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【個】『烏兎ヶ池神社』【場】
1
:
『星見町案内板』
:2019/02/02(土) 00:04:12
〜ご由緒〜
星見町の『鵺鳴川』沿いに存在する『パワースポット神社』。
インターネットで『S県 パワースポット』と検索してみれば、
まず『20番目』までには間違いなく表示される程度の知名度である。
ご利益は主に旅の安全、学業成就、病気平癒、安産祈願など。
境内池が『霊池』として名高い。神社名も池に由来する(池が先にあったのだ)
霊験の由緒は諸説あり『京で討たれた鵺の一部が、この池にも落ちたのだ』とか、
『転落し、水を飲んだ人間が御利益を得たのだ』といったものが比較的多く見られる。
現在は厳重に柵で囲っており、出入りが許されるのは社家をはじめ関係者のみ。
一般の参拝客に向けては、柵の前までのみを開放している。撮影などは自由。
専用のボトルに詰めての授与(300円)も行っているが、飲用の際は『煮沸』推奨。
社務所では他に御守りや、おみくじ、絵馬、御札、御朱印帳などを頒布しており、
特に『御守り』については半ばアクセサリーのようなデザインの物も多く、
神社(池)の名にちなみ『カラスとウサギ』を戯画化したストラップ型のものが人気。
---------------------------------------------------------------------------
ミ三ミz、
┌──┐ ミ三ミz、 【鵺鳴川】
│ │ ┌─┐ ミ三ミz、 ││
│ │ ┌──┘┌┘ ミ三三三三三三三三三【T名高速】三三
└┐┌┘┌─┘ ┌┘ 《 ││
┌───┘└┐│ ┌┘ 》 ☆ ││
└──┐ └┘ ┌─┘┌┐ 十 《 ││
│ ┌┘┌─┘│ 》 ┌┘│
┌┘ 【H湖】 │★│┌─┘ 【H城】 .///《//// │┌┘
└─┐ │┌┘│ △ 【商店街】 |│
━━━━┓└┐ └┘┌┘ ////《///.┏━━┿┿━━┓
┗┓└┐┌──┘ ┏━━━━━━━【星見駅】┛ ││ ┗
┗━┿┿━━━━━┛ .: : : :.》.: : :. ┌┘│
[_ _] 【歓楽街】 │┌┘
───────┘└─────┐ .: : : :.》.: :.: ││ #
└───┐◇ .《. ││
【遠州灘】 └───┐ .》 ││ ┌
└────┐││┌──┘
└┘└┘
★:『天文台』
☆:『星見スカイモール』
◇:『アリーナ(倉庫街)』
△:『清月館』
十:『アポロン・クリニックモール』
#:『烏兎ヶ池神社』
---------------------------------------------------------------------------
477
:
りん『フューネラル・リース』
:2021/09/11(土) 09:06:41
「与作は木を切る…
ヘイヘイホー ヘイヘイホー」
カンカンカン
歌を歌いながら、神社の屋根を修繕しているのは
年齢10歳程の 頭 に 鈴 蘭 を 咲 か せ た 少 女 だ
>>433-457
で壊してしまった屋根を修復していたのだが
ガンッ!
「あああぁぁぁ!!」
誤って金槌で親指を叩いてしまった!
金槌を下に落としてしまった!
下に人がいたら大変だ!
478
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『ディスタント・ラバー』
:2021/09/12(日) 14:18:17
>>477
「クリスマスはシュウキョウ的ギシキらしいの。
ということはこの建物も冬にはクリスマスになるはずじゃ。
このトリイとやらも赤いし……」
サイズの合っていない靴をパカパカさせながら、神社を訪れた金髪の少女。
そこに突然の悲鳴。声のした方を見上げてみれば、降ってくる金槌!危い!
「なんじゃとぉぉ――!?
髪の毛を一本、『鳥のぬいぐるみ』に『交換』!」
突如、金髪の少女の頭上に茶色い塊が出現!
キーウィのぬいぐるみだ。押すと鳴き声が出る。
ピーィィ
こんな風に。クッションで完全に防がれた金槌は地面に落下! 勝った! 金槌、完!
「……今のは一体?
そういえばサンタは屋根から侵入すると聞くが……」
金槌を拾い、頭上をうかがう。
どこか登れそうなところはあるだろうか?
