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Key Of The Twilight
799
:
ナディア
:2017/05/28(日) 21:48:32
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色んな事が1度に起こりすぎて若干混乱が拭えない。
突然のリトの行動にも、ミレリアが正気に戻ったのも驚いたが、何より驚いたのは今のリトの姿かもしれない。
「リト・・・」
先程までの凛とした態度とは打って変わって、柄にもなく母親にしがみついて泣いている。
しかしそこでナディアは思い出したのだ。
強く見えても、どんなに大人びていても、リトはまだ子供なのだ。
耐えて耐え抜いて、耐える事に疲れて自分の殻に閉じ篭ってしまうほどには。外界に嫌気が指して世を拒絶し眠り続けてしまうほどには。
リトを守ると言いながら、リトに子供であることを諦めさせてしまっていた。
「適わないな・・・」
結局自分は姉でしかなくて、彼を甘やかしてやれるのは母親なのだと思い知らされた。
ナディアは苦笑しながら不意に辺りを見る。
おそらく、いや間違いなく、リトはあとで我に返って今の自分の行動に頭を抱えるだろうが、ある意味この姿を公に晒すのは良かったのかもしれない。
リトはまだ庇護すべき子供なのだと言うことを思い出したのはナディアだけではなかったのだ。
リトを忌み子として痛め付けた一族達は動揺を隠せないようで、か弱い子供を大人げなく悠々と虐め抜いていた事に気付かされて気まずそうにしている。
リトはもう大丈夫。長年培ってきた溝を修繕するのは時間はかかるかもしれないが、これからは一族もリトを受け入れるだろう。
そして元は落ち着いた主人格のある性格だ。いずれリトを敬い、彼に付いていくようになるだろう。
ナディアは安堵の意味を込め息を吐いた。
そしてベルッチオの背を軽く叩く。
「良かったな。」
ミレリアをおかしくしたのは他ならぬこの老人で、今更術を解くことも出来ないと嘆いていた。
しかし何があったかミレリアは正気を取り戻し、自らの手でリトを取り返した。
「あんたを許すよ。あとでちゃんと、リトにも謝れよ?」
リトがどう決着をつけるかは分からないが、最後には同じ選択をするだろう。
「いいか?いつかはあの子がポセイドンを率いるんだ。あんたはアブセルがちゃんとリトのフォローが出来るように育てる必要がある。引退なんて野暮なことは考えるなよ?」
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