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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その1

1名無しさん:2016/01/18(月) 01:58:24
短編、単発のミッションなどにお使いください。
長編やシリーズものの予定でしたら、自分のスレで行うことをお勧めします。

271薬師丸 幸『レディ・リン』:2017/12/17(日) 22:07:53
>>270(GM)

≪……なるほど、トップシークレットってわけね≫

つまり表に出てくる人物ではないという事。

それより、今見えた――女と誰かの会話。
ほぼ間違いなく『合流された』と見ていいだろう。
だが10mの距離なら『気づかれる』前に辿り着ける。

入店した店は――――高級店だろうか。
金は足りる。高級ブティックでも下着なら『6桁』にはならないはず。
財布はしっかり見失わないようにしておく。それはよくある『不幸』だから。

「ええと、下着と――――セーターが欲しいのよね。
 今着てる服だと寒くてさ、『着て帰りたい』から」

この店ならば先ほどの店以上に『暴れづらい』はず。
店外から発見されても、外に出るまで待つのではないか。
もっとも『買った下着』だとバレる可能性は高いので、
あるていどのカモフラージュはする必要があるだろうけど。

「それから靴下とかも。選ぶのは自分でするけど、
 だいたいの場所とか……教えてもらってもいい?」

格式高い店なら、こう言えば過干渉はしてこないはず。
店内をスタンドで見回し、それぞれの服のありかを探す。
セーターや靴下はべつに他のものでもいい。下着が重要だ。

最悪下着と、何かもう一種類服を買う事が出来ればさしたる問題はないと言える。
とにかく急ごう。デザインなどはそれほど吟味しない。色合いが不自然でなければ。

272小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/12/18(月) 06:31:23
>>270

  「――……」

女性の言葉に耳を傾け、静かに思案する
彼女が偽りを語っているようには思えない。
少なくとも、彼女は事情を説明してくれている。
自分に手伝いを頼んだシュンは、してくれなかったことだ。
二人の内、どちらを信じるべきか――その答えは決まった。

  「ありがとうございます……」

  「……あなたの事情は分かりました」

  「私は――あなたの言葉を信じます」

バッグの中に隠していた『右手』――その『手』を携帯から離し、浮遊させてバッグの外に出す。
そして、ポケットに入れていた右腕を出して、『右手』を元通り接合する。
話に応じてくれた女性に対して、こちらも誠意を見せるために。
もし、本当はシュンの方が正しかったとしたら、それは判断を誤った私自身に責任がある。
その時は――犯した過ちの償いをするつもりでいる……。

  「私にできることがあれば、お手伝いします」

  「どうすれば――あなたを助けられるのですか……?」

女性に尋ねながら『目』を操作し、今しがた自分が通った裏路地の入り口付近に移動させる。
その位置から、誰かが裏路地に入ってくる気配がないかどうか確かめる。
今度は、彼女を追う者に注意を払わなくてはならないのだから。
自分が彼女を追っていたように、他にも同じような人間がいる。
青紫の瞳の女性を見かけたら教えて欲しいと言っていたシュン。
もしかすると、彼も近くまで来ているかもしれない。

273『追跡変奏曲』:2017/12/18(月) 20:40:09
>>271(薬師丸)

『ル・トリコ』は外観こそ派手な様式でないものの、内観はその分
静かな趣や、強調しない高級感を醸し出してる。店内の服や靴に
関しても一流所を厳選してると言った感じだが、値段は良心的だ。

ニコッ

「セーターですね? お客様のスタイルや、色合いに合うものを
僭越ながら申し上げさせて頂ければ、奥より二列目の3-Y番号の
ものがご希望に叶うかと思います。下着類は、奥より四番目の列の棚です。
直ぐに着用するのでしたら、あちらの試着コーナーをご利用ください。
何が他に不自由な事があれば、ご遠慮なく話しかけてください」

貴方に対し、店員は丁寧に希望に応える。微笑むと、薄っすらと
雪のような歯が零れて見える美しい女性だ。

貴方が奥に向かう……と、チラシがピクピクと動いた。

『ラビット 警告』
『三番目 追っ手 もうすぐ 来る』
『シニカルマン 迂闊 気づかなかった』

 家電製品店の女性と、もう一人。導師を除いた最後の追っ手
それが来るとの事だ……!

>>272(小石川)

警察官? のシュン。そして、追われる謎の青紫色の瞳の女性。
 貴方は彼女の言葉を信じる。

分離させた手を戻し、助けに応じる姿勢の貴方へと彼女は
少しだけ、口元を綻ばせながらも寂しそうな目で呟く。

「これ以上、助けを借りる訳にはいかない」

「衣装店の、あの人達も。追われてる事を伝えたら
何も追及せず、助けてくれた……この町の人達は、優しい。
だから、これ以上迷惑かけたくない。
 私の力……多くの人が欲してる。貴方は親切
だけど、私と一緒にいれば危険になる……」

 告げる彼女の傍ら、目を裏路地の入口に移動する。すると……。

 『…………』   ピリピリピリ

……『シュン』だ。
 貴方に対し朗らかに頼み事をしていた態度が何もかも嘘だったように
苛ついた様子で、辺りを見渡している。
 携帯を取り出し、誰かしらに鬱陶しい顔つきで話してる様子だが
会話はこの距離では、目を通しても口の動きでは内容を確認出来なかった。

 まだ路地裏に貴方と彼女が居る事には気づいてない様子だが……。

274薬師丸 幸『レディ・リン』:2017/12/18(月) 22:41:40
>>273(GM)

「ありがとう、助かるよ」

(いいお店ね、今度はちゃんと見に来よう。
 でも、冬物はもう十分揃ってるのよね〜ぇ)

≪ありがとう。やっぱり合流してたわね。
  ――でも、確証が取れたのは助かるわ≫

すぐに奥の棚の方へ向かう。
買うのはセーターと、靴下。

デザインは色合いが浮かなければ拘らない。
パンティ――――これは二着、白と黒にする。

≪無駄な出費にならなきゃいいんだけど≫

「それじゃ、試着室借りるね」

すぐに探し終えて購入まで行けるだろうか。
行けるならば支払いを終えてから試着室へ。

試着室に入ったらパンティを一枚重ね穿きし、
もう一枚と靴下は買い物袋に入れたままにする。
セーターは今着ているコートの下に着ておく。寒いし。

275小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/12/19(火) 07:56:44
>>273

沈黙を守りながら、女性の話す言葉を耳で聞き、同時に心で受け止める。
『目』を通してシュンの姿を確認し――バッグから携帯を取り出す。
そして、シュンの通話が終わった後で、こちらからシュンに電話を掛ける。

「……もしもし、繁華街の通りで電話番号を渡された者です」

「――青紫色の瞳の女性を見かけました」

落ち着いた声色で、静かに言葉を発する。
その視線は女性に向けたまま、動かない。
そして、さらに言葉を続ける。

「その場所は……」

そう言って、こことは全く別の場所をシュンに知らせ、通話を切る。
この言葉をシュンが信じたなら、この場から彼を引き離すことができるはず。
本当は、こんなやり方はしたくない。
たとえ相手がどんな人間であっても、誰かに嘘をつくということは心苦しいことだから。
けれど今は、それを押し殺さなくてはいけない。

「……あなたには、愛してくれる人がいますか?」

「もし、いなかったとしても、あなたが気付いていないところに、あなたを愛する人がいるかもしれません」

「今はいなかったとしても、これから先、あなたを愛する人が現れるかもしれません」

「あなたを愛してくれる人は、あなたが傷付けば、きっと悲しむはずです」

「――その人を悲しませないために、私はあなたを助けます」

強い意志を込めた瞳で、死神を従える女性と正面から向き合う。
頭に浮かぶのは、自分が愛を捧げた相手のこと。
彼の命が尽きた時、私は例えようもなく深い悲しみに囚われた。
この女性を愛する人がどこかにいるなら、きっと自分と同じような悲しみを抱えてしまうだろう。
その悲しみを、決して見過ごすことはできない。

「……危険があることは承知しています」

「私も、無抵抗で危害を受けるつもりはありません」

「私にも――この命を蔑ろにできない理由があります」

私が愛した彼は、自分の分まで生きて欲しいと言い残した。
だからこそ、この命は私だけのものではなく、彼のものでもある。
青紫の女性を助けながら、自分自身も守る――それが、私自身の選び取る道。

「――急ぎましょう」

「あなたを探している人が、すぐ近くまで来ています」

「一刻も早く、この場から離れなくては……」

シュンが近くまで来ていることを伝え、女性に移動することを促す。
青紫の女性を追っているのがシュン一人だけとは限らない。
先程の電話の相手――それが彼の仲間である可能性は十分に考えられる。

276『追跡変奏曲』:2017/12/19(火) 22:40:42
>>274(薬師丸)
 「お似合いですよ。お買い上げ有難う御座います
当店は、初めてですね? その記念として、ハンカチも
おまけしておきますから」

 貴方はセーター、靴下、下着を買って試着室で着替える。
店員は、店名のロゴが彫られた専用の買い物袋にハンカチを入れてくれた。

 ガー……。

すると……一人の細身のスーツを着た男が入って来た。
 少し強面で、太い眉の男だ。店員に挨拶されて、軽く頭を下げる。
そして、貴方の横を通り過ぎ……。

 ボソッ「……聖骸布はいらない。だが、君に頼みがある……」

 そう、男は囁くように告げて店内の奥へと歩く。チラリと
貴方が来てくれるのを望んでるかのように、振り向いて縋るような視線を向けた。

>>275(小石川)

電話の切り目、それを『目』で見届けると共に連絡をする。
 シュンは、非通知のソレを見て瞬時に通話ボタンを押した。

カチッ「はい、もしもし。おぉ、貴方ですか! 彼女を見かけました?
ふむっ! では、すぐに向かいます」

 『目』の光景の中で、シュンは足早に向こう側へ行った……一先ず
彼を遠くに移動させる事は成功したようだ。

 「……貴方、優しい人」

「私 『イルラ』 駅から、遠くの場所に。
彼らが追いかけない場所まで……出来る限り遠くに。
 けれど、彼らの仲間。きっと未だ人混みの中にいる。
此処の町の事について、私は殆ど知らないから……」

彼女は、この町の生まれではないようだ。土地勘もないまま
抜け道など知らず、人混みを彷徨っても。彼女を捕獲しようとしてる
悪意を伴った集団の監視から容易く抜ける事は難しい。
 何らかの方法で、彼らを一網打尽にするか。若しくは
確実に安全な逃げ道を作るか。どちらにせよ難題だ。

277薬師丸 幸『レディ・リン』:2017/12/19(火) 23:56:44
>>276

「…………!」

・・・店の奥へ着いて行く。
彼の、『聖骸布』はいらないという言葉。
少なくとも『結社』の『関係者』なのは確定する。

もちろん彼の求める代償が聖骸布より軽いとは限らないが……
独断で動いているなら『刺客』達とは利害が一致しない可能性が高い。
それはつまり、自分とは『交渉』の余地がある相手だと言うことだ。

《……彼は? 彼は『何者』か知ってる?》

万一がある。『シニカルマン』の名前は出さずに、
チラシに語りかける。答えはスタンドの視界で確認する。

答えがよほど緊急を要さないなら着いて行こう。『無視』して良い相手とは思えない。

278小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/12/20(水) 05:00:57
>>276

  「……イルラさん、ですね」

  「私は小石川――小石川文子です」

  「駅――ですか……」

青紫の女性――イルラの言う通り、駅に行くことができれば町の外へ出られるだろう。
しかし、イルラを追う側も、それは承知しているはず。
簡単には辿り着けないことは目に見えている。

  「分かりました」

  「ここで、少し待っていていただけませんか?」

  「――私が、あなたになります」

彼女は最初、ニットと青いコートを身に着けていたと聞いている。
先程の洋服店に戻って店員に事情を説明し、
そこに彼女の着ていた服があるなら、それを自分が着る。
なかったのなら、それらと似たものを購入して身に着けたい。
一緒にサングラスも購入してイルラと同じように着用し、ヘアスタイルも似たものに変える。
できればカラーコンタクトも購入してイルラに渡したいが、なければ構わない。
ストールは外してバッグの中にしまい、帽子も脱ぐ。
そして、紙袋か何かをもらい、脱いだ帽子を中へ入れて、イルラの下へ戻る。

  「今から私は、さっきの電話であなたを見かけたと知らせた場所へ行きます」

  「そうすれば、彼らの注意は、きっと私に向かうでしょう」

  「できるだけ時間を作りますから、その間にイルラさんは駅を目指してください」

背格好に違いがあったとしても、彼らは瞳と服装に注意を向けている。
少なくとも、すぐに見抜かれてしまう危険は少ないはず。
イルラに駅の方向を教え、何かあった時のために自分の連絡先も教えておく。
彼女の連絡先も教えてもらえるのなら、聞いておきたい。
それらを済ませたら、ツバの広い黒の帽子が入った紙袋をイルラに渡す。

  「それから、これを……」

  「イルラさんが被れば、少しはあなただと分かりにくくなるはずです」

279『追跡変奏曲』:2017/12/20(水) 18:24:46
>>277(薬師丸)

『ラビット シニカルマン 告げた さっき(>>247
残る手下 四人 導師を含めて 敵 四人
手下三人 導師一人
家電具と、通りの追っ手二人 残る追っ手が こいつ』

シニカルマンが告げるには、残る貴方を狙う追っ手が
スーツの彼との事だ。

 「……まぁ、何だ。こう言う事を、聖骸布を狙う者として
頼むのは筋違いなんだが。結社の中には、過去にあんたに
幸運を売って貰った人間も居て、あんたを追ってる人間は
大体の特徴を聞いてる。ハッピーラビットって言うのはあんただろ?
それでだ……頼みなんだが」

 貴方の素性を把握してるのは、過去に幸運を売った客に『結社』の
配下が偶然居たからと説明をした上で、歯切れの悪い様子で男は告げる。

「……ル・トリコの。あの店員になんだが……その、手紙を渡して欲しい」

指すのは、貴方に接客した店員だ。白い封筒も、渡される。

「出来れば俺からだと説明した上でだが……出来るだろうか?
 それだけしてくれれば、聖骸布は狙わない。報酬として五万出そう」

 貴方を見つめた後、奥で服をビニールに包む作業などしてる女性を見る。
その目は、何やら熱っぽい……。

>>278(小石川)

 貴方の言葉に、イルラは少し躊躇態度と発言をする。
作戦に乗り気じゃないとかでなく、貴方の身を心配してだろう。
 だが、数巡して折れる様子になると先ほどの
『アパレルショップ トゥトゥ』へと戻った。店員は貴方と戻った
彼女を見て、少し目を見開いてから早口で聞く。
 「大丈夫なんですか? イルラさんっ。何かされたりとか」
 「大丈夫……彼女、味方」

店員にも、貴方は作戦の説明をする。心配そうな様子ながらも
彼女等は、素直に小石川とイルラの服装を交換した。帽子も被れば
遠巻きに見れば、彼女本人だと分からないだろう……。

 「……気を付けて」

不安気な眼差しで、彼女は駅方向に向かう。
その姿が遠ざかる所で、非通知の着信が鳴り響いた。

 pi

「……あー、もしもし。シュンですが
彼女がどうも見当たりません。いま、何処にいますか?」

 シュンは尋ねてくる……。

280薬師丸 幸『レディ・リン』:2017/12/20(水) 23:46:56
>>279

「狙わないうえに、お金もくれるの?
 ・・・心底『うまい話』って感じね。
 つまり、『ノらない』理由も見当たらない」

「ただし、『口約束』なんかじゃない。
 これは『契約』よ。破るのは許さない」

実際は『ペテン』の可能性もあるし、
乗らない理由はいくらでもあるんだが、
この状況で『騙す』必要性は見当たらない。

「手紙の中身は――
 確認しちゃだめよね?」

「ま、だいたい『察せる』けど」

スマホの存在をポケットの中に探る。
契約は写真を撮る口実になり得るか。

           ス

「私が受け取ったら、『成立』ってことね」

まずスタンドの手のみを封筒に添える。
気づかれないように、極めて繊細に(精A)
不自然な膨らみなどはないだろうか。
『危険物』の可能性はさすがに考慮する。

違和感が無ければ、ふつうに受け取ってしまおう。

281小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/12/21(木) 05:54:16
>>279

二点質問させてください。

・現在の小石川は、ニットと青いコートとサングラスを身に着けていると考えていいのでしょうか?
 また、イルラの服装はアパレルショップを出た時のままで、帽子だけを被ったのでしょうか?
 それとも、小石川の喪服を着て、帽子も被っている状態なのでしょうか。

>いま、何処にいますか?

・これは小石川の居場所ではなく、イルラの居場所を尋ねていると考えて間違いないでしょうか?

282『追跡変奏曲』:2017/12/21(木) 19:10:28
>>281(レス遅れ失礼しました)


・ニットと青いコートとサングラスを身に着けていると考えていいのでしょうか?

