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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その2
619
:
夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』
:2017/08/05(土) 21:18:29
>>618
『 L 』
『 I 』
『 G 』
『 H 』
『 T 』
互いの距離が近付くにつれ、曖昧な視界の中で、拳を構える『シンプリー・レッド』の姿が見える。
いくらパワーが落ちているとはいえ、やはり元々の力では向こうに分があることが感じ取れた。
先程この身を持って味わわされた苦い記憶が、脳裏にフラッシュバックする。
・・・・・・・・「―――同じようなスピード、同じような精密さを持ってるスタンドが同時にぶつかれば。
そんなの、パワーが上なほうが勝るに決まってるだろうが……ッ!
鉄の球と野球ボールが同時にぶつかって、野球ボールが勝つか? ……くそっ……!」
ド グ シ ャ ァ ァ ァ ァ ァ ッ ! ! !
「――ッ!!!」
ダ ァ ン ッ ! ! !
ド サ ッ ! ! !
「うッ!!!
ぐッ……!!
あッ……!!」・・・・・・・・
あの時――力に勝る相手に正面から挑みかかり、無様に砂を噛む事になった。
判断の甘さが招いた完全な敗北だった。
このまま殴り合ったとしたら、同じ結果になるのは目に見えている。
――それでも、前進を止めない。
正面から突っ込んだのは、無謀な殴り合いを仕掛けるためではない。
『シンプリー・レッド』の攻撃を誘うため(暗号スレ
>>8
パスワード『doctor』)だ。
攻撃が来た瞬間、『シンプリー・レッド』の腕がギリギリ届かない位置で停止し、
研ぎ澄まされた『超感覚』を駆使して回避することに集中する。
試みが成功したなら、出来る限り隙を作らないために最低限の動きで『切り傷』を付け、
再び『触覚』を移植する。
当然ながら、これによってダメージを与えることは考えていない。
能力付加を最優先にするため、ほんの僅かな『傷』さえ付けられればそれでいい。
そして、更なる反撃が来る前に素早く『シンプリー・レッド』から離れる。
そのまま踵を返し、ある場所へ向かって一直線に駆け抜ける。
目的地は『池』だ。
もし離れることが出来ず、『シンプリー・レッド』の追撃を食らいそうなら、無事な腕でガードする。
更に、攻撃のタイミングに合わせて後方に跳躍することで、可能な限りダメージを軽減したい。
この場合も、その後で『池』に向かうことは変わらない。
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