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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その1

1名無しさん:2016/01/18(月) 01:58:24
短編、単発のミッションなどにお使いください。
長編やシリーズものの予定でしたら、自分のスレで行うことをお勧めします。

102宗海『エトセトラ』:2016/02/10(水) 22:25:54
>>100
>「持ってってもらって結構ですが、
>『火事』にはならんようにしてくださいよ」

   「……善処します」

しばしの思考の後に、ボソリと応えた。
その場で『マッチ』の火を付けると『バッグ』に放り込み、
『火』の付いたままのマッチを『エトセトラV』に喰わせる。
本体はそのまま『ドア』へと接近し、ドアノブを握っておく。

103稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/10(水) 22:28:24
>>101(補足)
左手の動きは狙いの精密さより『撃つまでの早さ』を優先する。
『一吉』が空中に飛び出したりする前には、発射しておきたい。

104『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/10(水) 23:18:32
>>101
「『鬱陶しい』ってんだろーがッ!
今『落っことし』てやるからジッとして――」

『一吉』のスタンドの、『前腕部の布』が『はためき』始めた。

ド ガ ァ ――― ン !

「――ろォ、ッ!?」

そして『一吉』が腕を上空の『ブルー・サンシャイン』に突き出すのと、
『ブルー・サンシャイン』が『大光球』を放つのはほぼ『同時』!

「な・・・さっきのより『デけェ』ッ!
『デカい』方が『強い』ってのは・・・俺にも分かるぜッ」

『シンプル』な思考で判断する『一吉』。
『はためき』かけた『前腕の布』の動きが止まる。

「『防御』が先だァ――ッ!
受け止めろッ――『プレッシャー・ダウン』ッ!」

バッシャァア――ッ!

激突――『光』が迸り、両手で『大光球』を受け止めた『一吉』が、
『光球』の効果で後方へ、地面を削るような勢いで『吹っ飛ぶ』。

「うおッ、眩し・・・
何 だ ・ ・ ・ 『 ゆ っ く り 』 吹 っ 飛 び や が る」
「……あれ、どしたのいっちゃん。なんか『遅い』けど」

『ゆっくり』吹っ飛んでくる『一吉』に、
『穂似子』が脳天気に声を掛けた。

ブ  ォ

『チャージ』しながら、『ブルー・サンシャイン』の高度を上げる……一吉』の『背中』の布が、『ゆっくり』はためき始めたのが
『上空』からの視界で見える。

>>102
「よ、よろしく頼みますよ」

『不安』そうな『米原』はさて置き、『マッチ』に火をつけ、
『バッグ』の中の『エトセトラ』に食べさせた。

そして『ドアノブ』を握り、待機する……

『穂似子』は、吹っ飛んできた『一吉』に声を掛けている……と、
『一吉』の背中の布が『ゆっくり』はためき始めた。
それが邪魔になって、穂似子の動きが良く判別出来なくなる
(まだそこにいるのは、頭が覗いているので分かる)。

105宗海『エトセトラ』:2016/02/11(木) 00:46:10
>>104
「ゆっくり、吹っ飛んでいってるわね。
 ……あれが『恋姫』ちゃんの『スタンド能力』」

どういう『能力』かは不明だが、解るのは『動き』が制限されていることだ。
つまり、『一吉』から『穂似子』に攻撃対象を変えられる。……しかし、
『布』のはためきが『一吉』への『警戒心』を捨て切れずにいる。

     「素敵ね。これで『位置』が逆転したわ。
      『一吉』君には『ダメ押し』ってのをしておきましょう」

『ブルー・サンシャイン』の北上によって稼いだ距離を詰めた『一吉』が、
『後方』へ吹っ飛ばされる最中であれば、集会場の前を通り過ぎるだろう。
『ドア越し』から『2m』の位置に『鉄粉』を含んだ『エトセトラO〜U』を向かわせ、
『通常解除』を行うことで、吹っ飛ぶ『一吉』の軌道上に『鉄粉』を舞わせたい。

     「ゆっくり吹っ飛ぶのなら、『粉』もゆっくり飛ぶのでしょう?
      滞留する時間が長ければ、『吸い込む』チャンスも増していくわ」

ヴィジョン越しに『恋姫』へ語りかけながら、ドアを僅かに押し開く。

106稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/11(木) 01:07:27
>>104(GM)

バッシャァア――ッ!

≪……太陽は……墜ちない。
   僕の『ブルー・サンシャイン』は墜とせない。≫

           ≪……ゆっくりしていってね。えひ。≫

確実に一拍は置かれた。
ヴィジョンを『一吉』を追うように移動させる。

(……! あの布……能力は……あれか?
   ……僕の『ブルー・サンシャイン』の『結晶』みたく……)

左手で一吉の『布』を撃ちまくる。
優先するのは背中の布、穴がある程度開けば、前腕だ。
ただし背中を撃つと一吉の身体にも命中してしまいそうなら、前腕を優先。

         (潰せば……封じられる?
           『プレッシャー・ダウン』……)

そして、本体は変わらず身を潜めつつ――

「……ゆっくり飛ぶのは、
 『吹っ飛んだ奴』と……『吹っ飛びに巻き込んだ物』」

      「色々巻き込めば…… 
        コンボになる、みたいな感じ……」

   可能な限り小声で、宗海に『能力』を端的に伝える。
    彼女は何かを……仕掛けているのだろう。情報は惜しまない。

                「先に『一吉』を……もうちょい攻めたいな。
                 前衛なしのサポーターは……そんな怖くない。」

107『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/11(木) 02:17:54
>>105
ブワ ァ ア ア ッ

『宗海』は鉄を齧った『エトセトラ』の一群を解除し、
『一吉』の吹っ飛ぶ軌道上に『鉄粉』をばら撒いた。

「 っ ぷ ・ ・ ・ こ い つ は 、 苦 ェ ・ ・ ・
血 の 味 が す る ぜ 」

「んー、いっちゃん、
多分『浮いてる』間はずっと『遅い』ままなんじゃない?
とりあえず『着地』してみたら?」

「あ あ ・ ・ ・ ク ソ ・ ・ ・
俺 の 『 プ レ ッ シ ャ ー ・ダウン』は『反抗する能力』・・・
こ ん な も ん で ・・・ッ!」

ゴ  ォ   ッ

――『風』もないのに、背中の『布』が一層強くはためき……
吹っ飛ぶ『一吉』が、静止する。
そして、何かに『押される』ように、その体を地面に落とした。

「クソ・・・なるほど、『着地』すりゃあいいみたいだなァ」

『吹き飛び』が終了したことで、『一吉』の動きが元に戻っている。
だが……そこまでの過程で、十分に『鉄粉』は吸い込ませることができた。

「っぺッ・・・一体何のつもりだ、こいつはよォ・・・?」

『鉄粉』の『意図』を図れない『一吉』が、困惑気味の声を漏らした。
『吹き飛び』を中止させたとはいえ、
今の彼は、集会所のドアの前で、『地面』に腰をつけている。
加えて、ドアを僅かに開けた『宗海』にも気付いていない――『隙だらけ』だ。

と……『穂似子』が、彼に近寄っていくのが見えた。
二人の距離はおよそ『2m』。
>>106
『小光球』で、『背中の布』を撃つ。
その連射で、『布』を『チーズ』よろしく穴だらけにしていくッ!

「あっ、やばっ、狙われてる……いっちゃん、早く、早く」

『焦った』様子の『穂似子』が、急かす。

「 ッ ・ ・ ・ 『千 切 れ』 な き ゃ あ、 問 題 は ね ぇ ッ」

ゴ  ォ   ッ

――『風』もないのに、背中の『布』が一層強くはためき……
吹っ飛ぶ『一吉』が、静止する。
そして、何かに『押される』ように、その体を地面に落とした。

「クソ・・・なるほど、『着地』すりゃあいいみたいだなァ」

『吹き飛び』が終了したことで、『一吉』の動きが元に戻っている。
だが代わりに、彼は地面に腰をつけており――隙だらけだ。
更に、背中の『布』ももう少し、あと『中光球』一発当てれば
『ちぎれ』そうな状態になっている。

と……『穂似子』が、彼に近寄っていくのが見えた。
二人の距離はおよそ『2m』。

108宗海『エトセトラ』:2016/02/11(木) 23:20:40
>>107
「……浅かったわね」

『鉄粉』を吸わせ、『呼吸』を阻害するつもりだったが、
流石に『量』が少なすぎた。――――ならば、仕方ない。
『エトセトラV』を床に置き、『一吉』に向かわせる。

     「『反抗』、『力』に対して『力』で押し返す。
      だから、『荷台』の『質量』に『反抗』して、
      無理やり『押し飛ばす』ことが出来たのね」

身体に飾られた『布』はさながら、翻す『反旗』なのだろうか。
確実に言えるのは『力』で抑えつけようとすれば、
より強い『力』で跳ね返されるということだ。

     「『巨岩』を崩せば『石』になり、『石』を壊せば『礫』になる。
      『礫』を砕けば『砂利』になり、『砂利』を潰せば『砂』になる。
      ――――『強さ』を『細分』し、『弱く』するのが『エトセトラ』」

     「たった今、『ゴムタイヤ』を『粉砕』して『ゴム粉塵』に変えたわ。
      『東南アジア』の貧国では『古タイヤ』を細分し、『燃料』にするのよ。
      ちょっと近所の『ガソリンスタンド』が閉鎖したくらいで、
      『燃料難民』なんて騒ぐ地方の方には、もう少し己の豊かさを鑑みて……」

『エトセトラE〜N』を『一吉』の下に向かわせ、『通常解除』で『ゴム粉塵』を散布する。
これは『エトセトラV』と同時にだ。交じり合った『ゴム粉塵』と『鉄粉』を引火させ、
瞬間的に『発火』。付着した『ゴム』に引火し、『小規模』ながらも『火だるま』にする。
勿論、これで『殺害』する気はないが、突然の『熱』に動転するのを期待したい。

      「話が逸れたけれど、……よく『燃える』わ」

      ≪恋姫さん、『一吉』は『川』の方に移動するわ。
        そっちを狙って下さる?≫

109稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/11(木) 23:33:30
>>107(GM)
>>108(宗海)

今のところは上手くいっている――このまま攻め切りたい。
余計なミスがなければ、なんとか『思考』を保ち続けられる。

(千切らなきゃ……意味ないのか。
  ……風を受けるとかじゃ、ないわけな……)

    (んで……『ホニコ』の能力は……
      多分……そこまで、自由は効かないっぽい……)

布が能力の基部なのは分かった。
そして、『穂似子』のサポートは近づく必要があることも。
が、向こうも気づかれたのは承知。

                 ・・・どう攻める?

――と、そこに宗海の声。

  「……分かった。
   誘導……してくれんだな?」

           「……やってやんよ。
             攻撃は……任せろ……」

手段は知らないが、そういうことだろう。小声で返す。

光球の連射は続ける。狙いはあくまで『一吉』の『口』だ。
一吉が移動するならヴィジョンは高度を落とし、それを追跡させる。
ショット一発で墜ちる敵はいない。だが重なれば痛みは大きくなる。
穂似子がそれを守ろうとするなら、宗海の策は決まりやすくなるだろう。

            ・・・・右手の『中光球』が完成しているなら、それは保持しておく。

110『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/11(木) 23:57:04
>>108
「きょ、巨石・・・?礫・・・?
おい、『難しい』こと言ってんじゃねェぞ!」

『宗海』の物言いは、どうも『一吉』には『難解』なようだ。
しりもちを付いたまま、眉根をひそめて悪態をつく。

「・・・今度は『ゴム』だとォ?
なんだか分からねえが、このままブン殴って――」
「……あッ、いっちゃんダメッ!『身を守っ――」

何かに『穂似子』が気付いたようだが、もう遅い――!
『ゴム粉塵』、『鉄粉』、そして『マッチの火』!
『炎』が、『一吉』を包み込む……

ッ... ボ ワ ァ ア ア ッ !

「うォおッ・・・!?ナンだ?『火』ッ!?  
クソッ・・・水だ、『水』ッ!」

ゴロォン  ダダッ

一瞬、自分が『火達磨』になったことを理解できなかった 『一吉』だが、
慌てて『川辺』へと移動していく――『掛かった』。

「……えっと……やるじゃん。
わたしら、完全にあなたたちの『掌の上』ってわけかな」

取り残された『穂似子』が、声をかけてくる。
流石に今の『攻撃』で……『ドアの向こうにいるらしい』ことに、気付かれたようだ。

>>109
「だぁッ、クソッ・・・『熱い』ってんだろーがッ!」

ダッ

一路、『川辺』へと走る『一吉』を追撃する『ブルー・サンシャイン』。
小光球が何発も炸裂するが……それより『熱さ』が上回るようだ。
構わず、駆けて行く……『背後』が、ガラ空きだ。

『穂似子』は何か考えがあるのか、
『集会所』の前に残っている。二人を引き離すことに、成功したようだ。

111宗海『エトセトラ』:2016/02/12(金) 00:23:11
>>110
>「……えっと……やるじゃん。
>わたしら、完全にあなたたちの『掌の上』ってわけかな」

  「お釈迦様になったつもりはないけれど、
   ……私達の『実力』は、理解してくれたかしら?」

呼びかけに応える声は、やや潜められたもの。
気付かれたと解ったなら、ドアを閉めて『施錠』する。

  「『恋姫』ちゃん。そろそろ『交渉』してみない?
   私、その『神社』には行ってないのだから、
   事情を解っている、貴方から説明した方が良いわ」

無論、『穂似子』が会話に応じない可能性もある。
その時に備え、バッグの中に『エトセトラO〜U』を発現し、
『一円玉』を齧らせ続ける。

112稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/12(金) 00:58:20
>>110(GM)
>>111(宗海)

≪コンボ成立…………!

     こいつで、『ゲームオーバー』――――≫

              グイン

追撃を加えようとする、が――

(……あ、やばい。
 このまま行くとあいつ……焼け死ぬ……!?)

          (え、えひ、それはヤバすぎだ……!)

へたな足止めは――
取り返しのつかない火傷につながりかねない。
この辺りは草も多いし、燃え広がったりもしかねない。

             ≪ ・・・・は、勘弁しといてやるぜ……えひ。≫

     グイン

スタンドを3mほど引き戻す。
交渉の際の安全のためだ。

≪交渉…………やってみる……?
 ダメージは与えたしな……あんま、得意じゃないけど……≫

           ≪……出て行った方がいいよな?≫

                      ・・・・乗ってくるなら、だが。

113『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/12(金) 01:50:53
>>111
「……個々の力の差も、戦略の差も、よーくわかったよ。
『井の中の蛙大海を知らず』ってねぇ」

『穂似子』は、自嘲気味に笑った。
その視線が『ドア』に向いているのに気付き、『宗海』は鍵を閉める。

「もう、慎重だなあ。
ま、わたしがあなたでも、多分そーするかなあ……
でも正直、わたしは『降参』したいよ。
これ以上――いっちゃんにケガして欲しくない」

最後の一言は、軽妙な『穂似子』に似合わぬ、真剣なトーンだった。

>>112
これ以上の『追撃』はタダでは済まない――
そう感じ、『ブルー・サンシャイン』を戻す。

「うぉぉぉぉおッ!」

ドッ ボー――ン!