479
:
りん『フューネラル・リース』
:2021/09/12(日) 14:41:35
>>478
>どこか登れそうなところはあるだろうか?
丁度そこに、梯子が立て掛けてある
「あぁ痛…」
神社の屋根から、頭から花が咲いた少女が下の様子を見やる
下を確認したりんは、ナイを認識する
「あぁ!
すいません!大丈夫ですか!?怪我してませんか!?」
慌てて梯子から降りようとするが
右手の親指を負傷していて上手く降りられない
爪がバッキバキにひび割れて血が滲み出している
相当痛そうだ
480
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『ディスタント・ラバー』
:2021/09/12(日) 15:05:58
>>479
「わしは平気じゃが……」
梯子を登ろうとして、さすがに手が塞がっていることに気づく。
キーウィぬいぐるみを先に屋根の上に放り投げることにした。
成功するかどうかは不明だ。
金槌はさすがに投げられない。まあ、持っていても登れるだろう。
「赤い……お嬢ちゃんはサンタ……?
……いや、血が赤いのは普通じゃったな。
しかし……ならばなぜ屋根に……? 頭のそれは……?
いや、聞いたほうが早いの。
一応聞くがお嬢ちゃんはサンタかの?」
屋根に登り、りんの姿をきちんと視認した少女はしばし悩んだ様子だったが、
ひとつの質問を投げかけてきた。この女の子一体!? もしかしてサンタなのか!?
481
:
りん『フューネラル・リース』
:2021/09/12(日) 15:17:06
>>480
「うわっ」
いきなり下からぬいぐるみが飛んできて驚愕するも
飛んで来たぬいぐるみを両手で受け止める
「いぃぃぃっ!!」
キャッチする時にひび割れた爪がぬいぐるみに当たってしまい大ダメージを受けた!
>サンタ
「いっひっひっひ
いかにも、わしが真っ赤な血を流したサンタクロースじゃ…
って違うよ」
痛みで涙を堪えながらノリツッコミ
「今の時期はサンタさんはシーズンオフ
別の仕事をやってるよ」
482
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『ディスタント・ラバー』
:2021/09/12(日) 15:28:26
>>481
「そうじゃろうな。わしはわかっておったぞ。
……大丈夫か? バンソウコーなら持っておる。
今回に限り無料でやろう」
もちろん最初からサンタでは無いと見抜いていた。と頷く。
それはそれとして、金槌を置き、背中のリュックを降ろし、
中から『絆創膏』を取り出して、近づいてきた。
「しかしサンタで無いというのならば、なぜ屋根の上に……?
それにまるでサンタと知り合いのような口ぶり……
確かに今はクリスマスではない。しかし近々クリスマスにしなければならんのじゃ。
お嬢ちゃん、サンタの連絡先を知っておるか?」
『絆創膏』を指に巻いてやろうとする。
その手つきは器用そうには見えない。
483
:
りん『フューネラル・リース』
:2021/09/12(日) 15:52:26
>>482
「あ、いいの?
ありがと〜」
『絆創膏』を巻いてくれるというナイに
素直に右手を差し出し委ねる
「この前、ここで花火を見てたらうっかり屋根を壊しちゃったんだ〜
その時はね、後二人、おねえさんと『黒い影』みたいな子がいたんだけど、
その『影』みたいな子がおねえさんをじーっと見てて、おねえさんが怖がっちゃったり
おねえさんが何か『かこ氷』みたいになってて大変だったんだぁ〜」
いきなり訳の分からない事を言い出す鈴蘭少女
普通の人が聞いたら、こいつ脳まで花に浸食されてるのか?
と思うだろう
いや、普通じゃない人が聞いても正気を疑うだろう
「怖がったおねえさんがうちの『鈴蘭』を掴んだりして
引っこ抜かれそうになって危なかったよぉ〜
流石にあの時は死ぬかと思ったなぁ…」
>その手つきは器用そうには見えない。
「あ…だ、大丈夫?」
その手つきに不安を感じ、嫌な予感がするが
ナイを信じて彼女に身を委ねる
484
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『ディスタント・ラバー』
:2021/09/12(日) 16:04:32
>>483
「大丈夫じゃ」
とは言うが、絆創膏はズレていた。指という湾曲した部位に貼るのは難しい。
しかし「これは追加特典?なので無料じゃ」の言葉と共に、さらなる絆創膏が追加され、
最終的にりんの指は何枚もの絆創膏でぐるぐる巻きになった。
まあ、厳重に保護されてはいる。
「ふむ。よし。
壊したから直していた。か。納得じゃな。
しかし……」
りんの指を見て満足気に鼻息を漏らす少女。
かと思いきや、何かひっかかるものがあったのか、虚空に視線をさまよわせる。
「氷みたいに……うーむ?
