』を告げる場に立ち会う。

555<削除>:<削除>
<削除>

556小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/01/03(金) 00:15:56
>>553>>554

  「ありがとうございます……。
   天雨さん、のちほど『ポケット』を拝借できますか?」

  「『見張りの見張り』が済んだら、
   『目』と『耳』を入れておく場所が必要になりますので……」

外部の情報を得るためとはいえ、
ずっと出しておくと見つかる可能性がある。
必要のない時は、
『頭』を任せた天雨のポケットの中に忍ばせておきたい。
本体である『頭』なら、得た情報を『言葉』で伝えられるからだ。

  「……黒峰さんにも聞いて頂きたいと思います。
   私の『考え』について……」

  「――お話します」

  「私の存在は、『ツアー客とは無関係』だと思われています……。
   そして、彼らのリーダーである男性は『用心深い』。
   『その二つ』を利用します」

  「私が『アリーナの構成員』を名乗り、彼らと『取引』する。
   それが――私の考えた『策』です」

  「『同僚』である笹暮さんを解放し、紅鏡町から立ち去れば、
   『アリーナ』も追撃はしない……。
   『アリーナ』が紅鏡町に来た目的は、
   彼らを攻撃することではないから……」

  「もし応じなければ、
   『外に出た時に呼んだアリーナの増援』が、
   彼らに攻撃を仕掛ける……。
   そして、『彼らの能力も既にアリーナには知られている』……」

  「黒峰さんと天雨さん、それから緑里さんには、
   『私から協力を依頼されたスタンド使い』に、
   なって頂きたいのです。
   外に出て立ち去った後で、
   また『出口』の前まで戻ってきて欲しいのです」

  「『人数』を同じにして、『交渉』をしやすくするためです。
   戦う必要はありません。
   十分な距離を置いて、その場にいて下さるだけで結構です」

  「……『外に出た時』、
   黒峰さんには『アリーナへの連絡』をお願いしたいのです。
   『アリーナの小石川』に、
   『増援の要請』と『敵の能力の情報提供』を頼まれたと……。
   もちろん、本当ではありません」

  「携帯電話で『どこかに連絡する演技』と、
   『どこかから連絡を受けている演技』をして頂きたいのです。
   それを、事前に彼らの一人に見せておく……。
   『増援を呼んであり敵の情報も周知済み』という言葉に、
   『信憑性』を持たせるために……」

  「……もしかすると、見抜かれるかもしれません。
   ただ、彼らのリーダーは『慎重な人物』……。
   少しでも『可能性』があるなら……
   それを完全に無視することは難しいはずです」

  「もし私の話が『事実』だったなら……
   『交渉』が決裂した時には、
   『同じ人数のスタンド使い』と戦闘になる。
   しかも、こちら側は『彼らの能力に関する情報』を持っている。
   仮に彼らが勝利しても、『アリーナの増援との連戦』になる」

  「……以上が、私の『考え』です」

ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453529937/26-29
(パスワード:death)

上の内容を、三人に伝える。
大きな危険は承知の上だが、
上手くすれば争うことなく場を鎮められるかもしれない。
小角が入れば、こちらの方が『人数』が増え、
より『交渉』を有利に進められるだろう。
しかし、彼女を含めるのは抵抗があった。
スタンド使いとはいえ、
まだ年端も行かない少女を巻き込むことは出来なかった。

557黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/01/03(金) 19:43:02
>>554>>556
「……バスに危害が及ばないように、かつ振り切らないようにうまく追跡させる必要がありますが……。
 私個人を追わせるという形にすれば……なんとかなると思います……。
 敵から見れば、ただのバス客たちよりも……スタンド使いの私のほうが脅威度は高いでしょう」

小石川の作戦に頷く。

558小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/01/03(金) 21:36:30
>>556

  「……もちろん、『一般人の脱出』が最優先です。
   ですから、『取引』を行うのは、
   『皆さんの脱出の完了を確認した後』になります……」

※詳細に話すと長くなるため、
 レス内ではかなり簡略化して説明しています。
 >>556で提示した暗号スレに詳しく書いてありますので、
 そちらも併せて目を通しておいて頂けるとありがたく思います。

559『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/01/05(日) 00:55:28
>>556(小石川)
>>557(黒峰)

『小角』:
「な、なるほど……見た目が『子供』のわたしがいても、
 相手を威圧するのにあんまり意味が無い、ということか……
 その作戦なら、わたしが参加しないのも納得は出来る」

「それに……黒峰さんの考えも正しいと思う。
 相手がわたしたちを狙ってはない以上、
 スタンド使いが乗っていないバスを優先なんかしない。
 みんなが町から出て行くならなおさら、追いかけたりはしないだろう」

「……あ、天雨さんはどう思うんだい?」

『天雨』:
「…………………そうね、悪くない、いえ。『良い作戦』ですわ」

ポケットの使用を首肯したうえで、
天雨は最初にまず、そう答えた。

『天雨』:
「相手はこちらが偽物だと断じられるはずがない。
 『アリーナ構成員』を襲っている事実がある以上、
 もし仮に何か『増援のないない保証』を持っている……
 例えば『連絡を不可能にしている』ような事があっても、
 『万一』の可能性は常に恐れているでしょうものね」

「敵の動き次第の部分も大きいでしょう。
 もしかすると想定より理性が低く、
 追い詰められたとみると慎重さも捨てて、
 無理やり突破して逃げようとするかもしれない。
 緑里さんや……元のスタンスからすれば私もですけれど、
 土壇場で『危険』を嫌って『戻ってこない』かも、しれないですわ」
 
「そういう『可能性』はいくらかあるでしょうけれど。
 けれどそうね……『大筋』として、『優れて』いますわ」

全てが上手くいくとは限らないが、
少なくとも、天雨の考えでは『無理』はない。
破たんしておらず、決まった際のリターンは絶大。
敵の背景や行動次第では歪む可能性はあったが、
それはどのような作戦でも『そういうもの』だろう。

――――『作戦がある』事には、大きな意味がある。

              ・・・ ザッ

『出雲』:
「戻りました。――――? なんか、追加で詰めてるところでも?」

戻ってきた出雲が、何か話し合う一同に声を掛ける。
小石川の目に映っている限りでは、『ギリースーツの男』は大きく動かない。
彼がこちらに戻ってきたのもそれを見届けたからだろう。
 
                    ・・・『動く』準備は、既にできている。

560小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/01/05(日) 15:57:29
>>557>>559

これで、話すべきことは全て話し終えた。
必要な情報を収集し、それに基づいて方針を定めた。
あとは、それを『実行』に移すだけ。

  「……いえ、間違いのないように『確認』していただけです」

  「天雨さん――『先程の件』は、
   緑里さんにも伝えておいて頂けますか?」

まず出雲に答え、続いて天雨に告げる。
『先程の件』というのは、黒峰達に話した内容のことだ。
『頭』を運んでもらう都合上、自分も同じ場にいることにはなるが、
『バッグの中』から話す訳にはいかない。

  「バスに戻りましょう。
   公には、これは『ミステリーツアーの一環』……。
   矢田さん達の方から、何か指示があるかと思いますので……」

  「――皆さん、『私の荷物』をお願いします」

バッグに潜んで身を隠している今、
『時期』が来るか何か起こるまで動くことは出来ない。
その間に出来ることと言えば、『目』と『耳』で見張るくらいだろう。
引き続き、『ギリースーツの男』には注意を向けておく。
『射程外』になるようであれば、それに応じて距離を調整する。
少なくとも、『本体』あるいは『部位』から、
『10m』以上離れなければ問題はない。

561黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/01/05(日) 23:46:47
>>559-560
「了解です……」

ひとまずバスへ戻る。
ギリースーツの男は小石川が見張っているだろうし、それ以外の場所を一応見ておく。

562小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/01/06(月) 20:29:14
>>560

天雨がバスに乗り込むまでは見張りを続け、
バスに乗る前に『目』と『耳』を天雨のポケットの中に移す。

563『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/01/07(火) 05:09:54
>>560 >>562(小石川)
>>561(黒峰)

『出雲』:
「……そう、ッスか。それじゃあ…………行きましょうか。
 例の男が動く様子は無いッスから、これ以上気にしてはられない」

『天雨』:
「承りましたわ。……万事、上手くいかせましょう」

出雲は言葉を疑う事は……少なくとも何らかの疑念を表に出す事はなく、
小石川の言葉に頷く。天雨も、なにか異論を挟む事無く了承の首肯。

また、出雲の言葉通り……小石川の視界に、ギリースーツの男の大きな動きは無い。
トランシーバーで指示を仰ぎ続けているのは見えるが、指針が固まっていないのか、
それとも黒峰に警戒されているのは承知で、監視を只続けるのが指示なのか……