「・・・・・・冷てェ―――ッ!」

勢い込んで川に飛び込んだ『一吉』が、悲鳴を上げる。
とはいえ、『火』は消えたようだ。多少、服がチリチリになった程度で
済んでいるのは、幸いというものだろう。

「でも正直、わたしは『降参』したいよ。
これ以上――いっちゃんにケガして欲しくない」

『ブルー・サンシャイン』越しに、
『穂似子』と『宗海』の会話が聞こえてくる。
……さて、どうしたものか。

114稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/12(金) 23:36:00
>>113(GM)

≪降参なら……………『一吉』はお前が宥めてくれよな。≫

『穂似子』にヴィジョン越しに話しかける。

        ≪殴られでもしたら……
           コンティニューは効かない……≫

『一吉』次第なのだ。
『穂似子』は恐らく、本気だから。

(こいつは…………鬼っ子より、『一吉』が優先なんだろうな。
  ……まあ、他人と恋人なら……常識的に考えて、そうなのか……?)

           ボ   ボ ボ
 
         ヴィジョンを本体――恋姫の元まで引き戻す。


「……こっちも怪我はさせたくない。
  …………ハッピーエンドにしたいんだ。」

              トコ  トコ

ヴィジョンを伴って、『穂似子』の前に姿を表す。
両手の光球は解除し、あくまで『交渉する』事を表明する。

       「……社、僕も行ってきたから。
         これ以上……鬱展開は、ごめんだ。」

                       ・・・ただし、距離は保っておく。

115宗海『エトセトラ』:2016/02/13(土) 00:02:57
>>113
「私も『お医者様』の手間を増やすマネは、
 『本意』じゃあないわ。――――本当よ?」

念押しをしつつ、背後にいるであろう『米田』に話しかける。

      「『任務』は成功しました。
       ……ところで、『お医者様』を呼んでくれます?

       『一吉』君、すり傷を負ったまま『川』に飛び込みまして、
       このままじゃあ、『感染症』になるかも知れません」

116『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/13(土) 00:45:04
>>114
「……いっちゃんを撃たないでくれて、ありがとね」

『穂似子』のところに、『スタンド』がのんびり戻ってきた。

「さっきいっちゃんの『背中』に貼り付けておいたの。
もし撃たれたら、『身代わり』になるつもりだったけど、
要らなかったみたい」

「いっちゃんを説得するのは、任せて。
いっちゃんだって、わたしが矢面に立ったら、
それ以上反抗しようとは思わないから」

『穂似子』は、断言した。

「『社』……そか、そうなんだ。
あの『子』と『声』に会ったんだね」

『お社』の話を持ち出されて、
『穂似子』が納得したような表情を浮かべた。

「ってことは……全部、分かってるのかな。
……あの『声』には、泥棒のこと、言わないで、お願い。
わたしたちが悪いんだもの。あの人が気にすることないから」

>>115
「信じるよ。
もしその気なら、今逃げるいっちゃんを
後ろから『撃てた』はず」
「そうしなかったから、信じる……」

『穂似子』の声が、扉越しに聞こえた。

「ええっ……川に、ですか!? こんな時期に川に入ったら、
凍えるなんてモンじゃあないですよ、無茶な……
そりゃもう、勿論連絡しときますが」

携帯電話を取り出す『米原』。程なくして、電話先の『医師』と
なにやら話し始めた。

「……そいなら、ちょっと暖かくしとこうかね」

『トキ』が、ストーブの火力を上げた。

「ところで――『穂似子』や。そこにいるんだろう?」
「と、『トキばあ』!?」
「ごめんよ。もう体が言うことを聞かないが、わたしがこういうことを
やらにゃあならなかったんだろう。色々、勉強になったかい」

ピッ

「『10分』で来るそうです。『久遠』さん」

電話を終えた米原が、声を掛けてきた。

117宗海『エトセトラ』:2016/02/13(土) 01:53:46
>>116
「お医者様には『外傷』だと伝えてあるのですから、
 ――――後は、『連れて行く』だけね」

『集会場』から出て行き、『穂似子』に姿を見せる。
『トラック』の下まで歩いて行く。

     「――――貴方の『スタンド』で、
      この『アーム』って接着出来ないかしら?」

     「『後輪』がパンクしているだけなら、
      『ダブルタイヤ』で『運転』は可能なはずよ。

      その『鬼っ子』を運ぶのなら、
      『軽トラック』が都合がいいわ。
      『一吉』君のスタンドで、荷台を持ち上げられる」

118稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/13(土) 05:23:52
>>116(GM)

「会ったし……僕も、あいつらを……ああ、助けたい。
  そうじゃなきゃ……ハッピーエンドじゃない。常識的に考えて……」

恋姫の仕事は。最初の仕事は既に終わった。
……もっと、大事な仕事がある。

「……別にお前らを倒したいんじゃない。
  ……あいつに……余計なことも言わない。」

         「……スコア稼ぎにも、ならないことだかんな。」

戻って来たスタンドを見る。
抜け目ないことだ……そして、優しいのだろう。

     シュ
        ゥ ゥ

             ――恋姫はスタンドを解除する。

(…………こいつは。
  DQNとかじゃ……ないっぽいな。)

           「あいつは……任せるぜ。
             まじで……これ以上喧嘩とかは困る……」

                       ・・・『一吉』の戻りを待つ。

119『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/13(土) 17:39:35
>>118
「事情を分かってくれる人がいて良かったよ。
こんな話、誰にも信じてもらえないと思ってた……」

ポタ ポタ ポタ
濡れ鼠の『一吉』が川から上がり、歩いてくる。

「『穂似子』ォ、もう良いのか?俺ァまだやれるぜ」
「……うん。ごめん、いっちゃん。寒かったでしょ?
また……無茶言って、付き合わせて……」

水に浸かって、文字通り『頭が冷えた』のか、
『一吉』は思ったより落ち着いているようだ。
『穂似子』はそう言うと、スタンドを伸ばして
一吉の頭に貼り付け、水分を吸い取る。

「気にすんな。俺がやらなきゃ、誰がやんだよ? なァ、穂似子。
無茶ついでに、まだ『やること』あるんだろ?」

>>117
「……連れて行く、って、あっ……!」

その意を察した『穂似子』(一吉もいるけど)を連れて、トラックの下へ。

「『アーム』……これね。『元通り』とは行かないけど、
うん……運転中に外れない程度には、くっつけられると思う。
でも、その……『運転』は誰が?」

『穂似子』が、尋ねる。

「あの『ガキ』助けようとしてくれんのか?
・・・まあ、事情は分かってるらしいしな・・・
『力仕事』は任せとけ――っくしょいッ、さ、寒ィ」

グッと力を入れて『荷台』を持ち上げようとする一吉。
一拍置いて、前腕の『反旗』が『翻り』始める。

「ぬォおッ・・・!」

ゴォッ

風の音……そして、『一吉』が荷台を持ち上げた。

「どうすんだ、こいつ・・・元の位置に戻しゃあ良いのか?」

120宗海『エトセトラ』:2016/02/14(日) 20:52:42
>>119
「あら、お帰りなさい」

     「――――大丈夫、アツくなかった?」

しれっと気遣うような言葉を投げながら、持ち上がる『荷台』を見る。
『アーム』はボッキリ折れているが、それは『穂似子』のスタンドで何とかなる。

     「そう、そのまま持ち上げて、
      『穂似子』ちゃんのスタンドで『アーム』を接着する。

      ……運転? ……貴方達、出来ないかしら?
      私、『マリオカート』の操縦もニガテなのだけれど」

121稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/14(日) 22:15:42
>>119(GM)
>>120(宗海)

「…………僕は実際……行って、見たし。
 お前らが言うから信じたとかじゃないし…………」

             「……助けたいだけだ。」

         ジリ

一吉から少し距離を取る。

「……」

(DQNってのは…………
  仲間意識は強いって聞くからな…………)

       (まあこいつは……
        クズってわけでは、なさそうだが……)

こういうタイプは苦手だ。
とはいえ悪人ではなさそうだし、今はそんな場合でもない。

「運転は……僕も出来ないぜ。
 『湾岸』も『マリオカート』も……そんな得意じゃないし……」

         「ハワイで運転教えてくれる親父もいないし……」

非常時だし免許とかよりは『出来るかどうか』の問題だろう。
恋姫は多分無理だ。大人の手を借りるしか、ない気もするが……

               (あの荒い運転で運ぶのは……
                 いやまあ……まずは説明から、だが。)

122『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/14(日) 22:43:08
>>120
「『熱い』に決まってんだろ、死ぬかと思ったぞこのヤローッ!
まあ別に良いけどよ。もう済んだこった」

ひどくサッパリとそう割り切る『一吉』。
荷台を運び……精密な動きはやや『苦手』なようだが、
何とか『アーム』の上へと持ってくる。

「はいはーい、じゃあわたしに任しといて。
でも結構『量』いりそーだなあ」

ボヨンッ

『穂似子』が、先ほどより大きいスタンドを発現する。
それと同時に、彼女の体が目に見えて『しぼんだ』。

「いっちゃーん、オーライ、オーライ……そうそうそこそこ、じっとしててよー……」

ベタッ

「……ふう。ひとまず、これで良し……かな」

穂似子のスタンドが荷台の下に滑り込み、『アーム』に貼りつく。

「わたし達が『運転』……いやいや、『中学生』だよ?
『無免』とかそういう話は置いとくとしても、
軽トラくらいデカいのは、ちょっと自信ないなあ。
万が一『事故』でも起こしたら、それこそ取り返しが……」

そう、不安感を表明する穂似子。

ガチャッ

……と、集会所から『米原』が出て来るのが見えた。
こちらに歩いてくるようだが……
>>121
「あのお社に行って、見れる人がもっといれば……話は早いんだろうけど」

『穂似子』は、そう言ってため息をついた。

「・・・『二輪』や『軽』なら、まあ大丈夫だけどよ。
『軽トラ』は俺も慣れてねーからなあ・・・」

ガチャッ

「って、げっ・・・今出て来たの、米原のオッサンじゃねーかオイ」

『米原』の『荒い』ドライビングを思い出す『恋姫』。
と……集会所のドアが開き、米原が出てきた。
その姿を認めた『一吉』が、声を漏らす。

「…………」

米原は、無言で軽トラの方へ歩いてくる。

123稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/14(日) 23:22:07
>>122(GM)

「スタンド……ああ、神通力使いは……レアだからな……」

    (乗ったことはあんのかよ……
      こいつやっぱDQNだわ……)

しかし助けたいという気持ちは伝わるし、

             ――悪意がないのも分かる。

          (……萎んだ……?
            自分をスタンドに変えてんのか……?) 

「……!」

そして。彼もだ。
『米原』――それほどいい印象はないが、悪人のはずはない。

「…………依頼はクリアした。
 こっからは……あー、『再発防止サービス』だから……」

        「……」

                 ジリ

近づいてくる彼に、多少警戒する。
もっとも、悪人でもなんでもないし、敵対心とかはない。

              ・・・何をする気なのか?
                  恋姫はそこが気になる所。

124宗海『エトセトラ』:2016/02/14(日) 23:32:13
>>122
「あら、それは残念ね。
 ……そうね、『軽トラック』ってマニュアル車が多いですし、
 そうなると、ちょっとイジって動かす、とはいかないわね」

『中学生』相手では難しいか、と肩を落とした。
『軽トラック』の修復は終わったようだが、
肝心の『運転手』がいなくては話にならない。

>「って、げっ・・・今出て来たの、米原のオッサンじゃねーかオイ」

       「なんとか、無事に終わりました」

『運転手』を用意しなければならないが、
この『一般人』を相手にどうすればいいか、そこが困難だ。

125『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/15(月) 00:02:21
>>123-124
「ええ、ご苦労さんです。いや、本当に助かりました――」

『米原』は、そう言って『宗海』と『恋姫』に頭を下げた。

「もうじき『医者』もこちらに着くそうです。
こら『一吉』ィ!」
「な・・・ナンだよオッサン、俺ァこの通りピンピンしてるぜ」
「そうはいくか。後でこってり絞ったるから、取りあえず医者で診てもらわんかいッ」

『一吉』にそう言うと、今度は『穂似子』に目をやる『米原』。

「『穂似子』ちゃんも、何でこんなアホとつるんで……
『畑泥棒』なんてする子じゃあないと思ってたんだがなあ」
「……ごめんなさァい。
でも、ええと……事情が、あるんです。米原のおじさん」
「事情ゥ?」
「うっ……睨まないでよ、おじさん顔コワいんだから……」

だいぶオッカない顔を見せる米原と、たじろく穂似子。
そう簡単に話は進みそうにない……と。

「まあ、まあ。『乙次』さん、そうキツく当たったら何にも聞けやしませんよ」

『トキ』の声。集会所からゆっくりと出てきて、やんわり諭すように『米原』に話しかける。

「ちょっと、さっき『集会所』の前で四人が話してたのを聞いてたけれど、
もしかしたら……『事情』って言うのは、『お社』と関係があるんじゃないのかい?」

『助け舟』を出してくれているのだろうか……
『押す』べきタイミングは、見計らう必要があるだろう。

126宗海『エトセトラ』:2016/02/15(月) 23:23:22
>>125
お冠の『米原』を仲裁出来るのは、『トキ』だけのようだ。
それは反抗する『一吉』に対しても、同じことが言える。
何としてでも、今すぐに『お社』へ『トラック』を向かわせなければならない。

      「大丈夫です。『一吉』君はちょっと『驚かして』、
       川に飛び込んでもらっただけです。
       ……ねぇ? そうでしょう、『一吉』君?」

薄い唇に微笑みを乗せて、『一吉』に同意を促す。
どんな形であっても、この二人を『口論』させるのは危険だ。
手っ取り早く、どっちかに折れてもらうしかない。

      「奪い取った『作物』のことですが、
       ――――どうやら、『隠し場所』があるようです。

       とにかく、『お社』に向かいましょう。
       今の『パンク音』は近所にも響くでしょう?
       もし、見つかりでもしたら、『内々』には済まされません」

口調はどうであれ、『米原』は二人を心配している。
それは間違いないと信じ、『お社』へ『米原』を誘導する。
思えば、外部の人間を使い、『大事』にしたがらなかったのは、
狭い田舎町で二人に良からぬ噂が立つのを、控える為だったのかも知れない。

      「話とやらは、『車内』でも十分聞けますから」

127稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/15(月) 23:40:20
>>125(GM)
>>126(宗海)

「…………どーも。」

(ヤバいな……
 どうやって説得するか……)

今日は試される日だ。
すわ、まずいかと思っていたが――

「……」

   (こいつまじで頭いいな……
    やっぱ本読んでるやつは違うのか……?)

