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まこ「このチョコレートを久に?」福路「渡してください……」
1
:
むい〜ん
:2017/02/14(火) 21:20:01 ID:ZThMrkLw
清澄高校麻雀部部室にて
咲「……」カチャ 菜月「えい!」カチャ
京太郎「ううこのままだと俺がまた最下位……」カチャ
まこ「それロンじゃ」
京太郎「な……」
まこ「ホンイツドラ、満貫じゃのう」
優希「また犬が吹っ飛んだじぇ!」 和「須賀くんはまだまだですね……」
京太郎「お、俺だって頑張ってるんだぜこう見えて……」 まこ「内容が伴わんと意味が無いのう」
咲「紫芝先輩もなかなか上手くなってきたよ!」 菜月「あ、ありがとう宮永さん!」
まこ「これでセンバツも期待出来るのう」
あの夏の大会から早数か月……清澄高校麻雀部は春のセンバツ大会に向けて特訓していた
菜月「秋の大会は私が足を引っ張ってましたからね、センバツは足手まといにならないよう頑張ります!」
そして竹井久の抜けた穴を生徒会の紫芝菜月が埋めていたのだった
優希「ところで犬はチョコもらえたのか?ん?ん?」 京太郎「う、うるさい!1個ももらってねぇよ!」
そして今日はバレンタインデーなのだ
2
:
むい〜ん
:2017/02/14(火) 21:21:10 ID:ZThMrkLw
優希「相変わらず寂しい奴だじぇ!」
京太郎「男はチョコレートなんて甘ったれたもんはいらないんだよ!」フン!
菜月「それじゃ私は用事がありますのでお先に失礼しますね」
まこ「なんじゃもう帰るんか」
菜月「親戚のおばさんが来てるんです、挨拶しなきゃいけないので」
咲「おつかれです紫芝先輩!」
和「お疲れ様です」
菜月「うんまた明日ね」
ガチャン
優希「そんな寂しくて哀れな犬に私がチョコを恵んでやってもいいじぇ!」
3
:
むい〜ん
:2017/02/14(火) 21:22:52 ID:ZThMrkLw
京太郎「優希にもらうほど俺は落ちぶれちゃいないぜ……」
優希「ひどい!そんなこと言うなんて私……」ウルウル
京太郎「うそうそ!本当は嬉しいって!俺が優希のこと嫌いなわけないじゃないか!」
∩優希∩「ナーンチャッテ!京太郎はすぐ騙されるから面白いじぇ!」
京太郎「あ!ウソ泣きだったのか!くそお!」
まこ「……」
和「あの咲さん……その……」
咲「どうしたの和ちゃん?」
和「今日バレンタインですし……その……」
咲「?」
和「さ、咲さんのためにチョコレートを作ってきたんです!た、食べてください!」サッ!
咲「わ、私に!?ありがとう和ちゃん!大事に食べるね!」
まこ「どこもかしこも甘ったるいのう」ヤレヤレ
4
:
むい〜ん
:2017/02/14(火) 21:24:20 ID:ZThMrkLw
京太郎「うんなかなかイケるな」バリボリ
優希「こらー犬ぅ!もっとありがたく食べろー!」
咲「実は私も和ちゃんのためにチョコレート作ってきたんだ!」サッ!
和「ほ、本当ですか!う、嬉しいです私……」
咲「上手に作れたかどうかはわからないけど……」
和「いいえ咲さんが私のために作ってくれたというだけで満足です……大事にしますね……」
咲「ちゃんと食べてよ〜」
まこ「甘ったるすぎて糖尿になりそうじゃ……」
和「染谷先輩はチョコレートは作らないのですか?」
まこ「チョコとかワシの柄じゃなあで作っとらんのう、第一に渡したい相手がおらんけぇ」
京太郎「そいじゃ俺はもう帰りますので」
5
:
むい〜ん
:2017/02/14(火) 21:26:21 ID:ZThMrkLw
優希「京太郎もう帰るのか?」
まこ「なにか用事でもあるんか?」
京太郎「実は歯医者を予約してまして」
和「虫歯なのにチョコレート食べて大丈夫だったんですか……」
咲「お姉ちゃんみたいにお菓子の食べ過ぎだよ〜」
京太郎「そ、それじゃお先に!」
ガチャン
優希「おぉい待て犬!その虫歯私が全部抜いてやるぅ!」
咲「4人だけになっちゃいましたね」
まこ「まぁ麻雀やる分にはちょうどええじゃろ」
和「この4人だけというのもなんだか新鮮ですね」
優希「ではさっそく続きだじょ!」
6
:
むい〜ん
:2017/02/14(火) 21:29:11 ID:ZThMrkLw
ワイワイ ガヤガヤ タコスウマウマー カン!
