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【他】『心音サイフォン・質疑・成長スレッド』

1『音仙』:2016/05/14(土) 23:27:00

【供】『心音サイフォン』
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1463235536/2

――あなたは『音仙』の言っていたことを思い出す。

---------------------------------------------------------------------------------
【再聴/質疑】
#1.特別な才能が目覚めた方には……その『能力の詳細』をお教えします。
#2.まずはそれに従って……キミ自身の解釈で、
   自由に活動してみるのがいいのではないでしょうか。
#3.もしキミの解釈が通用しない時が来たら、あるいは疑問に思われたなら。
   その時にこそ……ここを、再訪することになるでしょう。改めて聴き直すために。
---------------------------------------------------------------------------------
【再聴/成長】
#1.キミが『大きなこと』を成し遂げたと思ったら、また来てください。そして、それを教えてください。
#2.もしかすると、キミの『才能』にも何か変化があるかもしれません……ないかもしれません。
    確かめるために……改めて、奥底を聴き直してみましょう。
#3.大きなことの基準はお任せしますが、変化は……基本的に、期待はしないでくださいね。
#4.もちろん……望んで死地に飛び込むことだけが、『大きなこと』ではありません。
    平穏な日常の延長であれ……キミにとって心を震わせる人生の契機であれば、あるいは。
#5.それと、無償です。賄賂も、受け取りません。
---------------------------------------------------------------------------------

もしその上で『聴き直し』を望むなら……その旨を伝えると良いだろう。

※質疑について補足※
・スタンド供与時に『能力詳細』をお渡しします。
・基本的にはこの『能力詳細』を参考にしてPCを動かして下さい。
・詳細を逸脱、無視しない範囲ならば、細部の認識は『PLの解釈』に任せます。
・解釈は自由ですが、認識が食い違った場合は『判定者』のそれが優先されます。
 つまりセルフバトルなら『相手PL』解釈が、GMがいるなら『GM』解釈が優先です。
・『質疑』は、主にこの認識の食い違いを正す(再発を防ぐ)事を目的とします。
・一度でも板上で稼働したPC以外の『質疑』は、原則受け付けません。誤記などは対応します。

※成長について補足※
・金銭は受け取りません。金銭による成長はありません。
・基準は供与者の『主観』です。
・おおむねですが、高危難の方が『どちらかといえば』成長が近いです。

627『音仙』:2023/12/17(日) 05:02:23
>>626(りん『フューネラル・リース』)

「エエ。その通りです。
 『死に花』の美しさに価値を見出すのは、
 あくまで『遺された側』であるべき……
 花が綺麗だから死んでもいいなんて事はありえない」

「そして、少なくとも私には……
 キミの亡骸に咲く大輪より、
 『食べられるスズラン』の方が、
 よほど大きな価値があるものです」

「エエ、それではまた。どうか、キミの戦いが、生きて実を結びますよう」

628熊野『フォー・エヴァ・ロイヤル』:2024/01/11(木) 23:53:17
「ふ、ふふふふ・・・・・あははは・・・・
 ありがとう!『音仙』さん!」

宗像征爾との死闘の直後、救急車で病院に運ばれるまでの僅かな間に
熊野風鈴は『音仙』の下へと訪れていた
流れ落ちる血はそのままに、喜びと感謝の念を胸に抱いて

「貴女がくれた『力』のおかげで、人生が変わったわ!
 私・・・・今、とっても楽しいの!」

そう言うと熊野は楽しげに近況を語り始める

一つは『とある花の少女との一件』
少女を殺し、その後に現れた『花の怪物』から逃げた事・・・・
逃走の過程で5人の人間が死んだ

ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1621051851/724-749
ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1647262289/2-45

もう一つは『宗像征爾』との戦い
『花の少女』を追い詰める熊野に対して、正義感に燃える宗像を返り討ちにした事・・・・
互いの命に迫る、死闘の記憶
ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1665841153/490-538
ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453049803/491-516

「ああ・・・・楽しかったなぁ
 これからもきっと、もっと楽しい事が起きるんだろうなぁ」

629『音仙』:2024/01/12(金) 06:52:47
>>628(熊野『フォー・エヴァ・ロイヤル』)

       シュルルルルル

血を拭うタオルを貸すことはなく、
かといって傷口を抉る事もなく、
座ったままに『蔓』を伸ばして、『聴く』。

「『死闘』は能力を急速に磨き上げる。
 ……キミにおいては、それを楽しむ事も出来る。
 やり方は…‥私個人は、あまり感心しませんが、
 マア、具体的な否定をする事もないでしょうね。
 キミにも、キミの人生を楽しむ権利がある……」

          キィィイィィン

「……『フォー・エヴァ・ロイヤル』
 今はまだ『兆し』の段階ではありますが、
 キミの心がくびきから解き放たれたのなら、
 遠からず、『能力』に変化が出る兆しはあります。
 ……全てが『良い話』と断言はしかねますけど、
 キミなら、『悪い話』さえ楽しめるのでしょう」

「…………ひとまず、その『傷』
 ここに長居をするべきではありませんね。
 死ねば楽しめない。……どんな道を歩くにせよ、ね」

630熊野『フォー・エヴァ・ロイヤル』:2024/01/12(金) 20:45:59
>>629

「ふ、ふふ・・・・」

流れ出る血液を己の両手で受け止めながら、薄く笑う
傍に立つ『従者』は一言も言葉を発する事無く、その様子を見つめていた

「ご忠告、ありがとう
 ええ・・・・楽しみの為なら、ちゃんとした生活を送らないと、ね」

「また・・・・会いましょう
『音仙』さん・・・・」

631夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』:2024/01/20(土) 07:05:39

「ねぇねぇねぇ、しおんちゃんしおんちゃん。
 『ウサギみたいなオンナのコのウワサ』しってる??
 もしみかけたら『ハッピー』になれるんだって!!」

「そんで『アリスとウサギをイッショにみる』と!!
 なんと!!そのヒトは『2ばいハッピー』になる!!」

  「――――――だってさ!!」

              「ん〜〜〜〜〜〜」

「ハナシかわるんだけどさぁ、
 『ネコ』って『よる』でも『ハッキリみえてる』ってホントかな??
 『アリス』が『ネコ』と『シカクキョーユー』したら、
 『まっくら』でも『よくみえる』ってコトにならない??」

「スマホでも『せきがいせんカメラアプリ』とかあるじゃん。
 そういうのと『シカクキョーユー』するのってどう??」

「あと『ワシ』とか『タカ』はスゲー『シリョク』がイイって、
 こないだ『ディスカバリーチャンネル』の『アニマルプラネット』でみた!!
 そういうイキモノと『シカクキョーユー』したら、
 いつもより『チョーよくみえる』とかしない??」