           (とりあえずフォロー回っとくか……)

『宗海』の機転には驚かされるばかりだ。

「……そういうこと。」

「わざわざ僕が……
 裏山まで行ったのは、そういうこと……」

         「僕とそいつらがいれば……
           ……案内して、運び出せるよ。」

相槌を打ちつつ、宗海の語りに添える。

   「作物が帰ってくるなら……
    えひ、それに越したことはないだろ……?」

                   ・・・これで折れてくれればいいが。

128『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/15(月) 23:53:08
>>126-127
「む・・・『隠し場所』?
そりゃまた罰当たりな・・・本当なんか『一吉』ィ!」
「・・・へ?いや、そんなの知らね・・・」

ムギュッ

余計なことを言いかけた一吉の足を、『穂似子』が踏んだ。
『恋姫』と『宗海』、それに『トキ』に目配せしつつ、その意を繋げる。

「ごめんなさい、おじさん。
でも……あそこなら、きっと誰も来ない、そう思って……
内緒の、隠し場所です。私たちがいなければ、絶対に見つからないところ」

『社』の『隠し場所』。その言葉に、『トキ』がぴくりと反応した。

「……!そりゃあ、エラいことだねえ。
ほら、乙次さん、そういうことなら急いで確かめに行かないと行けませんよ」

「むう・・・そうだな、とにかく『裏山』に向かうとするか。
『作物』を運ぶんなら、こいつを借りていったほうが良さそうだな。
『久遠』さん、『稗田』さん、申し訳ないがお付き合い下さい。
ほら、一吉と穂似子ちゃんも乗った乗った」

四人の言葉を受けて、『米原』も社へ向かうことに決めたようだ。
トラックに乗り込み、皆を急かす。

129宗海『エトセトラ』:2016/02/16(火) 00:06:31
>>128

>ムギュッ

背中越しの『ピースサイン』を二人に送った。

「でも、『トラック』に四人は乗れないわ。
 ……そうね、『お医者様』にも同行してもらいましょう。
 きっと、『車』でいらっしゃるのですよね?

 このような『田舎町』で開業されていらっしゃるのですから、
 小さな事情があっても、きっと考慮してくださるわ」

まさか、『自転車』でやってくることはないだろう。
『車』でやって来ると期待し、『医者』の同行をねじ込みたい。

130稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/16(火) 00:16:27
>>128(GM)
 
            ≪……GJ。≫

『穂似子』にスタンドの声で短く返答する。

「……えひ、まあ、乗り掛かった舟だし。」

        「協力しない理由がない……
          この状況的に考えて……」

   ニヤ

今のところ順調といった感じか。
・・・・そういうわけで、トラックに乗り込みたいが。

(……荷台にでも乗るのか僕?
  こいつの運転でそれは……笑えない……)

           ・・・しかも万全な車でもない。


「ああ……そうだな、帰りは荷物も載せるんだし……」

             「車は多い方が捗るわな……うん。」

エゴを抜きにしても医者は来てくれた方が良い。
そういうわけで、ここも『宗海』をフォローするのに回る。

131『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/16(火) 00:32:18
>>129-130
「ああ・・・『一吉』のヤツは『荷台』で良いだろうと思ってましたが、
にしても『四人』は入りませんな、確かに」
「ひ、ひでェ! 流石に凍えちまうって・・・」
「あ、そうだ。コレ掛けときなさいな」

ははは、と豪快に笑う『米原』。
そういえば未だに濡れ鼠だった『一吉』に、
『トキ』が集会所のストーブで暖めたらしい『毛布』を渡した。

<<どーいたしまして。いっちゃんのフォローは慣れてるよー>>

『穂似子』が『アーム』に張り付いている『スタンド』越しに答えた。
そして……道の向こうから、『エンジン音』が聞こえる。

「おお、噂をすればナンとやらだ。
『先生』――!こちらです――!
いや、急な連絡でご迷惑をお掛けしました」」

やって来たのは、白い『ワゴン』だ。丁寧な運転で路肩に止まると、
ドアが開き、上品そうな顔立ちの白衣を着た若い男が下りてきた。

「いえ・・・・・・医療に携わる身として、
『急』な事態にこそ、我々が必要とされるものだ、
そう思っておりますので。お気になさらず。
それで、『患者』の方はどちらに・・・・・・?」

そう言って、丁寧に応対する『医師』。
一見、全員『元気』そうな様子なので、少し『戸惑い』気味のようだ。

132宗海『エトセトラ』:2016/02/16(火) 00:52:13
>>131
>「いえ・・・・・・医療に携わる身として、
>『急』な事態にこそ、我々が必要とされるものだ、

    「ステキなお心掛けです。
     ――――村人を見捨てて逃亡した、
     『秋田』の村医者にも見習ってほしいくらい」

飛び出た賞賛の声は一オクターブほど高かった。
『トラック』に詰め込まれる前に、白いワゴンに乗ってしまう。

    「お社で『ケガ』をして、動けないようなの。
     ……ねェ、助けて下さいません?」

『ワゴン』の後部座席の中から、『医者』にのみ聞こえるように話す。
『米原』にケガ人と聞こえれば『不信感』を招くが、
『医者』に『野菜泥棒』の話をしても取り合ってはくれないだろう。

133稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/16(火) 01:02:25
>>131(GM)
>>132(宗海)

「………………えひ。」

(……家族みたいな、もんなのかな。
  こいつらは………………ああ、くそ。)

            「……」

と、そこにワゴンがやって来て、医者が下りてきた。

(……なんか名医っぽいな。
  雰囲気だけかもしれんが……)

       (秋田の、ってなんだっけ……? 
        なんかネットで見た気がするな……)

まあともかく。
役者は揃った。

           「……あっ。」

     (あいつ……)
                イラッ

さっさとワゴンに乗ってしまった宗海。
まあ功労者だし、なんか考えがあるのかもしれない……

  「……米原さん、
   僕はトラックのが良いか……?」

          「場所まで案内……
           あ、場所は知ってるか……」

視線をトラックに向けつつ。
『下手人』二人だけでは米原的に不安かもしれない。
まあ、そうでもない雰囲気ではあるが・・・正直できればワゴンがいい。

    ・・・・恋姫は知らないので意識はしていないが、
     米原に話しかけることは、彼の意識をワゴンから逸らすことに繋がる。

134『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/16(火) 01:28:41
>>132
乗り込んだワゴンは、後部座席が90度倒した状態で固定されていた。
恐らく、今回のように急な怪我人をいつでも運べるようにしてあるのだろう。

「ああ、それは……」

『米原』が『一吉』を呼び込もうとするのに対し、
機先を制する格好で、医師に接触する『宗海』。
『迅速』な行動で、策を実行に移す。

「……『社』……『裏山』の、ですね……?
そこに『怪我人』、それは、まさか――いえ、分かりました。
ところで、貴女とそちらの『お嬢さん』は、この村の方では無いと
見受けられるのですが、どちらから?」

『社で怪我人』と聞いて、医師の顔色が一変したように、
宗海には感じられた。
後から乗り込んできた『恋姫』も乗せ、ワゴンは裏山へと走り出す。

>>133
「ああいや、裏山なら道も分かりますし、
こんな小汚いトラックに若い娘さんを乗せるのも気が引けますよ」

他人のトラックに言いたい放題の『米原』だが、
とにかく『ワゴン』に乗っていって構わないらしい。

「・・・どうも先生も手伝ってくださるみたいですし、
私はこのアホを乗せていきますんで。穂似子ちゃんもワゴンに乗っていきな」

そう言うと、一吉の首根っこを掴んでトラックに引きずり込む『米原』。

「痛でデ・・・怪我人大切にしろよォ。あとアホって誰だ、名前で呼べよこらァ」
「……一目瞭然だと思うよ、いっちゃん。また後でねッ。
というわけで、お世話になります、『先生』ッ」

『穂似子』がサラッときついことを言うと、ワゴンに乗り込んできた。

「ええ、鎌田さん。後部座席は倒してありますから、
座るには、少し安定性に欠けます。ゆっくり行きますね」

総勢4人を乗せて、ワゴンが発車する。

135稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/16(火) 01:52:20
>>134(GM)

「んじゃ…………えひ、お言葉に甘える。」

(お前のトラックじゃないだろ……
   ……まあ、謙遜してるだけかもな。)

      (……やりとり……マンガみてーでやんの。)

              ニヤ

一吉と米原のやり取りに、小さく笑みを浮かべてワゴンへ。
複雑な感情はあれど、それを表出はさせない。

           「……」

そういうわけで、乗り込む。
そして。

「ああ……星見町から……」

『医者』の顔色は恋姫には確認できていない。
が、空気感。

         (……こいつ……?
          なんか知ってるのか……?)

                  ・・・壁際の小さくなって座る。

136宗海『エトセトラ』:2016/02/16(火) 23:03:08
>>134
「……? そんなに、『危険』な場所なのですか?
 少なくとも、『ケガ人』に心当たりが浮かぶような」

『星見町』の住人であると、『恋姫』に同意を示す。
裏山へと走りだす『ワゴン車』の乗り心地にひと安心する。
背もたれを直せるようであれば、平常通りに起こしておきたい。

    「そういえば、『一吉』君と『穂似子』ちゃんは、
     『お社』でケガをして、『発熱』したそうですね。

     ……その時の『診察』も、貴方がされたのですか?」

この医者は何かを知っている。だが、単刀直入には問いつめない。
関連するであろう『事実』を告げ、淡々と確認をしていく。

137『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/16(火) 23:28:18
>>135-136
「『星見町』……それは、それは。ずいぶん遠くからいらっしゃったんですね。
確か、あそこには立派な『クリニック』がありましたっけ……」

星見町から来た、と聞いて、『医師』は即座に
『アポロン・クリニック』の話を出してきた。

「袴田先生は病院の話になると目つきが違うからねー。
なんでこんなド田舎の『診療所』にいるんだか不思議なくらい」
「いや……はは、最新設備に関心がないと言えば嘘になりますが、
医師の本分は、あくまでも患者の一人一人と向き合うことですから」

『穂似子』が、口を挟む。『袴田』と呼ばれた医師は、
照れたように頭を掻くと、再び運転に集中する。
『宗海』は後部座席の背もたれを操作して起こし、背中を預ける。

「……ええ。あの時は、二人ともひどい『高熱』で。
診療所の設備ではカバー出来ない可能性もあったので
『大学病院』に搬送する寸前まで行ったのですが……
その矢先、二人とも急に『解熱』して、事なきを得ました」

<<先生のことなら、わたし達の『力』は『見えてない』よ>>

『穂似子』が、二人に『スタンド会話』で伝える。
その言葉を裏付けるように、『袴田』医師は無反応だ。

<<そう言えば先生、わたし達が『裏山』で遊んだあと倒れた、
って聞いたとき、なんだかすごく『驚いた』ふうだったらしいよ。
まあ、わたし達はほとんど覚えて無いんだけどさー>>

138宗海『エトセトラ』:2016/02/16(火) 23:47:52
>>137
「『八階建て』なんて、もう『百貨店』と変わらないわ。
 これからは『買い物』のついでに『健康診断』なんて、
 『サービス業』のように『医療』と接する社会になるのでしょうね」

       「病院嫌いで検診をサボってたら、
        洒落にならない『重病』だったなんて危険が、
        少しでも無くなると良いのですけれど」

『袴田』の『医療トーク』に相槌を打ちながら、身体を楽にした。
自身の長く過ごしていた『病院』についてなら、話を合わせられる自信がある。

       ≪あら、ちょっと疑いすぎたわね。
         ……けれど、『スタンド使い』でもないのに、
         『お社』に過剰反応するなんて、少しだけ妙だわ……≫

『米原』のような態度を取るのは『村』なら当たり前だと考えても、
そうなると『トキ』の態度に理由が浮かばない。

        「一人ひとりと向き合うという『姿勢』は、本当に美しいです。
         私達のような『弱者』は、強者の庇護の下で生きられる」

        「……ところで、『先生』はこの村にご縁があるのですか?」

139稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/16(火) 23:57:13
>>137(GM)

「アポロンクリニックね……
  あそこは……まあ、相当デカいわな……」

          コク

      (こいつ色んなことに詳しいな……)

喋る宗海を横目に、頷く恋姫。
その宗海と会ったのも、その病室が初めてだ。

  (……まじで名医っぽいななんか。
    ……『ブラックジャック』みたいな? えひ。)

「…………高熱ねえ。
 お社で……なんか厄そうだな……」

恋姫は『ウィルスの直接投与』で目覚めたスタンド使いだ。
『発現経路』の違いゆえ、『共感』はない。

       ≪……民話に詳しいとか?
          例の話に結びつけたんじゃない……?≫

              ≪それかスタンド知ってるだけ、
                  エアスタンド使いとか……≫

何らかの知識があるのは確かだろう。
村に関わっているから、以上に。

「…………」

          ス

恋姫自身は窓の外に視線を向けて。
なるべくなら……酔わないようにしておく。悪路だから。

140『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/17(水) 00:24:13
>>138-139
「実際……『医療』とは、もっと気軽なものであるべきとは思いますよ。
病院が『堅苦しい』とか、『怖い』、『信用できない』というようなイメージを
持たれるのは、避けなければならないでしょう」

熱が乗ってきた『袴田』の様子を、『穂似子』が
少しばかり『面白そうに』眺めている。

<<先生、良い人だけど……話が長いんだよね。
うちの『教頭』といい勝負>>

「とにかく、自分たちを『権威化』するような姿勢には、
いささか……あ、いえ、失礼」

ごほん、と咳払いをして、宗海の問いに答える袴田。

「『上ノ田村』との『縁』ですか……私の家は、
古くから代々『漢方医』を勤めていたのですが、
そこへ『婿入り』した方がこの『上ノ田』から『流れてきた』のだと、
祖父や曾祖父から伝え聞いております」

<<んー、色々『雑食』なとこある先生だけど、
『民話』とかに詳しい、ってのは聞いたことないかな。
あったら、わたし達も『社』のこととかもっと聞いてるし>>

『穂似子』が、『恋姫』にひそひそ答える。
『スタンド会話』だから、音量を気にする必要は無いが……いつものクセ、だろうか。

141宗海『エトセトラ』:2016/02/17(水) 00:37:33
>>140
>≪……民話に詳しいとか?
>  例の話に結びつけたんじゃない……?≫

  ≪正解ね。『恋姫』ちゃん。
    ……それに、事態はより『根深い』みたいよ≫

『村人』が婿入りした『漢方』の家系。
『鬼っ子』を助ける術を探し、村を出た『許嫁』。
……きっと、この二つは深く、繋がっていると思えた。

   「そうでしたの。では、この土地に『縁』があったのですね。
    私も少しだけ『昔話』を聞いただけですので、
    この村の風習や文化なんて、全くの門外漢なのですけれど、

    ――――どう、思いました? 『鬼っ子』の昔話は」

声色を低くし、神妙そうに問い掛ける。

142稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/17(水) 01:02:37
>>140(GM)
>>141(宗海)

≪でも……社かスタンドのこと、
  どっちかは……情報通な雰囲気だぜ……≫

合わせるように、やや声を落として返す。
そして。
 
       ≪……え。≫

≪な…………なんか、ポイントでも……貰える?≫

『正解』の言葉。
袴田医師の『正体』を飲み込む。

何とかして『治す手立てを求めて』――『漢方』に行きついた血脈。

       ≪なあ、こんなフラグ回収……
         ……あるもんだな。現実でも。≫

『許嫁』の血がめぐり、めぐって『鬼っ子』を助ける。
もしそうなれば――

≪……良い奇跡……に、なるといいんだけど。≫

              ・・・宗海の問いへの、答えを待つ。

143『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/17(水) 02:11:22
>>141-142
「……『鬼っ子』……!
何故、貴女がその『話』を?」

『答え』に思い至る『恋姫』。
『確信』を持って『核心』を突く『宗海』の問いに、
『袴田』が、驚きをあらわにした。

<<あ……あっ、そっか、そういうこと……!
わたし達、凄く近くにあった『答え』を見落としてたんだ>>

『穂似子』が、二人にやや遅れて、理解したようだ。

「……ということは、既に大方の話はご存知なのでしょう。
私から、改めて繰り返すことはいたしません。
答えは、貴女の、いえ貴女がたの、想像するその通りです」
「私が付け加えるのは、件の『許婚』のその後……それだけです」