GMは全部の服を交換したと認識している。よってイルラは喪服を着て
帽子も目深に被ってる状態。不都合があれば、前者の状態であっても問題ない
PLの想定を尊重する。

・これは小石川の居場所ではなく、イルラの居場所を尋ねていると考えて間違いないでしょうか?
その認識で問題ない

284『追跡変奏曲』:2017/12/22(金) 20:41:28
>>280(薬師丸)

「『聖骸布』で、人を超えた耐久力や体力が身に付くのは確かに魅力的さ。
だが、そう言うものよりも得難いものは沢山ある筈だろ?
 あぁ、『契約』だ。それさえしてくれるなら、君に干渉しない」

スタンドの手で、封筒に違和感がないか探る。至って、普通の手紙だ。

「あー、あと注文が多いようだが。もし、その
彼女が手紙を渡した時点で読み上げるようだったら、俺についての
良い所だが、そう言うの説明してくれないか? 男らしいとか……何とか」

 少し目を彷徨わせて、スーツの男は貴方に畏まった感じで願いを付け足した。


>>283(小石川)

「……ふむ、見失いました……カ。そうですか……」

シュンが、貴方の返事を聞くと、少し黙り込んだ。そして、明るい調子で
電話口から応答する。

「はは! わかりました、再度お願いします。
言っておきますが、彼女 大変 危険な人です。
ないと、思いますが。話しかけたりなど、しないように。危ない でス
 私には、優秀な部下が『二人』います。えぇ……ですのデ
すぐ、何か異変あれば三人で対応します。ですので、ご安心ヲ!」

pi tu- tu-……。

 貴方は、大型百貨店に向かう。旅行用の大型バックは問題なく購入できた。
ギャ― ギャ―
……? どうも近くから喧しい声が聞こえる。

「……白髪に赤目の黒いダッフルコートを中心にしたモノクロ調のコーデの女よ!
見かけたりしてないの!? あぁっ、もう時間がないー!
 ジュンぺーに言い訳するのも限界があるわ」

近くにいる店員に質問をして、その答えがNOだと髪を掻きむしって
歯ぎしりをする女性、それを鬱陶しい調子で返事する男性の声。

「なら、もう離脱すればいいんじゃない? 導師様も、納得するだろ」

「駄目よ! あの人、そー言うので弁明したら間違いなくドタキャンするか
いっその事、そいつと別れろって絶対言うわよ!? しかも命令無視して
デートしてるのバレたら、間違いなくリンチに遭うわ。あー……くそぉ」

「自分も早く帰りたいんだけどな―……目当ての時計もないし
けど、ある程度捜索はちゃんとしろって命令だしなー……あぁ面倒くせぇ」

 すぐ近くで、大学生程の黒髪の女と。黄色いレザージャケットを着た男が
何やら言い争っている。

285薬師丸 幸『レディ・リン』:2017/12/22(金) 21:41:43
>>284

「話が上手くて、目的に真っ直ぐな人。
 ……とでも説明させてもらおうかな。
 『約束を守る誠実な人』かどうかはこれから分かる事だし」

「でも、ああいう『借り物の力』に頼らずに、
 自分のやりたい事をやるのは十分誠実かもね」

程々におだて、微笑しつつ、手紙を受け取る。
これで危険物なら流石に『不可抗力』だが、
最後の最後まで『違和感』を探ってはおく。

彼が本当に何かしていないとしても『関係者』がいる。
彼の『告白』に乗じた攻撃――誰も幸せにならない可能性だ。

「っと、その前に。念のためがある。
 『顔写真』をもらってもいいかしら?
 もちろん無理にとは言わないけれど……
 契約の『ハンコがわり』ってところね」

「悪用はしないよ。ばら撒いたりもしない。
 彼女に『どんな顔の人?』って聞かれたら別だけど」

そしてスマホを取り出し、思い出したように付け加える。
これは保険。『シニカルマン』からの提案は頭の片隅から消えないが、
この男が約束を反故にしないなら『絶対に従う』理由もないと思っている。

287『追跡変奏曲』:2017/12/23(土) 19:37:42
>>285(薬師丸)

>『顔写真』をもらってもいいかしら?

「んっ、そうだな……彼女に、その手紙の人物が誰か訊かれる可能性もあるし、当然か」

「構わないよ。……君が話を聞いてくれる人で、助かった」

 スマホで写真を撮る。強面の太眉が印象の顔は枠の中に収まった……。

スーツの彼は、少しだけ撮った顔を見て、可笑しくないのを確認すると
女性ものの下着を一枚掲げつつ、五万の入った封筒を薬師丸に渡した。

「君の協力に感謝するよ。俺は、他の二人に 今買った下着を見せて
『聖骸布』は俺が取ったと言ってくる事にする。あいつ等も、話しが
通じない訳じゃない。これぐらいの露払いはさせてくれ。
 導師にも会えたら一応告げて見るか。何分、あの人は自分の目で確認しないと
納得しない性質だからな……君の健闘を祈る。それじゃあ」

 「君は良い奴だ。渡してくれると信じてる」

男性は、店員に対し躊躇なく女性下着を出して買うと。そのまま店から立ち去って行った……。

今は完全に貴方はフリーだ。金も受け取ったし、元より縁もゆかりも殆どない
自分の下着を狙う輩の一人だ……『契約』を実行するかは、貴方次第だ。

>>286(小石川)

 貴方は折り返しの電話を『シュン』に掛ける。

   pululululu

   pululululu

   pululululu pi

 ……少し長いコールの後に彼は出た。

『……デパート、ですネ?
わかりました……直ぐ、   直ぐに向かいますとモ。
ところで……安全の確認ですガ。貴方は今、何処にいますか?
青紫の、彼女の近くですと危険でス。護送も念頭に入れときまス……』

 電話の主は、貴方の居場所が気になっているようだ。後方から先ほどの
売り場に居た男女の声が接近してきた。入口のほうで話し合ってるらしい……。
周囲には、彼、彼女以外に人影は今の所見えない。

「見つからないわね……手近な場所は探したし、どうしよう!?
ジュンぺぇ〜……このままじゃ、イブ前のデートがぁ゛」

「サルバトーレマーラの最新タイプなんだよなぁ。何処の店でも
売ってないし……ねえ、本当に誰か買ったって人知らない?」

「うるさいわね、時計馬鹿! 今はそんな場合じゃないのよっ」

「怒らないでくださいよ、あーあ……欲しいんだけどなぁ『ドンッ』
っと、すんませんー……」

288薬師丸 幸『レディ・リン』:2017/12/24(日) 00:37:49
>>287

「私の方こそ、『結社』にも……
 話せる相手がいるって知れた。
 それはあんたのおかげ。ありがとうね」

            パシャ

スマホはポケットに一旦しまう。
相手は元々敵対存在だし、
大仰な下着ドロの一味である。

「上手くやって見せる。
 成功を信じてとは言わないけど、
 『やり遂げる』のは信じてくれていいよ」

「私もそれくらいには、あんたを信じてる」

しかし――――今は『客』だ。
彼と『契約』した自分は『幸運売り』だ。
失敗の可能性は高い。それは仕方ない。
だが、『やらない』のは信念に反している。

「……」

(出来れば成功させてあげたい。
 印象を良くできるのもあるし、
 彼はリスクを負って私に手を貸してる)

買ったばかりの下着だ。
嘘がばれて彼が袋叩きに合う可能性もある。
そういうリスクを分かったうえで協力してくれたのは、
当然いい結果を招くためだろう。『最善を尽くす』。

「ごめんなさい、店員さん。
 今ちょっと……時間大丈夫?」

例の店員に話しかける。自分は『客』だ。
前面に押し出しはしないが、冷たくあしらうのは難しいはず。

289小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/12/24(日) 08:25:16
>>287

  「お気遣いありがとうございます……」

  「私は――これから駅に向かうところです」

  「デパートからは離れますので……ご心配には及びません」

今、イルラは喪服と黒い帽子を身に着けて駅を目指している。
その姿を遠くから見ると、私が駅に向かっているように思えるはず。
少なくとも、シュンに教える行き先と矛盾はしていない。

もしシュン達が洋服を変えたイルラを見かけたとしても、それに干渉しようとするとは思えない。
彼らが追いかけているのは、あくまでも青紫の女性であって、私ではないのだから。
単なる通りすがりの協力者でしかない人間に構うより、目的である青紫の女性を優先するはず。

青紫の女性の居場所を知らされ、さらに私がデパートから離れるというのなら、なおさらだろう。
あとは、私自身に対して疑いを抱かれないようにすることが大切だ。
それができたなら、イルラが駅に到着できる可能性も大きくなる。

  「――いえ、お気になさらず……」

丁寧に会釈をしながら、男性に言葉を返す。
この男女――白鳥のイヤリングの女性に関係しているように思う。
彼らのことを、サミメに連絡するべきだろうか。
けれど、それは彼らが立ち去ってから行うことにする。
通話の内容を聞かれたとしたら、余計な問題を起こしてしまうおそれもある。

  「もしもし……」

  「本人ではありませんが……関係があるかもしれない方達を見かけました」

  「場所はデパートで、特徴は……」

男女がデパートを出て行ったら、サミメに電話を掛けて二人のことを知らせる。
もし、彼らがなかなか立ち去らないようなら、電話はしない。
男女がいなくなるのを待っている間に、肝心のシュンが来てしまっては困ることになる。

通話を終えるか、電話を掛けなかったか――どちらの場合も後に取る行動は同じ。
デパートの入り口から少し外に出たところで立ち止まる。
そこからサングラス越しに周囲を観察し、ここに向かっているであろうシュンの姿を探したい。

290『追跡変奏曲』:2017/12/24(日) 19:47:02
>>288(薬師丸)

>私の方こそ、『結社』にも……
 話せる相手がいるって知れた。
 それはあんたのおかげ

「俺達は、決して大きな悪事を働こうって訳じゃないからな……」

貴方の言葉に、短く返答をして今度こそ彼は消えた。

「……? お客様、どうされましたか。手紙?」

 先ほどまで応対していた店員は、貴方の所用に対して不思議そうな顔をしつつも
同性であり、手紙を渡すと言う事柄に対して大きな拒絶を抱くほうが可笑しい。
 何かしら工夫をせずとも、彼女は黙って手紙を読み進める。
暫く、無言で彼女は手紙を読んでから。少しだけ頬を朱に染めて手紙から顔を上げた。

「……このような、情熱的な文面を贈られたのは 初めてです」

「この人なら、知ってます。何度か服を買いに来てくださって、色々と個人的な事柄ですが
お話も面白い方でしたから。……あの、お客様にこのような事を頼むのは気が引けますが。
宜しければ、私が返事を了承しますと、この方に伝えて頂けないでしょうか?」

 「返礼にもなりませんか。買われた服の代金を一部返済する事も検討しますので」

また、新たな頼みが出来た。……今の彼に対し、返事が了承であったと伝えて欲しいと言うものだ。

 彼は、特にその返事を聞かなくて構わないと言っていたが……。

291『追跡変奏曲』:2017/12/24(日) 19:59:23
>>289(小石川)
(描写抜けもあったので、少しシーンを途中で区切る形でのレスになります
申し訳ありません)

 >お気遣いありがとうございます……
>私は――これから駅に向かうところです

「なるほど! 駅ですか……そうですか!
いやぁ! 有難う御座います。
 ――你(ニィ)(※中国語で貴方)
ねぇ你  約束って何だと思いますカ?
中国人は、良く時間にルーツで待ち合わせも碌に
言った通りに来てくれないとか言いますがね。
『我々』はね、決して同胞を売るような真似もしないんですよ。
そして、我々はね……『侮辱』を絶対に許さない。
この意味が解りますかネ 你
わかってるのかって 聞いてんだヨ゛ 你」

『シュン』の声は、どう言う訳か。もはや穏やかな声色を消して
獰猛に、荒々しく傷つける口調へと変化していた。

 後方で、男性が『誰かとぶつかって』謝罪する声がした。そして……

   バキッ

 バンッ……!

 「きゃっ!?」

 「! ってぇ、あんた行き成り何……おぃ、ちょ 待て……」

 背後から、殴打音と。小さく叫ぶような声と、引き止めようとする声。
そして、デパートの入口を叩きつけるように開き、走って来る音が聞こえる!

292薬師丸 幸『レディ・リン』:2017/12/25(月) 00:17:24
>>290(GM)

「へえ、そりゃめでたいね。
 ああ、代金とかは別に良いよ、
 私の幸せは『他人の幸せ』だし」

半分うそだ。
報酬はもう受け取っている。
だから彼女の笑顔だけでも十分。

「けど、まあ……受け取らないのも失礼かな。
 それじゃ、彼に伝えてくるから。後払いでよろしく。
 気が変わったなら、べつにお礼はナシでもいいからね」

                  「それじゃ」

だが貰えるなら貰っておきたい。
こっちから求める事はないが、
あまり強く断るのも失礼だし、金は要り用だ。

(なんだか妙な事に巻き込まれたけど、
 けっこうわるくない。お金の意味でも、
 それに、やりがいの意味でも……ね)

彼からの依頼に結果を伝えるのは含まれていないが、欲しいだろう。
そして報酬を受け取る以上――これは彼女からの依頼でもある。

≪ね、『シニカルマン』は、こういう展開もアリだと思う?≫

一応彼の思う所は聞いておこう。
本体の視界は『手紙の主』の彼を店外に求め、
スタンドの視界で『チラシ』の文面を見ておく。

――――なお、この時腰の鈴で『一個分の不幸』を呼んでおく。
チラシと買い物袋、カバンはしっかり保持、頼まれごとも意識。
無関係な『実害の無い不幸』が起きる事を祈りつつ、リスクを消化する。

293小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/12/25(月) 10:12:48
>>291
その場にいる人物の位置関係と距離、および周囲の状況をできるだけ詳しく教えて下さい。
またシュンの服装も改めて教えていただけるとありがたいです。

294『追跡変奏曲』:2017/12/25(月) 22:29:58
>>293(回答)

>>289のレスに従い、デパート入口より5、6m程離れた場所に立ってる状態。
男女は、デパート入口で言い争っていた。その時、背後の何者かに
殴打された音が聞こえ、その主が小石川へと接近してる状態。

シュンは、灰色の上下ともにスーツ姿でサングラスをしていた。
黒い前髪を撫でつけ、少しオールバックにた髪型。

295小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/12/25(月) 22:37:03
>>294
回答感謝します。
また、購入したバッグは現在どうなっていますか?

297小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/12/26(火) 01:04:07
>>296
回答ありがとうございます。
バッグの位置はデパート内の入り口付近。
つまり、男女の近くと考えていいのでしょうか。

298『追跡変奏曲』:2017/12/26(火) 08:32:20
>>297
 その認識で問題ありません

299小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/12/26(火) 19:09:18
>>291

  「――……」

無言で指輪を外す。
右手に嵌めている指輪。
彼の形見。

そして、『右手』を切り落とす。
その『右手』に『スーサイド・ライフ』を突き刺す。

  「ごめんなさい……」

  「私は、あなたに三度……嘘をつきました」

  「私を信じてくれたあなたを騙してしまったことを謝ります」

  「そして――今また、あなたを傷付けてしまうことをお詫びします」

  「……ごめんなさい」

振り返りざまに腕を振り、その勢いのままに『右手』を飛ばす(破ス精CBB)。
狙うのは顔。
顔面に張り付かせて視界を封じる(破ス精DCC)。
相手が『右手』を剥がそうとしたならば、その時にサングラスを剥ぎ取る。

同時に、自らも接近していく。
走りながら『スーサイド・ライフ』を逆手に握る。
相手が向かってくる勢いと自分が近付いていく勢い。

                          ハンドル
その二つを利用して、相手の胸にナイフの『 柄 』尾部を打ち込む(破ス精CBB)。
体勢を崩させ、あわよくば転倒させたい。

300『追跡変奏曲』:2017/12/27(水) 18:13:23
(レス遅れ失礼しました)
>>292(薬師丸)

>ね、『シニカルマン』は、こういう展開もアリだと思う?

スタンドで語り掛ける一方で、手紙の主の彼の行方を目で追う。
 既に彼は肉眼に映る場所からは居なくなったようだ。

『シニカルマンには 〜〜が一番望ましいとかは 良く分からない』

『ただ、シニカルマンはラビットの出来る限りの援助はする
ラビットが好ましい事柄になるなら 本望』
 
棒人間は、形を少し変えつつ文面を変えていく。

 『シャラン』

不幸の鈴が鳴った……すると、髪の毛の幾つかの先端が
いましがた着替えたセーターのボタンに絡んだようだ。
よくある『些細な不幸』ではある。

>>299(小石川)

 シュォ ン!

 貴方は、右手を切り落とし走り寄って来る者へと飛来させる!
おまけで、ナイフの柄での打撃。それが電話の主のシュンと想定してた……が!

 >私を信じてくれたあなたを騙してしまったことを謝ります
>そして――今また、あなたを傷付けてしまうことをお詫びします

 哈哈(ハハ) 哈哈(ハハ)

 「傷つけるゥ? ―知った風な口で誰を倒そうと言う気ダ 小姐 / シャオチエ」

 キリキリキリ……!