いずれにしても、一同は……特に邪魔立てもなく、『荷物』となった小石川を手にバスに戻る。

             ・ ・ ・ ・ ・車内。

雰囲気は、待たされたにしては悪化していない。事情を知る緑里やスタッフ達、
あるいは姿を見せはしないが存在するらしい、協力的なスタンド使いが尽力したのかもしれない。
少なくとも緑里については、一同が車内に戻ったのを見ると安堵の表情を浮かべた。

        ヒソッ

『矢田』:
「……………………………………あのー、もう出発で大丈夫な感じですかッ……?」

そして……座席に戻る際、ガイドの矢田が『黒峰』に声を掛けてきた。
小石川の見えない姿を探しているのか、視線はやや彷徨うが……それ以上の疑問はない。

答えれば、この車は最終局面の旅路へ向かうだろう。仮に何かあるなら今の内だ。

564小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/01/07(火) 18:18:59
>>563

こちらから出来ることは何もない。
バスが発車した時点で、見張りも姿を消すだろう。
くっついてこられるだけのスピードがあるとは考えにくい。

  ――……。

黒峰の答えを待つ。
『自分がいないことの説明』も既に話してある。
その点の問題はない。

  ――だけど……『本番』は今から……。

『一般人』を逃がし、『敵』と交渉し、『出雲』とも話をする。
それらを一つ一つ、確実にこなしていかなければいけない。
自分のやるべきことを思い返し、改めて心を引き締める。

565黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/01/07(火) 21:43:29
>>563
「……はい、大丈夫です。
 小石川さんは……別行動となります……。
 彼女も……なんと言いますか、私と同じで……『普通ではない』ので……心配はいりません……」

気にする必要はないと伝えて、発車を促す。

566『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/01/08(水) 20:55:43
>>564(小石川)
>>565(黒峰)

『矢田』:
「…………………」

      チラ

矢田は黒峰の答えに運転手と顔を見合わせたが・・・

「…………分かりましたッ。それでは…………」

      「 はぁ〜〜〜〜〜〜いッ 」

         「 大ぃ〜〜〜〜変、長らくお待たせしましたッ 」

全員が席に着いたのを確認すると、マイクを手に取り、
アナウンスを開始する。彼女の役割を果たすために。

小石川も、黒峰も・・・それぞれの役割はこの先に待つ。
少なくとも小石川には、確実に待ち受けている。
状況は最終局面と言わざるを得ないが、
同時に最大の山場を迎えようとしている。

「 これよりッ 当バスはァ〜〜〜〜
 『紅鏡町』の名所 …… とされておりまぁす! 」

「『紅鏡……大森林』の入り口へと! 向かっていきまァァ〜〜〜〜すッ 」

名前は、即興だろう。
疑問を呈するものはいない。この町は、誰も知らない。
おそらく、きっと、本当はどこにもない町なのだから。

「 そこでは森林浴として、地元の皆さまに人気のコースを歩きますのでぇぇ〜〜〜〜ッ 」

          「 エぇ〜皆さま、はぐれないようっ 」

      「 何か不思議なことがあっても慌てず騒がず〜〜ッ 」

   「 森の中を、進んで行きましょおォ〜〜〜〜 」

            ザワ…

         ザワ…

僅かなざわめきはあったが、トラブルなどは起きない。
バスは静かにエンジンを吹かし始め・・・『出口』の鎮座する森へと走り出す。

        ブロロロロ…………… … … …

車内は静かだった。勿論黒峰は誰かに話しかけることも出来るが、
何か目的が無いのであれば、到着を待っていても問題はないだろう。

出雲は乗車はしていないようだったが・・・彼はこの町をよく知り、住まう人間だ。
タクシーか何か、或いは乗客たちは持ち得ない、乗用車などの用意があるのだろう。

567小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/01/08(水) 21:28:51
>>566

やはりプロというべきか、彼らに話をしたのは正解だった。
これが『ミステリーツアー』だったことも幸いだったのだろう。
多少の不自然さは自然に見せてくれる。
今は静かに『到着』を待つ。
動くタイミングは、その後になる。

568黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/01/09(木) 20:18:00
>>566
窓から外を眺めつつ、到着を待つ。

569『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/01/10(金) 23:56:10
>>567(小石川)
>>568(黒峰)

紅鏡町の光景が、窓の外を通り過ぎていく。
日時計、学舎、商店街、そして、遊園地。
全てが出雲の沈む幻想の町なのだろうか?
赤色の空が現実であることだけを否定している。
純紅の風景にやがて、緑が混じり始める。そして。

               …… プシュ ゥ ゥ ぅ 

――――バスは、『森』にほど近い場所に停車する。

『矢田』:
「 はぁ〜〜〜い、到着いたしましたッ。ここが『紅鏡大森林』 」

           「 空気がと〜〜〜っても 」

                   「 綺麗で有名なんでェ〜す! 」

  「 えぇ〜〜〜では! お忘れ物ございませんよう!
    お手回り品にご注意して、降車してくださぁ〜〜〜い! 」

                バタン・・・


開いたドアから入り込んでくる空気は、確かに澄んだものだ。
だがそれ以上に張り詰めている。『終局』の『始まり』の気配を風が運ぶ。
目に見える範囲に不審な光景はない。見張りの男が追い付いてくる様子もない。

乗客たちが順々に外に出ていく。小石川の頭を持つ天雨も、慎重な足取りで外へ。

570小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/01/11(土) 00:56:52
>>569

バスが到着したことは、敵方にも知られているだろう。
それは別として、こちら側からも存在を知らせることは却って安全だ。
『密かに忍び寄って攻撃する気がない』証明になるのだから。

  「『いよいよ』――ですね……」

          スルッ

  「……『後ろ』は私が確認しておきます」

小声で天雨に呼び掛け、他の乗客に見られないようにして、
ポケットから『目』だけを出す。
バッグの陰になるような位置に配置し、後方を見張っておく。
『向こうから仕掛けてくる』とは考えにくいが、用心は怠らない。

571黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/01/11(土) 20:01:55
>>569
バスから降りる。

(……こんな状況でなければ、落ち着いて眠れそうないい森ですが……。
 残念です……)

572『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/01/12(日) 09:33:57
>>570(小石川)

・・・敵の方針は、推測は出来ても、まだ確定しているわけではない。
あるいは敵の中に、推測通りの方針に反する行いをする者がいてもおかしくはない。
小石川の警戒は、意味があるだろう……配置した目が後方を監視する。

         フワ…

バスと、来た道の方角が見える。
現状では、特に怪しい動きなどが視界に入る事はない。乗客達は全員降車した。

>>571(黒峰)

森は現実のそれと何ら遜色ない。見た目にも、そして木々の香りも。
眠りを妨げるものがあるとすれば、まさしくそれはこの状況だけだ。
今は何も起きる気配は無い。ガイドの誘導で、乗客一同はバスの前に集まる。

>両者

『矢田』:
「 はぁいッ それでは、早速! 森の中に入っていきたいと思いまァ〜〜〜す! 」

      「平和な森ではありますがッ」

            「 何が起きるかは〜〜〜分かりません! 」

『天雨』:
「…………フフ、何か……仕込みがありそうですわね。不粋な推測だけれど」

            ヒソ…

・・・天雨が近くにだけ聞こえる程度の声量で、示唆的につぶやく。
彼女は勿論知っている。他の乗客に『心の準備』をさせるためだろうか?
あるいは他の乗客達に合わせ、自然な反応を装ったのかもしれない。

状況や矢田の語り口調から、関係者以外にも『仕込み』は察せてもおかしくはない。
・・・矢田の方針としても、今から起きることは『仕込み』で通したいはずだ。

『矢田』:
「 足元にはお気をつけて! はぐれないように! 皆さん準備はよろしいですかァ〜〜〜ッ? 」

準備。小石川や黒峰は既に、済ませている。
小石川の入ったバッグは・・・予定通り行き渡っている。
緑里が増えた荷物を土産を買い過ぎたと語るのが聞こえる。
小角は連れ二人に挟まれ、真剣な表情でカバンを抱えている。

乗客達も特に異論は唱えない。じきに動き出す。
出雲の姿はまだ見えない・・・が、来た道の方角からバイクの音が聞こえてくる。
タイミングを考えれば、彼がこちらに来たと考えるのが自然だろう。

小石川の視界には、運転手もバスを降りるべく手荷物を纏めているのが見える。
この先にはバスは進めない。入り込めば、あらゆる意味で後戻りは難しい。

573小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/01/12(日) 17:20:45
>>572