袴田はそう言うと、静かに語り始めた。

「妻となるはずだった女性、その『無念』を晴らし、
眠りについた『鬼っ子』を救うために、彼は村を出、
『医術』を学びました。
しかし、当時の医術……『漢方』は『経験則』によって成り立つ
医学です。当時の感覚で『死んだ』とされる者を蘇生させる法は、
そこにはありません」
「結局、彼は『解法』を見つけることは叶いませんでした。
しかし、『子孫』に、一つだけ『伝言』を遺したのです。
いつか『死の淵で眠る者』を蘇らせる術を見出したなら、その時は――」

『ワゴン』の窓から、『裏山』の入り口が見えた。

「――『あの子を救ってやってくれ』と」

「……袴田先生、あの、わたし……」

「そろそろ、到着しますね。
私にも、少しだけ、分かりかけてきた気がします。
『怪我人』が誰か――これは、医師としての経験や知識とは
何の関係もない『予感』ですが」

144稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/18(木) 00:10:58
>>143(GM)

現代の医療は、過去から見れば、
……それこそ神通力以上の『魔法』だろう。

「…………」

(いい話だ……釣りのわけもない……
  ……事実はゲームより奇なり、って感じ……)

息をゆっくり吐き出す。
『子を思う親』だからこそ、運命の伏線が?がったのだろうか――

恋姫はやや俯きがちになる。
心中に湧き上がる思いは、今は関係ない。

     「……」

         「……」
          
「…………入り口、見えてきたぜ。
  ……ここまできて、バッドエンドは絶対なしだかんな。」

          「僕が言うのも……野暮だろうけど……」

                      ・・・そろそろ到着か。

145宗海『エトセトラ』:2016/02/18(木) 21:47:37
>>143
「……そう、なの。
 奇妙な『縁』もあったものね」

背もたれに身体を預け、『到着』を待とう。
何にせよ、『役者』はこれで揃ったのだ。

      「長く長く、『今日』を生きた『鬼っ子』に、
       ――――『明日』を与えるのは、貴方です」

                   トコ
      「『死』を待つだけの『床』は、最も恐ろしいですから」

146『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/18(木) 23:01:20
>>144-145
「…………ええ。救って、みせます。『必ず』――
医師として、『絶対』という言葉は軽々しく使わないように心がけています。
それでも、今回は、『絶対に』……」

『袴田』の目が、鋭くなった。
先ほどまでの温厚そうな雰囲気は、既にない。
命と向き合う人間の、峻厳な表情がそこにある。

「・・・うっし、行くぜ・・・!」
「『ジャガイモ』取りに行くのに何でそんな元気なんだお前はァ」

先に止まった軽トラから、『米原』と『一吉』が下りて、
裏山を登り始める。
少し遅れて、袴田が『ワゴン』を停車させ、『恋姫』『宗海』『穂似子』も
車外に降り立つ。

「さあ……行きましょう。しかし、いつ見ても『険しい』道ですね」

袴田が呟く。
一度登った『恋姫』は分かるだろうが、『宗海』にとっては『初見』の山道だ。
急峻な山道には、『荒縄』が一本。命綱のように垂れ下がっている。

「わたしは、まあ、慣れてるから良いけど……
えと、お二人さんは、ここで待ってても良いんじゃないかな」

『穂似子』が道程の大変さを慮ってか、二人に声を掛けてきた。

147稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/19(金) 00:31:32
>>146(GM)

「…………」

   コク

袴田に小さく頷き、そして、ワゴンから降りる。
清涼な空気を吸って、吐いて。

           「……」

       トコ  トコ

「……えひ。ゲームじゃないけど、
 こういうのは……エンディングまで見ておくもんだし……」

       「……ハッピーエンドなら、なおさら。」

正直あれをもう一回、というのはキツイ。
だが、キツイからやらない、という状況でもあるまい。

・・・・これは『村』の心の系譜の物語だ。
しかし恋姫もまた、そこに関わったのだ。

    (エンディングを見なきゃ……
      泣き寝入りにも泣けないからな……えひ。)

(終わった後の帰り道は……
 後悔しそうだけど……それか行きの半分くらいで……)

                  ・・・裏山を登り始めよう。

148宗海『エトセトラ』:2016/02/20(土) 20:57:10
>>146
>「わたしは、まあ、慣れてるから良いけど……
>えと、お二人さんは、ここで待ってても良いんじゃないかな」

これより先は、そもそも『招かれざるモノ』である自身には、
縁の遠い話なのかも知れない。それを自嘲するように、両目を細めた。
「そうね」と一言だけ同調を示し、『穂似子』に向き直る。

     「貴方は『運命』という言葉を信じるかしら?

      私はね、『信じる』方よ。
      この世の中には大きな力が働いていて、
      それが『重力』や『磁力』のように、惹かれ合わせる。

      『袴田』さんが村にいらっしゃったように、
      私と『恋姫』ちゃんが依頼を受けたように、
      ――――貴方達二人が、『力』に目覚めたように、ね」

     「それに、貴方との話を聞いて、『目的』も一つ増えたわ」

『荒縄』を掴まなければ登れない、険しい山道を見上げる。
しかし、ここに居る『力ある者』であれば、きっと登らねばなるまい。
そう決心し、裏山を登り始めた『一吉』の服の裾を掴み、引き止める。

     「『一吉』君、私を背負っていってくれないかしら?
      私の体重が、確か『49kg』くらいだから、
      『プレッシャー・ダウン』を発動させれば、出来るでしょう?」

     「……ねぇ、おねがいっ

      私、きっと役に立つわよ。
      しっかり掴まって、落ちないようにするから、ねっ?」

上目遣いで『一吉』を見つめ、弱々しい素振りを作って頼み込む。
甘言やボディタッチなどを駆使して、何としてでも運んでもらう。

149『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/20(土) 22:21:04
>>147
「そっか…………そうだよね、うん。行こっか!」

『恋姫』の言葉に、『穂似子』がうんうんと頷いた。

「『医師』として言いますが……厳しいと思ったら、すぐに言って下さいね。
一人分の体重くらいなら、支えることは出来ると思いますから」

『袴田』が、心配そうに言った。
支える……とは言ったが、彼も相当な『細腕』だ。

『裏山』を登り始める『恋姫』。
さすがにキツいが……『二度目』ともなると比較的『慣れ』がある。
最初に登った時よりは、消耗も抑えられそうだ。

……ところで、『宗海』は『一吉』に連れて行ってもらうことにしたようだ。
穂似子が一吉を置いて、ノシノシと登っていくのが見える。
>>148
「へ・・・?
お、俺に掴まってくつもりかよォ!?」

『宗海』に袖を引かれ、『一吉』は明らかに狼狽えた様子を見せた。

「・・・べ、別に構わねーけどよ、『女子』を背負うなんて、その、何つーか」
「……いっちゃん?」

あたふたする『一吉』を、『穂似子』が睨んだ。目が、据わっている。

「い、いやまあ、『50kg』なら楽勝だけどよ、『穂似子』と違っ――」

ブギュッ

「あ痛、ッ!」
「――先行ってるからね? いっちゃん」

……一吉の足を踏んづけた『穂似子』が、ノシノシと裏山を登っていく。

「な、何だよォ『穂似子』ォ・・・
まあ良いぜ、連れてってやるからしっかり掴まってけよ」

ともかく、背負って行ってくれるようだ。

>>ALL
……………………

山道を登る一行――やがて、『お社』が見えてくる。

150宗海『エトセトラ』:2016/02/20(土) 22:43:59
>>149
>「い、いやまあ、『50kg』なら楽勝だけどよ、『穂似子』と違っ――」

     「『49kg』よ」

『一吉』が足甲を踏まれるのに合わせ、強調した。
ちょっとした『痴話喧嘩』はあったが、どうやら企みは成功したようだ。
振り向くなりして『恋姫』と目があえば、軽く手を振っておく。

     「それじゃあ、よろしくねっ

      ……あら、『二の腕』も硬いのねぇ。
      フフッ、これなら任せられるわ、ガンバってね」

『一吉』にピッタリとしがみつき、坂道が終わるまで背負ってもらう。
年下の中学生を差し置いて自身が『楽』をすることに、
一切の『引け目』や『躊躇』がない。――――ここまでやるのが『弱者』だ。

     「ねェ、『米原』さんってどういう方?
      あの人も『村』の出身なのでしょう?

      ――――農家だと思ったけれど、『軽トラ』は持ってなかったわ。
      『ワゴン車』でも事足りるでしょうけれど、他の仕事をしてるのかしら?」

背負われてるのを良いことに、『一吉』の耳元に質問を投げかける。

151稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/20(土) 22:53:58
>>149(GM)
>>150(宗海)

        「……おう。」

穂似子に頷き返して。

「えひ……無理すんなし。
 僕は軽いし……自分でやれるよ……」

軽いし、若い。体重は公にしないが、ここにいる全員よりも。
『袴田』とは、『難易度』的に似たような物だろう。……たぶん。

            ・・・それにしても。

   (……あいつ……
     要領いいやつだな……)

       (ゲームするなら……
         強いんだろうな……)

     イラッ

             (何手ぇ振ってんだ撃つぞ……)

『宗海』を確認して。
思いついても中々出来ることではあるまい。
手を振ってきたのには切羽詰まった笑みで返す。

まあ多少イラつくが……今はそういう場合でもないし、責めも出来まい。

「……あ……見えてきたな。」

          ハァ
                 ハァ

             ・・・あともう少しがんばろう。

152『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/21(日) 02:39:03
>>150
「・・・お、おう」

背後から声を掛けられた『一吉』が、ぎこちなく返事する。
耳が真っ赤になっているのに、『宗海』は気付くだろう。

「米原のオッサン?
あの人は元々『先生』やってたらしいぜ、
俺が物心ついた時はもう『退職』した後だったけど」
「オッサン、つーか・・・年齢的には『爺さん』の方が
良いのかも知んねーけど、やたら『元気』だからよォ・・・
なんか『オッサン』の方がしっくりくるな、俺は・・・と」
「着いたぜ」

一吉の足が止まる。
古びた『社』が、『宗海』の視界に入る。
『袴田』以外の一行も、到着しているようだ。

『……………おいでください』
『おはいりください』
『……………おいでください』
『おはいりください』

同時に……機械的に繰り返される『声』が聞こえてくる。
>>151
ザッ ザッ

ちょっと怖い顔をした『穂似子』ともども、
言いたいことを堪えて『登山』に集中する……
程なくして、再び『お社』に到着した。

「ふはー……いつ登ってもきっついよね、ここ」

『穂似子』が、くたびれた様子でそう言った。
『米原』は、まだ余裕のありそうな表情だ。辺りを見回している。
『袴田』はだいぶ遅れているようだ。体格的にも、
ここへの『慣れ』の面でも厳しいものがあるのだろう。

『……………おいでください』
『おはいりください』
『……………おいでください』
『おはいりください』

『恋姫』の耳に、先刻聞いた『声』が聞こえてくる。

153稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/21(日) 21:04:37
>>152(GM)

(……こわちか〜……えひ、恋する乙女ってやつか……)

       ザッザッ

踏み込んで得する話でもないし、恋路を邪魔する気はない。
べつに宗海も邪魔したいとかではないだろうけど。

        ・・・お社に着いた。

「……ハァ ゲホ ……まじで、
   ……完全無欠にベリーハード、だ……スタミナ的にもうダメぽ――」

            ハー  ハー

        「――――! 聞こえる、よな……」

息を整えつつ。
聞こえてくる声――『主役』達の舞台から。

≪宗海……宗海、この声だ……お前も聞こえてるよな……?≫

           ≪社から聞こえるだろ……
              ……あの中に、いるんだ。≫

「……お医者さん…… 
  ハァ ……そろそろ、来るかな……?」

        「ちょっと……やばいって感じはしてたが……大丈夫か……?」

    ハァ  フゥ

呼吸を整えつつ、『袴田』が到着するのを待つ。
作物、そして『運命の子』を運び出すのは、それからでも遅くはない。

154宗海『エトセトラ』:2016/02/21(日) 23:13:43
>>152
「あら、そうだったの。
 ……ありがとう、ここでいいわ」

『お社』に到着したら、『一吉』の背中から降りる。
そして、呼びかける声に応えるように、社へと近づいていく。

    「ねえ、聞こえてこない?
     ちょっと、先に入るわね」

社の中へ侵入しようとする。

155『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/22(月) 00:26:52
>>153(恋姫)
『袴田』の到着を待つ『恋姫』。
しばらくして、息を切らしながら彼が上がってきた。

「……普段から運動するように心がけてはいるんですが、
それでもこの道は『険しい』ですね」
「あ、先生お疲れ様ー、こっちだよ、こっちー」

『穂似子』が呼びかける。
『一吉』と『宗海』は、社の前にいるようだ。

>>154(宗海)
「ああ・・・あ、ちょい待った、言い忘れてたんだけどよ」

社に近づく。古ぼけた社に似合わぬ、真新しい『扉』がある。
その『扉』を開けようとする……と、『一吉』が声を掛けてきた。

「多分、入るんならみんな『社』の前に集まってからの方がいいと思うぜ。
前、俺だけ先に入ったらいつまでたっても『穂似子』が来なくてよう。
で、たっぷり待ってから社から出たら、『1秒』も経ってなかったんだよ、こっちで.」

自分の体験になると頭が回るのか、落ち着いて話す『一吉』。

「一緒に社に入るときは、いつも『手ェ繋いで』入るんだ。
多分そーすると、何人でも一緒に入れると思うぜ。
逆に言うと、穂似子たちが来る前にやりてーことがあるなら、
今入っちまっても良いけどよ」

156稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/22(月) 16:04:47
>>155(GM)

到着するころには呼吸もおおかた、整っているだろう。

「…………おつかれぇ〜。」

『袴田』に声をかける。
彼も疲労しているし、あまり急かせもしない。

         ・・・宗海たちを見る。

(……待たせてるっぽいな。
  つーか人背負ってあの速さって……
   マジかよ『一吉』最強じゃん…………)

纏うタイプのスタンド――流石の威力だ。
本気の殺し合いでなくて本当に良かった。

        (DQNで……リア充で……
          でもまあ……今は、仲間だからな。)

人間関係面のダメージはまあ、彼らはすぐ直るのだろう。

「……んじゃ、落ち着いたら……お社、行こう。
  触れたら入れるんだよな? 僕はそう認識してるが……」

何か明確なルールとかあるのだろうか。
ともかく、『穂似子』と『袴田』と共に、『お社』の方へと向かいたい。

157宗海『エトセトラ』:2016/02/22(月) 22:56:31
>>155
「『時』の流れが違うのね。

 ……いいわ。『全員』で入りましょう」

『社』の前で待ち、手を繋いで全員で入る。

158『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/22(月) 23:12:28
>>156(恋姫)
「そそ。『扉』に触れば入れる……けど、
何人かで一緒に入るときは、扉に触る人に触ってるか、
すぐそばにいないと『置いてかれ』ちゃうから」