!? 『シュン』ではない。貴方に襲い掛かろうとしてたのは……蝋のような
真っ白い生気のない顔をした女だ! 顔に貼り付けられた、スタンドで分離された
右手を片手で掴み、ゆっくりと引きはがそうとする。
 そして、転倒の為に打ち付けたナイフの柄だが……その女は微動だにしない!!
衝撃で呻く事も怯む事もなく、『死体のように』貴方へと白濁色の目を向けながら
小石川の喉笛を掴もうと、手を 伸ばす……! 攻撃したのは、この予想だにしない
相手への反撃のチャンスも許してしまった。

「そこの、姉さん! 早く逃げろ。そいつ、普通じゃないぞっ」

 入口前の男性は、もう一人の女性に助け起こされながら
貴方に逃げろと声を掛ける。

301薬師丸 幸『レディ・リン』:2017/12/27(水) 18:53:14
>>300

               ヒュン

≪あんた、いいやつね≫

小さく笑った。

スタンドの手でほつれを直す(ス精BA)
どうしても直らないならその髪を一本だけ抜く。

(……手紙の内容にもよるけど、
 『手紙かメールで返事しろ』とかなら、
 わざわざあの人も私に伝言はしないはず)

(結果を知りたい気持ちが少しでもあるなら、
 そう遠くまでは行ってない気はするんだけれど)

    (恥ずかしいから帰ったって可能性もある)

店の外に出て、改めて探してみよう。
一度見た顔だし、探すための視界は二つある。

302小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/12/27(水) 19:55:40
>>300

  「……あなたではなかったようですね」

  「今この場で、あなたを傷付けずに済んだことを嬉しく思います……」

  「――代わりに、この方を傷付けてしまうことをお許し下さい」

伸びてくる女の腕に対して『スーサイド・ライフ』を振る。
下から上に斬り上げ、女の手を上方向に弾き飛ばす(破ス精CBB)。
同時に、女の胴体を強く蹴って、その反動で後方に飛び退いて距離を取る。
飛び退いた後、切り離した『手』は引き剥がされることに抵抗せず、そのまま女から離れる。

  「……こちらの方は、どなたでしょうか」

  「よろしければ……教えていただけませんか?」

斬りつけた女の身体から血が流れているかどうかを確認する。
本当に死体なら血は流れない。
そして、生きている人間でないなら、相手の生死を気に掛けることなく斬ることができる。
たとえ死体であったとしても、人を斬ることに対して罪の意識を感じるのは変わりがない。
護身のためであろうと、自分の前に立つ相手を傷付ける度に、自分自身の罪深さに心が深く抉られる。
それでも、この道を自分が選んだ以上、どのような事態になろうとも行動に迷いはない。

  「――ご忠告ありがとうございます……」

  「ですが……この方は私を逃がして下さるつもりがないようです」

  「そして――私も逃げる意思はありません」

サングラスを外し、『右目』を切り離す。
背後に浮かばせ、他に怪しい人影がないかどうかを見張る。

303小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/12/27(水) 21:48:22
>>302
『目』の切り離しは余裕があれば。
まだ距離が近いなら相手への対応を優先する。

304『追跡変奏曲』:2017/12/28(木) 19:24:22
>>301(薬師丸)

 『些細な不幸』は、スタンドで問題なく対応できる代物だ。
絡められた毛を解きつつ、貴方はル・トリコを出て外に出る。

少し遠くで、チャリティー団体のパレードの最後尾が歩いてるのが見えた。
 周囲にも、まばらに人は居るが先ほどの男性の姿はない。

彼は言っていた『仲間を制止する』と。その言葉が真実ならば一番目の追っ手が
いた家電製品の店の近くにいるのだろう。
 その近くに行くか、若しくは町に多くの監視網を広げるチラシに住まう主に
聞くのも良い手だ。直接、足を使って探索するのも問題ない。

>>302(小石川)

 >今この場で、あなたを傷付けずに済んだことを嬉しく思います……
 >――代わりに、この方を傷付けてしまうことをお許し下さい

『哈哈(ハハ) 愉快な小姐 (シャオチエ)だな。
許しを求めながら傷つける。愉快な小姐だ』

ねっとりと、皮肉を満たした声が電話口に発せられる。

>……こちらの方は、どなたでしょうか
>よろしければ……教えていただけませんか?

『教えると思うカ? 薄汚い極東の島の雌猿メッ
人の好意を踏みにじっテ、あの女をまんまと逃がしやがっタ。
……その木偶人形と暫く遊んでろ。――直ぐ向かうからナ」 putu……

 電話は切られる。今の内容が正しいなら、恐らく敵は貴方の場所を
完全に特定したようだ。目前の敵と合わさり、増援は間違いなく来る。

 ザシュッ……!

 貴方は、手を伸ばした女の左手に向かって素早くナイフを天向けて振った!
ナイフの痛みも感じてないようで無表情だが、その衝撃は貴方の喉笛を掴もうと
する動きを一時的に遅らせる事には成功した。胴体を切りつけ2m程の距離を
とる事に成功する。顔に貼り付けられた手は剥がされ、1m程 女の周りの宙を舞う。

 『…………』  グクッ

出血は……してない! ナイフの走った部分に全く血は零れず、裂けた衣服の
向こうに見える肌は青白い。生気は完全に通っていなかった。
 少し前傾姿勢になる。その姿勢は、ラグビーの選手がタックルを繰り出そうと
する構えに非常に良く似通っている……。

 切り離した目の周囲では、今の騒ぎが目を留まったのか。何人かの一般人と
思える人達が近づいてきている。『シュン』らしき人物はいない

「くそっ、援護するぜ! 組織から受け取った、このしぶとい打たれ強さなら
今の俺だって喧嘩には負けないぜ!」

「無茶よっ! アレ、ナイフで攻撃されたのに全く微動だにしてないじゃない!
襲われてる人も、多分 導師と同じで使い手のようだし!」

「だからって、指咥えて見守れって言うのかよ!」

 デパートの入口で最初に襲われた結社の一員らしい二人は、貴方に
加勢するか、そうしないかで揉めてる。

305薬師丸 幸『レディ・リン』:2017/12/28(木) 22:24:59
>>304

(あ、そういえば仲間を止めにいくって言ってたか。
 そうは言ってもも結構時間は経っちゃってるし、
 もう終わってるかな……揉めてる様子もないし。
 それとも、場所を変えてやってる? わからないな)

先ほどの刺客二人が移動していないなら、視界の中にいるはず。
という事は、移動したのだろう。理由がこちらに有利か不利かは兎も角。

≪『シニカルマン』……『この男』の居場所って分かる?≫

                  ス

チラシにスマホの画面をかざす。さっき撮った『顔写真』だ。
ばらまいたり、悪用はしないが、『利用』はする。
もちろん『シニカルマン』に任せきりではなく脚と視界も使う。

(契約を抜きにして『本当に終わったかどうか』
 ……『制止』が成功したのかどうかも確かめたい)

(因縁を残して油断してるときに襲われたら、相当まずいし)

来た方向へ戻りながら、周囲を見渡す。あの男だけではなく、
もめごとの気配や結社のメンバーなど関連のありそうなものも探す。

306小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/12/29(金) 00:25:39
>>304

質問です。
『死体』であること以外の女の外見と服装を教えて下さい。

307『追跡変奏曲』:2017/12/30(土) 20:23:33
>>306(レス遅れ失礼しました)

 少しぽっちゃりに見える170程の体格。肌は全体的に青白く
前述の通り、目も濁っている。
 服装は、茶褐色のコートの下に上下運動着といった格好。

308小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/12/30(土) 20:30:06
>>307
回答ありがとうございます。
また髪の長さは短いでしょうか、それとも長いでしょうか?

309『追跡変奏曲』:2017/12/30(土) 21:26:57
>>308
耳が隠れる程度

310小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/12/30(土) 21:38:20
>>304

  「――……」

皮肉まじりの言葉を聞いて、僅かな間その表情を曇らせる。
行動に変わりはない。
それでも、今この瞬間、自分が自らの手を汚していることを意識せずにはいられない。
胸の内にあるのは、かつて私が愛し、今も変わらず愛し続ける人のこと。
今の私は、彼が知っていた私ではないのかもしれない。

   ――穢れてしまった私でも……あなたは愛し続けていてくれるのでしょうか……?

そして、今までに聞いたこともないような酷い言葉が容赦なく浴びせられる。
しかし、心の中に動揺は生まれない。
むしろ、その逆だった。

  「……ありがとうございます」

  「お蔭様で――少し気が楽になりました……」

たとえ相手が死体であろうとも、他人を傷付ける自分の行いは、良心に背く罪深い行為だ。
だからこそ、ぶつけられる心無い罵声も、今この瞬間は安らぎとなる。
誰かが自分を責めてくれることで、この胸に根付く罪悪感も、その分だけ軽くなるのだから。

  「いえ……加勢していただく必要はありません……」

  「ただ、この争いが終わった後で、あなた方に一つお願いしたいことがあります」

  「少し待っていていただけますか?」

  「――すぐに終わらせます」

その場から軽く後退して、さらに1mほど距離を取る。
同時に、逆手に握っていたナイフを構え直す。
そして、『手』を女の背後に移動させる。

ここから脱出する手段は用意してある。
そのためには、新手がやってくる前に、目前の相手を手早く沈黙させなければならない。

既に死んでいるのであれば、その身体をどれだけ斬り刻もうとも、相手を殺してしまう心配はない。

311『追跡変奏曲』:2017/12/31(日) 22:15:01
>>305(薬師丸)

 『刺客 二人 デパートtons
さっきの男 そちらに向かってる 
何か そちらで起きてるみたい』

『争い 危険 デパートtons近辺で起きてる
ラビット 近づくと巻き込まれる可能性ある
けど ラビットが望むなら 行き方は教える』

シニカルマンは忠告と共に『デパートtons』への行き方を
線と記号をチラシの上に浮かばせ示す。ここからだと歩いて数分、すぐだ。
彼の文面が正しいのなら、そちらに行くと危険があるらしい……。

 貴方の近くで、高校生らしい三人が集まって会話してるのが見えた。

「うーん、白鳥のイヤリングの女性。見つからないぞー!」

「ふぅむ。どうも、私のセンサーに引っかからないように
何やら防護してるように感じる」

「小石川さんと佐生ちゃんも戻ってくるの遅いね……おやき屋に
戻って待ったほうがいいんじゃない?」  
 

>>310(小石川)

 貴方の心には『愛』がある、そして『信』も。
秘め続ける高潔な想いは、言葉の暴威に惑わされる事はない。

貴方は、死者と思しき操られてる人間なのか、はたまた一般人にも
干渉出来るスタンドなのかも知れぬ相手の背後で膠着する結社二人に
話しかけつつ1m程後退してナイフを構え、浮遊させる手を移動させる。

 ――ダッ! ブゥン!!

 >>304前傾姿勢に移っていた女
その姿勢のまま、愚直に女は貴方めがけて体当たりをしかける!(パス精?CC)
 同時に、両腕も水平に真横へと振った。頭部はがら空きだ……。

312薬師丸 幸『レディ・リン』:2017/12/31(日) 23:16:50
>>311

≪……争いかぁ。あんまり好きじゃないけど、
  ま、仕事は最後まで果たさなきゃね。
  あとぐされのないクリスマスを迎えたいからさ≫

ある種無関係な人間ではあるが、
仕事の契約はまだ、終わってはいない。

だからそこに向かおう。幸福な仕事を果たすために。

「……」

(白鳥、センサー、コイシカワとサオ……
 覚えのない言葉が多い。あの三人は無関係か)

ひょっとすると争いに関係しているかもしれない。
それならば尚更すぐに向かって、解決すべきだろう。

と、歩きながらここで残った錆鈴も鳴らしておこう。
財布などの持ち物はしっかり確保し、時間ロスを防ぐ。

313小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/12/31(日) 23:57:33
>>311

  「――ごめんなさい……」

配置した『手』で女の髪を力一杯に掴む(破ス精DCC)。
目的は二つある。
一つは、女の動きを一瞬止めること。
もう一つは、女の顔を前に向けさせること。

ナイフを携え、ワルツのステップを踏むような軽やかさで、相手の2m手前まで鋭く踏み込む(スB)。
相手との距離が2mになった時点で、ナイフをアンダースローで投げ放つ(破ス精CBB)。
狙うのは女の目。
そこにナイフを放ち、濁った眼球を串刺しにする。
当然、この程度では決定打にならないことは承知している。

ナイフが刺さった瞬間に、『手』を女から離し、『手』にナイフの柄を握らせる。
そして、ナイフの刃を更に奥深くまで捻じ込む(破ス精DCC)。
それによって眼球を刺し貫き、眼窩の奥にある中枢――脳を破壊する。

314『追跡変奏曲』:2018/01/01(月) 17:28:08
>>312(薬師丸)

デパートtonsへ貴方は向かう。単純な同情や親切心でない
仕事人として、幸福売りとしての契約の名の元に。
 『シャラン』
錆鈴が一つ鳴る。すると、ずるっと後方に倒れかけた!
 このままだと、人が踏みしめ幾らか汚れた雪道に背中から倒れるか
尻もちをついて服が汚れる事になる。買ったばかりなのだ、嫌な気がする事になる。
 デパートは、すぐ曲がり角を曲がれば目前だ。
目の端で、スーツ姿の男と小太りの男が歩いてるのが見えた。

>>313(小石川)

 愚直にタックルを仕掛ける女。だが、貴方はその動きを止める策を既に仕込んでいる。
ガシッ ――ピンッ!
 髪の毛を握れば、自然と首は逸れる。そして、スタンドのナイフを握ってる際のスペックは
常人を超えた達人の動きだ。パシュッと空気を切りつつナイフは女の眼球へと突き刺さり、頭部へと突き刺さる!

 これが映画の『ゾンビ』なら、正しく動きを止める筈だ。……そう、ゾンビならば。

 『……』    ゴゴゴゴゴゴゴッッ

 ――ガシッ ……ギギギッ ズブブッ

 う 動いてる……何事も無いように、ナイフが頭に突き刺さったのに動いている。

 周囲の悲鳴を他所に、死体の女は目に突き刺さった『スーサイド・ライフ』を
顔についた泥を手で拭うように右手で、何て事のない様子で握り、引き抜く。
 脳には、完全に突き刺さった筈だ。この死体には……死者には物理的な攻撃は通用しないのか……!?

315小石川文子『スーサイド・ライフ』:2018/01/01(月) 22:11:26
>>314

現在の女との距離と、『手』の位置を教えて下さい。

316薬師丸 幸『レディ・リン』:2018/01/02(火) 00:35:08
>>314(GM)

(しまった、コケるのは意識になかった。
 いや、こけたんじゃなくて足が滑ったのか)

(どっちにしろ――――これは対処できない)

凍った道であろうがコンクリの道であろうが、
軽く足を取られるのは『小さな不運』――
その結果として転倒が着いて来たのは仕方ない。

周囲に掴まれるものも見当たらない。
鈴を尻の下に置いたりしてもいいが、
下手をすると地面より危険になりかねない。
今から『倒れないようにする』のは難しいか。
抵抗に時間を割くより、大人しく尻もちを搗く。

「……」

そして何事もなかったように立ち上がる。
悲鳴を上げたりすると余計な視線を集めるし、
助けに入られたりするともっと厄介になる。

≪……っと、『シニカルマン』。
  この先よね? 今はどうなってる?
  このまま飛び込んでいってもいい感じかな≫

どういった争いが起きているかによる。
単に一般人の喧嘩なら、すぐに駆け付けられる。

スタンド戦闘が巻き起こっているなら最低限備えたい。

317『追跡変奏曲』:2018/01/02(火) 12:07:31
>>315(回答)

小石川と、死体女の距離は約1m

再三で描写抜けになり申し訳ないが、ナイフの柄を握って
深くねじ込んだ後に、それに重なるように死者の女の手がナイフを
握ったと判断するので。いま現在浮遊してる手に半分重なるように
女の手が乗ってる状態と考えられる。

318『追跡変奏曲』:2018/01/02(火) 15:53:45
>>317訂正

小石川の分離して、ナイフを深く刺そうと握った持ち『手』に
死者の手が半分ほど重なり合った状態。強引に逃れるのは難しい状況

319小石川文子『スーサイド・ライフ』:2018/01/02(火) 17:32:55
>>314

一刻も早く終わらせなければならないという内心の焦り。
そして、他の一般人にも危害を加えかねない女を、ここで必ず倒さなければならないという意思。
それら二つが重なり、私の心と身体を行動に駆り立てた。
しかし、女は倒れなかった。
そうならば、もう一つの、より確実な手段を使う。

『スーサイド・ライフ』を握っている『手』に力を込めて、引き抜かれるのに抵抗する。
抵抗すること自体が目的ではない。
目的の一つは、相手の力を計ること。

     パーツ
非力な『部位』の抵抗にも多少てこずるようなら、女の力は多く見積もっても人間以上ではない。
二つ目の目的は時間稼ぎだ。
女が『手』に構っている間に、女から下がって数mの距離を取る。
同時に、破壊された目の側へ回り込むことを意識する。
女の片目は潰れている。
生きている人間と同じように目で見て敵を見定めているとしたら、目を失った側には死角が生まれる。

  「……申し訳ありません」

  「最初の見立てよりも――少し長くなりそうです」

後退しながら二人に声を掛け、コートを脱ぐ。
それを空いた左手に持つ。
『手』の抵抗は、本体の行動が終わった時点で止める。

320『追跡変奏曲』:2018/01/02(火) 18:15:07
>>316(薬師丸)

 ドサッ

臀部に強かな衝撃と、冷たい感触が襲う。その様を、一瞬スーツの連れを伴う男が
一瞥したものの、急いでるのか関心ない様子で曲がり角を抜けて先にデパートの圏内に踏み込んだ

 『女 そして 女 二人 争ってる 殺伐』

『一人はスタンド使い もう一人は 多分 スタンド能力で出来た何か』

『周りに人 居る 一人 その二人の間に入り込んだ』

その時貴方の耳に、曲がり角から大きな声が発せられるのが聞こえた……内容は。


 ↓だ。

>>319(小石川)

  『――何をぐずぐずしてるんだっ 傀儡! さっさと仕留めろっ
貴様のパワーなら、喉笛を締めれば直ぐだ!』

 小石川の耳元に、先程の電話の主の声が少し遠くより発せられる。『シュン』だ……!

