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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その2

231『そらの異邦』:2016/09/11(日) 10:45:34
>>230

「ははは、月のように美しい、ですか」

 「月は確かに美しい。ですが、月は幼いのですよ。
私は誰が見ても目立つ輝きより、二等星ほどの輝きが好きですね。はい」

 女性は、星空の液体を照明で反射させながら貴方の瞳をじっと見据える。
女性の瞳の色は、黒だった。カラコンでも入れてるのか、瞳が時々星空色に
きらきらと反射してる気がした。

>名前なんだっけ

 「ははは、名前、ですか。申し訳ない、教えていなかったかも知れない。
ですが、私個人の感想ですが。名前と言うのは余りにも不確定な代物、そう思うのです。
 いえ、戯言でしたかね。吉岡、そう貴方の前に会った人の名前がそうです。
吉岡と言う名を覚えておいてくださいな」

 笑いつつ、貴方へ名を彼女は告げる。そして、切符と共に
2、3枚の福沢を貴方に差し出してきた。

「今から行くとなると、行きと帰り、仕事を含めるとなると五時間程度は
掛かるでしょう。何か食べたり飲んだりするのならば、これを使ってくださいな。
遠慮はしないでください、必要経費なんですから、これもね」

 彼女は、あははと軽い笑い声を立てながら貴方が駅へ向かい
常陽町行きまでの電車に乗るのを見送る。


 ――――――――――――――――――――――――――

貴方は電車に降り立ち、常陽町を告げるアナウンスを聞いて降り立った。
 電車の中で敵スタンド使いが襲ってきた、等と言う漫画のようなハプニングはない
段々と変わっていく街並みの景色と、少人数の乗客の時折聞こえる小さな咳や
トイレへ立つ音などを除けば平和な時間だった……退屈で少し眠気すら覚えたかも知れない。

駅を出ると、開けた噴水のある広場。そこからずらっと住宅街の街並みが
見える。『廃ビル』が何処にあるかは、この降り立った場所からの風景からでは
貴方には解らなかった。だが、知る手段はいくらでもある。

 〜〜♪

 すると、スマホから着信音が鳴った。


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