『袴田』と『穂似子』を連れて『宗海』たちに合流する。
互いに触れ合いながら、宗海が扉に触れ――
『恋姫』にとっては、二度目の感覚に包まれる。

>>157(宗海)
「・・・お、おう。多分そんな感じだぜ」

分かってなさそうな『一吉』はさておき、
集まって来た面々と相互に触れ合い、そして
『宗海』は扉に触れる。

その瞬間、『音』や『光』が、自分の後ろに
消え去っていくような感覚に包まれ……そして、視界が真っ白に染まる。

>>ALL

――――
――――――

『…………これは……ずいぶん、『大所帯』でお越しになられましたね』

――視界が晴れたとき、一行は、『庵』の中にいた。
『声』が、語りかけてくる。

159宗海『エトセトラ』:2016/02/23(火) 00:05:08
>>158
「本当に、『別世界』なのね。

 ……どうしましょう。まずはお茶でも、と思ったけれど、
 『異世界』の食べ物を食べると、戻って来られないなんて聞くわね」

聞くと見るでは大違い、とは耳にする話ではあるが、
それにしてもあまりの事態に混乱し、訳の解らないことを呟いている。

      「こちらは『医者』の方よ。

       ……私も詳しい事態は把握しておりませんので、
       『恋姫』ちゃんやお二人に、伺っては頂けませんか?」

『声』には『医者』の到着を伝えれば十分だろう。
むしろ、『米原』や『袴田』の態度が気になるところだと、
詳しい説明が出来るであろう、他の三人に解説役を任せる。

160稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/23(火) 00:20:17
>>158(GM)
>>159(宗海)

「……ああ、なるほど。シンプルなやつな。」

シンプルが良い。

        
――――
――――――


・・・・そして、視界は晴れた。
何度か目を瞬かせる恋姫。二度目だし、多少慣れた。

「えひ……」

「『ヨモツヘグイ』……だっけ……漫画で見た。
 まあ、ここはあの世とかじゃないらしいし……たぶん……」

そうは言うものの、スタンド空間だ。
変なルールがあっても、おかしくはないのだろう。

だがここは『死』の世界ではない。
『声』に――なんとなく天井に視線を向け、語りかける。

「……呼んできたぜ、外の……人。
 ……こいつらは悪いことしないよ。しても……あー……言っただろ……」

何かあれば恋姫が守る。
何もないとは、思うけれど。

       「『フラグ』は……立ったんだ。
         ハッピーエンド……あいつを助けるための。」

ひとまず恋姫は仕事を果たした。
あとは――『彼女』がどうするか、そして『外』がどうなるか。

                ・・・最後まで付き合おう。

161『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/23(火) 01:35:04
>>159(宗海)
『あなたは……なるほど、『恋姫』さまと
ともにいらっしゃった方のようですね。
良く来てくださいました――『医術』を修めた方を、
連れてきて下さったのですね』
『……ありがとうございます』

『声』は、友好的な様子でそう話しかけてきた。

「・・・・・・い、いや、何がなんやら分かりませんが、
わたし達は確か『お社』の前にいたはず・・・」

『米原』は、流石に動揺を隠せない様子だ。
彼にとっては全くの『寝耳に水』状態なのだから、無理もないが。

「ここが……いや、驚きましたが……
それより、『怪我』をした子は、どこにいるのでしょう」

『袴田』は、既に移動中、ある程度予期していた展開だからか、
比較的現状を受け入れられているようだ。
驚きよりも、『患者』がここにいる、という事実と
医師としての使命感の方が優先されているのかもしれない。

と、『声』に誘導されて、穂似子、一吉、袴田が物置の前へ。
戸が開く……そこには、青白い肌、金色の髪の少年が眠っている。
>>160(恋姫)
『……』

外からつれてきた者たち、
その存在を伝えると、『声』が暫く沈黙した。

『ありがとうございます……それに、しても』
『ごめんなさい。あの人に、『瓜二つ』だったものですから』

どうやら『袴田』の姿に、彼女自身の『許婚』の姿を
思い出していたようだ。

「あ、そうそう。
『袴田先生』、『声』は聞こえてる?」
「……いえ、何も……ただ、何故でしょう、
『懐かしい』ような感覚があります」

『穂似子』の問いに、袴田が答える。
スタンド使いではない彼にとって、『声』は認識できないようだ。

『……『穂似子』、『一吉』、その方をこちらへ……』

声が、物置へと袴田たちを導く。
一吉が衾を開けると、恋姫が見たときと何ら変わらない
『鬼っ子』の姿がそこにあった。

「……ああ、この子が、『言い伝え』の……!」

感慨深げに、袴田が声を漏らした。

162『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/23(火) 01:37:26
>>159-160
「『一吉』くん、慎重にお願いします……」
「お、おう」

『布団』ごと、『鬼っ子』を『プレッシャー・ダウン』を纏った一吉に
運んでもらい、庵の中央にそっと下ろすと、
袴田は彼の傷を診はじめる。

『声』は、何も言わず……固唾を飲んで、
彼の診察を眺めているようだ。

「・・・な、何が起こってるんです?」

一人事態についていけていない『米原』が
困惑気味の声を、小さく上げた。

「あっ、おじさんのこと忘れてた。ゴメンナサイ、
あとでちゃんと説明するね」

『穂似子』が、小声でそう言うと、米原は困惑しながらも、
この場は静かになった。彼も、『邪魔』はしたくないのだろう。

……
…………
しばし、時が流れる。
ひたすらに『長く』感じられる時間だが、
外の世界においては『一秒』たりとも経過していないのだ。

やがて――『袴田』が顔を上げた。
その表情は、緊迫こそしてはいるものの、『絶望』は湛えていない。

「――あくまでこの場、初期診療による判断ですが、
この子が意識を喪失している原因は、重度の『脳震盪』に
よるものでしょう。強い『外的衝撃』が頭部にもたらされた結果起こる症状です」
「従って、すくなくともここから『外』に出すことで、
『生命』が即座に危機にさらされる可能性は低い、と考えます」

「ただ、もう一つ――恐らく転倒した際に、
『背骨』を強く打ったようですね。呼吸が極めて微弱なのは、
その『衝撃』で『肺』の機能が低下しているからでしょう。
加えて、『脊椎』が損傷していないと、良いのですが……
固定して、運ぶ必要があります。器具は、持ってきてありますが」

そこまで言い終えて、袴田は、ふう、と息をついた。

「……ともあれ、最も大切な点は一つ。
『希望』は、あります。速やかにこの子を運び、
診療所へ行きましょう」

163稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/23(火) 02:21:17
>>161-162(GM)

「……えひ、気にすんなし。
  ……僕がやるって言ったんだから。」

           ニマ ・・・

陰気な笑みを浮かべる。

「……」

『夫婦』――の、いや『家族』の時を隔てた再開か――?
その心だけであれ。

(…………そっからは、たぶん、
  僕が立ち入っていい世界じゃ……ないな……)

         「よかった……よな……」

出来るのは見届けるくらいだ。
『奇跡』のハッピーエンドを。

それと。

(わからん殺しされたみたいな顔してんな……
 まあ、常識的に考えて……それが当たり前なんだが…………)

『米原』は困惑させてしまった。
もっとも、ウソをついたわけではないが。

           ・・・作物はあるだろうか?

……
…………

そして、『診断』が終わって。

「えひ…………」

息を漏らす。
あとは運び出して、医学に任せれば。

「……僕も……あー、手伝えそうなら手伝うけど……」

       クル

          「先……解答編のが、
             いい感じのやつなのかな……」

『米原』への説明は、きっと、すべきことだ。
『ハッピーエンド』は誰か一人や二人でなく、みんなで迎えるもの。

164宗海『エトセトラ』:2016/02/23(火) 23:14:54
>>162
「そう、ですか。
 ……良かったわ、本当に」

『袴田』の診断を聞き、ホッと胸を撫で下ろした。
少なくとも、『致命傷』ということはなさそうだ、と。

       「『一吉』君、お願いね。
        ……さあ、『診療所』へ急ぎましょう」

さっさと扉から出て、『石像』の傍へと向かう。
仮に『袴田』の言う通りだとしても、まだ『不安』は残る。
もしもの為の備え、――――『石像』を『エトセトラA』に齧らせ、
粉塵を蓄蔵させた上で『ハンドバッグ』の中に隠す。

165『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/23(火) 23:35:44
>>163(恋姫)
「手伝っていただけますか……お願いします。
『一吉』くんだけだと、安定性に不安がありますから」

……要は『ガサツ』だと言うことなのだろうが、
『袴田』とも手分けして、慎重に『鬼っ子』の背、そして首を揺らさないように固定する。

「んー……それも考えたけど、一旦落ち着いてから……かなあ。
今はドタバタしてるから、ゆっくり説明とか出来なさそうだし」

とは『穂似子』の言である。
『米原』はというと、庵の隅にある作物の『カラ袋』を抱えたまま、
『鬼っ子』を見ながら、何かを『思い出す』ような遠い目をしていた。

『…………その子を、お願いします』

『声』が小さく呟く。
一吉が、穂似子が、何も言わずに頷く。
そして――一行は光に包まれ、それが晴れたとき、
『社』の前に戻る。違うのは、ただ一点、
『鬼っ子』が、こちらの世界にいることだ。

>>164(宗海)
「ええ……私自身、ホッとしています。
脳機能や脊髄に障害が起きていないか、詳しく調べる必要はありますが……
ひとまず、『命』は救うことが出来る公算が立ったわけですから」

袴田は、精悍に笑った。
一吉に言葉を残して、一足先に社を出る――――

……
…………

眩い『光』が、『宗海』の体を通り抜けていく。
そうして目を開けると……一足先に社を出たはずが、
『鬼っ子』を連れて出てきた一行と全く『同じ』タイミングで
社の前に立っていた。
幸い、一行は『鬼っ子』に注目しているため、
視線は『像』や宗海には向いていない。
その間に、素早く石像をかじらせ、『石粉』を含んだ
『エトセトラ』を、『ハンドバッグ』に忍ばせた。

166宗海『エトセトラ』:2016/02/24(水) 00:06:18
>>165
「これを『使わない』ことを祈るよりないわね」

全ての準備を終え、彼らに合わせて『下山』していく。
スマートフォンのライトで『一吉』達の『足元』を照らしながら、
ゆっくりとした歩調で、安全を第一に、だ。

167稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/24(水) 00:16:16
>>165(GM)

(……作物は消費品だしな……
   人の命には……ってわけにもだろ……)

そこは悪事だ。
が、今は追及はいらない。

       「……・」

   コク

『穂似子』に頷いて。

「まあ……僕も『安定感』って柄でもないけど……」

            グ

         「……っと、と……」

力仕事は得意でもない。
とはいえ、相手は子ども。

(おっも……肩抜け……はしない、が……
  ……気絶してると重いって、まじなんだな。)

       (……命の重みだしな。がんばれ僕……)

恋姫の細腕でも、流石に――固定くらいは問題あるまい。
恋姫もまた、『声』に頷く。

    「ちゃんと……願われてやんよ。
     願われるのは……えひ、慣れてるしな。」

                 ・・・そして、外の世界へ。
                    全ての『フラグ』はきっと既に。

168『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/24(水) 00:51:15
>>166-167
「お・・・サンキューな」

 ライトで道中、足元の補助をする『宗海』。
それに気付いた『一吉』が、短く礼を述べた。

 『恋姫』は、一吉と『袴田』と一緒に、慎重に
『鬼っ子』を担いで下りてゆく。
 『穂似子』は、一歩はなれた場所から、
何かあった時に、即座にフォローに入れる体勢を
とっているようだ。

 子供を三人がかりで運んでいるとはいえ、
人間一人、『30kg』は下らない重さがある。
山道を下るのは、そう易しいことではない。

 と……『恋姫』の感じていた負担が、ふいに弱まった。

「・・・オッサン」

一吉が呟く。『米原』が、手を貸していた。

「ガキの頃……俺も、結構な悪ガキだった。
だが、それは手段を知らなかっただけでな。
間違ったことを、やろうと思っていたわけじゃない」

「この子を助けるために、『盗み』をやってたんだろう。
手伝うから、とっとと下りるぞ、一吉」

――――そうして、一行は、山の入り口へと到達した。
速やかに、鬼っ子を『袴田』の車に乗せ、
背部シートを倒して、しっかりと固定する。

「行きましょう……一刻も早く」

 そう呟くと、袴田は車を走らせる。
一行は一路、診療所へと向かう……

169稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/24(水) 01:02:08
>>168(GM)

「…………」

    フゥ
            フゥ

「……!」

          「…………えひ。」

エンディングが始まるならば、
恋姫はもう、これ以上、新しい『イベント』なんて起こさない。
    
  ・・・

       ・・・

              ス 

診療所へ、向かうだろう。
『傷』は――いずれ治る。心もまた、この村の物語ならば。

  (僕は…………ちゃんと約束、守ったぜ。
    あとはお前が……最高のエンディングまで、頑張ってくれよ……)

                   ・・・『鬼っ子』にもきっと、明日はあるのだろう。

170宗海『エトセトラ』:2016/02/24(水) 01:12:16
>>168
「(『鬼っ子』は、ひとまずは治りそうね)」

それはこの『物語』に『決着』が付くということだ。
ならば、後は無事を祈るだけだ……。

      「(あの『石像』には、もう一度寄らないとね。
        あのまま『放置』するには、危険過ぎますもの)」

171『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/24(水) 19:07:54
>>169-170
 揺らさないように、慎重に慎重を重ねながら、
『袴田』が診療所へと車を走らせる。
到着すると、『一吉』と『米原』が、真剣な面持ちで
『鬼っ子』を診療所に運び入れた。

――二時間後。

 『宗海』と『恋姫』は、診療所の『待合室』にいた。

「……とりあえず、ここで出来ることは全部やったってさ」

 『穂似子』が、そう言う。傍らには、『一吉』がいる。表情は、やや疲れた様子だ。
特段何か袴田を手伝ったわけでもないが……気疲れ、というやつだろう。

「『脳震盪』なら、少なくとも『数週間』で意識は戻るらしいよ。
脊髄に異常は、今のところないし……気道を確保して、人工呼吸器で呼気を送り込めば……
あとは、意識さえ戻れば、何とかなるみたい」
「・・・ってことらしいぜ。俺には良くわからんが、
『無事』ってことが分かれば十分だッ」

 ざっくりとした『一吉』の理解に、苦笑する『穂似子』。

「本当に、ありがとう……あなたたちがいなかったら、
私たち、いつまでも『遠回り』し続けてたかもしれない……わっ」
「ほれ、穂似子ちゃん、一吉。疲れたろう、休みなさい」

 『米原』が、疲れた様子の二人の肩をぽん、と叩いた。
二人を休憩室に向かわせると、口を開く。

「私からも、お礼を言わせていただきます。
明日から――あの二人を連れて、謝りに回らにゃあいけませんが、
それが済んだら……寿司でも、奢ってやろうと思っとります」

 あいつらには内緒で頼みますよ、と『米原』は笑った。

「……おっと、お二人は『電車』で来られたんでしたね。
『終電』はまだですが……ここの夜は、寒い。
最寄駅まで遠いことですし、送っていきますよ」

 米原が、そう申し出る。
この村には『宿泊施設』の類がない。彼にとっても、
この提案が精一杯の『誠意』なのだろう。

 ここを去る前に、『袴田』と『鬼っ子』の様子を見ることができた。
袴田は、真剣な顔で少年を見守っている。
……いつか目覚めたそのときには、必ずお知らせする。
米原たちは、そう『宗海』と『恋姫』に約束した。