  ――既に見られていてもおかしくない……。

『仕込み』に協力したい気持ちはあるが、今の状態では難しい。
現状で動かせるのは『目』と『耳』だけ。
それらは情報収集に使わなければいけない。
出来ることは少ないが、見張りは続行する。
また、エンジン音が聞こえた方向に『視線』を向けて、
そちらの様子を見ておく。
出雲は、どの程度の距離を保って同行してくるつもりなのか。
その辺りを確かめておきたい。

  ――いえ……。

おそらく、敵方の注意は『ミステリーツアーの一向』に向くはず。
しかし、それを差し引いても、出雲が敵に発見されるのは良くない。
敵は出雲を追っているのだから。
もし彼が発見されてしまえば、
その時点でスタンド使い同士の戦闘が起こる可能性がある。
そうなった場合、『交渉』に持ち込む猶予もなくなるかもしれない。
もっとも、同じような懸念は出雲にもあるだろう。
敵の人数を知っているのだから、尚更そうだ。

  ――『既に見られている』と考えなければいけない……。

574黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/01/12(日) 22:34:32
>>572
一応、集団の外寄りを歩く。

(仮に敵が私に攻撃を仕掛ける場合、集団の中心にいれば……他の方たちも巻き添えになる可能性があります……。
 ……さすがに相手も……そこまで過激ではないと思いたいですが、念には念を入れておくべきでしょう……)

575『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/01/14(火) 21:28:30
>>573(小石川)
>>574(黒峰)

出雲のバイクは・・・小石川達からは見えないところで停車したらしい。
少なくとも、一瞬で同行が見破られるような距離で着いてくる訳ではないようだ。
混戦状態になれば彼は戦力だが、そのような望ましくない状態を生む原因にもなる。
非常時と理想的な作戦進行の両立を思えば、順当とは言えるだろう。

・・・そして。


      ザッ――

             ザッ――


一同は森林の小径を歩む。
黒峰と同じく、天雨や緑里も集団の外周を埋めている。
小石川は分散する形で・・・外に出ているその目には、
ごく普通の、なんの異変もない森の景色が流れていく。


                  ザッ――

                         ザッ――



    ザッザッザッ…

             ガサ   ガサ


やがて足音に、明らかな異物が混じり始めた。
・・・そもそも森を歩む十数の足音が揃っていたわけではなかったが、
それらの異物はこちらとは別の方向から、聞こえてくるようだった。

        ガサ


今は何もおきていない・・・ツアー客達も、周囲を見回す事はあっても、
矢田らの誘導から外れて、一同から逸れるような動きを取ることはない。

謎の足音の意図は読めない。気付かれないように動くつもりは、ないようだ。
勿論、敵はこちらが来ることを見張りを介し把握しているだろう。
気付かれるのは前提で、何らかの目的の元、動きの自由度を優先している・・・それもあり得る。

576小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/01/15(水) 12:55:49
>>575

最初に偵察した時点では、
リーダーが自分自身でツアー客達の素性を確かめ、
問題がないと判断すれば通すという段取りだった。
少なくとも、彼らの会話を聞いた限りでは、
そういう話になっていたはず。
それでも、不意打ちを仕掛けてくる可能性はゼロではない。
万一そうなった場合、こちらも応戦を迫られることになるだろう。
しかし、それは相手の出方次第だ。

         グルッ

足音の方向に『目』を向ける。
事前に森の中で確認していたのは三人。
その内の二人は動く気配がなかった。
状況から考えると、森の中を巡回していた男の可能性が高い。
こちらに接触を図ってくるつもりなら、それに乗ればいいし、
そうでなかったとしても、こちらから何かをする意味はないだろう。

577黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/01/15(水) 22:42:41
>>575
「……」

(どこまで近づいてくるか……遠巻きに見張るだけならそれが一番ですが……。
 ……足音を隠そうとしていないあたり、期待はできなさそうです……)

足音のする方を見る。

578『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/01/16(木) 23:18:25
>>576(小石川)
>>577(黒峰)

         ザッ

      ザッザッ

木々の間を歩く・・・『アフロの男』が何かを仕掛けてくるような様子はない。
手に持った『トランシーバー』で、小声で何かを通信しているだけだ。
それを隠す様子はない。見せ付けるほどではないが、露骨な動きではある。

更に傍らには・・・『黒峰』はバス前で1度目にしている、人型のヴィジョン。
白系統のボディ。『管』状に隆起する紫のラインが、足先や指先から心臓に伸びる。

方針が転換したのか? 『駒』で確かめ、『必要性』があれば『狩る』・・・その真意は?
読めない事柄は多い。だが、目の前の物事には問題なく対応出来ている。

『矢田』:
「 いや〜〜〜〜っ とっても空気が美味し〜〜いっ! 自然の中にある町、憧れちゃいますねェ〜〜〜〜っ 」

話ぶりに緊張こそ感じるが、誘導(ガイド)のプロである矢田に任せている。ツアーの体裁を保っている。
それゆえに・・・ツアー客達は『目に見えた異変』があるまでは『従順』だ。

             ザッ――

                ザッ――


やがて、森の景色は小石川には見覚えのある・・・印象深い光景に移っていく。
『目印となる、送電塔』・・・『銀髪』らが待ち構えるであろう、空間の『穴』までは、もうほど近い。

579小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/01/17(金) 00:14:27
>>578

『アフロの男』の動きを見ると、
『様子を窺って何か起きたら知らせる』という段階だと考える。
もしかすると、次の瞬間には、
奇襲を仕掛けてくるという可能性もなくはないかもしれない。
ただ、『銀髪の男』の性格を考えると、
『明確な危険がある』という確信がない状態で、
大きな動きに出る可能性は低い。
いくら用心深い人間でも、冷静さをかなぐり捨てることもあるだろう。
しかし、『相手の立場』に立って考えると、
今の段階で攻撃を決断するのは、まだ早すぎるように思える。

  「――『もう少し』です……」

  「……黒峰さんと緑里さんにも一言お願い出来ますか?」

バッグの中から、天雨に小さく告げる。
彼らの考えや行動に変化があろうとなかろうと、
こちらの方針は変わらない。
積極的に攻撃してくるのでない限り、
こちらから仕掛けるのは『明確な敵意の証明』になる。
それを選んでしまった時点で、
『交渉』の可能性は消えると考えるべきだろう。
今は何よりも、慎重に立ち回らなければいけない。

         スルッ

天雨のポケットから、密かに『耳』を送り出す。
手近な物陰に隠れながら、『アフロの男』に接近を試みる。
目的は、会話の内容を聞き取ること。
『見つからずに話が聞こえる程度の距離』まで近付きたい。
現在の状況から、
『発見される可能性が高い』と感じられるのであれば諦める。

580黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/01/17(金) 20:48:17
>>578
(……『怪しすぎる』こと……それが怪しいようにも思えます……。
 陽動の可能性もある……?)

アフロの男から一旦視線を切り、別の方向を見回して他の人物の姿がないか確認する。

581『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/01/19(日) 02:42:19
>>579(小石川)

一同は林道を止まらずに進む。じき、『穴』が見える。

アフロの男が監視を行い、逐一報告をする。
報告次第で動きを決める――――あり得る話だ。

『天雨』:
≪……ええ、承りましたわ≫

        スッ

天雨はまず緑里にゆっくりと歩み寄り、
スタンドの声で『それ』を告げた。
それから、周囲を見回す黒峰の側に。

      スゥ…

そして――――小石川は潜ませていた耳を飛ばす。
アフロの男の注意力がよほどでなければ気付かれまい。

『アフロの男』:
≪……も、……大きな動きは無し、ハイ……様です≫

      ≪やはり『見敵必殺』は無い……ええ、余計な動きも。
         ああ、いえ、そうでした。…………話して……ですね≫ 

             ≪…………例の女は……とも、特に無いです≫

ただ、潜む意図は低いとして、声を張り上げるわけでもない。
発見されない可能性の低い位置取りでは、全ての発音を拾う事は難しい。

>>580(黒峰)

『天雨』:
≪黒峰さん、もうじき――――『場所』に着くそうですわ≫

天雨が、自然な足取りでこちらに歩み寄りそう告げた。
一同は林道を止まらずに進む。じき、件の『穴』が見えるだろう。

目的地が近付いても、小石川の『耳』が接近しても、
少なくとも今アフロの男は大きく動く様子は無い。
だが、『怪しい』――――そう。『怪しすぎる』挙動。
それが何かを隠しているのではないか、という可能性。