  『……』 ギギギッ

女(死者)はナイフを完全に引き抜くと、水平に構える。『手』が拘束から逃れようとするのも
万力の如く力で緩む事のない。パワーは肉食獣ぐらいあると考えて良さそうだ。

 自分自身を傷つける力はない『スーサイド・ライフ』だが。武器をこのままだと鹵獲されるのは痛い
このままでは、一方的に蹂躙される危険がある……がっ。

          タッ   「――ふんっっ!」

            バキッ

 「……状況は良く呑み込めないが。『結社』の戦士として見過ごせん
加勢するぞ、そこの人……どう見ても、こいつは見過ごせる奴じゃないしな」

 !  一人のスーツの強面の男が、何やら下着に見える紐状のものに適当な
拳状のクリスタルキューブを巻きつけた、ブラックジャックらしきものを二本
両手で一つずつ構え、死者の女に対して急襲して その頭部を大きく揺らした。

そのダメージはどれほど通用してるか不明なものの、衝撃は貴方の『スーサイド・ライフ』を
握る女の手にも伝わり、拘束から逃れようとした手も無事脱出できた!

321薬師丸 幸『レディ・リン』:2018/01/02(火) 22:19:28
>>320

≪なるほど、スタンド戦闘ってわけね。
  女ってことは、例の彼はいないのかな
  ……いや。今の声、ってことは『入り込んだ』≫

        ≪見た方が早いわね≫

    ダッ

曲がり角の向こうへと小走りで駆け込んで、
状況を見渡しながら声を張る。本体の声を。

「メリークリスマス。助けに来たわよ」

          「私の『仕事相手』をね」

更なる増援の登場で、敵を威圧する。
スタンドを傍らに浮かべ、『スマホ』を手に取る。

・・・敵。

誰が敵なのだろう。

(さて、どっちを倒すべきなのか)

状況を見渡すのは、『戦況』を見極めるため。
誰が敵で誰が味方なのか――――場合による。

少なくとも『結社の彼』に関しては理由が無ければ仲間だ。
女二人。どちらに着くべきなのだろう。スタンドを構えながら観察する。

322小石川文子『スーサイド・ライフ』:2018/01/02(火) 22:26:05
>>320

加勢されたことに対しては複雑な思いがあった。
自分以外の人間の手を汚させることになってしまうからだ。
ましてや、この女を呼び込んだのは自分の責任。
なおさら他人の手を汚させるわけにはいかない。

  「……ありがとうございます」

  「ですが……これ以上あなたの手を煩わせるわけにはいきません……」

  「汚すのは――私の『手』だけで十分です」

男に言ってから、女の頭に向かってコートを投げつける。
そして、遠隔操作の『スーサイド・ライフ』で、女の足の腱に刃を突き立て、そのまま抉り抜く(破ス精DCC)。

いかに不死身であろうとも、『スーサイド・ライフ』のように再生能力があるわけではない。
物理的に立つことが不可能な状態にされてしまえば、もはやまともに動くことはできなくなる。
殺せないというのなら、殺そうとは思わない。
死体という名前の通り、文字通りの『死に体』にして封殺する。

コートを投げた後で、本体は柔道の受身のように前転して地面を転がり、女の横を抜けて、その背後に回り込む。
それにより、切り離していた右手と速やかに合流し、再接合ののち、もう片方の足の腱も破壊する(破ス精CBB)。

私はシュンと戦うつもりはない。
会うつもりもない。
シュンが現れる前に、この場から立ち去り、あの場所へ向かう。
そのために、事前にあれを用意したのだ。

『目』はずっと切り離したまま背後を監視している。
それらしき人影があれば、すぐに分かる。

323『追跡変奏曲』:2018/01/03(水) 20:36:28
>>321-322
 現在立ち位置          薬=薬師丸  小=小石川
                 ▼▼=『シュン』とガタイの良い男
                 ▶=死体の女  ▽=『結社』の戦士
                 〇◎=結社の二人組
                 
曲がり角

□□ 薬
□□
□□
□□ ▼▼
□□
 ∴∴∴ ∴∴∴∴
         ∴

   ▽
  ▶ 小
  
  〇◎

324『追跡変奏曲』:2018/01/03(水) 21:03:52
(※323 ∴は野次馬達)
>>321(薬師丸)
曲がり角を抜けて、貴方の目に まず最初に飛び込んだのは
人垣の輪の向こう側より見える女性……『夢で同席してた女性』だ。
服装こそ異なるが、確かに彼女がいた。それに対峙するように
ジャージを着た、随分と顔色悪い女がいた。貴方の目の中でコートと
ナイフが飛来して、その女の足を刺すと共に、夢で同席してた彼女は
その女の横を前転するように背後をとって飛来したナイフを掴んで
残る片方を切りつける。死体の女が倒れ込んだ……。

 ―ブンッ。

それに追撃するようにして、ブラックジャックらしきものを倒れ込んだ女へと
振りかざす男が見えた。それは、先程の『依頼をした仕事相手』だ。

 「……! 君はっ」

薬師丸の張り上げた声に男が顔を上げて、こちらを見た。そして……

>>322(小石川)

>汚すのは――私の『手』だけで十分です

「そうは言うがな。目の前で血が流されようとしてるのを
黙って見てられる程、素直な性分じゃないんだ。まぁ諦めてくれ」

強面の男は、二本のブラックジャックを軽く振りつつ
ニヒルな似合わない笑みを浮かべる。

 「『とし』さんっ!」

「うんっ、吉川の嬢ちゃんに 幅瀬の坊主か。
『導師』を呼んでくれ、サミメの先生でも良い」

 「わかりましたっ」

男は、結社関連の仲間のようだ。二人は緊張した顔つきで事態を見てたが
彼の言葉に力強く返答すると、足早に立ち去っていた。

 貴方は死者の女へ コートで視界を封じ、更に遠隔操作させたナイフで
足に損傷を与えると共に背後に回り、そして再度残る足に損傷を加える。

 ドサッ……ッ。

 とし「良い腕してるな、あんた。『結社』に入る気ないか?
あんたなら、直ぐに導師になれる気がする  ―ふんっっ」

軽口を叩きつつ、男はブラックジャックを止めとばかりに倒れ込んだ女の
後頭部へと振りかざした。……女は動きを止めた。

    ――メリークリスマス。助けに来たわよ

    私の『仕事相手』をね

死者の女を再起不能にしたと思われる所で、若い女性で聞き覚えのある声がした。
 『目』で確認も出来る。あれは……夢で邂逅した彼女だ!

 とし「! 君はっ」

結社の彼も、彼女とは知り合いのようだ。死体の女から目を離すと
そちらに顔を向けて顔を僅かにだが綻ばせた。

 ……?

『目』で、貴方は彼女の方向を見るからこそ理解出来た。

 ……『シュン』は、この遠隔操作が可能であろうスタンドが倒されたのに関わらず
人垣の向こう側で、こちらを観戦しつつ。

   ……『哂っている』

325薬師丸 幸『レディ・リン』:2018/01/03(水) 22:17:24
>>323-324(GM)

(あれは…………)

間違いない、あの夢で逢った女性だ。
話せる相手。状況的にも仲間だろう。

(スタンド使いの女が一人と、
 スタンド能力で出来た何か。
 それと乱入者。数はあってる)

あの死体のような女は謎だが・・・
スタンドで作られた人形か何かか。

であれば本体がまだ残っているだろう。
本体が斃れても動くスタンドも有り得るが、
そういう低い可能性は一旦頭から排除する。

「や。さっきの仕事の続きがあるの。
 それで、この場はもう片付いたの?
 そうじゃないならそいつをさっさとやっちゃおう」

死体のような女。
耐久力は高いと考えていいだろう。
倒せたように見えるが油断は出来ない。

「それと、そいつの使い手はまだ残ってる?」

『レディ・リン』は両手の掌を三度、打ち鳴らす。
そのときに一つずつ、合計三つの『金鈴』を設置。

見ておくのは――――『人垣』だ。
敵はそこにまぎれている可能性が高い。

327『追跡変奏曲』:2018/01/04(木) 18:42:22
>>325(薬師丸)->>326(小石川)

夢の中で同席した貴方達は邂逅を果たした。
 薬師丸は鈴を新たに付随させて、目前の敵を定める。
小石川は、『とし』に対して援助を申し出た。

とし「ちょっと待ってくれ。急に色々言われても困る……
この動いていた死体の女についても不明だし、一体君は……」

そう、困惑を隠しきれない表情で小石川に彼が返答する時だ。
 大きな拍手が鳴り響いた。


  パチパチパチパチパチパチパチパチッッ!!

シュン「いやぁ!! 見事な手際だ!! 精彩(素晴らしい)!
精彩精彩!!!! 惚れ惚れする!! 
 そこまで鮮やかに、肉体を破損させる手技!! 我々の部下に
是非欲しいぐらいだ! 哈哈哈哈哈哈ッ」

薬師丸にも、『敵』は一目瞭然だった。急に拍手しだし、周囲の野次馬に
引かれている事も気にせず饒舌に演説し始めたグレースーツの男。
 脇には少し彼より大柄な男が、大木のようにじっと立っている。

シュン「哈哈哈哈哈哈……余裕と思うカ?
御仕舞さ、御仕舞なんだよ小姐 (シャオチエ)
 俺はもう終わり。あの死に鎌を、一瞬だけ命を再現させる女を
捕獲できなかった時点で、俺はもう御仕舞なんだョ゛
 ……一点也不(ただじゃすまさねぇ)
我が力 『天路』と……」

 ――ガシッ。

とし「っ!? この、女……ッ。まだ動け……っ
ぐっ……はな れ    が
 あ   あああああああぁぁぁぁぁぁ゛ぁ゛……っ!!!?」

  ビキ   ビキビキビキビキビキビキ

とし「ああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛

     ―――ア   ア゛   ア゛ ゥ゛」

シュン「――借り受けた、死徒の術。『死了都要愛』が……
阻むもの全てを……死了(屍に変えてやろう)」

 それは、正に突然であった。

倒れていた死体の女、その腕が……小石川や薬師丸が牽制をする間もなく
『とし』の足首を掴んだ。
 彼が抵抗してブラックジャックを、その死体の女の腕に振り下ろし一撃を
加えもした……が、僅か数秒で。
 生気のあった顔は青白く、力強い光を伴なった瞳は白濁色へ。

 ……『とし』は生気のない『動く死者』に変貌した。

 シュン「……そっちの、白髪の女も邪魔者だな。
この町の奴等は、どいつモこいつモ目障りな蛆虫共だ。
 不管我是准(誰であろうと構わん) 死了(屍にしてやる)」

 とし『……グ  ゥゥ゛ゥ゛ …………』  チャキ……

 『シュン』は薬師丸に体を向ける、もう一人の男もだ。
距離は約4mほどある。

『とし』は、両手のブラックジャックを構えて小石川を見る。
 ……下手な動きをすれば、直ぐに其の鈍器を振りそうだ。
距離は、肉薄して話してた事もあり1mもない。

 野次馬達は、これは何かしらの撮影かと思い
ざわめきつつも動いていない。人垣は薬師丸と小石川を
分断するようにして一列に並んでる。

328『追跡変奏曲』:2018/01/04(木) 18:47:11
>>327(追記)

 尚、最初に小石川と対峙した『死体の女』は
『とし』を『死者』に変貌させた後に手を離して完全に沈黙した。
死体に関しては、『とし』が死者に変えた後も特別に何かしら
変化が生じたりはしていない。ただ、完全に動く気配はない。

329薬師丸 幸『レディ・リン』:2018/01/04(木) 22:14:38
>>327

「…………なるほどね」

≪そっちの相手、任せても大丈夫?
  それとも、私もそっち行った方がいい?≫

人垣の向こうに確認を取る。
可能なら『拘束』してしまいたい相手。
場合によっては相手を交換すべきか。

有無を言わさず加勢する事も考えたが、
この二人組の注意を惹きつけるのも必要。

「えーっと、それって中国語かしら。
 『爆買い』に来たって雰囲気じゃないわね」

自分の側にいる敵は二人。
片方は『死者を操る』能力と、
『死者を伝染させる能力』って所か。

もう片方の男はよくわからないが、
ただの人間でも多少骨が折れる体格。

(想像よりめんどくさい相手ね。
 自分から触れても『死体』に出来る?
 あんまり近付いて殴りたくはないけど)

「私も無関係の人間を助けるほど、
 正義のヒーローってわけじゃないんだけど。
 あんたは運が悪い。私の仕事相手に手を出した」

        「責任は取ってもらうわよ」
 
スタンドと共に歩み寄る。警戒するのはガタイの良い男。
死体を操作する能力者を守る『ボディーガード』の可能性は高い。

                (……とりあえず対応を見よう)

『レディ・リン』は化粧ポーチを取り出しながら鈴を取り付ける。
サイズは硬球ほど。そして、それをシュンの顔面へと投擲する。
鈴紐は利用しない。投擲の速度を追求し、対応手段を確認する。

330<削除>:<削除>
<削除>

331小石川文子『スーサイド・ライフ』:2018/01/04(木) 23:53:47
>>327

聞きなれたシュンの皮肉めいた言葉も、もはや心には響かない。
自分が助力を頼んだ男性が変貌していく様を目撃し、悲愴な表情を浮かべて目を伏せる。
こうなってしまったのは、他でもない自分の責任だ。
私が彼に助けを求めたりしなければ、こんなことにはならなかった。
助けを求めてはいけなかった。
それなのに――。

  「……申し訳……ありません……」

  「全ては――全ては、私の責任です」

  「……ごめん……なさい……」

先程の死体の女性も、こうして屍に変えられてしまった哀れな犠牲者だったのだろうか。
それを、自分はこの手で容赦なく斬り裂き、突き刺し、抉り抜いた。
私が犯してしまった罪は、あまりにも深く、大きすぎる。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
自分が負った罪の重さに心が折れ、気力を失った身体が崩れ落ちる。
同時に、『スーサイド・ライフ』が手の中から消えた。
二度と立ち上がることなく力なくうなだれて、神父の前で懺悔する敬虔な修道女のように、鈍器を握る男の前に跪く。
そして、自分の頭に鈍器が振り下ろされるのを待つ。
それが自分に下されるべき罰であり、罪から解放されるための赦しでもあるのだから――。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

一瞬、頭の中に、そのような光景が浮かび上がった。
それは強い誘惑だった。
何よりも甘美な死の誘惑だ。
あれが頭部に叩き付けられたなら、頭が砕けて私の命は尽きるだろう。
自分の手で自らの命を絶つわけではないのなら、きっと彼も許してくれる。
一瞬、そう考えてしまった。
けれど、私の心はその誘惑に抗った。
イルラに話した通り、私には死ねない理由がある。
だから、この誘惑に屈してはいけない。

『目』は、まだ接合していない。
そして、背後を警戒するためだけに、『目』を切り離していたわけではない。
『目』は常に背後に配置していた。
眼前に立つ『とし』には、私の背後にある『目』が見えない。
つまり――気付かれることなく奇襲が可能だ。
自分自身は動くことなく、『とし』の顔に向かって背後の『目』を飛ばす(破ス精DCC)。
『目』の軌道は、自分から見て『とし』の左側面に回り込むような形で、顔を狙って飛ばす。
当然、これで攻撃しようとは考えていない。
自分は、すぐに飛び出せる体勢を整え、『とし』に隙が生じるのを待つ。
『とし』が『目』を攻撃してきたなら、可能な限り回避する。
眼球という小さな的であり、スピードが同等であるなら、避けることも不可能ではない。
もし破壊されたとしても、注意を引くという役割を果たせたなら、それで十分だ。

先程の死体の女性のような腕力に鈍器が加わった際の威力は、確かに恐ろしいものだろう。
しかし、それよりも遥かに恐ろしいのは、頭を砕かれて自分が流した血の海に倒れることを喜ぶ自分自身だ。
それに比べれば、肉食獣のような膂力も、その豪腕で振られる武器も、恐ろしさの内には入らない。