ところで、お嬢ちゃん、ひっこぬくだのなんだの。
その頭の花は、もしかして生えておるのか?
飾りとかではなく」
アイデアロールに失敗したらしい。何もひらめかなかった。
興味は目の前の女の子の頭上に向かう。
485
:
りん『フューネラル・リース』
:2021/09/12(日) 16:26:34
>>484
「Oh…」
絆創膏でグルグル巻きにされた親指を見る
うわぁすっごい指、こんな景色、あたし初めて見たよ
>もしかして生えておるのか?
「そうだよ〜
うちだけの特別な花…で…」
一瞬得意気に胸を張って自らの頭部の花を自慢するりんだったが
ナイの視線を感じ、身の危険を感じる
これでまでの経験からして、これはまたぶっこ抜かれそうになるパターンなのでは…!?
ましてや、相手は自分と同じくらいの歳の子供だ
これくらいの子供は興味本位で突発的に何をするか…
「えぇ、えぇ〜と、さっきクリスマスの話してたよね?
うちは、その、サンタさんの連絡先は知らないけど…
どうして今クリスマスをやらなきゃいけないのかなぁ〜?」
挙動不審に目を泳がせながら話題を逸らそうとする
486
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『ディスタント・ラバー』
:2021/09/12(日) 16:38:56
>>485
「やはり生えておるのか?
わしはテレビで見たことがあるぞ。
トチュウカソウとかいう……お嬢ちゃん、寄生されておるのではないか……?」
頭に花の生えた女の子に詰め寄る少女。
屋根の上だ。暴れれば命は無い! というほどではないが危ない。
ちなみに冬虫夏草はキノコである。
「うん? ……クリスマスか?
ああ、うむ。
夏のオバケを倒すのに、町中を冬っぽくしなければならんらしい。
それでクリスマスをするらしいんじゃ」
一度に2つの事は考えられないらしい。
質問されて目論見通り花から気がそれている。
487
:
りん『フューネラル・リース』
:2021/09/12(日) 16:57:12
>>486
よ、よかった…
「あはははは」と、朗らかな笑顔を作りながらも、冷や汗をかきながらびくびく震えるりん
前は誰にでも無防備に触らせていたが、こう何度も抜かれそうになると
流石に警戒心が芽生えたようだ
節度ある大人なら、前もって「抜いちゃ駄目だよ?」と注意しておけば抜かないだろうし
触らせてあげてもいいのだが…、この子の場合はどうなんだろう?
「夏のオバケ…?
うーん、よく分かんないけど
そのオバケっていうのは、何か悪い事したの?」
悪い事をしていないのにオバケだからといって退治されるのはあんまりだろう
だが悪さをしたのなら、まぁ、仕方ないかもしれない
488
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『ディスタント・ラバー』
:2021/09/12(日) 17:11:46
>>487
「えーと、オバケのせいでいっぱい人が死んでおるらしいぞ」
現在被害に遭っている2人……(うち一人はまさにりんが語ったおねえさん)はまだ生きているが、
それ以前の被害者も沢山いるらしいので、まあ、間違ってはいないだろう。
細かいことを覚えていないのは、単に記憶力が無いからと、
メールで貰った情報を断片的にしか読めていないからである。
(漢字があまり読めないのだ)
「それでわしは準備のために色々しておるんじゃが……
紙を配ったり、クリスマスっぽいものを集めたり。
そうじゃ、お嬢ちゃんは何かクリスマスっぽいもの、持っていたりするか?」
とりあえず話題は完全にクリスマスに移った。
まあ、りんの頭の花はこれ見よがしに目の前にあるので、いつ話が戻っても不思議ではないが。
489
:
りん『フューネラル・リース』
:2021/09/12(日) 18:01:21
>>488
オバケのせいで、大勢の犠牲者が出ていると聞いたりん
その瞬間、りんの顔からは笑顔が消え、
悲しむような、険しい表情へと変わった
「…そっか、『人間』がいっぱい死んでるんだ…」
その声は、先程までの優しさを残しつつも辛そうなものだった
「冬っぽい事をすれば、そのオバケを止められるって事かな?