632『音仙』:2024/01/20(土) 20:45:21
>>631

>「ねぇねぇねぇ、しおんちゃんしおんちゃん。
> 『ウサギみたいなオンナのコのウワサ』しってる??
> もしみかけたら『ハッピー』になれるんだって!!」
>「そんで『アリスとウサギをイッショにみる』と!!
> なんと!!そのヒトは『2ばいハッピー』になる!!」

「エエ………………噂程度には。
 真実がどうあれ……日常に楽しみを作ることは、
 毎日をハッピーに生きる秘訣と言えるでしょう、ね。
 少なくとも、私はキミと話すのは楽しいですし」

>「ハナシかわるんだけどさぁ、
> 『ネコ』って『よる』でも『ハッキリみえてる』ってホントかな??
> 『アリス』が『ネコ』と『シカクキョーユー』したら、
> 『まっくら』でも『よくみえる』ってコトにならない??」
>「スマホでも『せきがいせんカメラアプリ』とかあるじゃん。
> そういうのと『シカクキョーユー』するのってどう??」
>「あと『ワシ』とか『タカ』はスゲー『シリョク』がイイって、
> こないだ『ディスカバリーチャンネル』の『アニマルプラネット』でみた!!
> そういうイキモノと『シカクキョーユー』したら、
> いつもより『チョーよくみえる』とかしない??」

全てその認識で正しい。
むしろ、それが『ドクター・アリス』の『真髄』。
広き世界を捉える目は、あらゆる繋がりの先にある。

633宗像征爾『アヴィーチー』:2024/01/24(水) 22:16:53

見慣れた扉の前に立ち、『部屋の主』がいるかどうかを確認する。

自分自身の事というのは、意外に分からない部分が多い。
今、俺は一つの疑問を抱えている。
それに気付いたのは少し前だった。
何故そうしたのかが分からない。
その答えを見出す為に、俺は『藤原しおん』に会う必要を感じた。

おそらく、俺が求める答えは俺自身の中にある。

634『音仙』:2024/01/24(水) 22:45:23
>>633(宗像)

          ・・・  しん。

と、静まり返った廊下に『宗像』は立ち尽くす。
『音仙』は部屋の中にいるような気はした。
曲がりなりにも経験を積んだ直感が示すのか、
それとも『供与する者』の存在感がそうさせるのか。
しかし表札は『休業』を示してもいる。
『藤原しおん』は、来訪者を望んでいるのだろうか?


       ・・・


ドアとの間を妨げるものはない。


『音仙』の力を借りれば『己』を知れるかもしれない。
だが、それは『占い』や『カウンセリング』ではなく、
己の心の奥底の声を『自覚させる』行為である。
『宗像征爾』という人間が『望む答え』だけではない。
望まない答えも突きつけられる可能性がある。
あるいは『望み』などという尺度の外にある、
『受け入れられない答え』がそこにあるかもしれない。

少なくとも・・・『音仙』は、『願いを叶える者』ではないのは確かだ。

635宗像征爾『アヴィーチー』:2024/01/24(水) 23:20:06
>>634

『不在』を示す物がない事を確かめてから扉を開け、椅子に腰を下ろす。

「一つ『分からない事』があって来た」

『能力』について聞きに来た事は何度かある。
だが、今日は違う。
もっと根本的で重要な問題だ。

「最初に断っておくが、この疑問は『スタンド』とは無関係だ。
 だが、『スタンド使い』である前に、一人の人間として、あんたと話がしたい」

『藤原しおん』を正面から見る。
俺自身の中から答えを引き出す為には『対話』が必要だ。
しかし、誰でもいい訳ではなかった。
現状、俺の『副業』を知る人間は藤原しかいない。
だからこそ、藤原を『対話の相手』として選んだ。

「――――構わないか?」

『本題』に入る前に言葉を区切り、一拍の間を置く。

636『音仙』:2024/01/24(水) 23:25:52
>>635

「…………………………エエ、構いませんよ」

『音仙』はそこにいた。
『宗像』に笑みを向けることはない。

「私にキミが選んだ道の助言はできませんし、
 スタンド抜きでは、キミの心は分からない。
 そんな相手に話して……分かることがあるなら」

       「話しても、構いませんよ」

『聴かせてください』と彼女は言わない。
髪に半ば隠れた目が、『宗像』に視線を向け言葉を持つ。

637宗像征爾『アヴィーチー』:2024/01/25(木) 00:36:28
>>636

「――――感謝する」

椅子に掛けたまま一礼し、おもむろに口を開く。

「前に話したように、俺は『殺し屋』を始めた。
 まだ『駆け出し』だが、そう名乗る以上は、
『それに相応しい行い』をしなければならないと考えている」

「前提として『殺し屋は依頼を受けて殺す』人間だ。
 裏を返せば『頼まれない殺し』はしない」

「だが、俺は『ある人間を殺そうとした』。
 しかも、誰かに頼まれた訳でもなかった」

「『殺し屋』が『頼まれてもいない殺し』をやる。
 その時は疑問に思わなかったが、改めて考え直すと『辻褄が合わない』」

   「『なぜ俺は殺そうと思ったのか』」
 
               「俺が分からないのは『それ』だ」

『熊野風鈴を殺せ』という依頼は受けていない。
それならば『殺す理由がない』筈だ。
しかし、俺は殺そうとした。
全く『矛盾』している。
人間は『合理性』だけで生きてはいないという事実を、
まざまざと再認識させられた。
あるいは、こうした『非合理』こそが人間の本質なのかもしれない。
その根拠として、俺の中に『ある仮説』があった。

「ただ、俺の中で『何か』が引っ掛かっているのは分かる。
 おそらくは、それが『答え』になるだろう」

細切れに裂かれた『写真の切れ端』を、テーブルの上に並べていく。

「『馨を殺した人間』を目の前にした時も、似たような感情を抱いた。
 つまり、『最も考えられる仮説』としては、
 俺に『人間らしさが残っていたから』という結論になる」

『馨の命を奪った少年』と、『熊野の姿』が重なり合い、俺の身体を突き動かした。
そのように考えれば、理屈の上での筋は通る。
ただ、それは俺に『人間らしさ』が残っている事が前提の話だ。

「しかし、この仮説にも自信はない。
 俺の中に『人間らしさ』が残っているのかどうか――――」

『裂かれた写真』を見た時も、
俺の心には『怒り』も『悲しみ』も湧かず、ただ『破片』を拾い集めた。
そんな人間に『人間らしさ』が残っているとは、自分自身ですら俄には信じ難い。
それでも『可能性』があるとするなら『精神の象徴』が裏付けとなるだろう。

「一方で、こうも考えられる。
 もし、俺に『人間らしさ』が残っていなければ、
 『アヴィーチー』は発現したのだろうかと」

『別のスタンド』が発現していたか。
それとも『スタンド使いになる事』自体がなかったか。
いずれにしても俺には分からない事だ。

「あんたの『主観』で構わないから答えてくれ」

「『人間らしさ』が全く残っていなかったとして、
 その時の俺に『アヴィーチー』は発現したか?」

638『音仙』:2024/01/26(金) 18:38:27
>>637(宗像征爾『アヴィーチー』)