              『パラ』

                 『パラ』

――――『目』だ。

人物ではないが、スタンド使いである黒峰には見える。
アフロの男とは逆サイド、空中、木々の狭間に見える。

            『スタンドの片目』だけが、そこに浮いている。

582小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/01/19(日) 17:48:38
>>581

これ以上の接近はしない。
会話の内容を聞き取るのは、あくまで保険のようなもの。
そのために大きな危険を冒すのは本末転倒だ。
途切れ途切れに聞く限りでは、やはり現状報告に思える。
『例の女』というのは、おそらく黒峰のことを指すのだろう。

  ――もう……『出口』が近い……。

『歪み』が見えたら、一旦『目』と『耳』を天雨のポケットに戻す。
外に出しておいてもいいが、万一にも見つかった場合、
今後の動きを破綻させることになりかねない。
もし気取られそうになったら『解除』するが、それは最終手段だ。
今それをすれば、本体である『頭以外』は全て消滅してしまう。
『完全再生』までの時間を考えれば、そのリスクは計り知れない。

583小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/01/19(日) 17:54:15
>>582

  「……やはり彼の役目は『現状報告』のようですね」

バッグの中から、小声で天雨に伝える。
特に付け加えていないが、天雨は気が回る人物だ。
彼女なら、黒峰や緑里にも伝達してくれるだろう。

584黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/01/19(日) 21:02:16
>>581
『……天雨さん。
 あの男と反対側……目が浮いています。
 ……あれが男のスタンドなのか、監視以上の目的があるのかは……わかりませんが、こちらが『本命』なのかもしれません』

天雨に伝える。
アフロの男のスタンド(あるいは男自身)の目はどうなっている?

585『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/01/21(火) 00:18:56
>>582(小石川)
>>583(黒峰)

黒峰は見る・・・『浮遊する目』を。
そして両目を備えた、『アフロ』のスタンドを。
あの目は『何』なのだろうか?

『天雨』:
≪……二重の監視か、あの男は『囮』かしら?
 どちらにしても、こちらが気付いていない間も
 攻撃はしてこなかった……ここで仕掛けては来ませんわね≫

天雨の口を介し、互いの報告は耳に入る。
また、天雨は緑里にも自然に近づき、それを伝えている。

『アフロの男』:
≪…………!? は、はい……はい、大丈夫です。
  見ての通りッ……ハイ、このまま、ハイ…………≫

               ≪継続で…………はい≫

アフロの男は報告以外の動きはない。
継続。この状況は彼らにも『想定内の進行』なのか。
それとも、打つべき手を探るための行動なのか。


    ザッ


         ザッ―――――


『小角』:
「――――――!!」

小角が、ついで緑里や天雨が、ほんのわずかに足を止めた。
或いは他のツアー客にもそれらしき反応を示したものはいたが、
今から追及している時間は――――この『事件』の先にしか無い。

そして、それは小石川の『偵察』の終わりをも意味する。
スタンド使いの目に――――『歪み』が、その輪郭が木々の向こうに覗く。

586小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/01/21(火) 01:34:31
>>585

予定通り、『目』と『耳』を天雨のポケットに戻す。
もしかすると、また使う場面もあるかもしれない。
しかし、今は必要はないと見る。
ここからは、黒峰達に一任する形になるだろう。
自分が動くのは、『出口』を抜けた後なのだから。

  「『歪み』の向こうには、
   『アリーナ』の笹暮さんが捕らわれています。
   彼は敵ではありませんが……」

  「……『他の方』が驚かないように配慮をお願いします」

敵方が本格的に動く前に、声を潜めて天雨に告げておく。
最優先にすべきは、相手の出方を窺うこと。
そして、これから起こることは『ミステリーツアーの範疇』なのだ。
プロである矢田が上手く取り繕ってくれるとは思うが、
彼女はスタンド使いではない。
実際に現場を目の当たりにした時、
動揺することなく全て『仕込み』で通せるかどうかという点には、
一抹の不安は残るが、
その辺りは事情を知る天雨達がフォローしてくれるだろう。

  ――このまま素通りさせてはくれない……。

  ――『彼ら』は必ず動く……。

既に『姿』は見せているのだ。
『攻撃』にしろ『対話』にしろ、
この一瞬後には接触してきてもおかしくない。
いや、事前の偵察で得た情報から判断すると、
接触してこなければおかしいだろう。

  「お願いがあります……。
   『状況』は口に出して教えて下さい」

  「『不審に思われない程度』に……」

そのように、天雨に頼みたい。
『目』と『耳』を戻した後は、本体の耳で聞くしかない。
逐一言葉にしてもらえれば、情報量の不足を補える。

587黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/01/21(火) 21:15:07
>>585
(……あの男のスタンドとは、いまいちイメージが繋がりません。
 仲間のスタンドでしょうか……?
 ……もちろん、予断は禁物ですが……)

『目』はどこを見ているだろうか?

588『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/01/22(水) 22:35:28
>>586(小石川)

天雨のポケットに戻る目、そして耳を遮るものはない。

『天雨』:
「……ええ、そうさせていただきますわ」

そして、彼女への指示伝達も・・・だ。
どこまでやってくれるかは、分からない。だが任せる事は出来る。

>>587(黒峰)

目は『黒峰』を・・・次いで『天雨』を見ている。

>両者

やがて・・・・・・一同は足を止めた。まずは先頭を行く矢田が。
そして、天雨ら、黒峰以外のスタンド使いが。・・・両者の理由は異なる。

『笹井』:
「なっ…………に、これ??」

黒峰を通し僅かに『真相』に近い笹井も、声を上げざるを得ない。

『矢田』:
「え」       「ええぇーーーーッ、ッッと!」

「……………ご、ご覧くださぁ〜〜い! 森の中に! なんと〜〜〜ッ」

矢田も同じだ。そして。

『天雨』:
「『木で作られた門』……!? 木材を切り出したというより、
 まるで『木をそのまま門の形にした』……木を『組み替えた』かのようですわ」

       「……とても、素晴らしい『建築』ですわね!」

「けれど、それ以上に気になるのは……あの門の向こうの景色。森の中とは思えなくってよ!?」

答えは、天雨が口に出した。小石川にも間違いなく聞こえるように。
そう、それは『門』のようだった。森の木々を『組み替え』て作られていた。
扉はない。高さ3mほどの、アーチ状の門・・・『歪みの外』を、縁取るかのように。

・・・外の景色。黒峰の知る笹井の反応、そして今の矢田から伺うに、一般人に『歪み』は見えない。
が、『外』は見えている。誘導をする上では、それは悪いことではない。

                 ・・・だが、『組み替え』だ。


        オ オ オ オ オ ・ ・ ・


門の中心に番のように立つのは、『スタンド』のヴィジョン。本体は姿が見えない。
小石川がその姿を見たならば、それを知っていた。それは・・・『デストルドー』という名を持つ。
だが、天雨はその存在について口に出さない。『不自然になる』事を避けられず、逡巡している。

黒峰は見ている。その『片目』は今欠けており・・・『左手の先』も、見当たらない。

589小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/01/23(木) 01:07:55
>>588

『木で作られた門』、『組み替えた』、『向こうの景色』。
天雨の言葉から推察できるのは、
『木を組み替えて作られた門の向こう側に出口がある』ということ。
それが『デストルドー』の能力によるものであることは察しがつく。

  ――『門』……。

敵の能力が関わっているのは明白。
普通に考えれば、門を通るのは避けるべきだろう。
避けて進めればいいが、それが無理なら通るしかない。
逆に、待ち受ける相手にとっては有利な状況と言える。
網を張っている以上、確実に『先手』が取れるからだ。

  ――もし近くに『本体』がいれば……
      おそらく矢田さん達も言及する……。

『銀髪の男』については、誰も口にしていない。
そのことから、見える位置に彼はいないと判断する。
しかし、待ち伏せを決めていた彼がいないはずはない。
最後まで姿を見せないつもりか、様子見の最中なのか。
いずれにしても、どこかで確実に見ている。

  ――『今は』出来ることはない……。

天雨の助力で、外の状況はある程度把握できている。
しかし、こちらから何かすることは出来ない。
万一に備えて、『動く準備』や『解除の心積もり』程度はしておく。

  ――……。

気に掛かることは、もう一つあった。
『アフロの男』は、さっき驚いたような反応を見せていた。
会話から推測すると、『銀髪の男』から何か言われたのだろう。
何を言われたのか。
引っ掛かるのは、そこだった。

590黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/01/23(木) 22:30:29
>>588
『あのスタンド……片目がありません……。
 ほぼ間違いなく、あれが……こちらを監視していたスタンドでしょう。
 ……そして……左手も無いということは、どこかに潜んでいるということ……』