まこ「ポンじゃ!」
優希「ううう私のイッパツが……」
和「そんな何回もイッパツでツモれるわけありませんよ」
優希「私は計算上無限にイッパツツモが出来るんだじぇ!」
和「そんなオカルトありえません」
咲「計算上ってどういうこと優希ちゃん?」
優希「私の集中力が持続すればの話だじぇ」
まこ「そりゃどだい無理な話じゃのう」カチャ
和「それポンです」
まこ「しっかし和、ええ加減咲からもらったチョコを鞄なりにしまったほうがええと思うがのう、麻雀するのに邪魔じゃろ?」
7
:
むい〜ん
:2017/02/14(火) 21:30:02 ID:ZThMrkLw
優希「ずっと肌身離さず抱えてるじぇ」
和「し、しかし咲さんが私のために作ってくれたんですよ!ぞんざいに扱うのは……」
咲「和ちゃん」ニコニコ
まこ「しかしずっと手に持ってるとチョコが溶けるんじゃないかのう」カチャ
咲「ロンです!」
まこ「あちゃーそこじゃったかぁ……」
優希「相変わらず咲ちゃんは牌に愛されてるじぇ」
咲「そんなことないよ〜」テレテレ
優希「そしてのどちゃんはパイパイに愛されてるじぇ!」
和「わけがわかりません……」
ガチャン
久「やっほー、みんな久しぶりー」
8
:
むい〜ん
:2017/02/14(火) 21:30:48 ID:ZThMrkLw
咲「「部長!?」」和
優希「部長だじぇ!」
久「もう私は部長じゃないわよぉ、今の部長はまこじゃない」
咲「ご、ごめんなさいまだ慣れなくて……」
優希「部長じゃなくて社長だじぇ!」
和「意味が分かりません……」
久「部長の次は本部長よぉ優希」
まこ「あんたも乗らんでええ」
優希「元部長が暖かそうなマフラーしてるじぇ!私も欲しいじょ!」
久「自分で編んだのよ、手前味噌だけど上出来だと思うの」
和「私もそのうち咲さんのために……」ボソッ
咲「それでぶちょ……竹井先輩は今日はどうしたんですか?」
9
:
むい〜ん
:2017/02/14(火) 21:32:04 ID:ZThMrkLw
久「実はまこに呼ばれたのよ〜」
まこ「大学受験も一段落したみたいじゃけぇワシらの練習に付き合ってくれと呼んだんじゃ」
久「ずっと受験勉強だったから久々に体を動かしたいし来てあげたわ」
優希「受けて立ってやるじぇ!私のタコスぢからの凄さを証明してやるっ!」
和「ゆーき、先輩に向かってその口の利き方はいけませんよ」
久「いいのよ和、みんな元気そうでなによりだわ」
まこ「ワシはもう腰も肩も首も痛うて痛うて……」
久「なーに年寄りぶってるのよ、それと今日は私だけではなくゲストがいるわよ」
咲「ゲストですか?」
優希「まさかのご本人さん登場か!?」
まこ「なんのご本人さんじゃ……」
久「入ってきても大丈夫よ」
ガチャン
福路「こ、こんにちは……」
10
:
むい〜ん
:2017/02/14(火) 21:33:55 ID:ZThMrkLw
咲「風越の?」 優希「優しいお姉さんだじょ!」
まこ「福路さん久方ぶりじゃのう」
福路「みなさんお久しぶり」ニコッ
和「風越の前のキャプテンさんがどんな御用で……」 福路「実は……」
久「こっちにたまたま用があったみたいでね、ついでだからとこっちに寄ってくれたみたいなの」
まこ「久に会いとうなったんじゃろ」ニヒヒ 福路「そ、そういうわけでは……!」
久「そう違うのがっかり……」シクシク
福路「ち、違います!そ、その……」
久「なーんて冗談よ、美穂子をからかうのは楽しいわ〜」ニヤニヤ
福路「もう竹井さんったら……」
久「みーほーこ?」ジロッ
福路「ひ、久さんですね!」
久「まぁ良いでしょう、もう私たち友達なんだしそんなかしこまらないでいいのよ」
まこ「同じ大学に進学だしのう」
そう久と美穂子は同じ大学に合格したのだった
11
:
むい〜ん
:2017/02/14(火) 21:36:20 ID:ZThMrkLw
取りあえず続きは明日ですお
12
:
むい〜ん
:2017/02/15(水) 09:47:05 ID:FaAee4xw
ここでSS書く猛者がまだ生きていたとは…
見てるから頑張れ
13
:
むい〜ん
:2017/02/15(水) 15:37:19 ID:PpxLeNyI
読んだことあると思ったら速報でエタってたのか
14
:
むい〜ん
:2017/02/16(木) 12:55:08 ID:pjtJE0iQ
甘くていいねえ
期待
15
:
むい〜ん
:2017/02/16(木) 20:26:34 ID:Zf/1.JMs
むっきーかわいい!
16
:
むい〜ん
:2017/02/16(木) 20:35:49 ID:Zf/1.JMs
NGワードとやらに引っかかって書き込めないので手直してますお
なにがNGなのかが分からなくちょいと時間掛かりそう
17
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 15:54:52 ID:UfzbdrUw
咲「二人とも大学合格おめでとうございます!」
和「おめでとうございます」
優希「通天閣女子大とか超名門だじぇ!」
久「まぁ私にかかればあんな大学お茶の子さいさいよ〜」
18
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 15:59:31 ID:UfzbdrUw
まこ「よく言うわい、ここままじゃローニンじゃと半べそでワシに泣きついてきたのは誰じゃったかいのう」
久「泣いてないわよ!ちょいとした息抜きでまこに愚痴を聞いてもらっただけじゃない!」
優希「私ものどちゃんのパイパイについて愚痴りたい気分だじょ!」
19
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 15:59:59 ID:UfzbdrUw
和「私がゆーきについて愚痴を言いたいですよ……」ハァッ…
福路「勉強大変だったんですね」
久「美穂子は良いわよねぇ秀才だし!私も少しその知能を分けてほしいわよ!」
20
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:01:13 ID:UfzbdrUw
咲「二人とも大学合格おめでとうございます!」
和「おめでとうございます」
優希「通天閣女子大とか超名門だじぇ!」
久「まぁ私にかかればあんな大学お茶の子さいさいよ〜」
まこ「よく言うわい、ここままじゃ浪人じゃと半べそでワシに泣きついてきたのは誰じゃったかいのう」
久「泣いてないわよ!ちょいとした息抜きでまこに愚痴を聞いてもらっただけじゃない!」
優希「私ものどちゃんのパイパイについて愚痴りたい気分だじょ!」
和「私がゆーきについて愚痴を言いたいですよ……」ハァッ…
福路「勉強大変だったんですね」
久「美穂子は良いわよねぇ秀才だし!私も少しその知能を分けてほしいわよ!」
21
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:03:28 ID:UfzbdrUw
福路「す、すいません……」シュンッ…
まこ「こら福路さんが萎縮しちょるじゃろ」
久「ご、ごめんなさい美穂子、今のは冗談だから……」
福路「もちろん分かってますよ」ウフフ
久「あ!騙したわね!」プンスコ!