「……キミが『人間らしさ』を本当に失ったというなら、
 そうも悩んで、休業を掲げた私のところに駆け込んだりはしないのでは?」

              「ああ、イエ、嫌味ではありませんけど……」

 簡単に、音仙は断じた。

「聴いていない以上、キミが殺意を抱き戦いを挑んだ理由は分かりません。  
 義憤か使命感か……憐憫や、なにか贖罪のような感情なのか?
 そしてその結果、キミが積んできた多くの戦闘経験を覆すかのように、
 『策謀』の力によって正面から敗北を喫した事への……
 敗者が抱いて当然の悔しさや怨恨、戦士が抱くような畏敬、
 ……なにより。踏み躙られた怒りが『本当に無い』のかも、
 当然、『ウィスパーズ』の助けなしには、私にはわからない事です」

「キミ自身にも、分かっていないのでしょうからね」

じ、と視線を向けたまま、言葉は続く。

「だから何か分かることを……私の『仮説』を言いましょうか。 
 つまり、私にはやはり、キミは人間らしく見えます。
 人間らしさとは、美しい物や温かいものだけではないから。
 なにかに駆り立てられるように命を賭けた戦いに身を投じ、
 己の尊厳にもなりえるものを奪われても、怒りや悲しみを抱かず、
 合理的な、システムとしての『殺し屋』に身を落とすことをためらわない。
 戦いの前に写真を預けるのも、『合理』だったのかもしれません。
 ここに話を聞きに来たのも、あくまで、合理だったのでしょうか?
 でも……間違いなく『他』のためには『合理』に反して燃え盛ったのでしょう」

           「『セルフネグレクト』と、
            『人間らしい感情』は同居するものです」

「あえて言うなら……キミがすり減らし、
 今も失おうとしているのは……『人間らしさ』ではなく、
 『自分や、自分の人生のために向ける心』なのではないでしょうか?
 それはキミの境遇を思えば当然かもしれません。でも……
 キミはある種、必要以上に、自分からそれを捨てようとしているのでは?」

仮説には検討が必要だ。検討は個人では難しい。
そういう意味で、『ここに来た』のは必要だったのかもしれない。
悩みを抱えて歩く路程にも、意味はあるにせよ――――

「……マ、私とキミの仮説に結論を出す必要は、ここではないでしょう。
 そのうえで質問に答えるなら、『発現しなかった』でしょうね。
 キミが言うような意味であれ、言葉通りの意味であれ、
 『人間らしさ』がかけらもない人間にもスタンドは目覚めますが……」

         「キミの能力は『怒声』を上げる『復讐者』」

「そのようなスタンドは……『発現しなかった』でしょう。
 キミの能力は過去の埋火。今は埋もれていても消えやしないとはいえ、
 灰が積もり、冷めてしまえば、火も消えるもの。…………エエ、断言します」

639宗像征爾『アヴィーチー』:2024/01/27(土) 00:35:53
>>638

「そう―――――だな」

「『自分とは何なのか』という疑問に、今すぐ『結論』を出す必要はないだろう。
 それが出来るほど簡単な問題だとも思っていない」

「ここに来たのは『自分』が信用できなくなったからだ。
 『自分が信用できない』というのは、思っていた以上に厄介だと分かった。
 『自分自身から距離を置く事』は出来ない」

「『休業中』に押し掛けたのは、
 いい迷惑だっただろうが、今回は大目に見ておいてくれ」

写真の切れ端に視線を落とし、藤原の言葉を頭の中で反芻する。

  「俺には、決して『許せない人間』がいた。
   今の俺は『そいつ』と同じだ。
   だから、俺が『俺自身』を許す事はない」

        「それだけは、これからも変わらないだろう」

破片の一つを手に取り、黒い瞳が見下ろす。
『熊野の意図』は読める。
しかし、それは叶えられない。

「『奴を狙う理由』は『なくなった』。
 いや、『理由は最初からなかった』。
 気付くのは遅れてしまったが――――」

「『残り火』を掘り起こせたのは、悪くない経験だった」

視線は『破片』から『左腕』に移る。

「『形見』を寄越した男にも、『義理』を欠かさずに済む」

『依頼なし』で殺せば、『殺し屋の道理』から外れてしまう。
『自己矛盾』を解消した今、『殺意』は完全に消え失せた。
やるべきなのは、『熊野を殺す事』ではなく、『りんを守る事』だ。

「『他人は自分を映す鏡』だと言うが、
 あんたの言葉には『そうかもしれない』と思わせるだけの説得力がある。
 多くの人間と関わっていけば、『新しい気付き』を得られるかもしれない」

「今後、気長に考えてみる事にする。
 少なくとも、最初の『取っ掛かり』として、ここに来たのは間違いではなかった」
 
写真の破片を左手で一ヶ所に集め、それらを右手で受け止めて回収する。

「何か礼をしたいが、あいにく土産は持ってきていない。
 その代わり、俺から見た『藤原しおん』の印象を伝えておく」

藤原に向き直り、自らの言葉で語り始める。

「あんたは『スタンドを目覚めさせる力』を持ち、
 それを行使して『スタンド使い』を生み出している。
 『何故そうするのか』は想像するしかないが、『心の声を聴く』というのは、
 あんたにとって『なくてはならないもの』なのだろうと思う。
 『スタンド使いが増える』のは結果であって、
 おそらくは『声を聴く』方が大事なのではないかというのが俺の考えだ」

「俺の知る限り、『藤原しおん』は極めて思慮深い人間だ。
 他人とは常に一定の距離を保っていて、そうする理由も理解できる。
 『目覚めさせる』には客観的な見方が必要だろうし、
 この町にとっては『微妙な立場』だ」

「あんたが目覚めさせた事で生じる問題もあるだろう。
 もちろん救われる人間もいる筈だ。
 それを踏まえた上で、自分自身と『折り合い』をつけている」

「あんたは『心の声を聴く事』を止める気はないだろう。
 しかし、『災い』を望んでいる訳でもない筈だ。
 そうでなければ、俺に『仕事』を頼んだりはしなかった」

「――――強い『人間味』を感じるのは『その部分』だ」

椅子から立ち上がり、改めて一礼する。

「この次に来る時は『手土産』を持参するつもりでいる。
 あまり気の利いた品は用意できないが、『カステラ』でも構わないか?」

640『音仙』:2024/01/27(土) 20:32:39
>>639(宗像征爾)

「自分を大事にしない事に、キミは確たる理由を持っている。
 『殺し屋になる』というのも、自暴自棄なのではなく、
 勿論……『殺手のマテリア』の贅沢な暮らしに惹かれたわけでもなく、
 しっかりと考えて、その結論にいたったのでしょう。改めてそう感じました」