「……あの景色は……映像でしょうか……?」

石か枝を拾い、門(穴)に向けて放り投げる。
また、多少距離を取りつつ回り込んで横や後ろから見てみたい。
『デストルドー』が黒峰の行動に対してどのように反応するかも確認しておく。

(どう考えても無策に通ろうとするのは危険……。
 最低限の情報収集はすべきでしょう……)

591『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/01/24(金) 23:06:14
>>590(小石川)
>>591(黒峰)

『矢田』:
「 え〜〜〜〜、とても不思議な光景ですがっ! 」

          「 はたしてこの・・・『門』の先には何が! 」

                  「 一見ふつうの『道』に見えますが〜〜〜 」

矢田は、まだ動きださない。
一同――――『事情を知る一同』が動かないからだろう。

              ヒュッ

『笹井』:
「わっ、何してんの!」

黒峰の投げた『枝』に、笹井が驚き、他のツアー客も振り向く。
そして門に立ちふさがっている『デストルドー』は・・・

                     シュン

それに対して、何ら反応は見せない。
能力を行使することも、残った手でつかみ取る事も。
枝は門の外に落ちた。『外の世界』とは地続きで間違いない。

『仲真』:
「『門の向こう』……あの〜〜、ガイドさん。
 もしかして今から『あっち』に行くんですかぁ?」

『刈崎』:
「なるほど、ミステリーツアー。
 でも、だとしたら、バスは――――?」

『武谷』:
「ヘッ。ビビってんのかおめーら?
 おれ的には『ソソる』展開だけどよぉ〜〜〜」


                スゥ ―――― ・ ・ ・

枝を少しだけ振り返ってから、『デストルドー』は『門の右側』にズレる。

             クイッ

そして、手招きする。 ・・・『行く手を阻むつもり』は無い、という事だろうか?

                    ザッ

一同の後方……林の中からの、つまりアフロの男の足音は今は止まっている。
門を抜けるべきか、それとも。『どういう動きをするのか』確かめられているのは、黒峰らもなのかもしれない。

592小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/01/25(土) 00:39:05
>>591

『外の様子』は、詳しくは分からない。
しかし、笹井の言葉から判断して、
『誰かが何かをしたらしい』程度は察せられる。
大きな動揺がないことから、それは敵方の動きではないのだろう。
だからといって、一般人の参加者達が何かしたとも思えない。
おそらくは、『こちら側のスタンド使いの誰か』だと考える。

  ――この様子だと、まだ大きな変化はない……。

仮に通らなかったとして、他にどんな選択肢があるだろう。
参加者達のことを考えると、一刻も早く『町』から出る必要がある。
ここで立ち止まり続けても時間の浪費にしかならず、
引き返しても意味がない。
そして、考えうる『最悪の状況』でもない限り、
こちらから仕掛けることは出来ない。
それらの可能性を除外すると、やはり『通る』以外になさそうだ。

  ――未知の存在を警戒するのは『自然な反応』……。

  ――彼らも、ここまでは想定内のはず。

『通るしかない』のだろう。
この状況を動かすためには、他の方法は思い浮かばない。
彼は『誘っている』。
それに乗って相手の反応を引き出せれば、
次の行動を決める指針を得られる。
危険は拭い切れないにしても、
今のままでは状況を先に進められないのも確かだ。
それに、後ろには『出雲』がいる。
本当に万一の場合は、彼が助けになってくれることを期待したい。

593黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/01/25(土) 21:13:14
>>591
(はっきり妨害する様子は無し……。
 罠の可能性もありますが……虎穴に入らずんば虎子を得ず、ですね……。
 ……他の、スタンド使いでない方たちに先導させるわけにもいきませんし)

戦闘能力を考えれば最初に飛び込むべきは自分だろう。
特に『デストルドー』を警戒しつつ、穴の先へ進む。

594『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/01/26(日) 05:39:39
>>592(小石川)
>>593(黒峰)

             ザッ―――

                  ザッ――――


黒峰が、まず動いた。
『デストルドー』はその場から動かない。
他のスタンド使いが、強襲してくる事もない。

            ザッ――――


『デストルドー』:
≪――――『ベッドのスタンド使い』だな≫

≪聞いている……我々に関わるつもりはないと≫

           ≪それは『現実的』な判断だ。
             ……『支持』するし、『尊重』したい≫

穴の先に足を踏み出すべく、歩む黒峰。

≪大勢の『一般人』がいる……スタンド使いに抵抗できない人間が≫

足音と言葉だけが聞こえる。
小石川にも――――その場にいる全員に聞こえる声だ。
矢田は『事情』を知る黒峰が動いた事で、言葉を止めている。

≪『一般人』を巻き込む理由はない……余計な禍根を生むし、
  得られるものもほとんどない。それに簡単に制圧されてしまう。
  まずお前たちであれば……『倫理』や『道徳』が邪魔をするだろう≫
 
          ≪なにせ……お前達はここに『迷い込んだだけ』。 
           今はそう考えている…………だからこそ、
           これもほとんどありえない話だが………………
           『ありえるとすればスタンド使いだと考えている』≫

言葉の意図は読めない。
朗々たる『意思表示』はこちらの反応をうかがうためか。
それとも、『思考』を口に出し整理しているのか。

『デストルドー』の視線が、ツアー客の一同に走る。そして、黒峰に。

≪広場にいたらしいスタンド使いが……ここにいない。お前らに同行していない。
  あの『飛行帽の男』が『町の住民』だったなら……『ソレ』を『託した』可能性がある≫

                              ザッ――――

≪――――――――時間は掛けない。『手荷物』を確認させてもらえるか?≫

               黒峰と『デストルドー』の・・・すなわち『門』までの距離は、『2m』。

595小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/01/26(日) 20:43:31
>>594

もし、呼び掛けられたのが自分であったら、まずこう答える。
『広場にいたらしいスタンド使い』とは誰か?
『ソレ』とは何か?
話を聞く限り、彼の言い回しは何処か『曖昧』だ。
こちらを揺さぶるために、意図的にそうしているようにも感じられる。

そして自分なら、次にこう持ちかける。
『見てもいいが触れたら敵意があるものと見なす』――と。
これで、多少の誤魔化しは効く。
ただし、相手が『どこまで調べるつもりなのか』にもよる。
時間は掛けないと言っているが、
全員分の荷物を徹底的に確かめる気があるのかどうか。

      パーツ
必要なら『部位』は『解除』すればいい。
『本体』は隠せないが、『頭』には『ツバの広い帽子』を被っている。
一見しただけで、そこに『頭』があるとは気付きにくいかもしれない。
もちろん、確実ではないだろう。
発見される確率を、より下げる『手』を打つ必要がある。

        スルゥッ

天雨のポケットの中で、『目』と『耳』を同時に上方向に動かす。
『外に出ようとしていること』を、彼女に悟らせるためだ。
そうすることによって、
『敵方に見つかりにくい角度』に位置調整してもらう。
ここで急に飛び出すと、そこを押さえられてしまう恐れがある。
だから、外に出る前の『事前準備』をしておくのだ。

今、見つかるのは絶対に不味い。
だから、何としても発見されないよう細工しなければならない。
『荷物の確認以上に優先すべき何か』があれば、
そちらに注意を向けられるはず。
音を出して別方向に誘導するという手も考えたが、
それは既に使ってしまった。
用心深い『銀髪の男』の注意を引くための『別の手段』を考える。

596黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/01/26(日) 21:29:23
>>594
『……はい。
 あなた方の懸念はわかりますが……“私はすでに穴をくぐろうとしています”。
 ここで……いきなりカバンを開け始めるのは、他のツアー客たちから見て明らかに不自然……。
 ……穴を抜けてから、携帯電話でも取り出すふりをすればそれほど違和感はないでしょう……』

(もし敵が……全員こちら側にいるとすれば、手荷物の確認前に現実側に移動するのは止めようとすると思いますが……。
 逆に、止めなければ現実側にも……仲間を待機させている可能性が高いでしょう……)

少し歩みを緩め、恐る恐るというふうに穴に近づく。

597『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/01/28(火) 06:11:14
>>595(小石川)
>>596(黒峰)

思考を巡らせる小石川――天雨にサインを送る。
当然『すべて』意図が伝わる訳ではないが、
この時は小石川の伝え方が功を奏したようだ。

          スゥ…

天雨が、ごく自然な範囲で動く。
ガイドである『矢田』に近寄る素振りでありながら、
その実は『矢田の周りに集まるツアー客』に紛れる。

『仲真』:
「が、ガイドさぁん、あの人勝手に向こうに行っちゃいそうですよぉ〜?」

『小角』:
「……ま、まあ……ガイドさんがなにも言わないあたり、
 おそらく……この門をどうするかも『ミステリー』の一環なのだろう!
 ここは彼女の様子を見てからどうするかを決めようではないか」