優希「社長が一本取られたじぇ!」
福路「しゃ、社長なんですか久さん……」
久「そうなの実はこう見えて女子高生社長として一部ではけっこう有名な存在なのよ私」
福路「そうだったんですか……」
和「それも冗談ですよ……」
まこ「冗談の応酬やめんかい!」
咲「早く麻雀やろうよ〜」
22
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:05:54 ID:UfzbdrUw
久「それもそうね時間ももったいないし」
咲「竹井先輩と福路さんとやれるなんてワクワクするよ〜」
福路「よろしくお願いしますね宮永さん」ニコニコ
優希「今日こそお姉さんにリベンジするじぇ!」
久「さァて!久々に本気出しちゃおうかしら!」
福路「あ!その前にお弁当を作ってきたんです」
優希「お弁当!?マジか!」
久「ちょうど小腹が空いてたところだったの!気がきくわね美穂子!」
福路「そんな……」テレテレ
まこ「たまたまと言うてたのになして弁当なんか……」ボソッ
咲「うん!美味しいよこのから揚げ!」モグモグ
23
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:09:10 ID:UfzbdrUw
和「このハッシュドポテトも美味しいです」ハムハフハフ
優希「ンマーイ!このタコさんウインナーうまうま〜」
久「美穂子は良いお嫁さんになれそうね」ムシャムシャ
福路「そ、それほどでもないです……」テレテレ
久「でもうちのまこの料理も負けてないわよ〜、ね!まこ!」
まこ「え?いやワシもそんな……」
久「特に卵焼きが絶品なのよね〜」
福路「今度機会があれば卵焼きの作り方を教えてください染谷さん」
まこ「え、ええけんど……」
咲「和ちゃんもお料理上手ですよ〜」
和「さ、咲さん……」テレテレ…
優希「タコさんパワーが注入されたとこでさっそく麻雀だじぇ!」
24
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:12:23 ID:UfzbdrUw
優希「リーチだじぇ!」カチャ
久「相変わらず優希は早いわね」カチャ
優希「集中力さえ続けば永遠に私の天下だじぇ!」
福路「ごめんなさいそれロンです」
優希「じぇ!!」 咲「福路さんも早い……」
和「三日天下でしたねゆーき」
優希「無念だじぇ……」
まこ「優希はもうちょっと頭を使って麻雀せんとな」
優希「私は直感型だじぇ!ドントシンクピーアだじょ!」 咲「ピーア……?」
まこ「ドントシンクフィールじゃろ……優希はもう少し考えんしゃい」
和「あと英語の勉強もちゃんとしたほうがいいですよ」
優希「ううう私はメキシコ語さえできればいいんだじぇ……」
和「メキシコの公用語はスペイン語です!」
久「ちなみにエルサルバドルの公用語もスペイン語よ」
まこ「今その情報必要じゃったか?」 福路「ふふふ、みなさん本当に仲が良いですね」ウフフ
25
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:13:59 ID:UfzbdrUw
久「あらそうかしら?」
福路「風越女子ではこういう麻雀中の会話は許されませんし上下関係も厳しいですから」
まこ「名門って感じじゃのう」 優希「私だったら窒息して干からびれしまいそうだじぇ……」
咲「私も怖いのは嫌だよぉ……」
優希「のどちゃんのおっぱいも萎んじゃうじょ」 和「わ、私の胸は関係ありません!」
久「でもそのピリピリしたムードを改善させたのが美穂子らしいじゃない、ホント立派よ」
福路「そんな私はただ普通にしてただけで……それに」
咲「それに?」
福路「もしこれで麻雀部が全国に行けなくなったらOGの方たちになんて言われるか……」
久「たしかに麻雀部を緩い雰囲気にしたからどーのこーのと文句を言ってくるうるさ型のOGは多そうね」
まこ「しかし残念じゃったのうこれから風越女子は清澄高校の後塵を拝することになるんじゃ」
福路「でも今年の華菜たちもなかなか侮れないと思いますよ」ニコニコ
優希「ダーイケなら私が返り討ちにしてやるじぇ!」
和「池田さんですよゆーき」
久「さて続きやりましょ」
26
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:16:15 ID:UfzbdrUw
ワイワイ ガヤガヤ カンカン ザワザワ
咲「ツモ!リンシャンカイホー!」 優希「ううう相変わらず咲ちゃんのリンシャンぢからは凄いじぇ……」
福路「まるで牌の中身が分かってるみたい……」
和「そんなオカルトありえません、たまたまですたまたま」
久「和は本格的なカレーが好みみたいね」
まこ「もしかしてオカルトとレトルトを掛けてるんか……」
久「フフフよくわかったわねまこ」
まこ「あんたとは付き合いが長いからのう」
福路「本当お二人は仲が良いですね」ウフフ
まこ「ただの腐れ縁じゃ腐れ縁」
和「その使い方は正しくはないです、腐れ縁とは嫌なのに離れられない状態のことを指す言葉です
竹井先輩と染谷先輩の場合は親密ですので腐れ縁は相応しくないです、強いて言うならばマブダチのほうが正しいですね」
まこ「さ、さすが和は知識が豊富じゃのう……」
優希「でもカレーは甘口しか食べれないお子ちゃまだじぇ」 和「い、今はそれ関係無いじゃありませんか!」
福路「……」
咲「どうしたの福路さん?」
27
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:18:15 ID:UfzbdrUw
福路「な、なんでもないです!」
優希「さては地下鉄の電車をどういれたかを考えていたんだな!」
和「なに言い出すんですかゆーきは……」
福路「え……あ!はい!それで今晩眠れなくなってしまうかなと……」
まこ「じゃけぇわりゃあもいちいち乗らんでええって……」
福路「地下鉄だけに乗らなくていいってことですね」クスッ
まこ「……」
久「ところで美穂子?時間は大丈夫なの?ここから風越までけっこう遠いし……」