 『穂似子』と『一吉』に見送られ、二人は村を出て、
『星見町』へと帰っていった。

 しばらくして、二人の元に、現金『20万』が『書留郵便』として送付された。

172『上ノ田村からの手紙』:2016/02/24(水) 19:11:02
――二ヵ月後。

 二人は、自宅宛に、一通の『封筒』が投函されているのを見つけた。

 差出人の住所は、『上ノ田村』。

【 お久しぶりです。穂似子です。
 あのときは、本当にありがとうございました。

  あのあと、米原のおじさんと一緒に、迷惑かけた
 皆さんのところに、謝りにいきました。
  おじさんが昔のことを説明してくれたのかな、
 一杯怒られたあとで、一杯謝られました。

  今は、それなりに楽しくやっています。
 いっちゃんは、良くケンカを起こしてますけど……

  そうそう、私といっちゃん、お二人のいらした
 『星見町』の高校を受験することになりました!
 もし合格したら、そちらに下宿することになるかも
 知れません。私は多分大丈夫だけど、いっちゃんは怪しいかな。

  そのときは、よろしくお願いしますね】

【 栗原だ・・・じゃあ分からんか。一吉だ。
 色々、ありがとう。迷惑かけて済まん。
  大体のことは穂似子が言ってると思うから、
 改めては書かない。

  世話になった。きっと、恩は返す。それだけだ】

【 春の陽気が待ち遠しい今日この頃、いかがお過ごしですか。
 米原のトキでございます。

  年末の一件では、本当にお世話になりました。
 おかげさまで、あの子たちと我々の関係も
 ぐっと良くなり、乙次さんも心なしか活き活きとしているように
 感じられます。

  それと、もう一つ……あの『子』のことでございます。
 あなたがたが、村に伝わる悲話から、あの子を――そして恐らく、
 あの『娘』を、救い出してくれたこと、ふかく感謝しております。

  あの子は、もう『昔語り』の中の存在ではありません。
 この村の未来を、我ら一同、大切に、大切に育てていく
 所存でございます。
  またいつか、この上ノ田にお越しください。
 何もない村ではございますが、いつでも、お待ちしております。
 
  まだまだ寒い季節でございます。どうぞ、お体を大切に】

【立春

  米原です。その節は、大変お世話になりました。
  あれから、一吉のやつはいつもの調子ですが、
 それでも少しは、あいつなりの考えが分かるように
 なったように感じております。
  
  食い違ったままだった我々の間を取り持ってくださったこと、
 誠に感謝してもし尽くせません。
 もし上ノ田にいらっしゃる機会があれば、
 村を挙げて歓待する所存でございます。

  それでは。
  お二人のますますのご健勝、お祈りしております。

 追伸:
  村で採れた『収穫物』も、併せてお送りしておりますので、
 ご迷惑でなければ、ぜひお受け取りください】

 村の面々からの手紙……そして、最後に。
もう一通、素朴な『和紙』の手紙が入っていた。

 その差出人は、一目見れば、分かるだろう。

173『明日』からの『手紙』:2016/02/24(水) 19:13:56
【 たすけてくださって、ありがとうございました。
はかまだせんせゐのところて、このてがみをかゐてゐます。

  かあさまも、おふたりによろしく、といってゐました。

  よみかきは、まだよくおぼへていないのですが、
 どうしても、じぶんのことばで、つたえたかったので、
 せんせゐにおねがいして、てつだつてもらいました。

  まだなまえのなかつたぼくに、むらのひとたちがなまえを
 つけてくれました。

  『あすた』。ぼくは、『明日太』と、いひます。

  おふたりに、おれいをしたいです。
 また、きつと、このむらに、いらしてくださいね】

174稗田 恋姫『ブルー・サンシャイン』:2016/02/24(水) 20:05:28
>>171-173(エピローグ)

       ピ
          リリ

2月の下旬ともなれば、たまらなく寒い。

「…………」

リビングで暖炉にあたりながら、封筒の封を切る。
20万円も、嬉しい限りだったし――おばあちゃんも喜んでくれた。

            ・・・もう、二か月か。

    クン 
        クン

(今晩は……クリームシチューか……メシウマってやつだな。)

届いた収穫物も、祖母を喜ばせた。
孝行かどうかわからないが、嬉しいことだ。
美味しい野菜が食べられるのも、嬉しい。

          ペラ ・・・

               ペラ ・・・

      (……えひ、ファンレターでだって中々……
         こんなに……良いこと、書いてくれないぜ。)

手紙一枚ずつに、ゆっくり目を通す……少し時期遅れの後日談。

       ペラ

「ん……」

材質違いの一枚。
それがきっと。

     「……」

            「……えひ。」

(多分……良い時代だよ……現代は……
 まあ……平和だし、飯もうまいし……
 アイドルもいて……ゲームもあるんだ……
 明日太……えひ。お前は幸せに……なれたらいいな……)

      「えひ…………」

          ――『ハッピーエンド』を迎えたから、得られた気持ちだ。

175宗海『エトセトラ』:2016/02/24(水) 23:21:01
>>172-173
「無事、事は済んだようね」

手紙に目を通し終えると、引き出しの中から便箋を取り出す。
お礼の返事に始まり、近況の報告を綴った一枚の手紙。
特筆する点があるとすれば、以下の文章だろう。


   【――――さて、一吉君と穂似子ちゃんには、
    あの『石像』の『破壊』をお願い申し上げます。

    私はあの『石像』に近似した性質を持つ『石粉』によって、
    『スタンド』に目覚めました。しかし、それは一握りの才能の御業です。
    残念ながら、多くの方は死にました。お二人は偶然の引き合わせで、
    スタンドに目覚めたとのことですが、不幸があったことも否めません。

    幸い、私のヴィジョンで一部を削った際、何の影響はありませんでした。
    あの時は時間が許さず、『破壊』は不可能でしたが、
    どうかお二人によって『安寧』が得られることを期待しております】

   【とはいえ、このお願いは筆を執った“ついで”のモノに過ぎません。
    何故なら、あの村の人々であれば『石像』を恐れ、触れることは敵わず、
    外部の方であれば、あのような神社に踏み入れる機会もないからです】

   【私が最も、お二人に伝えたいことは、私達は『弱者』であるという事実です。
    私達は多くの『力』の庇護の下、生きているのです。
    それは、『明日太』君に必要となった数々の公的手続きや、
    村の大人たちへの謝罪行脚で痛感したことではないかと推察します】

   【お二人がより『狡猾』に、柔らかく言えば『したたか』に生きられるよう、
    願っております。  ――――久遠宗海】

   【追伸:頂いたお野菜はグラタンにしました。ありがとうございます。】

176『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/24(水) 23:30:45
>>174
 届いた便りを前に、物思いにふける『恋姫』。
きっと、彼を待つ未来は明るいだろう。

ハッピーエンドは、そうでなくては。

>>175
 一吉たちへの返書をしたためる『宗海』。
果たして――彼女の『思い』は、彼らに伝わったのだろうか。
そして、あの『石』への『危惧』も、また。

 いや、伝わることだろう。今の彼らにならば、きっと――

恋姫『ブルー・サンシャイン』⇒『20万円獲得』『じゃがいも一年分獲得』
宗海『エトセトラ』⇒『20万円獲得』『じゃがいも一年分獲得』

『オイラ達に明日はあるんか?』⇒『終了』

177『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/24(水) 23:33:16
 『栗原一吉』のスタンド、『プレッシャー・ダウン』。
前腕、ふくらはぎ、背中に『飾り布』を備えた、『纏うタイプ』のスタンド。

 自身に加えられた『力』に、『反抗』する能力。
何らかの力が加えられたとき、任意で三箇所の『飾り布』を翻し、
力への『反旗』とすることで、その力を『押し返す』ことができる。

 弱点は、自分自身が一度その力を『受け止め』なければならないこと。
自身が『耐えられない』ほど大きい力や、『瞬間的』な力に対しては無力。
『微細』な力には、『微細』な反抗しか出来ないという欠点もある。

 『飾り布』はどれだけ『破損』していても『反旗』として機能するが、
『切り離され』ると、その力を失う。

『プレッシャー・ダウン』
破壊力:B スピード:C 射程距離:E
持続力:A 精密動作性:E 成長性:A

178『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/24(水) 23:34:17
 『鎌田穂似子』のスタンド、『ミルクケーキ・モッシュ』。
『マシュマロ』のような質感を持つ、白い球体に手足が付いたようなビジョンのスタンド。

発現する際、『サイズ』は『掌大』から『人間大』まで自由に設定できる。
『DF』は存在しないが、発現時にサイズに応じた『カロリー』を消費する。

 能力は、『餅化』。
 本体の任意で、その体は瞬時に『餅』と化す。
餅は極めて『柔軟』かつ『強靭』。千切りとることも可能だが、
スタンドから切り離された部分は元に戻らない。

『ミルクケーキ・モッシュ』
破壊力:E スピード:D 射程距離:B
持続力:C 精密動作性:E 成長性:A

179『オイラ達に明日はあるんか?』:2016/02/24(水) 23:36:49
 古くからこの地に存在し続けた、『娘』の魂のスタンド。
名前は本来存在しないが、便宜上『ブレス・ザ・チャイルド』と呼ぶ。
 
 あらゆる空間、時間から『隔絶』された『庵』。
『四畳半』のサイズで、室内は完全に『清潔』に保たれている。

 この庵に足を踏み入れ、出るまでの間、外の世界では
一切の時間は経過せず、またこの庵の中では、
『時間経過』による変化は一切発生しない。

 出入りには、二つの空間を唯一繋げる『扉』を介する。
扉は最初にこのスタンドが発現した場所に『固定設置』され、
近づくものに『呼びかけ』を行う性質を持つ。
呼びかけは、一度『入った』ことがある者に対しては行われない。

『ブレス・ザ・チャイルド』
破壊力:なし スピード:なし 射程距離;一部屋ぶん
持続力:∞ 精密動作性:なし 成長性:完成

180『夢が星 戯れに』:2017/11/22(水) 10:17:03
それは、白昼夢か? または丑三つ時とも称す真夜中の中で見た夢幻か?

 『貴方』達は、ふと 気づけば暗闇の中。いや……周り全てが星空
のような宇宙空間らしき中心で佇んでいるのに気付いた。

服装は、普段自分が着こなしているものだ。望むのなら、普段自分が持っている
所有品もあるだろう。スタンドも出そうとすれば出せた

      ――お二人 ですか。 あははは   結構  結構

声がした。中性的だが、辛うじて女性だろうと思える声が彼方からした

 その方向に顔を向ければ、この空間に近似した髪の毛と瞳をした
燕尾服らしきものを着こなす女性らしき人物が軽い笑い声を出しつつ一脚の
椅子に座り。円テーブルで肘を組みつつ貴方を見ていた。

 「お初目にお目に掛かります。私は、戯れの劇幕の中を歩くもの
名に関しては、意味が無いゆえに お好きなように呼んで頂きたい。
 良ければ、お座りになって? なに、良くない事を企んで此処に
呼んだ訳では御座いません。少々、この暇を持て余す可哀そうな自分の
相手をしてほしいと言うだけの事でございます。あはは 戯言 戯言ですかね」

 椅子に座る事を薦め、『貴方』を見つめ柔らかに笑いかけて そう『星の女』は告げる。

 「何かお飲みにならせますか? 此処は、微睡の中
時を齧りつつ、浪費した過去に想い馳せながら食事するのも一興」


(※こちらに要望する危難を記してください。 例:大体軽いものがいい。等
※日常もの、バトルもの、推理もの等の希望を記してください。
※『出会いたいもの』を記してください例:友人になりえる人物 等)

181薬師丸 幸『レディ・リン』:2017/11/22(水) 14:15:09
>>180(GM)

異様な状況下で警戒するのは当然、スタンド能力。
見るからに異様で――――見覚えのない女がいればなおさら。
この空間、あるいは自分もすでに、術中にいると考えるべき状況。

「ッ! ………………っと、素敵な場所に招待してくれてありがとね」

              キョロ キョロ

「ま、私もけっこー、暇だったからね……別にいいんだけどさ、
 いきなり攫って、警戒するなってのは無理な話だと思わない?」

        「気に障ったらゴメンね」

    ズギュン

白い髪に、赤い目、毛皮を思わせる華美な黒い外套。
自分の姿を、自分のスタンド越しに見る。変わりはない。
かばんもある。お金も。まあ、ここでは役に立たないけど。

――なんにせよ、自分は今この女の『領域』にいると思っていいはず。
逆らうのが良いとも思えない。最低限警戒はしつつ、いう事は聞いておく。

「んじゃ、そうね、クリームソーダでも頼もうかな。……あるわよね?
 いや、なくても作っちゃえるのかな。ま、私ゃどっちでもいいんだけど」

                  チラ

私は、どっちでもいいのだが。もう一人はどうだろう?

もう一人の女性に視線を遣る。彼女も巻き込まれたような様子だろうか?
不審人物が二人いるのと、自分と似た境遇の人物がいるのとでは話が大きく違う。

要望危難:低〜中。高危難は望まない。
ジャンル:バトル〇 日常◎ 推理△
出会いたいもの:ビジネスの相手

182小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/11/22(水) 17:25:29
>>180

  「……ここは?」

この身を覆うのは、着慣れた喪服と、黒い帽子と黒い靴。
長い黒髪は、外出する時と同じように、うなじの辺りで纏められている。
普段と変わらない、いつも通りの自分の姿。

  「――……」

それに対して眼前に広がるのは、見覚えのない場所と見覚えのない人物。
それらを認識した時に、ぼんやりと思った。
ここは、きっと夢の中なのだと。

   スッ

軽く頭を下げて、促されるままに椅子に座る。
普通なら奇妙としか言えない状況だが、これは私が見ている夢。
そうだとすれば、疑問に思うこともない。

  「……」

  「ハーブティー……。ラベンダーティーを……」

  「――ありますか?」

視線を感じて、白い髪の少女に顔を向ける。
彼女も知らない人物だった。
夢の中なら当然かもしれない。
あるいは、夢の中だからこそ知っている人間が出てくるのが自然とも思える。
もしかすると、どこかで見かけたのだろうか。
いずれにせよ――これは夢。

  「こんばんは」

しかし、たとえ夢の中であっても礼儀は大切にしたい。
少女に向き合って帽子のツバを軽く持ち上げ、会釈する。
そういえば、今は何時くらいなのだろう。
暗いから『こんばんは』と言ったけれど、夜でないなら『こんにちは』と言うべきだったかもしれない。
そんなことを頭の中で考えていた。



※要望危難:高危難以外を希望。
※ジャンル:日常。日常の延長としてのバトルも可。
※出会いたいもの:心の寂しさを一時埋めてくれる相手。

183『夢が星 戯れに』:2017/11/22(水) 18:09:28
>>181
>>182

>いきなり攫って、警戒するなってのは無理な話だと思わない?
>こんばんは
 『星の女』は、テーブルに手を翳す。スッ……とその手首が何もない空間を通過すると
視界の死角。手首の後ろからクリームソーダが出現する。典型的なメロンソーダに
アイスと生クリーム、さくらんぼが乗せられていた。
 ラベンダーティーも、湯気を淡く立てて銀食器の更に置かれて出現している。
君たちの目前へと運ばれる。『星の女』は、ワイングラスから星空のような液体を口に運んでいる。