『大丸』:
「ミステリーツアーってそういうもんなのか……?」

ツアー客たちはほぼ門を注視しており、天雨のポケットに意識は向けない。
敵方……『デストルドー』とアフロの男からは、人集りの中の天雨の様子は伺いづらい。
どこに分離した目があろうと、『遮るもの』があればその先は見えない。

そして・・・黒峰の言葉に、不気味なスタンドは『首肯』する。

《成る程な……『利』がある。『外に出てもらう』のは、此方としても願ったりだ》

         クイ

             《………………まず外に出てもらおう。
              カバンを見せてもらうのは……その後でいい》

手で門の外を示す『デストルドー』。
矢田や小角、緑里の視線を感じる。空間を穿ったような穴が目の前に広がる。

《進むのを………………恐れる気持ちは分かる。それは正常だ……
 この状況で……まさか安心をしろとも言わない。安心とはそんな軽い言葉ではない》


《だが…………あえて言うなら、罠なんてものは仕掛けていない》


         オ オ  オ オ ・・・

《お前らを害するのが目的なら…………偵察や検問に時間を割いたりはしない》

        《…………………暴力でなら、数の優位はこちらにあるのだから》

初春の涼やかな風を感じる。停滞した赤い町ではなく、現実の世界の風を。
剣呑な気配は無い……また、穴から見える範囲には人影などは無い。

しかし、黒峰の推察通り……『敵のスタンド使い』はまだ人数がいるはずだ。
そして『デストルドー』は『外に出る事』を止めようとはしていない。
外に出た瞬間に黒峰が行動を起こす……そうした可能性は、彼らにも想定出来るはずだ。

598小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/01/28(火) 18:51:32
>>597

黒峰が上手く時間稼ぎをしてくれたお陰で、
今すぐ発見されることはなくなった。
しかし、予断を許さない状況であることに変わりはない。
今の内に、出来る限りの手段は用意しておく。
まず『目』と『耳』をポケットから出し、その場で『出雲』の姿を捜す。
見つかる可能性を考慮して、まだ人垣の中からは離さない。

手助けを申し出た以上、そう遠くない距離に彼はいるはず。
もちろん、すぐに分かってしまうような場所ではないだろう。
しかし、必要な時に間に合わないのでは意味がない。
そう考えると、駆けつけられる程度の距離内だと推測できる。
見つけられなければ、今はそれでもいい。

続いて、『隠れられる場所』を探す。
人間一人分ならいざしらず、『目』や『耳』程度なら、
そこまで苦労はしないだろう。
出雲を見つけることが出来ても出来なくても、人垣が崩れる前に、
そこへ移動するつもりでいる。
その場所を経由して出雲を捜したい。
手を借りる必要がないのが一番だが、万が一の『保険』だ。

599黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/01/28(火) 21:36:37
>>597
(……。
 無理に引き延ばしても……怪しまれるだけですね……)

『……確かに、あなたの言うことももっともです。
 意を決するとしましょう……』

穴をくぐり、外へ出る。
すぐに周囲を見回して人影がないか確認する。

600『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/01/29(水) 22:15:34
>>598(小石川)

          スゥ ・・・

ポケットから浮かび上がる『耳目』が、協力者を探す。
出雲の姿は後方に見えた。アフロの男より、更に後ろだ。
木々の影に隠れているが、小石川らには死角ではない。

また、耳や目を隠すに足るスペースはいくらでもある。
森には茂みや木陰など、人一人を隠せる空間さえ多い。
耳や目といった、小さな部位であればなんら問題はない。

>>599(黒峰)

《その判断は『正しい』…………》

『デストルドー』の言葉を背に、黒峰は外の世界に出る。
それは驚くほどに何の『違和』も『変化』もない一歩だ。

     ザッ―――

周囲を見渡す。
穴からは見えない位置に・・・男が一人。

『銀髪の男』:
「………………さて。『荷物』を見せて貰えるか?」

銀の髪の男の声は『デストルドー』のそれと一致する。

他に、仲間……護衛らしき影は無いが……周囲は『峠』のような地形で、
木々もそれなりに茂っている。人が隠れる余地は、幾らでもある。

601小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/01/29(水) 23:16:40
>>600

出雲の姿は見えた。
そして、おそらく黒峰の方も限界が近いだろう。
『覚悟』を決めなければならない。
意を決して、天雨に囁き掛ける。
他の参加者達の話し声があれば、聞かれにくいと判断した。

  「……『私』が帽子で隠れているか確認して下さい」

  「――今から『消します』」

  「彼らには『見てもいいが触れたら攻撃と見なす』と……」

『目』と『耳』を出雲の方向へ飛ばす。
そして、微かな音を立てて存在を気付かせる。
能力は教えてあるので、それが『誰のものか』は分かるはず。

  「すぐ後に緑里さん達が続いてくれれば……
   何とか押し通せるかもしれません」

  「強引ですが、『それ』で進みましょう……」

  「……『行って下さい』」

                           パーツ
そして、彼女が『出口』に向かった段階で、『部位』を『解除』する。
これで、『頭以外』が発見される可能性はなくなる。
同時に、出雲に向かった『目』と『耳』も消えることになる。
『わざわざ送って遣したものを消す』という行動。
この『サイン』によって、『緊急事態』であることを伝えたい。

『解除』した時点で『再生』が始まる。
そうなれば、もはや隠れ続けることは不可能になる。
だから、一秒でも早くチェックを抜けてしまわなければならない。

 パーツ
『部位』が消えたことは、黒峰・緑里・小角にも伝わるだろう。
それによって彼らにも『合図』を送り、『本体の隠蔽』に助力を仰ぐ。
完全な無防備状態となった今の自分に出来るのは、
それくらいしかない。

602黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/01/30(木) 22:49:07
>>600
(……彼が本体……。
 他に仲間が待機しているかどうかは……判断できませんね……)

穴から死角になる位置でカバンの口を開けて地面に置く。
そしてカバンから少し離れてから、存分に調べてくださいとジェスチャー。

「はい……どうぞ、ご確認を……」

603『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/02/02(日) 03:00:03
>>601(小石川)

小石川の取った判断は、部位の解除……残るのは頭部のみとなった。
切り離しておける部位の限界数までを、一斉解除。『耳と目』は小さく、
両半分の上半身と下半身は大きい……合計時間は『160秒』に達する。
それはカウントダウンのようでもある。勿論『意味するところ』は『能力使用不可』ではない。

・・・小石川の頭部から、全身が『再生』してしまうまでのカウントダウンだ。
小石川の考え通り、もはや事態は『性急性』を帯びて動き始めている。

だが、頭部だけになった小石川には、今そこに干渉する術は残されていない・・・

>>602(黒峰)

ふと、鞄の中が『とても軽くなった』のを感じた。
見た目の大きな変化はないが……思い当たる理由はある。
鞄を開ければ、それはより明確に明らかになるだろう。

        ストン…

『銀髪の男』:
「何か考えがあるとしても…………………『素直』なのはいいことだ。
 『慎重』に事に当たろうとして……結果的に『迂遠』になる人間は多い」

「事にあたる前の時間をかけ過ぎて、期を逃してしまう……という意味だ。
 おれ自身がそうなっていなければいいが……安心しろ、私物に手は出さない」

           ゴソ

              「おれ達の探し物は……それなりに『大きい』」

鞄を開け、その中を探るのは『デストルドー』の、切り離された片手だ。
外に待機している彼の側に配置されていたらしい。彼自身は鞄に触れない。

「………………………………………問題はなさそうだ」

そして……それも、しばらくと言うほど時間を掛けずに完了し、口が閉じられた。

「…………言うまでもないが、『厄介ごと』に巻き込まれたくはないはず。
 ここで起きたことは……『他言』も『詮索』も、すべきではない………………」

鞄が、スタンドの手に運ばれ黒峰の前に渡される。その中身に『小石川』の身体は、今はもう無い。

604『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/02/02(日) 03:00:13
>黒峰

門の外からでも、以下の光景は目に入るし、耳に聞こえる。

『緑里』:
「…………じゃ〜っ! 黒峰さんも無事出たみたいですし、おれらも行きますか〜〜〜」

『天雨』:
「そうですわね、ガイドさん……そういう行程という理解で、よろしくって?」

緑里や天雨は消えた重みに反応し、矢田に目配せをしながら足を動かす。
場をスムーズに動かすためだろう。矢田も、少し遅れて声を上げた。

『矢田』:
「そ、そうですね! それじゃあ皆さん、順番に〜! あの門を潜って外に行きましょーーー!!」

           ザワ…

         ザワ…

・・・ぎこちなくも、ツアー客一同が動き出す。

『デストルドー』:
《…………スタンド使い以外は……
 預ける相手にする『妥当性』が極めて低い。
 そしてこの検査にそもそも『気付けない』》

《スタンド使いが他に紛れているとして……
 抵抗をしないなら、それはそれで構わない。
 ……おれ達の『探し物』を預けられているなら、
 抵抗をしないという事は……『本末転倒』もいい所だ》