福路「たしかにもう時間も遅いですね……」
優希「えー!お姉さんともっと麻雀やりたいじぇ!」 和「わがままはいけませんよゆーき」
福路「すいません私がもっと近くに住んでたら……」
まこ「別に福路さんが謝ることじゃないのう……」
久「そうだ私の家にでも泊まる?実は今日親がいないのよね」
福路「そ、そんな私が行ってもお邪魔なだけですし久さんに迷惑掛けるだけで……」モジモジ
まこ「なにモジモジしとるんじゃ……」 久「美穂子がイヤならしょうがないわねぇ」
28
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:19:46 ID:UfzbdrUw
美穂子「べ、別にイヤというわけでは……」
優希「じゃあ私が変わりにお泊りしに行くじぇ!」
和「ゆーきが行くと竹井先輩に迷惑をかけるだけですからいけません」
咲「わ、私も竹井先輩の部屋に泊まりたいなぁ」
久「よし今度私の家でみんなでお泊り会しましょうか!」
優希「いえーいだじぇ!楽しみだじょ!」
和「で、でも……」
咲「和ちゃんイヤなの?」
優希「のどちゃんはおねしょが怖いからイヤなんだじぇ」
まこ「和あんた……」
和「ち、違います!!まったく……」
福路「そ、それじゃ私はこれで……」
29
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:22:26 ID:UfzbdrUw
久「残念ねぇ」
優希「お姉さんまた来てだじょ!」
まこ「でももう来月には卒業して大学じゃから来れんのうきっと」
久「たしかに美穂子が大学に行っちゃうのは寂しくなるわねぇ」
まこ「わりゃあも一緒の大学に行くんじゃろが……」
福路「それでその久さん……」モジモジ
久「ん?どうしたの美穂子?」
福路「帰る前にちょっと……その……」モジモジ
久「その?」
福路「あの……その……」モジモジ
久「ん?」
咲「あ!おしっこを我慢してるんですね!」
30
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:23:30 ID:UfzbdrUw
福路「え!」
久「なーんだトイレだったのね、美穂子ったら恥ずかしがり屋ね」
優希「恥ずかしがり屋の二人はかわす言葉もなくてだじょ〜♪」
咲「おトイレならこの部室を出て階段を下りたすぐそこですよ!」
福路「え、あ、み、宮永さんありがとう……」
和「おトイレを我慢してたのですか、咲さんみたいですね」
久「私がトイレまで案内するわ、なんなら駅まで送って……」
福路「!!だ、大丈夫です!で、では失礼します!」スタタタタタッ!
ガチャン
久「あ、美穂子」
和「行ってしまいましたね……」
31
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:26:28 ID:UfzbdrUw
まこ「慌ただしい人じゃのう」
優希「でも私にタコさんくれる優しい人だじぇ」 和「そこが基準なのですか……」
久「でも美穂子は私になにか用がありそうな感じだったけど、うーん……」
咲「ぶちょ……竹井先輩は帰らなくても大丈夫なんですか?」
久「当たり前じゃないもう受験勉強とはグッバイよ!」
優希「私も早く大学に行って勉強とおさらばしたいじぇ!」
和「大学行っても勉強はありますよ……」 まこ「ちゃんと優希も勉強せんとバカ田大学にしかいけんけぇのう」
久「まぁあともう少しだけ麻雀してこうかしらね、今日は親がいないからあんなことやこんなとこが出来るわ」ニヒヒ
まこ「いったいどんな良からぬことを企んどるんじゃ……」
優希「ではさっそく麻雀だじぇ!私が成長したとこを見せつけてやるじょ!」
久「よーしかかってきなさい!」
和「残念ながらゆーきは休みの番です」
優希「そんなぁ」ウルウル
まこ「少しは我慢せい」
咲「それじゃ行くよ!」カラカラ
32
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:32:46 ID:UfzbdrUw
ワイワイ ガヤガヤ ポンダジョ キター
久「ロンよ!」 優希「やっちまったじぇ!」
咲「相変わらず変な待ちですね……」
久「私の場合はこういう悪い待ちのほうが和了れる確率が高いのよね」フフン
和「そんなオカルトありえませんから」 まこ「これでまた久がトップかいな」 咲「やっぱ竹井先輩強いよ……」
久「受験終わってもマフラー編むことしかしてないから色々溜まってるのよねぇ」
優希「ううう……」
久「それに私程度に勝てないぐらいじゃ春のセンバツは厳しそうね」
和「そんなことありません、今度の春の大会も私たちが優勝します」
まこ「威勢が良いのう、ワシも良い後輩をもったわい」
優希「感謝するんだな!」
まこ「調子に乗るな」パチコン
優希「ギニヤ!」
久「やっぱ賑やかなのが一番ね」 和「賑やかすぎですよ……」ヤレヤレ
まこ「さてと……」スタッ
33
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:34:22 ID:UfzbdrUw
和「染谷部長どこへ行くのですか?」
まこ「ちょっくら便所じゃ」
優希「お土産買ってきてー!」
まこ「買えるわけないじゃろ……それと久」
久「ん?どうしたのまこ?」
まこ「あとで話があるから残ってくれんかのう」
久「話?うん、いいわよ」
優希「なんだなんだ愛の告白かー?」
まこ「そんなんじゃないわいまったく……」スタスタ
ガチャン
久「もしかしたら果たし状でも渡されるのかしらね……」
和「果たし状ってなんですか……」
34
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:35:43 ID:UfzbdrUw
優希「染谷先輩は家は極道だじぇ、きっと今までのお返しをたっぷりされるんだじょ!」
久「そういえばアウトレイジは生ぬるいのうとか言ってわね……」
咲「染谷先輩はヤクザ屋さんじゃないよ〜!」ンモー!
