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【ミ】『撃的』
630
:
『その拳はデルタを描く』
:2021/06/06(日) 23:49:08
>>629
(東雲)
>「来いやぁッ!!」
『東雲』は閉ざされた扉に片手足を突き、
それを支えにするように、対となる肘膝を打った。
ゴスゥ!
――――ビシシッ
『体当たり』の威力は高い。『ザ・ナショナル』の破壊力がそのまま乗っている。
『東雲』の右肘が砕ける音が聞こえる。右膝の皿にもヒビが入った。
「ご、がああああぁぁぁぁ!!」
≪『東雲』選手、避けられない! ――――違うッ!
敢えて、敢えて、この一撃を受けたぁ――――!!≫
≪『ザ・ナショナル』、背面に強烈な一撃を受けましたぁ!
あの位置、あの位置は、――――『キドニーブロー』です!≫
だが、上空にいる『マサ』の絶叫により、
その一撃が『甚大』であるとハッキリと伝わった。
『東雲』がクッションとなって軽減されたとはいえ、
『ザ・ナショナル』のパワーがマトモに跳ね返る形だからだ。
ドシャァァ――――
『体当たり』の衝撃を受け、『東雲』は扉を背にして崩れ落ちる。
既に『水』は脛の中ほどにまで達している。移動するにも水の抵抗が強く、
『ザイオン・トレイン』のスピードも大きく減じられるだろう。
「ゴホッ グッ」
「避けずに敢えて、『ザ・ナショナル』に飛び込むたぁ、
流石やなぁ、 ゴホッ ――――ようやるわ……」
着水する『マサ』はもう一度跳ね上がり、緩やかに着地する。
だが、顔色は蒼褪め、尋常ではない脂汗が流れている。
≪ぼ、ボクシングでは『反則』の一つである『キドニーブロー』ですが、
その理由は『骨』に守られていない『腎臓』への打撃は、
『重症』へ繋がりかねないからというものですが――――≫
「咄嗟の判断。たまたま、あの一撃が入ったのね。
――――それじゃあ、『マサ』はもう、ダウ……」
「ま、まだやでぇ――――」
『マサ』は『ザ・ナショナル』を引き戻し、息を荒げながら立ち続ける。
【アリーナ俯瞰図】 北 │
∴∴∴∴◎■扉扉扉■◎∴∴∴4 |
∴∴∴■┼破回東□柱┼■∴∴∴ |柱:コンクリートの柱。高さは『2.5m』。
∴∴■┼回│回□□.│回┼■∴∴ | 破壊力:Bのラッシュで破壊可能。
∴◎┼柱┼破─マ.─破┼柱┼◎∴ |┼:有刺鉄線。足首、腰部、『2m』の高さに張られる
∴■┼回回╋回回回┼回回┼■∴ |│:『足首』の高さだけ残された『有刺鉄線』。
∴■┼┼┼柱―――柱┼┼┼■∴ |╋:『岩塩化』の施された『有刺鉄線』。
∴■┼回回|回回回┼回回┼■∴ |◎:『1m×1m』の給水口。壁に据え付けられている。
∴■┼回ミ │回回回┼回回┼■∴ |破:真っ二つに折れた『柱』。
∴◎┼柱┼柱┼┼┼柱┼柱┼◎∴ |回:『水』。その深さは『脛中』ほど。
∴∴■┼回┼回回回┼回┼■∴∴ | ミ:ぶち折れた柱が激突し、その場に停止する。
∴∴∴■┼柱回回回柱┼■∴∴∴ |
∴∴∴∴◎■扉扉扉■◎∴∴∴∴ |
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