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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その2
628
:
夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』
:2017/08/14(月) 11:18:53
>>627
ブラックアウト
存在しない『視覚』の移植は『盲目化』を意味する。
能力の対象となった者の眼前から、『本来の世界』は幻の如く消え去る。
そして、対象者は『異なる世界』へ誘(いざな)われる。
そこにあるのは――『私の世界』。
ほんの僅かな光さえ存在しない『光なき世界』。
ただ延々と連なる暗闇で満たされた世界。
カ ッ ! ! !
同時に、『ドクター・ブラインド』の両目が開く。
光を持たなかった両目に――『視覚』が宿る。
文字通り『開眼』した双眸が、ベティと『シンプリー・レッド』の姿を確かに捉えている。
さっき『貫手』を選んだのは、攻撃した後に出来るだけ速やかに離れるためだ。
ベティが動きを止めている間に、その場からバックステップして距離を取る。
これも嘘に抵触するかもしれないが、自分が言ったことだから構わない。
――それよりも、今はもっと重大なことがある。
(……!!!)
こちらの居場所が探知されている。
予想外の事態を受けて、表情に緊張が走る。
その原因は、すぐに分かった。
おそらく――いや、間違いなく『ドクター・ブラインド』に取り付いた『腕輪』のせいだろう。
ベティは、この『腕輪』の位置を感覚で理解できるに違いない。
正直なところ、計算外だった。
しかし、ここで屈するわけにはいかない。
諦めるわけにはいかない。
負けるわけには――いかない。
心を落ち着かせて思考をクリアに保ち、次なる行動に意識を傾ける。
位置が知られているのは確かに痛い。
だが、逆に言えば、これは利用できるはずだ。
『腕輪』によって位置を把握しているのなら、
位置を掴まれているのは『ドクター・ブラインド』だけだろう。
本体である私の腕には『腕輪』はない。
つまり、『私の位置』をベティは探知することはできないはず。
まず、私が持っている枝とスカーフを『ドクター・ブラインド』に渡す。
枝を脇に挟み、負傷した腕でスカーフを持ち、無事な腕をフリーにしておく。
そして、『ドクター・ブラインド』を私から徐々に離し、
円を描くような軌道でベティの側面に回りこませるように移動させる。
移動させるときには、あえて足音を立て、ベティの意識をそちらに誘導するようにしたい。
少し予定とは違う形になってしまうが、
あらかじめ取るつもりだった行動(暗号スレ
>>12
パスワード『yumemi』)を実行に移す。
『ドクター・ブラインド』を移動させながら、フリーになっている腕で落ちている小石をかき集め、
スカーフの中に包み込んで固く縛る。
続けて、その小石入りスカーフを、枝に結んだネックレスの先に結び付ける。
『ドクター・ブラインド』の非力さを補う即席の『簡易フレイル』を作成することが目的だ。
『盲目状態』にすることで、武器を完成させるための時間を稼ぐつもりだった。
タイムリミット
予定通りではないが、『盲目化』が切れる『10秒間』の間に、これだけは作り上げたい。
そして、本体の私は、白衣を脱いで手に持っておきたい。
脱ぐ時は、音を立てないように注意する。
どうしても音がして気付かれてしまいそうだと判断したら、
白衣を脱がない代わりに足元の土を一掴み手に取っておく。
ここで気付かれてしまったら全てが水の泡だ。
慎重に行動しなければならない。
『盲目化』が通じなかったことは痛手だが、それは決して無駄ではない。
ベティがこちらの位置を探知できたとしても、『何をしているか』まで把握することはできないはず。
そもそも、盲目状態の間に攻撃しようなどとは、最初から考えていない。
私が狙っているのは、別のタイミングだ。
そのタイミングに――私は私の全てを託す。
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