和「おそらく今後の部の方針についてでしょう、ゆーきがなかなか練習を真面目にしてくれないこととか」
優希「なにをー!私はいつだって真面目だじょ!のどちゃんのおっぱいが一番不真面目だじぇ!」
和「な、なに言ってるんですかゆーきは!?」
久「あ!いけない私そろそろ帰らなくちゃ!」
和「え……」
咲「なにか用事でもあるんですか?」
久「釣りバカ日誌を予約するの忘れちゃったわ〜、1週間で一番の楽しみなのに〜」
優希「それは一大事だじぇ!」
久「ぼちぼち帰り支度しなきゃいけないわね〜、その前にまこに会わなきゃね」
・・・
・・・・・・
35
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:38:46 ID:UfzbdrUw
女子トイレにて
まこ「フフンフフンフフ〜ン♪」ジャバジャバ
用を済ませまこは手を洗っていた
まこ「麦わら帽子はもう消えた〜♪」ジャバジャバ
まこ「しかし今日も寒いのう……春はまだまだ遠い先じゃわい……」ジャバジャバ
まこ「……」ジャバジャバ
まこ「……」ジャバジャバ
まこ「果たしてこの後大丈夫かのう……」ジャバジャバ
まこ「……」ジャバジャバ
まこ「さてと戻るかの……」キュッキュッ
まこ「さて……」ポンポンポン
まこ「あれハンカチが……」
まこ「ありゃりゃハンカチが無いのう、そういえばポケットに入りきらんからカバンと一緒に教室に置きっぱなしだったんじゃ」
まこ「しょうがないのう代わりにスカートで……」
福路「ハンカチならありますよ」
36
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:39:37 ID:UfzbdrUw
まこ「おおてんきゅ……ってうわっ!!」
福路「ど、どうしましたか?!」
まこ「福路さんあんたまだ帰ってなかったんかい!」
福路「す、すいません帰ってなくて……」
まこ「別に謝ることでもないじゃろ、こっちがちょっと大げさに驚きすぎてもうたわい」
福路「それでこのハンカチを……」
まこ「え、あ、ではお借りします……」フキフキ
福路「……」
まこ「ありがとの、おかげであかぎれにならずに済んだけぇ」
37
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:40:09 ID:UfzbdrUw
福路「困ったときはお互いさまですから」
まこ「これはワシが洗って返しますけぇ」
福路「ううんいいんです!大丈夫ですから……」
まこ「ほ、ほうか……」
福路「……」
まこ「ところでなして福路さんはまだここにおるんじゃ……」
福路「それは……」
まこ「は!す、すまんのう!つまりうん……」
福路「ち、違います!そういうことではありません!そもそもおトイレしてませんし……」
38
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:41:47 ID:UfzbdrUw
まこ「な、ならなしてここに……」
福路「それは……」モジモジ
まこ「モジモジしてちゃ分からんじゃろ……そもそも何しに清澄まで来たんじゃ」
福路「た、たまたまこちらに用がありましたのでついでに寄ろうと……」
まこ「ホンマかいのう、たまたま言う割には弁当持参と準備はええしのう」
福路「ううう……」
まこ「怪しいのう」ジトーッ…
福路「そんな目で見ないください……」モジモジ
まこ「ホンマに何しに来たんじゃ?ライバル校の偵察かいな?」
福路「違います!そんなズルい真似はしません!」
まこ「信用できんのう、ホンマはカメラかなんかで練習風景を隠し撮りしとるんじゃろ?」ジトーッ!
