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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その2

145『きらきら星を追え!』:2016/07/10(日) 21:13:31
>>144

 貴方は『魔法』の扉を開く。

その部屋は、今までのどの部屋とも違っていた。居住区や牧場に山脈などの
見学するような造りでもない。また砂漠のように人の足を踏み入れないものでもない。
 かと言ってグルメ部屋のように実用的に金平糖の為の部屋でもない。

その部屋は壁一面に子供が描いた落書きのようなものから芸術に近いものまで
風景画らしきものが四方に背景として浮かび、その壁からは現実のものらしき
木々の枝が生えている。生えている枝の中には鳥の巣らしきものもある。
 
 地面に置いてあるものも、また奇妙な品々ばかりだ。統一性のない実験器具のような
ものから現実には見た事のない幻想めいた花が咲く鉢植え。
 全て観察しても目的性が見えず、どう言う意図があって作られた部屋なのか考えても分からない。
強いて言うならば、人の頭の空想の一部を部屋として表現するとしたら、こんな
部屋になるのかも知れない。と言った空間が其処には広がっていた。

 ――ポンッ。

 「……ごほんっごほんっ!! うんんっ! またよろしくないらしい!!
何がいけなかったじゃろう?? ぷるんっと言う音色? 大好きな人への眼差しの光量??
それとも何か足りないものがあるのじゃろうか……」

 部屋の景観が貴方の頭にある程度入る頃に、また一つ小さな爆発音。
そして一つのピンク色とレモン色の小さな一筋の煙が昇ったフラスコの影から
白衣を着た如何にも博士といった風貌の小人が明るい煤を被りブツブツ呟きつつ現れた。

 「アレが、おいらの知り合いの『ポポノ』博士だよ。物凄く頭がいいんだ
まぁ、それ以上に凄く変わってもいるけど。……ポポノ博士っ!」

ラポポの呼びかけ、それに年季が入った小人は反応して貴方のほうを見やる。
 突然の巨人の来訪にも全く動じる事ない。いや、動じてないと言うより
貴方と言う存在が意識に入ってないように見えた。

 「……うーん、ドキドキのリズムをもう少々上げてみるべきか。
ん? おぉ! こりゃあラポコ君か。今日はどうしたんじゃい」

「おいらはラポポだよ、博士。今日は友達になった巨人を……」

「いや、待てよっ? 潤みを、もう少し夜明けの花の滴で増させるのはどうじゃろう?
 焦がれた瞳と相似するには、その方法が一番……ブツブツ」

貴方の肩でラポポは紹介しようとするものの、小人の博士は明後日の方向を見つつ
何事かを呟いている。ラポポは溜息をつき、ロポポは少々困った様子で博士を見る。

「……ポポノ博士、実験が上手くいってない見たいね」

「あーなると、かなり長いんだよなぁ。
 巨人、博士は物凄く頭がいいけど。それ以上に魔法の実験に傾倒していて
それに集中してる時は周囲の事を全く気にしないんだよ」

ラポポは貴方に、そう説明した。
 部屋の中で動くのは、その博士と助手らしき幾人かの白衣らしきものを
纏った小人も忙しなく動いている。かなり忙しそうで、貴方の話に対応
してくれそうなのは、そんな何かの実験に憑りつかれたような博士一人だ。

 ある程度、貴方の質問にも答えてくれるかも知れないが。深く込み入った話や
細々とした質問には、先ほどのラポポの対応と同じく途中で自分の世界に入ってしまうかも知れない。


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