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【個】『学生寮 清月館』
735
:
一抹 貞世『インダルジェンス』
:2021/09/16(木) 21:39:28
>>731
「そっか。赤月先輩が自分中心な理由が分かりました。
幸せな頃があったんですね。私には分かりませんが…」
「私は要らないから『殺意』を以てして捨てられました
ゴミ袋のゴミに声さえ出せぬよう押し込まれて。
だから他人のために生きてないと私は…」
『冬の風物詩』は一抹に通用しない。知らないからだ。
ポインセチア? 一抹にとっては綺麗な葉っぱだ。
クリスマスカラーのリボン? 髪飾りだろう?
フユイチゴ? それも『冬の風物詩』なのだろうか。
「私は幸せだった頃なんて一切なく生きてきました。
最中派のアリーナの連中が私を白髪鬼とか呼びますが
復讐者やるなら復讐鬼じゃないと駄目です」
「『アリーナ』に復讐して『エクリプス』が復権する
手伝いをしてる赤月さんは町の人々に恨まれる覚悟
はしてますか?」
丁度良く布巾が置かれているが太ももを縛るには『サクソン』の手助けが必要不可欠。
意識がある間に血止めをしなければ出血死の恐れがある。
>>730
「あっ、〆の必殺技が…」
赤月先輩を〆ようとして必殺技の準備をしたら七篠先輩に捕獲されてしまった。
もっと早く気がつけば『パイルドライバー』で腕を切断できたのに。
「私が生きてる価値と意味なんて氷山先輩の『時間稼ぎ』以外にありませんよ」
もぞもぞと身動きしてから腕の『煙』化を始める。
と、同時に『慈悲の刃』を七篠先輩に振り下ろそうとするが直前で止まる。
『慈悲の刃』を七篠先輩に突きつけることしかできない。
「『夏の魔物』を知り過ぎた私にとって彼は友達です。
七篠先輩は、私の『鎮静』の代わりを見つければ良い」
一抹にとって七篠先輩は守るべき対象という認識が焼きついており、『殺意』を向けられるほど喜んで斬り掛かる一抹と相性が悪い。
贅肉の無い七篠先輩に拘束されているが何をして良いか分からない。
>>733
台所方面に走っていると焦げ茶色の少女が一抹をガッチリと抱き抱えている姿が見えた。
身体が『白い煙』のようになった一抹が抜け出そうとしているが抜け出られず困惑した顔をしている。
「ダメです、危ないことしちゃ…。
『夏』を満喫したら…一抹くんが『風物詩』になっちゃうんですよ…?
言ったじゃないですか、死に急がないでって…」
「大丈夫ですよ、一抹くん。
私は一抹くんがいてくれて助かってますし、救われています。
……必要です。だから死んだり、死に急いだらダメですよ?」
『インダルジェンス』は何度も少女に『慈悲の刃』を振り下ろそうとするが止まり、刃を突きつけるだけの状態になっている。
一抹、七篠、赤月の三人の会話は寮に入る前から全て把握している。
赤月は『慈悲の刃』の餌食になったが七篠と呼ばれる少女には手出しが出来ないらしい。
>>734
「一抹くんっ!!」
「ダメです、危ないことしちゃ…。
『夏』を満喫したら…一抹くんが『風物詩』になっちゃうんですよ…?
言ったじゃないですか、死に急がないでって…」
「大丈夫ですよ、一抹くん。
私は一抹くんがいてくれて助かってますし、救われています。
……必要です。だから死んだり、死に急いだらダメですよ?」
台所で七篠が一抹を止めているらしく戦闘音はしない。
『殺意』を向けた分だけ『殺意』を研ぎ澄ます一抹にとって『殺意』を向けない七篠は天敵なのかもしれない。
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