福路「そんなことしてません……」ポロポロ
39
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:45:14 ID:UfzbdrUw
まこ「な、泣くことないじゃろ!す、すまんちょっと言い過ぎたわい!」
福路「ひっく……」ウルウル
まこ「ワシも疑ってすまんのう、元々福路さんがそがぁな卑怯なマネするハズがなかったけぇ」
福路「いえ疑われるような行動をしてる私が悪いんです……」
まこ「それでホンマはなんでここに……」
福路「実は……その……」モジモジ
まこ「さっきからモジモジしてばっかじゃのう……モジモジくんかいな……」
福路「フクジではなくてフモジですねこれでは……」クスッ
まこ「……」
福路「あの染谷さん……」
まこ「なんじゃい」
福路「こ、これを久さんに渡してください……」サッ
そう言うと福路美穂子はカバンからあるモノを染谷まこに手渡す
まこ「なんじゃこれ?」 福路「チョコレートです……」
まこ「チョコ?」 福路「はい……」モジモジ
40
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:47:50 ID:UfzbdrUw
まこ「……は!そういうことじゃったか!」 福路「ううう……」モジモジ
まこ「なるへそなるへそ、ほうほう……」ニヤニヤ 福路「ニヤニヤするのやめてください……」
まこ「青春じゃのう、つまり久に愛の告白をしたいと……」
福路「そこまでではありません!まだそこまででは……」
まこ「ええてええて、なんとまぁチョコをわざわざ届けにきたんか」
福路「やはり直接手渡しが一番良いと思いまして……」
まこ「じゃがワシに渡させようとしとるじゃろが」
福路「やっぱ恥ずかしくて……それに……」テレテレ
まこ「それに?」
福路「もしチョコレートを渡して嫌がれると思うと……」ウルウル
まこ「久が嫌がるとは思えんがのう……」
福路「でも……」
まこ「そうじゃ!ワシが渡すんじゃなくてワシが代わりにそのチョコを貰う……」
福路「そ、それはいけません!!」
41
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:48:58 ID:UfzbdrUw
福路「そのチョコレートは私が久さんのために作ったんです!!」
まこ「冗談じゃから真に受けないでほしいのう……」
福路「わ、私は真剣に話を……!」
まこ「わーったわーった!もうふざけんふざけん!」
福路「お願いです久さんにチョコレートを……」
まこ「じゃけん自分で……」
福路「もし自分でチョコレートを渡してイヤな顔をされたらもう私立ち直れません……
だから染谷さんに渡してもらいたいんです……もし嫌がられても直接顔を見ないだけまだ救われますから……」
まこ「……」
福路「だから久さんに……」
まこ「お断りじゃ」
福路「!!そんな……」
まこ「あんたの代わりにワシが渡しても意味ないじゃろ、こういうのは手渡しするのが一番じゃ」
福路「で、でも!」
まこ「デモもパレードもないわい!久のために作ったんなら最後まで責任もたんかい!」
福路「ううう……」ポロポロ まこ「ちょ!じゃから泣くこたないじゃろ泣くこた!」
42
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 16:50:14 ID:UfzbdrUw
福路「ぐすん……」
まこ「ワシもちょいと強く言い過ぎた……すまんのう……」
福路「いいんです……私が悪いですから……」グジュグジュ
まこ「久はチョコを渡されてもあんたを傷つけるようなこと絶対言わんて」
福路「本当ですか……?」
まこ「ホンマじゃ、それなりに長く久と一緒にいるワシが保証しちゃる」
福路「久さんと長く……羨ましいです……」
まこ「もし久がおかしなこと言うたらワシがガツンとやっちゃる!」シュッ!シュッ!
福路「ぼ、暴力はいけません!」
まこ「じゃけぇ安心して久にチョコを渡しんしゃい」
福路「はい……」
まこ「それともワシがかわりに食べてもええんじゃがのう」
福路「そ、それはダメです!やめてください!」
久「なにをやめてほしいの?」
43
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 17:42:07 ID:UfzbdrUw
福路「ひ、久さん?!」ビクッ!
まこ「お、ちょうどええとこに」
久「なになに二人でこそこそしちゃって!もしかして二人ともウフフ……」ニヤニヤ
福路「ご、誤解です!」 まこ「そうじゃぞこのド助平が」
久「冗談よ、本当は二人で逢引きしてたんでしょ?」
まこ「じゃけぇ違う言うとるじゃろ!」 福路「少し染谷さんに相談を聞いていただいてまして……」
久「相談?まこにするような相談ってなにかしら……ヒットマンかなにかの依頼?
まこ「違うわい!わりゃあワシをなんじゃと思うとるんじゃ!」
福路「じ、実は久さんに……」モジモジ
久「私に?私になるか用なの?」
福路「実はその……その……」
久「その?」
福路「その……」
まこ「福路さん」
福路「その!私の作ったチョコレート!受け取ってくださいっ!」サッ!
44
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 17:50:06 ID:UfzbdrUw
久「え、あ!今日はバレタインデーだったわね!」
福路「はい……」
久「良いの私なんかがいただいて?」
福路「も、もちろんです!久さんにプレゼントしたくて作ってきましたから!」
久「そう……」
福路「い、嫌でしたか……」
久「……」
福路「ひ、久さん?!」
久「こ、こんなモノ……」プルプルッ!
福路「あ……あ……」
久「うぐぐ……!!」プルプルッ!
まこ「久あんたっ……!」
∩久∩「ナーンチャッテ!嫌なわけないじゃない!嬉しいわ!ありがと美穂子!」
45
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 17:53:20 ID:UfzbdrUw
福路「久さん……!」
久「うふふ!チョコなんてプレゼントされた初めてよ!」
福路「喜んでいただいてなによりです……」テレテレ…
まこ「……」
久「まさか美穂子が私のためにチョコを作ってくれるとはね……もしかして義理?」
福路「ぎ、義理じゃありません!本気ですっ!」
久「ひょっとしてこれを渡すためにわざわざここまで……」
福路「そ、それは……」モジモジ
久「ウフフ、わざわざ届けてくれてありがとう美穂子」ナデンコナデンコ
福路「ひ、久さん///」
46
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 17:55:11 ID:UfzbdrUw
まこ「お熱いのうお二人さん」
久「妬いてるのまこ〜」ウフフ
まこ「そ、そがぁなわけじゃ……」
久「私もお返ししたいけどなにも持ってないのよね〜」ウーン…
福路「そんなお返しだなんて……気持ちだけで十分です……」テレテレ
久「あ!そうだったわ!はいこれ!」ササッ!