うちに何が出来るか分かんないけど…
うちに出来る事があるなら、協力させてもらうよ
これ以上『人間』を死なせたくないから…」
懐に手を突っ込み、何かを探すりん
「あ、これ、クリスマスっぽいかどうか分かんないけど」
何やら『押し花』のような物を取り出した
いや、『押し花』だ『鈴蘭』の
「前に千切れちゃったうちの頭の『鈴蘭』を押し花にしたんだ
これ、今度クリスマスのプレゼントにしようと思ったんだけど」
その押し花にはサンタクロースが描かれていたり何かクリスマスっぽい飾りが施されている
いやしかしこれを、クリスマスっぽいというには流石に乱暴な気がする!
490
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『ディスタント・ラバー』
:2021/09/12(日) 22:16:09
>>489
「もうクリスマスのプレゼントを用意しておるのか?
気が早いの。
好都合と言えば好都合なんじゃが……」
少女が『押し花』に疑問を持った様子は無い。
商売繁盛のお守りを、赤いからという理由でクリスマスグッズだと納得するやつなのだ。
「うーむ。欲しいところじゃが、しかし本当のクリスマス用のプレゼントであれば、
今交換するのも悪い気がするの……
お嬢ちゃんとしても、コピーが出回ったりしたら嫌じゃろう?」
「……」
「というか、これ、頭の……?
受け取ったらわしの頭からも花が生えたりせんじゃろうな。
やはりお嬢ちゃん、花に操られておるのでは……?
仲間を増やそうと……?」
花が話題にあがったことで再度、頭の花に注目が行ってしまう。
491
:
りん『フューネラル・リース』
:2021/09/13(月) 08:18:17
>>490
「人間の役に立てるなら、うちとしては本望だよ
…え?コピー?」
コピーという言葉を聞いてきょとんとした表情になる
「えぇーっと、『押し花』のコピーなんて
出来るもんなのかな?」
『押し花』をコピーする技術など聞いた事が無いりん
そんな技術があったとしたら新しい発見だ
やはり人間の可能性は無限大だな!
改めて人間は凄いと思うりんであった
いやまぁ、普通に偽造する技術とかあるかもだけど
とりあえずりんはそういうの知らないという事で
>仲間を増やそうと……?
「そうだよ〜
うちの鈴蘭を受け取った人間は、
みんな鈴蘭に寄生されて脳を溶かされて
やがて頭の中が花に埋め尽くされて…って違うよ!」
再びノリツッコミ
「うちの花はそんなに危なくないよぉ
頭から離れたら普通の花だしね」
本人がそう思ってるだけで実はやべーもんかもしれない
人の頭に咲いてるという時点で普通じゃない
492
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『ディスタント・ラバー』
:2021/09/13(月) 11:19:23
>>491
「わしならできる。
まあ、危険ではなく、コピーしてもよいというなら欲しいが……
わしは金は無いから何かと交換じゃ、何か欲しいものあるか?
お嬢ちゃんなら……お菓子とか、この鳥のぬいぐるみとかどうじゃろう。
あとは……防犯ブザーとか……?」
キーウィのぬいぐるみは、鳥っぽさはあまりない。茶色い塊だ。
さきほどりんが受け取った時に血がついてるかもしれない。
「本当に冗句か?
操られているとしたら『危なくない』は信用し難いしの……
操られていないとしても、本当に危険が無いのかわからん。
とてもお腹がすいたり、気づかぬうちに移動していたりとか、ないのか?
というか、頭から離れてないと普通の花ではないのか?」
頭の花をよく見ようと、りんの頭に顔を寄せようとする。
つむじとかから生えているんだろうか。
493
:
りん『フューネラル・リース』
:2021/09/13(月) 11:42:35
>>492
「交換?
うちは無料でもいいんだけど、交換してくれるっていうんなら…」
キーウィのぬいぐるみを交換してくれるというナイに対して
「え?
