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漫画・ライトノベル以外の書籍スレ

508修都:2024/03/16(土) 17:47:32 ID:4qrqq.3Y
酒井啓子「リベラルな国際秩序の拡散・終焉とグローバル・サウス」
近代以降の国際秩序は、欧米諸国がルールを制定し主導的に維持するものであって、被支配側に置かれたグローバル・サウスはルール策定者の立場から外されてきた
→被支配国も国際秩序のなかに取り込まれることで、利益追求のために妥協したり利用したりする協働関係が存在。植民地性に目をつぶる被支配国内のエリート
湾岸戦争時、フサイン政権は反植民地主義、アラブ・ナショナリズムを掲げ、一定の大衆的支持を喚起した。イスラエルがパレスチナ撤退すればイラクも撤退するとしてアラブ社会の支持を得た
冷戦末期、アメリカはフサイン政権を利用していたが、冷戦後には危険視した。アメリカは反イラン勢力としてフサイン政権を支援していた
アフガニスタンでは、アメリカはソ連への対抗のため、ムジャーヒディーン勢力を支援していた→アルカーイダに発展
九・一一事件に始まった対テロ戦争は、イラクでもアフガニスタンでもアメリカにとって望ましい政権を確立することができなかった→アメリカの退潮→代替大国としての中国、ロシアへ期待
→ロシアのウクライナ侵攻後、アメリカは産油国に石油増産を要請したが、サウディは拒否、他の産油国も欧米の対ロシア政策に追随していない
60年代以降、欧米型国際秩序、世俗的国民国家建設に抗する形でイスラーム主義が展開した。パレスチナやレバノンでは国家の代わりにイスラーム主義政党が疑似国家能力を発揮
→90年代以降、自由選挙が導入されると多くの国でイスラーム主義政党が多数の議席→それもまた権威主義化し、魅力は風化しつつある
イスラーム国の登場は、欧米諸国で移民社会がいかに欧米的秩序から排除されているか、鬱屈を解消するための幻想をイスラーム国が提供し、受け皿になることを示した


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