福路「ひ、久さん!?」
そういうと竹井久は自分の首に巻いていたマフラーを福路美穂子に渡したのだ
久「私のマフラーをあげるわ」ウフフ
福路「そ、そんな大事なモノ私なんかが……」
久「また作ればいいからいいのよ、ほらほら暖かいわよ」グルグル
そして久は美穂子の首にマフラーを巻いてあげたのだった
福路「暖かいです……」ポーッ…
久「似合ってるわよ〜さすが私ね!」 福路「ありがとうございます久さん……」
まこ「……」
47
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 17:57:52 ID:UfzbdrUw
久「あ、もうこんな時間よ、帰りの電車には間に合う?」
福路「いけない!早くしなくては間に合わないません……」
久「私が駅まで送ってあげるわ、一人で帰らせると美穂子は迷子になりそうだし」
福路「駅までぐらいなら一人で帰れます……」 まこ「……」
久「あ!そういえばまこ私に用があるって言ってたわね!用ってなにかしら?」
まこ「いや今後の部の方針とか大したことじゃないけぇ、そがぁなことより急いだほうが……」
久「そうね!行きましょう美穂子!」 福路「はい」ニコニコ
まこ「どうせじゃから片方のえりまきを久の首に巻いて相合えりまきにしたらどうじゃ」フフフ
久「なに言ってるのよまこは……さぁ行くわよ美穂子……」ヤレヤレ トコトコ
福路「は、はい!あ、染谷さん!」
まこ「な、なんじゃ……」
福路「今日はありがとうございました……久さんにチョコレートを渡せたのは染谷さんのおかげです……」ペコッ
まこ「はぁ」
福路「そ、それではまた……」スタタタタタッ!
まこ「……」
48
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 18:00:14 ID:UfzbdrUw
まこ「……」
まこ「……」
まこ「……」
まこ「ハァ……」
まこ「……」
まこ「……」
まこ「……」
まこ「……」
まこ「たく……」ガサゴソ
染谷まこはポケットに手を突っ込む、すると……
まこ「柄にも無いことはするもんじゃないのう」ポイッ…
なんとチョコレートを取り出したのだ……そしてをそれをゴミ箱へと放ったのだった……
バコンッ……
まこ「……」
まこ「ハァ……こがぁなとこいてもしょうがないしワシもさっさと帰るかいのう」スタスタ
49
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 18:03:15 ID:UfzbdrUw
帰り道にて
まこ「……」スタスタ
まこ「……」スタスタ
まこ「……」スタスタ
まこ「……」スタスタ
まこ「ハァ……」
白い息がすぐに遠くへと消えていく
まこ「まだまだ春は遠いのう」
すっかり暗くなった田んぼのあぜ道を一人まこは歩いていた
まこ「田んぼのカエルはもう消えた〜♪」
まこ「……」
まこ「ハァ……」
まこ「……」
まこ「……」
まこ「昔はここを久と二人でよく通ったのう」
50
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 18:08:21 ID:UfzbdrUw
まこ「……」
久との思い出が走馬灯のように駆け巡る
まこ≪た、竹井先輩!ワシ……じゃなくて私はその……≫
久≪いいのよ無理にかしこまらなくて、いつものまこが一番よ〜≫
まこ(入部のときに久がああ言ってくれたときはホッとしたのう……)クククッ
久≪ローン!!≫ まこ≪しかし二人麻雀というのもなんだか寂しいのう……≫
久≪あらまことだったらなにやっても全然寂しくないわよ〜≫
まこ(本気を出したときの久にはまったく敵わんかったのう……あいつには一生勝てる気がせんわい……)ヤレヤレ
まこ≪ワシのせいで部員が集まらんのかいのう……≫
久≪そんなことないわよ!なーに!いまに部員をいっぱい集めて私たちをバカにしてる連中を見返してあげましょ!≫
まこ(あのとき互いに励まし合いながらなんとかここまでやってこれたんじゃのう……)
まこ≪じゃかわしいんじゃボケゴルァ!≫
辻垣内≪なにしに来たテメェらコノヤロー!!≫
久≪顔はやめな、ボディにしな≫
まこ(臨海女子まで二人でカチコミに行ったときは最高に痛快じゃったのう……)クククッ…
51
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 18:12:32 ID:UfzbdrUw
まこ「……」
まこ「ハァ……」
まこ「……」
久≪ありがとう美穂子!≫ 福路≪ひ、久さん……≫テレテレ
まこ「……」
まこ「冬の寒さが身に沁みるわい……」トボトボ…
一人家路を急ぐ染谷まこ
まこ「……」トボトボ
まこ「これからは寂しくなるのう……」トボトボ…
まこ「……」トボトボ…
まこ「……」トボトボ…
まこ「……」トボトボ…
まこ「……」
まこ「ハァ……」
咲ノシ「染谷せんぱ〜い!!」
52
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 18:15:02 ID:UfzbdrUw
まこ「ん?」
咲「ま、待ってください!」スタタタタタタッ!
優希「置いてくなんてひどいじぇ!」ギコギコ!
