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Key Of The Twilight
695
:
リト他
◆wxoyo3TVQU
:2016/12/21(水) 02:09:35
「あ・・・」
去っていくヨハン。この扉が閉ざされれば、もう一生彼と会うことはない。
「待って・・・」
このままでは駄目だと思った。まだ二人の蟠りは完全に拭えていない。
そしてリトは気付いた。きっと、ヨハンは転生の道を赦されていたとしても、選ぶことはないと。地獄で魂が燃え尽きるまで苦しむ事が己に科せられた報いだと思っている。
ヨハンが行ってしまう。このまま行かせては駄目だ。
「と・・・父さん!」
ヨハンの足がピタリと止まる。振り向いた顔が驚きの表情を浮かべている。
「今・・・何て?」
「父さん・・・待って、まだ行かないで」
リトが思わず扉の中へ足を踏み入れそうになるのをヨハンが慌てて引き返し止める。そんな彼の腕を縋るように掴み、リトはヨハンを見上げた。
「あんたにまだ言えてない。言わなきゃいけないのに・・・」
ヨハンに恨みがないと言えば嘘になる。許してやりたいと思うのに、どうしても許せない。だけど・・・
「・・・嬉しかったんだ・・・」
これだけは伝えてやりたい。
「あんたは無意識かもしれないけど、俺の名前を呼んでくれた。俺はあんたにとって疎ましい存在だから、名前なんて知らないと思ってた・・・」
けど、知っていてくれた。そして名前を呼んでくれた。それが凄く嬉しかった。名前を呼ぶことはその者の存在を認める事だから。
「あんたのことは許せないって言った。けど、許す機会を与えないのも卑怯だと思う。"俺"が無理でも、その・・・生まれ変わった後の俺にとか、ずっと、俺が許すまで謝り続けてほしい。」
生まれ変わりとか何言ってるんだ。自分でも意味が分からなくなってきたと言うリトに、ヨハンはフッと笑みを浮かべた。
そして顔を赤くするリトの頭にポンと手を乗せる。とても優しい感触がした。
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