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Key Of The Twilight
652
:
ジル
◆wxoyo3TVQU
:2016/11/06(日) 20:47:35
そういえば・・・と、ジルは記憶を思い返す。
自分も何か不履行のままの約束を交わしていた。何だっけ?あぁ、そうだ。
「金木犀・・・」
金木犀を見に行く約束をしたんだ、"あの子"と。
秋になると香ってくるあの匂いが好きだと言った彼女は金木犀のことを知らなかった。見たことがないのだと。あんなに広い屋敷で、大きな庭には沢山の花が咲いていたけど、彼女はその庭にはない素朴な金木犀の香りを好んでいた。
ジルも金木犀が何処にあるのかは知らなかったけど、図鑑でその姿は知っている。だから彼女に言ったんだ。金木犀を探しに行こうと。香りが来るなら近くにあるはず。探せば見つかると思った。
彼女は嬉しそうに笑っていた。秋になったら必ず探しに行こうね、そう二人で指切りした。
「またあそこに行くのか」
今回奪取予定の少女は現在ポセイドン邸にいる。あそこには、彼女もいるのだ。
ジルは抱えた膝に顔を埋める。
面倒だ。また会ってしまったらどうすればいい?
「ヨノ・・・」
"泣いているの?"
深海を思わせる澄んだ大きな瞳。あの目に見つめられると自分の心の奥深くまで見透かされそうで。優しい声は風のように自分の中にある黒いモヤを綺麗に掻き消してくれる。
あんな心地よさなど要らない。あの場所へ戻りたくなる。
そんな資格などないのに-----
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