「……それを変える事を望んでもいないでしょうけど、
 今のキミから『今後、気長に』という言葉を聞けて良かったです、エエ」

それは『生き急ぐもの』からは決して出ることがない言葉だからだ。
『音仙』が浮かべていた表情の険しさが、わずかに和らいだのを感じた。

「私自身がどんな存在か――――おおむね理解はあっています。
 マアその、思慮深いかどうかはさておきますが、
 でも、せっかくです。少しだけ補足をしておきましょう」

「……『心の声』を聴いているのは、いくつか理由があります。
 好きだから。半端に目覚めた状態や、素質を眠らせた状態では危ないから。
 あるいは私の知らないところでスタンド使いが増えるのが、怖いから。

            ・・・
 そして…………私にも『探し物』があるから。
 町の音を収音する、私の成長しきった『ウィスパーズ』をもってしても、
 それを見つける事は出来ない……そういうものがあるからです」

             ギィ


「ずっと昔から探しています。

 …………『紅鏡町』という町を、ご存じですか?」

そのような町は恐らく聞いたこともないだろう。
架空の地名だろうか?

『宗像』が立ち上がると、『藤原しおん』は小さく頭を横に振る。

「……イエ、忘れてください。『カステラ』は、エエ。大好物です」

          「キミは……ええと。
            コーヒー派でよかったでしょうか?」

641宗像征爾『アヴィーチー』:2024/01/28(日) 05:42:41
>>640

部屋から退出しようとする途中で、藤原の問い掛けを受けて立ち止まる。
『心の声を聴く理由』に関して、ある程度の予想はしていた。
それらは概ね間違いではなかったらしいが、
『特定の何かを探している』とは考えていなかった。

「――――『知らない』な」

一度も聞いた事のない地名だった。
『ウィスパーズ』の全貌は把握していないが、以前の仕事で協力を得た経験から、
『情報収集』に長けた能力である事は知っている。
それでも見つけられないというのなら、『見つからない理由』があるのだろう。

「あんたに見つけられない『探し物』を、その分野の『素人』に掴めるとも思えない」

「ただ、もし何処かで耳にする事があれば、それも『手土産』に加えておく。
 今まで世話になってきた分、それぐらいはさせてもらう」

『アリーナ』なら、何かしら知っている事があるかもしれない。
しかし、藤原には手を出しにくい領域だろう。
『桜島派』の『吾妻常喜』には、ちょうど報告しようと思っていた事もある。
連絡を取った時に『紅鏡町』の名前を出す程度なら、大した手間は掛からない。
吾妻も食えない男だが、少しでも反応があれば手掛かりの足しにはなる。

      「ああ――――」

俺は『穏やかに暮らしてはならない』。
いつか病院で『一抹貞世』の頭を撫でた時、
長く忘れていた『何か』が心の片隅に生じたように感じた。
しかし、すぐに『錯覚』だと切り捨てた。
それを許容するというのは『安らぎに身を委ねる』という事だ。
すなわち『俺自身』を許す事になり、同時に『憎むべき相手』を許す事になる。
だからこそ、俺が『安らぎ』を感じる事はあってはならない。
生きている限り苦しまなければならない。

  その為に、俺は生きている。

               「一つだけ『注文』がある」

『自分自身が信用できない』という感覚は、
他の誰かが信じられない事よりも遥かに息苦しいものだ。
何処に行こうが『自分』は追ってくる。
そして、何時また裏切られるか分からない。
俺が『怪物』について話した時、『りん』も同じような気持ちを味わったのだろうか。
『だから理解できる』とは言わない。
本当の苦しみは、それを経験した当人しか分からないだろう。
だが、考える時間は終わった。

    俺は『俺に出来る事』をするだけだ。

「コーヒーを用意する時は『ブラック』にしてくれ」

ささやかな注文を伝え、『次の目的』に向かって部屋を出ていく。
藤原ほど困難ではないだろうが、俺にも『探し物』がある。
かつて出会った『直せる男』を見つけ出し、『約束』を果たさなければならない。

642『音仙』:2024/01/28(日) 15:32:32
>>641(宗像征爾)

「私は『聴く』だけ……頼りとしている能力ではありますが、
 キミが想像する程万能というわけではありません。
 たとえ『万』を聴く事が出来ても、
 『百』の視界には敵わない……というのは卑下しすぎですが」

       「『紅鏡町という言葉』だけなら……
        知っている者がいるのは把握しています。
        例えばアリーナはその一つでしょう。
        ほしいのはその先、ですね」

注文を追加で付けるのは図々しいようだが、
『図々しさ』とはある種『体重を預ける』ようなことだ。
今の『宗像』は極めて危ういバランスの上にいる存在だが、
少なくとも『音仙』からは一定の信頼を受けている。

ひとまず、『吾妻』相手にカードを切る必然性は無くなったが、
もちろん音仙が知る以上の何かを持っている可能性もあるはずだ。

「――――ブラックでしたら、
 ただ淹れるだけでよければ。簡単な注文ですね。
 キミが豆だの挽きかただのを指定してくるなら、
 まあ……それはそれで、面白くはありますけどね」

            「それでは、行ってらっしゃい」

643夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』:2024/02/10(土) 04:03:13

「しおんちゃんしおんちゃん、チョット『こみみ』にはさんだんだけどさぁ。
 またまたまた『シアイ』にでるコトになったっぽいんだよね〜〜〜〜」

      「『ダレ』が??」

                「『わたし』だ!!」

  「つーワケで!!ちょっとカクニンしとこっかな!!」

             「――――と、おもってさぁ〜〜〜〜」

>これらのネイルは任意で取り外し可能。射程距離『5m』を超えると解除される。

「コレって『アリス』から『5m』なの??
 それとも『アリスのアリス』から『5m』??
 スゲーいまさらだけど、チョーだいじなコトだよね」

644『音仙』:2024/02/10(土) 07:51:49
>>643(夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』)

「ああ、そのことは――――まだ聴いておりませんでした。
 どのような相手と戦うにせよ、自分を知って損はしませんからね」

          シュルルルル 

「質問の答えは『ドクター・アリス』を起点にした『5m』です。
 ネイルはスタンドの一部である以上、そうなるようですね」

回答を終えても、『藤原』はぽつぽつと言葉を続ける。

「……キミの『ドクター』は必ずしも、
 『アリーナ』の……特に、多くの派閥がC級戦で採用する、
 通常のリングでの一対一を『適所』とはしないスタンドです。
 『ベリル』さんのようにキミに似た能力傾向を持つ相手や、 
 『レーン』さんのように『嵌める』事に勝機を持つ相手と異なり、
 『一対一の性能』と『攻防のセンス』に長ける相手となれば、
 知覚により出方を探り、視界を奪い、感覚を攪乱する。 
 ……能力で出来るそれの、その先が求められるでしょう」

        「アリーナの美点は敗北が許され、
         それが次の戦いに向けての研鑽になる事。
         そして、何より勝利が称えられることです。
         そのどちらになったとしても……キミらしく、楽しんで来て下さい」

645夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』:2024/02/11(日) 03:52:01
>>644

    「ほうほう」

           「ふむふむ」

                  「なるほどなるほど」

「『アリス』のカノウセイは『そこなしぬま』だからな!!
 どんだけしずんでいっても、まだまだ『ソコ』がみえない!!
 しおんちゃんのコトバで、『ミズをえたイソギンチャク』みたいにゲンキでた!!」

「『ランキング』??とか、あんまキョーミないんだけどさぁ〜〜〜〜。
 『しらないハバツ』??っぽいから、ソレみにいきたいってカンジでさぁ〜〜〜〜。
 ついでに『アリス』の『あたらしいカオ』もみてみたいよねぇ〜〜〜〜」

「そーいうコトで!!アリスはたびだつのであった!!ジカイにつづく!!」

646鷲見 健治『2NDハンド・ファイア』:2024/02/23(金) 13:23:13
急ぎじゃない。ちょいと質問だ。

・『赤熱』は蹴りでも起こせますか?
・『炸裂』は蹴りで起こせますか?
・『赤熱』させた場所は分かる?
・『赤熱』は個別に解除できますか?
・人型ヴィジョンの手、腹部、腕を『赤熱』させた時は本体の肌に直接、『赤熱』が引き起こりますか?
・『赤熱』を4つ重ねたとします。これは4つ重ねた1つの『赤熱部』と扱われ、新たに2つ目の『赤熱』を別の場所に付与できますか?

647『音仙』:2024/02/23(金) 18:42:13
>>646(鷲見)

>・『赤熱』は蹴りでも起こせますか?
>・『炸裂』は蹴りで起こせますか?
起こせない。赤熱現象はこのスタンドの拳でのみ引き起こせる。

>・『赤熱』させた場所は分かる?
なんとなくの方角程度(精D)は分かる。高度や距離などは分からない。

>・『赤熱』は個別に解除できますか?
視認していれば、個別でも解除出来る。

>・人型ヴィジョンの手、腹部、腕を『赤熱』させた時は本体の肌に直接、『赤熱』が引き起こりますか?
赤熱による根性焼のダメージは皮膚に直接フィードバックするが、赤熱そのものはフィードバックしない。
なお、『赤熱箇所があるスタンド』は

>・『赤熱』を4つ重ねたとします。これは4つ重ねた1つの『赤熱部』と扱われ、新たに2つ目の『赤熱』を別の場所に付与できますか?
出来ない。【基本情報】の8にある通り、そもそも3つまでしか重ねられない。

648『音仙』:2024/02/23(金) 18:46:42
>>647(途中送信した部分の追記)

>・人型ヴィジョンの手、腹部、腕を『赤熱』させた時は本体の肌に直接、『赤熱』が引き起こりますか?
赤熱による根性焼のダメージは皮膚に直接フィードバックするが、赤熱そのものはフィードバックしない。
なお、『赤熱箇所があるスタンド』をそのまま解除した場合、解除時にすべての赤熱箇所は炸裂する。

649鷲見 健治『2NDハンド・ファイア』:2024/02/23(金) 19:16:45
>>647-648
回答ありがとうございました。

650夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』:2024/02/24(土) 17:48:37

「ねぇねぇねぇ、カメラが『みっつ』とか『よっつ』とかついてるスマホってあるじゃん。
 もし『シカクキョーユー』したら、ゼンブがイッペンにみえちゃうのかなぁ??
 あとさぁ、ソレってカメラがキドウしてなくちゃダメ??」

     「――――ためしたほうがはやいな!!」

「アリスのスマホ、『トリプルカメラ』なんだよね〜〜。
 こないだキシュヘンしてきた。
 で、イマからスマホに『シカクキョーユー』してみようとおもうんだけど、
 どんなカンジになるとおもう??」

           「んっと――――」

「イッコ『ぼうえんカメラ』なんだけど、とおくがハッキリみえるとかない??」

651『音仙』:2024/02/25(日) 02:29:12
>>650(夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』)

「『視覚がないもの』は対象外になりますが……
 生き物が目を閉じていても能力対象になるように、
 カメラ機能が今OFFなだけなら、対象に出来ます。
 ただしOFFのカメラは何も写していないので、
 視覚的情報は得られない、という事にはなりますね」

  「トリプルカメラでどうなるか、については……」

「今、キミが感じている通りですね。
 『伝達』は器官一つ一つごとに作用するのではなく、
 対象の有する『感覚』全てを得るというものです。
 3つのレンズが仮に存在するとしても…………
 写す光景が一つなのであれば、得られるのは一つ。
 スマホを望遠カメラに切り替えれば、視界もそうなります」

「そういうわけですが…………ご納得はいただけました?」

652夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』:2024/02/25(日) 20:55:30
>>651

  「――――『わかった』!!」

           「じゃ、いってくる!!」

                   「まったね〜〜〜〜!!」

653夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』:2024/03/27(水) 21:40:17

「しおんちゃんしおんちゃん。
 ジツはスゲーだいじなコトがあるんだけどさぁ。
 まぁまぁ、ちょっとみててよ」

『ドクター・アリス』が『ネイル』を取り外し、指弾の構えを取る。

「コレでビシッてやったら、『アリス』とおんなじスピードでとんでくとおもうんだけど、どうおもう??
 マエやったときはできたんだけど、イマもできるかな??」

654『音仙』:2024/03/28(木) 02:36:16
>>653(夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』)

         ジ…

「なるほど……そうですね。
 『投擲』同様、『指弾』もスペックが乗るものです。
 特に、『精度』に優れるキミのスタンドであれば、
 狙いの難しさについては克服できますし…………
 軽く小さなものしか飛ばせない点についても、
 キミの『ネイル』であれば、何ら問題はないでしょう」

「……ああ、『投擲』同様と言いましたが、  
 投擲の威力は『スペック』だけではなく、
 『物の重さ』によっても決定されてくるものだから……
 ネイルに限らず…………とても軽く小さなもの、
 例えば『ベアリング弾』などもそうだと思いますが、
 『威力を乗せる』のは指弾の方が向くかもしれません。
 ……いずれにせよ『破壊力』に乏しい性質を考えると、   
 衣服を容易く貫通させるようなことは出来ないはず。
 しっかり『効く当て方』の工夫は、必要になりますね」

655ソラ『ステインド・スカイ』:2024/04/04(木) 18:29:54
こそっ

音仙に元へやってきたソラ
何か緊張した様子だが

「こんにちは…」

いつもなら音仙の方がサイフォンで飲み物を淹れてくれるだろう

「あぁ、今日は…
 こっちで淹れていいかな?」
「ハーブティーを淹れようと思うんだけど…」

手に持っている紙袋の中身がハーブティーの葉だろう

「お茶請けも、まぁ、作って来たんだけど…」

656『音仙』:2024/04/04(木) 19:19:56
>>655(ソラ『ステインド・スカイ』)