>>329

  ≪……こちらは大丈夫です≫

  ≪出会ったばかりで申し訳ありませんが……そちらをお願いします≫
 
  ≪彼ら――『死体』となった人間の力は人間以上のようです≫

  ≪どうか……気を付けて下さい……≫

スタンドを通して、夢で邂逅した少女に呼び掛ける。
まずは目の前の危機を退ける。
少女との合流や、向こうの二人に対応するのは、その後だ。

332『追跡変奏曲』:2018/01/05(金) 19:53:19
>>329(薬師丸)

 貴方は推測する。敵は死者を操る能力、若しくは死者を伝染する能力。
だが、周囲を見渡す事で新たな発見もある。
 まず、周囲には『野次馬』が各種色々と反応しつつスマホなどで撮影などして多数いる。
異常なほど楽観的なスタンド使いじゃなければ、ほぼ一般人だ。そんな恰好の『獲物』になりえるものを
『シュン』と言う男は全く手を出してないし、死体の伏兵も居ないようだ。
 
 『鈴』を化粧ポーチに取り付け投げつける。それを見て、鋭くシュンは告げる。

「『紫金』 わかってるなっ!」  ――キンッ……

シュンの脇にいる男、紫金と呼ばれたガタイの良い存在は命じられるまでもなく
彼を守るように鈴を払い落とす。彼らの一メートル手前に落ちた。
 薬師丸に対し、その男はスタンドを発現したり接近して攻撃する様子はない。
……良く見れば、彼の目は濁っている。これも、このボディガードも死体だ。
 今や動く死体と化した仕事相手(とし)と、目の前の動く死体である男。
これ以外に、新たな死体は短い時間だからかも知れないが居ない。
 増殖させる方法も、もしかすれば存在するのかも。それでも、自暴自棄と
化して襲い掛かってる彼が、その方法をとらないのも可笑しな話だ。

「鈴……どう言う力だ? ……ふんっ、まぁ良い。紫金の壁を貴様のような
極東のカス如きが防げるとは思わん……『天路』!」

  ……キラッ

シュンが声を張る。然しながら、目立ったスタンドヴィジョンらしきもは薬師丸に見えない。
代わりに、彼の足元の降り積もった雪が一瞬煌いた……。

 シュン「さぁ、来いよ……」

>>331(小石川)

後悔 懺悔 心の中に迸る悲哀の痛みは、肉体に走るナイフの傷より遙かに鮮烈だ。
 それでも、貴方は約束を守りぬく。

死角から飛来させる『目』 それに対して、今やリビングデッドと化す『とし』の
反応速度は……予想以上だ。

 とし『グッ……ァッ゛ッ!!』   ブォンッッ! グシャッッ!!

! 予想以上の反応速度だ。元々の身体能力も高いが死体となって高まったのか
精密さと速度、パワーを誇る(パス精BBB)ブラックジャックの一撃が目を襲う。
堪らず、分離された目は破壊され 塵と化して消える。再生時間は20秒掛かる……。
 そして、その恐ろしい攻撃の追撃は……。

 とし『……ァ  …ァ゛  グ……ァ゛』

 ……来ない。

青白く、土気色の『とし』は。体を痙攣させつつ動かない。
そして、苛立つように先ほど死者の女に掴まれた右足首より少し上を
『拭うように』別の足に擦りつける。その様子は、何か抵抗してるように見える。

シュン「っ ちぃっ、普蛇の支配が完全じゃないかっ。あのカスの無能がっ!
使い手じゃなければ、直ぐに傀儡に出来る話じゃなかったのか!
 さっさと其の小姐を仕留めろ!」

 シュンの金切り声に近い命令が響く。すると、としは未だ呻きつつも
足を動かすのを止めて、ブラックジャックを構え直した……。

333薬師丸 幸『レディ・リン』:2018/01/05(金) 22:45:42
>>332(GM)

(――――あの大きい方も死体。
 しかも『レディ・リン』に反応出来る速さ。
 あらためて、とんでもない能力ね。
 でも『指示』をした。『合図』かもしれないけど……
 同じ人間なら『判断能力』には限界があるでしょ)

(普通のスタンド使い二人相手よりはずっとマシね)

状況から察するに死体にするには条件か、
時間、準備、人数、何かしら制限があるらしい。

「天路ってのがあんたの能力の方ね。
 1人で能力が二つあるなんて、
 ずいぶん贅沢だけど…………」

(だとしたら、本命はそっちの方かな。
 雪。踏んだらまずい? それとも……)

払い落された鈴は鳴るだろう。
――――そこで『幸運』を呼び込む。

最も近い生命体に『ごく小さな幸せ』が舞い込む。
敵に塩を送る形だが、一つ分なら問題ない。

これによって『死体は生物なのか』
『雪はダメージフィードバックのあるスタンドか』
『死体使いのシュン自身は生物か』を調べる狙い。

「それじゃ、試してみる?
 私の『レディ・リン』がどこまでやれるか」

スタンドを少しずつ『シュン』達へと接近させる。
一気に最後まで接近しきるわけではない。
距離を詰める動きだ。『近付いてきた』と思わせる。
まあ実際に近付いているわけだし、その気ならすぐ詰められるが。

スタンドは浮遊しているので普通なら踏まないが、雪には気を付ける。

334小石川文子『スーサイド・ライフ』:2018/01/06(土) 03:40:37
>>332

  「――……」

必死にシュンの命令に抗うとしの姿を見て、無言のまま目を細める。
自分と戦っているような彼の姿が、死の衝動と戦う自分自身の姿と重なって見えた。
あの足の動き。
死体の女性に掴まれたのも、同じ場所だった。
そこに、彼を救う手掛かりがあるのかもしれない。

しかし、今は考えるよりも前に、事前に狙っていた行動を優先する。
そのために『囮』を放ったのだ。
追撃は来なかった。
だが、そんなことは関係ない。
追撃が来ても来なくても、それは予定の行動に何ら影響を及ぼすものではない。

としの注意が眼球に向いた瞬間に、獲物に飛び掛る野生の豹を思わせる勢いを以って、やや斜め前へ飛び出す(スB)。
そして、こちらから見てとしの『右側面』をすれ違うようにして、一陣の風の如く駆け抜ける。
死体となった彼の速度は、こちらと同等のようだ。
スピードが同等だというのなら、隙を突くという利を得た側が上回るのは必定。
『目』を『左側面』から回り込ませたのは、『右側面』に対する注意を疎かにさせるためだ。
また、余計な動作を省くという意味もあった。
現在、『スーサイド・ライフ』は左手で握っている。
相手の『右側面』を突くことで、ナイフを右手に持ち替える手間なく、速やかに攻撃に移ることが可能になる。

  「……ごめん……なさい……」

ナイフのリーチに入った段階で、『スーサイド・ライフ』の鋭利な刃を、相手の左肩の『肩関節』に突き立てる(破ス精CBB)。
それだけでは終わらない。
ナイフが突き刺さった瞬間に、素早く手首を反すことで傷口を抉り、この戦いの間は使い物にならなくなるように破壊する。
最後に、ナイフを引き抜く勢いに乗せて、傷を更に深く大きく抉りながら、すれ違うと同時に『斬り裂き抜ける』。
これら一連の動作を、『熟練の兵士』さながらの淀みのない動きで、流れるように実行する。
『ナイフのプロフェッショナル』としての卓越した技量を駆使すれば、そう難しい行動ではない。

できるなら、彼に重傷を負わせたくない。
しかし、下手に手加減しようとすれば、こちらが再起不能にされてしまう危険がある。
全力で戦わざるを得ない。
彼には一度助けられた。
その彼に刃を向けることに計り知れない罪悪感を感じ、表情が暗く濃い陰を帯びる。
心が引き裂かれるような痛みを堪えながら、目の前の戦いに意識を集中させる。

眼球が破壊された際に感じた苦痛は、唇を噛み締めて耐える。
破壊されることは最初から覚悟していたことだ。
この痛みが、行動の妨げになることはない。

眼球の残骸は解除しておく。
残骸の状態でも動かせないことはないが、今の状態では『目』としての機能は望めない。
それを考えれば、一度消してから再生を待つ方が都合がいい。

攻撃を終えた後、としの方向に向き直ると共に、後方に飛び退いて距離を取る。
そして、としの動向を窺いながら、再び『右手』を切り落とす。

  「……シュンさん」

  「あなたのお時間を割かせてしまって申し訳ありません……」

  「差し支えなければ……もう少々お待ちいただけますか?」

  「じきに――そちらにも伺います」

あたかも闇のヴェールを纏っているように濃い陰を帯びた表情のまま、シュンとは対照的に感情を表に出さない淡々とした口調で、死体に命令を下すシュンに告げる。



(※『スーサイド・ライフ』の再生は解除された時のみ起こります。破壊されただけでは再生は起こりません)
(※次レス以降、『目』が再生を終えるまでの残り秒数を逐次明記していただけると助かります)

335『追跡変奏曲』:2018/01/06(土) 22:28:32
>>333(薬師丸)

>1人で能力が二つあるなんて
 >ずいぶん贅沢だけど…………

「オ前、何を言ってる? ……ん、そうか。
いや……ふんっ、勘違いしてくれるなら、それで良い」

貴方の言葉に『シュン』は、何やら嘲笑う調子で頷く。
 見解に齟齬が生じてるようだが、それは結果を見れば解る。

『シャンッ』……。

 シュン「許しを乞う暇もなく、潰す……ン? 
何だ、この金は……ちっ」

 シュンはスーツの中に忍ばせていたのだろう特殊警棒を出し
チャキッと先端を伸ばす。その拍子で、一枚の紙幣も一緒に出るが
この状況では、邪魔だとばかりに彼は舌打ちを出した。
 死体の男には、特に何か生じた様子はない。つまり『生き物でない』

 じりじりと、『レディ・リン』が近づく。それに対し……

シュン「仕掛けるのを易々と見逃すカッ 『天路』ッッ!」
   
       ――ブワァッ!
! 雪が、舞う。いや……レディ・リンに対して飛来する粉雪、と思えた物。
それは『雪虫』だ! 大量の雪虫が、貴方のスタンドを包囲するように舞う!
 このまま何もしなければ、この大群がレディ・リンを覆いかねない!

>>334(小石川)
 (能力の読解不足で申し訳ない。このレスより20秒経過で
『目』が再発現可能とする。1レスにつき10数秒の経過を予想するので
次のレスで『目』の再発現が出来ると考えて良い)

 『目』の痛みが、虚空の窪みとなった眼球のあった場所を襲う。
だが、それも心の痛みを想えば取るに足らない。
 『スーサイド・ライフ』を扱う貴方の敏捷性と精度は、まさしく達人だ。
――ザシュ ッ……ッ
とし『……ッ ……』

 左肩は大きく裂け、大きな傷口が破れたスーツの奥より覗く。死体化してる
影響で出血はないもののダメージが深刻なのは明らか。負傷した腕はダラァンと下がる。
 
とし『…………』ググッ
然し、死者と化してる彼には激痛による停滞と言う思考はない。残る右腕を曲げて
有名な映画俳優がヌンチャクを振るようなポーズと共に、貴方に体を向ける。

右手の切り落としは問題なく行える。互いの距離は約3m程
 
シュン「あぁ゛ぁ゛!!? やってみろっ、小姐 (シャオチエ)
『死了都要愛』を! お前が打ち破る事など決して出来ン!
 さっさと、やれぇ『普蛇』ぁ! 何の為に、お前を使役してると思ってる!」

貴方の、零度すら感ずる言葉に対して気炎を上げてシュンは怒鳴る。
 彼にとっても、組織の命令を遂行できてない時点で先行きは無い。
失うものが先にない彼に、静かな恫喝は無意味と言う事か。

 野次馬は騒がしい。

『それにしてもすごーい、あの死体の動きしてる役者ー。特殊メイク?』

『中国映画みたいねー』

336薬師丸 幸『レディ・リン』:2018/01/06(土) 22:51:27
>>335(質問)

・『レディ・リン』とシュンの距離はどの程度でしょうか。

・『錆び鈴』はシュンのどの部位に付着したでしょうか。

・『天路』の雪虫の速度はどの程度でしょうか。

337『追跡変奏曲』:2018/01/06(土) 23:23:11
>>336(回答)

・『レディ・リン』とシュンの距離はどの程度でしょうか。
約一メートル半 その間に『死体の男』が少し重なる立ち位置に居る。

・『錆び鈴』はシュンのどの部位に付着したでしょうか。
右の足先

・『天路』の雪虫の速度はどの程度でしょうか。
人並み(スC)

338薬師丸 幸『レディ・リン』:2018/01/07(日) 01:36:56
>>337(回答)
回答に感謝します。

>>335(GM)

(こいつもよくしゃべるタイプね。
 それだけ『自信』があるんだろうから、
 舐めてかかる気はさらさらないけど……)

(向こうが舐めてくれる分には、すごく助かる)
 
「ッ! 雪みたいな虫……『レディ・リン』!」

『合図』『普蛇』『勘違い』
操作する『雪虫』と、指示を飛ばす『死体』
敵の戦い方のピースは埋まりつつある。

要は、もう一人いる。あるいは『いた』のだろう。
どこにいるのか、あるいはどこに行ったのかは、
今から判断するのは難しい。少なくともシュンを倒すまで。

             ダッ

地を蹴らせ、『レディ・リン』を後退させる。
地を蹴らせ後退……それだけではない。
なぜ『レディ・リン』を一気に近づかせなかったのか。
答えはシンプル。シュンまでの距離を0にしないため。

>>333メール欄『kp蹴り準備』=化粧ポーチ蹴り準備)

――――接近の狙いはシュンから1m手前、『化粧ポーチ』だ。

後退の際、地を蹴る脚で巻き込むように『化粧ポーチ』を蹴り飛ばす。
距離0.5mなら脚をわずかに伸ばせば問題なく当てられるだろう。

・・・若干、曲芸染みた動きになるだろうか?
あるいは紫金が邪魔で当てづらいだろうか。
それも問題ない。『レディ・リン』は超精密(精A)だ。
そして雪虫が追い付くより行動は早くなるだろう(スB)

蹴り飛ばす狙いはシュンの顔面。尤も『無理に狙う』気はない。
後退を最優先にし、可能なら速度と精度を活かして行うというだけ。

339<削除>:<削除>
<削除>

340小石川文子『スーサイド・ライフ』:2018/01/07(日) 03:31:02
>>335

としの受けた肩の傷が視界に入る。
見るからに痛々しい傷跡。
思わず目を逸らしたい衝動に駆られる。
しかし、逸らしてはいけない。
彼が負った傷は、自分の行動の結果なのだ。
今この時、自分が人を傷付けているという事実を動かすことはできない。
それは、私が背負うべき罪。
私は、それを受け止めなくてはいけない。
今の彼が痛みを感じない身体になっていることだけが、せめてもの救いだった。

  「――ごめんなさい……」

彼を傷付けたのは、他ならぬ自分自身だ。
謝るだけで許してもらえるなどとは考えていない。
それでも、謝罪の言葉を口にせずにはいられなかった。

片腕は奪った。
しかし、油断はできない。
としの動きに警戒しながら、その場から更に1mほど後ろに下がる。
そして、『スーサイド・ライフ』を『手』に突き刺し、そのまま腕を振るって勢いよく『手』を投げ放つ(破ス精CBB)。
狙いは胸だ。
本体は身体を少し前に傾け、やや体勢を低くした状態で構える。

同時に、としの構えにも注意を払う。
鈍器の主な使用法は殴打。
普通は距離が開いていれば届かないが、使い方によっては届く場合もある。
今、相手は片腕が使えない状態だ。
壊れた腕で握っている鈍器は、もはや用を成さない。
しかし、腕が一本しか使えないということは、逆に言えば手元に残しておく鈍器は一つで十分ということでもある。
だからこそ、相手が鈍器をどう使うかに対しては、大いに警戒すべきだ。



(※次のこちらのレスで『目』の再生が完了すると考えてよろしいでしょうか?)

341『追跡変奏曲』:2018/01/07(日) 18:39:25
>>338(薬師丸)

 シュッ タンッッ   バシッ……ッ

シュン「がっ……紫金! この木偶人形がっ!!
ちゃんと俺の攻撃を阻め! この役立たずがっっ!」

 雪虫の大群 『天路』が『レディ・リン』を包囲して覆う前に
後退すると共に化粧ポーチを蹴りぬき、シュンの顔へと当てる!

スピードや精度が合わされば、人型の壁を掻い潜り当てる事も造作ない。
 シュンは強かに額へとポーチが直撃して、痣が出来上がる。

シュン「この餓鬼ガっ……絶対に許さん」

 ブゥゥン……。

『天路』は、『レディ・リン』を捕縛するのを失敗すると。再度
積雪の地面へと混じるように降り立った。

>>340(小石川)
(再生の認識は、それで間違いない)

とし『ガ……ゥ  グゥッ゛!!』

 ――ブゥン   バキャッ!

 貴方は一メートル後退して『スーサイド・ライフ』と『手』を合わさったものを
としの胸目がけて飛来させる。
 だが、傀儡となった彼の元々のポテンシャルは>>332先ほど目にしたばかりだ。

ブラックジャックが振られ、飛んできたナイフと手を地面に叩き落とす。
 
 ヒョイッ パク。  ……ブンブンブンブンブンブン……ッ!

