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Key Of The Twilight
696
:
リト他
◆wxoyo3TVQU
:2016/12/21(水) 02:10:13
「ありがとう。お言葉に甘えて、お前が許すと言ってくれるまで何度でも謝り続けることにするよ。転生を駆使してでも、な。」
本当にこの子は優しい子に育った。顔だけでない。心まで、ミレリアにそっくりだ。
「リト、お前は私のようになるな。お前にはナディアやヨノ、そして何より母がいる。無理に大人になろうとしなくていい。お前はまだ子供なんだ。支えてくれる大人達に甘えなさい。」
その機会を奪ってきた悪い父親はもういない。
「お前はもう自由だ。・・・ありがとう、こんな俺を父と呼んでくれて。」
罪深い自分に、いずれ天へ召すことへの意味をくれて。
「・・・。」
リトはヨハンの腕を掴んでいた手を離す。ヨハンはそんなリトの頭を人撫でし、扉の中へと消えていった。
そしてリトの見守る中、あの世へと続く扉が重く閉ざされた。
-----
「知らないはずなかろう」
ただ際限なく続く道を歩きながら、ヨハンは呟く。
思い返すはリトのあの言葉。
「お前の名は、俺が考えたのだから」
生まれてくる子供は男の子だと、ミレリアは嬉しそうに言った。性別を知り、その子の行く末を知っている自分が絶望している中で、何も知らないミレリアが言った。子の名前を考えて欲しいと。
その時は何も言わなかった。すぐには思いつかないと嘘をついて。どうせ死ぬ命。名をつける必要などないと思った。しかし、自分は子の名前を考えてしまった。もしその子が死ぬ運命ではなく、自分達の子として生きていける子だったらと仮定して。書類の端に何気なく書いたその名を、いつ目にしたのかミレリアは知っていて、いつの間にか 腹の子にその名で呼びかけるようになった。そして、そのまま生まれた子に引き継がれた。
「私の尊敬する二人から取った名前・・・」
太陽のように明るく何処までも優しい妻と、自分よりも相手の幸せを優先する、強く真っ直ぐな心を持った親友。自分にはないものを持つ二人の名から、その子にもそうあって欲しいと願いを込めて。
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