こんな良い物貰っちゃっていいの?
うちの押し花じゃ釣り合わないんじゃないかな…?」
ぬいぐるみは結構高かったりする
自分の押し花とは釣り合わないのではないのかと懸念するりん
とはいえ、結構気に入ったようだ
交換成立したといっていいかもしれない
「あ、あうっ…」
ずいっと顔を寄せて頭部を見るナイ
その花は、完全に根本が頭頂部に融合しているようだ
マジで生えている奴だ
自分の頭部をじろじろ見るナイに
血生臭いぬいぐるみを抱き締めながらびくついている
494
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『ディスタント・ラバー』
:2021/09/13(月) 12:02:58
>>493
「先ほども言ったが、わしはコピーできるからの。
いや、コピーとは違うんじゃが」
キーウィのぬいるぐみはデカい。枕にできそうだ。
「おお、本当に生えておる。
ところで、操られて無いなら、なぜ花を生やしておるんじゃ?
頭を洗う時に不便ではないのか?」
花に手伸ばす少女。コーヒーカップのまわりをうろつく猫くらいの緊張感が漂う。
だが、その時、「ピーィィ」という音がした。このぬいぐるみは抱きしめると鳴くのだ。
そこでりんが怯えている様子に気づいた少女は、素直に引き下がった。
495
:
りん『フューネラル・リース』
:2021/09/13(月) 12:34:10
>>494
「うわっ」
抱き締めていると鳴き出したキーウィに驚くりん
そのキーウィのおかげで助かったのだから感謝しなくてはいけない
これからニュージーランドに足を向けて寝られないな!
「この花はね…
えっと…いつからだっけ…
気が付いたら生えてて……
……そうじゃなくて、生まれた時から……」
――――――違う
私は『花』だ
――――――違う!
うちは『人間』だよ!!
「あっ…うっ…
あぁぁあぁ……っ!!」
突然、頭を抱え込み苦痛の声を上げる少女
――――――――――――――――――――――――――――――
私は
うちは
僕は
何だ?
――――――――――――――――――――――――――――――
「…あのね、この花を引っこ抜かれたら
うちは多分、死んじゃうと思うんだ
だからお願い、この花を…
抜かないでほしいの」
496
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『ディスタント・ラバー』
:2021/09/13(月) 12:50:16
>>495
「ぬお、大丈夫か?」
心配そうに声をかける。
敵対しているわけではないのだし、ちゃんと話せば伝わるだろう。
「……う、うーむ。花を抜くと死んでしまうのか。
あれか。頭……脳に根っこが生えているみたいな……?」
しかし、いきなり苦しみはじめ「花を抜かないで」と言う女の子。
客観的に見て、「やっぱり洗脳されているのでは?」みたいなムーブではある。
仮にそうだとしても、花を抜くと死んでしまうと言われるとどうにもできないが……
「そうじゃ、ちょっとそのぬいぐるみ、いったん離してもらってもいいかの?」
497
:
りん『フューネラル・リース』
:2021/09/13(月) 13:08:11
>>496
突然苦しみ出して花を抜くと死ぬなんていう
狂ったような話を信じてくれたナイ
実際のところ、脳に直結しているのかどうかは分からないが
頭部と完全に融合しているため、無理に抜こうとすると
頭部ごと引き千切れて死亡してしまうのは確かな事だ
もしも、この花が引き抜かれて死亡した場合
一 体 何 が 起 き る の か
ナ イ の 安 全 も 保 障 は 出 来 な い
>ちょっとそのぬいぐるみ、いったん離してもらってもいいかの?
「これ?はい」
ナイの言う通り、キーウィのぬいぐるみを手放すりん
一体何をするというのだろうか?
498
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『ディスタント・ラバー』
:2021/09/13(月) 13:32:34
>>497
「さっき『交換』してよいと言ったの?
というわけで、今から『交換』するぞ。見ていろ……
はあああ……!」
手放され、屋根の上に置かれた『キーウィのぬいぐるみ』に手をかざし、
「えいやぁーッ」っという裂帛の気合いと共に、特になんのエフェクトも無く、
まだりんの手の内にあった『押し花』と『キーウィのぬいぐるみ』の位置が『入れ替わった』
つまり、りんの手に『キーウィのぬいぐるみ』が、屋根の上に『押し花』が出現することになる。
「見たか!
