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Key Of The Twilight
806
:
ジル他
:2017/06/26(月) 11:54:26
「ちょっと。」
話を進めていく新参者へ、ジルが勝手に割り込むなとばかりに不機嫌な声を出す。
「まさか君たちが解決しようとか思ってないよね?不本意だけどこれは僕が原因だから片付けも僕がやる。放っておいて。」
仕方ないから飲み込まれた二人も助けてあげる。それで文句はないよねと言うジルへ、何かを察したヨノがその腕を掴む。
「まってジル。あなたも危ないわ。」
「僕の心配なんてしないで。あの二人を助けたいんでしょ?」
正直、この引力に逆らえるのは空気や風を操ることの出来る自分しかいないだろう。この中の誰よりも適任なのだ。
自分の身から出た錆にケリをつけたいのもあるが、たとえばこの場でリトに対処させて、仮に何かあればヨノが悲しむ。それは避けたかった。
「戻ってくるよね?貴方がいなくなるのは嫌よ。」
「・・・」
「返事をして。」
「・・・分かったよ」
フェミルがいない世界に未練などない。最悪2人を助けて自分は相打ちになっても良いと考えたが・・・ヨノの願いは頑だった。ジルは諦めたように頷く。
「ジル、フェミルは・・・」
フェミルが本当は生きている、フロンの戯言だったと言わなければ。
しかし口を開いたヨノに、ジルは何も言うなとばかりに悲しげな笑みを浮かべた。
「じゃあね」
そしてジルはヨノの手を解きそのまま塊の中へ飛び込んでいった。
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