「ああ……こんにちは、『ソラ』
 キミの活躍はいつも『聴いて』います……けど、
 顔を見せてくれると、聴くだけより嬉しいですね。
 百聞は一見にしかずと……私が言うのもなんですが」

           シュルル

『蔦』を操り、飲み物の準備をしようとしたが、
『ソラ』からの申し出を受け、ゆっくりとそれを止める。

「それは……エエ、ぜひ。ご馳走になりましょう。
 お茶請けも楽しみです。
 ちょうど今、煎餅以外切らしていたので……」

        フ…

口元には小さく笑みを浮かべ、
髪に半ば隠れた両目も、喜色を浮かべていた。

「ソラは……ハーブティーが、お好きなのですか?」

紙袋に視線を向けつつ、『茶道具』が必要なら貸し出すだろう。

657ソラ『ステインド・スカイ』:2024/04/05(金) 16:44:51
>>656
「知り合いが淹れてくれたのを飲んでから、気に入って」

音仙が茶道具を貸してくれるというなら、喜んで厚意に甘えよう
ただ、カップは自前の物を使う

「ちょっと待っててくれ」

音仙に借りた道具を用いてハーブティーを淹れていく
透明なカップに注がれたのは、鮮やかな水色の液体
花の優しい匂いが漂ってくる

マロウブルーというハーブティーだ
正直、煎餅とは合わないだろう

「飲んでほしくて、練習したんだけどどうかな?」

658藤原しおん『ウィスパーズ』:2024/04/05(金) 17:45:38
>>657(ソラ)

「趣味の素敵な知り合いを持ちましたね。
 ……水色の飲み物というのは珍しい。
 このカップだと、増して綺麗に映えますね。
 キミの趣味が素敵だから、類が友を呼んだのかも」
 
       カチャ

少しだけ音を立てながら、カップを手元に寄せた。
マナーがどうこう言う人間はこの場にはいない。
そういう席でもないだろう。親しい同士なのだから。

「お茶というのは奥が深いですよね。
 香りも、色彩も。味は……不思議と、
 私の舌には似て感じるものが多いですけど……」

         ス…

「ああ喋っている内に冷めてはもったいない。
 いただきましょうか…………」

口元に器を運ぶ。
マロウブルーのお茶はわずかなとろみを持ち、
華やかさで視覚を存分に喜ばせてくれる反面、
味というほどはっきりした味はしないけれど――

「…………美味しい。エエ、とても……優しい味ですね」

        
         そう零して、二口目を口にした。

659ソラ『ステインド・スカイ』:2024/04/06(土) 14:50:13
>>658
こういう場では堅苦しい事は言いっこなしだ
楽しく、美味しく茶を楽しむのがマナーというものだろう

「薄いでしょ?」

味が薄いというのは飲みやすいとも言えるが
人によっては物足りなさを感じる

「俺は、この薄さ好きだけど」


はちみつとカットレモンをテーブルに置く

「薄かったら、これで調節してみてくれ」

入れるのははちみつ以外の選択肢もある
味が薄いという事は、それを自分色に染めやすいという事だ


そして、マロウブルーの特徴は色が変色する事だ

「それ、色が変わるんだよな」

最初は青空のような透き通った青色だったものが
時間の経過とともに紫色に変化するのだ

「色が変わると、藤色っぽくて…
 それも好きなんだよな」

「…そろそろお茶請けを出すか」

660『音仙』:2024/04/06(土) 18:42:19
>>659(ソラ)

「エエ、まあ、濃くはないですが…………
 きっと、舌だけで味を楽しむものではないのでしょう」

               ス

「とはいえ、せっかく用意してくれたことですし……ね」

はちみつとをひとすくいだけ溶かしいれる。
レモンは――――いったん、そのままにしておいた。

                 ズズ

「藤色。……ふふ、そうですか」

甘くなった紅茶を口に入れつつ、ソラの話に耳を傾ける・・・

「テレビか、動画サイトで……色変わりする紅茶を見たような。
 もしかすると、それがこれだったのかもしれません。
 ……百聞は一見に如かず、そして一見も……この目で見るのが、一番」

            「ああ、味わうのはもっと、かも?」

お茶請けに視線を再び向ける。

「お皿と……フォークは必要ですか?」

『蔓』を少しだけ動かし、必要なら取ることをアピールしておいた。

661ソラ『ステインド・スカイ』:2024/04/07(日) 17:57:21
>>660
「いや、これはスプーンだな」

袋からカップを2つ出すと
皿に乗せてとん、と一叩きする

ぷるん

そんな擬音が聞こえてきそうな
柔らかく震える物体が皿の上に鎮座していた

青いゼリーだ
青という色は通常、食欲を減衰させる効果があるが
ゼリーとなると話が変わる
清涼感のある透き通った色をしているのは、ゼラチンではなくアガーを使用したからだろう

青空を思わせるようなゼリーの中には寒天が散りばめられている
音仙の方には、白い雲が
ソラの方には、藤の花が
雲はミルクで、藤の花は紫キャベツで着色したのだろうか

「マロウブルーをゼリーにするのは難しかったから
 バタフライピーをゼリーにしてみたよ」

マロウブルーもやろうと思えばゼリーにする事は可能だが
今のソラの技術では難しいようだ

「…食べながら話がしたいな」

662『音仙』:2024/04/08(月) 10:09:57
>>661(ソラ)

「綺麗ですね。お店で売っているぐらい……
 キミがこのために試行錯誤してくれた事が、
 私にとっては……いっそう、嬉しくなります」

『インターネット』で検索をすれば、
あるいはデパートの地下にでも行けば、
似たようなものは目に出来るかもしれない。
だが、同じものを目にすることは決して出来ない。

「……『話』」

それを食べる前に、『しおん』は茶を一口だけ含み……

             コト

「あえてそう口にしたということは……
 『雑談』を嗜みたい、というわけではないのでしょう」

カップをソーサーに置き直し、『ソラ』を見つめる。

「『話』をしましょうか。……私はもちろん、『聴く』側です」

背後の『音響機器の大樹』……『ウィスパーズ』。
数本の蔓がゆっくりと伸び、『音仙』と『ソラ』の周囲を取り囲む。

663美作くるみ『プラン9・チャンネル7』:2024/04/08(月) 17:33:39

「こんにちは、音仙さん。今日は『質問』を持ってきました」

「私は『プラン9・チャンネル7』を、『時代と共に進化するスタンド』だと思ってるの。
 『新しい機器』が開発されて普及する度に、『能力対象』は増えていくでしょう。
 例えば、『20年前』にはなかったような物も今はあって、
 今はない物でも『20年後』には登場するかもしれない――――」