わしの『交換』は位置ごと『交換』できるんじゃ。
花を『交換』して瞬間移動させれば、
無理矢理引っこ抜いて脳が取れてしまうことは無いと思うんじゃが、どうじゃ?」
実演ののち、そんな提案をしてきた。
『交換』には同意が必要だし、断っても無理矢理力づくで花を抜いてくるというのも、まあ無いだろう。
少女は花を抜いた際のリスクなど認識していないが、屋根の上で暴れれば普通に落ちる危険性はあるのだ。
499
:
りん『フューネラル・リース』
:2021/09/13(月) 14:10:25
>>498
「!!」
ナイの行った『交換』による『入れ替え』
その不思議な術に驚きの顔を見せるりん
「こう…かん…?」
『花』と『交換』
今みたいに『入れ替わる』
もしも『頭の花』が『入れ替わったら』…?
どうなるの…?
試してみれば?
やだ…怖い…
いい加減、現実を直視しなよ
はぁ……はぁ……はぁ……
過呼吸気味に、ナイの目を見る
「わ…うちは…」
ナイの提案に、応えようとしたその時
「あっ…」
ふわり
がたがたと怯える体、不安定な足場
十分な要素が揃っていた
りんの体は
屋根から滑り落ちた
500
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『ディスタント・ラバー』
:2021/09/13(月) 14:25:24
>>499
「大丈夫か……?」
少女が心配そうに近づき、手を伸ばす。
「なにーっ!?」
だがその手は空を切った。
小さな――少女とちょうど同じ背丈の――体が落ちていく。
「お嬢ちゃん! 『招待』する! 受け入れるんじゃ!」
少女は花の生えた女の子を追うように屋根から落下。
リュックに『屋敷』を発現。射程1m。りんを『招く』。
自分とりんをミニチュアの『屋敷』内部にある豪華プールに着水させる。
その後、リュックごと地面に落ちるので、ちょっと揺れるだろうが、
屋敷自体はわりと頑丈だし、プールに入っていれば衝撃はそれほどではあるまい。
501
:
りん『フューネラル・リース』
:2021/09/13(月) 14:51:24
>>500
ついこの前、ここから落ちたばかりだ
あの時と同じ光景を見る
あの時と違うのは、今落ちてるのは一人だという事、今は昼だという事
……そんな事はどうでも良い事だ
この前の怪我は、まだ完治したわけではない
動く事を拒む体に鞭を撃ち、屋根を直しに来たのだ
あやちゃんに迷惑をかけたくないから
今落ちたら、今度こそ命は無いかもしれない
――――――――――――――――
あぁ、今度こそ終わっちゃうのかな
もう、悩まなくても、いい…のかな…
――――――――――――――――
目を閉じると、暗闇の中で少女の脳裏に奇妙な映像が過った
『自分の死の瞬間』を
>お嬢ちゃん! 『招待』する! 受け入れるんじゃ!
『招待』?何の事かな…
バシャアアアアアアン
屋敷のプールに着水したりん
水の中でりんは、『何かの声』を聞く
――――――――――――――――
もう、認めちゃえば楽になるんだよ…
うるさい
502
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『ディスタント・ラバー』
:2021/09/13(月) 15:09:48
>>501
「あぶ、あぶ……
嬢ちゃん? お、溺れる……
た、助けてー『ディスタント・ラバー』さーん」
落下激突はしなかったものの、花の少女は意識がはっきりしない様子だ。
少女では抱えてプールから上がる事は難しい。
『屋敷』に住まう『ディスタント・ラバー』さんも応援に駆け付けるが、わりと非力だった(パD)
「木ーッ!」
最終的に、服をどデカイ『ナラの木』に『交換』する。
ミニチュアの『屋敷』のプールに浮いた、というか半分はみ出た『木』、
その上に横たわった頭に花の生えた少女、という妙な光景になってしまった。
まあ、とりあえず命は助かった。
「おーい、嬢ちゃん? 大丈夫かー?」
ぺちぺちと頬を叩き、呼吸やら心臓の鼓動やらを確かめる。
503
:
りん『フューネラル・リース』
:2021/09/13(月) 15:34:35
>>502
音のおねえさんも言ってたよね?貴女は一度『死んでる』って
そうだよ!だからどうしたの!?うちは今、『生きてる』んだよ!
