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【ミ】『コメットテイル、禍福の星巡り』

116『金融永久機関カーバンクル』:2018/07/12(木) 19:43:48
【早見】

>>113(高天原)

清月学園大学部・文学部棟に最も近い門から徒歩5分。
やや値が張るのと、場所が分かりにくいので今一流行らないが、
そこそこ良いランチを出すカフェ『みかづき』にて『その席』は設けられた。

「咲哉君、今日は来てくれてありがとう――――ああ、ええと。
 一応言っとくけど、『調理器具』とか『壺』の話題じゃあないよ。
 もちろん『絵』とかでもなくってね。ちょっと気になる話を耳に挟んで」

この人の良さげな風貌の男は早見勇。『高天原』にとっては『ゼミOB』である。   
年こそ多少離れているが、『地元記者』として卒業後も大学にも出入りしている彼とは、
それなりに親交があった。少なくともこうして、用件をボカシた召集に応じる程度には。    
彼は足で稼ぐフリー記者というよりは『公務員』か何かのようなスーツ姿でその日も現れた。

「眉唾なんだけど、『大金』を稼げるかも――――あっいや、ほんと怪しい話じゃないよ。
 ただちょっときな臭いのと、『危ない』匂いがするから……咲哉君に声を掛けたのはそれなんだ」

                 「1人で抱えて忘れるには、勿体ない話だからさ」

彼との付き合いで特筆すべきことがあるとすれば、彼は一般人だが『スタンド』という概念を知っている。
そして『高天原』がその使い手であることも、『ひょんなこと』から知られている。能力までは知らない筈だ。


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