貴方の後退に対し、傀儡となっている『とし』は追撃を起こさない。
 振ったブラックジャックを口に咥え、負傷した手に携えていた方の鈍器を
まだ健在な手に持ち直して回転させ始める。

とし『……グ  ゥ  ゥ゛』  ガリガリ……

? また、妙な動作を彼は行う。ズボンの上から、先程 死者の女に掴まれた足の
太腿付近を、負傷した手で掻いた……。

342薬師丸 幸『レディ・リン』:2018/01/07(日) 20:47:30
>>341(GM)

「元から許す気なんてないくせに。
 それに、許さないのは……私も同じ」

この状況。頑なに接近してこない。
『雪虫』の速度は並みにあるのだし、
飛ばしてくれば厄介なのだが……

単に作戦としてやっている事なのか、
それとも『飛ばせない理由』があるのか。
それは射程なのか、何らかの条件なのか。

(こっちから攻める手を考えなきゃ。
 ただ小物を投げてるだけじゃ倒せない)

本体とスタンドは少しだけ後退する。

『レディ・リン』の右手の甲に――『硬球』程の鈴を取り付ける。
そして、ひそかにそれを少し引き出し『鈴紐』を発現しておく。

攻めの起点となる武器。この相手には『レディ・リン』の総力で挑む。

343小石川文子『スーサイド・ライフ』:2018/01/07(日) 22:57:58
>>341

(※分かり難い表現で申し訳ありません。
  『スーサイド・ライフ』は投げていません。
  投げたのは『右手』だけです。
  『スーサイド・ライフ』は左手に握ったままです。
  左手で持っている『スーサイド・ライフ』の刃を、前々レスで切り離した『右手』に突き刺し、破ス精CBBで左腕を振ることで『右手』を飛ばしたつもりです。
  お手数ですが、これを踏まえた上で再度の判定をお願いします)

344『追跡変奏曲』:2018/01/08(月) 09:01:08
>>343
了海しました。
 >>341での『とし』の迎撃の行動に変化は生じない。
ブラックジャックは直撃し、分離した右手は僅かに損傷して地面に墜落する。
 『スーサイド・ライフ』を小石川が保持してる事以外に特別に
判定に変化はないものとする。

345小石川文子『スーサイド・ライフ』:2018/01/08(月) 13:16:05
>>344

対応に感謝します。

>>341

死体となった彼の動きが超人的であることは既に経験している。
ただ正面から物を投げつけただけでは、容易く迎撃されることは織り込み済みだ。
だからこそ、何の策もない手など打つはずがない。
これが単純な投擲なら、一度投げてしまったらそれまでだろう。

                                パーツ
しかし、投げ放ったのは単なる物体ではなく、自分の『部位』だ。
すなわち、自分の手を離れた後であろうと、遠隔操作で軌道変更が可能であることを意味する。

>>340 RC(Remote Control=遠隔操作)・UP(上昇)
これにより、投げた後に『右手』を遠隔操作して軌道変更を行い、急上昇させる。
本当に狙っていたのは、胸ではなく顔だ。
『右手』を顔面に取り付かせることで視界を封じる。

当然、あのパワーなら一瞬で引き剥がされることは理解している。
しかし、いくら力が強いといっても、ただ首を振ったりする程度で外せるはずがない。
剥ぎ取ろうとするなら、どうしても『腕』を使わなければならない。
そして、現在としの片腕は使い物にならなくなっている。
つまり、必然的に『無事な方の腕』を使わざるを得なくなるということだ。

先程、腕を一本破壊したのは、相手の攻撃力を低下させることが第一の目的だった。
だが、それだけではない。
片腕の破壊は、この視界封じの布石でもある。
まともに使える腕が一本しかないということは、別々の行動を同時に行うことはできない。
最初の死体の女のように、片腕で『右手』を剥がしながら、もう片方の腕で攻撃するいう行動は不可能になる。
それが意味する所は、『右手』に対処しようとすれば、それと引き換えに攻撃の手が止まるということだ。

そして――私は、その隙を決して逃さない。

相手が『右手』を引き剥がさずに放置するというなら、そのまま視界を塞ぎ続けるまでのこと。
視界封じさえ成功すれば、どう対処されようとも問題にはならない。

視界封じの成否に関わらず、再び『右目』を抉り取り、本体の傍らに浮遊させる。
さらに、自らの『首』を根元からナイフで『刎ね飛ばす』。
クリスマスに相応しくない凄惨な場面を観衆に見せることになるが、止むを得ない。
これが『スーサイド・ライフ』の本体である自分でなければ、噴水のような勢いで鮮血が吹き出て、スプラッター映画のような光景になるところだろう。
しかし、出血は一切ない。
眼前に立つ死体となった彼と同じだ。
切り落とした『頭』は浮遊させ、本体から5m引き離す。
方向は、本体から見て自分の左側だ。
可能ならば、現在の距離からじりじりと再接近し、1mほど距離を詰めたい。

346『追跡変奏曲』:2018/01/08(月) 14:54:18
>>342(薬師丸)
 
 攻めて来ないのは、策か、ブラフか?
小さなダメージを積み重ねれば、相手も疲弊はするし
勝利への道は幅広くなる。だが、それを簡単に許しもしないだろう。

 貴方の後退に対して『シュン』は動かない。
舌打ちをしつつ黙認をして、軽く小石川のほうに目を走らせる。

  ――『普蛇』だ。確実に勝つには『普蛇』がいる……
 
口の動きだけで、そう呟くのが見えた。

    ……ジッ

それと共に……貴方は『視線』を感じた。好意的ではないが
敵意も感じない視線をだ。曲がり角から感じられる……。

>>345(小石川)
 
 シューッ  パシッ

 とし『…………』 ギギギ

 『スーサイド・ライフ』の強みは『遠隔操作』分離した肉体を
自由に動かせる。その長所を活かして、としの顔面を右手が覆う。

 対して、としは反応を見せない。死体化してるのだから仕方がないと
言えば、仕方がないのかも知れないが。手が覆っても首を振るなどして
引きはがそうとする気もない。無反応と言える

 ただ、無言でブラックジャックの加速を強めている

 シュンシュンシュンシュンシュンシュンッッ

 その隙に、貴方は自身のスタンドで首を刎ね飛ばすッ!
群衆のどよめきを受けながら、目論見通りに五メートル左方向まで飛来する。

    ……スッ

 !!?

        ――ゴゴゴゴゴゴゴゴ

 『とし』が……貴方が首の飛んだ方角へと、体を向けた。

 まるで、『完全に捉えてるように』 貴方の首の飛来してる方向に
白濁の眼球は手で塞がれながら、何て事のないように その方角へと……!

 シュンシュンシュンシュンッッッッッ!!

 一層と、ブラックジャックの回転が増した……その回転の破壊力が
まともに、いま切り離した頭部に当たるとしたら 想像したくない。

347小石川文子『スーサイド・ライフ』:2018/01/08(月) 17:22:27
>>346

ブラックジャックを回転させている、という図が今一つ頭の中で想像できません。
どういう風に回転させているのか詳しく説明していただけないでしょうか。

348『追跡変奏曲』:2018/01/09(火) 16:40:16
>>347
 描写抜け失礼。
『とし』の持ってる武器は、登場の際も説明したが
紐丈のもの(正直に表現すればブーメランパンツ)に
クリスタルの鉱石を括り付けた、簡易的なブラックジャック。
 脇の下あたり位置で手首のみの縦回転で現在遠心力が最大に加速してる

349薬師丸 幸『レディ・リン』:2018/01/09(火) 17:51:40
>>346(GM)

ここまでの見立て通りなら『罠』で間違いない。
そしてそれほどに受動的な発動条件ならば、
一度発動してしまえば『強烈』な可能性も高い。

(『普蛇』っていうのが人間だとして、
 人間を二人同時に操れるような能力。
 普通に考えたら、相当近くにいるはず)

視線を感じている。
謎の視線……この状況で、敵意のない視線。
仲間になり得る人間は今思いつかないが、
そもそも『好意』を感じるわけでもない。

「『シニカルマン』……そこの『曲がり角』にいる人は、見える?」

極めて小声で、チラシに話しかける。
口元は隠すが、この距離で小声ならまず聞こえないはず。
向こうは向こうで独り言をしているのも、この状況ならありがたい。

(あいつにとっても普蛇ってのは鍵でしょうけど、
 私にとってもそう。護衛さえいなきゃ、攻めやすい)

やや西向きに、曲がり角に寄るように……
しかし主には南に、敵に迫るように動く。
次の攻めに転じるには2〜3m程度の距離が良い。

あえて罠を踏みながら攻めるという手もあるが、
それには厄介な『紫金』が邪魔になっている。
一撃を防がれ、カウンターだけもらうはめになりかねない。
リターンが見込めそうにもないリスクを許容するつもりはない。

350小石川文子『スーサイド・ライフ』:2018/01/09(火) 18:50:49
>>348

回答感謝します。
最初の描写を忘れていて棍棒だと思い込んでいました。
失礼しました。

>>346

   ――なぜ……?

としの行動を見て、脳裏に疑問が浮かんだ。
彼が『右手』に対して無反応だったことに対してではない。
最初に現れた死体の女性が『右手』に対して反応していたことに対する疑問だ。

彼女は、片手で『右手』を引き剥がしながら、もう片方の腕を伸ばしてきた。
死体になった人間が、視界に関係なく標的の位置を掴めるというのなら、なぜ彼女は『右手』を引き剥がそうとしたのだろう。
なぜ、としのように『右手』を無視しなかったのだろうか。

視界を封じられても問題がないというのなら、顔に取り付いていた『右手』に構わず、両腕で掴み掛かってくる方が確実だったはず。
それなのに、彼女はわざわざ片腕だけで掴み掛かってきた。
そこに、この能力の手掛かりが隠されているのかもしれない。

しかし、今はそれよりも重要なことがある。
振り回される鈍器――それを彼がどう使うかは明白だ。
想像したくない。
だけど、想像してしまう。
強力な破壊力を備えたそれが頭部に直撃し、頭蓋骨を粉々に打ち砕く光景を。

   ――……。

   ――なんて……。

   ――なんて……素晴らしいことなんだろう……。

心が強く打ち震える。
それは恐怖によってではない。
圧倒的な『喜び』と、それがもたらす『恍惚』によるものだ。

     パーツ
頭部は『部位』だ。
原型を留めない程に破壊され尽くしたとしても、その直後に再生が始まる。
しかし、それが完了するまで意識は消失する。
完全な無防備j状態。
その間、相手が待っているはずがない。
当然、その間に止めを刺されるだろう。

        『 死ぬ 』 

     『 この命が終わる 』 

   『 愛する人の下に旅立てる 』

自分にとって、その素晴らしさは筆舌に尽くし難い。
この世界の中に、これ以上の幸せは存在しないと思える程の大きな『喜び』を感じる。
早く殺して欲しいという欲求に、一時的に心が支配される。

その時、左手の指輪が視界に入った。
自分の結婚指輪。
私は、これに二つの誓いを立てた。

一つは、『彼』を愛し続けること。
もう一つは、『彼との約束』を守り続けること。
必ず、それらを守り通さなければならない。

   ――そう……。

   ――私は……私は……。

      『 死ねない 』

わずかに残った理性の欠片を拾い集め、再び心を覆い尽くそうとする内面の衝動を、必死に抑え付ける。
それでもなお、格調高いヴィンテージワインを思わせる『芳醇な死の香り』は、私の心を誘惑し続ける。
少しでも気を緩めれば、今すぐにでも、自らの願望に身を任せてしまいそうになる。

『頭』の位置を移動させる。
今は自分の左だが、それを左斜め後方に移動する。
本体との距離に変更はない。
本体は慎重に1m距離を詰め、相手の3m手前で立ち止まり、いつでも動き出せる体勢を崩さない。
回転させる鈍器が、必ずしも『頭』を狙ってくるとは限らない。
また、口に咥えているもう一つも見落としてはいない。
それを、腕以外の方法で使ってくることも考えられる。

351『追跡変奏曲』:2018/01/09(火) 19:56:50
>>349-350

(……くそっ、苛々する。あの女を取り逃がした事もそうだが。
何故、この俺がこんな餓鬼と 極東の下らない情にほだされた雌猿を
相手にしなければならない? このまま奴から借りた『紫金』と『普蛇』
俺の扱う『天路』で、この二人を潰してもだ……組織に粛清されるだけだ)

シュンは焦りを覚えていた。表情と声では、憤懣遣るせない
自暴自棄とかした獣と振舞うが、対比して心の中は割かし冷静であった。
それは自分自身の今の状況が優勢である事からもだ。
 実際、形成が不利になれば二体を捨て駒にして、何処へなりと逃げ延びる
事が可能か判断する事なく遁走を選ぶ事も考慮に入れていた。
 目を少し走らせれば、ナイフを扱う女(小石川)は『普蛇』に憑依された
男に対し、優しさか甘さ故か攻略する事は出来そうにない。
 ……ふん、勝てる筈もないのだ。『死了都要愛』は核の部分を看破してれば
瞬殺できるが、それを見極めぬ限り 学習し、着実に地力を増す。
 奴の死兵に対しては、小癪だが一定の敬意を湧かずにはいられんからな……。
 いま相手にしてる女も、自分のスタンドと『紫金』に踏み込むのを迷ってる。

(……考えを改めるか。
このまま行けば『普蛇』は、相手にしてる女に『憑依』出来るだろう。
そうなれば、今 操ってる男も中々のポテンシャルだが。異能の使い手には及ばん
 目の前の餓鬼も異能の使い手。
……最初の目的こそ成し遂げないが、異能者二人を捕獲して香港に
凱旋として戻れば……上手くいけば、恩賞になるかも知れん)


      ――二ィ

      (…………よし、それでいこう)

352『追跡変奏曲』:2018/01/09(火) 20:18:28
>>349(薬師丸)

シュン「小心点(見て見な) アレこそ絶体絶命って奴だ。
この人垣を超えて、あの女を助ける事など不可能。
 俺を攻撃してみるか? 辻是不可能的(不可能だ)
紫金をどうにか攻略して俺を攻撃したところで『普蛇』は止まらん。
理解したか? もうすぐ、『普蛇』はあの女に成るんだ」

小石川の様子を見て、確信の意を込めて。
嘲りながら『シュン』は薬師丸に宣言する。一方でチラシのシニカルマンは
こう文面を変化させた。

 『曲がり角  こぜにまくろう 着ぐるみ ラビット 見てる』

 『目的 不明  襲い掛かろうとは してない』

 ……こぜにまくろう着ぐるみ。そう言えば、家電の店でも
広告活動に勤しんでいたが、何故 今……?

シュン「さぁ! 心まで絶望に苛まれ、凍てつくが良イ!!」

  ブワァ……!

積雪から、雪虫が浮上して貴方へ飛来する!(スC)
 貴方を倒す意味合いより、小石川に対し一切の助力を絶つ為の攻撃だ。

>>350(小石川)

頭部の破壊。それは、完全な意識の喪失につながる 
死、ではない。けれど、この状況下では敵は近接にいる。
数秒の意識の喪失も再起不能に繋がりえる。

 未来に対し、背徳的な恍惚が過る。けれど、誓いの輪を目にする
それは、貴方にとっての運命の輪 死神の鎌を跳ねのける 強き小さな
決して絶つ事の出来ない輪なのだから。

 シュンシュンシュンシュンシュンッッッッ

 とし『ガ……ァ゛……ァ』 ガリ ガリ

 遠心力は最大限に達した。これが放たれれば
疑似的な砲弾と匹敵する威力のブラックジャックの投擲(パス精ABC)となるだろう……。

損傷してる腕は、動かす事も困難な筈だが。何かを訴えかけるように
その手は『脇腹』を強く掻きむしるように触れた。
足首から、太腿に、そして脇腹……見えない蛇が這いあがっているかのようだ。

 とし『……ァ゛……グ……   ――ガァ』

    パッ      ゴォ゛

 としの、手の指は 紐から離された。

空気の壁を壊しつつ、貴方の視界の前に クリスタルの輝きが走馬燈のように
ゆっくりと迫ってくる……。

(※描写にはしてないが、二人の移動は問題なく行えている)

353薬師丸 幸『レディ・リン』:2018/01/09(火) 21:24:01
>>352(GM)

(ほしみまくろう……なんでこんなところに?
 あの店からそう遠いわけでもないけど、
 今このタイミングで……なんで私を見てるの?)

ついさきほどはチラシを配っていた。
チラシと言えば『シニカルマン』だが、
彼は正体を知らない様子だ……本当に何者だ?