そこに近寄った『デストルドー』は、客らの手荷物に触れていく。
手で底に触れ……また鞄の口を軽く開け、浮遊する『切り離していた目』で覗き込む。

スタンドの言葉通り、ツアー客の中にそれに気付く様子のものは見当たらない。
彼の精度が高いのか、それとも門と空間の穴という、視覚的異常に気を取られているか。

《………………………………『杞憂』のようだ、『確実』とは言えないが》

門の外側へ、列を成すツアー客が出始めている。
黒峰にはそれが見える。銀髪の男は、特にその者達に何をするでもない。
逆にその者達も、銀髪の男に視線を向けはしても何かを仕掛けたりはしない。
峠に人がいるのは珍しくはあっても、赤い町ほどのことではない。

            スタッ…

      スタッ…
     
そして今・・・『天雨』が門を通過しようとしている。
小石川は彼女に『荷物に触るのは攻撃とみなす旨を言う』ように伝えたが、
彼女はそれを言わない・・・厳密には『言えない』と言って良いだろう。
スタンド使いである事。抵抗的な態度を示す事。どちらもが『検閲』を厳しくしかねない。

          スタッ

検閲に気づかないようなていで、人混みの中にいる段階で鞄の口に軽く手を添え、
自然な所作で『荷物の奥まで探られる』ような事態を防ごうとしている。
また、後ろには緑里が続いており、どこか『焦った風』を所作に浮かべている。

彼らだけで問題なく切り抜けられるかは分からない。
天雨がスタンド使いだとはバレているとは限らない。
示すような根拠はないが、バレていてもおかしくはない。

・・・『出雲』も恐らくはだが、動きを何か用意している。
小石川が部位の解除前に行っていた、耳と目を用いた働きかけは働いている。
何をする気かは読めないが、彼の目的は一同をこの町から逃す事だ。

605小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/02/02(日) 04:22:00
>>603

考えてみれば、明確に敵方の前でスタンドを発現したのは、
黒峰だけだった。
それ以外の人間は、
そもそもスタンド使いであることを知られていないとしても、
不思議はない。
その点を考慮すれば、
何も言わずに通過してしまうのが安全なのは間違いないだろう。

『解除』を実行した今、自分に出来ることはない。
比喩ではなく、『本当の意味』で何もない。
強いて言えば、出来るだけ身体を縮めておくことくらいだが、
下手に動くと逆に目に留まる可能性がある。
だから、鞄の中で息を殺して、
可能な限り動かないように身を潜める。
普段なら『早く再生して欲しい』と考えるところが、
『再生してしまうと困る』と思わされるのは『皮肉』に感じた。

  ――ここで見つかれば……『全て』が終わる……。

『スタンドに関わる事件』に遭遇したことは何度かあった。
不思議な工場に迷い込み、奇妙な集まりに巻き込まれ、
スタンド使いの一派と戦い、追う者と追われる者の争いに介入した。
その中で学んだのは、落ち着きを失わないこと。
動揺した精神状態から成功は生まれない。
何よりも大切なのは、常に平静を保つことだ。

  ――落ち着いて……気を確かに……。

今は、状況を把握している黒峰・天雨・緑里に委ねる他ない。
万一の場合を考えて、出雲にも『合図』は送った。
それが、今の自分に出来る『最大限』だ。
彼が動いてくれたとして、何をしてくれるかは分からない。
ただ、今は信じるしかない。

文字通り『動けない身』ではあるが、思考することだけは止めない。
検問を通過したら、緑里に『壁』になってもらい、
その裏で天雨に鞄を置いてもらう。
その時に鞄から出て、手頃な場所に身を隠すつもりでいる。

606黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/02/02(日) 21:48:31
>>603-604
(あの……仕草。
 私のカバンからは消えましたが、天雨さんのカバンには残っている……ということ?
 しかし……ツアー客はそれなりに大人数……。
 空港の手荷物検査のように……じっと順番待ちしてはくれません。
 ……確認は大雑把にならざるを得ないはず……。
 そこからさらにリソースを、削る……)

「……緑里さん。
 どうかしましたか……?」

あえて緑里に声をかける。
焦っている緑里は、銀髪の男からは明らかに不審に見えるはず。
そちらに注目すればその分天雨への警戒度は下がり、検閲も多少緩むかもしれない。
逆に緑里への検閲は念入りに行われるだろうが、そちらは空なのでいくらでも調べて構わないし、
むしろ『きっちり調べたうえで何も出てこなかった』という結果はこちらの利となる。

607『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/02/05(水) 14:09:28
>>605(小石川)
>>606(黒峰)

『緑里』:
「ん、ああ、いやぁ〜? 何もないですよぉ〜〜〜、何も、ほんとに〜〜〜」

黒峰の意図を汲んだのか、
声を掛けられた緑里は挙動不審の色を強める。
視線を意図的に『デストルドー』周辺にさまよわせている。

           ザッザッザッ

                     ザッザッ


『デストルドー』:
≪――――――――――――――― ・・・≫


       ザッ ・・・


『デストルドー』の視線もまた――――『緑里』に向くのを感じた。
ごく自然に堂々と歩を進める『天雨』のカバンは、浅くしか触れられない。

『検閲そのもの』を無力化する事は出来ない。
だが、『検閲に割く注意』を限りなく無力には出来る。
そもそも相手が探しているものは『小石川』――
すなわち『生物の頭部』であることも、功を奏したのだろう。

                        ―――― ザッ

『天雨』:
「門を……抜けましたわ! それにしても……ここはどこなのかしら?」

背後で『デストルドー』が緑里のカバンにひときわ長い時間を掛けるのを感じながら、
天雨は――――そして『小石川』は外の世界に脱した。だが、それは『終わり』を意味しない。

『銀髪の男』:
「…………」

           フゥ ――― ・・・

外には銀髪の男――――『デストルドー』の本体がいる。
彼は門から出る人々から怪訝な目で見られながらも、
姿を隠すことは無く集団をやや遠巻きに見ている。
そして小石川の『再生』までの時間は、『100秒』を切っている。

緑里についても、遅れて検閲を抜けて門の外に出てきた。『壁』に……人一人の壁で『銀髪の男』の目を誤魔化せるか、だ。
なにより緑里は黒峰の計もあり、『警戒』を買っている……カバンには何もなくとも、『銀髪の男』の視線は、彼に向いている気がする。

608小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/02/05(水) 21:00:12
>>607

『当初の計画』通りに事を運ぶ。
鞄を調べられたのは『予想外』であっても『予定外』ではない。
『外に出た後の行動』は事前に説明してある(>>552)。
こちらから指示を出さずとも、天雨は予定通り行動してくれるだろう。
黒峰が緑里に注意を向けてくれたことで、天雨は動きやすくなるはず。

  「……急いで下さい」

おそらく分かっているとは思うが、小声で天雨を促す。
もちろん他の乗客達の会話に紛れて。
それが困難であれば何も言わない。

  ――『時間』がない……。

笹暮のことも気に掛かる。
あの姿が目に入れば、誰かが反応してもおかしくない。
彼について乗客達が全く触れないというのは、
『見当たらない』ということだろうか。

609黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/02/06(木) 20:33:14
>>607
(この場所で隠れるには限界があります……。
 ……もう一つミスディレクションで……視線をそらす)

周囲を見回しながら集団から離れるように移動する。
現在地の確認を装っているものの、相手からすれば黒峰の単独行動は気になるはず。

610『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/02/07(金) 22:41:43
>>608(小石川)

「……敵が一人しか、姿を見せてなくってよ。
  どこが『置ける場所』なのか…………いえ。
   時間制限には替えられない……動きますわ」

汗を拭うような動作で軽く鞄を持ち上げた、
天雨の小声が小石川に小さく聞こえてくる。

『天雨』:
「……そろそろ全員出てくる頃合い、かしら?」

それから……天雨がほんの少し移動するのを感じる。
感じる……外の出来事は周囲の反応である程度分かる。
笹暮について、乗客がその姿を見れば分かるはずだ。
相手も事を荒立てたくない……不要な諍いを避けたいなら、
彼を『隠す』ことをしていても、おかしくはないだろう。

