したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

【ミ】『撃的』

1『運営者』:2016/01/25(月) 22:45:32


        血 脈 の 物 語
この物語は『BLOOD's HISTORY』ではなく、

         血 気 盛 ん
       『BLOOD THIRSTY』なのである。

【過】『武闘列伝』
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453728318/

522『最悪の相性』:2021/05/09(日) 23:51:32
>>521(氷山)

    うおおおおおおおおおぉぉぉ―――――ッッ!!

    「『氷山』、とんでもねェラッシュだぁ!!」

    「威力やスピードがどうのこうやない!
     拳に籠った気迫、しかと見せてもろうたで!」

    「こんな大逆転劇、生の映画そのものだっつうの!」

『観客』達の惜しみない称賛が聞こえてくる。
だが、『氷山』は――――

>「はぁ・・・・ はぁ・・・・」

     ズリ
           ズリィ...

右足首を引きずりながら、『氷山』は『明智』の下へと向かう。
既に勝敗は明らかだ。――――だが、『明智』はまだ動きを見せている。
『エド・サンズ』の変色が戻る。体感した持続時間は『10秒』といったところか。

>『ヨウ・・・・ お前ノ・・・負けダゼ・・・・』

『エド・サンズ』が『明智』へ静かに敗北を告げる。
『明智』は無理矢理上体を起こし、『エド・サンズ』を眺める。

>「・・・・・『タダヒト』さん、なんですか?
> 私以外に、あなたの能力の秘密を見抜いたのって・・・・」

『タダヒト』は黙したまま、解説席で事態を見届けている。
互いのスタンドを知って尚、この『マッチング』を認めたのか――――

     「知る、かよ」

     「――――ぉ れ、 は」

仮にそうだとして、『タダヒト』がスタンドを知っていると、告げる必要があるか。
――――誰が、『明智』の能力を見抜いたのか……。

     ≪完全に、『弱点』を看破しての大・逆・転!!≫

     ≪スゴイ、スゴイよ『あきは』ちゃん!
      ほら、『タダ』ちゃんも、だんまりじゃなくて解説解説!!≫

┌───────────────────────────────
│もう一つは、私の能力の正体がまだ完全にばれてはいない事
│『カプセル』・・・・『投卵子』の正体に気づいていなければ、
|『捕具』の生成が能力とは断言できないはず
└───────────────────────────────

ところで、『明智』は本当に『エド・サンズ』の能力を見抜けなかったのか。
『陣傘』、『鉤縄』、『投卵子』、これらを『捕具』結び付けられなかったのか。

┌─────────────────────────
│「あのタイミングで『坂本龍馬』とバッティングしなくね?」
│「史実じゃあ、十年は先の話なんじゃあねぇーの?」
└─────────────────────────

『明智』は常人以上に『日本史』に知見があると、その知識をひけらかしていた。
三つの武器から『捕具』に結び付けるのは、その知識があれば難しくはない。
『エド・サンズ』の能力を知っているなら、それを『挑発』に活かせたのではないか。
気付いて尚、口に出来ない『理由』が、『感情』があったのか――――

     「――――ここまでの『カタルシス』、
      中々見られるものではない……いい、『試合』だった」

     「そう、締めくくりたいのだが――――」

┌────────────────────────
│「そうか。――――お前は知らないんだな。
│  知らずに、お前はやったんだ……そうだな……」
└────────────────────────

     「ムカ、つくぜ……」

     「『捕具』にまた、俺は、負け――――」

523『最悪の相性』:2021/05/09(日) 23:57:06
>>522-523(氷山)

┌───────────────────────────
│「試合が始まる前に、この場の全員に伝えておくことがある」
└───────────────────────────

『明智』は全身を殴られ、鼻骨は折れ砕け、
数本の歯が『銀貨』と共に床へ散らばっている。
圧し折れた肋骨が皮膚を突き破り、左腕はあらぬ方向に捻じ曲がる。
左眼に覆い被さる『コブ』は、既に握り拳ほどに腫れ上がっていた。

      だが、『氷山』が真っ先に認めた『傷』は、

      『首』を覆っていたであろう『首輪跡』、
      両手首に残る『荒縄』の痕跡、
      胸板に刻まれた『キスマーク』

┌─────────────────
│「『最悪のアダージョ』は生きていた」
└─────────────────

     「俺、は」

     「もう、負げ  だく  なぁぃ――――」

┌────────────────────────────
│「『枷』に嵌めれば嵌める程、アタシの『愛』は強くなる。
│ ――――『全身』の拘束を続ければ、最も『愛』する者になる」
└────────────────────────────

      スチャッ

『明智』の指先に乗る『銀貨』。
無論、『エド・サンズ』に通じないのは明らかだ。
その指先が向かうのは、――――己が『額』に。

┌───────────────────
│「これで俺は、『B級』でアガるッ!
│ 俺の『復讐』が、やっと始まるんだよ!」
└───────────────────

     「俺は、俺でありだい……」

     「もう、『復讐』は、リベンヂば、 でぎ、なぃ――――」

たった一枚、『明智』の手の内に残っていた『銀貨』。
それに気付いた観客が、その声を上げる。

     「もう効かねぇだろ、その『銀貨』ッ!」

     「ええかげんにせぇ! 腹ァ括って、『負け』を認めるんや!」

鮮血の混じった『明智』の涙が、頬を伝った。
『痣』の意味を、『氷山』へ闘いを挑む意味も、『観客』は知らない。

                        . . .
     「こうやって、恥を晒して、二度も負けるんなら――――」

     「勝って死んだ方がマシだァァァ!!!!!」


        ドパァンッ!


『銀貨』が『明智』の額を砕き貫き、脳漿の混じった血液が四散する。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板