 「そうですねぇ……夢の中と言え、貴方がたのプライベートな時間を奪っている。
それに関しては謝罪します。弁明させて貰えれば、この空間の中では『何も失いません』」

「別に私を攻撃する事も構いません。恐怖して、逃走する行動を選んでも。
ただ、私はそれでも。蘇るか、気づけば隣に現れて質疑応答をするでしょう。
 それだけです。ただ、それだけです」

「招いでおいて、こんな言葉も何ですが。私の暇つぶしと、談笑に少し付き合っていただくだけです。
『主賓』は貴方がたです。私の力は……規格外と称す方達も居ますけど、現実の世界において何の役にも立ちません。
 私の言葉の大半は、全て戯言と考えてくださって結構です。永く生きる者の暇つぶしに、選ばれた。
そう受けとって頂き結構です。あははは
 こんばんは、なのか。こんにちは、または、お早うございますなのか……こう言う空間だと悩みますよねぇ、えぇ、はい。
人とは、難儀な生き物です。挨拶一つとっても、動物なら一言鳴き声で済ますものを何種類もの形で応対しなければならない。
それは、所謂、高等生物としての特権と言うべきか。若しくは、枷と受け取るのか……哲学的な問題ですね」

あははは、と軽やかな笑い声は昇り。更に言葉は続けられる

 「私は、この力によって、ですが。幾らか貴方がたの過去の背景や最近起きた出来事は把握しております。
情報に特化した力とでも受け取ってください。不安がらなくて結構! この力で、貴方がたに不利益な事を
起こす事は何一つないと言う事だけは約束しますよ。そんな事を口先だけで言っても、疑心を減らす事は出来ないと
承知ですがね……けど、誰かを信用する事は、肉親や最愛の人でも状況によっては難しいものです。
 とまぁ、私の約束は戯言と受け取る形で進めます。本題に入りましょう」

「――『今いちばん、やりたい事、したい事』
そう言うものは、ありますかね? ささやかなものでも構いません。
それと、もう一つ確認したい事があります。
 スタンドと言うものを扱う者は、普通通りの生活をしていても……普段、限られた者以外では
透明な銃や何やらを持ってるのと変わりは御座いません。『犯罪』沙汰に関与する事も少なくない。
 そちらは、『犯罪』に対し忌避感はどれ程ありますでしょうか?
断固として、自分は潔癖であり。如何なる悪事や、悪戯さえも許せないと思う性質か……
または、特殊な理由や背景さえあれば。小さな悪事や犯罪は許されると、お思いでしょうか?」


(※上記の質疑に、お答えしつつ。かっこ内の質疑にも、回答願います。
※出会いたいものは、ミッション終了後でも場スレ及び新たなミッションでも続行しての
間柄になりたいか? 若しくは、一時的なもので問題ないか?
※ミッション内の舞台は、クローズド系か、または広範囲を探索するタイプを望むか
活動したい季節、及び日常なら学園内か外なら公園か。
要望が反対になる場合もありますので、これは希望に余り添えない事を承知で答えてください)

184薬師丸 幸『レディ・リン』:2017/11/23(木) 00:04:42
>>182(小石川)

「こんばんは、でいいのかな。
 お互い、今日は変な日みたいねぇ」

知らない顔。葬式帰りかな、と思う。

あいさつには当然、あいさつで返す。
とりあえず……話せそうな相手でよかった。

>>183(GM)

「へぇ、気が利くのね。サクランボまでついてる。んじゃ、いただきます」

               スッ

クリームソーダを一口、口に運ぶ。
毒を盛るくらいならすでにやられているだろう。

「少なくともこの部屋……部屋? が私に悪い事づくしじゃないのは伝わったかな。
 だから、ま、謝る事はないし……反抗もしない。『不利益』が無いって言うならね」

「それにあんた、人のプライバシーを『SNS』で広める顔にも見えないし」

スタンスを示すのは、『喪服の女』に対しての意思表示でもある。
彼女もここで暴れだすようなタイプじゃなさそうだが、自分もそうだと伝える。

・・・この『星の女』を心から信用しているわけじゃあない。
が、話しぶりからして、『今すぐに害のある相手』ではない。
であればわざわざここで反抗する理由はないし、意味もなさそうだ。
背景――を知っているというのは眉唾だが、今突っ込んで明かされても困る。

「んで、やりたい事? そうね〜ぇ……『お金儲け』はいつでもしたいけど。
 そういう、大ざっぱな話じゃない感じ? んで……『犯罪』?」

               「犯罪、ねえ」

「あんたが、私に片棒を担がせようってんなら断るけど。そういう話じゃなさそうね。
 ……ちょっとしたルール違反はないと、生きてけない。人を傷つけない範囲なら、ね」

善行に生きているわけでもないし、法がいつでも守ってくれるわけでもない。
だから、『ルール違反』は……特に誰かが勝手に決めたそれは、許容できる。

                    ……自分と、客との間のそれを破るつもりはないけど。

(※出会いたいもの→一時的なもので問題ない。
 ※ミッション内の舞台→広範囲を探索するタイプ
 ※活動したい季節→現在の時間に合わせて、秋〜冬
 ※薬師丸幸は学生ではないので、学園内は特には望まない。公園である必要もない)

185小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/11/23(木) 01:29:52
>>183

  「――ありがとうございます」

お礼を言って、カップを手に取り、口元に近付けて静かに傾ける。
不思議なことばかり起こるが、それも当然だろうと思う。
私は今、夢の中にいるのだから。

  「……」

  「……――」

特に疑問を口にすることもなく、ただ黙って話を聞いている。
相手が喋っているのだから、途中で話の腰を折るべきではない。
それに、ここは私が見ている夢の中。
夢の中では、どんな奇妙な出来事だって起こりうる。
不思議がってみても仕方がないことだろう。

  「私には……これといった望みはありません……」

  「しいて言えば――」

  「私が誰かから親切にしていただいた時に、
   それを与えてくれた人にも同じように返したいと思うだけです」

一瞬――『彼の下へ行きたい』と言いそうになった。
夢の中なのだから構わないと、そう思った。
しかし、それは口にしなかった。
たとえ夢の中でも、口に出してしまえば、自分で自分が抑えられなくなる。
もしかすると、目覚めた時に発作的に『行動』に出てしまうかもしれない。
それが怖かった。

  「……良くないことだと考えています」

  「ただ、正直に答えると――自分でも分かりません……」

  「もし可否を決めなければならないとしたら……
   実際に私自身が関わって、できる限りの事情を理解した上で判断したいと思っています」

第一の問いは、自分にとって難しいものだった。
そして、第二の問いはそれ以上に答えることが難しい。
自分も過去に裏切られたことがある。
偽りの愛という名の裏切りだ。
しかし、それに対して個人的な感情は抱いていない。
なぜなら、それがきっかけで彼と出会い、真実の愛を見つけられたのだから。
もちろん、ごく一般的な価値観で言えば、犯罪は起こるべきではない。
しかし、それでも犯罪は起こるし、その背景には様々なものがある。
法律や常識といったものは別にして、実際に問題と向き合ってみなければ、
自分自身としての答えは出せない。



※出会うものとの関わりは一時的なもので構わない。
 過去の経験としてPCがそれに言及する可能性はある。
※舞台は極端に広すぎたり狭すぎたりする場所でなければ特に希望はなし。
※時期はリアルに合わせて秋冬が自然かと思う。
※PCとして学園にいるのは不自然なので、それ以外の場所を希望。
 公園である必要も特にないが、GMがそこを選ぶというのであれば従う。

186『夢が星 戯れに』:2017/11/23(木) 19:51:14
>>184-185(アンケートへの回答、感謝を述べます。
プロットは、ほぼ整いました。次レスにて最後になり『本ミッション』
へと、そのまま移りたいと思います)

 口にした飲み物は、極端な美味しさはない。かと言って、劇物が含まれてもいない。
平均的な、何処にでも市販されている。今まで口にしてきた味だ。

 「ふむ、なるほど……なるほど。あはは 結構 結構
――『整いました』
 お二人共、貴方がたは。時節は冬 クリスマス近くの今日この頃に
街中を歩けば……きっと、お知り合いや 
 『奇妙な犯罪者達』に遭遇するでしょう。
その日に起きる出来事にテーマを付けるならば

  ――『追跡変奏曲』  

 そう、私は名付ける事にします。あはははは

私は紡ぎ手。この街を行きかう有象無象の中を行きかう、雪結晶よりも
鮮やかな光の担い手達に、ダイヤモンドダストの如く煌きを贈る衣装屋」

 「それでは、最後の問答 ならぬ 『占星』を行うとしましょう。
 ――お捲りを」

 パラ パラパラパラ……。

 テーブルに、何時からか星空のような女は『タロット』を無軌道に
並べていた。全て、裏返しになっている

 「一枚、お二人共。一枚だけ表にして下さい。
それが、歩む道筋を幾らか確定させます。
 これが終わった後に、この夢より現へと帰る事になりましょう。
 けど、忘れないで。
貴方たちは、星を秘める方達。例え、目指す場所が異なれど
その過程で放つ輝きは、等しく美しいのでしょうから」

 
(※お好きな『タロット』のアルカナ及び、宜しければ正位置か逆位置かも
記載して頂ければと思います。
 適当に、タロット占いサイトで出した結果を記載しても結構ですし
自分の好きなカードの表記でも問題ありません。
 特に、ミッションでの不利な有利になる判定ではありません。
ミッション内で出す、御遊び要素が変化する可能性はあります)

187薬師丸 幸『レディ・リン』:2017/11/23(木) 23:03:25
>>186(GM)

「うーん、まあまあおいしい……どっかで食べた味ね。
 私の記憶ってことなのかな、このクリームソーダの出どころは」

           シャク
                 シャク

氷とソーダの間をスプーンですくう。無難だが、好みの味だ。
害もないとわかった。二口、三口を胃に入れる。栄養にはならないだろうけど。

「出来事。それも、占い? それとも、あんたが『そう決めた』の?
 ひまつぶしのために? ……どっちにしろ、神さまみたいな能力ね」

             ピラ

「――――『運命の輪』。タロットは詳しくないんだけど、『正位置』?」

           「どういう意味があるんだったかな」

めくったカードを差し出す。そして、余裕を含ませた笑みを浮かべる。
仮に相手が神さまのような能力を持っているとしよう。『薬師丸 幸』もそうだ。

「『追跡変奏曲』だっけ? ま、起きるってわかってる不幸は怖くない。
 できれば、日にちも教えてくれると、『仕事』に響かなくて助かるんだけど」

                        「……それじゃ、お別れかな」

188小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/11/24(金) 01:19:17
>>186

  「――そうですか……」

何かが起こるという言葉を、どこか曖昧な気持ちで聞いている。
その話を信じていないというわけではない。
なぜなら、ここは夢の中だから。
そこに信じる信じないというような意味合いは存在していない。
ただ、そういう話を聞いたということは受け入れた。

      スッ

無言のまま伏せられたカードに手を伸ばし、その内の一枚を表向きにする。
現れたのは『死神』のカードだ。
終末や崩壊を暗示すると聞いたことがある。
それは、偽ることのできない本心の表れだったのかもしれない。
ただし、出たのは正位置ではなく、逆さまだった。

  「……『逆位置の死神』――」

  「このカードは、そう呼んでいいのでしょうか」

『運命の輪』の隣に、自分が引いた『逆位置の死神』を置く。
手元にあるカップは空になっている。
それと同じように、物事には常に終わりがある。
夢というものも例外ではない。
どうやら、目覚めの時が訪れようとしているようだ。

  「――ご馳走様でした」

女性の方を向き、静かに礼を言う。

  「短い時間でしたが、お付き合いありがとうございました」

続いて、同席している少女に言葉を掛ける。

  「――さようなら……」

最後に、二人に向かって改めて会釈し、別れの挨拶を口にする。

189『夢が星 戯れに』:2017/11/24(金) 19:31:35
>>187-188

 貴方がたは捲った。タロットが表示するのは
『運命の輪の正位置』 『逆位置の死神』

それが選んだカード(道筋) 

 その結果、変わる事のない微笑を伴って。星は 女は軽やかに笑う

  あ   は   は  は  は

「貴方がたは選んだ。それは とても 焦がれるに値する輝きに値する」

「お行きなさい。その道程に対し 悲劇と捉えるか 喜劇と捉えるか 
私は神ではない。ただ、先行きを ほんの少しだけ視野を広げる手伝いをするだけ」

「お二人は、きっと交錯するでしょう。きっと、再会は為されるでしょう。
それを留めて置けば、私がテーマをつけた、その曲で踊る心得も出来上がる筈」

「愛しい 愛しい 主役達 
私は紡ぎ手 この街の この舞台の このスペキュレイティブを ただただ輝かせたいだけ
光には善悪なし 闇には罪罰は非ず 私は愛しましょう 貴方がたの成す軌跡を」

 空間の星は、点滅する。幾つもの輝きは、徐々に消えていく。
黒は深まり 一つ一つの灯は消えていく。

 「別れの言葉は言いません 別れの言葉は、再会の到来を陰させる」

 「いずれ また  いずれ また  愛しい愛しい私の光」

 「私は紡ぎ手 貴方たちの成す光が どうか夜を賑わす事を 祈っています」

190『追跡変奏曲』:2017/11/24(金) 19:38:51


 ・・・・・・

 『歓楽街』は、今日も賑わっている。今の時刻は午前で昼近く
星見町の、この場所は何時でも人の通りが多いが。最近では特に多い
 当たり前だ……もう、クリスマス・イブが近い。
街はモミの木のツリーが並ばれており、サンタ原色の赤と白の色が
チラホラと見受けられる。貴方たち『薬師丸 幸』と『小石川 文子』は
 街のほうに出歩いている。それは、仕事でかも知れないし。単純に
クリスマスの飾りつけか、若しくは正月用に何か買い物する為かも知れない。
用件は、各自が知っている事だろう……。


(『簡易プロフ』『能力詳細URL』『外見』『持ち物』
歓楽街の何処にいるかも、記して頂けると助かります)

191薬師丸 幸『レディ・リン』:2017/11/24(金) 23:05:04
>>190(GM)

        トコ   トコ

町と同じく冬の装いで、昼前の歓楽街に足を踏み入れる。
違うのは町のように華やかな赤白ではなく、白黒ということ。
それでも赤い瞳は、ツリーのひいらぎの実のように灯っている。
クリスマスはもうじき。今年は誰と過ごすことになるだろう。

(チキンとか、予約するにはちょっと遅いのかな)

クリスマスのために、小さなツリーでも欲しいと思った。
豪華なのじゃあなくていい。『クリスマス気分を楽しめる』くらいで。

――――ふと、脚を止めた。そういえばもう、『クリスマス近く』だ。

         (あれがうたたねの夢じゃないなら…………)

気になる事はある。しかし、いつまでも考えてはいられない。また、歩き出す。

♪簡易プロフ
薬師丸 幸(ヤクシマル サチ)。推定16歳。義理の『妹』と二人暮らし。
スタンド能力を活かして、『幸運売り』の仕事で日銭を稼いでいる。

♪能力詳細
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453050315/49-50

♪外見
肩にかかる長さの白髪で、赤目。小柄な少女。
黒いダッフルコートを中心にしたモノクロ調のコーデ。

♪持ち物
ハンカチ、財布、小銭入れ、リップ、化粧ポーチ、ティッシュ。
これらを入れた、ウサギの絵が描かれた小さめのハンドバッグ。

192小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/11/25(土) 00:20:12
>>190

     コッ コッ コッ ……

クリスマス前の華やかな賑やかさを感じながら、歓楽街の通りを一人歩く。
目的の場所は、この近くにある輸入食料品店。
そこで、クリスマス用のワインを購入するつもりだった。
一人で飲むためのものではない。
『二人』で飲むためのワインだ。

  ――色は赤にしましょうか。

  ――それとも白?