人間の『命』はね、『一つ』しかないんだよ
…それがどうしたの?
貴女は本当に『人間』?
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「やめ…て…」
ゴホッ ゴホッ
咳をしながら水を吐き出す
どうやら生命活動を再開したようだ
「あぁぁ…ぁぁぁぁぁぁぁ……」
開かれたその目は、何かに酷く怯えている
「うるさい……
黙って……黙れえええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっっ!!!!!!」
突然、大声で叫び出した少女
りん、ナイ、『ディスタント・ラバー』の3人だけの空間に絶叫が木霊する
かと思えば
ぎゅっ
突然、目の前のナイに抱き着いた
「ねぇ…うちは『人間』だよね…」
とにかく『人間』の温もりが欲しかった
『人間』である事を誰かに認めて欲しい
うちの中の何かが、否定をしてくる
うちが『人間』である事を証明しようとする度に、全部否定される
それでも…
自分が『人間』だと思い続ける限り、自分は『人間』だ……ッ!!
504
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『ディスタント・ラバー』
:2021/09/13(月) 15:49:10
>>503
「ぬわ!?」
びっくりしている間に抱き着かれる少女。
服を木に『交換』してしまったので、夏で薄着だったこともありパンツ一丁だ。
2人の濡れた体に、子供の高い体温がじんわりと感じられた。
「そんなにうるさかったかの……」
よくわからないが、温かいし、抱きしめ返して、頭を撫でる。
髪が濡れていて花も生えているので、あまりうまく撫でられていないが。
「ええ……いや、知らんが……
人間なんじゃないのかの……そう見えるが……」
全霊の問いに、曖昧な言葉が返ってくる。
子供は時に無慈悲に残酷だ。
空気読まず、欲しい答えをくれるとは限らない。
「うーむ、お嬢ちゃん、名前は?」
505
:
りん『フューネラル・リース』
:2021/09/13(月) 16:12:40
>>504
それは当然だ、突然叫び出し
自分は人間かどうかなどと、訳の分からない事を聞かれて
大人でもきちんと答えられるわけがない
震えるりんの頭を撫でるナイ
例え適当で曖昧な答えだったとしても
りんにはそれが嬉しかった
「…ありがとう」
自分の『人間』を否定してくる自分に怯える心を落ち着かせるには
その優しさだけで十分だった
「…『りん』」
涙濡れた後の見られる顔で
必死に笑顔を作りながら、真っ直ぐナイの顔を見る
「それがうちの名前」
「貴方は?」
506
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『ディスタント・ラバー』
:2021/09/13(月) 16:24:46
>>505
「わしか? 名前は無い。
こっちは『ディスタント・ラバー』さんじゃ」
囚人服みたいなデザインの水着を着た人型スタンドが手を振って、
バランスを崩して木から滑り落ち、プールに沈んでいった。
「戸籍も無いが、あんまり気にせず生きておるぞ。
ほら、生まれたところとか親とかも覚えとらんから、
わしだってもしかしたら人間じゃないかもしれんし……
わしは気にせんが」
底辺アピールをしているわけでもないが、慰めているらしい。
「頭に花が生えてても人間でいいんじゃないかの。
よしんば人間じゃなくても、そんな気にする事ないと思うし……
いや、さっきから色々大変そうじゃから、頭の花が原因なら取った方がいいかもしれんが」
507
:
りん『フューネラル・リース』
:2021/09/13(月) 16:50:24
>>506
「そっか、無いんだ名前」
水の中に沈んでいった
ちょっと面白い人に手を振る
「あっははは、ありがとう」
戸籍も無い親無き子である事を語るナイ
一口に人間と言っても種々様々だ
人間の中には、そういう人間もいるだろう
だからりんは、それを聞いても、彼女はそういう人間なのだとすんなり受け入れる事が出来た
そして、りんは彼女を「強い人間」だと思った
「この花を……取っちゃうのが怖いんだ
きっとこの花は」
「『自分自身』だから」
「あの…だから、その…
まだ、取っちゃう『覚悟』は出来…ない…」
「…だけど、もしかしたらいつか…『その日』が来るかもしれない」
思いつめたような顔で、しかし、さっきとは違う
何かを決意しようとしているような、そんな顔だ
「だからその時は、力を貸してほしいんだけど…
あの、スマホって持ってるかな?」
懐から鈴蘭柄のスマホ(防水加工済み)を取り出す
508
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『ディスタント・ラバー』
:2021/09/13(月) 17:46:52
>>507
「花もお嬢ちゃんの一部ということか?