「これくらいで……絶望もしないわね。
 あんた、私の『レディ・リン』を分かってない」

向こうの戦況は相当苦しいようだが、『助力』は出来ない。
それは小石川の作戦を乱しかねないし、一度『任せた』のだ。
こちらは任せられた。中途半端な手出しをするわけにはいかない。
小石川は倒れていないし、助けを求めてくるような様子もない。

(雪虫は普通に操作もできる……さっきまでしなかったのは?
 油断を誘うためか、それとも何か事情が変わってきてるのか……)

速度的に逃げ切れない理由はない。
後退し、『曲がり角付近』まで移動しつつ『レディ・リン』の腕を振るう。

それにより伸長しておいた『鈴紐』は勢いよく振るわれ、さながら『投げ縄』か、
先端の鈴の重量を考えれば『モーニングスター』のように風を切る(パス精CBA)
もう片方の手で鈴紐の根元を掴んでおき、必要に応じて伸長も行う。
狙うは『シュン』の頭部。紐の変幻自在の軌道は『紫金』に見切れるだろうか。

「…………あんた、誰? なんでそんなところで見てるの?」

「運が悪い一般人なら逃げた方がいいよ。これ、撮影じゃないから」

そして――――後退したのは『謎のゆるキャラ』に話しかけるためでもある。

これは一種、賭け。敵ならばこのまま挟み撃ちにされて終わりかねないが、
先ほど感じた敵意の無さを信じたい。『第三勢力』なら……『取引』は出来るはず。

>小石川

そうはいっても戦況を気にかけてはいる。
何か指示があれば動けるくらいの余裕は残している。
特に指示がないなら、上述の攻撃に全力を注ぐことになるが。

(※小石川PCから指示があれば追記します)

354小石川文子『スーサイド・ライフ』:2018/01/10(水) 03:04:58
>>352

砲弾の如き破壊力を蓄積させた鈍器が、浮遊する『頭部』に向かって解き放たれる。
もし直撃を食らったとしたら致命的だろう。
ただし――あくまで『食らえば』の話だ。

鈍器が手を離れた瞬間に、『頭部』の浮遊を解除(>>350 FLoat=浮遊 CAncel=解除)する。
重力に従って『頭部』を地面に落下させることで投擲を回避する。
その代わりに頭を地面にぶつけることになるが、怪我をしたとしても軽い打撲程度で済むだろう。
『頭部』は、そのまま地面に転がしておく。
最大射程である10m内に存在していれば問題はない。

いかに飛来速度が速いといっても、肉眼で確認することが不可能なレベルの速さではない。
現時点で、本体と『頭部』の距離は5m。
本体ととしの距離は3mだ。
すなわち、『頭部』ととしの間には約8mの距離があることになる。
それだけの距離があるなら、浮遊を解除すれば十分に対応することは可能だ。
ましてや、相手の動向からは一度たりとも目を離していない。
何かイレギュラーな事態が起こらない限り、解除のタイミングを間違えることは有り得ない。

そして、浮遊解除と同時に本体が飛び出し、力強く踏み込む(スB)。
その踏み込んだ勢いを殺さないまま、こちらから見てとしの左側に向かってスライディング(>>350 SLiding)を敢行し、一気に距離を詰める。
すれ違いざま、としの右足の腱を深々と斬り裂き、まともに立っていられないように破壊する(破ス精CBB)。

たとえ痛みを感じなかろうとも、物理的に腱を破壊されれば、少なからず身体のバランスは崩れる。
その直後に、としの顔に配置している『右手』で、としの頭を突き飛ばす(破ス精DCC)。
既に『右手』は、としの顔と完全な密着状態にある。
その状態から、としの顔を押すために必要な時間は、ほぼ皆無だ。
普通ならば、今までと同じように微動だにせず終わるだけだろう。
しかし、足の腱を破壊されて体勢が崩れた直後に、頭という肉体の末端部分を突き飛ばされたなら、全く微動だにしないという訳にはいかない。

その隙に体勢を立て直し、『スーサイド・ライフ』を構える。
刃の切っ先が狙うのは『脇腹』。
本当なら、スライディングして接近した時に、右足の『何か』を斬り裂くはずだったが、それは既に上へ上がっている。
としに取り付いたらしい見えない蛇は、徐々に上を目指している。
おそらくはこれが元凶であり、それが上がり切ったら不味いという直感がある。
それを阻止し、これ以上の凶行を食い止めるために、次の瞬間には、見えない蛇に『スーサイド・ライフ』を叩き込む。

355『追跡変奏曲』:2018/01/10(水) 19:35:46
>>353(薬師丸)

 『レディ・リン』の『鈴紐』を付けた簡易モーニングスター。
それは精密さを兼ね備え、空気を切りつつシュンの頭部目がけて放たれる。

 シュン「一度なら未だしも、二度まで通すか!」 パシィッッ

 遮ったのは『紫金』だ。シュンより体格の良い死体男は、彼の前に
その体に見合わぬ俊敏さで立ちはたがり彼を守る。

シュン「良いぞ、紫金 この間抜けがっ。貴様は俺を守りさえすれば良いんだっ
…………ぁ   ぐぅ……」

 その時、彼はちらちらと『普蛇』の観察してた方向を見て、そして顔を歪め喘いだ。

 >…………あんた、誰? なんでそんなところで見てるの?
 >逃げた方がいいよ。これ、撮影じゃないから

『……う〜ん』
『…………ハッピーラビットを見つけたまでは良かったんだけど。
これ、なんか自分が割り込むと場違いな感じだよなぁ〜』

        ――ゴゴゴゴゴゴ

こぜにまくろう、サンタバージョン着ぐるみは。半分以上体を出しつつ看板を
提げつつ、悩むように首を傾げるポーズで呟く。

『何かイメージしてた登場シーンと違うなぁ。このまま導師参上ってやっても
凄い空気読めてない感じで、アウェイな雰囲気になりそうだし……』

『と言うわけで、終わるまで待つからね』  ピッ

そう、謎のこぜにまくろうは片手を上げて曲がり角の奥に再度体を引っ込めた……。

356『追跡変奏曲』:2018/01/10(水) 19:45:46
>>354(小石川)

 相手のブラックジャックが放つ、と 同時に首の浮遊を解除。
八メートルと言う距離は、貴方の生死を分かつものだった。

 ブゥ  ン――!

重力に従って落ちる首の後ろを、空気を切り裂きつつ走りぬいた凶悪な
閃光を抜けて頭部は地面に墜落する。積雪もあり、ダメージは最小限だ。

 更に、分離させた首なしの体の動きも健在!

 シュパァ……!   パシュッッ!

 スライディングしつつの右のアキレス腱を切り裂くナイフの攻撃
手の突き飛ばしと共に脇腹へとナイフが駆け抜ける……!

 そして、小石川は視線をとしの方に戻したと同時に見るだろう。

   『   ――ヲヲォォ゛    』

 スーツを裂き、その横腹から這い出るようにして出たのは……『札』だ。

中国語で筆字で攻撃特化とらしき書かれた赤い布地で出来た長方形の札。
 ナイフで半分以上裂けた、その札は布地の繊維の節足を空に突き出し
暫く苦しむように宙を掻いた後……。

        ザァァァァァ……ッ

 燃えるように、塵と化して消えた……。

 シュン「『普蛇』が……馬鹿な……見抜かれた、だと?『pipipipi』」

 絞り出すような声が、人垣の向こうから響いた。

357薬師丸 幸『レディ・リン』:2018/01/11(木) 00:03:15
>>355(GM)

「一度通ったなら、可能性はあるってこと。でしょ?
 私と『レディ・リン』はそれをつかみ取るのが得意なの」

鈴紐の根元を掴んで、遮られた『金鈴の錘』を再度振るう。
その際に紐をさらに伸長する事で、無理やりに軌道を変え、
紫金の肩を超え、その向こうのシュンの顔面へと迫らせる。
万全を期すため――――『レディ・リン』の掌の鈴で幸運を呼ぶ。

(向こうは『普蛇』を攻略したみたい。
 こっちでやるには『天路』が邪魔。
 だから……『シュン』の意識を奪う)

使う鈴は『二つ』だ。あと一つはまだ残しておく理由がある。
そして、この鈴は当てたい攻撃だ。だから、二つ分は使っていい。

(…………『結社』の導師。あそこにいるのも結社の人間だし、
 呼ばれてたんだ。たぶん、増援として……期待は出来ないけど。
 今邪魔してこないなら十分。こっちから仕掛ける理由もないわね)

「……特等席で見ててくれて良いわよ」

「終わってからファンサービスなんてことはしないけれど」

鈴の攻撃が命中した場合、あるいは外れた場合でも、
その『音』は聞き逃さないように注意しておこう。
また、『天路』の雪虫がまた向かってこないかは気を配りたい。

つまり、油断をしないという事だ。『ほしみまくろう』からは視線を切る。

358小石川文子『スーサイド・ライフ』:2018/01/11(木) 02:59:34
>>356

  「――スゥゥゥ……」

刹那の攻防を終えて、雪上に落下した『首』が深呼吸する。
そのまま雪の上を転がり、『首』を本体の下へ移動させる。
本体の5mまで接近したなら、浮遊に切り替えて移動を続行する。
終わったように見えるが、まだ気は抜けない。
念のため、としの身体を迂回させるような軌道で接近させる。

元々、『首』を切り離したのは、スライディングする際の補助のためだった。
『首』がなくなれば、その分だけ身長は低くなり、より素早く姿勢を下げやすくなるからだ。
鈍器が本体狙いで飛んでくることを想定し、回避しやすくするために『首』を切り離していたのだが、敵は本体ではなく『首』を狙ってきた。

シュンが操作していたとは思えない。
彼は、あの白い髪の少女への対処で手一杯の状態だ。
その片手間で、としの身体まで操作する余裕があるとは思えない。

おそらく、としに取り付いていた『札』が、こちらの位置を把握していたのだろう。
想定外ではあったが、敵が本体を無視したことは、むしろ好都合だった。
最初に顔に取り付かせた『右手』を相手が放置したことも、こちらにとっては有利に働いた。

      フワリ

本体の近くに戻した『首』を、本体側の切断面のすぐ真上で浮遊させる。
まだ接合はしない。
『目』は、自分の背後に配置する。
『右手』は、『首』と同じように切断面の間近で浮遊させる。
こちらも、まだ接合はしない。

  「……ご無事ですか?」

  「どうか……返事をして下さい……」

  「――お願いします……」

おそらくは呪縛から解放されたであろうとしに呼びかけて、彼の状態を確認する。
あちらの状況も気に掛かるが、今はとしの容態の方が心配だった。
左肩と右足に重度の刺傷。
そして、脇腹にも決して浅くない傷がある。
全ては、自分がこの手で加えたものだ。
それらの傷を目にして、再び心が罪悪感に苛まれる。

359『追跡変奏曲』:2018/01/11(木) 19:21:35
>>357(薬師丸)

 『シャラン』  シュゥ―ッッ!

 貴方は『レディ・リン』に鈴を鳴らしつつ錘でシュンの顔面を狙う。
然しながら、体格の良い死体人形『紫金』は邪魔だ。
 パァンッ 
 腕を振り、鈴にこそ命中せずとも紐に当たりシュンの顔面を逸れる。
だが、彼はそれに反応しえてない。『普蛇』を失った事がショックであったのか
 胸ポケットから鳴るスマホを半ば呆然としつつ無意識に耳をあてていた。
幸福の鈴の影響か、紫金の腕から何やらブランド物らしい時計がポトッと地面に落ちた……。

シュン「……イ尓 好(もしもし)」

『超俊 私の駒 潰した?』

 スピーカーモードのようだ。息を呑む彼に変わり、電話の声は続く。

『ボスが言ってたわよね? 無理なら深追いしない、現地で余計な騒ぎはしない。
超俊 貴方が必死に頼むから二体貸してあげたけど、流石に もう擁護出来ないわね』

シュン「ま、待てっ。あ、あと少しで二体 異能傀儡が手に入る!
二体だゾ!? 標的こそ取り逃がしたが、それでも……っ」

『残念ね。貴方はもっと賢しいと期待してたけど』

『超俊 さようなら 一个美好的梦想(良き夢をね)』

シュン「っ まっ………!!」

 貴方は見た。

 『紫金』の背中が裂け、そこから布状のものを巻いた苦無のような金属が
シュンの胸目がけて飛来するのをだ。

 ド  シュ――!

 シュン「……く  ……ソ」


      ……ドサッ

 金属はシュンの胸元に吸い込まれ、突き刺さる。
彼は一瞬体を痙攣させ、両手を胸に触れようとしたが、それも叶わずうつぶせに倒れた。

『紫金』は彫刻のように動かない。


>>358(小石川)

とし『…………  グ   ゥ   ぅ  うっ……」

とし「……お、れは? ぅく! っそ、うだ。俺は、手首を掴まれて
……! 貴方、は。そうだ、微かに覚えてる。
 ……貴方が助けてくれたんだ、俺を。……恩に着る、情けないな」

 『札』の破壊は劇的だった。

死者と化していた『とし』の肌に温かみが戻り、白濁色の眼球も
一度瞼を閉じると、生気の溢れる瞳へと戻った。

 遅れたようにナイフの走った個所から出血が走る、苦痛に彼は
顔を顰めつつも、ブラックジャックとしていた布を止血代わりにして
何とか片足だけて体を起こした。

 とし「俺の事は、良い……遠巻きの中で、俺達に攻撃を指示してた
奴がいた。あいつは……?」

 彼は、まだ潜伏してるかもしれぬ敵の警告をする。
シュンのいた箇所を見ると、そこには彼らしき人物が倒れるのが見える……。

360薬師丸 幸『レディ・リン』:2018/01/12(金) 04:18:22
>>359(GM)

「………………」

(……ああ、『幸運』が逸れちゃったか。珍しい。
 いい時計してるけど、貰うってわけにもいかないわね)

衆人監視下だ。『落とし物』扱いも出来ないだろう。
想定以下の結果にはなったがこの手は布石でもある。
ゆえに次の行動を――――

「……!?」

やめる。事態が急変している。

(あ、そうよね。裏に『普蛇』の本体がいるってことは、
 こいつにはバックがいる。『解除された』から気づいたんだ。
 ……それなりに賢い相手みたいだし、目を付けられると面倒になる)

彼が取り落としたらしいスマホを見る。まだ『通話中』だろうか?
であれば一つ、懸念事項が生まれる。そうでなくても漠然とはあるのだが、
会話はすでに終わったのに通話が続いているなら、そこに意味がありえる。

もし通話が終わっているなら、多少は杞憂を期待できる。

「事情はよくわからないけど、運が悪かったようね」

          ポツリ

呟いて、スタンドは『紫金』に目を向ける。動かないのだろうか?
もちろん油断はしないが、今までほどの意識も向けない。

(『標的』ってことはこの町で何かを探してるんでしょうけど、
 それは『私』でも『結社』でもないし『スタンド使い』でもない)

         (……深入りすべきじゃない気はするわね)

                         (……けど)

一つ懸念しているのは――シュンの『死体人形化』と『操作の開始』だ。
彼自身が語っていたスタンド使いの『傀儡』が今ここで生まれる可能性。

(まだ『終戦ムード』になっていいとは限らない)

謎の金属片の意味するものがそれならば、真に警戒すべきは『シュンの方』だ。
だから『スマホ』にも注意を向けている。『スピーカーで通話中』になっているなら『遠隔指示』が出来る。
指示なしでも動けるのは見ているが、『紫金』には度々指示を飛ばしていた。それが単に意気込みの表れか、
操作の精度・パワーなどを高める『条件』かが判断しきれない以上、『スマホの通話が続いているのか』は重要だ。

もしそうなっているなら、『鈴のモーニングスター』を引き戻す動きに伴い、スマホを引っ掛けて『回収』したい。
遅きを失するかもしれないが、通話を切る必要が出てくる、かもしれないから。やれることはやっておきたいということ。

361小石川文子『スーサイド・ライフ』:2018/01/12(金) 17:26:31
>>359

  「――生きて……いるのですね……」

  「良かった……」

としの無事を確認して、心から安堵した。
しかし、傷口からの出血を見て、表情に陰が混じる。
今すぐ命に関わるような怪我ではないにしろ、酷い傷であることに変わりはない。

  「……すみません」

  「あなたに……こんな深い傷を負わせてしまって……」

  「私がもっと上手くやっていれば……怪我も少なくて済んだかもしれません……」

  「本当に……ごめんなさい……」

躊躇いながらも、謝罪の言葉を口にする。
謝るだけで彼の傷が治るわけではない。
しかし、それでも謝らずにはいられなかった。

  「私は、今からあちらへ行きます」

  「あなたは、少しここから離れていて下さい」

  「今のあなたの身体では……巻き込まれると危険です」

  「――それから、これをお借りしてもよろしいでしょうか?」

『スーサイド・ライフ』で布を切って鉱石を取り外し、『右手』に持つ。
それから、『首』を浮遊させて、本体の1m前方に配置する。
その状態で、白い髪の少女の所まで歩いていく。
『浮遊する生首』が近付いてくれば、正常な神経の人間なら避けようとするのが自然な反応だろう。
こちから特に干渉せずとも、障害となる人垣は取り除かれ、目的地までの道ができるはずだ。

362『追跡変奏曲』:2018/01/12(金) 22:46:50
>>360(薬師丸)

 シュルーーーパシッ!