           スト…

       ガサッ

鞄が地面に置かれたのを感じる。
わずかに草が擦れるような音がする。『茂み』か何かに置かれたのだろう。

鞄の口は空いている。…………行動を起こすことは、いつでも出来ると思われる状況だ。

>>609(黒峰)

黒峰が動く。スタンド使いの動きに敵は気を『割かざるを得ない』。
銀髪の男、そしてまだ門の外におり、『運転手』らの検閲を行う『デストルドー』も、
黒峰の方に視線を向けたように感じた。これで他の人間は動きやすい。

また、周辺の警戒そのものも意味がある。『一挙両得』の行動は値千金だ。
周辺には露骨な『異常』はないが……曖昧な表現にはなってしまうものの、
他の人間の『気配』を感じた。銀髪の男だけではない……他の誰かの視線。
あるいは、意識できるほどではない……僅かな物音、草の揺れ、違和感……

『天雨』:
「……そろそろ全員出てくる頃合い、かしら?」

天雨が、その間に集団を僅かに……『門を覗きに行く』ように動いて離れ、
『デストルドー』からは死角になるであろう『外側』の茂みに、鞄を置いた。

鞄の中には小石川がいる…………彼女の能力の時間制限はおそらく、かなり近いだろう。

611小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/02/07(金) 23:35:05
>>610

再生完了までの残り時間はどれ程でしょうか?
また、鞄内のスペースにはもう余裕はないでしょうか?

612黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/02/08(土) 22:31:26
>>610
(……おそらく、いますね。
 敵の仲間が……何人かはわかりませんが……)

あまり離れすぎない位置でいったん止まる。
警戒を超えて完全に怪しまれるのはよろしくない。

613『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/02/09(日) 08:05:42
>>611(小石川・回答)
>再生完了までの残り時間はどれ程でしょうか?
レス中の最後の時点で、再生完了までは『70秒』を切っています。

>また、鞄内のスペースにはもう余裕はないでしょうか?
カバン内のスペースには、まだ若干の余裕はあります。

614小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/02/09(日) 10:22:46
>>613
回答感謝します。

>>610

事前に偵察した時、『外』を見張っていたのは『ゴウ』だった。
天雨の言葉によると、その彼が今は見当たらないらしい。
銀髪の男は、おそらく笹暮を見えないように隠している。
それと同じように、仲間を隠している可能性は十分にある。
自分自身を囮にしておいて、
別の場所に『伏兵』を用意するというのは有り得る話だ。

『フレッシュ&ブラッド』は飛び道具。
離れた場所からでも攻撃が出来る。
その役目には打ってつけだろう。
あるいは、既に狙いをつけられているかもしれない。
それを考慮すると、ここで迂闊には飛び出せない。

  「……もう少しだけ『時間稼ぎ』をお願いします」

  「ほんの少しだけ……」

  「その後で――『外に出ます』」

呟くように天雨に告げて、可能な範囲で外部に耳を澄ます。
今の自分に選べる選択肢は『出る』か『出ない』かの二つしかない。
敵の動きを警戒して、『その間』を取る。
すなわち、『一拍の間を置いてから出る』ということだ。
そのために、少しだけ『待つ時間』を作る。

いずれにせよ、今の状態では出て直ぐの行動は難しい。
出た後の事を考えて、より最適なタイミングで鞄から抜ける。
今は黒峰が気を引いてくれているようだ。
彼女に甘えることになってしまうが、
敵方の注意が確実に逸れると思える瞬間を狙う。
少しのミスも許されない状況である以上、
予想されるリスクは少しでも抑えなければいけない。

615『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2020/02/10(月) 17:24:27
>>612(黒峰)

足を止める。銀髪の男と、『デストルドー』の視線は離れない。
意味深な印象を与える事に成功している……慎重な男は警戒を隠さない。
『デストルドー』の分離した左手も、彼の側を離れる動きは見せない。
門の内側では、『検問』はもう残すところ数名だ。スタンド使いは全員外にいる。

『銀髪の男』:
「………………」

           ボソッ   ボソッ

トランシーバーに吹き込む声は聞こえないが・・・

《…………『デストルドー』に、反応したように思える者もいた。
 『スタンド使いは引き合うさだめ』……他にも、紛れているんだろうな。
 だが……やはり戦意が無い。そして…………『ブツ』を持っている者もいない》

            《……なら、大人しく出ていけば手出しはしなくていい》

同時翻訳めいて、『デストルドー』の声が響く。
それは誰に聞かせるものなのか…………当然と言うべきか答える声はない。

《…………『余計な手出し』は、決してしない方がいい。戦う意味はお互いに無い》

いずれにせよ付け加えるようなその言葉は、黒峰に向けられているようだった。
そう黒峰に。『小石川』や天雨の暗躍、緑里や小角の関与は、彼はまだ気付けていない。

そして・・・

              ドシャッ!

小石川を隠し、戻って来ようとしていた天雨が、躓いたように唐突に『転倒した』。

攻撃には思えない。何事もなかったように天雨は立ち上がろうとしている。
ならば単なるアクシデントか? ・・・それも違う。状況がそれを示す。

『笹井』:
「ウワッ……派手にこけたね、大丈夫?」

『天雨』:
「……………………ご心配には及びませんわ、足下が縺れましたの」

『緑里』:
「歩きにくそ〜な格好してますもんねェーーー」

ツアー客の視線は、一時的に彼女に集まる。そして・・・銀髪の男の視線もだ。
黒峰だけで気を引くことの限界を察したゆえのアドリブか、あるいは小石川の指示か。  

それ以上露骨な動きはない――警戒され過ぎて小石川が早期に気付かれるのを避ける為だろう。
ゆえに銀髪の男の視線も、あくまで『一時的』ではあるだろうが……それでも鞄を置いた茂みから、離れる。

>>614(小石川)

斃れた笹暮の姿も、『遠隔攻撃』を行える『ゴウ』の姿もないのは、
小石川の考え通りこちらから『隠している』……その可能性が最も高いだろう。
偶然見えない位置にいる、あるいはツアー客の到着を待たず撤退している、
そうした可能性も無くはないが、リーダー格の男一人が姿を見せる根拠に薄い。

そんな中で彼のスタンドの言葉も、聞こえてくる・・・(『黒峰』宛の部分を参照)

         トン…

天雨が離れる前、一度だけその指先が鞄を叩いた。それは符丁だ。
あの時(>>436)は逆だった……『言葉にイエスなら、一回叩く』。
言葉にするよりも早く、小石川にならば通じると判断したのだろう。

とはいえ、彼女が目立ちすぎれば彼女の『行動』も警戒されてしまう。
慎重な男は、『いつの間にか持っていないカバン』に気付いても妙ではない。
とはいえ、その時に小石川がカバンを出ていれば怪しまれはしても確信には至らない。

いずれにせよ・・・天雨はひとまず、集団の中に戻っていくようだった。
足音が離れていく。彼女が目で追われれば間違いなく、一旦はこの茂みは無警戒になる。

そして。

              ドシャッ!

『笹井』:
「ウワッ……派手にこけたね、大丈夫?」

『天雨』:
「……………………ご心配には及びませんわ、足下が縺れましたの」

『緑里』:
「歩きにくそ〜な格好してますもんねェーーー」


天雨の足音が途絶え、地面に転げたのが音と言葉で分かった。悲鳴などはない。
襲われた・・・のではないだろう。彼女は小石川の言葉に答え、『時間を稼ぐ』ために動いた。
怪しまれる可能性はあるが、彼女は既に茂み……『門』からは離れていて、男の警戒はそちらに向く。

・・・・・・ならば今この瞬間、門の側の茂みを見ている人間が果たしているだろうか?

616黒峰 唯『オールナイト・トレイン』:2020/02/10(月) 21:42:02
>>615
(言葉通りの意味でしょうか……『それ以上単独行動するな』という、警告のようにも思えますが……。
 ……いずれにせよ、このくらいが限界でしょう……)

ひとまずバス客たちのもとへ戻る。

617小石川文子『スーサイド・ライフ』:2020/02/11(火) 00:31:12
>>615

二つの意味で『限界』が迫っている。
『隠蔽』と『再生時間』だ。
その両方が尽きようとしている。
行動しなければいけない。
今すぐに。

  「――……」

天雨と黒峰の支援がある内に、意を決して動く。
再生途中の身体で、地面を這いずるようにして鞄から抜け出る。
物音は極力立てないように努力する。
出ることが出来たら、可能な限り姿勢を低くして身を隠す。
その場で『再生』の完了を待ちながら、状況の把握に集中する。


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