和「ハァハァ……息が……」ヨタヨタ
まこ「あんたらどうしたんじゃ……」
和「どうしたも……こうしたもありません……」ハァハァ… 咲「だ、大丈夫和ちゃん?」
優希「急いで走ってきたから心臓がぐぁんぐぁんだじぇ!危うくのどちゃんのおっぱいが破裂するとこだったじょ!」
和「ゆーきは自転車なんだから良いじゃないですか……」ヨタヨタ
咲「染谷先輩なんで先に帰っちゃうんですか!私たちずっと待ってたんですよ!」
まこ「すまんのう用事を思い出したんで部室に寄らず急いで帰ったんじゃ」
和「あまり急いでるようには見えませんけどね」ジトーッ
まこ「そ、そんでワシになんの用で……」
咲「はい」サッ!
まこ「え……これってわりゃあ……」
和「バレンタインのチョコレートです」サッ 優希「だじぇ!」サッ!!
53
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 18:42:12 ID:UfzbdrUw
まこ「な……」
咲「本当は部室で渡そうと思ったのに染谷先輩帰っちゃうから……」ブーッ…
優希「手作りだじぇ!感謝するんだな!」 和「ゆーき、先輩に対してそういう口の利き方はいけません」
まこ「……」
咲「ど、どうしましたか染谷先輩……」 和「お気に召しませんでしたか……?」
まこ「ち、違うんじゃ、ええんかワシがこんなチョコを……」
咲「もちろんです!日ごろの感謝のしるしです!昨日私たち三人で作りました!」
和「いつも私たちのために頑張っていただきありがとうございます」ニコッ!
優希「べ、別に染谷先輩のためを思って作ったわけじゃないんだからねだじょ!」
和「なんの真似ですか……」シラーッ
咲「染谷部長いつもありがございます!」ペッコリーン!
まこ「……」
咲「染谷先輩……?」
まこ「……っ!」プルプル!
優希「むむむっ!!」
54
:
訂正
:2017/02/17(金) 23:05:45 ID:UfzbdrUw
まこ「な……」
咲「本当は部室で渡そうと思ったのに染谷先輩帰っちゃうから……」ブーッ…
優希「手作りだじぇ!感謝するんだな!」 和「ゆーき、先輩に対してそういう口の利き方はいけません」
まこ「わりゃあら……」
咲「ど、どうしましたか染谷先輩……」 和「お気に召しませんでしたか……?」
まこ「ち、違うんじゃ、ええんかワシがこんなチョコを……」
咲「もちろんです!日ごろの感謝のしるしです!昨日私たち三人で作りました!」
和「いつも私たちのために頑張っていただきありがとうございます」ニコッ!
優希「べ、別に染谷先輩のためを思って作ったわけじゃないんだからねだじょ!」
和「なんの真似ですか……」シラーッ
咲「染谷部長いつもありがございます!」ペッコリーン!
まこ「……」
咲「染谷先輩……?」
まこ「……っ!」プルプル!
優希「むむむっ!!」
55
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 23:13:26 ID:UfzbdrUw
まこ「くくく……っ!」プルプル!
和「ど、どうしましたか……」
まこ「アーハッハッハッハ!!!」ジタバタ
咲「染谷先輩……」
優希「狂ったじぇ!染谷先輩が発狂したじょ!やはり染谷家には定期的に狂い女が出るという噂は本当だったか……」
まこ「なんの噂じゃい!ワシはパープーとちゃうわ!」
咲「でも急に笑い出したから……」
まこ「なんでもないわい一人でウジウジ考えてるのがアホらしくなったんじゃ……」フフフ
優希「先輩にも悩み事があるのか?!」ガーン!
和「ゆーきに言われたくないと思いますよ……」
まこ「よっしゃ!!」ガシッ!
咲「な、な、なんですか染谷先輩?!」
まこ「今日はワシがお好み焼きをおごっちゃる!ホンモノのお好み焼きは広島じゃと言うことを分からせちゃるけぇ!」
56
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 23:28:41 ID:UfzbdrUw
咲「ホントですか!?」 優希「やっほーいだじぇ!」
和「でも用事があるハズだったのでは……」 まこ「そんなのはもう忘れたわい!」
優希「まさに後輩冥利につきる思いだじぇ」 咲「後輩冥利ってなんなの優希ちゃん……」
まこ「……」
後輩三人と話をしているうちにいつの間にか先ほどまでの苦い思いはどこかへと吹き飛んでいた……
咲「お好み焼きなんてお姉ちゃんと一緒に月島で食べて以来だよ〜」 優希「咲ちゃんきっとそれもんじゃだじぇ」
和「お好み焼き……初めて食べる料理ですね……」
まこ(ワシにはこいつらがおる……寂しくなんかないんじゃのう……)クククッ…
そして色んなことに踏ん切りをつけたまこはまた新しい一歩を踏み出していくのだった……!
優希「店が潰れるほど食いまくってやるじぇ!」
まこ「その代わり食った分ワシの家の手伝いをしてもらうけんそこんとこよろしゅう」
咲「そ、そんな!」ガーン! 優希「ハ、ハメられたじぇ!!」ガビーン! 和「咲さんのメイド姿がまた見られる……」ポワーン
まこ「ククク……」
そんな染谷まこのバレタインデーだった……
まこ「このチョコレートを久に?」福路「渡してください……」 カン
57
:
むい〜ん
:2017/02/17(金) 23:31:07 ID:UfzbdrUw
以上です
読んでくれた人てんきゅー
以前SS速報で最後まで投下できなかったネタをやり直しましたお
58
:
むい〜ん
:2017/02/18(土) 03:20:19 ID:NvElUxZQ
ここでやるとはすごいなー
今から読むよ
59
:
むい〜ん
:2017/02/18(土) 07:51:52 ID:Lsi1l3xk
乙乙
60
:
むい〜ん
:2017/06/01(木) 17:55:47 ID:QqD8VMus
乙
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