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【ミ】『撃的』

640東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/06/13(日) 23:54:51
>>639

観客の声が聞こえる。
誰も彼もが、『マサ』さん引退への花道を応援している。それは恐らく正しいのだろう。
どこかで『一線』は引かなければならない。得てして『アリーナ』はそういう場所だ。
仕事、健康、年齢、様々な理由があってこの場を離れた人間も少なくないだろう。
だから、理屈として『マサ』さんは間違っていない。むしろ正しくないのは自分の方なのだろう。

「─────チィッ…『ザ・ナショナル』!既に用意しとったんかッ!」

迫り来る『有刺鉄線』。これに絡め取られれば、自分の敗北は確実だろう。
さりとて空中では自由には動けない。この一瞬で、自分に出来る事を探る必要がある。
そして気付く。この『有刺鉄線』の狙いはやはり正確ではない。水場から距離がある故か、元から能力の限界があるのか分からないが。
六本全てが脅威、というわけではないはずだ。

そして『ザ・ナショナル』とは先程拳を合わせたものの、まだ遠くには離れていないのだろう。
自分が『空中』に固定されてしまった状態で、『ザ・ナショナル』のみが落下したなら追撃はできない。
こちらが『拘束』され次第、即座にトドメの一撃を放てる距離にいるはずだ。

ならば、迫り来る『有刺鉄線』の内、脅威になりそうなものはまず両拳で弾く。
右手は果たしてどこまで動くかは分からないが、『水切り』の速度自体は速くない。
こちらの速度優位を活かして、それで正確さを補う。
弾くと言ったが、『岩塩化』した拳に触れれば有刺鉄線はそれに巻き付こうとするだろう。
そのタイミングで『岩塩化』を解除することで、拳を抜いてやり過ごす。

「うおおおおぉぉぉぉぉぉッ!!!」

そして『有刺鉄線』をやり過ごせたなら。あるいはそもそも最初から手の届く距離だったなら。
即座に手を伸ばして、『ザ・ナショナル』へ抱き付きそのまま鼻っ柱目掛けて頭突きをする。
先程(>>637)、『マサ』さんは鼻を負傷している。連続しての打撃は、反撃を遅らせられる。
そして膝蹴りも打てない程のゼロ距離なら、どちらも打撃は頭突きに限定される。
もちろんパワーに勝る『ザ・ナショナル』ならば、力に任せてこちらを締め落とすことも可能だ。
こちらもパワーで抵抗したとしても、いずれやられる。
だが『数秒』はかかるだろう。その数秒を、鼻っ柱へ何度も頭突きを繰り返すことで稼ぐ。
当然そのままブッ倒れてくれれば良い。『気合い比べ』だ。

正しくないのは自分だとしても、ここで負けてやるつもりなど毛頭ない。


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