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【ミ】『忘れじの瑕、コメットテイル』

128『サヨナラ_エレジィ・タウン』:2019/04/26(金) 01:13:57
>>124(黒峰)

「なんで? なんでよ、投稿とかしなくてもさぁ〜。
 俳優とか……芸能人のアカウント見たりするじゃん。見ない?」

        「てかあんたテレビとか見るの?
         寝ながら点けてるとかナシでね」

目に見えた範囲ではとりあえず『ガラケー』のようだったが、
誰彼なく携帯を見える位置に持っているわけではないため、
実際のところの『シェア率』は、今のところはよく分からない。
ただ、偶然で済ますには妙に『ガラケーが多い』ような気はした。

>>125(小石川)

図らずも――――というわけでもないが、『予定外』を知ってしまった小石川。
だが、『予定外』の塊であるスタンド使いの自分や『天雨』などはともかく、
他の人間がこのような異常事態を、素直に受け入れてくれるかはあやしいところだ。
伏せておく、という判断は、おそらく正しいものと思われた。

「そう、『予定外』――――好きではない言葉ですけれど、
 この状況を見せられれば、納得するほかにはございませんわね」

平静を装っているのがわかる声色で、
天雨は窓の外の風景を眺めながら答える。

「私も、様子を見るのに賛成ですわ。乗客も『子供』が多いですし、
 『パニック』に陥るよりは『予定通り』を装うほうがいくらか安全でしょう」

目と耳をポケットに入れる様子にやや目を細めつつも、
天雨も小石川の考えに同意しているようだ。とりあえず『協調』出来る。

「・・・『迷い込んだ』なら、まあ、出ればいいとして」

     「『引き込まれた』なら厄介でしょうね。何が目的かにもよるにせよ」

霧の中の奇妙な町、紅鏡町。それが何を齎すのかは謎ばかりだが、『何かある』。
それは間違いない――――とはいえ、赤い街並みと澄んだ空気は旅行先としては悪くない景観だった。

>>126(宗海)

自身の『スマートフォン』も『圏外』のようだ。単純に『電波が悪い』のだろうか?
山中などは今も電波が通じない場所はあるものの、ここは仮に『田舎』だとしても町中だ。

「ギリシャだったか、スペインだったか――――――
 日本にもこういう町があったなら、もっと宣伝してくれればいいのに」

            「それとも、そうですね、全部『セット』なのか……
              だとしたらこの旅の内に堪能し尽くさなくちゃ」

幸いか、『無粋』な言葉にも刈崎は前向きな反応だった。
目が痛いような下品な赤ではないが『奇抜』な情景であるのは間違いない。
町単位でこのような『セット』を作るあたり、相当な『予算』と『やる気』があるのだろうか。
あるいは元からこういう『セット』なのか・・・いずれにせよ、調べるための端末は今は使えない。

>>172(ヨロズ)

他の乗客たちも、ヨロズたちに何か干渉してきたり、割り込んできたりはしない。
寝ているからというのもあるし、座席の制約もある。人間関係で何かあるとしても降りてからだろう。

>全体

              プシュ  ゥゥゥ ――――― ッ ・・・

やがてバスは完全に停車しきり、添乗員の案内で一同は荷物を手に『ロータリー』へと降りていく・・

「大きな荷物ありましたら、え〜……宿泊施設に行くまでバスで預かっておきますよ〜ッ」

眠っていた『ヤス』なども目を擦りながら外に出て、辺りを見渡し始めていた。

                『20人』。

ひとまずは何事もなく、バスに乗っている全員が謎めいた『赤い町』に降り立とうとしている。
何か理由があって残っておきたいとか、少し待ってほしいなら、申し出れば多少は問題ないだろう。

                 ヒュ

                      オ オ オ ・・・

なお、この付近にはあまり人気がない。
バスを泊めたのはそういう理由もあったのかもしれないが・・・

     ザッ

            ザッ

バスを降りた者にはこちらに向けて歩いてくる人影が見える。
黒い髪を覆うように『赤い飛行帽』を被り、カメラを首から提げた若い男性のようだった。

                   「…………」

その陽気そうな表情は、降り立った大所帯にか、別の何かにか、どこか『驚いている』ようにも見える。


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