  ――ロゼにするのもいいかもしれませんね。

知人の中には、いつまでも過去の愛にすがるのではなく、
新しい愛を探す方が建設的だと諭す人もいた。
しかし、私は今も彼を愛しているし、きっと彼も同じように私を愛してくれていると信じている。
私と彼の絆は、今でも何一つ変わっていない。
二人の間を結ぶ絆は、決して過去のものではない。
その証拠に――。

        スッ

ふと足を止めて、右手にしている形見の指輪に視線を落とし、慈しむように指先で撫でる。

  ――その証拠に、今も私は、こうして彼と共にいるのだから。

やがて顔を上げ、再び歩き始める……。

     コッ コッ コッ ……



◆◇◆◇簡易プロフィール◆◇◆◇
結婚直後に最愛の夫と死に別れ、自身も後を追うことを望んでいた。
しかし、自分の分も生きて欲しいという彼の遺言を受けて、生き続ける道を選ぶ。
常に『果物ナイフ(鎮静剤)』を持ち歩き、それを用いた『自傷行為』によって、
不意に湧き起こる『自殺衝動』を抑制している。28歳。

◆◇◆◇能力詳細◆◇◆◇
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453050315/41

◆◇◆◇外見◆◇◆◇
洋装の喪服、大判で厚手の黒いストール、黒いキャペリンハット、
黒いストッキング、黒いパンプス(ミドルヒール)、
両手の薬指に結婚指輪、長い黒髪を纏めたアップヘア、
色の白い肌、すらりとした細身の体型、身長170cm。

◆◇◆◇持ち物◆◇◆◇
果物ナイフ(自傷用)、包帯、500mlミネラルウォーター(未開封)、
スマートフォン、財布、ハンカチ、ティッシュ、化粧品類、
手製の香り袋(中身は乾燥させたラベンダーとアロマオイル)、
以上の品物を入れたハンドバッグ。

193『追跡変奏曲』:2017/11/25(土) 22:36:11
(???)

?「――今年も、またミサの季節となった 
情勢は我々に時が経ると共に悪化の一途を辿っている。
これは……『定められた輪』なのか」

?「御命令を  私に……っ 私にご命令をっ。
どのような試練も受け入れて見せます。どのような苦難も乗り越えて見せます
 歪なる世界を正す為なら……『結社』の為に、私は……っ」

?「……ならば、お前に下そう。
――『ハッピーラビット』を 『聖骸布』を 
 我ら『結社』の元へ……っ」

?「っ……はいっ。 ――我ら 『結社』の為に!」


 ――――――――――――――――――――

(???)

「……えぇ、これで仕事は終わりました。後は、指定された口座に
振り込んで頂いたのを確認して帰ります」

「え? …………こんな事を何時まで続けるのか、ですか。
そうですね、人によっては辛いものでしょうね。私の『この力』は
見方さえ変えれば、大多数に不幸を与えるのかも知れない」

「そんな私は……『死神』なのかも知れませんね」

194『追跡変奏曲』:2017/11/25(土) 22:54:12
>>191(薬師丸)

 『薬師丸』は繁華街へと足を運ぶ、義妹と祝うための
小さなクリスマスツリーを買う為にだ。

 『クリスマス近く』である事に、貴方は最近になって見た奇妙な夢を想う。
だが、今の所予兆はないし。夢で相席した彼女も見えない。

通りは人が大勢いて、クリスマスソングが近くの店舗から並べられている
人々の顔つきには明るさが見て取れる。

 ?「あれっ、もしかして。薬師丸さんじゃないですか」

ふと、その時に背後から声が聞こえた……。

>>192(小石川)

 『小石川』は繁華街の通りを歩いている。
目的はワイン。愛する人と何時の日かに約束した、共に飲むためのワイン。

貴方と、貴方の愛する人は。もう直接触れ合うには、どちらも酷く近くて遠い
距離である。だが、その二人の絆は決して途切れない事を貴方は知っている。

通りは活気づいており、それにかこつけて自分達のセールを宣伝する為の
売り子なり何なりが店の前や通りに立っている。歩いてる最中に、もしかすれば
ポケットティッシュなりチラシを受け取ったかもしれない。
 そんな折、前方から声が聞こえた。

「――い〜〜〜っぱい!! 毛糸を買うっス!!!
その毛糸で靴下を買うっス!! ムーさんにエッ子先輩!
のり先輩も編むのを手伝うっス! 悪の首領の命令なんっス!」

「安い毛糸の売ってる店は……この風向きからしてスカイモールか」
「スカイモールで毛糸を買うのだー!」
「その前に、みんな分かってると思うけど。決めた買い物を済ませないと」

 賑やかな中で、更に姦しい声が少し先の場所で昇っている。
この声に関して、以前正月の時にも貴方は聞き覚えがある。

195薬師丸 幸『レディ・リン』:2017/11/26(日) 00:12:07
>>194(GM)

夢は夢でも、普通じゃない夢だった。
だからいつも頭の片隅には、置いている。

と、その時後ろから声がかかった。
それも、自分の名前を呼ぶ声だ。

「――――ん」

知った声? 少なくとも名前を知られている。

                クル

「もしかしなくても、そうだけど」

であれば、まあ、客だろう。
すぐに笑顔を作り、振り向く。

危険な存在の可能性も――――僅かながらにあるが、
そうなら普通は呼びかけたりしない。普通じゃないなら不運を嘆こう。

196小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/11/26(日) 04:21:18
>>194

歩いている最中に、ポケットティッシュが付いたチラシが差し出された。
軽く頭を下げ、それを受け取る。
クリスマスセールを知らせる内容のようだ。
ちらりと一瞥してから、バッグにしまう。
その時、前から聞こえてきた声が耳に届く。
聞き覚えがある声だった。

  「――こんにちは」

見覚えのある四人に近付き、挨拶する。
その内の一人とは、少し前にも顔を合わせていた。
湖の傍にある中華料理屋。
あの店で食べた料理は、どれも素晴らしい味だった。
特に印象に残ったのはカエルを使った料理だ。
美味しいだけではなく、自分にとっては故郷を思い出す懐かしい味でもあった。

  「お買い物ですか?」

話の内容から、そう見当をつけた。
不意に、年始の出来事が思い起こされる。
あの時、少しの間だけ彼の存在を感じることができたことを思い出す。
彼は、今でも私を見守っていてくれる。
だから、私は前を向いて生きていこう。
改めて、そう思った。

197『追跡変奏曲』:2017/11/26(日) 18:01:59
>>195(薬師丸)

 初対面で、気軽に名前を呼んで声をかける不審者はまず居ない。
極端な不運と対面する事と言う事は、人間そんなに無いものだ。

「あぁ、お久しぶりです! この前は、本当に有難う御座いました。
お陰様で、彼女との仲も進展して……」

振り向いた先にいたのは、以前『幸運売り』で接した客だった。
何処にでもいる浪人生、と言った容姿の眼鏡をかけた男性が笑顔で
貴方に感謝を述べる。確か、付き合っている彼女と少々不仲になっており
それを解消する為に、貴方の力を噂で聞きつけ助力を願ったと言った内容だった。
名前は『芝浦』と言った筈だ。

「こう言うの、頂けないかも知れませんけど。本当に、薬師丸さんが
居なければ、どうなるか分からなかったので。つまらないものですけど
これ、お礼の品です。良かったら!」

そう、紙袋を差し出してきた。シャンメリーの銘柄が書かれており、その絵の
通りの瓶の形をしている。中身もその通りなのだろう


>>196(小石川)

貴方には馴染みのある顔。朝山 佐生、清月の学生でモーニングマウンテンなる
何か可笑しみのある活動をしてる事も知ってる。そして、その先輩達三人だ

「あー! 小石川おねーさん、久しぶりっス! いま、いーーっぱい毛糸を
買いにいくつもりだったんス! 沢山の毛糸で、すーんごい でかい靴下を作るっス!
くっくっく! 人が一人、入れる靴下を作ったら、サンタさんもでっかいプレゼントを
渡してくれる筈っス! なーんて素敵な思いつきっス!」

 と、言う子供特有の思い付きを自慢気に披露している。

城生「クリスマスケーキ、私達みんなで作ろうって話で。その材料も買いに来たんです
宜しければ、小石川さんも途中まで一緒にどうでしょう?」

エッ子「みんなで一緒で買い物だーーー!!」

 賑やかな声が耳に響く。一人だけ、貴方に年始の出来事を繋がらせた人物
ムーさんは、少し彼方に眉を顰めて見つめてた。

エッ子「どったの?」

ムーさん「……何か視線を感じたが……気の所為か」

そう、彼女は表情を落ち着いたものへ変えて無言になった。

 人通りは沢山だ。喧しくしてる集団に対し誰かが視線を寄こしても可笑しくはない……。

198薬師丸 幸『レディ・リン』:2017/11/26(日) 18:50:50
>>197(GM)

「ああ、あの時の――――幸せになれたならよかった」

芝浦。比較的最近の客だから、覚えている。
縁結びは『一過性の幸運』でしかない自分の力には不向き。
その事は了解してもらったが、上手く行ったなら何よりだ。

そういえば、あの時『彼女』の写真は見せてもらっただろうか?
なんとなく、今は幸せなのであろうその女性の事が頭に浮かんだ。

「お礼? 報酬はもう、貰ったけど」

お礼として私物を受け取るというのは嬉しいが、少しひっかかる。
何かを期待されているのかもしれない。一応、線は引いておきたい。

「シャンメリーだっけ。ええと、お酒じゃない方のシャンパンよね。
 ほんとに貰っていいの? 私にくれるために買ったんじゃないでしょ」

     「良いなら受け取るけど……特別サービスとかはしないからね」

いずれにせよ、受け取る場合一応の警戒はしておく。
こういう商売をしていると、いかがわしいまねをするやからにも遭遇する。

199小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/11/26(日) 19:54:30
>>197

  「いいですね――行きましょう」

四人の顔を軽く見渡し、穏やかな微笑みを浮かべて申し出を快諾する。
特に急いでいるわけでもないし、断る理由はない。
それに、せっかく知人に出会えたのだから、一緒に買い物をするのも楽しいだろうと思える。

  「私は、クリスマスのワインを買いにきたんです。
   この近くにあるお店で……」

四人と共に歩き出そうとした時、一人の少女の呟きが耳に入った。
この場に視線を向ける人間がいる自体は、不思議なことではないだろう。
ただ、彼女――海霧は、普通とは違うものを感じ取ることに長けていたはずだ。
年始に起きた出来事によって、そのことは既に知っている。
その海霧が、何かを感じたということが気にかかる。

  ――……。

自分でも、少し辺りを見回す。
そして、四人と共に買い物へ向かう。
何かが起こるのかもしれないという予感を、胸の中に抱きながら――。

200『追跡変奏曲』:2017/11/27(月) 16:02:24
>>198(薬師丸)

 プレゼントをする人間には、大まかに二種類の存在がある。一つは単純に親切で
もう一つは、裏に別の思惑を備えつつ悪巧みを考えてだ。
 だが、『芝裏』は客観的に見ても前者の人間だ。噂から、貴方に神頼み的に
恋愛成就の為に力を借りたものの、その際にスタンドを見えてた様子はなかったし
何かしら悪影響を貴方に与える団体やらに属してる様子も、その時はなかった。
 彼は軽く笑いつつ、手を横に振るジェスチャーと共に告げる。
「イブの前に、色々と大量に買った特典で当てたシャンメリーなんですけど。
俺は基本飲まないし、彼女もそんな好きじゃないですから。
 他の同期にあげるよりは、飲んで喜んで頂ける人に渡したほうが良いですし」
との事だ。特に、怪しい素振りもないし純粋に親切のようだ。言い終わってから
腕時計を見て、彼は少し慌てた素振りを見せる。
「いけねぇ! そろそろ、待ち合わせの時間なんで。今日は、会えて良かったです
それじゃあ、少し早いですけどメリークリスマスっ」
 足早に彼はマフラーを靡かせて、貴方に背を向け人混みの中に溶け込んでいく。
シャンメリーは地面に置いて行った。持ってくのなら、少し嵩張るものの大した荷物ではない。
 ……?
ふと、貴方は周囲から視線を受けた覚えをした。もっとも、先程の会話が誰かの
注意を惹いたからかも知れない。その気配は、またすぐに何処から受けたかも不明のまま消えた。

>>199(小石川)
 貴方は周囲を見渡す。家族連れ、サラリーマン、サンタの衣装を模したプラカードを提げる売り子
老若男女様々で、特に異常な雰囲気や恰好の人間は見受けられない。尤も、普段の日常の中で
非日常を背負う人間に遭遇するほうが稀なのだが。
 学生服三人組と、私服の朝山は道中でも会話に花咲かせている。
 
 「それにしてもさー! 今日はムーさんも言った通り、何だか妙に視線を一杯浴びる気がするのだよ。
……ハッ(''_'') もしかして、この私のファンとか!?」

 「それは無いから安心しな」

道中で、エッ子とムーさんはそんな事を話している。相槌をうつ城生も、その言葉には
何やら感じ取ったのか、少し小首をかしげて呟く。

 「そう言えば、今日は街で妙に視線を感じる気がするよね。
小石川さんや、佐生ちゃんは?」

 「んー、視線っスか? 私は特になーんも感じないっス」

そう朝山は受け答えた。
 貴方も、その質問の内容を吟味するとすれば。身に覚えのない事だ
少なくとも、小石川は『妙な視線』を受けた覚えはない。

201薬師丸 幸『レディ・リン』:2017/11/27(月) 17:43:59
>>200

「メリークリスマス。お幸せに」

         ニコ

笑みを作って、姿が完全に見えなくなるまで背を見送る。

それから地面に置かれたシャンメリーに視線を向ける。
飲食物の贈呈品を外の地面に置くか?って感じはするけど、
相当に急いでいたようだし、直でもないし、他意はないのだろう。

(考え過ぎかな、裏がある様な雰囲気じゃなかったし。
 でも、持って帰る前に中身は確認しておいた方がいいか)

          (家に帰ってからじゃ遅いってこともあるし)

仕事をした時、怪しい素振りとかもなかったわけだし。
ひとまず、拾っていく。置いておくわけにもいかない。

それから少し人の少ない、通りの端とか、裏路地とかに移動したい。
そこで袋の中にスタンドの手を入れ、『瓶以外』が無いか確かめる。
袋をひっくり返してるわけでもないし、傍から見て無礼ではあるまい。
特別芝浦を怪しんでいるというよりは、今はそういう気分なのだ。

(…………? 誰かに見られてる? 一瞬だったけど、気のせいじゃない)

視線も気になったが、今は追う事も出来ない。
見た目が奇抜だから、という事もありえないわけではない。
しかし、やはりあの女の言葉が――脳裏に浮かんでしまう。

お知り合いには会った。ならば『奇妙な犯罪者』はどうだろうか?
妄言の可能性もあるが、頭の片隅で意識しておくにこしたことはない。


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