そういえば『ディスタント・ラバー』さんが見えておるな。
スタンド使いなのか?
まあ、妖怪とかでも見えるのかもしれんが」
『屋敷』は実体化しているが、『ディスタント・ラバー』は非実体だ。
ダメージフィードバックは無いので呼吸も必要ないのだろう。
飛び込んでも大丈夫なように深いプールなのか、沈んだままだ。
「濡れておるが大丈夫か?
わしのはリュックの中じゃな。射程内か」
防水加工のことは知らないらしい。
『屋敷』はリュックに生えているので1m以内。取り寄せ可能だ。
名も無い少女の手に、スマホが出現する。
509
:
りん『フューネラル・リース』
:2021/09/13(月) 18:15:36
>>508
「こういう事が出来る人、スタンド使いって言うんだね
うちは、スタンド使い…なのかな?
スタンド使いのみんなみたいに、何か出せるわけでも
特別な事が出来るわけでもないから…」
頭から鈴蘭を咲かせている時点で十分特別だ
更に彼女には、体液に鈴蘭の毒を混ぜるという悍ましい能力がある
そして彼女の人間の部分その物が
実体を持つスタンド物質なのだが
彼女にはその自覚は無い
りんは本当に自分を、『普通の人間』だと
そう思い込もうとしている
「えっと、何て呼べばいいか分かんないけど…
名無しさん、うちと連絡先交換してくれますか?」
510
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『ディスタント・ラバー』
:2021/09/13(月) 18:35:54
>>509
「わしの『ベター・ビリーブ・イット』も最初は何も無いスタンドじゃったが、
今はこうして小さいが『屋敷』も出せる。
りんちゃんもスタンドが成長とかするかもしれん。まだ小さいしの。
ん? 連絡先か? よいぞ」
返事……双方の合意の後、操作もしないうちから、スマホに勝手に連絡先が表示される。
それが『交換』であれば、電子データであってもおかまいなしらしい。
「わしはナイとか呼ばれておるな。名前が無いからの。
あとは、住んでおる家の名前でユキシラとか」
連絡先のデータによると、スマホの所有者の名は雪白 権六郎というようだ。
511
:
りん『フューネラル・リース』
:2021/09/13(月) 19:11:40
>>510
「何も無い所から、こんな『お屋敷』を出せるようになったの?
凄いよ名無しさん!」
ナイの0からのスタートから始まった
努力の結実と言える『屋敷』に感服する
「『成長』か…
うちも『成長』するのかな…」
自分は『成長』するのか?
するとしたら、『成長』をするのか…
想像をするりんだったが…すぐにやめてしまった
何か…途轍もなく恐ろしい予感がする
知らない方が幸せ…そんな気がする
しかし…いつかはこの気持ちの正体を、知らなければいけない時が来る
そんな確信が心のどこかに存在した
「えっと、じゃあユキシラ ナイちゃんでいいのかな?
これからよろしくね、ナイちゃん!」
こうしてりんとナイは知り合いとなったのだった
「そういえばすっかり忘れてたけど
オバケを退治するのにクリスマスをしなきゃいけないんだよね
うちも出来る限りの事はするから、任せて!」
その後、ナイと別れたりんはいそいそと何かの準備に、自分の小屋へと帰って行った
後日、神社がクリスマス仕様に魔改造されていたのは恐らく鈴蘭少女の仕業だろう
あやちゃんに無断で勝手に
512
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『ディスタント・ラバー』
:2021/09/13(月) 19:28:10
>>511
「すごいじゃろ」
と胸をはる。パンツ一丁で。
文字だからいいが、映像つきならば即死だった……(児童的なアレで)
「そういえばそうじゃったな。クリスマス……
ぷしゅむ……まずは乾かさんとな」
と小さなくしゃみをして、2人はプールからあがり、しばしくつろいだ後、別れたのだった。
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