『鈴のモーニングスター』で、釣りの要領で貴方はスマホをキャッチする。
 スピーカモードのスマホから、女性らしき声が発せられた。

『ん? 何の音かしら。そっちに居るの、超俊の お相手?』
 『聞く気がなければ構わないけど。迷惑をかけたなら、こちらから
謝罪の言葉を送るわ。すまないわね』

 キャッチの音に気付いたのか、スマホからは敵意のない声が続けられる。

『ボスは彼を見限ったから、貴方が誰か知らないけど気にしないでね。
超俊は、もう目覚めないから安心なさいな。
 あぁ、紫金の解除はそちらでお願いするわ。死了 終
そう告げれば動かないから、その後に背中の札を破れば済むわ。
 どうせ身元不明の遺体だから、所持品は勝手に持って帰って。
せめてもの、お詫びの品だと思ってね。それじゃあ好的因叶(さようなら)』

 電話の切れる音がした。そして足音 小石川が近づいてきた……。

>>361(小石川)

とし「いや、倒れたからと言って無防備だったのは俺なんだ。
スタンドを相手に、油断するなど言語道断さ。俺の過失だ 気に病む事ない
 そうだな……少しだけ休ませて貰う。幾らでも持って行ってくれ」

貴方の謝罪に対し、手を軽く振って彼は気にしないように告げる。
 その後、手にクリスタルを携行して首を分離させつつ薬師丸のほうに前進する。
野次馬はどよめきつつも、先程の死体とのやりとりから、そう言う趣向の映画の撮影か
何かだと思ってるらしく、大きな騒ぎはそこまでせずに道を開ける。

 『シュン』は、ピクリとも動かず、雪の上で倒れ込んでいた。
薬師丸は、携帯を持っており。女性の通話がなされている(※会話は全て聞けていて構わない)

 『紫金』と呼ばれていた、体格の良い男は動く様子を見せない。
この『キョンシー』は、もう成す役目が無いようだ……。

363薬師丸 幸『レディ・リン』:2018/01/13(土) 05:15:14
>>362(GM)

「いいえ、そっちこそ気にしないで。
 私は自分の『幸せ』が邪魔されないなら、
 ……あんたらを深追いする気もないからさ」

            「それじゃあ」

スマホはスタンドの手で持ち、
シュンの傍にスタンドの手で置く。
一応だが……指紋を残さないため。
もっとも、捜査はされないかもしれないが。

(ドライなのね……私的なつながりじゃない。
 何かの組織で、少なくとも『無差別』じゃないし、
 目的もないのに『かたぎ』に手を出すわけでもない)

(どこまでほんとかわかんないけど、嘘をつく理由もない)

「お疲れ様。そっちも……済んだようね」

小石川を一瞥しつつ、

「『死了、終』……でいいんだっけ。
 どういう意味だかわかんないけれど、
 やっぱ中国語を勉強するべき時代かな」

電話の女をまねた発音で、紫金にそう囁く。
大声は出さない。あらぬ誤解を招かないために。

それで動きが止まるなら、言われた通り背後に回ってみる。
動きが止まらないなら……そのために『レディ・リン』は発現を保つ。

>小石川

≪今の電話は聞こえてた?
 ……こいつらについて、
 何か知ってる事って、ある?≫

≪深追いする気はないけど、事情は知っときたいから≫

それから、スタンドの声で小石川に問う。
それで何かをするつもりはないが、『念のため』だ。

364小石川文子『スーサイド・ライフ』:2018/01/13(土) 12:19:34
>>362
>>363

電話の内容に耳を傾け、『首』と『右手』を接合する。
話を聞く限り、もう切り離しておく必要もなさそうだ。
そして、沈痛な面持ちで、雪の上に倒れているシュンを見つめる。
どのような人物であっても、人の死を目の当たりにすることは、心の中に深い悲しみを呼び起こす。
やがて、おもむろにシュンの前に跪く。

  「あなたにも……」

  「あなたにも、愛してくれる人がいたでしょう……」

  「でも……今ここに、その人はいません」

  「だから、その人の代わりに、私があなたのために祈ります」

  「せめて……あなたの魂に幸福が訪れますように……」

静かに瞼を閉じて、シュンの魂が救われることを祈り、遺体に黙祷を捧げる。
シュンの仲間は、彼の死を悼んではいない。
それでは、あまりにも悲しすぎる。
だからこそ、せめて自分が彼のために何かをしたかった。
黙祷を終えてから立ち上がり、白い髪の少女に向き直る。

  「――お疲れ様でした……」

深いお辞儀と共に、労いの言葉をかける。
この場に彼女が現れなければ、三対一という危険な状況に陥り、こうして無事でいることはできなかっただろう。
それを避けることができたのは、一重にこの少女のお陰だ。

  ≪……彼は、イルラというスタンド使いの女性を追っていました≫

  ≪イルラを捕らえて彼女の持つ力を利用することが目的だったようです≫

  ≪私は、彼にイルラを捜す手伝いを頼まれて彼女を見つけましたが、彼女から事情を聞いて彼女を逃がしました≫

  ≪それから……関係しているかどうかは分かりませんが、香港マフィアが星見町で支部を作ろうとしているというような話を知人から聞いています≫

  ≪私の知っていることは、それだけです……≫

  「挨拶が遅れましたが、私は小石川という者です」

  「はじめまして……いえ……」

  「――はじめまして、なのでしょうか……」

正確には、彼女と出会うのは初めてではない。
夢の中で会ったことがある。
もしかすると、彼女も同じようなことを思っているのかもしれない。

365『追跡変奏曲』:2018/01/13(土) 18:27:59
>>363-364(ALL)

 薬師丸が、電話の主の通りに合言葉を告げると。
キョンシーの男は、近づいた時こそ一瞬構えようと見せたものの
直ぐに姿勢をただし直立の状態に移った。
 背中に浮き出るように、専守と言う字らしきものが描かれた
長方形の札のスタンドがカサカサ出現した。これを破壊すれば良いのだろう。

小石川は黙祷を捧げつつ、薬師丸と情報交換を行う。その傍らで、曲がり角から
こぜにまくろう着ぐるみを纏う謎の人物が、シュンへとペタペタ足音を鳴らしつつ近寄った。

導師「っそいっと。うーん、こりゃ完全に駄目そうだね」

着ぐるみは、看板でシュンをひっくり返す。彼の胸元に命中した金属片は深く埋まったのか無く
 瞳孔が開ききった状態で彼は完全に硬直してる。だが、肌は微かに生気が残っているようだ。

導師「仮死状態って奴かな。目覚める事は、私でも出来そうにないな……アポロンの病院ぐらいか」

導師「……さて、はいはーい。今度公演するカンフーホラーアクションの撮影はこれまで!
 あとは、御開きにするから。散った散った!」

 こぜにまくろうが手を大きく振りつつ叫ぶ。その内容に、野次馬達はやっぱり映画の撮影だったのかと
納得した感じで、まばらに散って行った。

 とし「ど、導師……」

結社の戦士である彼が、ふらふらと近づく。それに、こぜにまくろうを纏う人物は
ひらひらと手の部分を振りつつ労う。

導師「災難だったようだねー、とし君。で、聖骸布はどったか解る?」

とし「お、俺が間違いなく取りましたっ。嘘では、ありません」

導師「ほんとー?? 満身創痍だし、そんな事出来た様子じゃなかったけど……」

 導師に対し、としは薬師丸の件は自分が間違いなく遂行したと告げる。
だが、その様子を見て導師は疑惑を抱いてるようだ。

366薬師丸 幸『レディ・リン』:2018/01/14(日) 06:35:31
>>364(小石川)
>>365(GM)

(……香港マフィアねえ。きな臭い話ではあるけど、
 アリーナが抑止できないってことはないでしょ。
 少なくとも、今すぐこの町をどうこうって気もなさそうだし)

≪ありがとう。相当ややこしい話になってるみたいね≫

(イルラ――――ってやつの能力がどんな物か次第って感じかな。
 少なくとも私が今すぐ対処すべきなのは、私の敵……『結社』の方だ)

町のスタンド使いをせん滅するとか、テロを起こすとか、
そういう自分の幸せにも多大な影響が出る存在ならともかく、
今の時点で自分が何か動かなければならない――――とは思えない。

そしてそういう存在に対しては、『アリーナ』という最大の抑止力がいる。
『レディ・リン』の手で『札』を引きちぎる。手に入り込もうとするなど、
妙な動きには注意しておく。話通りなら無い筈だが、100%信じられる相手ではない。

「私は薬師丸。薬師丸 幸(やくしまる さち)よ。
 初めまして――――じゃないわよ。けれど……
 あの時の事をゆっくり話していられる状況ってわけでもないみたい」

『導師』の手際(ただものではあるまい)を一瞥して、自己紹介。
『小石川』に、言外に『結社』と自分が良好な関係ではないと察してもらいたい。

「……『そいつ』が満身創痍になったのはここに来てから。
 私は、ここに来る前にそいつと一回遭遇してるの。
 その時は無傷だった……私は、そこにそいつを追って来たのよ」

       「下着ドロの一味を庇おうってわけじゃあないけれどね」

(本音は分からないけれど、満身創痍になってからしか見てないなら……)

彼の肩を持つのは……当然『仕事相手』だから。そして自分の身の安全のためでもある。
どちらも欠けてはならない理由。少なくとも彼は誠実だ。『罰されるべき人間』なんかじゃあない。

367小石川文子『スーサイド・ライフ』:2018/01/14(日) 16:48:15
>>365
>>366

シュンに助かる望みがあるのなら、助かって欲しいと思う。
確かに、彼が目覚めれば、また同じようなことが起こる可能性は高い。
それでも、助かるのならば助かって欲しいという思いがある。

彼を愛する人間がいるのなら、彼がいなくなったことで悲しむはずだ。
私が彼を失って深い悲しみに囚われたように。
もしシュンが目覚めたとしたら、その人を悲しませずに済む。

しかし、自分にできることはないだろう。
できることがあるとすれば、これ以上の悲しみが生まれないように祈ることだけ。
ただ、それだけだ。

  「――……」

どうやら、まだ問題は終わりではないようだ。
彼らの間に漂う雰囲気を考えると、あまり和やかな関係とは思えない。
特に、この着ぐるみに入っている人物。

彼はとしの仲間のようだが、薬師丸とは込み入った間柄に見える。
そして、としは薬師丸を庇い、着ぐるみの人物は彼の言葉に疑いを抱いているという状況らしい。
としと薬師丸の両方に恩を受けた身としては、彼らに助力したいという気持ちがある。

しかし、この新たに現れた人物は、かなり場慣れしているような印象だ。
下手に誤魔化そうとしても、たちまち見破られてしまうだろう。
だから、それを逆に利用する。

  「……彼の身内の方ですか?」

  「彼の身体の傷は……私が負わせてしまったものです」

  「本当に申し訳ありません……」

着ぐるみの人物が場慣れしている人間ならば、としの傷が全て『刃物』によるものであることが察せられるだろう。
そして、今この状況でそれが可能な人間は、『ナイフのスタンド』を持つ私しかいない。
だからこそ、としが負傷したのはここに来てからだという薬師丸の言葉に説得力を持たせることができる。
もちろん、それは着ぐるみの人物がスタンド使いであることが前提の話。
しかし、あの男女の会話から、この人物がスタンド使いであるということは分かっている。
女性の方が、こちらを指して『導師と同じ使い手のようだし』と言っていたからだ。

そもそも最初に騒ぎを起こしたのは、他ならぬ自分だ。
偶然その場にとしが居合わせて巻き込まれたというのは、内容として筋が通った話のはず。
そのことは、あの男女という証人もいる。
着ぐるみの人物が薬師丸やとしの話を信じなかったとしても、この場にいない男女の言葉まで疑う可能性は大きくない。
さらに、彼らの間の問題に対して、自分はほとんど部外者の立場にいる。
無関係な第三者の証言なら、信憑性が高いと受け取られてもいいはずだ。

368『追跡変奏曲』:2018/01/14(日) 18:19:52
>>366-367ALL

薬師丸が札を引きちぎる。すると、死者の男はたちまち糸の切れた人形のように
倒れ込んで完全に沈黙した。再起動する事はないだろう

 導師「ふーん。そこの女の人と、ラビットの証言が正しいなら
とし君は頑張ったようだね〜」

 とし「は はい……ですので、もう彼女達に干渉する真似は……」

導師「んー、けどなぁ。結局、自分着ぐるみを着て街を散策した以外で
何もしてないし、なんかなー どうしようっかなー」

こぜにまくろうを纏う導師は、腕を組んで少々意地の悪い調子で呟く。
 このままだと平行線に突入して、更に険悪な雰囲気に突入するかも知れない。

そんな折、新たな風が君たちのほうへ舞い込む。

 ???「――ぬおおおぉぉぉぉ!!! ちょっと待つっスー!」

導師「んぉ? 誰???」

 曲がり角から勢いよく突進するように出現したのは、謎の仮面を被った少女だ。
元気の良いポージングを決め込みつつ、胸元に何やら頭巾らしきものを
被ったパグ犬を抱えての登場だった。

 ?「我は悪の秘密組織の首領、モーニングマウンテン! 結社の導師と
お見受けするっス! よーやく見つけたっスよ」

 導師「…………うん、私がそうだけど。何の用事?」

 着ぐるみで表情は分からないものの、この突飛な少女の割り込みに
幾らかペースを崩されてるのか分かる。

 その間に、モーニングマウンテンはパグ犬をズイッと差し出す……すると。

パグ犬『……我が子よ  その者はハッピーラビットでないぞぉ   ごほ』

犬は、流暢に喋り出した。それに関し、少し声を裏返させて返答がなされる。

導師「!! ろ、老師! わざわざ馳せ参じでくれるとは!
 え? ハッピーラビットは、こいつじゃない??
 けど、どう見たってハッピーラビットって形のスタンドですよ!」

パグ犬『儂の探してる聖骸布  そのマークに、幸せウサちゃん柄が
描かれている。儂は そう命じたつもりじゃった   ごほ』

導師「      ……え〜       」

 
……何やら妙な空気が蔓延している。
 ぞろぞろと、遠くから結社関連らしき集団も見えてくる。
清月の仲良し三人組の女子高生達も、小石川に気づいて呼び掛けて
走り寄って来るのが見えた……。

(※あと数レスでエピローグに移りたいと思います)

369薬師丸 幸『レディ・リン』:2018/01/14(日) 20:16:51
>>368(GM)

紫金を一瞥する。哀れではある。名も定かではない男。
だが、今はそれを悼んでいる場合でもないようだ。

(…………面倒なタイプね。こういうやつは、
 説得されるの自体望んでないってやつも多い)

(『とりあえず』で厄介事を起こされちゃ困る。
 どうにかして帰って貰うしかないけれど……)

大物ぶった相手だが、実際大物だろうし、
相当な曲者なのも間違いない。苦心。と、そこに。

「……」

          「…………えぇ?」

突然現れた謎の少女――――そして、奇妙なパグ犬。

彼が『老師』の声の主という事には深い衝撃はない。
そもそもその立場に対して、実感があまりないから。
だがその口から発せられた言葉は、脱力に値するものだ。

(……まあ、こいつらの被害を受けたのは私だけだし。
 貰う物だけ貰えるなら、それで問題はないわけだ)

「つまり、私は勘違いで下着ドロに合って。
 その実行犯も……勘違いに巻き込まれてたってわけね」

           ジロ

「それについて今更、うるさく言う気はないけれど……
 多少責任は取って欲しいかな。妙な『貸し借り』は残したくないじゃん」

          「無理に、とは言わないけどね」

この状況なら、強く出ない理由がない。
だからこそ徹底的に強く出るわけではなく、
あくまで『自由意志』で・・・『ちゃら』の機会を与える。

向こう主導で勘違いでした、ちゃんちゃん。で終わられては困る。
それは『ナメられて終わり』という事だ。もちろんそれでも深追いする気はないが。

そして仕事。『とし』相手にはそれも残っている――――まだ少し、ここにいる理由がある。

370小石川文子『スーサイド・ライフ』:2018/01/14(日) 21:48:32
>>368

  「……そう……ですか……」

一言だけ呟くように言葉を発し、後は無言で成り行きを見守る。
何はともあれ、この事態も収束に向かうようだ。
それを感じ取り、騒ぎの中心から数歩下がり、いくらか距離を置く。
元々、彼らの問題に深く関わってはいない。
自分が何か介入する必要もないだろう。

   ――イルラさん……。

それよりも、自分には他に気になっていることがある。
イルラは無事に町を出られただろうか。
彼女を追っていたのがシュンと二体の死体だけなら、彼女に危害が及ぶことはなかったと思うが、それでも心配は残る。
物思いに耽っていた時、呼びかけてくる三人の声に気付いた。
三人が近寄ってくる前に、念のために残しておいた『目』を接合し、『スーサイド・ライフ』を解除する。

  「みなさん――」

  「ひとまずは終わったようです」

三人に告げてから、薬師丸達の方に視線を向ける。
もう特に危険はないだろうが、一応最後まで状況を見届けておくためだ。
それから、群集の中にベティの姿があるかどうかも確かめる。
彼女は、アリーナに所属していると聞いた。
彼女なら、この騒動を最終的にまとめることもできるだろう。


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