「ここからが本題なんですけど、現代の『カーナビ』は主に二種類が主流ですよね。
 一つは『AV一体型カーナビ』で、もう一つは『ディスプレイオーディオ』。
 厳密に言うと、後者はカーナビじゃなくて、
 スマホと連携してナビアプリを利用する事が前提の機器なんですよ。
 私の車に積んであるのも、このタイプです」

「それで、このディスプレイオーディオは、
 スマホ連携で『ハンズフリー通話』や『メッセージの送受信』も出来るんです。
 多分、私が何を聞きたいかは、もう分かって頂けてるんじゃないでしょうか?」

             スッ

「ええと…………『ディスプレイオーディオに関する質問』」

スマホを取り出し、あらかじめメモ帳アプリに記録しておいた内容を読み上げる。

「誰から電話が掛かってきたか分かる?
 誰に電話を掛けたか分かる?
 誰にメッセージを送ったか分かる?
 誰からメッセージが届いたか分かる?
 送受信したメッセージの内容が分かる?
 アドレス帳と同期させていたらアドレス帳の中身が分かる?」

「――――以上です。
 最後の質問以外は『保存されているデータ』に含まれませんが、
 『過去三日間の使用記録』で分からないかと思うんですけど、どうでしょうか?」

「限りなくリスクをゼロにして情報を得る方法を考えてみたんです。
 『誰も乗ってない車』なら、普通は気付かれる事がないですから。
 もちろん犯罪をやる気はありませんけど、
 いざという時の為に『自分の能力』は知っておきたいので」

664『音仙』:2024/04/08(月) 22:43:34
>>663(美作くるみ『プラン9・チャンネル7』)

『美作くるみ』は『音仙』からの回答を思い出す――

>誰から電話が掛かってきたか分かる?
>誰に電話を掛けたか分かる?
>誰にメッセージを送ったか分かる?
>誰からメッセージが届いたか分かる?
>送受信したメッセージの内容が分かる?
>アドレス帳と同期させていたらアドレス帳の中身が分かる?

『ディスプレイオーディオ』はもちろん『音響機器』であるため、いずれも可能。
アドレス帳について、『同期させていたら』という前提も正しい。

ただし、『ディスプレイオーディオ』の普及率は、
2024年現在、まだまだ支配的な状況とは言えないため、
『車なら確実に備えている』といった物ではないのは留意が必要。

本体に再生機能がある『ドライブレコーダー』の録音録画内容など、
別の情報源も併せて活用するのが『無難』かもしれない。

665ソラ『ステインド・スカイ』:2024/04/08(月) 23:01:00
>>662
「いや、そんなに堅苦しい話じゃないよ…
 お茶を飲みながら、気楽に聞いてもらえればいいんだ」

薄味のマロウブルーを一口飲んで言う

自分達を取り囲む『ウィスパーズ』の蔓を見る
少し緊張するが……
真剣に自分の声に耳を傾けてくれている
そう分かるから、嬉しい


「まずさ、聞きたいんだけど…」
「貴方と最初にあった時と比べて…
 俺って変わったかな?」

まだ本題ではないが、ソラにとっては大事な話かもしれない

カップを二人の視線の間に入るように持ち上げる
時間とともに色が変わるティー
今の色は、どんな感じだろう?

666『音仙』:2024/04/08(月) 23:18:57
>>665(ソラ『ステインド・スカイ』)

「おっと……失礼、勇み足でした。
 足ではなく耳なのですが……それはともかく」

       シュルル

蔓が少しだけ縮むが、『聴いている』事に変わりはない。

「キミは『変わり』ましたね。
 ……もちろん、良い意味で」

短く区切り、爽やかなゼリーをひとすくい食べ、
飲み込んでから…………話を続ける。

「もちろん『心の音』の話ではなく、
 私から見た印象の話です。
 キミの本心とは食い違うかもしれませんが……」

「かつてのキミは…………儚く見えました。
 ここに来るまでの出自を考えれば当然ですが、
 触れるだけでも、崩れそうなほどに。
 言葉にも……今よりずっと、不安が滲んでいた、
 そんな覚えがあります。……今とはまるで違う」

ゆっくりと紡がれる言葉は、どの瞬間も、
『藤原ソラ』のためにある物だった。
会話である以上それは当然かもしれないが、
用意した言葉を並べているだけではない。

「キミ自身は……どう考えていますか?
 ここに初めて来た時から、キミは自分の……
 空のキャンパスを、何色かに染めることが出来たでしょうか……?」

667ソラ『ステインド・スカイ』:2024/04/09(火) 19:25:32
>>666
とても柔らかく、一掬いするとふるふると震えるゼリー
マロウブルーとは違い、かすかな豆の香りがする
バタイフライピーもマロウブルーと同じくとても薄味だが
このゼリーには甘くなり過ぎないギリギリの甘さと
柑橘のような風味で味付けがされている

「…自分でも何か変わった気はするんだ」
「でも、具体的にどう変わったかっていうのは
 自分じゃよく分からない」

その表情は不安とも困っているとも戸惑いとも
どうとでもとれそうな表情をしている

「何かさ、キャンパスに絵具を塗っていくんだけど
 何か描いたらすぐ取り替えて、また白い紙に絵具を塗って…
 それを繰り返してるって感じがする」


「でも、最初は青と藤色の絵具しかなかったのが
 最近は色の種類が増えて来たっていうか…」

前だったら音仙くらいしか人の事を気にしなかったが
今では多少なりとも他人を気にするようになって来た
そんな自分の変化に戸惑いを感じているといったところか


「前にさ、貴方とはいつまでも一緒にいられないって言ったじゃん?」
「…それで、自分なりに自立して変わろうと思ったんだよ」
「でもさ、変わっていくと、逆に思うんだよ」
「貴方と…母さんとずっと一緒にいたいって」

668『音仙』:2024/04/10(水) 02:08:21
>>667(ソラ『ステインド・スカイ』)

「ごくわずかな色で、美しい絵を描く画家もいます。
 ですが…………そうした人たちの多くは、
 別に、他の色だって使うことはできた。
 『多くから選択できる』ことは、
 決して『その中のひとつを選ぶこと』と背反しない」

言葉をゆっくりと選びながら話すその様子は、
かつて『スタンド』を与え、名を与えた時にも近い。

「キミが……二色の世界に留まるのではなく、
 たくさんの色を手に入れて、
 それでも、その二色を大切にしてくれるなら。
 私という足枷に縛られず、どこにでも行けるけれど、
 帰る場所として私を覚えていてくれるのなら、
 私は…………それを、心の底から、嬉しく思います」

       「ありがとう、『ソラ』」

それだけ、意味のある会話だと思っているから。

         シュルルルルルルル

             ルルル

     「だから、『ウィスパーズ』……
      私のスタンドで、
      キミの心音を改めて聴きましょう」

『蔓』が『ソラ』の周囲にゆらめく。


「変わった心は時に『能力』さえも進化させる。
 ――それが、キミの世界により多くの色彩を与える事を祈って」


特に阻止をしないなら、『ウィスパーズ』は行使される。

669ソラ『ステインド・スカイ』:2024/04/10(水) 20:53:17
>>668
「…最初は、何のために生きてるのか分からなかった」
「無駄に生きてて、何のために存在してるのかも分からなかった」
「っていうか、今でも分からない」

「でも、今はそれだけじゃない」

「自分の中に色が増えてくと、この色が
 藤色が大事だって事が分かるようになったよ」
「自分が生きてる意味は分からないけど
 母さんと居ると楽しい」
「だから、今は貴方と居るために生きてる」

「ずっと、帰る場所でいてほしい」


周囲に『蔓』が揺らめいているが、ちっとも不安は感じない
だって、音仙が聴いてくれるんだから
むしろ安心するような、何か暖かいものをソラは心に感じていた

670『音仙』:2024/04/14(日) 22:52:40
>>669(ソラ『ステインド・スカイ』)



       キィィィィィィィ――――――――――― ン



「……さあ、聴き終わりました。
 スタンドの『変化』は、得てして心情だけでなく、
 経験した『戦い』や『岐路』にも左右されるもの。
 キミの『ステインド・スカイ』は広い可能性を持ち、
 それゆえに…………『まずは』この色を身につけた」


―――――――――――――――――――――――――――


『ステインド・スカイ』は『ソラ』が経た戦いと、
日常の中で得た色彩により『第二の天候』を発現する。 

条件となる無生物の性質は、『電力』を蓄えている物体。
これを核とした雲は『帯電』した『雷雲』として浮かび、
触れたものに電撃を浴びせかけるだけでなく、
電量に応じた『落雷』を発生させることが出来る。

威力こそスタンガン程度だが、隙を作る事に長け、
これまで以上に『有利な戦場の構築』が可能となった。

『ステインド・スカイ』
破壊力:C スピード:B 射程距離:E
持続力:C 精密動作性:C 成長性:A→B

――――――――――――――――――――――――――――

   
       「それが、藤原ソラ……キミの『新たな境地』」


「……雪に続き、雷。あくまで悪天候であることは、
 キミ自身がまだ『苦難の旅』の中にいる証か、
 それとも、帰る場所の……その、大切さを、
 深く知ったがゆえの『険しい外界』の象徴でしょうか」

「どちらにせよ……キミのこれからを描く、助けになるはずです」

671ソラ『ステインド・スカイ』:2024/04/15(月) 19:49:48
>>670
『ウィスパーズ』により聴き取られた
『ステインド・スカイ』の新しい『天候』

          『雷』

ここまで、荒々しい戦いを続けてきたソラが
その色を得るのは納得の結果かもしれない


「悪天候か…」
「確かに、心の中で雪が降ったり雷が落ちたりするけど」
「でも、今は凄く安心出来る気分だ」
「どんな吹雪が吹いても、でっかい雷が落ちても
 帰る場所……貴方の傍にいれば安心出来る」

少し時間が経ち、ちょっと冷めたマロウブルーを一口飲み
徐に席を立つ

「だから、さ、その…」
「抱き締めてくれない?」
「いや…成長したお祝いって事で」

照れながらも音仙の前で素直な欲求を示す
これもある意味、成長と言えるのだろうか

672藤原しおん『ウィスパーズ』:2024/04/16(火) 11:55:18
>>671(藤原ソラ)

              ツル…

ゼリーを食べながら、『ソラ』の様子を見る『音仙』。

あるいはあの『夏』の記憶が、
『雷雲』というイメージを能力に結び付けたのか、
それとも単なる偶然なのか………いずれにせよ。
重要なのは新しい力を『どう使うか』の方だろう。

「一つだけ……言っておくとすると、『帰る場所』は、
 一つでないといけないという決まりはありません。
 どうかキミの思うまま、歩み続けてほしい」

           ギィ…

         「けれど……今は」

腰掛けた安楽椅子の角度をゆっくりと変え、
座ったまま、空いた空間にほうへと体を向ける。

「…………………………おいで、『ソラ』」

            ポン


膝にかけたブランケットを叩く。
『しおん』の方から抱きしめに来ないのは、
あくまで『ソラ』のための時間だからだろうか。

いずれにしても、それ以上講釈を言うでもないようだ。

673ソラ『ステインド・スカイ』:2024/04/17(水) 18:33:17
>>672
『帰る場所』は幾つあったって良い
どこに帰るかもソラの自由だ
だから

 ・・
「ここを選ぶのも自由だよね」

音仙の元へ歩み寄り
そっと音仙…藤原しおんに抱き着いた

「どんな色に染まっても、居場所が増えても
 この色が……ここが一番の特別だと思う」
「だから、ずっと居場所でいてほしい」

これまでにない安らかな表情を見せる

「好きな食べ物ってある?
 今度作って持って来るよ」

「それで、その…
 もう一つお願い…」
「撫でて…ほしい…」

674藤原しおん『ウィスパーズ』:2024/04/17(水) 19:13:05
>>673(藤原ソラ)

「キミは時に驚くほど大人びているから……
 こういう姿を見られるのは……嬉しいです。
 キミからすると、気恥ずかしいかもしれませんし」

         ス…

「私も…………不慣れな部分は、あるのですけど。
 これから続けていけば、いつか慣れるでしょうね」


頭を撫でる手指は細く、弱い。
抱き着いた体も大人としては相当にか細く、
そこに『供与者』の姿はない。

「私は……クリームを使った、温かい料理が好きです。
 例えばクリームシチュー……グラタンも良いですね。
 持ってくるには少し不便かもしれませんが、
 いつか、食卓を囲めれば……それも嬉しく思います」

        「『名付け親と子だから』ではなく、
         他でもない……キミと私だから、ね」

675ソラ『ステインド・スカイ』:2024/04/19(金) 16:09:27
>>674
ソラがこんな姿を見せるのは音仙に対してだけだ
気恥ずかしさというのはあるだろうが
彼女の前でだけは、子供みたいになれる

撫でられる白い髪は意外と触り心地がよく
絹のようにふわっとしながらさらさらとしている
肌もしっとり、つるっとしてぷにっとしている
化粧だとかをしているわけではないが、髪や肌の手入れは意外としっかりしているようだ


「クリームシチュー……グラタン
 俺も好きだな」
「一緒に作りたいな」
「デザートにクレームブリュレも作ってさ…」

か細く弱い手指だが、それが優しくて心地良く
次第にまどろみに誘われ、音仙に無防備な姿を晒す


最初は名付け親だったから、或いは最初に見た人だったからかもしれない
けど、今はそれだけじゃない
藤原しおんという個人に敬愛を抱いている

676藤原しおん『ウィスパーズ』:2024/04/19(金) 17:47:10
>>675(藤原ソラ)

やがて音の消えた部屋の中、
『しおん』はそれ以上の感情は言葉で表さなかった。

      それを言葉よりずっと、
       早く深く伝える温度があるから。


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